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友情がつなぐ2つの命~氷壁第1回

『氷壁』第1回、「運命のザイル」

今クールに記事を書くドラマの候補作4本のうちの3本目、井上靖原作『氷壁』。

『けものみち』、『白夜行』、『輪舞曲─ロンド─』と比べると色んな意味で地味だ

し、時間もなくなったのでパスしようかと思ったんだけど、無理して見て良かった♪

肉体と精神の限界に挑む男たちの姿は、やっぱり美しい! そそり立つ雪山の

姿も崇高だ。NHKだから、途中で余計なCMが入らないのもいい。来週以降も

記事を書くかどうかは分からないけど、おそらく見続けると思う。とりあえず1本、

お試し記事を書いとこう。アクセス少なそうだけど、ま、いいか・・・・・・

           

あらすじは以下の通り。5年前の学生時代、幼なじみの奥寺恭平(玉木宏)

沢彰(山本太郎)が前穂高・屏風岩に登っている時、奥寺は落石で滑落死しそう

になるが、北沢が命がけで助けた。その後、北沢は英雄扱いで、大手スポーツ

用品メーカー・ヤシロのアドバイザーになり、有名な登山家に。一方、奥寺はビル

の窓拭きで金を稼ぎ、一人きりで実績を積み上げていた。北沢はヤシロの社長

夫人・八代美那子(鶴田真由)に恋しており、社長・哲夫(石坂浩二)と別れて自

分と一緒になってくれと頼むものの、美那子は断り続けている。

社長の息子・智之(武田真治)は開発部長として、エベレストに次ぐ世界第二の

高峰・K2へ北沢を登らせることを企画。用具はすべて自社製品にして、売上

げアップを狙う。北沢がK2登頂のパートナーに指名したのは、あれ以来疎遠

になってる奥寺。けれども、奥寺は断る。なぜなら、もし二人で登ってる途中に

北沢が窮地に陥ったら、今度は自分が助けようとか思うだろうけど、そんな人間

的なものを持ち込んで登りきれるほど、K2は甘くないから。そんな奥寺に興味

をもった美那子は、子会社で新しく登山用具(カラビナ)を開発した兄を助ける

ためにも、K2へ登ってくれと奥寺に頼むものの、奥寺は拒否。

そんなある日、奥寺が例の屏風岩でトレーニングしてると、北沢がやって来て、

屏風岩の上で、5年前の美談に関する意外な告白をする。実は北沢は、ザイル

を切って奥寺を見捨てて自分だけ助かろうと思ったのだけど、その瞬間、宙吊り

の奥寺が「切れ」と言ったために逆に切れなくなり、助けたという話。これを聞い

て、頑なだった奥寺の態度は急変、2人でK2に挑戦することに。出発前、北沢

は社長・哲夫に、成功したら美那子をくれと言い、奥寺の方は美那子と、生きて

2人で帰って来る約束を交わす。いよいよK2へのアタックが始まったものの、

天候に恵まれず。それでも北沢は決行すると言い、奥寺も承知。マジックライン

と呼ばれる危険なルートを、2人は登り始めた。。。

         

ドラマは、いきなり北沢がK2で滑落死する場面から始まる。文字通り、死と隣り

合わせの危険な山。そこへ彼らは、「生きるために登る」。蛇足を承知で解釈する

なら、生きているという実感を得るという意味と、生きようとする意志を得るという

意味が込められた言葉だろう。肉体と精神の限界まで自分を追い込めば、生きて

いる実感を強く持ちやすいだろうし、一瞬でも気を緩めれば死んでしまう状況なら、

心身ともに必死で生きようとするだろう。登山の経験はなくても、この2つの事は

よく分かる。今、ランニングにせよ自転車にせよ、全力で走ってる時には生きてる

実感がまざまざとあるし、学生時代にバイク(オートバイ)で峠に行って、全く感心

しない限界の走りを試みてる時には、不安定な心が一気に集中して肉体とともに

必死で生きようとした。。

けれども、登山のように2人の人間が命をつなぎとめてる状況というのは、経験

してみないとなかなか想像しにくい。屏風岩の2人のように、パートナーが死に

そうになってる時、自分の命をかけて救おうとするか、ザイルを切って自分だけ

助かろうとするか。。。もちろんケース・バイ・ケースだろうけど、少なくとも場合

によってはザイルを切る覚悟がないと、2人とも、あるいはもっと多くの人間の

命が奪われることになるんだろう。奥寺と北沢もこの種の話を昔よくしていた。

切れば自分は助かり、切らないと2人とも死ぬ状況という仮定で、奥寺は「切る」

と言い、北沢は「切れない」と言った。北沢は、切るべきなのに切れないのだから、

登山の論理では、あるいは奥寺に言わせれば、間違ってるとか甘いということに

なる。ところが、実際にはその甘さによって奥寺は命を助けてもらってる。だから、

また2人で登ると「守ってやろうとか、助けてもらおうとか、余計な感情が邪魔に

なる。K2はそんな甘い所じゃない」。そう思って断り続けてた奥寺だからこそ、

5年前に実は切ろうとしたという北沢の告白を聞いて、一緒に登る気になったと

いうのは分かる気がする。遅まきながらも正直に告白してくれた親友の信頼、

切ろうとしたのに切るのを止めた友情、そして、一度は切ろうとした冷静な判断。

次の2人のやり取りは、とても気持ち良く心に響いた♪

 「K2でオレがぶらさがったら、ザイルを切れるか」

 「切る」

 「ホントだな。・・・・・・行くぞ、K2へ」

         

こうして、屏風岩からK2へと、新たな登山が始まった。さらに遠くに、まったく別

の山々もそびえてる。美那子という、危険な香りのする山。そしてもう一つ、北沢

の死後の裁判という困難な山。来週以降、奥寺の必死の登山に期待しよう♪

      

cf.生死の賭け、リスクの管理~氷壁第2回

  過去の真実の共同制作~氷壁第3回

  ウソをつくという事~氷壁第4回

  ウソをつかない理由~氷壁第5回

  大人とは何か~氷壁最終回

     

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コメント

はじめまて
TBさせていただきました。
NHKのおちついた雰囲気。
そして景色。
あっとうされました。
ありがとうございました。

投稿: amuk | 2006年1月15日 (日) 05時00分

>amuk様

はじめまして。コメント&TB、ありがとうございました♪
NHKは独特なものがありますよね。
ドラマ自体もそうですが、原作との違いや、元になった
「ナイロンザイル切断事件」について、HPで真面目に
説明してる所なんて、好感もてます。
K2の航空映像も、NHK独自のものかどうか
分かりませんが、圧倒的な美しさでした。
あと5回しかないようですが、楽しみにしています♪

投稿: テンメイ | 2006年1月15日 (日) 14時39分

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