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ウソをつくという事~氷壁第4回

『氷壁』第4回、「裁かれたプライバシー」

正直、ホッとした♪ 奥寺と北沢のK2アタックが終わった後の前回から裁判

が始まったのはいいんだけど、イマイチ迫力がない。ゆかりも言ってたように、

奥寺が何を考えてるのか分かりにくいから感情移入しにくいし、美那子もゆ

かりもあまり魅力を感じない。あと3回見て記事を書くのはしんどいなぁ、と思っ

てたら、再び山へ行く話になることが分かって安心した。裁判という山とか、女

という山の話もいいんだけど、このドラマの場合、本物の山がないとピンぼけ

の感が否めない。あと2回、楽しんで見れそうだ♪

         

あらすじは以下の通り。奥寺(玉木宏)が会社の事務室を飛び出して美那

子(鶴田真由)と会ってるのを見たゆかり(吹石一恵)は問い詰める。なぜ

コソコソ会うのか、裁判で黙ってたのは美奈子のためなのか、好きなのか。

奥寺は無言。

工藤(高橋克実)が親会社ヤシロに謝罪に来る。高温多湿の日本で使用

したカラビナをK2へ持っていってどうなるか、データがないので、壊れた可

能性があるとの事。八代(石坂浩二)はすぐ弁護士を呼ぶ。工藤の妻にも

泣きつかれ、美那子は考えこむ。ゆかりは美那子のネールサロンへ乗り込

んで、兄との事を問い詰め、次は奥寺かと非難。美那子は強く反発。あわ

てて追いかけて来た奥寺に、ゆかりは、自分はバカみたいだけど奥寺さん

が好きだからしょうがない、と言う。美那子は電話で奥寺に、ゆかりを大事

にしてあげて、敵同士だから話すのはこれが最後、と別れを告げる。

智之(武田真治)は、美那子から無断で奪い取ったPCのハードディスクを

解析・復元して得た、北沢からの大量のメールを八代に見せる。動揺する

父を冷ややかに見る息子。八代は、そのメールを裁判に利用するという苦

渋の決断をし、美那子に、爆弾を落とすから大丈夫、とほのめかす。

奥寺は、裁判費用とK2再挑戦のために建設現場でバイト。自分の責任とか、

K2の北沢の事とか考えるうちに、思わず近くの建物の非常階段を外側から

クライミングのようによじ登り始める。周囲はあきれて、バイトは首に。アホか、

とあきれる南部(伊武雅刀)とゆかりの前で、奥寺はK2再挑戦を宣言。兄を

探しに行ってくれるという奥寺の言葉を聞いた奥寺は、最近のことを謝る。

自分の事だけ考えててごめんなさい、でも子供の時から好きだった、と言うゆ

かりに、今は余裕がないからと奥寺は答える。

部屋で腹筋をする奥寺のもとに智之が来て、和解を勧めるが、奥寺は拒否。

智之は、君の独りよがりが他人を不幸にする、大人になれよ、と言い残して

部屋を出た後、森脇(石丸謙二郎)に和解失敗を電話連絡。

第二回の裁判が始まる。被告側証人の森脇は予想外の裏切りを見せ、奥寺

が垂直壁を登ったのは北沢を見捨ててでも頂上に立ちたかったからだとウソ

をつく。原告側証人の智之は、北沢が美奈子を一方的に愛していたと暴露。

人妻への失恋直後で登頂も断念した北沢が、発作的に自殺したと証言。

裁判を有利に終えた後、智之は八代に、美那子のせいでヤシロがおかしく

なってると苦言。美那子に愛情なんて無い、単なる金目当てだと言われて、

八代は激怒。

一方、裁判後の奥寺側では、弁護士・樋口(寺田農)が怒る。こんな大事な話

をどうして言わなかったんだと問われて、奥寺は関係ないと思ったと答える。

でも、ゆかりは、奥寺は優しいから美那子を気遣ったんだと言う。南部は激怒。

美那子は八代に、驚いた、と不満を表したが、八代にとぼけられて引き下がる。

奥寺からまた電話がかかるが、出ない。智之は、週刊誌記者の室井(相島一

之)に、奥寺叩きの本の出版を依頼。室井は引き受け、『堕ちたヒーロー』の執

筆を始める。

奥寺のもとに森脇が来て土下座。ヤシロが裏で手を回したために、銀行の融

資が止まり、自分のショップがつぶれそうだったので仕方なかったと謝る。話を

聞いた南部は、なりふり構わないヤシロにあきれつつ、奥寺に和解勧告したが、

奥寺は拒否。

北沢の墓参りで奥寺に会った秋子(吉行和子)は、和解を断った理由が北沢

のためだという事を確認した後、美那子について尋ね、奥寺は可哀想な人だ

と答える。帰宅後、秋子はゆかりに、奥寺はいい人だけど幸せにしてくれる人

じゃないから止めておけと言う。

奥寺が和解を断ったために、八代は美那子に証言を頼む。北沢と自分につ

いての思いを八代が尋ねると、美奈子は、北沢とは食事しただけで迷惑して

た、ここの生活に不満はない、と答える。八代は、君が今の生活を続けて行き

たいのは良く分かったと言い、改めて証言を頼む。ウソをついてしまった美那

子は、ついに自分から奥寺に電話。会いたい、一緒に山へ行こうという奥寺に

すぐ同意。仕事も打ち合わせも休んで突然山へ行く奥寺を見つけたゆかりは、

美那子と一緒なのかと問い詰め、奥寺うなづく。私のために行かないでと言う

ゆかりに、奥寺はゴメンとだけ答えて山へ向かう。その頃、美那子も山へ。友

達の家へ行くと言って美那子が出かけた話が、ネイルサロンから八代へと伝

えられた。。。

           

今回のドラマは、ウソをつくことをめぐって展開されていた。一番、目立ってた

のは森脇のウソの証言。でも、北沢と美奈子とことを言わなかったのは、裁判

に関係ないし北沢のためだ、と言う奥寺もウソつきだし、北沢とは食事をした

だけで迷惑だったと言う美那子もウソつきだ。

そもそも、ウソとは何のことだろうか? それは、間違った事を言うことじゃなく、

自分が思ってる事とは違う事を、意図的に言うことだ。例えば、森脇について

考えてみよう。奥寺は何のために垂直壁を登ったのかと問われた時、最初は

「私は、現場を見てませんので、何があったかは分かりません」と答えてる。

これは、2つの意味で正しい。つまり、現場を見てないのは本当だし、見てない

から分からないと答えるのも全く妥当だ。ただし答える直前に、北沢を助けに

行くと言う奥寺の無線連絡を思い出す映像が流れている。つまり森脇は、奥寺

が垂直壁を登ったのは北沢を助けるためだ、と思ってる。この考えが本当か

どうかは問題じゃない。自分がこう思ってるのに、分かりませんと答えるから

ウソなのだ。

では、ウソをつくとどうなるのか? まず、自分自身が不愉快だ。ウソかどうか

がハッキリ分かるのは自分しかいないからこそ、なおさら自己嫌悪が生じる。

また、一つウソをつくと、つじつま合わせのために次々とウソをつくハメになる。

つじつまを合わせるのも大変だし、ウソが増えると収拾がつかなくなる。さらに、

ウソをつくと結構バレてしまう。表情や態度に出たり、つじつまが合わなくなっ

たり、証拠をつきつけられたりして、大恥をかくと共に軽蔑されてしまう。

            

それなら、ウソをつくのはいけない事なのか? これが最大のポイントだろう。

ウソはいけないって話はよく聞くし、ウソとかウソつきという言葉にネガティブ

なものを感じるのは事実だ。でも、あらゆる人間は何らかのウソをつく。例え

ば知人の家に招待された場合を考えてみよう。残念ながら、食事が美味しく

なかった。その時、知人に「どう?」と聞かれて、「美味しくない」と答える人は

ほとんどいないハズだ。仲のいいカップル同士で、「マズイ!」と青汁のCM

をパロって言うのなら分かるが、フツーは美味しくなくても美味しいと言うはず。

そして、そうゆうのはウソとは言わないとか、擁護したり弁解したりするものだ。

似たような話はいくらでも考えられる。結局、誰でもウソはつくし、ついてもいい

ウソがあるのだ。特に、周囲の人のためを思ってつく、自分が得しないウソは、

許容される。

では、奥寺のウソはどうか。自分も美那子が好きで、彼女を守りたいから北沢

との事を黙ってたと本音をバラせば、裁判への影響は微妙だけど、ゆかりや

秋子は不愉快に思うだろう。だからウソをついたというのなら、特に問題はない。

でも、このウソは奥寺自身にとっても得になる。と言うのも、北沢もホレてた敵

側の人妻に自分もホレてて、そのために裁判の証言を控えたなんていうのは、

恥ずかしいことだし、費用を貸してる社長や弁護士に対しても失礼だからだ。

したがって、奥寺のこのウソはあまり感心しないし、自分でも分かってるはず。

一方、和解のためにウソをつくことはどうか。カラビナのせいだと思いつつ、そ

の考えを撤回するのは明らかなウソだ。しかも、死んだ当事者である親友に

ものすごく失礼だ。でも、智之も南部も言うように、そのウソは奥寺自身を含め

てみんなのためになる。自分にとって不愉快なウソだろうけど、世間的にはむ

しろ大人の判断として評価される可能性が高い。自分の信念よりみんなの利

益、死んだ人間より生きてる人間を大切にするのが大人ってもんだろう。そも

そも、カラビナのせいではない、と言うのは、実は正しいことかも知れないのだ。

奥寺はカラビナを見ていないし、実験結果もまだ出ていない。。

          

結局、奥寺がついたウソは、美那子と自分のため。また、和解のためのウソを

拒否したのは、北沢と自分のため。つまり、愛と友情とエゴ、すべて個人的な

ものを優先していることになる。一応、筋は通ってるし、これはこれでありとも

言えるけど、奥寺自身も含めて、しっくりこない人が多いはず。だからこそ、K2

へ行く必要がある。北沢の遺体を収容したいのはもちろんだけど、壊れたカラ

ビナを発見して、和解の拒否が正しかったことを示す証拠にしたい。そうでない

と、自分自身のバランスが取れないだろう。今後の奥寺がどうなるのか、周囲

がどう受け止めるのか、じっくり見て行きたい。

          

cf.友情がつなぐ2つの命~氷壁第1回

  生死の賭け、リスクの管理~氷壁第2回

  過去の真実の共同制作~氷壁第3回

  ウソをつかない理由~氷壁第5回

  大人とは何か~氷壁最終回

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コメント

また、TBさせていただきました。
男性と女性とで視点が違うのが面白いです。
石丸謙二郎さんは本当にクライマーらしいので、今回の森脇のシーンはリアルに感じました。週刊誌記者の室井さんが改心するのに期待したいです。

投稿: もずく | 2006年2月 6日 (月) 08時10分

テンメイさん、今晩は、恐縮します、【ココログ】再度、お詫びのごとく、ココログTBスパム規制のIPアドレスの近似番号で最初のTBが規制されたようです、申し訳有りませんでした。
TB、コメントありがとうございます。
最近になってココログ”まぁ、お茶でも”のmariさんのご指摘で、TB規制を外せたようです、今後ともよろしくお願いします。
今回は完全に氷壁にのめりこんで、家内なんぞは、笑い無しの、CM無しの肩のこるドラマと評しております、トリノ後いよいよ佳境に入って行くようで残り2話が楽しみです。

投稿: ウルトラセブン | 2006年2月 6日 (月) 22時24分

>もずく様

TB&コメントありがとうございます♪
男と女って、やっぱり別の生き物ですネ。
だから面白いし、ひかれ合うんでしょう。
森脇を責める気にはなれません。
裏で手を回して圧力かけたヤシロが悪い!
室井の今後は確かに注目ですね。。

投稿: テンメイ | 2006年2月 7日 (火) 03時28分

>ウルトラセブン様

TB&コメントありがとうございます。
また、詳しい事情を説明して頂き恐縮です。
デジタルの世界は、便利だけど色々面倒ですよね。
奥様のご意見、ウケました♪
残り2話、山で何があるのか楽しみです。

投稿: テンメイ | 2006年2月 7日 (火) 03時32分

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