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美しく自然なエンディング~輪舞曲最終回

『輪舞曲』最終回、「さよなら 愛しき人よ」

            

最後の数分を残し、テーマ曲が流れてエンドロールが映され始めた時、

よっしゃ!と小さくガッツポーズ♪ これでもう、琢己の死はあり得ない。

残った時間は、少しのインパクトと大きな満足を与える結末に使われる

はず。ユナは韓国に連行されたから、アレしかない。その後、海辺の公

園が映った瞬間は、自己満足の極致! 予想ゲーム、ほぼ完勝 (*^^)v

ドラマも一応ハッピーエンドだし、めでたし、めでたし。相変わらず満載

のツッコミ所なんて、もう気にしない♪

           

あらすじは以下の通り。ヨンジェ=イ・ヒョンヌ警部(?)(シン・ヒョンジュン)

が見守る中、ユナ(チェ・ジウ)の取調べが続く。ヒデ(佐藤隆太)が病院を

脱出したと、あきら(木村佳乃)琢己(竹野内豊)の隠れ家に来て連絡。

         

そこへ警察が乗り込んで来て、琢己の身柄を確保。今はなき上司・伊崎

(石橋凌)の配慮で、琢己の身分証明書類が警察に届いていたため、琢

己は無事に警察の身分を取り戻すことができた。着替えを持って来た母・

恵子(風吹ジュン)に、父の形見の腕時計を渡して、捜査への決死の覚悟

を見せる琢己。恵子は、伊崎に感謝しつつ、息子を複雑な思いで見送る。

      

警察が必死でプログラムの押収または破棄を目指してる頃、宋(橋爪功)

はプログラムの完成に苦戦していた。あきらは、琢己の身分回復をユナ

に伝え、メッセージがないか尋ねるが、ユナは、犯罪者は琢己にふさわし

くないと首を振る。あきらは、身を引くのが愛情だと思ってるんなら勝手な

エゴだ、琢己を余計に苦しめてると語りかける。

            

韓国へのユナの身柄送致のため、空港への迎えが来た。通路ですれ違う

琢己とユナ。琢己は振り返り、「宋は必ず捕まえる」。ユナも振り返る。「俺

を信じろ」「あなたを 信じます」。別れた後、空港へ向かう途中、夏目警

部補(竹財輝之助)が裏切り、ユナを龍吾(速水もこみち)のもとへ連行。龍

吾は、自分を侮辱した宋を見返すために、ユナに銃口を向けてプログラム

の完成を強要。ユナは一旦断るが、たまたま捕まってたヒデを殺すと脅迫

されて、仕方なく、残り2%のプログラミングを開始。「大丈夫。琢己が必ず

助けに来てくれる。私は琢己を信じる」

           

ユナは隙を見て、警視庁にハッキング。浜辺の歌のデータを送信すること

で、逆探知を可能にする。場所は、港南警察署管内の雑居ビルと判明。

龍吾がユナの行為に気付き、銃口を向けた所へ、ヨンジェ登場。夏目を

銃殺、龍吾に傷を負わせて、ユナとヒデと3人で逃走。そこへ、警察の無

線を傍受した宋が登場、銃撃戦の末、ユナをかばったヨンジェは致命傷

を負う。気遣うユナに控えめな愛を伝えて、エレベーターで2人を逃がす

ヨンジェ。琢己らが駆けつけた時は既に、宋は完成に近づいたプログラ

ムを持って逃げ去った後。ヨンジェは琢己に微笑みながら息を引き取った。

          

ユナは琢己の配慮でユニ(イ・ジョンヒョン)の病院に寄り道。一方、琢己は

龍一郎(杉浦直樹)に、宋の居場所は風間本社ビルだと教えられる。一人

潜入し、宋と向き合う琢己。終戦直後の満州で、日本人・龍一郎に裏切ら

れた話をする韓国人・宋。親に捨てられた者同士、仲間だと思ってたのに、

龍一郎は自分が神(GOD)で宋は飼い犬(DOG)だと言った・・・。

           

日本への憎しみを改めて口にした後、宋がプログラムを作動させようとし

たその時、ユナとユニから電話。育ての父への感謝を表しつつ、優しく諭す

娘達の言葉に、宋はプログラムの実行を断念。記録した携帯型ハードディ

スクを琢己に手渡そうとした瞬間、警察から逃亡した龍一郎登場、宋を撃

つ。琴美(市川由衣)に頼んで差し入れしてもらった本に隠してあったワイ

ヤーを使い、関係者の首を絞め、銃まで手に入れてやって来たようだ。

        

「あなたも私と同じだ。戦争と言う、亡者に取り付かれた、負け犬だ」と言う

宋に止めを刺した龍一郎は、琢己にも銃弾を打ち込み、ハードディスクを手

に入れて高笑い。そこへ後ろから突然、龍吾が突き刺す。最後の瞬間、よ

うやく抱き合って心を通わせた父と息子。龍吾の氷の心も、父の身体の温

かさで融けたようだ。最後の力を振り絞ってハードディスクに銃弾をぶち込

む琢己。銃声の連続の後、警察も突入、事件解決。ところが琢己は、あき

らの配慮で駆けつけたユナに抱かれるようにして、目を閉じた。。

             

しばらくの後、韓国料理店チャメでユニとヒデが特別な料理を作って待っ

てる頃、ユナが日本に帰国。例の海辺の公園で、2匹の犬(ジャスと子供

?)と戯れるユナに、ケガから回復した琢己が「おかえり」、ユナも「ただい

ま」。抱き合ってキスする2人を、花吹雪のロンドが祝福した。。。

     

                  

第9話の記事で、「自然さ」について書いた関係で、2回続けて「自然な」

展開予想を提示しておいた。雑誌も裏情報も全く見ずに、ほとんど全ての

予想が大体当たってるということは、良し悪しはともかく、ドラマに対する

考え方が制作者サイドと似てるということだろう。個別に検証してみたい。

        

① ヨンジェは美しく死亡。死ぬ間際に、遠回しにユナへの愛を告白。

これは完全に的中♪ 先週の予告映像など無関係。前回のコメント欄で、

ヨンジェが死なない可能性についても触れてるけど、あくまで「不自然な」

展開として書いただけ。

 「一度くらい 君の笑った顔が見たかった。早く行け さあ!」

最後の言葉は、まさに美しかった。ラストシーンで、ユナが琢己と仲良く

微笑み合ってるのを見て、天国のヨンジェも喜んだことだろう。。

     

② 龍一郎は宋に力を及ぼして神狗を適当に処理すると共に、龍吾の問

題も無難に片付いて、風間家に人間らしい温かさが多少もたらされる。

龍一郎、宋、龍吾のうち、誰かが死ぬかも知れないけど、龍一郎と龍吾

が共に死ぬことはあり得ない(琴美が淋し過ぎる)。死ぬ人間がいるなら、

単なる悪者じゃなく、人間的にプラスの変化を示した後で死ぬ。。

           

これも、ほぼ的中って感じか。神狗=風間の本社ビル内の秘密を明かす

と共に、宋を龍一郎が殺し、龍一郎を龍吾が殺し、龍吾は普通の青年に

戻って罪を償うことになった(はっきり映像化されてないけど明らか)。宋は

娘たちと心を通わせたし、龍一郎は娘と微笑み合い、息子とは抱き合って

お互い楽になった。次の会話は、『白夜行』とは少し違う形で、父と子の憎

しみを超えた愛を描いていた。

       

 「もう、止めろよ。楽になれよ、親父」

 「おかしいぞ。こうしていると、何か楽だ。楽だよ・・・」

 「初めて、初めて抱いてくれたな」

             

ただし、龍一郎がプログラムを手にすることが、どうして琴美のためになる

のか、何を狙ったのかは不明。日本という酷い国を滅ぼして、もっといい所

へ娘を連れて行きたかったとでも考えるところか。龍一郎、すなわちアジア

ン・マフィアのドンの描き方は、もう一工夫欲しかったと思う。

       

③ 琢己とユナは・・・どちらも死なず、心を通わせながらひとまずお別れ。場

所は、「浜辺」ならぬ「海辺」の公園か。あるいは、ユナが1年程度の短い期

間服役して、出所後に警察官の琢己が温かく迎えるとか。

           

これも、かなり的中って感じ。海辺で別れるイメージを描いてたんだけど、実

際は海辺で再会。確かにその方が美しいけど、そこまで再会に自信が持て

なかった。そもそも、イマイチ深く愛し合ってる感じがしなかったし、犯罪者の

自分は琢己にふさわしくないと思ってたユナが、わずかな服役後(?)、帰国

してすぐ琢己と抱擁&キスっていうのは説明不足。あきらの言葉だけじゃ、

物足りない。

            

ただ、海辺で心を通わせるっていうのは、浜辺との関係を抜きにしても自

然。と言うのも、日韓=韓日の接点は海だから。両国を結び付つつ隔て

てる海を越えて、本の海辺へと、国女優が演じる本人が国から

やって来て、本男優が演じる国人が本の警察官として歓迎する。

日-韓-日-韓-日-韓-日のロンド形式。「適度な政治性」を含んで

る、美しく自然なエンディングだった。。

                           

蛇足だけど、オンタイムで見た時には、最後に海の上に虹が見えたような

気がして、虹の形を見て「ロンド(輪)」と言ってるのかと思った。いくら何で

も、やり過ぎって感じ。ところが、英語のrondoにも、仏語のrondeにも、

独語のRondoにも、虹って意味は直接的には見当たらない。そこで、録

画を見直してみると、虹に見えたのはユナの額(ひたい)、髪の生え際の

カーブだった。もし意図的に、虹をかすかにイメージさせる映像を作った

んなら、マニアックな凝り方に拍手したい。。

            

最後に、制作者サイドの言葉に耳を傾けてみよう。公式HPの植田Pの

日記には、こう書いてある。

         

 韓国の俳優さんたちが、よなか電話しあってくれて、テーマの部分には、

 アイデアをくれてね・・・現代を生きる韓国人としては、こう思っているっ

 て・・・「日本と韓国の明るい未来を描きたい」 だから、宋の動機に、

 リアリティーが出たんですね。「戦争にこだわっているのは、本当は日

 本の方で、アジアの人は、これからの日本の姿勢を気にしている」

 だなあ、っていうことを僕は感じたんだけれど…違うかなあ。(中略)

             

 どれだけ、日韓の関係に意義があったか・・アジアのドラマの歴史で、

 どれだけ意義があったか・・・これから、僕たちがそれを、証明しなけれ

 ばいけない。それが、彼女(チェ・ジウ)への恩返しだと思っています。

               

相変わらず曖昧でミスリーディングな所もあるし、ちょっと「違う」と言いたい

部分も含まれてる。でも全体的には、ドラマのエンディングを飾るプロデュー

サーの言葉として、美しく自然だと思う。

             

この実験的ドラマのおかげで、日韓=韓日が人間的にも言語的にも一つに

溶け合った状態を自然に感じられるようになった。また、琢己が復讐を止め

たこと、ユナ達が犯罪者である父(アッパ、アボジ)に対しても愛を示しなが

ら優しく諭したことは、強いメッセージを送ってくれた。

        

 「俺は今、殺してやりたいほどあんたが憎い。しかし俺は、あんたを殺さ

  ない。この憎しみを乗り越えてみせる」

    ・・・・・・・・・・・・

 「過去を変えることは出来ない。でも 未来は作っていけるじゃない。

  そうでしょう? お父さん(アボジ)」

            

これから、われわれ視聴者が、このドラマの意義を証明しなければならない。

それが、スタッフやキャストへの恩返しだと思っている。それが実現できた

時こそが、本当の意味での、美しく自然なエンディングだろう。

それでは、この辺で。。(^^)/~~~

      

                  

cf.映像美と俳優の存在感~輪舞曲第1話

   ドラマに見出す価値~輪舞曲第2話

   シンプルな心の言葉~輪舞曲第3話

   不信感による孤立の増幅~輪舞曲第4話

   リアルタイムの感想~輪舞曲第5話

   神狗は悪か?~輪舞曲第6話

   リアリティの欠如~輪舞曲第7話

   ロンドの形式~輪舞曲第8話

   自然さについて~輪舞曲第9話

   適度な政治性~輪舞曲第10話

         

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  「眠れる森の美女」ではなく「いばら姫」~『もう一度君に、プロポーズ』第1話

    

      ・・・・・・・・・・・・・・・

  主演と演出家が再会、『ビーチボーイズ』の変奏~『流れ星』第1話

  クラゲ流星群のウエディングドレス~『流れ星』最終回

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コメント

自分は、けちょんけちょんに書いてしまったのでコメントするのがお恥ずかしいのですが・・・。いろいろ見て回ると9割方、酷評ですね!!有り得ない展開もそうですが、主人公に共感出来ないのが問題だと思います。まぁ両親が殺されて韓国で記憶をなくして育てられた人なんて、そうそういないですもんね・・・。恋愛系も1回ダンレボやりに行っただけの思い出しか楽しい思い出がないなんて・・・。最後も一緒になれて良かったね的な応援したくなるものが無かったような気がします・・・。とはいえ終わってしまって残念な面もあります!!最後なので長々と失礼いたしました!!

投稿: お気楽 | 2006年3月29日 (水) 19時19分

>お気楽さん

こんばんは。長めのコメントどうもです♪
こちらも長めに応答したい所ですが、
色んな意味で難しいですね。。
ただ、こうゆうコメントを付けれる
お気楽さんには、誠実さを感じてます。

投稿: テンメイ | 2006年3月29日 (水) 23時03分

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警察で事情聴取されるユナ(チェ・ジウ)。ヒデ(佐藤隆太)がいなくなった事を琢己(竹野内 豊)に教えるあきら(木村佳乃)。しかし踏み込んで来た警察に同行を求められる。ところが伊崎(石橋陵)が死ぬ前に届けた琢己の警察手帳や辞令により、警察官だと分かり捕まら...... [続きを読む]

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