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米ソのサバイバルレース~NHK『宇宙へ』

昨晩までNHKが4夜連続で深夜放映した『宇宙へ』。後半2回だけ軽く見た。

イギリスのBBCに、ロシア・アメリカ・ドイツが協力して去年作った、ドキュメ

ンタリー・ドラマ。原題は『SPACE RACE』、つまり宇宙競争で、こっちの方

が内容に合ってて分かりやすい。テレビ番組欄では見逃してたけど、友人が

教えてくれたので試しに見て、なかなか面白かった。この手の話には、男心

っていうか少年心をくすぐるものがある。多分、視聴者の多くは男性だろう。。

     

全体は、第二次世界大戦から69年の月面着陸までを4分割して描いてる。

 第1回:「ロケット開発」(RACE FOR ROCKETS)

 第2回:「衛星開発」(RACE FOR SATELLITES)

 第3回:「有人宇宙飛行」(RACE FOR SURVIVAL)

 第4回:「月面着陸」(RACE FOR THE MOON)

   

原題はすべて、全体のタイトルと同様に「RACE」という言葉を使っており、

この宇宙開発競争の背景には米ソの軍拡競争がある。要するに東西冷

戦によるサバイバル競争だから、第3回の原題には「SURVIVAL」って言

葉が使われてる。一方、実際の技術開発の中心には2人の天才科学者、

フォン・ブラウン(米)とコロリョフ(ソ)がいた。前者は元ナチ党員、後者は

スターリン大粛清で収容所に入ってたという、暗い過去をもつ者同士。ドラ

マはこの2人を主人公に展開されてるけど,実際には膨大な数の人間が

関わってた巨大プロジェクトだ。

       

ところで、このドラマの題材は数十年も前。2005年制作で、今年NHKが

「海外ドラマ特選」として放映するってことは特別な価値を持ってるわけで、

それは主として旧ソ連の情報に関するものだ。長い間隠されていた情報、

例えば大失敗や権力闘争などが随所に挟み込まれていた。ただ、ドラマ

の限界と言うべきか、事実と虚構の境界線が曖昧で、その点ちょっと不満

が残った。単純な事実関係をまとめた図を時々挿入するとか、根拠となる

資料をHPで紹介するとかの配慮が欲しい所。本筋とは全く関係ないけど、

例えばアメリカ初の有人宇宙旅行を果たした飛行士が、我慢し切れなくて、

許可を得た後で宇宙服の中におもらしするなんて話はホントなんだろうか。

って言うか、宇宙服にはその程度の配慮もなかったんだろうか。

   

あと、一体どのくらいの犠牲が払われたのかも気になる所。金や時間はとも

かく、人間や動物の命がどの程度失われたのか、簡単にまとめて欲しかった。

ケネディが「簡単じゃなく、困難だから挑戦する」とか演説するシーンがあった

が、困難にはリスクがつきもの。リスクとリターンを冷静に考えることが重要

あって、結果的にどっちが先に成功したかなんて話だけで評価するのは変だし、

最終的にはアメリカが勝ったなんて見方も単純すぎる。

一般に世の中、非常に巨大なリスクを取ってたまたま成功した人間や試みを

過大評価する傾向が強いが、その辺りの問題をもう一度考えるべきだろう。。

    

最後に、月面着陸について。この歴史的瞬間を収めた証拠フィルムを紛失し

てしまってるって話がつい先日大きく報道された。コピーはあるけど、原本は

NASAが1年以上探しても見つからないって話(朝日新聞8月15日夕刊)。

何十年も前の事とはいえ、人類の歴史的偉業を収めたフィルムがなくなるの

は奇妙な話だ。「月着陸はなかった」なんて反論が、これでまた勢いづきそう。

「大気がない月面で星条旗が波打ってる映像はおかしい」という主張には、無

視できないものがある。

もちろん、トンデモ話っぽい怪しさを感じるのは事実だ。でも、そんな反論はバ

カげてると言うのなら、まずはフィルムを探し出して検証すべきだろう。コピー

でも虚構でもなく、本物のフィルムを。。

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