『華麗なる一族』第1話、ドラマと原作の比較
あちこちに書いて来たように、今期のドラマレビューでは新企画を導入する。それ
は、各回のドラマと原作の比較を毎週行うことだ。似たような試みとしては、既に
前期の『たったひとつの恋』で、脚本とドラマの比較、あるいは、脚本・ドラマ・ノベ
ライズの比較を行っている。また、『野ブタ。をプロデュース』ではドラマと原作の双
方を踏まえた記事も書いている。いずれも相当マニアックな記事なのに、読む人
は大勢いらっしゃった♪
ただし、それらは単発とかドラマ終了後の企画であって、各回が終わるごとにやっ
てた訳ではない。毎週にすることでどれほど大変になるのか、やってみないと分か
らないけど、いざとなったら休むつもりだ。所詮、社会人が趣味でやってることだ
から、無理をするつもりもない。ただ、遊ぶ時には本気で遊びたいとは思ってる。
ちなみに、ドラマが終わってから原作と比較するし、間を空けて土曜日くらいにアッ
プするので、いわゆるネタバレ記事ではない。ネタバレ情報なんて全く読まないよ
うにしてるし、そんな記事を書くつもりも当分ない。ただ、たとえ放映終了部分とは
いえ、原作に関する情報が、今後のドラマ展開を予想させてしまう可能性はある。
その点については、読者一人一人が注意して適当に処理して欲しい。
☆ ☆ ☆
さて、そうゆう訳で原作の文庫本3冊を買って来た。山崎豊子『華麗なる一族』
(新潮社,1980)。上巻860円、中巻820円、下巻780
円、計2460円の出費(税込)。まあ、自腹を切ると元を取
ろうと思って熱心に取り組むことになるから、良しとしよう。
何度も書いて来たように、写メを汚いまま掲載してるのは
意図的なもの。つまり、個人的所有物の粗雑なスナップ写
真だから、著作権・肖像権の問題は生じないはずだとアピー
ルしてる訳だ。元々小説の宣伝をタダでやってるんだから、
気にしなくていいんだろうけどネ。ポリシーの問題。
ところで、この原作。買う時にいきなり大失敗をしてしまった。
各回のドラマが終わってから、対応する部分を少しずつ読も
うと思ってたのに、普段のクセで、つい本の裏を見てしまった
のだ。しかも、運悪く下巻! そこには知りたくなかった情報
が書かれてて、村上ファンド総帥と同じく、見ちゃったかと言われれば見ちゃった。。
だから私は、原作のラストを一応の形だけ知っている。正直に告白しておこう。
まぁ、かなりの人が同程度の情報を聞きかじってるようだから、それほど特殊な
立場になった訳でもないし、原作とドラマが違う結末になる可能性だってあるは
ず。気にせず、一歩一歩作業を進めて行こう。
☆ ☆ ☆
さて、いよいよ本題。残り時間が少ないのでパッパッとやっつけてしまおう。原作
とドラマは、当然の事ながらキレイな対応関係にはなってない。そもそも、原作
は父・大介が中心なのに対して、ドラマは完全に長男・鉄平(木村拓哉)がヒー
ロー。これはテレビ局としては当然の判断だろう。キムタクをヒーローにすれば
ドラマがヒットする訳だから。ただ、脚本家は今後苦労することになると思う。
それはともかく、ドラマの初回と対応する原作の部分をあえて言うなら、上巻の
p.324までだろう。要するに、鉄平が手を叩くと「将軍」と呼ばれる巨大な鯉が
姿を現す所まで。1回分としてはページ数がやたら多いものの、ドラマの初回
は90分SPだったし、原作が3冊合計で1800ページ以上もある大作なので、
すごく不自然なわけでもない。
そのp.324まで原作を読んで気付いた、ドラマとの主な違いは以下の通り。
①スタートは新年の晩餐。ドラマみたいな雪山でも、製鉄所でもない。
言い換えると、鉄平中心のスタートではない。
②鉄平は志摩観光ホテルに遅刻してないが、美馬夫婦が欠席してる。
③鉄平は38歳(キムタクは34歳の設定)。銀平は33歳(山本耕史は31歳)。
④末娘の三子(みつこ)がいる。
⑤妾の相子の問題を妻・早苗につつかれた鉄平は歯切れが悪く、ドラマの
「愛してる」という台詞もない。早苗も長谷川京子よりギスギスしてる。
⑥美馬が大介にチクった金融再編成のスタートは、統一経理基準の実施。
つまり、各行をごまかしの効かない同じ土俵に立たせて競争させるって話。
ドラマでは分かりやすく、金利の自由化とされている。
⑦先に阪神銀行が大きく扱われ、次に阪神特殊鋼の話になる。つまりドラマ
の逆で、銀行頭取の大介が中心だから当然のこと。なお、ドラマでは阪神
特殊製鋼となってるが、原作は特殊鋼。ドラマは山陽特殊製鋼事件を意識
したのかも知れない。。
⑧阪神特殊鋼の中で、鉄平を始めとする技術畑の人間が事務的な話を無視
して暴走気味になってる、というネガティブな話が最初から書いてある。
⑨大同銀行は預金高第8位にすぎない。ドラマでは第5位で、第10位の阪神
銀行とのコントラストを強めて面白みを増している。また、鉄平と三雲が話を
するのは、あの丘の上ではなく、日銀のそばの大同銀行本店。この辺りも、
小説と違ってドラマというものが何を好むのか、よく分かる所だ。
⑩つる乃屋の芙佐子は、最初から女将で鉄平とも親しい。ドラマの稲森いずみ
は、両家の親に邪魔されて別れさせられた鉄平の元カノって設定のよう。
⑪巨大な鯉「将軍」の色は黒。ドラマで金色にしたのは、将軍がなつく鉄平を
英雄視してることと関係してそうだ。。
☆ ☆ ☆
今回は初回だし、度重なる重い病気の妨害を受けたこともあって、この程度の記
事で妥協しとこう。何しろ、全くの新企画。次回から少しずつマシな記事に仕上げ
ていけば十分だ。ではまた。。☆彡
P.S.ここには書いてないが、原作のp.324までには知りたくなかったネタバレっ
ぽい情報もいくつかあって、超高速で読み飛ばした。あらすじがわかってし
まったとか言う話でもないし、新企画を実行する上でこの程度は仕方ない。。
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受信: 2007年1月23日 (火) 15時17分

コメント
はじめまして。
原作はかなり昔に読んだきりだったので、
秀逸な比較でございました。
私は別のドラマ「拝啓、父上様」と比べるというやや変化球を書いたのですが(笑)
同じ比較つながりということでTB送らせて下さい。
投稿 ふる | 2007年1月21日 (日) 16時49分
>ふるさん
はじめまして。TB&コメントありがとうございます♪
あまりの過激なブログ名に、アダルトかと思って
削除しそうになりましたが、ちゃんとした内容に安心しました。
原作をちゃんと読んでらっしゃるってのが素晴らしいですネ。
僕なんて、半ばブログのために買って来たようなものですから。
父上様は残念ながら見てないので、適切な応答ができません。
いずれにせよ、『華麗』の今後に注目しましょう☆
投稿 テンメイ | 2007年1月21日 (日) 23時54分