« 華麗ファンへのお知らせ | トップページ | 過去への思いを胸に生きること~NHK『初恋の人を探したい』 »

死と再生~『華麗なる一族』第8話

  兄さんなら もしかしたらお父さんを超えられるかも知れない

  お父さんの下で働きながら 心のどこかではいつも

  兄さんに勝って欲しいと思ってる自分がいて・・・

  なのに どうして爆発事故なんて起こしたんだ!

  兄さんが勝ったら 僕も一子も二子もお母さんも

  お父さんからみんな解放されて

  自由に生きていけると夢見たのに・・・・・・

    

           ☆            ☆            ☆

精神分析の父、あるいは深層心理学の母とも言うべきフロイト。その評価は

いまだに定まらないものの、20世紀を代表する知識人の一人であることは

間違いない。日本でもごくフツーになってるカウンセリングの原型は精神分析

だし、いま主流の米国系の精神医学も僅か数十年前まではフロイトの影響を

色濃く受けていた。

    

ただ、その知名度に釣られて、ふと本屋で『夢判断』なんて文庫本を買ってしまっ

たら、僅か数十ページで「何じゃ、こりゃ!」と松田優作に変身してしまうだろう。

あるいは、『精神分析入門』なんて文庫本を買った日には、家に帰って「どこが

入門だよ!・・」と寂しく呟くハメになるだろう。

              

良し悪しや好き嫌いはともかく、フロイトの著作は予想以上に本格的なのだ。

だからこそ、世界が揺さぶられた。巷にあふれる心理系のマニュアル本に描

かれているフロイトと彼自身の著作との違いは、小学校の算数と大学の数学

との違いに匹敵するだろう。。

    

エッ、どこが『華麗なる一族』だよって? まあまあ、焦らずに♪

    

そのフロイトの有名な論文の一つに『トーテムとタブー』(1913)という文化論

がある。これまた本格的な内容で、読みこなしてる人間は僅かだろうが、その

ラストに近い一部分だけなら、面白くて分かりやすいのでそこそこ流通している。

ここで簡単に紹介してみよう。(cf.フロイド『文化論』日本教文社

    

   原始的な民族の間には、トーテミズムという仕組みがある。各部族に、

   ワシとか猿とかカンガルーとか、それぞれ固有の崇拝対象=トーテム

   があるのだ(動物が多い)。トーテムポールというものならテレビとかで

   目にした事があるだろう。トーテムの顔や印を刻んだ奇妙な柱だ。

  

   さて、こうした原始的な部族集団にしばしば見られるのが、複数の男

   による共同運営だ。ところが、進化論で有名なダーウィンは、もっと原

   始的な形の部族があっただろうと推測している。たった一人の男が全

   ての女を独占して、息子は全て追放してしまうような形だ。ダーウィン

   の仮説を認めて、この独占状態から共同運営へと進化する道筋を考

   えるなら、おそらく次のようなものだろう。

     

   ある日、追放された息子たちが力を合わせて、父親を殺して食べてし

   まうのだ。その代わり、父親の代理としてトーテムを定め、父殺しの罪

   悪感と共にそれを崇拝し、その下ではみんな平等な一員となる。トーテ

   ム動物を殺すのはタブーだが、祝祭日だけはトーテム動物を殺して食

   べ、みんなで喜ぶようになった。

        

   こうして、もはや憎しみも争いもない平和な集団になったとさ。

   めでたし、めでたし。。       (坊や~ 良い子だ 寝んねしな~♪)

     

           ☆          ☆         ☆

さて、今回のドラマは内容豊富で面白かったから、フツーの感想を並べるだけ

でも長い記事になる。でも今日はもう金曜日。前々回の『デスペラード』、前回

の『星に願いを』に優るとも劣らない、突き抜けたマニアックさが求められる。

そこで『トーテムとタブー』なのだ。

                    

実際Yahoo!とGoogleで「トーテムとタブー 華麗なる一族」を検索してみた

ら、実質的にはゼロ! したがって、現時点でこの記事が日本で唯一のもの

となる。って言うか、最初で最後かも知れない、究極のマニアック・レビューだ。

書き手としてはワクワクしてくるな。読み手は知らないけどネ♪

      

さて、ここまでマジメに読んで来た少数の読者にとって、もはや類似は明らかだ

ろう。華麗なる一族とは、上記のトーテム部族を目指してる途中の集団なのだ。

最も原始的な独占状態から、次の共同運営へと向かうプロセスの形。父親・大

介(北大路欣也)はまだ殺してないけど、トーテム=崇拝対象は既に決まってる。

もちろん、鉄平(木村拓哉)だ。

               

この記事の冒頭に引用した銀平(山本耕史)の言葉「兄さんが勝ったら・・・お父

さんからみんな開放されて自由に生きていけると夢見たのに・・・」を、次のよう

に言い換えれば分かりやすい。「兄さんをトーテムにしてお父さんを殺したら、

みんな平和に生きていけると夢見たのに・・・」。。

    

トーテムの選択には、特別な理由など要らない。カッコイイとか才能豊かとか、

『anan』の抱かれたい男No.1とかドラマの主人公とか、その程度の理由でい

いのだ。所詮、父親の代理にすぎないのだから、父を凌駕するような圧倒的能

力や絶対的統率力など必要ない。実際、例えば鉄平役を出川哲朗に変えれば、

「何でみんな、こんな人にウットリしてるの?」という疑問が生じるはずだ。たとえ

身分や能力の設定が全く同じとしても。。

       

トーテミズムにおいては、トーテムが集団を支配するのではない。集団が勝手

にトーテムをまつり上げて自分たちで共同運営するのだ。自己組織化と言って

もいい。実際このドラマで、鉄平が自力で大介を倒して、残った家族を統率する

ことなどあり得ない。万が一あるなら、鉄平が大介と同一化するだけのこと。や

がて「第二の父殺し」によって、鉄平もまた倒されることになるだろう。

   

そもそも鉄平にとって、裁判で勝つだけでも、錢高(西村雅彦)が書いたノート以

外に、銀平の手助けが必要なんだろうし、デスペラードに対する愛の支えを早苗

(長谷川京子)から受ける必要がある。さらに、銀平を動かすのは他の家族の言

葉だろう。要するに、父を殺してトーテムを崇拝するのは部族集団、大介を倒し

て鉄平を崇拝するのは一族なのだ。

      

ここで気になる事がある。鉄平というトーテムは、物語の外部にある別の集団=

制作スタッフにも崇拝されている。大した理由がある訳でもなく、なぜか理想の

リーダー像として祀り上げてるのだ。

               

ところで、トーテムは祝祭日には殺されてしまう。もうすぐ、連続ドラマのラストと

いう祝祭。トーテムを殺した後、飲み会の席でスタッフが、トーテムの死ぬ様子

を再現してハシャいだりしないだろうか。エッ、もう打ち上げは終わってるって、

『恋のから騒ぎ』で成宮寛貴が言ってたって? あっ、そう♪

   

まあとにかく、できればそんな誰でも予想できそうな平凡な結末じゃなくて、ど

うせなら最初から殺されてる父=敬介のトーテム=肖像画にジェームス・パー

ディをぶち込むとか、斬新な結末にして欲しい。さらに、雪山で可愛いウリ坊に

もぶち込んで、大介も含めて一族が仲良く猪鍋を食べてる様子を、お星さまに

なったウリ坊の肖像画が上から微笑んで見ているとかネ。BGMはもちろん、

『星に願いを』。音楽の服部隆之も納得してくれるはず。

これぞ、前衛=アバンギャルドだろう♪

       

           ☆          ☆         ☆

ここまでの話は要するに、父の死と集団の再生に関する話。一方、今回のドラ

マでは、別の「死と再生」の話もクローズアップされていた。ここからは、阪神特

殊製鋼という株式会社をめぐる死と再生に目を向けてみよう。

   

この場合、死ぬのは会社自体ではない。新聞の活字にも使われてた「倒産」と

いう言葉はとても曖昧で、誤解を招きやすいものだ。ものすごく簡単に言えば、

借金を返せなくなって、銀行取引を停止され、財産の多くを失うこと。色んなパ

ターンに分かれるけど、代表的なのは会社更生法の適用で、借金をチャラに

したり延滞を認めたり財産処分したりして、経済的に立て直す。同時に、責任

者を処分したり提訴したりして、経営的にも立て直す。

              

阪神特殊製鋼のような大きくて中身のある会社の場合は、数年後には何らか

の形で復活するのがフツーだ。倒産→つぶれた→工場解体、なんて事になる

訳ではない。

    

では結局、何が死ぬのか。直接的には、株だ。株とは、会社全体の価値を分

け持つ証明書だから、会社の価値がゼロになれば、株価もゼロになる。ベア

リング社との契約などによって一時は250円になってた株が、おそらく最後の

取引では1円になり、上場廃止後は単なる記念の紙切れとなる。最近はあち

こちのブログのお飾りとして、笑いと涙を誘ってるようだ。

     

ただし、阪神特殊製鋼のモデルとされる山陽特殊製鋼の場合は特別だった。

1965年3月に会社更生法の適用を申請、6月に上場廃止されたものの、

は例外的に紙切れにはならず、単なる95%減資。形式的に100株が5株に

されてしまっただけで、実質的にはそこまでの被害にはなってない。

                

おまけに、やがて復活して再上場。現在の株価は、昨今の鉄鋼ブームに乗る

ようにして、900円前後にまで到達している。ちなみに皮肉なことに、帝国製鉄

のモデルとされる新日鉄の傘下だ。ドラマでは美馬(仲村トオル)が、阪神特殊

製鋼を欲しがる会社として中央製鉄という名前を出してたけど、ひょっとしたら

帝国製鉄になるのかもしれない。。

    

話を元に戻そう。会社を死なせたのは、株を殺したのは、一体誰なのか。要す

るに、銀行だ。爆発1週間後の事故処理委員会に出てた阪神銀行頭取・万俵

大介、大同銀行頭取・三雲(柳葉敏郎)、長期信用銀行頭取・宮本、三栄銀行

頭取・日下部、五和信託銀行頭取・鵜川が殺したのだ。

               

と言うのも、倒産を決定する主な要素の一つは企業の評価。現在いくらで、将

来どの程度稼げるのかという、ハッキリ言って結構アバウトな話だ。特に今回

の阪神特殊製鋼の場合、帝国製鉄による突然の銑鉄供給停止と、爆発事故。

単なるアクシデントの連発だから、助けようと思えば何とかなったはずだ。

    

それでは、なぜ銀行は会社or株を殺したのか。それは、所有者を殺して会社

を取り巻く集団全体(工場、従業員、取引先なども含む)を再生するためだ。

所有者とは、株主と債権者。もちろんここに銀行自身も入ってるし、万俵一族

の個人も含まれてる。大介や鉄平はもちろん、寧子(原田美枝子)一子(吹

石一恵)二子(相武紗季)でさえ、阪神特殊製鋼の株主の可能性がある。

     

倒産によって所有者を殺し、会社更生法で集団を自ら再生、新たな段階に発

する。これはどこかで見た構造。そう、まさにフロイトの『トーテムとタブー』

が描いた世界なのだ。この場合のトーテムは、紙くずになった株券か、あるい

は専務解任後の技術者・鉄平だろう。普段は高く掲げられているものの、祝

祭日には再び殺されるはずだ。笑いものにされたり、責任論を蒸し返されたり。

過去の罪を担うと共に、現在の集団に貴重な導きや教えをもたらす、両義的=

両価的な存在として。

    

こうして、今や明らかなように、『華麗なる一族』第8話とは、『トーテムとタブー』

を二通りにアレンジして重ね合わせた見事な変奏なのだ。

お星さまになったフロイトも、きっと空から微笑んでいることだろう。。。

        

          ☆          ☆          ☆

とりあえず今回はこれで終了。あ~面白い、ドラマ記事♪ (『虫の声』だろ!)

これを面白いと思ってくれる人が世界に100人くらいいますように!

星に願いをかけとこっと。。ではまた。。☆彡

     

          

         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

P.S.ドラマ冒頭の血液型の話は、妙なこだわりを感じた。このままだと、

    川(西田敏行)が死ぬ前の「医者は血液型を間違うことがある」とかい

    う台詞と共に、無意味なエピソードになってしまう。

    原作は第5話対応箇所までしか読んでないけど、ひょっとしたら敬介の

    血液型はAじゃなくて実はBかOで、鉄平の本当の父親はやっぱり大介っ

    て事になるんじゃないのか。

    な~んてネタバレっぽい話は、あちこちに書いてそうだよな。やっぱウチ

    は、『星に願いを』や『トーテムとタブー』でしょ♪

    次回は何にしようかなぁ。セルフ・プレッシャー。。^^;

    

P.S.2 阪神銀行の20億融資撤回が1月31日。高炉突貫工事の話は2月。

      そこから、「突貫工事は無謀だから融資撤回した」なんて大介のウソ

      を暴くだけじゃ、平凡すぎるよな。。スタッフさん、って言うか、脚本の

      橋本裕志には、独自のヒネリを期待しよう♪ 山崎豊子がどう書いて

      るのか知らないけど、あんまし気にせず自由にネ!

     

P.S.3 真実は多面体。見る方向によって異なる姿を現すし、隠れた部分も

      必ず生じる。このドラマを父-母-子の関係(エディプス・コンプレッ

      クス)の観点から見直すと、かなり異なる姿になるだろう。鉄平が大

      介に宣戦布告したあと、寧子を抱き上げたシーンなんてのは、もちろ

      んギリシャ悲劇のエディプス王まで遡れるものだ。

        

P.S.4 『華麗』がアメリカに輸出されてヒットするような展開になれば、この

      記事を英訳してアメリカ進出を目指すのもいいな。

      相子(鈴木京香)や鉄平と同じく、挫折して奇妙な人生を歩むのも、

      また面白そうだ。人生、いろいろ♪

    

P.S.5 相子と美馬の関係には、野次馬的興味がちょっと湧くな。あと、芙佐

      子(稲森いずみ)はどうするんだろう。ストーリー的には用済みって感

      じだけど、血液型に絡めるのかな。それじゃ、生物の授業か。。♪

    

P.S.6 父殺しという主題をめぐって、『華麗』と『白夜行』を比較するなんての

      も面白そう。でも大変そうだから、誰か代わりに頑張って!

   

P.S.7 この記事のタイトル、当初の案の一つは、『父さんと倒産』だった。

      止めといて正解だったかな。。♪

   

P.S.8 来週は、日銀派と共に大同銀行が殺されるのかな。殺すのは、周

      囲の複雑な集団、トーテムは綿貫(笑福亭鶴瓶)とでも言うべきか。

      この社会的な父殺しによって、集団が再生するのかどうか、ビミョー

      だけどネ。。

    

              

cf.夢見る息子vs現実を見る父~『華麗なる一族』第1話

   鉄平と大介の心理分析~『華麗なる一族』第1話補足

   『華麗なる一族』第1話、ドラマと原作の比較

   無言で泳ぎ去った将軍~『華麗なる一族』第2話

   『華麗なる一族』第2話、ドラマと原作の比較

   腰を抜かした理想主義者たち~『華麗なる一族』第3話

   『華麗なる一族』第3話、ドラマと原作の比較

   理性を翻弄するものの次元~『華麗なる一族』第4話

   『華麗なる一族』第4話、ドラマと原作の比較

   多様なバランスの饗宴~『華麗なる一族』第5話

   『華麗なる一族』第5話、ドラマと原作の比較

   鉄平と大介、2人のデスペラード~『華麗なる一族』第6話

   『華麗なる一族』第6話、ドラマと原作の比較

   星に願いを~『華麗なる一族』第7話

   『華麗なる一族』第7話、ドラマと原作の比較

   『華麗なる一族』第8話、ドラマと原作の比較

   大切に守りたいもの~『華麗なる一族』第9話

   『華麗なる一族』第9話、ドラマと原作の比較

   なぜ明日の太陽を見ないのか~『華麗なる一族』最終回

   『華麗なる一族』最終回、ドラマと原作の比較

        

     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   冬ドラマは『華麗なる一族』で決まり!☆

   『華麗なる一族』鉄平=キムタクのモデル

   『華麗なる一族』最終回、鉄平の手紙と遺言

|

« 華麗ファンへのお知らせ | トップページ | 過去への思いを胸に生きること~NHK『初恋の人を探したい』 »

「心と体」カテゴリの記事

「映画・テレビ」カテゴリの記事

「芸能・アイドル」カテゴリの記事

コメント

遅いよ!

。。。でも、遅くてもちゃんとレビューするから
ありがたいですね~木村ファンとしては(笑)

>究極のマニアック・レビューだ。

究極どころの騒ぎではありません(笑)
これ華麗なる一族のレビュー?と一瞬迷子になりそうでした。ワハハ。。。(^^;
フロイトって聞いたことあるけどトーテムとタブー?
前回の星に願いをもそうだったけど、どうしたらそういう
発想になるのか?テンメイさんがますます謎になってきた(笑)こんなマニアックなのに、バイクとかマラソンとか
するので不思議な人だ(笑)

脚本家の橋本さん、今ひとつな感じがするのですが。。。
お願い!
後、2回。。。私を夢中にさせて!(星に願いを・・・)

投稿: アンナ | 2007年3月 9日 (金) 20時25分

ここはやっぱり銀平が大好きに兄さんに代わって大介と刺し違えてくれないと・・・。
そうそう、芙佐子とか相子はどうオチをつけるのかが問題ですよね!!

投稿: お気楽 | 2007年3月 9日 (金) 21時01分

テンメイ様、こんばんは。
先週からTB返しが貼れない模様。
この仕組みが分からないキッドです。

トーテムとタブーは分かります。
フロイトは「深層心理」という概念が好き。

特に「言い間違え」には
「深層心理」の本音が含まれるという点を
しつこくしつこく解説する
フロイトの「深層心理」を
想像するとちょっとうれしい気持ちになります。

ま、すべては抑圧された性欲ですからーっ。

1900年の「夢判断」は
アリストテレスの「夢は人間の精神の働きによるものだ」
という立場をふまえて、
「夢を象徴的に解釈することで
すべての夢が願望充足であることを立証する」
という理論を展開するわけです。

1909年の第2版でフロイトは次のように語ります。
「私の研究は黙殺された。
学者たちは何か新しいものを学びとるのを嫌悪する傾向がある。
わずかな批評は無理解と誤解に満ちていた。
私はこう言いたい。
批評するのであれば一度は読んでくれたまえ」
キッドは爆笑しましたよ。

何と言う自信! そしてそれによって生じる憤慨。
ま、こういう思い込みがないと
大成は望めないのですね。

およそ、100年前に到達したこの境地から
どれほど精神に関する研究が進んだのか?
その答えは風に吹かれています。

キッドはそれは精神そのものが更新されているためだと
思います。
もちろん、記憶のメカニズムや
脳内の機能局在の研究は爆発的に進んだのですが
意識の問題は永遠に逃げていくのでは
ないかと思うのです。

それは実は意識には底がないのではないか。
とキッドが感じるからです。

神話もまた深層心理と密接な関係がありますが
人が異性を求めるのと同じレベルで
父を憎み、殺したいと願っているとすれば
鉄平の行動は非常に矛盾を含まない
ストレートな深層心理のなせるワザなのですが
おいおい、それでいいのかよと
疑ってしまう深層心理が
視聴者の多くに潜在している。

キッドはそう考えます。
そういう意味でこのドラマは
ものすごくタブーに挑戦しているのだと
断言することもできるのです。

最終回が終るとまもなく、殺そうとする息子と
殺されまいとする父親との
壮絶な殺し合いが
全国で展開されるのでは・・・。
とキッドは妄想の中で危惧するほどです。

ま、杞憂でしょうけどね。

投稿: キッド | 2007年3月10日 (土) 05時40分

 テンメイさん、こんばんわ。

 『実際に降臨し、抑圧する父親』を廃し、
トーテム(祖霊)を定めて崇めよう…ですか。

 確かに当時の価値観では
『(社会的な)父親殺し』は大罪ですし、
自分達の生活基盤さえ揺るがすことは不安を伴うことですね。
 その畏れや不安を、
『父親』に変わって『鉄平』を祭り上げることで
和らげようとするなら、すごく良く分かります。

 特に『万俵家』の場合、
『大介』は神格のごとく実権を振るっているわけですしね。
 喩えがとてもしっくりきました。

投稿: Urara | 2007年3月10日 (土) 07時13分

>アンナちゃん

遅いネ♪ 確かに。。

前回が7日遅れだったから、5日遅れだと
あんまし罪悪感がないんだよな^^
次回は2日遅れ程度に前進する予定。

さすがアンナちゃん! 正直でいいネ♪
やっぱマニアック過ぎた?^^;
自分じゃ、大満足の記事なんだけどな。。
これまでのベスト3には入りそう☆
そうか、フロイトは、名前を聞いたことが
ある人だったか。
やっぱ、マニアックと言っても、『星に願いを』と
『トーテムとタブー』じゃ違うわな。。

テンメイさん、謎だよね(笑)
オレ自身もそうだもん^^
ちゃんとこれから21kmのランニングに
出かけるし、不思議な人だよ(笑)

脚本家、確かに今ひとつって印象。
今ふたつやみっつとも思わないけどね。
この原作から脚本を書く大変さを考えたら、
今半分くらいまで評価を上げるべきかも。。

後、2回。。。
ラストの予告編だけ見てればいいやって感じの
無意味で平凡な展開だけは止めてほしいな!
         (星に願いを・・・☆)


>お気楽さん

銀平を活躍させないと、このままじゃ
単なる変な酔っ払いでしょ。
芙佐子はお役ごめんで自然消滅もありだけど、
相子はどうするのかな。自分から去るとか。
でも、アメリカでやり直すなんてのはパス!
キャラが崩れちゃうから。。


>キッドさん

おはようございます。
TBが貼れない? どうしてかな。
同じく分からないテンメイです♪

深層心理も含めて、フロイトという人間はあまりに
面白いので、世界中で多角的な研究が続いてます。
ある意味で、フロイト自身に対する精神分析。
本人こそが最大の症例です☆

すべては抑圧された性欲という発想は、マニアックな
観点からすると、フロイトの初期の大まかな考えです。
初期ですら違う考えがありますし、やがては、
抑圧されてないものとか、性欲以外の要素に
目を向けざるを得なくなっていくわけです。
この5行は、ちょっと無粋すぎる応答かも。。(^^ゞ

批判の前に読めよ!っていうのは
シニカルなギャグで、爆笑する所。
ただ、実際問題として、ホントに
読んでる人はものすごく少ないと思います。
また、自信と思い込みの差は大きいでしょう。。

どれほど精神に関する研究が進んだのか?
何ともビミョーな問題で、論争点ですね。
「研究が進む」とは本質的にどうゆう事なのか、
「底」とは何を指すのか、そのあたりで
早くも大論争になってしまうでしょう。

個人的には、確かに進んでると思います。
ただ、研究者が自信を持ちすぎてるんですよ。
フロイトの自信とは別の、明確に悪い意味で。
今の研究者の多くは、すべては仮説だという
根本的なことを忘れがちだし、心の問題の
難しさを欠点だとみなして消そうとしてる。
難しさをそのまま認める力がないのです。

ま、これらは個人の問題というより、
社会の問題、システムの問題であって、
ほとんどデスパリットになっちゃいますネ。
デスペラードにはなりませんけど♪


>Uraraさん

こんにちは♪
的確なコメント、どうもです☆

今でも「父殺し」は大罪ですけど、
当時はさらに、超大罪でしょうね。
それだけの罪をおかすためには、
特殊なものが必要なわけです。
それは超素晴らしいものでなくてもいい。
それがトーテムです。

たとえば、500円のお守りとか、
100円のおみくじのようなものでもOK。
「イワシの頭も信心から」。
理想のリーダー・鉄平も信心からってことです。
ま、イワシと言うよりマグロかな?♪

トーテムを否定的に扱うことはタブー。
周囲はみんな、鉄平をホメるわけです。
ドラマの中はもちろん、外でもその傾向が強い。
このタブーをおかすと、ブログの反応が
悪くなったり、ジャニーズ事務所からの出演が
減らされてしまったりするのでしょう。。♪

投稿: テンメイ | 2007年3月10日 (土) 11時38分

テンメイさん、こんばんは。

きゃあ、9話が始まってしまいますわ。

昨日、遅れなかったので、今日になってしまいました。

今回は1番感動いたしました。いえ、ドラマではなくテンメイさんの記事にですわ。個々を見れば、おかしいとしか思えなくても、一族全体で見ればこういうことなのね、ってなんか納得してしまいますね。

私は大介パパ視点なので、かわいそうでしかたないんですが、こうなったら、もう毒を食らわば皿までもの気分ですわ。

相子さんにはがんばってもらいたいです。
あ、あと、芙佐子さんも再登場を願います。

投稿: youko | 2007年3月11日 (日) 21時33分

>youkoさん

第9話の記事に集中してて、応答が遅れちゃいました。
きゃあって、youkoさんが叫ぶと意外感があって萌えますネ^^
「今回は1番感動いたしました」
嬉しい~♪☆ youkoさんの趣味じゃないような気もしますが、
まぁお世辞9割にしても、残り1割で十分です!

今回とか前回の記事は、僕がホントに書きたい記事で、
しかもかなりの自信作。膨大なパワーを注いでます。
日本で評価されないのなら、アメリカのベアリング社に
でも売りつけたくなるような、全力をこめた製品です♪
帝国製鉄の代わりにYahoo!が無視っていう妨害を
したために苦戦してますが、ロングセラーを星に願ってます。

大介パパ、来週また涙を浮かべそうですネ。
鉄平ばかりに気をとられず、パパも温かく見守ってあげましょう。
第9話の記事は比較的フツーですけど、よろしく♪

投稿: テンメイ | 2007年3月12日 (月) 22時11分

ただいま~♪なんて☆
まりこです。

誰?って・・・
そんなコト言わないで^^;

やっと追いつきましたヨ~!
(終わってどれだけ経つねん・・・!?)
遅すぎなのは分かってよぉくわかってマス・・・
が、それだけ“ぢっくり”だったってことで!

さて、先ずはこちらの記事ですが
またスゴイ・・・(絶句)
フロイトは哲学の授業で習った気がするけど。。
そん時にちゃんと勉強しとけばもっと分かりやすかったかなぁ。
ということで何度か読み返しました。
最初は、考えながらゆーっくり読み、
次に、納得しながら・・・
そして3回目以降ようやくスラスラ・・・という感じで。

この度の記事も前回の“星に願いを”記事に続き、とてもよかったです!!!
今回の記事は、前回の☆記事に比べると、
ほんの少しだけですが、テンメイさんの思考回路が理解できる気がしました♪

私なんかがコメントするの、おこがましいんですけどネ。
(『よかった!』なんて・・・(≧▽≦)笑っちゃう!)

難しいコメントは他の方々で。

とにかく、感動しました!!
ありがとう☆☆☆☆☆

つづく

投稿: まりこ | 2007年3月29日 (木) 00時08分

>まりこちゃん

誰? 一応、お約束のツッコミから(^^)
傷付いた? じゃ、優しく、おかえり♪
って言うか、やっぱ遅いわ!
他人のこと言えないけど。。^^;

でも、この記事にコメントするってのは凄くポイント高いね☆
多分、これまでで一番マニアックだから、1回読むだけでも
大変なのに、3回以上も読んだの?
そりゃ、ホメてあげよう。いいコ、いいコ(^^♪

哲学の授業って、大学で取ったわけか。
これまた、女のコにしては珍しいな。感心、感心♪
哲学とか数学とか、理屈っぽいのはフツー男の世界なのにネ。
まあ、ウチの記事なんて読むくらいだから、やっぱ
そうゆう素養や資質が昔からあったんだな。

『☆記事』より今回の方が、思考回路が理解できる。。
ホホーッ、面白いっていうか、凄く鋭いかも。
コントラストをつければ、☆記事は発想、今回は思考だからね。
賢くて謙虚な女のコって、好きだなぁ♪(#^.^#)

ともかく、五つも星マークをくれてありがとう!
では、つづく。。☆彡

投稿: テンメイ | 2007年3月29日 (木) 14時20分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/123750/14202644

この記事へのトラックバック一覧です: 死と再生~『華麗なる一族』第8話:

» 華麗なる一族 第8話 「鉄平出生の真相」 [テレビお気楽日記]
今週はみなさんの大好きな将軍でスタート!! [続きを読む]

受信: 2007年3月 9日 (金) 19時35分

» 華麗なる一族 第8話〜鉄平出生の真相〜 [アンナdiary]
今回は、面白かったなぁ。。。1時間あっと言う間だった。 なんか、みんな熱かったな〜この勢いでラストまで行って下さい。 母・寧子の頬を思い切り叩く大介に、私は大介の寧子への愛を感じたのですが。弁護士役に萩原聖人。思わず、若者のすべての武志と哲生だ〜と大喜びしちゃいました(笑) ... [続きを読む]

受信: 2007年3月 9日 (金) 20時08分

« 華麗ファンへのお知らせ | トップページ | 過去への思いを胸に生きること~NHK『初恋の人を探したい』 »