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コンピューター将棋、プロ棋士に初勝利~清水女流王将、敗北

(☆2013年4月7日追記: 電王戦・第3局の記事をアップ。

   将棋・電王戦、コンピューターが現役プロ棋士に2勝1敗・・☆ )

       

(☆2012年1月14日追記: 米長敗北の記事を追加。

     米長がコンピューターに敗北した将棋、観戦中♫&25km走 )

        

      

    

         ☆          ☆          ☆

ついにこの日が来たか。。中学の頃には密かにプロ棋士に憧れ、今でも

隠れ将棋ファンの私としては、女流とはいえ、プロの人間がコンピューター

に負けるというのはショックだ。。

      

・・・とか、ついさっきまで思ってたんだけど、調べてみると実はそんなにショッ

キングな出来事でもないようだ♪ ま、男性のトップ、羽生善治名人や渡辺

明竜王が負けたらショックだけどね。とにかく、あちこち飛び回って情報をか

き集めて来たから、記事にまとめとこう。将棋の記事なんて、特にウチだとウ

ケが悪いに決まってるんだけど、私自身が凄く気になるからいいのだ。

        

プロ棋士vsコンピューター将棋の歴史は、2005年9月まで遡ればいい

だろう。金髪の橋本崇載プロが、ソフト「タコス」に大苦戦してようやく勝利。

これを受けて10月、日本将棋連盟は、公の場でプロが許可なく対戦する

ことを禁止。例外的にその許可が出たのが、07年3月21日。辺竜王と、

ソフト「Bonanza」(ボナンザ)が戦って、竜王が勝った

              

その後、情報処理学会の創立50周年事業の一環として、プロとの勝負が

企画され、今年の4月2日に連盟との間で正式に対戦決定。挑戦状と受取

状を交換して、記者会見。それ以降、コンピューターの対戦相手に決定し

清水市代・女流王将は、ソフトの長所や短所を研究して来たらしい。

      

一方のコンピューター側は、4つの国内最強ソフトの多数決合議制システ

101012

  ム「あから2010」を製作。左がキャラ

  クターだ♪ 既にネット上のあちこちに

  あるし、大幅な縮小もしてある。チープ

  な出来から考えても、著作権を主張さ

  れることはないだろう。

        

あからとは、将棋の局面数に近い10の224乗を表す仏教用語「阿伽羅

から取ったそうだけど、局面数をどう計算するのかよく分からない。スポー

ツ報知は「一手の選択パターン」と書いてるけど、将棋を知らない記者だろ

う。トータルの駒数が40(最初は20ずつ)。盤面のマス目が81。一手の選

択なら、ほとんどの局面で数十~数百に限られてる。当然、局面の全変化

を表す数のはずだ。

         

また、例えば4つがバラバラの答えを出した時、多数決がどうなるのか、そ

の説明も見当たらない。ただ、多数決にすると悪手が減るという話が書か

れてるだけ。私は昔、一度だけ、コンピューター系の会社で働く友達に誘わ

れて、現在でも活躍中のソフト「柿木(かきのき)将棋」と対戦。簡単に勝っ

て面目を保ったのはいいとして、印象に残ったのは、人間ではあり得ない

変な手が多いということ。ひどい悪手もあったから、そうゆうミスを無くすた

めの合議制なんだろう。ま、素晴らしく独創的な好手も減るはずだけどね♪

        

ともかく、4つの最強ソフト(=プレイヤー)は次の通りだ。

   1: 激指(げきさし) 世界コンピュータ将棋選手権・08年、10年優勝

   2: GPS将棋    同・09年優勝

   3: Bonanza    同・06年優勝

   4: YSS       同・07年優勝

        

          ☆          ☆          ☆

対戦は昨日、10月11日東京大学工学部(文京区・本郷キャンパス)で

開催。白っぽいベージュ、風神模様の着物姿の清水が、ノートPCを操る

男性と向き合う形で勝負。ノートPCは、169台のコンピューターをまとめあ

げた東大クラスターマシンと接続。1秒間に6000万局面の先読みが可能。

持ち時間は各3時間で、使い切った後は1分将棋。別室には、観客が立見

も含めて約750人とか。諸説あるが、会場の写真を見ると、盛り上がってる

のは間違いない。

        

試合内容は、後手のあから4手目・3三角戦法を採用。清水の角交換を

誘う。中盤清水が有利な局面もあったけど、持ち時間を使い果たした

ともあって、終盤にかけて逆転されたらしい。

        

   (追記: ネットの不確定情報によると、あからの角筋に清水の王将が

        置かれたままだったのが災いして、執拗に攻撃され、終盤は

        大差に。やはり、いまだに人間の将棋とはかなり違うらしい。)

        

まあ、元々コンピューターは終盤が極端に強いから、自然な流れではある。

終盤になれば、変化の数が減って、最後の「詰み」まで読み切れるから、

名人でさえかなわないという話だ。

           

それに対して中盤だと、まだ変化が多過ぎて全ては読み切れないから、

間でも勝負になる。序盤は、同じ形からスタートするから、膨大な定跡や棋

譜を蓄積できるコンピューターが有利。結局、人間は中盤で勝負するしか

ない。私も、序盤は「手強い・・」って感じで、ちょっと動揺した覚えがある。

       

ともかく、勝負は午後7時頃に終了。先手の清水が86手で投了。6時間3

分の熱戦で、プロが公の場で初めてコンピューターに負けてしまった。清水

のコメントの代表的なものを引用すると、「悔しい気持ちもありますが、途中

からは血の通った人間と指している気持ちになりました。今後も人間とコン

ピューターが切磋琢磨(せっさたくま)して強くなれればと思います」との事。

これは優等生過ぎるね♪ ホントは超~悔しいはずだ。ソフトの開発者が

同じ人間とはいえ。他のコメントでは、また機会があれば弱点をついて、と

か、素直に語ってた。

                         

ちなみに、コンピューター将棋の開発の歴史が「苦節35年」。女流棋士会・

駒桜の歴史も同じく35年とのこと。将棋連盟の米長会長は、男性棋士と

コンピューターとの対戦はまだ考えておらず、清水との再戦がフェアだと語っ

てる。一方の情報処理学会側は、次は男性棋士、最終的には名人か竜王

との試合を希望している。。

       

         ☆          ☆          ☆

さて、この試合結果をどう見るべきか。ニュースを見た瞬間は、名人が負

ける日が迫って来たなと感じたんだけど、実はそこまでインパクトのある話

でもないようだ。

     

コンピューターとアマチュアのトップとの試合結果を見ると、過去5年はコン

ピューター側の圧勝。一方、清水の実力はアマ五段以上(つまりトップクラ

ス)と言われてるから、清水が負けるのは十分予想されることだったのだ。

実際、責任者の松原仁教授は、95%の確率でコンピューターが勝つと予

想してた。これは、単なるマスコミ向けのサービスではなく、実績の裏付け

がある言葉だったんだろう。

     

コンピューターは、男性プロの指し手を徹底的に研究してるのだから、アマ

のトップや女流棋士が負けるのは、わりと自然なこと。ところが今後は、ソ

フトの先生である男性プロが相手だから、そう簡単にはいかないはずだ。

    

とはいえ、終盤ならもう詰みまで読み切れるんだから、序盤(あるいは試合

開始)から詰みまで読み切ってしまうのも、時間の問題だろう。そうなると、

先手必勝か、後手必勝か、あるいはそれ以外か(持将棋=引分け、千日

手=やり直し)、将棋という知的ゲームの最終的な答えが分かってしまう

とになる。ますます、囲碁の方に人気が傾きそうだな。

             

ま、私は一応、囲碁もやるから、いざとなったらあっちに逃げようか♪ やっ

ぱり、コンピューターに全く勝てない世界とか、最終的な答えが分かってる

ゲームなんて、あんましやる気がしないね。ただ、5年くらい前から既に人

間が不利になってしまってるチェスの世界でさえ、コンピューターは最初か

ら最後まで読み切ってるわけではないらしい。それなら、将棋で名人や竜

王が初めて負けるまで、あと5年くらいは猶予があるのかも。完全な実力

逆転までなら、あと10年くらいかな。

    

いずれにせよ、人間だからこそ出来ることをやりたいとは思う。ま、案外、

こうゆう「つぶやき」系の文章をつないでいく方が、将棋やチェスよりも人

間らしいことなのかも知れないね。それに対して、この記事の中盤まで、

つまり色んな情報の比較的単純な統合なら、人間はコンピューターには

勝てないだろう。そもそも、収集能力と記憶能力に差があり過ぎる。

     

という訳で、つぶやき記事をもっと書くべきなのだ。手抜きの正当化かよ♪

ではまた。。☆彡

    

     

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

P.S. 1年後、2011年10月11日の追記。ポツリポツリと、またこの記

     事への検索アクセスが入るようになってる。米長邦雄・永世棋聖

     &日本将棋連盟会長が、来年(2012年)1月最強コンピュー

     タと対戦することが決定したからだろう。

   

     相手は「ボンクラーズ」、開発者は伊藤英紀。11年5月の世界コ

     ンピュータ将棋選手権で優勝してるから、普通に考えれば米長の

     負けだが、果たして予想を覆すことができるか。「電王戦」と米長

     が名付けたこの対局、ニコニコ生放送で生中継され、渡辺明竜王

     が解説するそうだ。近い将来、渡辺や羽生善治クラスのトップ棋士

     が闘うことになるんだろう。。

     

         

cf.確率重視のコンピュータ囲碁、人間に急接近

  『情熱大陸』将棋・竜王戦に刺激を受けて、深夜ラン

              

                                 (計 3647文字)

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コメント

 いやはや、女流とは言え、プロ側の負けというニュースには、驚きました。
 わたくしめは、一応アマ四段の免状を将棋連盟からいただいておりますが、女流プロのトップクラス(清水女流王将も然り)は、小生よりも強いという認識を持っております。‥‥たぶん、アマ四段と言っても、小生は二流なんでしょう‥‥とにかく、近年のコンピュータ将棋の成長ぶりは凄いものがあります。そのソフトは人間が作っているのですから、コンピュータの演算速度が飛躍的に向上しているという技術面の進歩はあるにしても、まあ、人類の進歩と、とりあえず喜んでおくべきかなと‥‥。
 ところで、将来において、コンピュータが人間の名人や竜王に勝つことになると、小生は、それでも将棋を趣味として続けているのでしょうか。
 ここは、ひとつ日本将棋連盟の奮起をうながして、あと20年くらい人間側が勝って欲しいのだが、無理かな?

投稿: ホラチウス | 2010年10月12日 (火) 20時58分

 それで、その棋譜・総手数86手をみました。率直に申しまして、清水女流王将(先手)の長所が出ていません。後手(コンピュータ)の指し手の方が、清水女流のようにみえる。後手の60手目の△5五角がコンピュータらしからぬ受けの好手に思えます。
 人間の思考法では、頭の中で数手先の局面を想定し、幾通りかの局面のうち有望な局面となる手を選ぶ、のでしょう。しかし、その考え方は、コンピュータの思考法と全く同じであり、「評価関数」により、局面を数値化し、もっとも高い点数の局面になる手を、コンピュータは選ぶのです。
 すなわち、上記した思考法は人間もコンピュータも考え方は同じです。

投稿: ホラチウス | 2010年10月12日 (火) 21時48分

> ホラチウスさん
   
はじめまして。コメントありがとうございます♪
かなり将棋がお好きなようですね。
    
僕の場合、一番熱心だったのは中学かな。
一番活躍したのは高校時代ですが、
それ以降はほとんどやってません。
相手がいなかったし、オタクっぽく見られるし(苦笑)。
ただ、やっぱり今でも好きなんですね。
こうゆう話題には夢中になってしまいます。
    
   
将棋の女流プロは、囲碁と比べると弱いんでしょうが、
それでもプロはプロ。かなりのものでしょう。
特に清水は、強い時は凄く強い☆ 鋭い手を指します。
   
ところが、今回はどうも冴えなかったようですね。
出来が悪いから、逆に納得しやすいかも知れません。
あれなら負けても仕方ないってことで。
    
コンピューターの飛躍的向上は、ハードにせよ
ソフトにせよ、人間がもたらしたもの。
その意味で、今回の結果も人知の向上を示してます。
そもそも、数学的な計算や記憶だと、
コンピューターの方が遥か上。
   
だから、将棋で負けるのも自然なことで、
ショックを受けるような事でもないでしょう・・・
とか、割り切れない所が人間なんですね♪
やっぱり、高度な思考では、機械ごときに
負けたくはないって気持ちが強い。
   
まあでも、名人が負けるまで、あと5~10年かな。
対戦拒否を続ける訳にもいかないし、羽生とか
トッププロの性格を考えても、受けて立つだろうし。
名人が1度負けて、やがてなかなか勝てなくなる。
そうなると、かなりイメージダウンですね。
   
囲碁もコンビューターが急速に強くなってる
らしいから、知的ゲームはもうおしまいかも。
スポーツにも機械が入り込んで来そうだから、
残るは高度な学問か、あるいは芸術かな。
単なる適当な人生ってものでも、負けることはなさそう♪
    
最後に、思考法について。
人間とコンピューターで、中盤の思考は確かに似てます。
ただ、人間の場合は、先の局面に大まかな「順序」を
つけるのに対し、コンピューターは「点数」化する。
数学的に言うと、「序数」と「基数」の違いがあります。
     
人間は1番目の手や局面を追い求めるけど、
コンピューターは色んな点数の手や局面を総合する。
2点のものにも、5点のものの4割の価値は与える。
もちろん他にも、人間には直感や常識がありますしね。
特に、この手はあり得ないっていう切り捨ての感覚。
    
なお、囲碁では既に、局面の評価関数が不要な
モンテカルロ法がかなりの成功を収めてるようです。
いずれ将棋でも、ランダムかつ大量に終局まで
進めてしまうモンテカルロ法が成功するかも知れません。
       
そうなると、ますます将棋の味わいが薄れる気がしますね。
人間としては、機械の単純な確率的計算に打ち勝つ
高度な人知に期待したいと思ってます。。shine

投稿: テンメイ | 2010年10月13日 (水) 03時18分

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