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閉じたものを開くこと~『ガリレオ2』第6話・密室る

(☆6月23&25日追記: 最新数式記事レビューをアップ。

   男子の中で泣く女~『ガリレオXX・内海薫』愚弄(もてあそ)ぶ

   『ガリレオ2』最終回の数式、浄水器と管内の水の乱流&層流 )

       

      

        ☆          ☆          ☆

実に面白い! 新シリーズについての私の評価ランキングだと、ここまで1話、

6話、5話の順だ。今回は、色んな要素で総合的に評価が高かった。

                  

別に、野木祐子(夏川結衣)がアラフォー美人だから高評価って訳ではない♪

妙に湯川が気に入ってるなと思ったら、福山雅治と夏川は同い年なんだね。

夏川の方が学年は1コ上で、独身同士。金のワラジを履いてでも探すべき女

房かも(古っ!)。

              

話を戻して、この出来なら、前回の視聴率17.9%から更に大きくダウンす

ることはないだろうと思ってたけど、ダウンどころか20.4%まで一気に回復。

実に素晴らしい。次回も20%台なら、最終回までのトータル平均での20%

台もほぼ確定だろう。

      

     

        ☆          ☆          ☆

では、ドラマ内容について。プチ流行のトレイル(山道)ランの取り入れ方も

含めて、ちょっと変わった演出だなと思ってたら、フジテレビ若手の金井紘

の監督2本目ってことね。キムタク=木村拓哉『Priceless』の第8話で初め

て演出した時には、最高視聴率20.1%を記録。これが唯一の20%台だ

から、才能があるのかも。栄養ドリンクと仮眠用ソファーベッドが友達という

お話(笑)。今後の活躍にも注目しとこう。

           

私が特に感心したのは、最後の岸谷(吉高由里子)の甘えた泣き声をプツッ

と切った大胆な終わり方と、吊り橋の撮影。あれはクレーンじゃなくて、長い

支柱の先にカメラをつけたのかな。支柱の影は映ってなかったけど(笑)。野

木と篠田(遊井亮子)、2人の影は上手く映してたね。救急ヘリコプターでの

撮影でもないと思う・・・と言うのは、『コード・ブルー』&美青年ファンへのご

挨拶だ♪ 遊井はやっぱり、研究者姿や山ガール・ファッションより、プチ女

王様っぽい網タイツの方がよく似合う。

          

演出に関して、欲を言うなら、実験室のホログラム・シールの場面はもう一

息だったかも。新人監督なら、もう少しヒネって、実はホログラムに見えた

方が本物だったって流れの方が笑えた♪ つまり、透明パネルの裏側に

本物の湯川を立たせて、岸谷の後ろ側から登場したのがホログラムとか。

              

これなら、あれがすぐホログラムに見えてしまった視聴者も、意表を突かれ

ることになる。実際、私は3D画像が全く見えない目の持ち主だから、最初か

らあれは2次元(平面)にしか見えなかった。折角、凸版印刷が作ってくれた

のに、申し訳ないね (^^ゞ ツイッター検索をかけてみると、一般には好評の

ようだった。ま、単に福山の等身大写真が欲しいってことかも知れない♪

     

ちなみに、ホログラムの横で同じポーズの湯川本人を立たせたのはいいと

して、どうせなら2秒間くらい、ハッキリと並べた方が効果的だっただろう。

本人も、ピタッと静止させて。

            

        

         ☆          ☆          ☆

ところで、第6章のタイトルは、『密室(とじ)る』。ホログラムで密室に見せか

けてた部屋を、物理学で「開いた」のが湯川=福山だった。

              

今回、福田靖の脚本は、再現シーンの重複は気になったものの、東野圭吾

の原作を上手くアレンジしてある。つまり、山奥のペンションでの殺人、ホロ

グラムによる密室偽装、お風呂の過飽和と泡、真犯人(の1人)が魅力的

な女性・・・といったポイントはそのまま残した上で、美人科学者の嫉妬とい

う話へと変更したわけだ。原作みたいに、湯川の男友達を語り手にして、

妻とその弟を犯人にすると、テレビ的に印象が弱いわけだ。。

          

要するにドラマは、科学者の人間的・通俗的な部分を前面に押し出したわ

けで、科学という営みに対する視線の拡大にもなるし、天才・湯川のトボけ

た変人ぶりをアピールすることにもなる。一方で、初夏にふさわしく、美しい

吊り橋や渓流、緑の魅力も強調、山ガールも登場。まさに、原作を「とじる」

ことなく、テレビ的に上手く「開いた」作品になってた。

          

「とじる」ことにも「開く」ことにも長所と短所があるが、特に日本人は「とじる」

方向に向かいがちなもの。だからこそ、開く勇気や努力が大切になる。もち

ろん、窓を開けたままでは生活しにくいから、開け方と閉じ方の適度なバラ

ンスが重要なのだ。以下、様々な「開き方」を見てみよう。既に制作サイドは、

アラサーの新人演出家へと、門を開いてた。。

    

      

         ☆          ☆          ☆

まず今回、湯川ゼミの女子学生が、研究室で先生に突っ込みを入れてた♪

このパターンは、前シリーズも含めて初めてじゃないかな。

            

凍らせた発砲スチロールを使った超伝導ジェットコースター模型で「遊んで

る」様子を見た岸谷(吉高由里子)が、何の役に立つのかと疑問を投げか

けると、湯川は相撲の四股(しこ)だと応答♪ 要するに、物理学に必要な

「足腰」、基礎力の鍛錬ってことだけど、男子学生が「むしろ・・」とつぶやい

たのを受けて、女子学生(モデル系の吉倉あおい)が、「分かりにくい・・」

と突っ込み♪

              

聞き流した湯川も面白かったし、控え目に口に手を当てて「しまった・・つい

本当のことを・・」って表情をする女子学生も笑えた。面白実験をしっかり入

れた点も、いいね。少年探偵団は完全な脇役に回されてるけど、少ない出

番で地味に頑張ってるのだ。前回のアイドル系の女子学生(逢沢りな)も

良かった・・・って話は既に書いた通り。

         

男子学生に関してはもちろん、ほとんど見てない(笑)。ま、それは女性視

聴者におまかせってことで。私としては、湯川、岸谷、犯人、物理学といっ

たメインだけに視線を注目させることなく、脇役にも目を「開く」ようにしてる

のだ。例えば、第4話のホテルのウエイトレスとか、第5話の怪しい事務所

の女性従業員、あるいは『ラスト ♡ シンデレラ』のレースクイーンとか♪  

      

ちなみに、数式記事の方で読者が教えてくださった情報によると、ホログラ

ムというものも、視域(見える角度)を左右に大きく開く方向を目指してるよ

うだ。それが実は、エンドロールの壁の三番目の式だったらしい(追記済)。

        

    

         ☆          ☆          ☆

次に、番組の最後に湯川が語った、美人に関する妙な「論理」を見てみよう。

この論理なら、文系女子の方々も興味を持ちやすいはずだ♪ ただし、ドラ

マの範囲を遥かに超えた所まで「開いた」議論を展開する。

           

湯川によると、岸谷が言われたらしい「可愛い」という言葉は、数値的根拠

を持たない単なる感覚的主観、非論理的なものにすぎない。それに対して

「美人」とは、黄金比率という数値的根拠を持つ。目と口の距離が顔の長さ

の36%。両目の間隔が顔の幅の46%という話だった。

            

これを聞いてすぐ思ったのは、何で「黄金比」にその2つの数字があるのかっ

てこと。特に46%という数字は、いわゆる黄金比としては大き過ぎる値。黄

金比とか黄金率というものは、前シリーズの最終回の数学とも関係する話だ

から、まずは基本を復習しとこう。

             

             

         ☆          ☆          ☆

130522a

  左図は、前に書い

  たのを改良したも

  の。図のように、

  x 倍、x 倍と、2

  重の関係が成立し

てる時、約1.62となる。正確には x=(1+√5)/2。この時の「1:x」 、

つまり 1:1.62が、いわゆる黄金比だ。計算は2次方程式を解くことになる。

       

  AC=AB+BC だから、 x² =1+ x    ∴ x²-x-1=0

   x>0より、 x =(1+√5)/2 ≒ (1+2.236)÷2

        ∴ x ≒ 1.62。

           

これに1を足したものが x² で、約2.62になる。逆に言うと、全体の長さを

2.62とする時、短い部分の長さは1。よって短い部分は、全体の約38%

なのだ。計算式は以下の通り。

    

  1÷x² = 1÷{(1+√5)/2}² = 1÷{(6+2√5)/4}

      =2/(3+√5) = (3-√5)/2 = (3-2.236)/2

      ≒ 0.38

                

この38%とか1.62倍という黄金比関連の数字なら、昔から色んなものに

見出されて来たものだが、今回は36%と46%。ちょっと違うわけで、早速

調べてみると、北米の心理学的研究が話題になってた。「新しい黄金比」を

2つ発見したというのだ。

            

        

         ☆          ☆          ☆

ネット検索すると、2009年12月に発表された「ニュース」が多数ヒットする

が、この種の話題にありがちなように、元のトロント大&カリフォルニア大

の英語論文、「New “Golden” ratios for Facial beauty」(顔の美しさ

をもたらす新たな「黄金」比)までチェックしたものは、なかなか見当たらない。

         

つまり、毎度のことながら、日本語のメディア報道の世界へと閉じた議論に

なってるわけで、ここでは英語や北米の原点まで、視線を開くことにしよう。

幸い、無料ですぐ読める論文要約(アブストラクト)が直ちにヒット。普通だと、

探すのにもっと苦労するから、この論文はやはり注目を浴びたんだと思う。 

              

実際、軽く目を通してみると、心理学実験の研究論文としては、わりとレベル

が高いのが分かる。手間ヒマかかってるし、データの処理にも「サーストン法」

なんていう面倒なものを使用。顔の好みの分布グラフから、2次関数の式を

導いて、グラフ(上向きの放物線)の頂点を求めてるのだ。

           

つまり、顔の縦の長さの38%が目と口の距離、顔の横幅の46%が両目の

間隔の時に、満足度が最大となったわけだ。湯川が言うように、確かに数

値的根拠はある(一応・・)。

   

               

         ☆          ☆          ☆

しかし、常識的に考えても、人の好みがそれほど簡単に数字になるはずはな

い。よく出来たこの実験にも、限界はハッキリあるわけで、縦横の変形に用

いる顔写真は数十人の白人しか使ってないし、評価したのは北米の2大学

の学生、のべ126人(重複を除くと数十人だろう)。しかも、女子学生が非常

に多いのだ。4つの実験で、のべ126人の評価者の中で、92人が女子だか

ら、7割以上が女性ということになる。男女比がかなり偏ってるのだ。

        

したがって、日本人のアラフォー男性の湯川が、この実験を数値的根拠とし

て日本人女性の美を語るのは、「実に非-論理的」な行動だろう♪

       

さらに決定的な問題は、この実験が美人と可愛い女性の比較ではないとい

うこと。いまや「kawaii」(カワイイ)という言葉は世界的なものになりつつあ

るから、この実験の評価者は「kawai さ」を評価した可能性もある。実際、

論文で多用されてる言葉は、美人とカワイイの中間の言葉、「attractive」

(魅力的)なのだ。また、別の同様の実験を新たに行えば、カワイイ女性の

数値的根拠も直ちに得られることになる。

                

結局、あの「論理」は、天才科学者・湯川の通俗的なこだわりを示すもので

あって、例えば前シリーズ・第7話で鉄道への妙な愛着を示したのと同様な

のだ。ま、ウチにも地下鉄記事が1本だけあるけどね。そのせいで、海外の

方に鉄道オタクだと思われちゃったし。。 (^^ゞ

      

なお、視角をさらに開くと、あの湯川と岸谷の幼いやり取りは、屈折した幼

児SMプレイにも見える♪ 子どもの口ゲンカみたいな責めで、湯川が岸谷

をワンワン泣かせた後、一転して湯川が優しく愛して、岸谷は泣きやんだ

ばかりの幼児のような快感を得る。もちろん、その前に、研究室のドアは密

室(とじ)るわけだ。そう考えると、ますます良く出来たタイトルだろう。。

     

     

          ☆          ☆          ☆

最後に、前シリーズも含めて初めて登場した、大切な点を指摘しよう。それ

は、文系女子の岸谷が、理系の知識(水の過飽和)で活躍したことだ。冷た

い水を沸かすと、それまでたっぷり溶け込んでた空気の一部が気体になろ

うとする(過飽和)。その湯船に人間が入ると、お湯が刺激されて、空気が

気体の泡になり、身体につく。ただし、最初の1人だけ。

    

その知識が、岸谷の入浴シーンの驚きにつながったのだ。野木が先に入っ

たはずなのに、どうして泡がついたのか。ちなみにあの妙な入浴シーンで、

瞬間視聴率がかなり上がったのかも知れない。そりゃ、『水戸黄門』の由美

かおるか・・・って、古っ!

     

とにかく、文系から理系へ、女性的感性から男性的論理へと歩み寄ること

の重要性は、ウチでも今まで何度も指摘して来たことだ。原発・放射能に

ついても同様。それを、ドラマという女性的メディアで実現したのは、実に

素晴らしいことだった。

      

もちろん最終回は、男性の理屈屋である湯川が、女性的な感性に歩みよ

ることは大前提なのだ♪ 前シリーズの最終回、サンタと「ピンク!」を信

じた科学者・湯川のように。

  

それでは、今日はこの辺で。。☆彡

    

      

      

cf. 宗教、科学、自然と人間~『ガリレオ2』第1話・幻惑す

   心の同期と「慣性の法則」~『ガリレオ2』第2話・指標す

   揺れ動く、見えないもの~『ガリレオ2』第3話・心聴る

   曲がった男のストレートな切れ味~『ガリレオ2』第4話

   接近することの効果と限界~『ガリレオ2』第5話

   脇役と主役、よそおう人々~『ガリレオ2』第7話・偽装う

   虚像=花火を演じる舞台としての生~『ガリレオ2』第8話・演技る

   エリートがみだす凡人の心の歯車~『ガリレオ2』第9話・撹乱す

   誰が何を救うのか~『ガリレオ2』第10話・聖女の救済(前編)

      

     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 『ガリレオ2』第1話の数式、誘電体のマイクロ波加熱における電力半減深度

 『ガリレオ2』第2話の数式、不覚筋動による水晶振り子の強制振動

 『ガリレオ2』第3話の数式、

          パルス電磁波のフレイ効果による耳の奥の弾性波か

 『ガリレオ2』第4話の数式、流体中の回転ボールを曲げるマグナス効果などか

 『ガリレオ2』第5話の数式、

       近似のニュートン法による√2の数値解析(&バルマー系列)

 『ガリレオ2』第6話の数式、

             ホログラム記録&再生における光波の複素数表示

 『ガリレオ2』第7話の数式、

           ロッキングチェアの慣性モーメント&回転・直線運動か

 『ガリレオ2』第8話の数式、花火の光の入射角&3つの像の位置関係か

 『ガリレオ2』第9話の数式、超音波による圧力・密度変化(&ビルの高さ)

 『ガリレオ2』第10話の数式、ゼラチン絵の具の濃度や溶解反応速度か

                   

                                 (計 5666文字)

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