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福島県の震災前後の病人数~厚労省「患者調査」(2014年&2008年)

3年に1回行われて1年後に発表される、厚生労働省「患者調査」。実証デー

タに推計を合わせ、全国と全患者を網羅する、非常に詳細で大規模な疫学

統計だ。マスコミで発表されるものはほんの僅かで、厚労省HPの発表も大

まかなものだけ。詳細は政府統計の総合窓口e-Statで公開されている。

 

2011年の調査では、震災直後なので、福島県などの医療施設が除外さ

れてしまったが、昨日公開された2014年(平成26年)の調査では復活し

ている。そこで、前々回・2008年(平成20年)のデータと比べてみよう。人

数が多いもの、関心が高いものに絞って、5項目のみにしてみた。

 

比べる際に注意する点が少なくとも3つある。まず、福島県の住民全体の人

口減少。6年前の人口に換算するには、1.06倍して調整する必要がある。

次の注意点は、全国の6年間の変化だ。たとえ福島県で変化があっても、

全国でも同様の変化があるのなら、福島独自の特徴とは言えない。

 

さらに、数字の変化は直接的には「震災前後」の違いであって、「震災による」

増加など言うためには不十分だ。3点とも基本的なことだが、念のため。

 

 

           ☆          ☆          ☆  

以下の患者数は、「患者調査」で推計された「総患者数」のこと。調査日に

たまたま診療を受けなかった人(大勢いるはず)まで推測して、特定の調査

日における全患者数を求めたものだ。数字の単位は、元は「千人」となって

いるが、下の概数では「万人」にしてある。端数は四捨五入した。

 

 

           2008年    2014年   (参考)2014年×1.06

 全人口      206万人    194 

 がん        2.5        3        3.2

 糖尿病      4.6        7        7.4

 精神障害など  4.4       5.3       5.6

 高血圧      19        19        20

 喘息        1.3       1.7       1.8  

 

 

がんの内、甲状腺がんや白血病のデータは、千人単位の統計なのでほと

んど分からない。2008年の甲状腺がん患者が1000人で、他は0人とされ

ていた。一方、精神障害などの内、うつ病は増えてないが、神経症・PTSD

などは8000人から13000人へと増加していた(1.06倍後)。

 

 

          ☆          ☆          ☆   

5項目の数字を見ると、高血圧以外の4項目で3~6割の増加がみられる

(1.06倍した場合)。この増加割合は、全国の変化と比べても多い。ちな

みに下が全国データの変化。全人口は1億2600万人のまま変わらず。

 

            2008年    2014年

   がん      152       163

  糖尿病      237       317

  精神       282       318

  喘息       89        118

 

 

もちろん、福島独特の病人増加が、2011年の後に目立つのかどうかまで

は分からないし、震災関連かどうか、放射線・放射能が原因・主因かどうか

は別問題だ。年齢構成などについても考える必要があるだろうし、原発事故

によって病気への意識が大幅に高まり、本来なら発見されなかったような疾

患まで発見された可能性もある。

 

ちなみに福島県に限らず、医療機関の「患者」以外の病人というのもかなり

大勢いるはずで、それは「患者調査」には表れてない。いずれにせよ今後も、

地道な実証的データ、冷静な考察を積み重ねていくことが大切だ。

とりあえず、今日はこの辺で。。☆彡

 

 

 

cf.被曝する年間放射線量すべての計算方法(自然・医療、外部・内部、屋外・屋内)

  ラジウム温泉の放射線について~低線量被曝の影響

  朝日の甲状腺被曝87ミリシーベルト報道の意味~実効線量と等価線量

  WHO(世界保健機関)による被曝線量の推計(全国、年代・経路別)

  文科省が10都県で確認、ストロンチウム(Sr)90の実効線量係数など

  湖や海、水浴場における放射線(外部&内部被曝)の計算

  魚・貝・海藻など、水産物の放射能(セシウム)について

  確率的影響と確定的影響~放射線被曝の二分法の再考

  外部・内部・甲状腺、福島県の放射線被曝について~3・11から2年

  日本人の自然放射線と医療被ばく線量(『新版 生活環境放射線』2011) 

  汚染水のトリチウム(三重水素)、実効線量係数と年間の内部被曝線量

  3・11東日本大震災から3年~主要データ・情報のまとめ&感想

  3・11東日本大震災から4年、福島県の放射線・放射能の減少

                              (その他、多数の記事あり)

 

                                (計 1688字)

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