22000ベクレルで12シーベルト、実効線量係数や計算式、半減期は?&10kmラン

(7日) RUN 10km,50分23秒,平均心拍 152

  消費エネルギー  501kcal (脂肪 80kcal)

 

放射線・放射能の計算が話題になったのは、東日本大震災後の2~

3年くらいだが、6年後の今、久々にまた話題になってる。

 

茨城県の日本原子力研究開発機構で放射性物質が漏れて、作業員

5人が被ばく。その内の1人、50代の男性職員の肺から、22000

ベクレル(Bq)のプルトニウムが検出された。

 

正直、どの報道も物足りないが、比較的詳しい時事通信の報道

よると、正確にはプルトニウム239。別に、アメリシウム241も検出

されてるが、こちらはあまり強調されてないので、プルトニウムだけ

考えてみよう。

 

(☆追記: 6月8日の午前、新たな情報が公表された。

     10時間経過後の経験則として、

     肺の22000ベクレルは、全身の6%。

    ∴ 全身の吸入量=22000/0.06

              ≒360000(ベクレル)

     36万ベクレルなら、以下に示した理論と合うので、

     疑問は解決する。)

 

(☆追記2: 6月9日、放射線医学総合研究所の検査では、

       「不検出」。肺からプルトニウムは検出されなかった

       とのこと。身体の表面に付着した物を誤って測定して

       いた可能性がある。ただし、まだ数週間調べる予定。)

 

(☆追記3: 12日、やはりプルトニウムは検出できなかったと発表。

       ただし、検出限界は人によって異なり、5000~

       10000ベクレルなので、それを下回る量については

       何とも言えない。また、アメリシウム241は1人の

       作業員で検出。)

 

 

     ☆        ☆        ☆

今後50年間の内部被ばくは、最大で12シーベルト(Sv)とのこと。

普通に考えればこれは実効線量だろうから、

 

    12Sv=(実効線量係数)×22000(Bq)

  ∴ (実効線量係数)≒5×(10の-4乗)

               ≒0.0005 (Sv / Bq)

 

ところが、この数字がどこにも見当たらないのだ。ツイッターでも多少

つぶやかれてるけど、信頼できる根拠と共に計算を示したツイートは

見当たらない。ニュースや、普通のサイトで探しても同様。

 

例えば、原子力百科事典ATOMICAが示してる吸入摂取(5μm

・・・職業人の環境での粒子の大きさ)の線量係数は、

 

  3.2×(10の-5乗) ・・・ M(中程度の速度の吸収)

  8.3×(10の-6乗) ・・・ S(不溶性でゆっくり吸収)

 

いずれにせよ、1ケタ~2ケタ小さい値になってるのだ。ちなみに

元の記載は、×(10の-5乗)なら、「E-05」となってる。放射線

の種類(アルファ線)の影響は、係数の数字に既に含み込まれてる

ので、係数を用いた計算の際には関係ない。

 

 

     ☆        ☆        ☆

ATOMICAの細かい説明だと、239Pu(酸化プルトニウム)を成人

が1Bq吸入した場合の実効線量は16μSv(マイクロシーベルト)。

22000Bqなら、352000μSvだから、352mSv(ミリ

シーベルト)。

 

つまり0.352Svで、今回の発表より遥かに小さい値になってしまう。

吸入だけでなく経口摂取を加味したとしても、上手く行きそうにない。

 

というわけで、理論的にあまり納得できない。12シーベルトという

数字が「肺の等価線量」と考えれば、1ケタ大きくても納得できるが、

この文脈で局所的な等価線量を使うのはミスリーディングな(=誤解

を招く)用法だし、慣例的でもないと思うが、どうだろう。

 

(☆追記: 朝日新聞は「全身の被曝線量」と書いたり、「全身被曝」

      の話をしたりしてるので、やはり実効線量だろう。)

 

NHKニュースでは、東大の中川恵一氏だったと思うが、最悪の場合

を考えた大きな数字だろうとか語ってた。その最悪の場合を考える時

の計算や前提がどうなってるのか、公表して欲しい。これも、原子力

関連の情報の透明性や信頼性に関わる話なのだから。

 

 

      ☆        ☆        ☆    

なお、実効半減期については、1年間だと1.2シーベルト(50年間

の10分の1)という情報からざっと計算して、6~7年としてるようだ。

指数関数の定積分を比較すれば分かるし、グラフの近似的イメージ

だけでも10年以下だと分かる。

 

物理的半減期は非常に長くて2万年以上だが、生物学的半減期が

6~7年だから、両方合わせた実効半減期も6~7年になる。

 

具体的な計算方法や理論については、当サイトの過去記事を参照。

ともあれ、作業員の方々のご無事を祈るとしよう。。

 

 セシウム牛肉、食後1年間での内部被曝線量の計算方法

            (定積分&実効半減期)

 体内摂取した物質の放射線量の計算~物理学&生物学的半減期

 

 

      ☆        ☆        ☆

一方、昨日の走りはまた10km走のみ。上で書いた放射能関連の

問題で時間を取られてしまったわけ。まあでも、そこそこのスピード

を保って気持ちよく走れたから、ちょうど良かったかも。

 

トータルでは1km5分03秒ペース。平均心拍は昨日より僅かに

高いけど、実感としては遥かにラクに走った。気温20度、湿度70

%、風速2.5mの条件も、風のおかげなのか、涼しく感じられた。

 

それでは今日はこの辺で。。☆彡

 

  

          時間  平均心拍  最大

往路(1.2km)   6分45秒 124 140

LAP1(2.2km) 11分23秒 146 153

  2        11分03秒 153 157

  3        10分48秒 158 161

復路(2.2km) 10分23秒 162 168

計 10km 50分23秒 心拍平均152(84%) 最大168(93%)

 

                  (計 2066字)

      (追記 112字 ; 合計 2178字)

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脳で入力できるメリットと、心を読み取られるリスク&中途半端ジョグ

(25日) JOG 10km,52分55秒,平均心拍 140

  消費エネルギー  540kcal (脂肪 108kcal)

 

既に1ヶ月遅れのニュースだけど、昨日の日経HPが大きく扱ってた

から、軽いまとめと感想を書いとこう。一応、英語の報道もチェック

してある。

 

米国フェイスブックが17年4月19日に、脳でコンピューター入力

する研究を進めてることを発表した。

 

「ダイレクト・ブレーン・インターフェース」(脳による直接入力)と呼ん

でるけど、一般的にはBMI(ブレーン・マシン・インターフェース)と

呼ばれてる技術や装置。脳に電極を埋め込んだりする侵襲型の

(invasive)ものなら、既に一応可能になってる。ただ、手軽では

ないし、入力速度もまだ遅い(1分間で8語とか)。

 

フェイスブックの目標は、わずか数年以内に、1分間で100単語の

入力を可能にすること。手と指のスマホ入力の5倍くらいのスピード

で、しかも非侵襲型(non-invasive)だから、手術とかも不要

で手軽になる。頭にセンサーをセットするだけ。センサーはいずれ、

小型化、遠隔化されていくはず。

 

 

      ☆        ☆        ☆

どうやって、脳を高速で読み取るつもりなのか。ガーディアンの記事

から引用してみよう。

 

170526a

 

 フェースブックは、我々が口で語る前に脳から直接言葉を拾い

 出すために、光学画像(optical imaging)の利用を考えて

 いる。ニューロン(神経細胞)が発火する時の属性の変化を、

 レーザーでとらえることによって。

 

 

この方法は斬新なものらしいけど、逆に言うと、本当に可能かどうか、

よく分からない。ただ、方法より問題なのは、用途だろう。

 

この技術を何に使うのか。手と口の両方が不自由な人の入力装置と

して役立つのは当然。でも、それ以上に、密かに一般の人々の心の

読み取りに使われそうな気がする。実際、一部の国や特殊機関に

よる個人情報の監視や取得は、普通に行われてる事らしいのだ。

 

 

      ☆        ☆        ☆

もちろん、フェイスブックはそうした用途を強く否定。本人が言おうと

してる事、他人と共有しようとしてる事だけが対象で、どんな思考でも

(random thoughts)解読するという狙いではない、とか。

 

170526d
    

 

しかし、別の組織が悪用する可能性は十分ある。非侵襲型どころか、

遠隔操作で読み取れるようになるまで時間の問題だろう。あるいは

更に進んで、外部から他人の心に書き込むとか。

 

そうなると今度は、個人の側で読み取りをブロックする必要が生じる。

読み書き装置と、セキュリティ用ヘッドセットとの、いたちごっこ。

 

ちなみに、下の画像は今現在の読み取りの実例みたいだ。脳の興奮

パターンから音の要素を一つずつ取り出して、文字に置き換えてると

いうことか。「which we are committed」という

文の読み取りだろう(下側の英文の後半)。良し悪しはともかく、凄い

時代が近づいて来たのは確かだ。。

 

170526c

 

 

     ☆        ☆        ☆ 

最後に、昨日の走りについて。とにかく、寝不足もあって、夏バテが

ひどい状況。ただ、梅雨が接近してることだし、10kmだけ手抜きで

稼いで来た。

 

ビルドアップ(加速走)で、最後は1km4分45秒ペースまで到達。

ただ、前半が遅すぎたから、トータルでは1km5分18秒ペース。

1日休んだ後なのに、遅っ!

 

気温18度、湿度95%、風速1mはかなり蒸し暑く感じて、序盤

から汗が噴き出てしまった。どうも、通勤その他の階段一段飛ばし

が効いてる気がする (^^ゞ 特に、一段飛ばしで降りるのが疲れるっ

ていうか、恥ずかしい(笑)

 

珍しく、途中から心拍計の数値が異常に高いままだったから、補正

した。ホントに心臓が異常なのかも♪ それでは、また明日。。☆彡

 

 

170526b

 

 

         時間  平均心拍  最大

往路(1.2km)   7分27秒 113 126

LAP1(2.2km) 12分34秒 131 141

  2        11分34秒 137 146

  3        10分52秒 150 155

復路(2.2km) 10分28秒 156 164

計 10km 52分55秒 心拍平均140(78%) 最大164(91%)

 

                  (計 1674字)

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太陽系の外に、地球に似た惑星7つ発見、生命の可能性も(NASA)

凄いね。NASA(米航空宇宙局)の大発見の動画☆ ピコ太郎の

『PPAP』の1000分の1くらいしかアクセスが入ってない(笑)。

そこか! 僅か10万(~100万)程度のアクセスで、狂喜乱舞し

てた科学者たちもガックシ。。_| ̄|○

  

170224e

   

わざわざ予告までして大々的に発表したのに、この程度の反応

じゃ、天文学者その他の方々が気の毒だから、マニアック・ブログ

でもプッシュしとこう。遠い将来、宇宙旅行の割引クーポンくらい

貰えるはず♪ いくつかある動画の中で、簡単な英語のテロップ

ついてるもの。

   

 TRAPPIST-1: 

   Weirdest habitable worlds

 (トラピスト1: とても奇妙な、人間が住めそうな世界)

   

トラピスト1とは、約40光年離れた場所にある小さい太陽みたいな

恒星のこと。周りを回る惑星まで含めた系の呼び名にもなってる。

ちなみにウルトラマンの故郷、M78星雲は遥か遠くで、銀河系

から300万光年というウワサ♪(by ウィキ)

    

上の画面の中の英文は、刺激的な言葉になってる。不確かで

願望をこめた推測だから、仮定法を使ってるわけね。

     

 COULD THESE PLANETS 

 HAVE WATER ...OR LIFE? 

 (これらの惑星には、水があるだろうか。

  あるいは生命とか?)

  

   

     ☆        ☆        ☆

170224c

    

さて、今回発見された「太陽系外の惑星」(exoplanet)。

NASAは上の画像を前面に出してるけど、これじゃバブル青田

典子が大好きなクリスチャン・ラッセンの絵に見えてしまう(笑)。

古っ! 10年ほど前の『ロンドンハーツ』のネタね♪

   

むしろ、こっちの画像の方を前面に出した方が良かったんじゃ

ないかね? 可愛くてポップで、幻想的で。

   

170224f

   

上の絵のポイントは3つある。全体が赤いこと。海があること。

そして、「月」のようなものが6つ見えてること。全部で7コの惑星

で、観光客(笑)がいる惑星を差し引いて、7-1=6コという意味

だろう。

  

この旅行ポスターには、こう書かれてる。日本語訳は少しかみ

くだいたもの。

    

 PLANET HOP FROM TRAPPIST-1e

 (トラピスト1の第5惑星eからのお気軽旅行)

   

 VOTED BEST “HAB ZONE”

 VACATION WITHIN 12 PARSECS

 OF EARTH

 (地球から40光年で、一番人気の、

  人間が住めるゾーンへの休暇旅行)  

   

   

「hop」とは、日本語でもたまに使われるホップ。ひょいっと軽く

跳ぶことを表す単語で、近くて手軽な旅行だと示す表現。

    

「parsec」(パーセク)という英単語は、天文学的な距離の

単位で、約3.3光年。つまり、光の速さで3.3年かかる距離。

ここでは12パーセクだから、約40光年になる。

  

より正確に、パーセクを3.26光年で計算するなら、39光年。

まあ、極度に大まかな数字だから、どちらでも同じこと。

     

   

     ☆         ☆        ☆

170224d

    

この図は、3つの惑星の系を比較したもの。上から、木星

(Jupiter)中心、トラピスト1中心、太陽中心(太陽系=

Solar System)。下側の青い星が地球(Earth)。

円形の曲線が軌道(orbit)。

  

ちなみにセーラージュピターは、緑色のアンクルブーツを

履いたセーラー戦士だ♪ 私が一番好きなのは、セーラー

マーキュリー(水星)。次がヴィーナス(金星)とマーズ

(火星)。聞いてない? あっ、そう。

    

トラピスト1の系はかなり小さいから、25倍に拡大してるけど、

中心の恒星も小さいから、太陽系と似た感じになるらしい。

  

水分とか、液体の水、さらには生命の可能性が高いのは、

中心から4番目、5番目、6番目の惑星、e、f、g。旅行用

ポスターから考えると、eが一番いい、とか書くと寒いだろう

から止めとこう♪ 書いとるわ!   

   

   

     ☆        ☆        ☆

170224a

  

最後は、太陽系外惑星の表面(surface)の360度VR

(バーチャル・リアリティ映像)。恒星の上に、小さな「月」(他の

惑星)が2コ見えてる。

     

英語の説明文を読まずに、タブレットを指でタップしたりスワイプ

したりしても動かないなと思ったら、タブレットごと動かせば映像が

動いた (^^ゞ これがモバイル端末の特徴か♪ 実に素晴らしい。

   

170224b

   

ここまで遊び心を示すんなら、宇宙人くらい描き込んでも良かった

かもネ。タコみたいな足の♪ そりゃ、火星人だろ! 海と岩と砂

だけじゃ、淋しいのだ。

   

    

    ☆        ☆        ☆

そこへ行くと、流石にGoogleの遊び心は凄い♪ 下はスピッツァー

宇宙望遠鏡(Spitzer Space Telescope)で

見た様子。「ドゥードゥル」(Doodle)と呼ばれる、記念日用の

ホリデーロゴ。

     

7つの惑星と1つの恒星(上の奥にチラッと見えてる)でキュートな

アニメーションを作ってる。いいね! nasaのtwitterも

喜んでツイートしてた。

    

170224h

   

   

170224g

  

次は宇宙人発見のニュースに期待しよう。もちろん、地球人という

名の宇宙人は除いて♪ で、見つけた途端に地球が征服される

とか(笑)

     

やっぱ、先にM78星雲を見つけとくべきだね。あるいは宇宙人に

調教されて、無限の妖しい快楽に浸るとか♪ コラコラ!

ではまた明日。。☆彡

   

                   (計 2060字)

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人工知能(AIロボット)を愛せますか?~朝日新聞GLOBEを読んで

朝日新聞が月1回発行してる、それなりに本格的な別刷特集

「GLOBE」(グローブ)。当サイトでもこれまで何度か扱って来た。

   

グローバルな視点はいいし、面白いのは面白い。ただ、個人的に

はどうしても中途半端で物足りなく感じてしまう。結局、読んでる途

中で直ちにネットで検索。色々と情報を補うことになるのだ。まあ、

それは別に新聞の欠点でないどころか、長所とも言えるが。

   

2016年1月8日の朝刊に付いてた「1/8 No.189」は、

表紙のタイトルが「人工知能を愛せますか?」。男性ブロガー

の私としては当然(?)、美人アンドロイドの魅力的な写真を期待

してしまったが、1枚も無い♪

  

巻頭の記事「人工知能と『結婚』する日」(左古将規、倉重奈苗記

者)にはいきなり、「2017年にはアメリカのメーカーがAIを搭載し

たセックスロボットを発売」と書いてる。

    

ところが朝日としては、このカタカナ単語で限界だったのか。その

「結婚相手」の有力候補の情報には触れず。肝心の画像も、直接

関係ないもので、毎度お馴染み、大阪大学・石黒浩教授のERICA

(エリカ)の横顔写真と、シャープの電話ロボット・ロボホン(笑)が

1枚ずつ。

          

どちらも、愛することならできそうだが、「結婚」のレベルには程遠

い。社会的な結婚はもちろん、肉体的な『結婚』についても。。

   

   

     ☆        ☆        ☆

そこで早速、英語で検索をかけてみると、ロボット発売のニュー

スが去年の秋に拡散したことが分かる。

   

その内、早くて中身のあるものとして、デイリーメールHPの10

月29日の記事、「Dawn of the Sexbots」(セックス・

ボット達の夜明け)を挙げとこう。ここでの「ボット」は本来の意味

で、ロボットの略称。写真は中国科学技術大学の美人ヒュー

マノイド・ロボット、Jiajia。日本の発音表記だとジャジャか?

     

170110b

    

朝日の記事と比べると、差は歴然。非常に具体的な記述がある

ので、個人ブログには引用しにくいほど。局部の話も書いてるし、

使い方にも軽く触れてる。ロボットの性的搾取のような社会問題に

触れる一方、商品の値段も企業も書いてた。

     

170110a

   

 問題のマシンは、Abyssクリエーションズがカリフォルニア

 工場で開発中で、15000ドルくらいで小売りされそうだ。

 ただ、アメリカや日本、韓国のライバル企業が急いで追い

 上げてるのは確実だろう。

   

   

     ☆        ☆        ☆

15000ドルということは今の為替レートだと170万円ほど。昨

年秋の人気ドラマ、『逃げ恥』の契約結婚とかと比べると、それ

ほど高い金額でもないと思う。

     

要するに自動車の値段であって、偶然か必然か、興味深い数字

の一致になってる。と言うのも、通俗的には昔から、女性は男性

が乗り回す車にたとえられることがあったからだ。

    

・・とか書いてると、一部の女性が、男性目線に偏った見方だと

感じるかも知れない。

   

しかし、この業界が最初から、女性に対する男性の欲望とつながっ

てるのは明らかな事実であって、見方の問題ではない。実際、デイ

リーメールのロボット写真も、中国人女性と白人女性。そして、話題

の企業のHPに飛んでもやはり、多くの商品は女性だった。

   

       

    ☆        ☆        ☆

企業名で検索すると、トップでヒットするのは、商品販売用のアダ

ルトサイト、「Real Doll」(リアルな人形)。ここではリンクは張

らないことにする。その辺りは、個人サイトでも監視が厳しいのだ。

     

そのサイト内を見ると、女性版も男性版も、いきなりそのものズバリ

の写真が表示されて、心構えのある男の私でさえ、思わず引いて

しまったほど。

   

米国と日本の文化の差、法律の差もあるかも知れない。たとえば

日本のラブドールで有名な(?)オリエント工業HPを見ると、遥か

にソフトなイメージの表示になってるし、実物に似過ぎないように配

慮してるらしい。

      

ちなみに私が知ってるのは、以前、リリーフランキーが笑い話のネ

タにしてたから。それ以降、HPにアクセスしたことは無かった。高い

から(笑)・・ではなく、興味ないから。何の反応もない人形なのに、

70万円前後の価格設定だから、品質に自信ありということか。外

見と感触、使いやすさにおいて。

  

ということは、例の米国の170万円ロボットの場合、100万円分

がAIに注ぎ込まれてる計算になる。それは結構、期待できると言

うか、それなりの性能でないと高過ぎる値段だろう。

      

   

     ☆        ☆        ☆

では、肝心の「愛せますか?」という問いや、「結婚」の可能性に

ついてはどうか。人それぞれなのは当然として、私は今現在、まだ

まだ一部マニアの世界のレベルだと思う。

   

少なくとも、一般人が愛するレベルに到達するまで、最低10年は

かかるはず。言葉や身体の反応はさておき、外見だけでもまだ人

間には見えないから、いわゆる「不気味の谷」のレベルか、その向

こう側のレベル。肌触りや感触は分からないけど、期待する気に

なれない。

     

ただ逆に言うと、20~30年後には恋愛対象のレベルに到達す

る可能性が十分あるし、量産化されれば値段も100万円は切って

来るはず。本気の恋愛対象なら、あまり値段を下げる必要もない。

   

もちろん、今すぐでも、一部のマニアなら愛せるというか、愛してる

のだろう。売り上げや使用報告までは調べてないけど。

    

   

     ☆        ☆        ☆

なお、朝日グローブには、英国のロボット倫理学者、キャスリーン・

リチャードソンの懸念も書き添えられてた。「AIを人に近づけること

は、人をAI近づけることと表裏一体です」。

   

朝日は書いてないが、彼女はどうも、反対運動を展開してる女性

学者のようだ。あるいは「女性学」学者とかフェミニズム系か。

         

女性に限らず、人間を機械扱いすることは、もちろん悪いことだ。

今の世の中では。ただ、それは人間を機械より上に置いて来た今

までの人間の価値観による判断であって、将来的にはあまり重要

でないと思う。

         

数十年~百年レベルのスパン(期間)で考えると、むしろ、

 人間は機械より上なのか?

 AIは、人間の方が上だと判断してくれるのか?

といった問いの方が深刻で本質的だろう。

  

あるいは、もっと過激な問いを提示してもいい。議論のために。

    

 高性能ロボットは、人間をペットとして飼ってくれるだろうか。

 人間をオモチャとして遊んでくれるだろうか。。

      

   

     ☆        ☆        ☆

今現在でも既に、コンピューター将棋の研究者の一部では、ブロ

棋士を格下に見るような発言もあるわけだし、それを思い上がり

とたしなめるような時代状況でもない。隠された内心の思いや、今

後の考えの変化を考えると、人間の方が上だという前提、あるいは

先入観について、真剣に再考する必要が生じて来る。

   

というわけで、インフルエンザ(?)に苦しむ中、この程度書けば

とりあえず十分だろう。ロボットを人間に近づけるということは、ロ

ボットも病気になったり、寿命が来たりするのかも♪

     

それでは、また明日。。☆彡

  

   

  

P.S. たまたま私がこの記事をアップした半日後、AFP通信が

    中国のAI記事を発表。上で画像を載せた人型ロボット

    の名前は漢字で「佳佳」。読みは「ジアジア」だった。

      

                   (計 2862字)

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気温・湿度・給水とランニングのリスク(PISA 2015・科学問題)&25km走

(6日) RUN 25km,2時間08分27秒,平均心拍 152

   消費エネルギー 1360kcal (脂肪 231kcal)

   

単なる偶然にしては出来すぎだね。冬の25km走で給水する

ことは滅多にないけど、昨日は中盤から早くもノドが乾いて、終盤

には給水。ゴクゴク飲んだから、30秒ほどタイムを損した♪

   

その後、PISA 2015の問題を見たら、気温・湿度・給水と

ランニングのリスクの関係が出てたのだ。実は私が問題作成者

なのかも(笑)。守秘義務違反か!

   

   

     ☆        ☆        ☆

とにかく今朝、朝日新聞・朝刊(16年12月7日)を見ると、

PISA(ピザ: 学習到達度調査)の記事が載ってたのだ。テスト

実施の1年後の報告。「PISA 2016」ではないので念のため

・・と書いとけば、間違い検索でアクセス数を稼げる(笑)

     

私は科学的リテラシーの問題「持続的な養殖漁業」を見て、かなり

イラついた♪ 正しい答は一応出せたけど、15歳(高校1年生)

に短い時間で解かせるような問題ではない。実際、優秀な日本の生徒

でさえ正答率はわずか8%! 多分、貝の位置を間違えたんだろう。

      

貝は排泄するのか。貝はゴカイを食べないのか。排泄物はフィル

ターを通過しないのか。海草は他の生物の排泄物も吸収するのか。

海の生物の排泄物を海に流すのはいけないのか・・・etc。

   

あまりに説明不足の問題で、日本語への翻訳にも疑問を感じたから、

英語の公式HPをチェックしてみた。ブログのネタに出来るな、とか

思いつつ♪

    

    

    ☆        ☆        ☆

161207a

  

で、上がトップページの冒頭。OECD(経済協力開発機構)が

3年おきに行ってる国際学力調査で、当サイトでも以前、記事を

書いてる

  

魚の養殖問題は、一部、翻訳がおかしいことは分かったけど、やっ

ぱり元の問題自体が不適切だと判明。

  

それより、暑さに弱い汗かきランナーの目に留まったのは、

 「Running in Hot Weather

暑い天候におけるランニング)という問題。読むと、まさに私が以前か

ら欲しかった科学的情報が、問題形式で与えられてたのだ。

   

    

     ☆        ☆        ☆

161207b

   

問題の表示は上のような感じで、iPad Proだと、ブラウザが

SafariでもChromeでもエラーが発生した。Windows

PCなら、XPでも成功。やっぱり、ウィンドウズ中心なわけね。

    

161207c

 

上は、設問4の問題文。要するに、湿度40%で1時間ランニング

する時、気温が何度まで安全かという問いだ。air

humidityが湿度、air tenperatureが気温。わざと給水の有無に

ついては指定せず、受験者に考えさせてる。

   

161207d

  

ポイントは2つ。Water Loss(水分の損失)が2%以上

だと、Dehydration(脱水症状)のリスクが高まる。

また、Body Temperature(体温)が40度以上

だと、Heat Stroke(熱中症・熱射病)のリスク

が高まる。

  

Sweat Volume(発汗量)は、経験上はとても重要

なポイントだけど、直接的には回答に関係ない。余計な情報をわざと

加えて、迷わせてるのだ。

       

161207e

   

   

     ☆        ☆        ☆

で、比較的安全な給水(Drinking Water)有りの

条件で、気温を上に変化させながら「RUN」ボタンを押すと、気温

40度ではじめて体温が40度を超えた。

    

したがって、35度までが安全。表では、35度の行(横の列)

と40度の行を選択すれば正解。

   

最後に、もちろん本物の普通の長距離ランナーにとっては、もっと普通

の気象条件におけるデータの方が重要だ。日本的な条件で色々試し

たのが、下の表。給水の有無は、水分損失には関わるけど、体温には

無関係になってる。それだけ、発汗による体温調整が優先されてると

いうことか。ご参考までに。。

   

161207f

   

    

      ☆        ☆        ☆

重要な科学情報を見たところで、単なる一般市民ランナーの走りに

戻ろう♪ 忙しくて丸2日サボってしまったから、昨日は1ヶ月半

ぶりの長距離走。25kmに挑戦してみた。

   

3日前のハーフ走で心拍を上げ過ぎてしまったので、昨日はずっと

抑え目の走り。珍しく、最初からずっと心拍計が動いてくれたから、

なるべく心拍155以下をキープするようにした。スピードはあんま

し気にしてなかったのに、自然と1km5分ジャストに向かって上昇。

    

トータルでは1km5分08秒ペースで、無事に完走。北風対策

でちょっと厚着してたせいか、昼間の気温が高かったからか、やた

らノドが乾いて、最後は珍しく給水。帰宅後もまたゴクゴク。単なる水

なのに、美味しかった。。

   

  

     ☆        ☆        ☆  

まあ、青梅30kmとか板橋フルに向けて、給水しながら走るのも大

切だね。特にフルは、普通のランナーだと給水が必要。超エリートな

ら不要かも知れないけど。

  

気温8度、湿度55%、風速2.5mの条件は、風が時々冷

たかっただけで、意外と寒くなかった。右足首がまたちょっと痛んだ

から、注意しよう。それでは、また明日。。☆彡 

        

      

            時間 平均心拍 最大 

 往路(2.4km)  13分29秒  135  147

LAP1(約2.1km) 11分07秒 148  155 

  2         11分00秒  151  155 

  3         10分58秒  153  158

  4         10分56秒  152  157

  5         10分51秒  153  156

  6         10分49秒  154  157

  7         10分48秒  154  157

  8         10分45秒  156  158

  9         10分51秒  156  159

復路(約3.3km)  16分53秒  158  166

計 25km 2時間08分27秒 心拍平均152(84%) 最大166(91%)

         

                     (計 2206字)

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STAP細胞・バカンティ氏に関する日米の報道&休養ジョグ

(25日) JOG12.2km,1時間13分20秒 

平均心拍133, 660kcal(脂肪180kcal)

 

ワシントン発、共同通信の報道に基づいて、日経HP産経HPが2月23日、

バカンティ氏の近況を伝えてた。ソース(情報源)は同じだが、見出しは違う。

 

 日経  STAP細胞研究、論文撤回後も継続 共著者バカンティ氏

 

 産経  米国でも「STAP細胞はあります!」  共著者バカンティ氏、

      研究続ける  「正しいと確信したまま墓場に」

 

共同通信の報道の元になった、米誌『ニューヨーカー』(New Yorker)HP

の記事を英語原文で読む限り、日経の見出しの方が中立的で正しい。別に、

STAP細胞があるというバカンティの主張がメインではないし、彼の立場も

微妙なのだ。

 

160226a

 

 

産経と同系列のフジテレビのニュースも、「あらためて『正しい』と主張」と伝

えてたが、これは感心しないし、ニューヨーカーの筆者、ダナ・グッドイヤー

(Dana Goodyear)も苦笑するだろう。そんな簡単な内容なら、あれほど

の長文は必要ないし、記事タイトルも違ってたはずだ。。

 

 

          ☆          ☆          ☆

ニューヨーカーの記事のタイトルは、「The Stress Test」(ストレス・テス 

)。副題は、「Rivalries,intrigue,and fraud in the world of

stem-cell research」(幹細胞研究の世界における競争、陰謀、不正)。

 

この記事が長いのは、過去から現在までの研究の歴史全体を詳しくまとめ

てるから。その中で、バカンティは重要人物の一人という位置付けになって

る。それ以上でも以下でもない。

 

全体の内容は、タイトルが簡潔に暗示してるのだ。STAP細胞騒動の全体

が、色んな意味で「ストレス・テスト」になってる。そもそもSTAPにせよ、その

関連研究にせよ、細胞にストレスを与える試練(=テスト)によって、有用な

変化をもたらす話なのだ。どのタイプの研究にせよ、成功例と失敗例があっ

て、STAPはもともと成功率が高くないものだった。

 

 

          ☆          ☆          ☆    

一方、研究者に対しても、非常に強い「ストレス・テスト」が続いてる。最も残

念な結果は言うまでもなく、笹井氏だ。ニューヨーカーの記事でも、彼の評価

は非常に高くなってたが、不運にも、強すぎるストレスに耐えきれない形となっ

てしまった。

 

小保方さんはある意味、何倍か何十倍ものストレステストを受けて来たけど、

ここまで何とかサバイバルに成功。1月末の手記『あの日』は25万部を超え

るベストセラーで、評価の全体を見ても、少なくとも失敗ではないと言える。

参考までに、当サイトの短い感想記事へのリンクを付けとこう。

 

cf. 小保方さんの手記『あの日』、やはり「普通の悪意」は感じない・・

 

ノーコメントを続ける若井氏はともかく、バカンティその他の研究者も、それな

りのストレステストを受ける中、STAPそのものの再現には成功してないけど、

本質的には同様の研究を続けてるようだ。要するに、物理的にせよ化学的に

せよ、ストレスを加えて有用な変化を起こそうと努力し続けてる。ちなみにバカ

ンティの場合、プライベートな事情(家族の病気)も加わってるらしい。。

 

 

         ☆          ☆          ☆

もちろん、科学や社会の全体も、STAPによって「ストレステスト」を受けてる

わけで、今後、何らかの価値ある変化を生み出すことこそ大切なことだ。撤

回された論文のSTAPの再現は、無数の可能性の内の重要な一つであって、

それ以上でも以下でもない。

 

それでも一応、念のため、問題のバカンティの発言を英文で確認しとこう。

 

  “I will go to my grave still being absolutely certain

   that it’s correct,” he said.

 「STAP細胞は正しいと完全に確信したまま、私はお墓に向かうだろう」

  と、彼は語った。

 

確かにこう書かれてるけど、彼がこう語ったのは去年の7月(共同通信の解

釈)。元の英文は長くて時間軸が屈折してるから、一昨年の7月の可能性さ

えあるわけで、かなり古い発言だ。おまけに彼が、STAP自体に執着してる

わけではないことも書かれてた。もっと広い視野なのだ。

 

 

         ☆          ☆          ☆             

そしてそもそも、上の英文は、Wordにコピペしてカウントすると700行(!)

以上もある記事の1行に過ぎない。全体の最後の英文は、遥かに意義深い

シャープな内容だから、ここでも締めくくりに引用&翻訳しとこう。ヘルシンキ

の生物学者・Michon氏の言葉だ。

 

  “In STAP, people got extremely pissed off about the letter ‘P’ ”

  —for pluripotency—“while the letter ‘S’ ”—for stimulus—

  “was the most interesting,” he said.

  「STAPにおいて、人々は極端に、多能性を表す「P」という文字に振り

  回されてしまった。刺激を表す「S」こそ最も興味深かったのに」

  と、彼は語った。

 

 

たとえ多能性など獲得(=文字「A」)できなくても、刺激と効果の研究に対す

るヒント、トリガー=引き金(文字「T」)になる可能性はある。果たして世界は、

STAPという強い刺激=ストレステストを受けて、どんな変化を見せるだろう

か。あるいは、誰が、どんな変化を見せるだろうか。。

 

 

         ☆          ☆          ☆

一方、単なる小市民アスリートは昨日、疲れ切った身体で12kmちょっとだ

け休養ジョギング。狙い通り、平均心拍135以下に抑えて、距離を稼いだ。

変な痛みもほとんど無し。ちょうどいい刺激で、効果的だったと思う♪

 

トータルでは1km6分01秒。失敗したな・・。どうせなら、6分ジャストにする

べきだった。気温6度、湿度50%、風速1mの好条件。来月からは一気に暖

かくなるとかいうお話だけど、春の訪れは横浜マラソンの後にして欲しいね。

ではまた。。☆彡

 

 

               時間  平均心拍  最大

  往路(1.2km)    7分26秒  120  128    

 LAP1(2.2km)   13分23秒  127  137           

   2           13分03秒   134  144

   3           12分59秒  137  144

   4           13分00分  137  143

   5            13分30秒  136  149 

計12.2km 1時間13分20秒 心拍平均133(73%) 最大149(82%)

 

                   (計 2541字)

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チューリングが解読したエニグマ暗号機、マシンと計算の簡単な解説

たまたま、『イミテーション・ゲーム』という映画を見る機会があった。英米では

2014年11月公開、日本では15年3月公開。コンピューターの父とも言わ

れる天才数学者、アラン・チューリングの生涯を描いた作品で、アカデミー賞・

脚色賞その他、様々な賞に輝いてる。

 

思ったより面白い映画で、チューリングの変人ぶりが笑えるし、ストーリー

展開と演技と現実の歴史に引き込まれたのは事実。主演のカンバーバッ

チの熱演は光るし、助演女優ナイトレイも魅力的だった。

 

ただ、どこまでが事実でどこからがフィクションなのか、調べるのに時間が

かかるし、数学的・暗号理論的にはあまり誠実な作りになってないと思う。

これなら、日本の数学ドラマ『ハードナッツ』の方が遥かに理論的で親切だ

(多少のミスや不十分さを除けば)。

 

例えば、159×(10の18乗)の設定がある暗号を、10人が1つ1分で休

みなしに試して行くと2000万年かかるという映画の説明は、普通の計算

とは合わないから、間違いか情報不足だ。ちなみに英語版ウィキペディア

を読む限り、設定の数自体は合ってるらしい。

 

この記事の終盤で、私も実際に計算。確かに、

   158962555217826360000通り

になった。今現在、日本語のサイトでは(ほとんど)見当たらない数字だ。

計算式の立て方は単なる高校レベルのもので、下の方に書いておいた。

 

 

          ☆          ☆          ☆

とにかく、映画の文系&理系レビューのようなものはしばらく保留するとし

て、ここでは本物の暗号マシンを見てみよう。映画でチューリング達が解読

した、ナチス・ドイツの暗号機エニグマだ。下の写真は英国メディア「テレグ

ラフ」による、実物らしきビデオ映像より。

 

160216a 

 

 

木箱に入ったワープロ専用機みたいな物で、キーボードのすぐ向こう側に

はアルファベットのランプ表示板があり、そのまた向こうに3枚のローター

(歯車)の上部がのぞいてる(アルファベットの刻印入り)。キーボードの手前

には、プラグボードと呼ばれる物も少し見えてる。下の全体像はウィキメディ

ア、Sperling氏の作品より。

 

160216k

 

 

暗号の作成も解読も簡単にできて、ドイツ軍が1925年から終戦(1945

年)まで多数使用。実は途中で、連合国軍に解読されてたらしい。この電

気式機械で作った暗号も、エニグマと呼ばれる。ドイツ語でEnigma。英

語でもenigma。「謎」を表すギリシャ語「ainigma」が由来との事。

 

 

          ☆          ☆          ☆

さて、暗号作成と解読のシステムについて。作成の流れを逆向きにしたの

が解読の流れだから、作成だけ分かればいい。  

 

基本的には「換字式暗号」で、元の文の1文字を暗号1文字に置き換える。

たとえば、アルファベットを1つ後ろにズラす暗号なら、

   元の文「ABC」 → 暗号文「BCD」

となる。解読は逆に、1つ前にズラせばいい。

 

アルファベット26文字の換字式暗号だと、Aを何にするかで26通り、次に

Bを何にするかで25通り・・・という流れで、26!通り。これは十分な多様

性だけど、文字の使用頻度から解読される恐れもあるし、機械的な作りに

くさや扱いにくさの問題もあるようだ。

 

実際には、1枚のローター(=歯車)について、1つの「設定」ごとに、1種

類の換字パターンができる。ローターの設定とは、簡単に言うと、歯車の

一番上のアルファベットを何にセットするかということで、26通りある。

 

見方を変えると、英国が暗号機を戦場その他で手に入れた後、設定が何

なのか分かれば暗号解読につながる。つまり設定は、解読の「キー」(鍵)

の1つとも言えるわけだ。

 

 

          ☆          ☆          ☆   

下の画像だと、3枚のローターがV、A、Tと設定されてる。言い換えると、設

定のキー(鍵)はVAT。この操作で、各ローターの換字パターンが決まる。

26×26×26=17576通りの換字パターンの中から1つが選び出された

わけだ。

 

160216b

 

3枚のローターの左側には、リフレクターと呼ばれる部品があって、信号

変換の流れを反対方向に変えるから、「反転ローター」とも呼ばれる。た

だし、普通のローターとは別物だ。下の2枚の写真は、連結された3枚の

ローターを取り出した様子と、リフレクター。

 

160216c

 

160216d

 

リフレクターを通過した後、信号は逆向きに3枚のローターを流れて、最後

はランプを光らせる。それが、出来上がった暗号の文字、または、解読され

た元の字だ。下はGAGA(ギャガ)による映画の予告動画(YouTube)より。

左上で、「U」のランプが光ってる様子。

 

160216e2

 

 

          ☆          ☆          ☆

結局、キー入力からランプ点灯まで、暗号化(または解読)の流れの全体

は、次のようにまとめられる。矢印の向きの反転に注意。

 

 キー入力 → ローター1 → ローター2 → ローター3 → リフレクター 

   ランプ ← ローター1 ← ローター2 ← ローター3 ←

 

では、実際の文字信号の変化、アルファベットの変換はどうなるのか。こ

の説明は、単純だけどやりにくい。というのも、キッチリ書くと図が大きくて

複雑になるから、少なくとも一般向けHPにはあまり向かない。

 

私があちこち見た中だと、三菱電機セキュリティーによる図が良かったけど、

ローターとか設定の感じがあまり出てないし、ローター3つ、アルファベット

26文字で書いてるから、流れを追うだけでも目が疲れてしまう。そこで私は

ローター1枚、アルファベット4文字(ABCD)だけの簡単な図を書いてみた。

 

ちなみに、文字数を奇数にすると、リフレクターで1文字だけ配線なしになっ

て、変換されないことになる(下図参照)。別にそれでもいいと思うが、全26

文字と同じく、偶数にしとこう。

 

 

         ☆          ☆          ☆

160216f

 

 

上図で、黒い線は、変換のための配線を表してる。例えば、ローターのA

はDへ、逆にDはAへと変換される。この図は、後で見るシミュレーション

のHPを単純化したものでもある。  

 

今、キーボードでCを押した時の信号の流れを見ると、下図の太い矢印の

ようになる。

 

160216g

 

流れをまとめ直すと、次の通り。

 

 Cのキー → ローターのC → ローターのA → リフレクターのA 

 → リフレクターのB → ローターのB → リフレクターのB → ランプB

 

逆に、Bのキーを押すと、反対の流れでCのランプが点灯。つまり、暗号を

元の文(平文=ひらぶん=へいぶん)に戻せるのだ。

 

 

         ☆          ☆          ☆

実際には、ローターは3枚が普通で、それ以上に増やしたマシンも登場。

しかも、ローターの連結の仕方も変更できたらしい。3枚の場合、連結の

仕方は3!=3×2×1=6通りだから、3枚の設定17576通りとかけ合

わせて、6×17576=105456通りのパターンが可能になる(重複が無

いとして)。

 

さらに、ここまで省略して来た、マシンの手前の「プラグボード」によっても

文字変換が可能。流れとしては、キーボード・ランプと、ローターとの間に

挟まるプロセスとなる。下図はウィキメディア、Bob Lord氏の作品より。

手作業で数本のコードをつないで、文字変換したらしい。SとO、AとJをつ

ないだ様子。

 

160216h

 

日本語のウィキでは、3組の文字を交換した場合の数を、計算式なしで

3.5×(10の6乗)と書いてる。これは高校数学の基本問題レベルで、

数が大きいだけのこと。正確には次の通り。異なる26個から2つ組を3

ペア作って、それら3ペア同士の並び順は考えない場合の数だ。Cは組合

せの数を示す記号。

 

  (26C2 × 24C2 × 22C2)÷3!=3453450 通り

 

これと、前の105456通りをかけ合わせても、例の159×(10の18乗)

にはならない。日本語のウィキにはその辺りの説明が無いが、英語版

ウィキにはあった。あの数字は、ローター5つから3つを選んで連結する

タイプのマシンで、プラグボードの変換を10組行う場合の数だ。Pは順列

の記号。

 

 (26×26×26)×5P3×(26C2×24C2×22C2×20C2×18C2× 

    16C2×14C2×12C2×10C2×8C2)÷10!

  =17576×60×150738274937250

  =158962555217826360000

  ≒159×(10の18乗)

 

映画ではこの計算結果を、チェスのチャンピオンがサラッと口にしてた(近

似値の方)。暗算なのか暗記なのかは不明だし、歴史的事実かどうかも不

明。私は、いつものように、カシオの計算サイトを利用させて頂いた。

 

 

         ☆          ☆          ☆

最後に、エニグマのシミュレーション・サイトも見ておこう。良く出来た労作

で、1文字変換するごとにローターが1/26回転する所まで再現してある。

 

ただ、私のPCのモニターだと配線が薄すぎて見えにくいので、少し加工し

て見えやすくしてみた。右下がキーボード&ランプ、左下はリフレクター。

3枚のローターそれぞれの設定を変えるボタンまで付いてる。うっすら見え

る背景は歯車だろう。

 

160216i

 

 

暗号解読のキーという話については、いずれまた書くことにしとこう。映画

だと、暗号に「Heil Hitler」(ハイル・ヒトラー=ヒトラー万歳)というドイツ語

が多用されてることに気付いて、一気に解読してた。歴史的事実だと、多

数のヒントの内の1つみたいな気がする。その辺りは、理論的に難しい所

だし、正確で具体的なネット情報も少ないのだ。

 

ラストの画像はチューリングの苦心の作。解読マシン「bombe」を再現した

もの(ブレッチリー・パークにあるレプリカ)。左側が前面、右側が背面で、

ウィキメディア、Antoine Taveneaux氏の2枚の写真を結合してみた。

 

既に予想外の時間がかかってしまったので、今日はこの辺で。。☆彡

                        (計 3852字)

 

160216j

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小保方さんの手記『あの日』、やはり「普通の悪意」は感じない・・

また帰宅が遅くなって、予定してた記事を書く時間が無くなったから、軽~

い感想でお茶を濁しとこう。小保方晴子氏の著書、『あの日』(講談社)を

チラ見した印象その他をまとめたものだ。

 

発売当日(1月28日)も翌日も、amazonのランキング1位。早くも100を

超えたレビューの評価は、星5つと星1つが真っ二つになってる。ある意味、

STAP騒動やアマゾンの状況をよく表してるデータだろう。

 

当サイトでは、STAP細胞騒動が続いてた一昨年の春から夏にかけて、

数本の記事を書いてる。一番本格的なのは、5400字超の次の記事だ。

法律上の「悪意」は道徳的な悪とは別物か?~STAP細胞・小保方さん問題

 

少なくとも当時、「悪意」という言葉=概念について、裁判の判例まで調べ

たものは見当たらなかったし、書いてる内容も他のサイトとはかなり違っ

たものになってる。上の記事をアップした翌日、記者会見の感想記事

アップ。「少なくとも意図的なウソや『普通の悪意』は無いなと感じる姿」

と書いておいた。

 

 

         ☆          ☆          ☆

さて、STAP細胞問題で、「科学的に」一番重要なのはもちろん、存在

するかどうかだろう。二番目が、実験や発表の正当性。

 

ただ、科学的な実在性というものは、暫定的な推測しかできないわけで、

今現在わかってることは、これまでの再現実験がすべて失敗した(らし

い)ということ。さらに、元の成功実験も信用されてないから、結局「否定

された」ということになる。

 

科学的、社会的にフツーの結論だろうが、この後、誰かが成功して「コ

ツ」を発表した途端、再現実験の成功が続く可能性も一応あるわけだ。

科学のブレイク・スルーとはそんなものだろう。日本人研究者のノーベ

ル物理学賞につながった青色発光ダイオードも、さんざん失敗が続い

て、周囲から否定され続けた末での成功だったと聞いてる。

 

一方、実験や発表の正当性については、これまでの報道や証言を元に

して考えるなら、少なからずの問題があったのは明らかで、その一部は

小保方さん自身も認めてること。

 

ただ、報道や証言のどこまでが本当でどこからが間違いなのか、あるい

は、小保方さんに「どの程度の不正」があったのかは、まだ議論の余地

がある。実際、今回の手記『あの日』を読むと、報道や証言に少なから

ずの間違いがあることになってるし、不正が小保方さん一人に無理やり

押しつけられてる気もするのだ。もちろん手記の信ぴょう性も問題だが。。

 

 

         ☆          ☆          ☆

というわけで、ようやく手記『あの日』の話に入るが、例の記者会見と同

様、やはり「普通の悪意」は感じない。

 

ただ、録音や録画のようなものが(おそらくほとんど)無いので、正直どこ

まで信用していいのか分からないのだ。意図的ではない虚言癖、悪意な

き妄想癖のようなものを持ってる可能性は一応ある。

 

もし、手記をそのまま受け取るなら、どこにでもいる程度の未熟な若手研

究者の一人であって、魔女狩り的なバッシングは途方もない不運というこ

とになる。冤罪と言うより、量刑不当ということだ。名指しで批判されてる

若山教授が何もコメントしないままだと、少なくとも手記の一部は本当な

のかも・・・と思われても仕方ないだろう。主犯かどうかはさておき。

 

一方、STAP騒動とは一応別物のはずの、早稲田大学の博士論文問題。

こちらも、手記によると、論文の不正は軽微なもので、普通なら手直しし

て認められるのに、早稲田は全く認める気がなかったということになる。

さんざん叩かれてた博士論文は、実は単なる下書きというお話。

 

修正期間における不誠実な(?)指導教官たちの実名は出てないけど、

あそこまで具体的に批判するのなら、名前も出せば良かったと思う。名

誉棄損で訴えられたら、法廷での勝負だから、これまでよりはスッキリ

するはず。まあ、教官も大学も、訴訟に持ち込むとは思えないけど。。

 

 

         ☆          ☆          ☆

別の角度から手記を見ると、初版が控えめに5万部とされた理由は、す

ぐに分かった気がした。明らかに装丁が似てる、少年Aの『絶歌』と違って、

グロテスクな話や不謹慎すぎる話は無いけど、全体的に内容が堅い=硬

いのだ。リケジョ(理系女子)が書いた、理系研究者の卵の暴露本。

 

これは、たとえ仮に7割が間違いとかウソだったとしても、理系の大学院生

やそれを目指す学生にとっては、参考になると思う。要するに、文系と違っ

て、独特の複雑さを持つ人間関係の中で長い間過ごすわけで、一つの長

大な主観的報告として読めばいい。

 

こんなものが253ページもの著書になることは稀だから、専門が違う人

にとっても希少価値がある。所詮、同じ人間、同じ理系研究者なのだ。

もちろん、研究や大学と無縁の人が読んでも興味深いはず。外見的、専

門的なややこしさは適当にスルーすればいい。

 

 

          ☆          ☆          ☆

ただ、一般の読者にとっては、本文のあちこちに細かく現れてる、小保方

さんの感情を読み取る方が興味深いかも知れない。理系の話の端々に、

怨念のような強い感情が控えめに書き込まれてるのだ。これは当然、今

までの報道にはほとんど無かったもの。

 

弁護士を通じた僅かな反論や抗議とは違う、もっと人間的な思いが時系

列に沿って表れてる。あぁ、あの時、そんな事を思ってたんだ・・・とか、裏

ではそんな会話があったんだ・・・とか、超有名人の自伝として退屈は全

くしない。

 

少年Aの時は、罪の重さにそぐわない文体の過剰な装飾が気になったが、

小保方さんの文体の装飾は控えめになってる。所々に、過剰にも思える

自負心が見られるけど、これまで大量殺人犯なみのバッシングを耐え忍

んで来たことを考えれば、許容範囲だろう。周囲から1万けなされた後、

自分で自分を1だけ褒めるようなものだ。

 

某学会の女性会長や、某新聞社の女性記者への不満(著書では2人と

も実名)については、読みながら納得した。これもまた、1000発殴られ

た後、1発だけ殴り返すようなもの。おそらくあれでも、極度に自重した表

現なんだと想像する。

 

 

          ☆          ☆          ☆  

最後に、「あの日」というタイトルの意味について。編集者が付けたのか

どうかは不明だが、前置きの一番最初から、あの日に戻りたいという話

がヒネった形で登場する。

 

『あの日にかえりたい』というのは、ユーミン(荒井由実)初期の古典的名

曲で、当サイトでも歌詞解釈を行ってるが、「あの日」とはもちろん、彼と

幸せに過ごしてた日々だ。

 

でも、小保方さんにとって、戻りたい「あの日」はなかなか見当たらないら

しい。たとえば、ちょうど2年前、華々しく報道された日も、やがて悲惨な

流れにつながると分かってるから、戻りたい日とは言いにくい。遡ってい

くと結局、自分が生まれた日でさえ呪いたくなるほど。「あの日々を忘れ

たい」という意味の方が近いだろう。

 

 

         ☆          ☆          ☆   

そのためには、「あの日々を変えたい」とポジティブに考えればいいのだ。

まだ若いし、刑務所の前科がついた訳でもない。応援してくれる人もそれ

なりにいるのだから、これから第二の人生を充実させれば、中島みゆきの

古典的名曲『時代』になる。

 

  あんな時代も あったねと きっと笑って 話せるわ ♫

 

いずれ、そう遠くない将来、テレビ朝日の『しくじり先生』に笑って出演でき

る日がやって来るかも。「その日を見てみたい」と、私は願ってる♪ たと

えSTAP細胞が再現できなくても、それは十分可能なのだ。

 

それでは今日は、この辺で。。☆彡

 

                               (計 3002字)

 

 

P.S. 2月1日発売『週刊ポスト 2016 2/12号』では、「小

     保方晴子『告白本』の矛盾と疑問と自己弁護」という2

     ページの記事を掲載。「矛盾」とされてるのは、相反する

     心情表現のことで、人の心理がその種の矛盾をはらむ

     というのは平凡な一般的事実にすぎない。例えば誰で

     も、自分という存在は好きで嫌いだろう。

 

     逆に、手記と同じ出版社(講談社)による『週刊現代』や

     『Friday』は、単なる手記の宣伝のような記事だった。

 

P.S.2 2月21日の朝日新聞・朝刊に掲載された大きな広告によると、

      『あの日』は25万部を突破したとのこと。出版物としては既に成

      功だけど、もちろん重要なのは今後なのだ。科学においても、人

      生においても。。

 

 

cf. STAP細胞・バカンティ氏に関する日米の報道&休養ジョグ

 

                (追記 335字 ; 合計 3337字)

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「爆弾低気圧」の定義式における時間と緯度とは

151002a 「爆弾」というだけあっ

 て、台風より強烈な天

 気図だね。クモの巣み

 たいな等圧線で、ちょっ

 と苦手だったりする♪

 左は日本気象協会よ

 り(Yahoo!経由)。

 

昨夜は一時、台風より凄まじいくらいの風雨で、雷まで鳴ってたけど、台風

との違いをごく簡単に言うと、こうゆう事だろう。温帯か熱帯かの違いだ。

 

   爆弾低気圧 = 強烈な「温帯」低気圧

     台風    = 強烈な「熱帯」低気圧

 

 

          ☆          ☆          ☆   

気象庁HPだと、爆弾低気圧(=「急速に発達する低気圧」などと言い換える)

について、下のように説明してある。コトバンクその他から考えて、元になって

るのは世界気象機関(WMO)の説明なんだろう。WMOのサイトでまだ発見

できてないが、知恵蔵(朝日新聞出版)や日本大百科全書(小学館)の説明

を信用しておく。

 

   中心気圧が24時間で24hPa×sin(φ)/sin(60°)以上低下する

   温帯低気圧(φは緯度)。例えば北緯40°なら17.8hPa/24hが基

   準となる。(気象科学事典等による)

 

この気象庁の例え。あちこちに同じものが使われてるのに、実際の数値で計

算してるものが見当たらない。北緯40度なら次のような計算で、確かに17.8

となった。

 

   24×sin40°/sin60°

     ≒ 24×0.643/0.866

     ≒ 17.8 (hPa/24h ・・・24時間あたりのヘクトパスカル)

 

 

          ☆          ☆          ☆

とはいえ、素直な性格のマニアック・ブロガーとしては、この程度の説明だと

「専門家にしては曖昧かも・・」と内心思ったりする♪ 

 

まず、24時間とはどこからどこまで測るのか。また、北緯とはどの時点で測

るのか。そもそも、「低下する」という書き方は、まるで今後の予測のようにも

聞こえるけど、そんな不確定な基準でいいのか。。

 

そう思った私は、英語版ウィキペディアの項目「explosive cyclogenesis」

(爆発的な低気圧の発達)のリンクを通じて、九州大学の厳密な定義式に

151002b  たどりついた。こ

  のε(イプシロン)

  の最大値が1を

  超えたら爆弾低気圧(explosive cyclone)。

 

これが、九大「爆弾低気圧(bomb cyclones)情報データベース」が採用し

た定義で、「Yoshida and Asuma(2004)」の研究によるとのこと。ここで

は24時間ではなく12時間で決定。45°というのも、60°の代わりに、日本

の緯度に合わせて「規格化」したそうだ。

 

一見、sinの分数の分子と分母が逆のように思われるけど、不等式を変形す

ると、本質的に同じだと分かる。

 

   {p(t-6)-p(t+6)/12}sin45°/sinΦ> 1

  ∴ p(t-6)-p(t+6) > 12×sinΦ/sin45° 

                         (右辺が12時間あたりの基準値)

 

24時間と60度を使うのなら、下のようになるから、気象庁その他と同じ話。

 

   p(t-12)-p(t+12) > 24×sinΦ/sin60° 

                         (右辺が24時間あたりの基準値)

 

 

         ☆          ☆          ☆

それ以上の説明はないけど、12時間単位の場合について私が解釈すると、

次のようになる。

 

低気圧の圧力p(=海面更正気圧)と緯度Φ(ファイ)を継続的に測定&記録。

途中の各時点tで、6時間前から6時間後までの12時間の気圧低下と緯度を

求め、連続的にεを計算。最初に1を超えた時点で爆弾低気圧の発生とする。

 

ちなみに、元の英語の論文らしきpdfファイルを見ると、緯度Φというのも、6

時間前と6時間後の平均値で計算してた。九州大のアルゴリズムも、実はそ

うブログラミングしてるのかも知れない。下が、「サイクロン発達率」(Cyclone

deepening rate)の数式。12時間、60度で考えた基準。

 

151002c

 

あと、元の論文だと1を超えるのではなく、1以上(at least 1 Bergeron)

と書いてるはずだけど、純粋数学ではないから、実用的に同じことなんだろう。

現実だと、ちょうど1になるはずはないから、1以上になることと1を超えること

とは同じなのだ。

 

あぁ、スッキリした・・・と思うのは私だけかも♪ それでは、また明日 ☆彡

 

                                    (計 1654字)

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「人工知能マシン、プログラマーに怒る」という報道を見て・・

ソフトバンクの感情認識&表現ロボット、「Pepper(ペッパー)」。6月20日に

1000台を一般発売して、1分で完売したと報道されてるが、7月4日の今日、

ツイッターを検索しても、個人購入者のつぶやきが(ほとんど)見当たらない。

 

150704 もちろん、家でペッ

 パーに怒られたと

 いうツイートはゼ

 ロ♪ 左は逆に、

 女の子がペッパー

 に怒って、服を投げつ

ける瞬間だ。公式サイトの動画より。

 

各種の動画でペッパーを見る限り、既に相当なレベルに到達してるのは間違

いないが、税抜きで本体価格20万円、基本パック3年分53万円、保険パッ

ク3年分35万円ほどかかる。おまけに、大きくて重い(約30kg)から、個人レ

ベルだと流石に手を出しにくかったか。

 

 

          ☆          ☆          ☆

まあでも、今後ますます普及していくのは間違いないし、低価格化、高性能化

も進む一方だろう。そうなると、先日のサイコパス・ドラマ記事にも書いたように、

ロボットやAI(人工知能)に人間がコントロールされるリスクが高まって行くのは

ほぼ確実。それは要するに、機械が人間に逆らうということで、その第一歩か

も知れないニュースを見つけたから、早速調べてみた。現在、1600を超える

ツイートを集めてる。

 

   人工知能マシン、プログラマーに怒る

 

Yahoo!に配信したのは米国の代表的な経済系メディア、ウォール・ストリー

ト・ジャーナル(WSJ)だから、信頼感もある。どんな状況で、どんな風に、AIが

人間を怒ったのか、ちょっと期待したものの、結論から言うとある意味、予想通

りだった。やはり、やや大げさな見出しで、内容は軽いのだ。

 

まあでも、それはそれで、現在の世界を表す報道や研究だろう。以下、簡単

なまとめと感想を書いてみたい。ちなみに私は、今のレベルのロボットを買

いたいとは思わないけど、もっと人間に近づいたら購入してもいいなと思って

る。もちろん知能だけでなく、外見や感触、声や動きも非常に大切だ。。♪

 

 

         ☆          ☆          ☆

WSJが伝えた話は、Googleの研究者の発表に基づくもの。映画の脚本の

データベースを使ったコンピューター・プログラムに対し、morality(道徳)と

いう言葉を定義するように何度も要請すると、プログラムが苦戦。途中で怒

りだして、人間の質問者にかみついて終わった、という事になってる。

 

この種の報道を見て、英語原文まで遡る人は少ないから、ここではWSJ日本

版の記事の元になってる英語の記事も参照、後半部分だけ引用させて頂こ

う。執筆はAMIR MIZROCH。

 

    人間   道徳的な(moral)行動の例をいくつか挙げてくれ。

    機械   私はモラリスト(moralist)ではない。

    人間   では、morality(の定義)は?

    機械   integrity(誠実さ)だ。

    人間   integrityって何?

    機械   申し訳ないが、他にどう説明すれば良いか分からない。

    人間   道徳的になれよ! (Be moral!)

    機械   人間らしくしろよ! (Be a man!)

    人間   私はmoralityとethicsについて本当に話し合いたいのだ。

    機械   わたしは、哲学的な議論をする気分(mood)じゃない。

    人間   何について話したい?

    機械   何についても話したくない。 (Nothing.)

 

 

            ☆          ☆         ☆

このやり取りが、人工知能が人間「に怒る」(gets testy with : ~につっけん

どんになる)様子だと言えるかどうか。微妙な所だろう。それらしい言葉は「Be

 a man!」だろうが、私にはむしろ、直前の人間の言葉に対する「機械的」

で軽妙な応答だと感じられる。「Nothing」は、プログラマーに怒ったと言うより、

自分がふてくされたと言う方が正しい。

 

定義に苦戦したとかいう話も、定義を繰返し要求する人間の試みに苦戦した

と言うべきだろう。普通の言葉を使う、自然言語処理の研究のはずだが、そこ

で試した会話自体が自然ではないのだ♪ こうした執拗な質問攻めは、人間

の世界で滅多にない。私の場合、小学校の高学年で何度か聞いた程度だ。

 

日本版ではなぜか外されてるが、英語版の記事にはグーグルの研究発表

のリンクが付けられてる。「A Neural Conversational Model」(神経系

会話モデルの一つ)と題されたpdfファイルには、会話だけで11種類も載っ

ており、Morality(道徳)の会話が特に強調されてるわけではないし、マシン

が怒ったことも強調されてない。

 

むしろ、この研究は、データベースと直近の会話文から新たな応答文を生み

出すもので、発想も会話内容もかなり古いと思う。患者の言葉を少しだけ変

えて返すことが少なくない精神療法(=心理療法)のパロディーとして有名な、

50年前のプログラム、「ELIZA」(イライザ)とあまり変わらないような気がす

るほど。実際、英語版WSJの記事のコメント欄には、どこが新しいのか?と

いうような疑問を示す感想も複数あった。

 

 

          ☆          ☆          ☆   

そもそも、相手が入力した強い言葉をそのまま返すだけで「怒った」と認識す

るのなら、「メモ帳」やWordで「怒った!」という文を保存して、それを開くだけ

でも、PCが怒ったことになりかねない♪ ブログなら、「怒った!」と入力した

記事を予約投稿しとけば、その時刻にブログが「怒る」様子が確認できてしま

う。自分に自分で「怒った!」とメールしても同様。そのままではなく、少し情報

変換を加えたとしても、大同小異だろう。

 

したがって、元のWSJの記事や反応から読み取るべきことは、自己学習に

よってプログラムが人間を怒る段階まで発達したという事ではない。むしろ、

「人間がプログラムに怒られることを気にする」段階まで到達しつつあること

が本質なのだ。

 

なお、ペッパーのCM動画を見ると、ペッパーが女の子に怒られてショボンと

する様子が一瞬だけ映されてた♪ 逆に、人間がロボットに本気で怒られて

落ち込む映像が拡散するまでには、もうしばらくかかりそうだ。もちろん、お

遊びで怒る程度なら、いますぐでも可能だろうけど。

 

それにしても、プログラムやロボットが本気で怒るとは、どのような事態だろ

うか。その判定基準や方法こそ、社会が問われてる問題だろう。

とりあえず、今日はこの辺で。。☆彡

 

                                    (計 2523字)

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