将棋・囲碁人口、20年間の推移~『レジャー白書 2015』他

当サイトでは、日本生産性本部による統計調査の報告『レジャー白書』などに

基づく記事を4種類アップ。どれも私が好きなスポーツの人口推移を扱うもの

で、毎年更新し続けてる。

  

   バブル崩壊以降、スキー&スノーボード人口の推移

   ランニング人口の意外な推移

   日米のテニス人口推移など

   サイクリング(自転車)人口の推移

 

今年も、夏に『レジャー白書 2015』が出版されてるので、それぞれの最新

データ(2014年まで)を調べると共に、新たに将棋と囲碁の人口も調べて来

た。私は高校卒業以来、どちらもほとんどやらなくなってるが、元々はかなり

の将棋好きだし、囲碁も少しだけやってたのだ。

 

遠い将来、高齢者になって時間的余裕も出来たら、また楽しみたいとは思っ

てる。それまでは、隠れファンとして密かに見守るだけにしとこう♪ まだしば

らくは、仕事とスポーツとブログに専念するってことで。。

 

 

          ☆          ☆          ☆   

さて、最近のニュース(クラブ閉店、雑誌・新聞休刊)とか見てると、将棋がじ

わじわ衰退、囲碁は健在といったイメージを持ってたが、レジャー白書のデー

タを見る限り、実際は多少違うらしい。

  

ただし、レジャー白書の場合、1年に1回行っただけでも人口としてカウント

するので、日頃どのくらい熱心に活動してるのかは分からない。スキーやス

ノーボードならともかく、ごく手軽な娯楽である将棋や囲碁を1年に1回しか

やらない人をカウントすべきかどうか、ちょっと疑問は感じる。

 

まあでも、他に同種の継続的調査は見当たらないし、貴重な参考資料であ

るのは確かだ。それでは、『白書 2015』と『白書 2005』に基づいて、過去

20年間の人口推移をグラフにまとめてみよう。2009年から、調査方法が

インターネットへと変更されたので、急激な変化が起きてるが、なぜかその

後は元の流れに戻ってる。

 

151123

 

 

           ☆          ☆          ☆

意外なことに、将棋の方が遥かに人口が多いし、今でも囲碁の2倍以上な

のだ。将棋の人口の方が急激に減ってるのは確かだが、どちらもここ10年

は底堅い動きになってる。

 

高齢者の人口が増えてるという事情もあるだろうけど、白書で細かいデータ

を見ると、20代や30代でもまずまずの健闘になってた。これは主に、イン

ターネット対局が手軽になったおかげだろう。

 

ちなみに、エクセルのファイルに入力したデータは次の通り。単位は万人。

 

        95    96    97    98    99    00    01    02    03    04

  将棋 1180 1240 1150 1100  970 1020 1030  910  900  840

  囲碁   540  440  500    400  390   460  450   480  420  450

 

       05    06    07    08    09    10    11    12    13    14

  将棋  710  770   660  690 1270 1200  830  850   670  850

  囲碁   350  360   240  250   640  610  380  400   280  310

    

   

(☆追記: 『レジャー白書 2016』によると、2015年の将棋は

       530万人、囲碁は250万人へと激減。データの信頼

       性に疑問がある。PC故障で、グラフの更新は不能。)

   

   

           ☆          ☆          ☆ 

なお、個人的に将棋の方が遥かに好きだから、「将棋 囲碁」という順番で

書いてるが、将棋は既にコンピューターに追いつかれてしまったので、ちょっ

と興味が薄れてる。まあでも、囲碁もあと10年くらいで追いつかれるのかも。

その後、数十年くらいで、「正解」のようなものも示されてしまう可能性がある。

そうなると、思考力というより、単なる記憶力の勝負になってしまうだろう。

 

人間が何をどうすべきか。真剣に考えるべき時代が確実に近づいてる。人工

知能は全く別物だから気にしなくていい、人間は人間だ・・・というような人間

的考えが、いつまで通じるだろうか。。

 

それでは今日はこの辺で。。☆彡

 

                     (計 1439字)

          (追記 81字 ; 合計 1520字)

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確率重視のコンピューター囲碁、人間に急接近

亀梨和也&田辺誠一『神の雫』が終了してちょうど1ヶ月。この間、ドラマと無関

係のマニアックな記事を連発して来た。当然アクセス数は少ないけど、地味に読

者を集め続けてるし、何よりも私自身が面白がってるからOKだろう。書き手とは

もっとも熱心な読み手でもあるのだ。二番目に熱心な読者は、Googleの検索ロ

ボット君かな♪ 

                                                

という訳で、今晩もまた一部のマニア向けの記事をアップしよう。囲碁・将棋とコ

ンピューターと数学の話。世の中の7~8割を占める文系人間にとっては「何じゃ、

こりゃ!」って感じの話でも、少数派の理系人間の中には、少なからず興味を持

つ人がいるだろう。もちろん、半ば理系の私自身がその1人だし、世界中に研究

者がいるのだ。

                                  

まず、去年末に書いた将棋の竜王戦(羽生善治 vs 渡辺明)に関する記事から

引用してみよう。

              

     今までほとんど記事には書いてないけど、私は子供の頃、プロを

     夢見たくらいの将棋好きだし、イベントでの実績もある。ただ、将棋

     の話は女性に全くウケないし、男性でもウケが悪いことが経験的

     に分かってるから、普段は喋らないようにしてるのよ。ウチの常連

     読者さんの7割以上は女性だろうしネ♪ ・・・・・・やっぱ、世界的

     な普及とか考えても、時代はむしろ囲碁だね。将棋ほどには、コン

     ピューターの脅威も迫ってないんだろうし。

    
          

さて、将棋でさえブログに書かないようにしてるくらいだから、囲碁については今

まで一度も書いてないと思う。でも実は、高校時代に1年だけ、私は囲碁クラブ

というオタクっぽいものに入ってた♪ 放課後ほぼ毎日の陸上部とは違って、

週1回の授業時間にやるだけだから、大した経験じゃないけど、全員ゼロから

スタートした仲間内の中では、すぐに一番強くなった。やっぱり、将棋や数学と

似てる所があるからだろう。論理的で、かつイメージ的なのだ。筋道立てた理屈

だけじゃなく、頭の中にイメージを作る能力が要求される。

       

ただし、論理的思考力でもイメージ力でも、将棋より囲碁は大変な側面がある。

将棋盤はマス目が9×9=81だけど、碁盤の交点の数は19×19=361。単

純な話、囲碁の方が変化が多いのだ。将棋の駒の種類(8つ)を加味しても、やっ

ぱり盤面が4倍以上広いせいで、囲碁の方が複雑だし、終了までの手数も時間

もかなり上になる。

        

この違いが、コンピューターの話にもつながる。コンピューター将棋の実力は現

在アマ六段クラスで、プロを除くと最強のレベル。それどころか、あと15年ほど

で一流プロ棋士にも勝つという予測も有力だ。実際、チェスとオセロでは、97年

に世界王者がコンピューターに負けてしまった。それに対してコンピューター囲

碁はまだまだ弱くて、人間の優位が保たれてる・・・というのが最近までの常識で、

今ウィキペディアの「コンピュータ囲碁」を見ても、そんな感じの扱いになってた。

          

         ☆          ☆          ☆   

ところが昨日、2009年4月8日の朝日新聞・夕刊に、「でるかコンピューター名

人」「将棋の前に名人破る?」という見出しの記事(伊藤衆生記者)が載ってたの

だ。リード(前置き)にはこう書かれてる。

    

     人間に勝つのは、はるか未来の話と思われてきたコンピューター

     囲碁の世界が、画期的なプログラムの登場で大変革期を迎えて

     いる。確率(勝率)を重視した「モンテカルロ法」の採用で棋力が

     急上昇。「将棋よりも先に、囲碁の名人がコンピューターに敗れ

     るかも」と大胆な予想をするプログラマーもいる。

        

06年イタリアのコンピューター・オリンピアードで優勝して注目を浴びた、画期的

な「モンテカルロ法」とは、確率を重視した次のような戦略らしい。いま、自分が

指す手の候補が3つあったとしよう(新聞がそうなってるけど実際は数十~数百

のはず)。今までなら、良い手に関する知識を大量に覚えさせて、それを参考に

選んでた。また、コンピューター将棋なら、しばらく先の局面を点数化して、一番

いい点になる手を選んだりする。ところがモンテカルロ法の場合は、候補の3手

それぞれから、終局(=勝負の最後)までを実際にシミュレーションしてみるのだ。

                                   

もちろん、変化が多過ぎて、全てを実行することはできないから、ランダム(でた

らめ)に多数の実例を選び出して、それらの勝率を計算する。Aという手だと勝率

70%、Bだと60%、Cだと50%になったとしよう。すると、Aを選ぶわけだ。まさ

に「ランダム」(でたらめ)な発想に見えるけど、これを支えるのが、実例の圧倒的

な多さ。何と、1秒間に1万回ものプレーアウト(=終局)を作れるらしい。人間同

士が普通に勝負すると、1回あたり1時間前後だから、実に3600万倍のスピー

ドでの計算。流石はコンピューター(=計算機)だ。

             

実際のプログラムはもっと複雑で、ちょっと新聞記者の理解が怪しいんだけど、

おそらくこうゆう事だと推測する。単純に勝率一発で決めるんじゃなくて、勝率の

いい複数の手(上の例だとAとB)については、すぐ次の相手の手をいくつか選ん

で考慮して、その後の勝率を計算し直してみる。その上で、最終的に自分がどの

手を指すかを決めるということらしい。

        

面白いことに、「最も勝ちそうな手」を選ぶ画期的なこの確率戦略は、将棋だと上

手くいかないという話がある。将棋は終盤になると、「最も善い手」(真の最善手

=必ず勝つ手)がハッキリ決定できる場合が多いから、確率に頼るモンテカルロ

法は有効ではないとのこと(プログラマー・山下宏氏)。でも、そんな話なら、将棋

でもそれほど困らないような気もするけどね。終盤だけ戦略を変えて、中盤まで

はモンテカルロ法で進めればいいはずだ。

                                     

この戦略、将棋より先に囲碁の名人を破るかも(山下氏)という見方がある一方

で、コンピュータ囲碁フォーラム理事・伊藤毅志氏(電通大助教)は、「あと1、2年

は強くなる・・・その先は見えず・・・」と冷静な見方を示してる。ともかく、囲碁の世

界でもコンピューターが急成長して、既にアマ三段以上という話もあるようなのだ。

ホント、人間の肩身が狭い世の中になったもんだね。。

         

            ☆          ☆          ☆

最後に、囲碁以外の話とのつながりを示しとこう。モンテカルロ法についてウィキ

を見ると、本来は囲碁と関係のない、昔からある数学の方法のようだ。ランダム

(でたらめ)な選択を取り入れた確率的手法のことで、例えば面積を求めるのに

使えるらしい。一般に面積というのは、高校で習う積分で計算するもので、ちょっ

と複雑な形になると正確には求められないんだけど、モンテカルロ法の場合は、

次のように近似計算する。

                

たとえ話として、いま2m²の紙の中に複雑な図形を書いて、その面積を求めたい

としよう。すると、その紙の中にランダムに点を打つのだ。目隠ししてボールを何

度も投げるようなイメージでいい。1000個の点の中で500個の点が図形の中

に入ったとすると、点が図形内にある確率は50%(=0.5)。すると、「(面積)=

2×0.5=1m²」と計算するのだ。ホホーッ・・こりゃ、驚いた! 初めて聞いた画

期的な面積計算だな。。

              

ちなみに、モンテカルロ法は「ランダム(でたらめ)さ」と確率を用いた方法だから、

ランダムさの確保が難しいし、出てきた答も近似的なものにすぎず、正確とは限

らない。それに対して、同じくランダムさは使うものの、正しい答を求める方法が

「ラスベガス法」。この場合は、時間がかかり過ぎるとか、答が出ないという欠点

が生じるそうだ。

                                   

この2つの戦略が、モンテカルロとラスベガスの賭博場(カジノ)の違いとどう関係

してるのかは、今後の研究課題としとこう。モンテカルロが直感的、ラスベガスが

理論的なのかな。ま、どっちが儲かるかはビミョーな所。それが賭け事の面白い

所だ。もちろん人生も賭けの連続だけど、囲碁や図形より遥かに複雑だから、人

間もコンピューターも大苦戦なんだろう♪

        

こうゆう話でも、脳科学者・キムタク=木村拓哉が新ドラマ『MR.BRAIN』で喋っ

てくれれば、一気に話題沸騰になるはずだ。最先端の頭脳の話だから十分可能

だけど、女性視聴者に配慮するからムリなんだろうな。ウ~ン、仕方ないのかね。

ではまた。。☆彡

    

    

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

P.S.朝日の記事には、「主なゲームの考え得る局面数はオセロ=10の60乗、

    チェス=10の120乗、将棋=10の220乗、囲碁=10の360乗」と書か

    れてる。という事は、囲碁は将棋より、10の140乗倍も複雑ということだ。

    ま、この局面数の計算は相当アバウトだろうけどね。

            

P.S.2 06年、9路盤(9×9の小型の碁盤)で優勝したフランスのプログラム

      の名前は、なぜか英語で「CrazyStone」。つまり、クレージーな石♪

      狂った機械に人間が負けるとなると、かなり皮肉な事態だね。普通の

      碁盤(19路盤)の大会でも07、08年に連続優勝。昨年はプロの青葉

      かおり四段にハンディ付きの試合(7子局)で完勝したとの事。。

    

P.S.3 4月9日から、将棋の名人戦が始まる。羽生vs郷田真隆九段。人間

      にもまだまだコンピューター以上の内容を見せて欲しいもんだ。。

    

    

cf. 米長がコンピューターに敗北した将棋、観戦中♪&25km走

   コンピューター将棋、プロ棋士に初勝利~清水女流王将、敗北   

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