大隅良典教授のノーベル医学生理学賞2016、受賞理由(英語原文と和訳)

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今年もまた、日本人がノーベル賞を受賞した。しかも今回は単独受賞

だから、自然科学系だと1987年の利根川進教授以来、29年ぶりの

快挙☆ 名前が1人だけだから、輝きが一際目立ってる。

  

そこで、いつものように、英語の公式HPからコピペ&翻訳させて頂こう。

世界レベルの公的発表でもあるし、著作権の問題は生じないと考える。

     

下は、細胞内で自分自身の要素を食べる「自食作用」(オートファジー)

のメカニズム。左から右へと、まず膜で包んで袋にして、他のもの(リソ

ソーム)と融合して自食するプロセスを単純化して描いてる。

      

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      ☆        ☆        ☆

では、プレス・リリースの最初から和訳して行こう。基本的には直訳に近い

ので、堅苦しい日本語だが、英語原文との対応関係は分かりやすいはず。

          

2つの固有名詞(ノーベル会議、カロリンスカ研究所 or 医科大)

には、スウェーデン語が使われてる箇所もある。文字化け防止のため、

アクセント記号は省略。複数形は、訳した所と無視した所がある。人名

の漢字は「大隅」が正しくて、「大隈」は誤字なので、要注意。

            

161005c

   

Nobelforsamlingen

The Nobel Assembly at Karolinska 

Institutet

      

Press Release

 2016・10・03

   

ノーベル会議

カロリンスカ研究所・ノーベル会議

  

プレス・リリース

2016年10月3日

  

The Nobel Assembly at Karolinska 

Institutet has today decided to 

award the 2016 Nobel Prize in 

Phisiology or Medicine

   to

Yoshinori Ohsumi

for his discoveries of mechanisms

for autophagy

  

カロリンスカ研究所のノーベル会議は今日、2016年

のノーベル生理学・医学賞を、ヨシノリ・オオスミ(大隅

良典氏)に贈ることを決定した。

オートファジーの様々なメカニズムを彼が発見した

ことに対して。

    

   

      ☆        ☆        ☆

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Summary

This year’s Nobel Laureate

discoverd and elucidated mechanisms

underlying “autophagy”,a  fundamental

process for degrading and recycling

cellular components.

          

要旨

今年のノーベル賞受賞者は、細胞の要素を分解して

リサイクルする基本的なプロセスである、「オートファジー」

の下にあるメカニズムを発見し、解明した。

   

  

The word “autophagy” originates from 

the Greek words “auto-”,meaning

“self”,and “phagein”,meaning “to eat”.

Thus,autophagy denotes “self eating”.

   

「オートファジー」という単語は、ギリシャ語で自分を

意味する「オート」と、食べることを意味する「ファゲ

イン」に由来する。よって、オートファジーは自分を

食べることを示す。

  

This concept emerged during the 

1960’s,when researchers first

observed that cell could destroy

its own contents by enclosing it

in membranes,forming sack-like

vesicles that were transported to

a recycling compartment,called

the “lysosome”,for degradation.

   

この概念は1960年代を通じて登場した。当時、研究者

達は、細胞が自らの中身を破壊しうることを初めて観察

していた。中身を膜で包み、袋のような小胞(液胞)を形

成し、「リソソーム」と呼ばれる分解器官へと運ぶ。

   

  

       ☆        ☆        ☆

Difficulties in studying the

phenomenon meant that little was

known until,in a series of brilliant

experiments in the early 1990’s,

Yoshinori Ohsumi used baker’s

yeast to identify genes essential

for autophasy.

   

その現象の研究における数々の困難によって、1990

年代初頭の輝かしい実験の数々までは、ほとんどの事

が分からないままであった。この頃、大隅良典氏がパン

酵母を使い、オートファジーにとって本質的な遺伝子を

発見したのだ。

         

He then went on to elucidate the

underlying mechanisms for autophagy

in yeast and showed that similar

sophisticated machinery is used

in our cells.

           

彼はさらに、酵母のオートファジーの下にあるメカニズムを

解明し、より洗練された同種の仕組みが我々の細胞で使わ

れていることも示した。

   

   

       ☆        ☆        ☆

Ohsumi’s discoveries led to a new

paradigm in our understanding of

how the cell recycles its content.

   

大隅氏の諸発見は、細胞がどのように中身をリサイクル

するのか、我々が理解する際の新たなパラダイム(枠組み)

をもたらした。

   

His discoveries opened the path to 

understanding the fundamental

importance of autophagy in many

phisiological processes,such as

in the adaptation to starvation or

response to infection.

   

彼の諸発見は、多数の生理学的プロセスにおけるオート

ファジーの根本的重要性の理解へと、道を切り開いた。

例えば、飢餓への適応、あるいは、感染への反応。

  

Mutations in autophagy genes can

cause disease,and the autophagic

process is involved in several

conditions including cancer and

neurological disease.

        

オートファジー遺伝子における突然変異は、病気を

引き起こすことがある。また、オートファジーのプロセ

スは、ガンや神経学的病気も含め、いくつかなの条件

に含まれている。

    

    

       ☆        ☆        ☆      

ちなみに、オートファジー。洗濯機でお馴染みの「ファジー」と似て

るとか言われたこともあるそうだが、あれは「fuzzy」で、英語の綴り

も発音もハッキリ違ってる。

    

とにかく、同じ日本人として、本当に嬉しいし、誇らしい。

それでは今日はこの辺で。。☆彡

   

   

    

cf. 大村智教授のノーベル医学生理学賞2015、

      受賞理由(英語原文と和訳)&休養ジョグ

    

                       (計 2839字)

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人工知能ワトソン、白血病女性を救うと聞いて・・&プチ自転車

BIKE 31km,1時間08分,平均心拍 138

消費エネルギー 610kcal(脂肪 159kcal)

 

ふと、NHKニュースウォッチ9をチラ見してみたら、鈴木奈穂子キャ

スターは夏休みだった。ガックシ。。_| ̄|○ ・・って、そこか! 

知的で可愛い笑顔を見て、萌えるつもりだったのに♪

 

いや、でも番組内容は面白かったね。もうすぐ改築で閉店になる、

渋谷の象徴、PARCO(パルコ)の歴史とか。そうか。私は渋谷

が第二の故郷だと思ってるけど、「PARCO」がイタリア語で

「公園」という意味の言葉とは知らなかった。

 

早速、Google翻訳で確認すると、「parco」と入力した

だけでイタリア語だと判断。「言語を検出する」なんてボタンはクリック

しなくても、直ちに英語の「park」(パーク)へと翻訳してくれた。

珍しく当たり! いや、精度がイマイチで、結構ハズレるもんで♪

 

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う~ん、店名が「渋谷パーク」だと、駐車場みたいだな(笑)。あえて

イタリア語にして、あの独特のカラフルでポップなロゴを創ったクリエイ

ター達、いいね♪

 

 

       ☆          ☆          ☆

ところで、上で使ったGoogle翻訳も、身近な人工知能と言って

いい。英語とかイタリア語とか、単独の言語の翻訳機能はまだイマイチ

だけど、100以上の言語を瞬間的に処理できる点はお見事。ほと

んど全ての人間は、AIの足もとにも及ばないのだ。

 

計算、クイズ、チェス、将棋、囲碁、自動運転。。AIは次々に人間の

領域に進出してるけど、今夜のニュース9では、白血病に苦しむ女性患

者を救ったという話を紹介してた。早くも医学・医療の分野まで来たか!

 

東京大学医科学研究所が、IBM開発のコンピューター「ワトソン

(Watson)を使って、人間の医師による診断ミスを発見。

 

「急性骨髄性白血病」とされてたものは、実は「二次性白血病」だから、

抗がん剤の種類を変えるようにと指示。見事に回復して、退院とのこと。

人工知能が人の命を救ったのは、国内初のケースだろうとされてた。

 

下はNHKのHPにある動画からのキャプチャー。テレビの放映

より、動画の方が長くて詳しいような気がした(未確認)。ちなみに海外の

英語ニュースは現在見当たらない。IBMの公式サイトにも無くて、日

本のローカルな話題。

 

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       ☆          ☆          ☆

あんまし聞かない病名を見事につきとめるのにかかった時間は、「僅か

10分ほど」。これ、意外と遅いなと思ったのは私だけ?♪ コラコラ! 

そう言えば、コンピュータ将棋でも結構考えてたね。

 

要するに、膨大な情報・データを処理してるわけで、番組では

「2000万件の医学論文を学習」とか言われてた。これ、動画

を見ると、2500万を超える論文とされてる。おまけに1500

万を超える薬の特許も学習。これはもう、人間には無理。

 

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上の写真は、初期のワトソンの一部らしい。ウィキメディアより。オシャレ

で、賢そうな気がする。まあ、大型冷蔵庫にも見えたりして♪ 左側がワ

トソンのロゴ。地球全体を情報がかけめぐって、新たな知が創り出され

るって感じのイメージか。

 

 

        ☆          ☆          ☆

ところで、そんな膨大な情報をAIに学習させるのは、人間の側にとっ

ても大変なはず。

 

日経の記事を見ると、東大がワトソンを導入したのは2015年

7月だから、過去1年間は準備作業と試運転か。Watson

Genomic Analytics(ワトソン・ジェノミック・アナ

リティクス)。ワトソン遺伝情報解析。

 

基本的には既存のデータベースを使うだけかも知れないけど、要するに

元をたどれば、人間の地道な努力の積み重ねがある。医学論文の執筆、

実際の治療、薬の開発、どれもまだほとんど人間がやってるはずだ。

 

問題はこの先。治療や実験、研究とかもロボットが行って、情報収集も

分析も応用もほとんどAIとロボットが行う世界になると、人間に残

される役割は、患者になることのみ♪ 

 

病人や負傷者になって、機械のお世話になりつつ、基礎データを提供。

実験施設で食べ物をもらってるマウスやラットみたいなものかも。

 

 

        ☆          ☆          ☆

世界がそこまで到達するには、まだ100年以上(?)かかるに

せよ、もうSF小説や映画の話ではない。そう遠くない未来の現実。

たかが時間の問題になって来た。

 

小学校でもプログラミング教育がスタートするけど、プログラミング

までAIがこなす日がやって来る。そうなると、機械の側から見れば、

人間は単に手間がかかるだけの無意味な存在になってしまうかも。機

械が「世界の平和のために人間を消す」と言い出しても不思議はない。

 

人間自身が人間の尊厳とか喜びとか語っても、あまり意味が無くなっ

ていく。世界の主導権は、人間ではなく機械へと移りつつあるのだから。

 

さて、今の我々は何をすべきだろう。コンピューターに関する学習なのか。

それとも、コンピューターを人間向けに教育することか。あるいは、映画

『ターミネーター』とか見て、AIやロボットとの闘い方を学ぶことか。

まさに命懸けで。。

 

 

        ☆          ☆          ☆

一方、小市民アスリートの方は、今日も世の中の役に立たないことで

汗を流して来た♪ 飲食物を浪費して、熱と二酸化炭素を発散して、

地球温暖化に貢献。数年後くらいには、AIに「止めるべきです」とか

生活指導されちゃうかも。

 

しかし、人間は人間。小市民は小市民なのだ。お盆休み前の仕事に追

われる中、1時間ちょっとだけ公園を周回。サイクリングロードで1人で

ポケモンGOやってる女の子がいたから、別の場所に誘い出した♪

コラコラ! 横目でチラ見するくらいはOKのはず。

 

いや、実際問題、やっぱし男の方が多いね。10代~40歳前後かな。

自転車にとっては障害物だから、かなり注意する必要がある。高校生か

大学生くらいの男が1人、サイクリングロードにいきなり横から入って来

て、逆向きに歩きスマホを始めた時は焦った。停止しないと操作できな

いように、ゲームを設定して欲しいな。それだと人気ガタ落ちかも♪

 

とにかく、自転車は安全第一。気温25度、湿度97%、風速

 

1mで蒸し暑い中、トータルでは平均時速27.4km。雨上

がりだから路面が濡れてたし、水溜りを避けながら走るハメになった。

それが無ければ、時速28kmだったはず♪ 言い訳か!

 

 

AIも言い訳ってするのかね?(笑)。人間が教え込んでも、いずれ

しなくなるかも。ま、言い訳とは何か、定義はビミョーだけど♪

それでは、また明日。。☆彡

 

 

           時間  平均心拍 最大

 往路(2.4km)  7分24秒   112  131 

LAP1(4.2km)  9分20秒   124  141

   2         8分54秒   136  146

   3          8分41秒   140  153

   4          8分43秒   144   148

   5          8分37秒   150   159

   6          8分29秒   149  158

 復路(3.6km)   8分01秒  133  159

計 31km 1時間08分 平均138(76%) 最大159(87%)

 

                         (計 2744字)

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福島千里の腹筋パッチ、東洋医学かプラセボ効果か&7月の25km走

(5日) JOG 25km,2時間12分16秒,平均心拍 149

    消費エネルギー 1396kcal (脂肪 265kcal)

 

気になって気になって夜も眠れなかった、陸上短距離の女王・福島千里

(28歳)のお腹問題♪ 下の写真は先日の日本選手権200m

で日本新記録22秒88を出した瞬間(追い風1.8m)。

日本陸連HPより。

 

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5個所くらい貼ってる、ピップ・エレキバンもどき♪ 今までネットだと、

個人サイトが「こうではないか・・」といった想像を書いてただけだった。

昨日、7月5日になってようやく、普通の雑誌記事が正解(?)らし

きものを発表。エライぞ、週刊ポスト☆ ネットでしか読まないけど♪

 

「福島千里の腹筋についていた点々 問い合わせ殺到で販売検討

と題する記事によると、鍼(はり)やお灸のあとじゃなくて、福島の個人

トレーナーとなってる札幌月寒整骨院の独自商品らしい。ちなみに月

寒は地名で、「つきさむ」と読む。

 

 

        ☆          ☆          ☆   

考案した福光悠介院長によると、

 

 商品の成分は企業秘密なので詳しくはお話しできませんが、天然

 の鉱石を7種類ブレンドし、粒子状にしてシールに練り込んだもの

 です。東洋医学の観点からツボや経絡(気の通り道)に貼ることで、

 血液循環と自律神経の働きを向上させます。また、その人が持っ

 ている自然治癒力を最大限に引き出してくれるので、筋肉疲労を

 含めた疲労回復にも効果があります。

 

この種の話は、他の色んな商品でもよく聞くけど、信頼できそうな科学

的根拠の提示は驚くほど少ない。根拠が無いとまでは言わないが、しっ

かりした形での公表がなかなか無いのだ。

 

 

(☆7月16日追記: 

  15日の朝日新聞・朝刊によると、EK-6000という

  商品名で売り出したようで、120枚で6800円。福島に

  よると、「とても感触が良い。温泉に入ったような、身体の可

  動域が広がったような」とのこと。朝日も心理的暗示という

  話を書いて、肯定的にとらえてた。)

 

 

         ☆          ☆          ☆

44年の歴史があって知名度も高い、ピップ・エレキバンでさえ、ネット上

に科学的研究や実験データの類はなかなか見当たらない。ピップ社

HPの宣伝みたいな主張が目立つ程度。効果に疑いを持つ、肩こりの

ある人400人が5日使用する実験で、7割が満足とのこと。

 

努力は認めるけど、モニターの集め方がランダムかどうか気になるし、

大学その他、第三者機関を通して、プラセボ(偽薬)パッチとの比較対照

実験にすべきだと思う。こってる個所に、何か単なるパッチを貼っただけ

でも、気分的に安心感が生じる可能性は十分ある。

 

薬事法に従って、厚生労働省から医療用具の認可を受けてるんだろう

から、それなりの基礎研究や臨床試験があるはずだけど、どうして元の

データや論文を公表しないのか、「疑いを持つ」ことになる。私もモニター

実験に応募すべきかも♪

 

 

        ☆          ☆          ☆   

ウィキペディアの「ピップエレキバン」の項目には、「効用に関する論争」

が簡単に書かれてる。ところが、エレキバン自体に関する科学的出典は

何も挙げてないから、一番上に「不十分です」と警告が出てるほど。

 

録音・録画用の磁気テープでお馴染み、TDKの「磁気と肩こり豆知識」

には、「有効性はとっくに確認」という強い主張が書かれてる

 

 わが国で磁気治療が注目されるようになったのは、磁気指輪や

 磁気腕輪が登場した昭和30〜35年ごろ。磁気治療など、単なる

 気休めと思っている人が今でも いるが、医学的にその有効性

 はとっくに確認されていて、昭和36年の薬事法施行令の中で、

 治療器具のひとつとして正式に登録されている。実際、人体表

 面の 温度分布を測定する赤外線サーモグラフィを使って試験

 してみると、磁気作用は明らかに血行をよくして、体温を上昇さ

 せていることがわかる。

 

施行令の別表第一、機械器具の八十一番に「磁気治療器」と書か

れてるのは、私が自分で確認した。最新の改正後の薬事法(医薬品・

医療機器等法)の第二条・第四項も自主的に読んでる。

 

 この法律で「医療機器」とは、人若しくは動物の疾病の診断、治療

 若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造

 若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等

 (再生医療等製品を除く。)であつて、政令で定めるものをいう。

 

ところがTDKは、こうした公的文章を示してないし、根拠となる専門

書や科学論文の類も挙げてない。リンクも全く付いてないのだ。

 

私のこのブログ記事でさえ、8つもリンクを付けてるのに♪ もちろん、

単なる個人サイトや掲示板その他にはリンクしてない。

 

 

        ☆          ☆          ☆    

まあでも、福島千里も含めて、自己責任で自分に試して満足できれば、

別に問題もないのは確か。まさかパッチを通して禁止薬物が吸収されて

るとかいう話もないだろう(と期待する)。

 

リーズナブルな値段で、安全かつ合法的に満足が得られるなら、プラセ

ボ(偽薬)効果だろうが、本物の薬理効果、物理的効果だろうが、大差は

ないとも言える(誇大広告の問題は別として)。私も高齢者になったら、

話のタネに使ってみるかも。。

 

 

        ☆          ☆          ☆

最後に、日本新記録どころか自己新でさえなかなか出せない市民ア

スリートの走りについて♪

 

最近、生活のあらゆる面で、次々と新しいことにチャレンジ。昨日は何

と9年ぶり(!)に、7月の25km走というものをやってみた。

前日よりは気温が下がって、21度だったけど、極端に蒸し暑さに弱い

私にとってはちょっとヤバイ挑戦。あまり頑張らないし、滅多にしない給水

まで終盤に実行。

 

2日前に気温26度の10kmジョグをやったばかりだから、疲れ

が気になったけど、意外と足腰はしっかりしてた。中盤までは(笑)。予

想通り、終盤になって一気にガクッと疲れが来て、無理せずスローダウ

ン。無事に完走して帰宅するだけで勝ちなのだ。

 

 

       ☆          ☆          ☆   

トータルでは1km5分17秒ペース。惜しかったね。5分15秒

なら、記事のトップは「JOG」じゃなくて、「RUN」と書けたのに。

ま、誰も気にしてないだろうけど♪

 

湿度85%、風速1.5m。7月の梅雨の最中としては恵まれ

た条件だった。流石にもうこれで、夏の25kmは終了かな。乗鞍ヒ

ルクライムを考えても、むしろハーフ21kmの方がいいはず。

それではまた明日。。☆彡

 

 

            時間 平均心拍 最大 

 往路(2.4km)  13分02秒  131  140

LAP1(2.14km) 11分18秒  142  147 

  2          11分11秒  147  154 

  3          11分09秒  150  155

  4          11分08秒  152  157

  5          11分02秒  152  156

  6          10分57秒  154  159

  7          11分10秒  153  157

  8          11分31秒  153   157

  9          11分41秒  154  158

 復路(3.34km)  18分08秒  155  169

計 25km 2時間12分16秒 心拍平均149(82%) 最大169(93%)

 

                        (計 2629字)

            (追記 135字 ; 合計 2764字)

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福島県の震災前後の病人数~厚労省「患者調査」(2014年&2008年)

3年に1回行われて1年後に発表される、厚生労働省「患者調査」。実証デー

タに推計を合わせ、全国と全患者を網羅する、非常に詳細で大規模な疫学

統計だ。マスコミで発表されるものはほんの僅かで、厚労省HPの発表も大

まかなものだけ。詳細は政府統計の総合窓口e-Statで公開されている。

 

2011年の調査では、震災直後なので、福島県などの医療施設が除外さ

れてしまったが、昨日公開された2014年(平成26年)の調査では復活し

ている。そこで、前々回・2008年(平成20年)のデータと比べてみよう。人

数が多いもの、関心が高いものに絞って、5項目のみにしてみた。

 

比べる際に注意する点が少なくとも3つある。まず、福島県の住民全体の人

口減少。6年前の人口に換算するには、1.06倍して調整する必要がある。

次の注意点は、全国の6年間の変化だ。たとえ福島県で変化があっても、

全国でも同様の変化があるのなら、福島独自の特徴とは言えない。

 

さらに、数字の変化は直接的には「震災前後」の違いであって、「震災による」

増加など言うためには不十分だ。3点とも基本的なことだが、念のため。

 

 

           ☆          ☆          ☆  

以下の患者数は、「患者調査」で推計された「総患者数」のこと。調査日に

たまたま診療を受けなかった人(大勢いるはず)まで推測して、特定の調査

日における全患者数を求めたものだ。数字の単位は、元は「千人」となって

いるが、下の概数では「万人」にしてある。端数は四捨五入した。

 

 

           2008年    2014年   (参考)2014年×1.06

 全人口      206万人    194 

 がん        2.5        3        3.2

 糖尿病      4.6        7        7.4

 精神障害など  4.4       5.3       5.6

 高血圧      19        19        20

 喘息        1.3       1.7       1.8  

 

 

がんの内、甲状腺がんや白血病のデータは、千人単位の統計なのでほと

んど分からない。2008年の甲状腺がん患者が1000人で、他は0人とされ

ていた。一方、精神障害などの内、うつ病は増えてないが、神経症・PTSD

などは8000人から13000人へと増加していた(1.06倍後)。

 

 

          ☆          ☆          ☆   

5項目の数字を見ると、高血圧以外の4項目で3~6割の増加がみられる

(1.06倍した場合)。この増加割合は、全国の変化と比べても多い。ちな

みに下が全国データの変化。全人口は1億2600万人のまま変わらず。

 

            2008年    2014年

   がん      152       163

  糖尿病      237       317

  精神       282       318

  喘息       89        118

 

 

もちろん、福島独特の病人増加が、2011年の後に目立つのかどうかまで

は分からないし、震災関連かどうか、放射線・放射能が原因・主因かどうか

は別問題だ。年齢構成などについても考える必要があるだろうし、原発事故

によって病気への意識が大幅に高まり、本来なら発見されなかったような疾

患まで発見された可能性もある。

 

ちなみに福島県に限らず、医療機関の「患者」以外の病人というのもかなり

大勢いるはずで、それは「患者調査」には表れてない。いずれにせよ今後も、

地道な実証的データ、冷静な考察を積み重ねていくことが大切だ。

とりあえず、今日はこの辺で。。☆彡

 

 

 

cf.被曝する年間放射線量すべての計算方法(自然・医療、外部・内部、屋外・屋内)

  ラジウム温泉の放射線について~低線量被曝の影響

  朝日の甲状腺被曝87ミリシーベルト報道の意味~実効線量と等価線量

  WHO(世界保健機関)による被曝線量の推計(全国、年代・経路別)

  文科省が10都県で確認、ストロンチウム(Sr)90の実効線量係数など

  湖や海、水浴場における放射線(外部&内部被曝)の計算

  魚・貝・海藻など、水産物の放射能(セシウム)について

  確率的影響と確定的影響~放射線被曝の二分法の再考

  外部・内部・甲状腺、福島県の放射線被曝について~3・11から2年

  日本人の自然放射線と医療被ばく線量(『新版 生活環境放射線』2011) 

  汚染水のトリチウム(三重水素)、実効線量係数と年間の内部被曝線量

  3・11東日本大震災から3年~主要データ・情報のまとめ&感想

  3・11東日本大震災から4年、福島県の放射線・放射能の減少

                              (その他、多数の記事あり)

 

                                (計 1688字)

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加工肉・赤肉の発がん性~IARC(WHO・国際がん研究機関)の英語論文など

先月、WHO(World Health Organization : 世界保健機関)のIARC

(International Agency for Research on Cancer : 国際がん研究

機関)が行った発表は、世界を揺るがしてる。別に新しい研究成果でもない

らしいけど、WHOの権威が大きいのだ。

 

日本では、国立がん研究センターも含めて、あわてて火消しに走ってた。要

するに日本人の場合、普通の食事(1日に赤肉50g、加工肉13g程度)で心

配するほどの大腸がんリスクではない、ということらしい。そもそも、他のリス

クやメリットも含めて、トータルで考えるべきなのは、放射線被ばくの時と同様

だろう。。

 

 

          ☆          ☆          ☆

ただ、ウインナーやソーセージが好きな私としては、「加工肉を毎日50g食べ

151113d  ると、結腸・直腸がんに

  なるリスクが18%増え

  る」と言われて、量を少

し減らしてしまった。おそらく平均で、毎日50g以上食べてたと思う。日本人

の平均の4倍だから、食べ過ぎだろう。ちなみに大まかに言うと、結腸+直腸

=大腸だ。

 

「赤肉」(red meat : 赤身肉ではなく哺乳類の肉という意味)も、毎日100g

でリスクが17%増加と言われてるけど、私は平均で60gくらいだろうか。単

純な比例関係で計算すると、17×0.6で、約10%のリスク増加となる。加工

肉のリスク増とかけ合わせると、(1.18×1.1)-1=0.298。約30%の

増加ということか。

 

加工肉(processed meat)の例として、あちこちでハム、ソーセージ、コンビー

フと書いてるけど、実はIARCがランセット(LANCET)に発表した英語原論文

(要約版)の本文には、そんな単語は入ってない。末尾の参照文献にあるだけ。

 

ということは、論文ではなく、短めの英文プレスリリースに挙げてる例をあち

こちで引用・拡散してるのだろう。なぜか、ホットドッグ(フランクフルト)という

例はスルーされがちなようだ。

 

151113a

 

ちなみに、私がよく食べるのは「ウインナー」だから大丈夫かな・・・と思って、

ウインナーという言葉を検索してみると、ソーセージの一種だった♪ 魚肉

ソーセージの場合は、とりあえず今回の発表では扱われてないようだ。そも

そも、欧米では魚肉ソーセージが珍しいのかも知れない。。

 

 

          ☆          ☆          ☆

では、世界的にメジャーな医学雑誌『ランセット』のサイトで無料公開されて

る論文の結論部分だけを直訳してみよう。1~2分程度の入力で無料会員

登録すれば、誰でもすぐ読める。

 

151113b_2

総合的に、作業グループは、結腸・直腸ガンに対する十分な根拠に基づき、

加工肉の消費を、「人に対して発がん性がある」(グループ1)と分類した。

加工肉の消費については、他に、胃がんに対する陽性の関連も発見された。

 

 

151113c

 

作業グループは、赤肉の消費を、「人に対しておそらく発がん性がある」(グ

ループ2A)と分類した。この評価を行う際、作業グループは、すべての関連

データを考慮に入れた。そこには、赤肉の消費と結腸・直腸がんとの陽性の

関連を示す強固な疫学的データも含まれる。また、メカニズムに関する強力

な根拠も考慮に入れた。赤肉の消費はさらに、すい臓がんや前立腺がんと

も、陽性の関連づけが行われた。

 

 

          ☆          ☆          ☆

とりあえず、私が日本人の平均よりも食べ過ぎてることだけは確かみたい

だから、もう少し控えめにしとこう。肉を減らして、魚と野菜を増やすとか。

魚肉ソーセージも一応、減らすつもり。

 

WHOの発表直後の数日間、丸大食品のウインナーの店舗販売が2割ほ

ど落ちたけど、その後は回復傾向という話だ。まあ、真面目な話、何も気に

しない食生活の方が楽しい人生かも知れない・・・とは思う。ただ、小市民と

しては、少し気にする食生活を選択するわけだ。

 

なお、加工肉と大腸がんとの関連は、医学的根拠は強いけど、がんリスクは

それほど強くもない。天気予報でたとえるなら、「確実に、小雨が降る」といっ

た感じだろう♪ 「たぶん、大雨だ」という予報ではないのだ。

 

それでは今日はこの辺で。。☆彡

 

                                   (計 1669字)

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大村智教授のノーベル医学生理学賞2015、受賞理由(英語原文と和訳)&休養ジョグ

(4日) JOG 10km,56分08秒,平均心拍 135  

     消費エネルギー 520kcal (脂肪 130kcal)

 

まずは、ノーベル賞・英語公式HP、トップ画像のコピペから♪ 毎年、デザ

インやレイアウトが変わってる気がするかも。

 

151006a

 

 

続いて、メディア向けのプレスリリース、pdfファイルより。

 

     Diseases caused by parasites have plagued human-

     kind  for millennia and constitute major global health problem.

     寄生虫による病気は、数千年間、人類を苦しめており、地球規模

     の主要な健康問題となっている。

 

     In  particular,  parasitic diseases  affect the world’s poorest

     populations  and  represent  a  huge barrier to improving human

     health and wellbeing.

     特に、寄生虫疾患は世界の最も貧しい人々を冒し、人間の健康

     と幸福の増進を大きく妨げるものの代表である。  

 

     This year’s Nobel Laureates have developed therapies that have

      revolutionized the treatment of some of the most devastating

     parasitic diseases.

     今年のノーベル賞受賞者の方々は治療を発達させ、最も破壊的な

     幾つかの寄生虫病の処置に革命をもたらした。

 

     William C. Campbell  and  Satoshi Ōmura discovered  a  new

     drug, Avermectin, the  derivatives  of which have radically

     lowered  the  incidence of River  Blindness  and  Lymphatic

     Filariasis,  as  well  as  showing efficacy  against  an  expanding

      number  of other  parasitic  diseases.

 

     ウィリアム・C・キャンベル氏と大村智氏は、新薬エバーメクチン

     を発見し、そこから派生した薬は、河川盲目症とリンパ系フィラリア

     症(象皮病)の発生を根本的に減らした。また、それらの派生薬は、

     その他の寄生虫病の数の増加を防ぐ有効性も示している。

 

 

           ☆          ☆          ☆

事前予想の人名は当たってないけど、日本人が次々と受賞するのは嬉しい

ね。正直、本当はこのお二方より、もう1人の中国の女性、トゥ・ユウユウ氏

の業績(マラリア治療薬)の方がピンと来るけど、色んな熱帯病があるわけ

か。病名も薬物名も初めて聞いた。日本はホント、平和。申し訳ないほど。。

 

時間が無いので、早くも終了♪ ともあれ、北里大学の大村智(さとし)教授、

どうもおめでとうございます☆ 80歳にしてはお元気そうだし、明るい笑顔

がちょっとカワイイかも(笑)

 

 

          ☆          ☆          ☆

なお、昨日・・・じゃなくて一昨日の走りは、ヘロヘロのハーフ走の翌日とい

うことで、単なる休養ジョグ10kmのみ。1km5分37秒ペースとなった。 

温18度、湿度60%、風速2mの好条件にしては、かなり遅いかも (^^ゞ

ま、実は単に、コンビニに行きたかっただけだし(笑)。そうゆう走りか!

 

私も人類に貢献したいよなぁ・・とか思いつつ、ではまた明日。。☆彡

 

 

                時間    平均心拍  最大心拍

  往路(1.2km)    7分17秒    113    128     

 LAP1(2.2km)   12分56秒    128    137          

   2           12分20秒    137    143

   3           11分36秒    143    151

  復路(2.2km)   12分00秒    144    154  

計 10km  56分08秒 心拍平均 135(74%) 最大154(875)

 

 

 

cf. 東大・梶田隆章氏のノーベル物理学賞2015、

                        受賞理由(英語原文&日本語訳

 

                                  (計 1578字)

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ガンによる死亡、人数も割合も男の方が4割多い・・&再びジョグ

(24日) 傘持ちJOG 10km,54分36秒,平均心拍 135 

      消費エネルギー 492kcal (脂肪 133kcal)

 

今日は、北斗晶のがん告白ブログ記事の感想から書き始めようと思ってた

のに、書きにくくなってしまった。Yahoo!にアクセスすると、北斗の手術成

功記事のすぐ下に、「川島なお美さん死去 54歳」という見出しが出てたか

ら。まずは、合掌。。

 

ワイン好きの美熟女として有名だった川島が痩せたという話は、数年前から

聞いてたし、胆管がんの手術も去年伝えられてたけど、つい数日前に、これ

から病気と闘うというような話を読んだばかり。人の命は儚いね・・・とかいう

レベルの早さじゃないね。容態急変ってことなのか。あるいは運悪く、薬の作

用が裏目に出たとか。

 

個人的にもつい先日、昔の職場の先輩が亡くなったという知らせを受けた

ばかりで、他人事じゃないのは確か。

 

平成26年・人口動態統計を見ると、男性の死因の33%はガン(悪性新生物)

で、死者22万人。女性の死因だとガンは24%で、死者15万人だから、男の

方が遥かにガンによる死亡が多いのだ。とはいえ、男女ともガンが断トツ1位。

 

女性の死因で男性より遥かに多いのは、老衰。要するに、女性の方が生命

力があるってことね。病気・事故・自殺に対する抵抗力が強いからこそ、老衰

が多くなる。男の平均寿命は80.5歳、女は86.8歳。命の耐久性が、1割

近い大差なのだ(平成26年・簡易生命表 by 厚労省)。性染色体XX、恐る

べし。。

 

 

          ☆          ☆          ☆  

私はか弱い性染色体XYの持ち主だし、死んだり動けなくなったりする前に、

やるべき事をやっとかなきゃ!・・・ってことで、今日も早めにブログを切り上

げよう。走りの方は、まだ自転車の疲れも残ってるから、再び10kmジョグ。

 

雨が止んだ隙に走り出したから、一応、傘を片手に持ってたけど、最後まで

降らなかった。帰宅してクールダウンで歩いてる途中に、再び雨。ま、各種お

天気情報を調べてたから、読みが当たったって感じ♪

 

トータルでは1km5分28秒ペース。昨日よりは回復したね。気温20度、湿度 

92%。明日も明後日も、台風の影響で雨かな。それでは今日はこの辺で ☆彡

 

 

                時間    平均心拍  最大心拍

  往路(1.2km)    7分32秒    112    132     

 LAP1(2.2km)   12分48秒    127    136          

   2           12分05秒    134    144

   3           11分04秒    145    155

  復路(2.2km)   11分07秒    150    159  

 計 10km  54分36秒 心拍平均 135(74%) 最大159(87%)

 

                                   (計 1057字)

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元少年Aと『絶歌』、香山リカの「サイコパス」という見解(SPA!)を読んで

激しい批判や反発を招く一方、初版10万部はすぐに(ほぼ)完売、5万部を

追加とか言われてる、元少年A『絶歌(ぜっか)』(太田出版)。

 

私は元々、神戸連続児童殺傷事件に関心があったし、当サイトでは精神医

学関連の話もかなり書いてる。だから、すぐに読んで感想を書こうかと思っ

てたが、いまだにその本自体は読んでない。世間の反応の大きさに驚き、

とまどってるからだ。

 

元少年Aが書くこと、出版社が発売することだけでなく、それを買うこと、読

むこと、図書館その他が扱うことまで非難される状況。こうなると、せめて、

1000万円レベルの印税の大部分が被害者の遺族に渡されるのを確認す

るまでは読まないことにしようか・・・とか考えつつ、メディアの情報だけは

それなりに目を通してる。

 

松谷創一郎のレビュー、<「酒鬼薔薇聖斗」の“人間宣言”──元少年A『絶

歌』が出版される意義>も大胆な内容とタイトルだったが、昨日『SPA!』か

ら配信された記事も、別の意味で大胆な内容だ。

 

   香山リカ、『絶歌』から「元少年A」の脳の機能不全を読み解く

 

そもそも彼女は、今春の妙なツイッター事件の後でもあるし、一段と反発を

招きやすい状況だと思うが、今回の記事はなかなか専門的で本格的なもの

になってる。見解が妥当かどうか、根拠が十分かどうかはさておき、精神科

医や心理の専門家達が真剣にじっくりと語る機会はあっていいと思う。

 

彼に似た人間が少なからず存在するのは事実だろうから、具体例に即し

て、理解、事後対処、予防措置を進めていくべきだろう。香山の文章の末

尾は、次のように書かれてた。

 

   いずれにしても、程度の差こそあれ、「素行障害(非情緒的特性タイ

   プ)」の子どもや少年は確実に一定数、存在しており、より効果的

   (社会にとっても本人にとっても)なプログラムの開発が早急に望ま

   れる。犠牲になった方々や遺族のためにも、少年法に守られ、いま

   は社会で暮らす元少年A自身そして今回の手記が、せめてプログ

   ラム作りの一助になることを願いたい。

 

 

           ☆          ☆          ☆

さて、手記を読んだ香山の長文コメント。普通の人にとって、読みやすくは

ないだろう。

 

予備知識があれば、よくある話として、すぐ理解できる部分が多いだろうけど、

病名や精神鑑定、診断基準(最新のガイドラインは2013年の『DSM-5』)

に慣れてないと分かりにくいはず。おまけに、香山(と編集担当者)の不注意

によるミス、書き間違いがいくつかあるから、無用な混乱を招いてる。

 

最大のポイントは、元少年Aがかなりの「サイコパス」(精神病質の患者)で

あって、「『心の闇』といった心理的な問題ではなく、何らかの脳の機能不全

に基づいている」、という主張だ。病名、障害名だと、「サイコパシー」。

 

これについては以前、PC遠隔操作事件の時、当サイトで記事にしてある。

香山の記事には書かれてないが、サイコパシーの診断基準として、「PCL 

-R」(サイコパシー・チェック・リスト、改訂版)と呼ばれるものが使われて

るのだ。20個の項目の内、香山の主張と深く関わるのは次の3つだろう。

 

   良心の呵責・罪悪感の欠如

   浅薄な感情

   冷淡さ/共感性の欠如 (callousness and lack of empathy)

 

香山の表現で言うと、「冷淡で非情緒的」。現在ではこれが、素行障害のサブ

タイプの特徴とされてるようだ。この冷淡という言葉の元になってる英語は

callous」であって、冷たいと言うより、「無感覚」を表す言葉。語源を遡ると、

「皮膚が硬くなってる」という意味だから、触れても感じない状態なのだ。

 

 

         ☆          ☆          ☆  

もちろん、何も感じないからといって、罪と罰は別問題だし、そもそも香山

も、「完全なサイコパスかといえばそれも違う気がする」と書いてる。

 

私はまだ手記を読んでないけど、少なくとも今現在の元少年Aは、サイコパ

スの度合いがそれほど高くない状態だろうと想像する。あの事件以降、既

に18年も静かに経過してるし、今回の出版に関しても相当なやり取りや作

業があったようで、そうした社会生活をクリアして来てるのだから。

 

サイコパスの診断基準PCL-Rの20項目には、「病的な虚言」、「偽り

騙す傾向/操作的(人を操る)」、「貧弱な行動コントロール能力」、「衝

動性」、「無責任」(おそらく、周囲について)、「自分の行動に責任が取

れない」、「仮釈放の取消」といった項目が並んでる。

 

出版に至るまでの大変な道のり(執筆、出版交渉、書き直しなど)をクリア

したことを考えると、これらの項目に当てはまってるかどうかを示す点数は

低いだろう。サイコパシーの度合いは合計点を重視するようなので、ここ

数年に関しては、あまり度合いが高くないことになると思う。

 

 

         ☆          ☆          ☆

とにかく、そもそも心が硬化して無感覚な人間がある程度いて、そこには脳

の問題もあるようなのだ。根本的な治療法の開発には時間がかかるだろう

から、それまでは現実的な妥協の努力を続けるしかない。

 

例えば、元少年Aに対する心理的サポートや医療ケアについて、香山は気

がかりだとしてるが、法的、制度的、実社会的にどうなのか。本来なら、出版

や増刷よりもそちらの方が先決問題だろう。

 

なお、単なる不注意だろうが、香山の記事には少なくとも3ヶ所くらいミスが

ある。まず、素行障害(旧・行為障害)の英語を「condut disorder」として

るが、正しくは「conduct disorder」。また、序盤でサイコパスと「反社会性

パーソナリティ障害」を比較する時、「前者」と「後者」が逆になってる感じだ。

 

さらに、<犯行当時には「素行障害(非情緒的特性タイプ)」と診断された

のではないか>と書いてるが、正しくは、<犯行当時には「行為障害(現

在なら素行障害の非情緒的特性タイプ)」と診断されたのではないか>と

書くべきだろう。

 

「冷淡で非情緒的」(callous and unemotional)なタイプという区分は、

一昨年からの診断基準DSM-5で登場したものだから、犯行当時には

存在しない。

 

 

         ☆          ☆          ☆    

あと、それらのミスとは別次元の話だが、「サイコパス」について語る時、

「一切の良心を持ち合わせていないような人たち」と書いてる。

 

診断基準PCL-Rにおいて、「良心の呵責・罪悪感の欠如」というのは、

20項目中の1つだし、3段階評価である。1つ「に過ぎない」とは言わな

いが、冷静に全体を総合判断する必要があるだろう。

 

とはいえ、香山が専門家として、それなりに突っ込んだ話を書いてるのは

確かだ。次は、脳の専門医や、支援プログラムの専門家の意見などを聞

きたいと思う。とりあえず、今朝はこの辺で。。☆彡

 

 

 

P.S. 9月10日、巷で話題になり始めた少年AのHP(らしきもの)を少し

     だけ見た。と言うか、自己PRに乗せられて見ること自体、気が引け

     るし、メインの「ギャラリー」で、あまりに不気味な絵が大量に描かれ

     てるし、ナメクジの写真もあるから、差し当たりスクロールで飛ばし

     てしまったのだ。かなり引き締まった肉体美も誇示してるけど、本人

     の写真かどうかは不明。

 

P.S.2 翌日、あとがきだけ読んだ簡単な感想を追加した

 

 

cf. 香山リカ『しがみつかない生き方』を読む (上)

   香山リカ『しがみつかない生き方』を読む (下)

   大胆かつ繊細な試論~香山リカ『雅子さまと「新型うつ」』

 

    ・・・・・・・・・・・・・・・

   サイコパス&マインドコントロールの迷宮~『世界仰天』ドラマ・成海朔2

 

                                  (計 3035字)

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3・11東日本大震災から4年、福島県の放射線・放射能の減少

今日は2015年3月10日。あの衝撃から、明日で丸4年になる。首都圏の

私でさえ、激しい地震で一瞬あきらめの境地になった感覚をよく覚えてるか

ら、主な被災地の方々の記憶はまだまだ鮮明だろう。

 

とはいえ、色んな意味で「風化」が進んでる気がするのも事実。風化とは、必

ずしも悪いものではなく、あまりに不快な記憶、単なるネガティブなイメージが

徐々に薄らぐのであれば、むしろ良いことだと思う。しかし、関心が薄れるこ

とで悪しき誤解がそのままになるのは良くないことだ。特に福島については。

 

量的に少なくなって来たとはいえ、今でもメディアの報道やネット情報にネガ

ティブなものが多いこともあって、福島県「全体」がまだかなり高い放射線・放

射能で覆われてると思ってる人がいるのは事実。それは、私の身の回りでも

確認できるし、ブログ記事へのアクセス状況からも推測できる。これでは、い

わゆる風評被害は解決せず、農産物の価格差も残ってしまうのだ。

 

 

           ☆          ☆          ☆

そこで今日は、あらためて福島県の放射線・放射能(=放射性物質)の現状、

あるいは減少を、まとめてみる。

 

ただ、その前に、東日本大震災の主な被災地全体の人的被害状況を確認

しとこう。というのも、福島県よりも宮城県、岩手県の方が遥かに多くの死亡

者を出してるからだ。出典は、警察庁(2月末)と復興庁(去年9月末)。朝日

新聞デジタル「震災4年目の福島 データを歩く」には、少しだけ違う同様の

数字が掲載されてた。

 

            宮城県      岩手県    福島県

直接死       9539人    4673人    1611人

行方不明     1253人    1129人     203人

震災関連死    900人      446人    1793人

 

 

直接死の人数だけなら、宮城と岩手と福島の比率は6:3:1となる。そのほ

とんどは津波による溺死であって、放射線被ばくを主な直接的原因とする

死者は今のところ1人もいない(公式情報、間接的影響は別)。

 

そもそも放射線による死というのはほとんどガンによるものであって、被ば

くから死亡まで5年~10年以上かかるのが普通とされる。その意味では、

そろそろ注意が必要とも言えるわけだ。もちろん、原発の影響に関して論争

が続く、子どもの甲状腺ガンの動向も含めて。ちなみに朝日は最近、甲状

腺問題については、中立的立場で報道し続けてる。

 

 

         ☆          ☆          ☆  

福島県で目立つのは震災関連死であって、これは要するに、避難生活に

よる心身の不調によるもの。その大半は、福島第一原発事故関連だと思

われる。  

 

文科省の1月28日のpdfファイル「避難指示区域の状況について」と、福島

県の1月30日のpdfファイル「ふくしま復興のあゆみ」によると、2014年(平

成26年)12月の時点で、避難者は12万人強。2年半前と比べて4万人以

上減ってる。6割が県内、4割が県外。

 

150310b その内、避難指示区

 域からの避難者は8

 万人弱。最も深刻な

 「帰還困難区域」、

 かなり深刻な「居住

 制限区域」、少し希

 望を持てる「避難指

 示解除準備区域」

 から、それぞれ3分

 の1といった感じだ

 (2.4万、2.3万、

 3.2万人)。

 

  左は、福島県のファイ

  ルより。ごく一部では、

既に解除されてる。最も被害が大きいのは、第一原発のある大熊町、双葉

町と、その北西に延びる浪江町。事故時の風向きによる運・不運によって、

明暗が分かれたらしい。

 

 

          ☆          ☆           ☆ 

それでは、被ばく(被「爆」ではなく被「曝」)の問題について。まず、身体の外

からの外部被ばくに関して、3月9日の朝日新聞・朝刊に掲載された福島県

の地図をコピペさせて頂こう。公益性があるし、元のデータは福島県HP

公開されてるものだから、著作権の問題は生じないと考える。

 

150310a_2

 

避難指示区域となってる、福島県の北東部(図の飯舘、浪江2ヶ所)では、ま

だ線量が高いが、それ以外は既にかなり低い値となってる。ちなみに東京都

内だと、0.04前後だから、南会津や会津若松はほぼ東京並み。いわきも同

様。避難指示区域の外で目立つ数字は、福島市の0.23μSv/h(毎時マ

イクロシーベルト)くらいだろう。

 

この数字(屋外で測定)で、年間の(余分な)被ばく量がいくらになるか計算

してみよう。まず、もともとあった平常値(背景値)を0.04として差し引くと、

0.19。また、1日あたり、屋外に8時間、屋内に16時間いて、屋内は屋外

の4割の線量と仮定するのが標準。

 

   ∴ (年間被曝量)=(1日分の屋外+屋内)×365

              ={(0.19×8)+(0.19×0.4×16)}×365

              ≒ 1000μSv 

              ≒ 1mSv 

 

というわけで、いわゆる「1ミリシーベルト基準」とほぼ一致する。つまり、一般

的な見方では、十分に低いリスクなのだ。ゼロリスクという幻想や理想にこだ

わらない限りは。どこで何をしようが、リスクはある程度存在する。

 

 

          ☆          ☆          ☆ 

続いて、身体の内側から浴びる内部被ばくについて。結論から言うと、今現

在、福島県から出荷される農産物・畜産物には(ほとんど)問題ない。ほとん

どという言葉は無くてもいいくらいだが、念のためにカッコに入れて付けとい

た。何しろ、反原発メディアの朝日新聞でさえ、ほとんど問題視してないのだ。

 

去年同様、今年も朝日は連日、「東日本大震災4年」という大きな特集記事

を載せてる。その第4回のテーマは、「食」。一番上の大見出しは、「福島産

実った自信」。ページの左下、つまり最後の小見出しは、「野菜も米も基準値

超えゼロ」となってる。

 

多少、知ってる人なら、これを読んで直ちに、「魚やキノコ、牛肉は?」とか

言いたくなるかも知れない。実際、震災後の1年間は時々、これらの品目で

高い数値が検出されてた。1kgあたり数千Bq(ベクレル)とか。といっても、

そんな極端な物だけを食べ続けるわけではないから、全体的に見れば、当

時から既にほとんど実害は無かったわけだが。

 

では、水産物ときのこ・山菜。13年度には既に、ほとんど全て基準値(1kg

あたり100Bq)を大きく下回る状況だ。牛肉は朝日に数字がなかったから、

150310d2  福島県の農林水産物全体のモ

  ニタリングを扱う便利なサイト、

  「ふくしま新発売。」で検索。県

  内の各産地ごとに、最新のデー

タがきっちり公開されてた。「検出せず」がほとんどで、ごく一部に20Bq前

後含まれてる程度だ。

 

150310c

 

にも関わらず、相変わらず福島産の物を避ける動きは残ってるらしくて、価

格は低迷気味。東京の卸値だと、牛肉で1割ほど安くなってた。それより驚い

たのは、消費者意識調査。他の産地のホウレンソウが150円の時、放射性

物質が不検出(10Bq未満とか)の福島県産をいくらなら買うか。首都圏だと

120円になってるが、京阪神だと半額以下の70円でないと買わないらしい。

 

 

           ☆          ☆          ☆

ちなみに私なら、同じ値段でも買う。震災直後、1割ほど値引きされてた東

北の牛乳も、進んで買って飲んでた。正直、ほんの少し気になるのは確か

だけど、科学的に考えてほとんど実害はないはずだし、福島を応援する意

味もあるからだ。

 

では、計算してみよう。基準値以下とか、不検出というのは、大まかに見て、

1kgあたりの平均で20Bq以下ということだ。話を簡単にするため、水、一般

食品、牛乳、乳児用食品、すべてまとめて、1日に4kg飲食すると仮定しよう。

 

口からの飲食による「経口摂取」で、放射能としてはセシウム137と134が

半々だと仮定。BqをμSvへと換算するための、実効線量係数は、平均値

である0.016とする。(0.013+0.019)÷2。細かい話は後で補足する。

 

  (年間の内部被ばくの最大値)=0.016×(1日分のベクレル)×365

                     =0.016×(20×4)×365

                     ≒500μSv

                     ≒0.5mSV

 

というわけで、最大値でさえ0.5ミリシーベルトだから、実際には0.1mSv

以下のはず。万が一、多少の検出もれやデータの偽造があったとしても、全

体には影響ない。コープふくしまが続けてる、実際の福島県の食事検査で

も、14年度は100家庭全てで不検出とのこと(検出限界は1Bq/kg)。

 

 

         ☆          ☆          ☆   

「嫌なものは嫌」というような意見は、私自身も何度か直接聞いて来たので、

それは個人の生き方、考え方として、仕方ないかも知れない。特に、(一部

の)女性、母親の拒否感の強さは、理解しておく必要がある。

 

ただ、「嫌なものは嫌」とは言えない状況など、世の中にはいくらでもあるし、

放射能以外に、遥かに大きなリスクはいくらでもあるわけだ。とりあえず、福

島とか放射能、地震に限らず、リスク全般に対する最低限の知識や情報収

集能力は持ってた方がいいと思う。もちろん、色々と見えて来ると、「嫌だっ

たものが今はそうでもない」というような変化も生じ得るわけだ。 

 

いずれにせよ、福島に限らず、被災地は少しずつ着実に前進してることだ

けは間違いない。特に、巨大な地震リスクを抱える関東・東海地域の住民

にとっては、今こそ意識的に東日本大震災を見つめ直すべき時だろう。風

化の先には、また次の巨大災害があるのだから。

 

それでは、今日はこの辺で。。☆彡

 

 

      

P.S. ベクレルをシーベルトへと換算する、実効線量係数について補足。

     Cs(セシウム)137とCs134の物理的な半減期はそれぞれ、約30

     年と2年(除染や体外への排泄の話は別)。Cs137はほとんど減っ

     てないけど、Cs134の方は既に4分の1になってるはず。最初の2

     年で半減、さらに次の2年で半減するからだ。

 

150310e  よって今現在、本来な

  ら、放射能の大部分は

  Cs137と考えていい。

  実際それは、牛肉の放

  射能でも大まかに確認

  できる。ただ、それで被

  ばく量を計算すると、

  137の方が係数が小

  さいから、低めの値に

  なってしまうのだ。

 

  この種のリスク計算では、

高め、多めに計算するのが「安全原則」とされるから、上では一応、4年前と

同じく、137と134は半々と仮定して、2つの係数の平均値を使っておいた。

 

 

P.S.2 朝日の特集記事には、食品の基準値の定め方がごく簡単に書か

      れてた。まず、国際規格を決めるコーデックス委員会の指標に従っ

      て、年間1mSvとし、それを飲料水0.1mSvとその他0.9mSvへ

      と分ける。

 

      そこから、飲料水は10Bq/kg、一般食品は100Bq/kgとなり、

      さらに年少者への配慮として、牛乳は50Bq/kg、乳児用食品は

      20Bq/kgとする。

 

      飲料水0.1mSvから、10Bq/kgを出す計算は書いてないが、

      おそらく次のように決めるのだろう。1kgあたり、a(エー)Bqで

      0.1mSv(=100μSv)になるとして、1日1.5kg飲むと仮定。

 

       100=0.016×1.5a×365

          ≒9a

      ∴ a≒11    従って、少なめのキレイな値として、a=10。

 

 

cf.被曝する年間放射線量すべての計算方法(自然・医療、外部・内部、屋外・屋内)

  ラジウム温泉の放射線について~低線量被曝の影響

  朝日の甲状腺被曝87ミリシーベルト報道の意味~実効線量と等価線量

  WHO(世界保健機関)による被曝線量の推計(全国、年代・経路別)

  文科省が10都県で確認、ストロンチウム(Sr)90の実効線量係数など

  湖や海、水浴場における放射線(外部&内部被曝)の計算

  魚・貝・海藻など、水産物の放射能(セシウム)について

  確率的影響と確定的影響~放射線被曝の二分法の再考

  外部・内部・甲状腺、福島県の放射線被曝について~3・11から2年

  日本人の自然放射線と医療被ばく線量(『新版 生活環境放射線』2011) 

  汚染水のトリチウム(三重水素)、実効線量係数と年間の内部被曝線量

  3・11東日本大震災から3年~主要データ・情報のまとめ&感想

                              (その他、多数の記事あり)

 

                                    (計 4693字)

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スポーツ脳震盪(しんとう)の評価基準、SCAT(スキャット)&休養ジョグ

(9日) JOG 12.2km,1時間14分05秒,平均心拍 136  

     消費エネルギー 642kcal (脂肪 173kcal)

 

フィギュア・スケートGPシリーズ・第3戦、中国杯での羽生結弦選手のアクシ

デントと、その後の「頑張り」と「感動」。色んな意味で興味深かったので、あち

こち情報を探してる内に、スポーツの脳震盪(のうしんとう)の判断基準があ

るという話を知って、専門家や専門機関のpdfファイルを検索。

 

最初に読んだものに、いきなり妙なジョークというか、軽口が色々と入ってて

苦笑した (^^ゞ 専門家の学術論文もどきの文章としては、かなり珍しい事だ

と思う。笑いの分かるマニアックな方に、一読をお勧めしとこう♪ 仲田和正

氏、オモロイお医者さんだね。

 

例えば、脳震盪の世界的な診断基準として普及しつつある「SCAT」の話を

する際には、由紀さおりの古典的名曲「夜明けのスキャット」を持ち出して、

動画へのリンクまで付けてる(笑)。

 

由紀さおりと言えば、紅白歌合戦だけでなく、世界レベルでの現役人気歌手。

最近では、「ダメよ~~ダメ、ダメ!」の日本エレキテル連合とたまたまトイレ

で遭遇。メイク落としに苦労してる姿を見て、高価な化粧品セットをプレゼント

したことでも有名だろう♪

 

 

           ☆          ☆          ☆

さて、そのSCAT(スキャット)を見る前に、羽生選手について少しコメントし

とこう。フリーの演技直前の練習で、中国のヤン・ハン選手と激突。倒れこ

んで流血。頭に包帯、あごに絆創膏をはって、ふらつく足で演技。5回転倒。

その後、担架で運ばれて、あごを7針、右側頭部を3針縫った後、車イスと

マスク姿で今日、日本に帰国。精密検査へ。。

 

(☆追記: 検査の結果、各部の挫傷、挫創、右足関節捻挫。脳の損傷は

       「見つかってない」ようだ。)

 

人気、実力共にトップの選手でもあるし、その精神力の強さに感動の嵐が起

きてるようだけど、「それって、正しいの?」と思った人も少しはいるようだ。有

名人では、たけし、為末(元・陸上)、大八木(元・ラグビー)、そして、衝突直後

の松岡修造。専門家では、名古屋大の内田良・准教授がいち早く危険性を指

摘。現在、facebookのシェア数34000だから、かなりの支持だろう。

 

私自身も、「一般論ではなく今回の場合」、周囲が強引に止めるべきだったと

考える。「命の危険があるから」というような話だけではなく、色々と特殊な条

件が加わってるからだ。まず、羽生はまだ19歳の少年であること。五輪、世

界選手権みたいな大きな大会ではないこと。フィギュアの演技では、転倒や

回転が付きものであること。

 

そして、フィギュアやスポーツ全体への影響力。ここ最近のスポーツ界では、

脳震盪の危険性への注目が集まってるのだ。ラグビー、サッカー、柔道など。

今回、中国人選手は衝突直後、演技を棄権するつもりだったのに、羽生の出

場を聞いて出場したという話もある。傷だらけでフラフラしながら演じ切った

姿への感動は当然、「あの姿を見習って・・・」という流れにつながりやすい。

 

 

           ☆          ☆          ☆

ちなみに、これも例の面白い医師が書いてた事だが、『あしたのジョー』のモ

デルとも言われるボクサー&タレント、たこ八郎は、わざと試合でノーガード

で打たれまくった後、パンチドランカーになってしまったとの事。超有名ボク

サーのモハメド・アリも、ボクシングの影響と言われるパーキンソン病と闘い

続けてるわけだ。

 

もちろん、脳震盪の大部分はその後まもなく回復するが、最近は「セカンド

インパクト症候群」への注目も高まってる。治ったと思って、スポーツを再開

した時、実は小さな損傷(内出血)がまだ残ってて、そこに二度目の衝撃(セ

カンド・インパクト)を受けることで大出血につながるリスクがある。そう考え

られるようになってるのが現在のスポーツ医学界なのだ。

 

なお、羽生のコーチであるオーサー氏も当初、「今はヒーローになるべき時 

ではない。自分自身に配慮するべきだ。」(This is not the time to be 

a hero. You have to take care of yourself.)と忠告(英語はNBC

のHPより)。ただ、本人の出場の意志が固く、目を見ても話を聞いても大丈夫

そうだったので、本人の判断を尊重したとの事。

 

しかし、この種の「本人の意志」とは、「その場での、本人の意識的な意志」だ

という点を忘れる訳にはいかない。無意識の問題はさておき、「後で」冷静に

考えれば、自分でも考えを改めるという事はいくらでもある訳だ。その場では、

感情、欲望、継続、ノリなどが重視されて、「やり続ける」方向に進みがち。だ

からこそ、ドクターストップその他、周囲の冷静な対応が重要になって来る。。

 

(☆追記: 日本スケート連盟は今後、医療態勢の改善を検討。これまでは、

        今回も含めて、派遣人数の少ない大会ではドクターを帯同しな

        いこともあったらしい。今回は米国チームのドクターが処置。)

 

 

            ☆          ☆          ☆

いずれにせよ、スポーツにおける脳震盪を評価することは大切だろう。選手

に限らず、スポーツ愛好者はその後も継続的に運動し続ける。だからこそ、

衝撃を受けた時の、「なるべく」素早く正確な対応が必要なのだ。医師がい

なくても、検査装置がなくても、スポーツの現場(いわゆる「サイドライン」、コー

ト脇)で診断するための簡単な方法、ツール。

 

2005年に、SCATSport Concussion Assessment Tool: スポー

ツ脳震盪評価ツール)が登場。その改訂版であるSCAT 2が2008年に登場

して、世界中に広まってる。実は2013年にSCAT 3も開発されてるが、こち

らはまだあまり普及してないようだから、SCAT 2に絞ろう。

 

日本臨床スポーツ医学会その他、あちこちのHPでダウンロード可能だが、翻

訳や外見が少しずつ違うようだ。少し誤訳もあるけど分かりやすい、ラグビー

協会のものがいいと思う。

 

141110a2  正式版は長いので、簡易

  版のPocket SCAT 2

  方が実用的。それを更に

  上手く要約したものが、

  朝日新聞デジタルにある

  ので、引用させて頂く。

  公益の観点からも、著作

  権の問題は生じないと考

  える。なぜか漢字が脳「振」

  盪となってる。

 

自覚質問・応答バランス・テスト、3セットの総合評価で、「基準点」みたい

なものはまだ定まってないようだ。羽生の場合、自覚(頭痛、吐き気、めまい、

頸部痛、混乱、気分が良くない、etc)はかなり当てはまってたはずだけど、質

問にはちゃんと答えられたのだろう。

 

141110b2  そして、自分で試すと意外

  に難しかったのが、左の

  身体テスト。皆さんもお試

  しあれ♪ 普段まったく経

  験しないポーズだし、特に

  目を閉じてバランスを保つ

  のは、大人になると滅多

  にやらない事だろう。

 

  元のポケット・スキャット

  や正式版スキャットについ

  ては、今回は省略けど、特

に正式版はなかなか興味深い内容だから、上につけたリンクから御覧あれ。

例えば、「即時記憶」については、こんな感じのテストになる。認知症の判定

にも使えるかも。

 

141110c

 

 

ともあれ、両選手の回復と、今回が「見習うべき模範例」とならないことを、陰

ながら祈るとしよう。。

 

 

(☆追記: 衝突直後、米国チームの医師が、目に光を当てたり、100-3は?

       と質問したりしてチェック。出場の許可がおりたそうだ。)

 

 

            ☆          ☆          ☆

最後に、昨日の走りについてはほんの一言だけ。前日のハーフ走と、その後

の個人的アクシデントで身体が疲れ切ってたので、1km6分ペースの超スロー

ジョグで積極的休養。小雨がパラついたけど、むしろ気持ち良かった。

 

トータルでは、1km6分04秒ペース気温15度、湿度85%。ホントはまた、

自転車に乗りたかったけど、天気も悪かったから止めといた。ではまた。。☆彡

 

 

                  時間     平均心拍  最大心拍

   往路(1.19km)    7分15秒    121    132

  LAP1(2.2km)    14分00秒     130    135

     2           13分36秒     135    143

     3           13分08秒    138    144

     4           13分04秒    140    145

  復路(2.21km)    13分02秒    144    152  

  計 12.2km   1時間14分05秒  136(75%) 152(84%)

 

                                   (計 3307字)

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