『神の雫』最終回のワイン、シャトー・ル・ピュイ(神の雫)

『神の雫』最終回(第9話)が終了。本格的レビューは丸1日ほど後にアップする

けど、その前に、最後のワイン「神の雫」に関する先行記事をアップしとこう。使徒

対決の頂点に位置する究極のワインは予想通り、神咲雫(亀梨和也)遠峰一青

(田辺誠一)の二人とも見事に的中だった。ちなみに、連載中の原作マンガには、

正解のワイン銘柄はまだどこにも登場してないようだ。

          

     (☆11日深夜追記: 本格的レビューをアップ。ワインの話もかなりある。

                    神、自然、そして人間~『神の雫』最終回 )

                    

まず、画面のテロップをそのまま書くと、

    「ボルドー地方 コート・ド・フラン 400年間 昔ながらの手法で

     受けつがれてきたワイン シャトー・ル・ピュイ(’03) フランス」。

         

続いて、ロベール(竹中直人)に促されて一青が語った説明のデータ的部分だけ

をそのまま引用すると、

   「400年もの長きの間、一滴の農薬も使わずに、自然なままの製法で

    作られて来たもの。ゆえに、大地の上で何が起きようとも、たとえ、

    猛暑で、各地のブドウの樹が枯れた、2003年でさえも、このワインの

    ブドウの樹は、地中深く、70mにまで根を張り、見事な、エレガントな

    ワインを生み出した」。

    

なるほど。だから03年なわけね。さて、ここまでは誰でも書きそうな事だから、ウ

チ独特の内容に移ろう。恒例の、ワインラベル・チェックだ。今回は長くて文字も

小さいし、ネット上でもなかなか大きな画像が見当たらなくて、ちょっと判読に苦

労した。まずラベルの表記そのまま。続いて、その日本語訳or意味。フランス語

の発音記号は省略してある。

                          

          BORDEAUX COTES DE FRANCS

    APPELLATION BORDEAUX COTES DE FRANCS CONTROLEE

              Chateau le Puy

          Expression Originale du Terroir

              JP&P AMOREAU

        VIGNERON A SAINT-CIBARD-GIROND-FRANCE

                  Depuis 1610

           de pere en fils,ce vin est issu de cultures

             et de vinification naturelles

             Certifie Ecocert sas F32600

              Produit de France

              BORDEAUX     ECOCERT

            MIS EN BOUTEILLE AU CHATEAU

         

        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

           ボルドー コート・ド・フラン地区

        原産地統制名称 ボルドー コート・ド・フラン

              シャトー・ル・ピュイ

        テロワール(ブドウ産地)そのままの表現

          ジャン・ピエール&パスカル アモロー

      フランス・ジロンド県・サン=シバールのブドウ栽培者

                創業1610年

         父から息子へ、このワインは自然のままの

        農法とワイン製法によって作られ続けている

           エコセール認証 sas F32600

                フランス製

            ボルドー      エコセール

             シャトーにてボトル詰め

       

           ☆          ☆          ☆

まるでブルゴーニュ・ワインのように優雅で繊細と言われる、このボルドー・赤ワ

イン。物語的には、味や香りよりも、伝統の長さとエコの2点が特徴と言うべきだ

ろう。ずっとアモロー家が受け継いでるシャトー(ワイン醸造所)で、現在は父ジャ

ン・ピエールと息子パスカルが中心になっている。

         

エコセールとは、有機農法に関するフランスの認定団体、あるいはその認証のこ

とで、文字通り「エコのセール(認証)」という意味だ。特にシャトー・ル・ピュイの場

合は、有機栽培の特殊な形、「ビオディナミ(bio-dynamie;英語ならバイオダイナ

ミクス)」を使ってるらしい。哲学者&数学者として有名なルドルフ・シュタイナーが

1920年代に提唱したもので、動植物由来の肥料を月の周期(太陰暦)に合わ

せて少量使用、かき混ぜのタイミングも合わせる。フランスでも、ごく一部の農園

でしか使われてないそうだ。ちょっと趣味が分かれる部分かも知れないね。シュ

タイナーとは、やや神秘的な思想家でもあるのだ。

                               

もちろんル・ピュイには、普通の有機農法の部分もあって、酸化防止剤のSO2

(亜硫酸塩)、化学肥料や殺虫剤をほとんど使わず、温度や湿度など気象計測を

こまめに行いながら手入れしている。まあ、素人が聞いても大変そうな話だけど、

ワインの値段はお手頃で、ネットなら5000円程度のようだ(なかなか売ってない)。

ちなみに公式サイトのURLは、http://www.chateau-le-puy.com/ 。いかにも伝

統とエコを感じさせるHPだった。

                                               

という訳で、ワイン単独の記事はこの辺で終了。

それではまた、約1日後の本格的レビューにて。。☆彡

        

               

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   

P.S.記事アップの直後、朝日新聞のサイトに連載されてる「ノムリエ日記」(20

    08年12月16日)で絶賛されてるのを発見。要するに、原作の亜樹直・姉

    弟(の姉)が、エコとか有機とか自然系に興味を持ってて、たまたま生産者

    夫妻と姉弟で会食する機会があったって事情じゃないかな

             

    と言うのも、日本語とフランス語と英語でサラッと検索した範囲では、この

    ワインはエコ系としてだけ有名なもののようなのだ。そもそも、酸化防止剤

    が入ってないから一般の酒屋にはほとんど卸してなくて、なかなかネットで

    も売ってない。原作者も苦労して手に入れたようだ。姉の表現では、「甘く

    も濃くもなく、エレガントで、凪いだ海のように優しく、飲んでいて本当に気

    持ちよかった」。。

        

P.S.2 途中で話題になった、サントリーの国産ワイン「登美 (’97)」につい

      ては、本格的レビューの方で触れる予定。山梨だから、亀梨主演の

      2006年夏のフジ月9、『サプリ』第7話を思い出すね

                    

P.S.3 注目の、『神の雫』最終回視聴率。ここまでの流れだと、6%に到達す

      れば十分だと思うけど、果たしてどうなるか。ネットでは再び「打ち切り」

      が話題になってるようだから、5%は行くと思うけど、7%は無理かね。。

      (追記: 5.4%か。最後まで淋しい数字だなぁ。。)

           

P.S.4 「最後の使徒」とか「最終回 使」(笑)とか検索が入ってるけど、「神

      の雫」は「使徒」ではないので念のため。もっと神に近い存在だろう。

                 

cf.『神の雫』第1話、軽~い感想♪

  桟橋をわたる恋人たち~『神の雫』第2話

  父の重み、ブランドの価値~『神の雫』第3話

  使徒による聖母への召還~『神の雫』第4話

  ピンクとブルーのマリアージュ~『神の雫』第5話

  孤高を目指して闘う男たちの絆~『神の雫』第6話

  弥勒菩薩の救済を夢見る時代~『神の雫』第7話

  初恋の道、永遠に~『神の雫』第8話

  神、自然、そして人間~『神の雫』最終回

  

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  『神の雫』第2話のワイン、「恋人たち」(第一の使徒)

  台湾の愛之絆さんへ♪~『神の絆』第2話について

  『神の雫』第3話のワイン、ドメーヌ・ペゴー(第二の使徒)

  『神の雫』で韓国へ~アジア進出、第4弾♪

  『神の雫』第4話のワイン、アルタ・エゴ(第三の使徒の手がかり)

  亀梨和也『神の雫』打ち切り情報について

  『神の雫』第5話のイタリアワイン、パラッツィ

  『神の雫』第6話のワイン、シュヴァリエ・モンラッシェ(第四の使徒)

  『神の雫』第7話のワイン、カンヌビ・ボスキス(第五の使徒)

  『神の雫』第8話のワイン、シャトー・ラフルール(第六の使徒)

  『神の雫』原作をYahoo!コミックで立ち読み♪

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   生きる場所を求めて~『野ブタ』再考

   現在から未来へ、あなたと共に~『サプリ』最終回

   悲劇を装った青春コメディー♪~『たったひとつの恋』最終回

   何でボクシングやってんだ~『1ポンドの福音』第1話

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『神の雫』第8話のワイン、シャトー・ラフルール(第六の使徒)

『神の雫』第8話終了。「第六の使徒」では、いよいよドラマ独自のワインが登場す

るのかと思ったら、原作マンガの「第四の使徒」を使ったようだ。語り口は全然違

うんだろうけど、どうしても原作から離れることはできないわけか。この辺り、原作

もの特有の微妙な難しさがある。原作と同じでもダメ、違ってもダメというジレンマ。

      

で、ドラマの「第六の使徒」として神咲雫(亀梨和也)が用意した赤ワインは、テロッ

プによると、「ボルドーの中でも異彩を放つワイン フランス シャトー・ラフルール

(’94)」。失明&大ケガ(?)で入院中のため、対決の場に来れなかった遠峰一青

(田辺誠一)も、ちゃんとこのワインを選んでて、途中の画面で映ってた。例の決め

台詞「オォ~~~!」の直後だ♪

    

それでは、恒例のワインラベル・チェックを行おう。今回は時間も無いし、いつも

よりネットの情報も少なくて、ラベルの左下が判読できなかった。最初がラベル表

次が日本語の訳 or 意味。フランス語の発音(アクセント)記号は省略

        

     

             1994

          Ch au Lafleur 

           Pomerol

        MIS EN BOUTEILLES AU CHATEAU

                     M Robin

          PROPRIETAIRE

        APPELLATION POMEROL CONTROLEE

       ? Viciculteurs a Pomerol France

      

         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

            1994年

         シャトー・ラフルール

           ポムロール

        シャトーにてボトル詰め

          マリー・ロビン

            所有者

        原産地統制名称 ポムロール

      フランス・ポムロール地区のブドウ栽培者

           

ポムロールは、ボルドー地方のジロンド川&ドルドーニュ川右岸にある村。マリー・

ロビンは94年当時の所有者で、2001年に他界している。ラフルールというのは

例によって土地(畑)の名前で、語源的には「La fleur」、つまり花のこと。たまた

まその土地を受け継いだアンドレ・ロビン(マリーの父か?)は、その土地に自分

のモットーを刻印したそうだ。「Qualite passe Quantite」(質は量に優る)。高

品質で少量のワインにふさわしい言葉だろう。

          

年間生産量は1000ケースほどらしいから、1ケース12本として12000本とい

うことか。結構な本数のようにも思えるけど、ワインの世界では希少品扱いとな

る。「1200本」と書いてるサイトがあるけど、おそらく単純ミスだろう。ネットで見

ると、45000円(税別)という値段が一応あったけど、特に94年というのはほと

んど売ってないヴィンテージ(生産年)のようだ。ホントに甘く切ない初恋の味と香

りなのかどうか、試してみたい方はお早めに。

                   

さて、次回の第9話はいよいよ最終回。予告ではまるで一青が死ぬかのように

見せかけてたけど、おそらくフェイントだろう。マキ(内田有紀)のナイフなんて物

はほとんどギャグとしか思えない。それを言うなら、セーラ(佐々木希)の演技も

ずっとギャグに近いけど、ルックスとスタイルと人気に恵まれてるから許されるわ

けだ♪ 「質は演技に優る」とでも言うべきか。

           

本格的レビューはかなり遅れる予定で、丸2日後くらいになるかも知れない。今

週は雪山修行から帰って来たばかりだから、色々とあおられてるわけよ。

ではまた。。☆彡

         

                

        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・     

P.S.亀梨ファンなら、ワインやストーリーよりフォトブックの方が気になるかもネ。

    『亀梨和也主演 神の雫 Photo Book』(講談社,税別1700円)。本日、

    3月3日発売。中身はテロップによると、「出演者や原作者のインタビュー 

    ワインがもっと楽しくなる基礎講座 特典 亀梨和也オリジナルポストカード」。

    10名様へのプレゼントを狙うか、書店で買うか、お好きなように♪

        

P.S.2 島崎藤村の「初恋」は著作権が切れてるらしくて、ネットで簡単かつ合

      法的に全文を読むことができる。

       「まだあげ初めし前髪の 林檎のもとに見えしとき・・・

      懐かしいねぇ。。初恋がって言うより、国語の授業が♪☆彡

             

cf.『神の雫』第1話、軽~い感想♪

  桟橋をわたる恋人たち~『神の雫』第2話

  父の重み、ブランドの価値~『神の雫』第3話

  使徒による聖母への召還~『神の雫』第4話

  ピンクとブルーのマリアージュ~『神の雫』第5話

  孤高を目指して闘う男たちの絆~『神の雫』第6話

  弥勒菩薩の救済を夢見る時代~『神の雫』第7話

  初恋の道、永遠に~『神の雫』第8話

  神、自然、そして人間~『神の雫』最終回 

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  『神の雫』第2話のワイン、「恋人たち」(第一の使徒)

  台湾の愛之絆さんへ♪~『神の絆』第2話について

  『神の雫』第3話のワイン、ドメーヌ・ペゴー(第二の使徒)

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  『神の雫』第7話のワイン、カンヌビ・ボスキス(第五の使徒)

  『神の雫』原作をYahoo!コミックで立ち読み♪

  『神の雫』最終回のワイン、シャトー・ル・ピュイ(神の雫)

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   生きる場所を求めて~『野ブタ』再考

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   何でボクシングやってんだ~『1ポンドの福音』第1話

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『神の雫』第7話のワイン、カンヌビ・ボスキス(第五の使徒)

普段なら、ドラマ終了後の深夜の内にワイン記事を単独でアップしてるんだけど、

今回は翌朝になってしまった。原作情報はほとんど知らないものの、あちこちで

入って来た情報で、今回のワイン「第五の使徒」からは原作でもまだの物らしい

と思ってた。ところが今、ネットで検索すると、「神の雫 カンヌビ・ボスキス」があ

ちこちにヒットする。どうも、最近の原作マンガで「第六の使徒」として発表された

ばかりだったらしい。という事は、次のドラマ版・第六の使徒こそは完全に原作

を離れることになるのかね。あるいは、原作で既に出た他のワインを使うのか。

        

ドラマだけ見てる人間にとってはどうでもいいような話なんだけど、ブロガーとし

てはちょっと厄介なのだ。というのも、既に原作に出たワインだと、それをネット

で調べてる間にどうしても原作情報がちょっと目に入ってしまう。ま、大した事は

書いてないことが多いし、詳しく書いてあったら一瞬でパスするから、ほとんど実

害はないものの、なかなか気を使うわけよ。ネタバレ禁止を公言してるもんで。

          

さて、ともかく今回のドラマ版・第五の使徒は、神咲雫(亀梨和也)遠峰一青

(田辺誠一)も両者正解。テレビのテロップだと、「イタリアの王」バローロの最高

峰 ルチアーノ・サンドローネ バローロ・カンヌビ・ボスキス(’01)。やたらシン

プルなラベルなんだけど、一応恒例のワインラベル・チェックを掲載しよう。普段

は、ラベル表示、日本語の発音、日本語の意味の3段組で示す所を、今回はラ

ベル表示、日本語の2段組にまとめておく。意味って言っても、ほとんどそのまん

まだからネ。

     

             2001

        CANNUBI BOSCHIS

           SANDRONE

            BAROLO

   DENOMINATIONE DI ORIGINE CONTROLLATA E GARANTITA

   

      ☆          ☆          ☆

          ドゥーエミルーノ

         カンヌビ ボスキス

          サンドローネ

           バローロ

   デノミナチオン ディ オリジン コントロラータ エ ガランティータ

     (意味: 統制保証付きの原産地呼称)

   

       ☆          ☆          ☆

さて、バローロというのはイタリアの代表的なワイン産地名で、そこの最高級の

畑の名前がカンヌビ・ボスキス。そして、ルチアーノ・サンドローネ(LUCIANO 

SANDRONE)が生産者名だ。制度的な呼称が付いてることも含めて、フランス

ワインと非常によく似た表示になってる。サンドローネのHPはたまたま工事中で、

数日中にまた来てくれという表示があった。まあ、イタリアの話だから、数日が数ヶ

月だったりするのかも知れない(失礼♪)。

            

私にワインの趣味がないせいか、あちこちの説明を読んでもピンと来ないので、

味や香りや色については省略しよう。一言でまとめるなら、深みがあるってこと

かな。ネットでサラッと探した範囲では、2001年というヴィンテージに関しては、

完売が数箇所あるだけで、値段表示も無し。その前後の生産年から推測すると、

15000円~20000円だろう。富裕層の趣味としては、わりと手頃な感じがする。

やっぱり、ドラマのストーリーと同様、イタリアの方がフランスより身近ということか。

        

という訳で、ワインだけに関する先行記事はこれにて終了。本格的レビューは24

時間以内にアップする予定(追記: 既にアップ済み)。さて、注目の第7話視聴率、

流石に5%台へは回復するかな。あるいは、また4%台か。ま、もう打ち切り説は

消えたからいいけどね。

ではまた。。☆彡

      

     

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

P.S.第7話視聴率は4.7%! また最低記録更新ってことで、極端な不人気

    だね。こうなると、せめて4%台はキープして欲しいもんだ。。

        

cf.『神の雫』第1話、軽~い感想♪

  桟橋をわたる恋人たち~『神の雫』第2話

  父の重み、ブランドの価値~『神の雫』第3話

  使徒による聖母への召還~『神の雫』第4話

  ピンクとブルーのマリアージュ~『神の雫』第5話

  孤高を目指して闘う男たちの絆~『神の雫』第6話

  弥勒菩薩の救済を夢見る時代~『神の雫』第7話

  初恋の道、永遠に~『神の雫』第8話

  神、自然、そして人間~『神の雫』最終回 

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  『神の雫』第2話のワイン、「恋人たち」(第一の使徒)

  台湾の愛之絆さんへ♪~『神の絆』第2話について

  『神の雫』第3話のワイン、ドメーヌ・ペゴー(第二の使徒)

  『神の雫』で韓国へ~アジア進出、第4弾♪

  『神の雫』第4話のワイン、アルタ・エゴ(第三の使徒の手がかり)

  亀梨和也『神の雫』打ち切り情報について

  『神の雫』第5話のイタリアワイン、パラッツィ

  『神の雫』第6話のワイン、シュヴァリエ・モンラッシェ(第四の使徒)

  『神の雫』第8話のワイン、シャトー・ラフルール(第六の使徒)

  『神の雫』原作をYahoo!コミックで立ち読み♪

  『神の雫』最終回のワイン、シャトー・ル・ピュイ(神の雫)

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   生きる場所を求めて~『野ブタ』再考

   現在から未来へ、あなたと共に~『サプリ』最終回

   悲劇を装った青春コメディー♪~『たったひとつの恋』最終回

   何でボクシングやってんだ~『1ポンドの福音』第1話

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『神の雫』第6話のワイン、シュヴァリエ・モンラッシェ(第四の使徒)

『神の雫』第6話終了。次回が最終回という表示は無かったから、少なくとも全8話

以上の放映であることは決定した。10日ほど前にアップした「打ち切り情報記事

では、全9話が有力であって、それなら打ち切りとかいう話ではないと書いといた。

物語の進行から考えて、全8話での打ち切りはますます考えにくくなってるし、それ

どころか全10話でもおかしくないと思う。遠峰一青(田辺誠一)の失明とかいう話

も飛び出したし、豊多香に対する霧生(戸田菜穂)の特別な思い(尊敬に満ちた愛

か)もようやくハッキリと表れて来た。

        

それはさておき、第3の使徒に続いて、第4の使徒(or 使途 ; 誤検索用♪)探し

もなかなかヒネリが効いた展開になってた。雫(亀梨和也)は対決を放棄して山登

り。一青は部屋に閉じこもって沈思黙考。そこで出た答が「ブルゴーニュ白ワイン

の最高峰のひとつ ミシェル・コラン・ドレジェ  シュヴァリエ・モンラッシェ(’00) 

フランス」(画面のテロップ)だ。

                  

という訳で、恒例のワインラベル・チェックを行おう。いつものように、上からラベル

の表示(ほぼフランス語、一行だけ英語)、発音日本語の訳または意味だ。仏語

のアクセント記号は省略してある。

          

          MICHEL COLIN-DELEGER ET FILS

          Grands Vins   2000 de Bourgogne

             Chavalier-Montrachet

               Grand Cru

     Appellation Chevalier-Montrachet Grand Cru Controlee

           WHITE BURGUNDY  WINE

               Mis en bouteille par

          MICHEL COLIN-DELEGER et Fils

     ?  A CHASSAGNE-MONTRACHET COTE-D'OR FRANCE

                 

        ☆          ☆          ☆

         ミシェル・コラン-ドレジェ エ フィス

       グラン ヴァン ドゥ・ミル ドゥ ブルゴーニュ

           シュヴァリエ-モンラッシェ

              グラン クリュ

     アペラシオン シュヴァリエ-モンラッシェ グラン クリュ コントロレ

          ホワイト バーガンディ ワイン

          ミ・ザン ブテイユ パー

       ミシェル コラン-ドレジェ エ フィス

   ? ア シャサーニュ-モンラッシェ コート・ドール フランス

      

       ☆          ☆          ☆

      ミシェル・コランとドレジェ家&息子たちによる製造

      最高級ワイン  2000年  ブルゴーニュ産

             モンラッシェの騎士

                特級畑

      原産地統制名称 シュヴァリエ-モンラッシェ 特級畑

            ブルゴーニュ白ワイン

       ミシェル・コランとドレジェ家&息子たちがボトル詰め

  ? シャサーニュ・モンラッシェ村にて コート・ドール県 フランス

       

         ☆          ☆          ☆

いつも思うけど、一般人にとっては、生産者と銘柄名の区別が分かりにくい。テロッ

プで「ミシェル・コラン・ドレジェ シュヴァリエ・モンラッシェ」と書かれたって、ゴチャ

ゴチャと長い名前だなという印象しか残らないのだ。遺言状のようにハッキリ分けて、

   

        ブルゴーニュ白ワインの最高峰のひとつ 

           ミシェル・コラン・ドレジェ作

        「シュヴァリエ・モンラッシェ (’00)」  フランス

    

とするだけで遥かに分かりやすくなるだろう。元のテロップも3段なのだから、出来

ないはずはない。色分けは要らないけど、「作」という漢字を1文字挟んで、改行し

て、カッコ等で強調する。まったく基本的なレイアウト方法だ。

   

生産者(ドメーヌ)の名前は、ミシェル・コランさんと、妻の側のドレジェ家を組み合

わせたものらしい。130年の歴史があるそうで、今は息子たちが受け継いでるか

ら、ラベルにも律儀にそう書かれてる。この辺りの家庭的感覚は、日本だとなか

なか見当たらないものだ。この辛口ワイン、ネットだと22000円~24000円(税

別)で、このドラマの中ではそれほど高くないけど、やっぱり2つの店で完売になっ

てた。サラッと探した範囲では、他でも見つからなかったから、値段以上に手に

入れにくい希少なワインということだろう。

               

ドラマのストーリーを考えた時に、気になるのは、「モンラッシェ」という村の名前。

これはフランス語だと「mont」+「rachez」で、ウィキペディアには「」+「かさぶた

ができた」という語源説明がある。ただ、「rachez」という単語は手元の中辞典を

見ても載ってないし、ネットでも実質的にはこのウィキのみ。おまけに出典も明記

してないし、かさぶたが意味するものも不明(山の形か・・)。したがって、差し当

たりは「モン」=「山」だけが物語に関わってると考えとこう。

             

本格的レビューは、24時間後くらいにアップする予定。ではまた。。☆彡

    

      

         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

P.S.「シュヴァリエ」(騎士)という単語は、第1話でロベール(竹中直人)と雫が

    歌いながら踊ってた曲「シュヴァリエ・ドゥ・ラ・ターブル・ロンド」(円卓の騎士

    たち)と同じものだ。日本人の感覚だと「侍」みたいに古臭く感じるけど、

    向こうだとそうでもないのかね。。

        

P.S.2 注目の『神の雫』第6話視聴率は、4.9%! 先週もち直したかに思

      われたものの遂に5%割れ。中川財務相の辞任のせいだと思いたい。。

     

         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

cf.『神の雫』第1話、軽~い感想♪

  桟橋をわたる恋人たち~『神の雫』第2話

  父の重み、ブランドの価値~『神の雫』第3話

  使徒による聖母への召還~『神の雫』第4話

  ピンクとブルーのマリアージュ~『神の雫』第5話

  孤高を目指して闘う男たちの絆~『神の雫』第6話

  弥勒菩薩の救済を夢見る時代~『神の雫』第7話

  初恋の道、永遠に~『神の雫』第8話

  神、自然、そして人間~『神の雫』最終回 

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  『神の雫』第2話のワイン、「恋人たち」(第一の使徒)

  台湾の愛之絆さんへ♪~『神の絆』第2話について

  『神の雫』第3話のワイン、ドメーヌ・ペゴー(第二の使徒)

  『神の雫』で韓国へ~アジア進出、第4弾♪

  『神の雫』第4話のワイン、アルタ・エゴ(第三の使途の手がかり)

  亀梨和也『神の雫』打ち切り情報について

  『神の雫』第5話のイタリアワイン、パラッツィ

  『神の雫』第7話のワイン、カンヌビ・ボスキス(第五の使徒)

  『神の雫』第8話のワイン、シャトー・ラフルール(第六の使徒)

  『神の雫』原作をYahoo!コミックで立ち読み♪

  『神の雫』最終回のワイン、シャトー・ル・ピュイ(神の雫)

     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   生きる場所を求めて~『野ブタ』再考

   現在から未来へ、あなたと共に~『サプリ』最終回

   悲劇を装った青春コメディー♪~『たったひとつの恋』最終回

   何でボクシングやってんだ~『1ポンドの福音』第1話

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ピンクとブルーのマリアージュ~『神の雫』第5話

 優しき母が子を宿し 心の強さを備えた 

 女性の一生で 最も愛に溢れ 最も美しい瞬間 その微笑

 いつまでも母子のそばで 守ってあげたい

 心より思った父の愛が ここにある

 父は ワインで愛を伝えたかったんです  

     

 神咲先生の愛しき人は 雫君のお母様だと?

 ええ

 そうですか・・・

 一青よ 次はお前の番だ

      

 おぉ~~~~~ この世には 様々な愛の表現がある

 その人の愛しき人は とても強い女性だった

 だから たとえ遠くに離れて暮らしていても 

 思いはしっかり伝わってると 信じることができた

 このモナリザは 子を宿した母

 心強き女性が 子を宿し 優しさを兼ね備えた

 女性の一生の中で とても愛に溢れ とても輝く瞬間

 たとえ たとえ会えなくても 遠くから その母と子の幸せを 祈っていた

 その女性の名は 遠峰ほのか!

      

 ほのかって・・・

 神咲豊多香の愛しき人 それは私の母 遠峰ほのか!

         

         ☆          ☆          ☆

連続ドラマの記事を毎週書いた場合、記事別のアクセス数は当然、第1話のも

のが有利になる。ウチでも今のところ、第1話の「軽~い感想」のアクセス数&

訪問者数が一番多い。ところが、そこへ一気に追いついて来た記事が、ドラマ

打ち切り情報の記事。アップからまだ1週間なのに、まもなくトップに踊り出しそ

うな勢いだ。ドラマなんて見てない人まで、この話題に興味を持っている。

       

私があの打ち切り記事で示したのは、正確な情報と、冷静な総合的判断だ。

ちょうど去年、上野樹里&長澤まさみ&錦戸亮『ラスト・フレンズ』のSP(スペ

シャル)に関する記事を書いたのと同じ感覚で、単なる情報記事とはいえ、ウチ

の特徴をよく表してると思う。その後も8日と9日に、最新の情報を加えて更新

してあるので、噂が気になってる方はチェックしてみて欲しい。第5話を終わっ

た時点で、さらに噂の信憑性は下がったと見ている。

      

追記: おぉ~~~! 第5話視聴率6.0%に回復☆ 更に噂の信憑性は低下)

          

一方、第4話のレビューでは、『神の雫』のワイン薀蓄(うんちく)が間違いだらけ

だという批判に対して、真正面から「応答」しておいた。かなりのアクセスを頂い

たのに、反論の書き込みは無かったから、少なくともある程度のレベルの「応答」

にはなってるんだろう。ま、私にワインの趣味はないけどね♪

                   

そして今回、第5話のレビューでは、脚本の出来が悪いという世評に「応答」

る。必ずしも「反論」にはならないけど、脚本の技術を解説することで、「あぁ、そ

んなに良く出来てたのか」とか、「なるほど、わりと考えてあるんだな」と思う人が

出て来る可能性はあるだろう。あるいは、脚本への批判に対して不満があった

ファンが、「そうそう♪ 良く出来てる☆」と改めて頷いて安心できるかも知れない。

    

ただし、渡辺雄介の脚本そのものは見てないから、脚本と演出(石尾純)の区別

はやや曖昧だ。それに今の所、原作マンガ(原作・亜樹直,作画・オキモトシュウ

もほとんど知らないので、以下では原作とドラマの脚本とを区別せず、また演出

との境界もやや曖昧なまま、脚本とだけ呼んでおく。機会があれば、両者を区別

する記事も書いてみたい。

           

実際、ウチでは過去、亀梨和也&綾瀬はるか『たったひとつの恋』、キムタク=

木村拓哉『華麗なる一族』、藤木直人&綾瀬『ホタルノヒカリ』、福山雅治&柴咲

コウ『ガリレオ』、小日向文世&松田龍平『あしたの、喜多善男』で、原作とドラマ

を比較する記事や、ドラマの脚本記事を書いて来た。興味のある方は、そちらも

ご参照あれ♪

    

        ☆          ☆          ☆

ではまず、わりとフツーの話に着目する所から始めよう。前回のラスト、ロベール

(竹中直人)は謎の言葉を2つ残してた。一つは「セパージュの罠」。もう一つの

「愛とは求めるものではない。ただそこにあるものだ」については、後回しとしよう。

セパージュの罠を検索するとヒット数が少ないし、ドラマ記事ばかりだから、一般

的なワイン用語ではないのだろう。脚本(or 原作)の造語だと思う。

      

これについては、ワイン通の読者の方からの情報提供もあって、先週の時点で

ほぼ解明してある。つまり、同じ銘柄でもヴィンテージの年によって、セパージュ

cepage = ぶどう品種,アクセント記号省略)のブレンド比率が異なることから生

じる落とし穴(難しさor 複雑さ)のことだ。ブレンドとか組合せのことを、フランス語

でアッサンブラージュとかアサンブラージュ(assemblage)とも言う。

       

シャトー・パルメ(Chateau Palmer,アクセント記号省略)というボルドーワイン生

産者のHPの日本語の説明を引用してみよう(単純な誤記とか表記の揺れは修

正してある)。雫(亀梨和也)が先週選んだワインについては、「2000年のアサ

ンブラージュ カベルネ・ソーヴィニヨン種 53%メルロー種 47%」と書かれ

てる。一方、その選択の手がかりとしたセカンドワイン「アルタ・エゴ 2000」だと、

「ブレンド:メルロー種 67%カベルネ・ソーヴィニヨン種 33%」と書かれてる。

    

比べてみると、アルタ・エゴは非常にメルロー種(Merlot)の割合が高いから、

しい味になる。ところが、同じ2000年の本物(ファーストラベル)であるシャトー・

パルメの場合、カベルネ・ソーヴィニヨン種(Cabernet Sauvignon)の割合が高い

から、力強い味になる。雫は遠峰一青(田辺誠一)と張り合って、テイスティング

(試飲)をしなかったから、セパージュの罠にはまってしまった。つまり両者のブレ

ンド比率の違いを見落として間違えた訳だ。

                          

さて、ここからが脚本の技になる。上の細かくてマニアックなワイン情報をどのよ

うにアレンジしてあるのか。まず、「セパージュの罠」という謎の言葉(or造語)を

前回ラストに置いて、視聴者の気を引く。その説明として今回、ソムリエ見習いの

紫野原みやび(仲里依紗)を取り出すのだ。私ならこれだけで、「マニュアル

の受け売りかよ!」と突っ込んで楽しめる♪

       

その後、シャトー・パルメの2000年と95年のボトル2本を置き、さらにピンク

ブルーのメモ用紙(orポスト・イット)を取り出す。ピンクは、優しいメルロー種のぶ

どう。ブルーは、力強いカベルネ・ソーヴィニヨン種のぶどう。非常に分かりやす

い比喩になっている。

          

優しいのがピンクで力強いのがブルーという割り当てだけなら、大した事はない

と思われるかも知れない。でも、2つのぶどうを優しさと力強さで単純に区別する

発想そのものが、既に巧みなのだ。実際、パルメのHPを見ても、2つのぶどう

について調べても、これほど単純な二分法は見当たらない。あれこれ色んな情

報が詳しく書いてあって、素人としては逆にモヤモヤと曖昧になってしまうのだ。

         

さらに言うなら、実は95年のパルメには、3種類目のぶどう、カベルネ・フラン種

(Cabernet Franc)も9%入ってるし、第三の使徒の正解「シャトー・パルメ 99年」

には4種類目のぶどう、プチ・ヴェルド種(Petit Verdot)も入ってる。4種類のぶど

うの複雑なブレンドを、主たる2種類だけに絞り込んで、優しさと力強さへと単純

に分類、さらにピンクとブルーで表してるのは、なかなかのワザと言えるだろう。

一部のワイン愛好家だけではなく、一般視聴者に対して配慮したドラマ的なテク

ニックなのだ。

     

もちろん、もっと重要なのは、人間ドラマへの重ね方。上の二分法を、雫&一青

へと適用してることだ。この記事冒頭の引用文を読めば分かる通り、非常にキレ

イな対比(=コントラスト)が出来上がっている。雫の優しい母には、妊娠で力強さ

が加わった。一青の力強い母には、妊娠で優しさが加わった。

         

ワインだけでなく2人の母を、「ピンクブルー」、「ブルーピンク」の対称的なマ

リアージュで描き、そのマリアージュをもたらしたキッカケとして、妊娠というブルー

ピンク)のマリアージュ(結びつき,一体化)を利用する。こんなシャレた

構成は、なかなか作れるものではない。ワインの本場フランスの国旗が、「ピンク

+ブルー」(赤白青)なのも思い出される所だ。

               

おまけに、妊娠で母に力強さ(ブルー)が加わったと雫に気付かせたのは男の

長介(田口浩正)。逆に優しさ(ピンク)が加わったと一青に気付かせたのは、ピ

ンクの服を着た妹のセーラ(佐々木希)。そして妊婦の「イメージ」(image)には、

イタリアのダ・ヴィンチが描いてフランスに展示されている名画「モナ・リザ」。回

想シーンのセピア色と重なる色調で、ふくよかな女性が謎を秘めて描かれてる。

そのモナリザを語った遺言状は、第4話(前編)であらかじめ短くして、続きを第

5話(後編)で雫と一青がそれぞれ補う形にしてある。出来すぎと言ってもいいほ

どの組み立てなのだ。

             

こうして、いまや先週ラストのもう一つの謎も明らかになる。「愛とは求めるもので

はない。ただそこにあるものだ」。つまり、無いものを探し求めるより、既に存在

するものに気付けという意味だ。雫は、妊娠した母を父・豊多香(古谷一行)が愛

してたと考えることで、自分に対する両親の愛の存在に気付いた。一青も同様に、

両親の愛の存在に気付いた。これで結局、先週ラストの2つの謎がクリアになっ

たことになる。

   

ところがドラマはまだ中盤だから、丸く収まってしまうはずはない。そこで登場する

のが、激しいラスト。父親の浮気と、それをロベールらが隠してたことに激怒した

雫がわめき散らす。それを、血のつながった兄だと分かった一青が平手打ち。ま

るで、子供同士の兄弟ゲンカみたいなシーンだけど、この流れは既に先週から

用意されてたのだ。

           

つまり、先週のレビューで書いたように、豊多香は2人を幼児の状態まで戻した

のだ。家族関係の混乱の原点まで遡って再構築するために。「死んだ父」による

家族秩序の形成という、民族学的な神話の現実化。したがって、脚本が幼いの

ではなく、幼い兄弟を描く成熟した脚本と見るべきだろう。当然この後は、兄弟

の関係修復、つまり心優しい弟(ピンク)力強い兄(ブルー)のマリアージュへと

話は進むはずだ。たとえ、マリアージュ前の段階でドラマが終わるとしても。。

                    

       ☆          ☆          ☆

まだまだ書くことは沢山あるけど、そろそろ時間が来た。例えば、細かい笑い

挿入があるし、「思いを伝える」と「思いを言葉にする」の使い分けは巧みだった。

私は今までも何度か(最近だとおそらく堀北真希『イノセント・ラヴ』で)書いたけど、

直接言葉にしなくても思いは伝わるのだ。簡単な場合が、長介のワインのプレゼ

ントや握手、あるいは告白ではなく祝福の言葉。複雑な場合が、豊多香の仕組

んだ遺産争奪・使徒探しゲームということだ。

            

でも、ここでは最後に、私自身の話をしたい。今回、長介やみやびの手助けによっ

て、雫は父の英才教育を受けてたことに気付いた。実は私も、2年ほど前に偶然、

母の教育を受けてたことに気付いたのだ。これは全く忘れてたことで、あらためて

感謝の思いを強くした。

     

090211 左の写メは、私の日記だ。見開きの右ページにあった

 私の文章は省略して、左側だけ。ようやく文章が書け

 るようになった時期、小学校2年から3年にかけての

 日記をたまたま見つけたから読んでみると、母が赤ペ

 ンで細かく文章チェックしてくれてたのだ。ちなみに左

 の箇所には、ひらがなだらけでこう書かれてる。

            

    きょうは何をして遊んだのか さっぱりわかりません。

    しゃしんをさがしたり ともだちをさがしたり 

    何を書こうと思ったのか、もくてきが分りません

    長く書くだけでなく きょうはどんな事を書こうという

    目的を考えて書かないと かんそうを書く事ができません

    ずるずる長く書くだけでなく 短くてもまとまりのある

    日記を書くようにど力しなさい

    「、」と「。」をしてくぎりをつけないと読みにくい所があります

     

なるほど、考えてみると、私のレビューは長いけど、オリジナル・タイトルを自分

で付けた上で、それを「もくてき」としてまとめ上げていく形になってる。あるいは、

記事の中でも、改行&段落変更やセクション変更(☆印、丸点、PSなどによる

「くぎり」)はちゃんとある。「、」と「。」も多めに打って、読みやすくしてある。そう

した事を私に教えてくれたのは、先生や本だけじゃなく、母の厳しい愛、丁寧な

添削でもあったのだ。

                     

文字通り、何とありがたい(在り難い)ことだろう。この日記は、母の優しさ私の

子供なりの力強さがもたらしたもの。ブログの記事も含めて、私にとってかけがえ

のない、ピンクブルーのマリアージュなのだ。。

           

・・・・・・とまとめとけば、母も二重丸をつけてくれるかな。あるいは、「長く書くだけ

でなく、短く」と赤ペンが入るのか♪ ま、ホントはもっと長く書きたいわけだから、

この程度は許容範囲だと思ってる。理想と現実のマリアージュ、それこそ、有限な

人間の生の営みなのだ。

ではまた。。☆彡

    

     

        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

P.S.予告はまったく予想外の展開に見えたけど、まさか雪山遭難で打ち切り

    んて話じゃないよな♪ 万が一そうなったら、温厚で寛容な私といえども、

    卓袱台を飛ばさざるを得ないだろう。。

    

P.S.2 演出(広義)という点では、パルメ(’00)に付けたワザとらしい手書き

      ラベルや、たき火の揺らぎと雫の顔の重ね合わせ。あるいは、雫が向

      こうへ帰った時に手前から霧生(戸田菜穂)を出して、ロベールも含め

      た3人を重ね合わせるカメラアングル。マキ(内田有紀)赤い手袋

      んてのもいいアクセントだった(ボトルの先端の色だから意味深♪)。

      もちろん、空港でしっかり映されてたわざとらしいCA=スッチーの姿も、

      当然とはいえ嬉しいサービスだ。エッ、全然? あっ、そう♪

            

          ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

cf.『神の雫』第1話、軽~い感想♪

  桟橋をわたる恋人たち~『神の雫』第2話

  父の重み、ブランドの価値~『神の雫』第3話

  使徒による聖母への召還~『神の雫』第4話

  孤高を目指して闘う男たちの絆~『神の雫』第6話

  弥勒菩薩の救済を夢見る時代~『神の雫』第7話

  初恋の道、永遠に~『神の雫』第8話

  神、自然、そして人間~『神の雫』最終回 

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  『神の雫』第2話のワイン、「恋人たち」(第一の使徒)

  台湾の愛之絆さんへ♪~『神の絆』第2話について

  『神の雫』第3話のワイン、ドメーヌ・ペゴー(第二の使徒)

  『神の雫』で韓国へ~アジア進出、第4弾♪

  『神の雫』第4話のワイン、アルタ・エゴ(第三の使途の手がかり)

  亀梨和也『神の雫』打ち切り情報について

  『神の雫』第5話のイタリアワイン、パラッツィ

  『神の雫』第6話のワイン、シュヴァリエ・モンラッシェ(第四の使徒)

  『神の雫』第7話のワイン、カンヌビ・ボスキス(第五の使徒)

  『神の雫』第8話のワイン、シャトー・ラフルール(第六の使徒)

  『神の雫』原作をYahoo!コミックで立ち読み♪

  『神の雫』最終回のワイン、シャトー・ル・ピュイ(神の雫)

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   生きる場所を求めて~『野ブタ』再考

   現在から未来へ、あなたと共に~『サプリ』最終回

   悲劇を装った青春コメディー♪~『たったひとつの恋』最終回

   何でボクシングやってんだ~『1ポンドの福音』第1話

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『神の雫』第5話のイタリアワイン、パラッツィ

地道に世界進出を続けるテンメイ・ブランド♪ 次なるターゲットは「欧米か」ってこ

とで、今回は欧米の中でもビミョーに縁遠い国であるイタリアに注目しよう。ファッ

ション、グルメ、旅行、映画、サッカー、自転車と、目立ってるようにも感じるけど、

アメリカ、イギリス、フランス、ドイツに比べると、総合的な存在感がやや薄めだと

思う。言語的、経済的、歴史的、政治的に大きく見た場合の話だ。スペインとなら

同等かな。。

             

さて、『神の雫』第5話でのイタリアについて。雫(亀梨和也)との戦いに負けて会

社を去ろうとしてた、自称エース・本間長介(田口浩正)。おまけに、好きだった

彼女はフランス人男性と結婚することに。1人淋しく、記念のイタリアワインを飲ん

で別れをつぶやこうとしてた所に、雫やみやび(仲里依紗)らの太陽ビール・メン

バーが集まって、ちゃんと思いを言葉にして伝えるよう勇気づける。

          

成田空港で彼女(松田沙紀)を発見して、「好きです」とか告白しようとした瞬間、

お腹が大きくなってる姿に気付いて咄嗟に「・・・・・・おめでとうございます」と予定

変更。お祝いにプレゼントしてお別れしたのが、「テヌータ・ディ・トリノーロ・パラッ

ツィ(’99)」。97年~99年しか作られなかった幻のワインで、97年に恋して99

年にさよならを決意した長介にピッタシだと、河原毛部長(升毅)が語ってた。

       

「10年も前かよ!」とか、「説明、長いわ!」と突っ込みたくもなったけど、熱くて

切ない思いは伝わってきたから、良しとしとこう♪ やっぱり、女より男の方が情

が厚いし、男には男の美学ってものがあるわけよ☆

         

で、恒例の、ワインラベル・チェック!は、第三の使徒、フランスワイン「シャトー・

パルメ(’99)」ではなく、そのイタリアワインで行ってみよう。いつものように原文

意味の3段階で記しておく。地味な記事だけど、ありがたいことに、毎回か

なりのアクセスを頂いてる♪

               

             

                       1999

          PALAZZI

      ROSSO DI TOSCANA

      Indicazione geografica tipica

   PRODOTTO E IMBOTTIGLIAT0 ALL' ORIGINE

   DA TENUTA DI TRINORO SRL-SARTEANO ITALIA

     

       ☆          ☆          ☆

          ミレ・ノーヴェチェント・ノヴァンタ・ノーヴェ

          パラッツィ

       ロッソ ディ トスカーナ

    インディカツィオーネ ジェオグラフィカ ティピカ  

    プロドット エ インボティグリアート  アル・オリジーヌ

    ダ テヌータ ディ トリノーロ エッセ・エッレ・エッレ サルテアーノ イターリア

   

       ☆          ☆          ☆

                    1999年産

          宮殿

     赤ワイン・トスカーナ地方産

      地域特性表示ワイン

    生産とボトル詰め 

   有限会社テヌータ・ディ・トリノーロ サルテアーノ イタリア 

   

       ☆          ☆          ☆  

パラッツィと名付けられたこのワイン。昔の彼女をつけ回す長介を皮肉った名前

だが・・って、そりゃパパラッチ(paparazzi)だろ♪ パラッツィ(PALAZZI)とは英

語のパレス(PALACE)、つまり宮殿のことで、ラベルの絵もそれをイメージしてる

ような感じだった。

       

ネットで調べると、業者がらみで意外なほど多くのサイトがヒットする。もともとフラ

ンスに比べて格下と思われてるイタリアの中でも、かなり恵まれない土地で、必

死の思いを込めて作り上げた「スーペル・トスカーナ」(Super Toscana)。つま

りトスカーナ地方のスーパーワインで、テロップだと「スーパートスカーナ」となって

た(店員の台詞)。値段的には15000円程度で、これまでの超高級ワインと比

べれば格下だけど、生産量が少ないしメディアで宣伝されたから、売り切れ店が

続出。ちなみにサルテアーノとはトスカーナ州の自治体の名前で、最小自治単位

だからかなり小さな地域みたいだ。

        

という訳で、家柄にもルックスにも恵まれない小粒の脇役にも関わらず、キラリと

光る情熱と輝きを見せてくれた、長介にピッタシのワインってことよ♪ ドラマの本

格的レビューは、例によって今から丸1日後くらいにアップする予定。

ではまた。Ci vediamo!(チ・ヴェディアーモ)。。☆彡

     

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

P.S.「テヌータ・ディ・トリノーロ」という生産者名の意味が、なかなか見当たらな

    い。トリノーロが地名、テヌータが瓶詰製造業者って意味かも。ま、ネッシー

    に羽が生えたみたいな白鳥マーク(or ロゴ or 紋章)はすぐ覚えたからい

    いか。HP(イタリア語&英語)は、http://www.tenutaditrinoro.it/ 。

              

cf.『神の雫』第1話、軽~い感想♪

  桟橋をわたる恋人たち~『神の雫』第2話

  父の重み、ブランドの価値~『神の雫』第3話

  使徒による聖母への召還~『神の雫』第4話

  ピンクとブルーのマリアージュ~『神の雫』第5話

  孤高を目指して闘う男たちの絆~『神の雫』第6話

  弥勒菩薩の救済を夢見る時代~『神の雫』第7話

  初恋の道、永遠に~『神の雫』第8話

  神、自然、そして人間~『神の雫』最終回 

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  『神の雫』第2話のワイン、「恋人たち」(第一の使徒)

  台湾の愛之絆さんへ♪~『神の絆』第2話について

  『神の雫』第3話のワイン、ドメーヌ・ペゴー(第二の使徒)

  『神の雫』で韓国へ~アジア進出、第4弾♪

  『神の雫』第4話のワイン、アルタ・エゴ(第三の使途の手がかり)

  亀梨和也『神の雫』打ち切り情報について

  『神の雫』第6話のワイン、シュヴァリエ・モンラッシェ(第四の使徒)

  『神の雫』第7話のワイン、カンヌビ・ボスキス(第五の使徒)

  『神の雫』第8話のワイン、シャトー・ラフルール(第六の使徒)

  『神の雫』原作をYahoo!コミックで立ち読み♪

  『神の雫』最終回のワイン、シャトー・ル・ピュイ(神の雫)

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   生きる場所を求めて~『野ブタ』再考

   現在から未来へ、あなたと共に~『サプリ』最終回

   悲劇を装った青春コメディー♪~『たったひとつの恋』最終回

   何でボクシングやってんだ~『1ポンドの福音』第1話

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使徒による聖母への召還~『神の雫』第4話

 第三の使徒への探求と ライバルへの勝ち負けを混同するようでは

 両者失格と言わざるを得まい 何たるザマだ!

 雫よ お前はどうしてこれを使徒だと思った?

 僕は この年のセカンドワイン アルタ・エゴを飲みました それで

 なるほど モナ・リザに優しさを求める セパージュの罠にかかったということか

 セパージュ・・・どういう意味ですか

 一青よ お前はどうしてだ? 

 お前までセパージュの罠にかかったわけではあるまい

 となれば モナ・リザに力強さを求め 辿り着いたか

 仰る通りです・・・

 お前たちは 共に母親の姿を見たんだ

 覚えておけ 愛とは 求めるものではない

 ただそこにあるものだ お前たちの中にも 愛はある

 愛とは 優しさも強さも超越したもの

 もう一度おのれを見つめ直せ 愛を履き違えるな

    

         ☆          ☆          ☆

まず、最新の明るいニュースをお知らせしときたい。台湾のKAT-TUNファン・

愛之絆さんに続いて、韓国の亀梨ファン・jyoze1212さんともコミュニケーション

が成立した♪ ウチが1月31日にアップした韓国進出記事に対する応答が、2月

4日にあちらでアップされたのだ。そこに張られたリンクから、次々に韓国のファ

ンがウチを訪れてくださってる。こちらからも、ぜひ遊びに行って頂きたい。読め

なくても顔文字や絵文字は共通だし、亀梨や日本への熱い気持ちが伝わって来

るだろう。まずは知ること、そして話すこと。それが「桟橋」造りの第1歩だ。

               

   「jyozeさん、メッセージありがとうございます。

    紹介のため、ちょっとだけ記事をコピーさせてもらいますね♪ 

      

090205    

   

   

   

   

   

   

         

      

     

上のハングル(韓国語の文字)の画像は、あちらの記事の4分の1程度。全体を

まとめると、大体こんな感じの事が書いてあるようだ。

         

   「 先日のフランス語解釈のブログに、韓国の話が書かれてるのを発見。

    驚いたし、面白かった。

    相手の記事をコピーする時には気をつけないといけないな。

    お返しにこちらも文章を載せとこう。

    見てくれるかどうか分からないけど。

             

     『 tenmeiさん、こんにちは。ブログの紹介、ありがとうございます ^^

      私は韓国の平凡な亀ファンで、日本のサイトと翻訳機を利用して

      情報を手に入れてます。

      そちらの感想は面白いので、またゆっくり読んでみたいです。

      私へのメッセージは理解できました。

      視聴率の低さはこちらでも心配されてますが、

      tenmeiさんが言う通り、最後までドラマを楽しみたいです。

      p.s.フランス語の間違いは直しました ^^  」

                      

   「 jyozeさん、僕も日本で頑張って『神の雫』を応援しますので、

     そちらも韓国で頑張ってくださいネ♪

     今後もそちらの記事は読ませて頂くし、

     韓国語の勉強も少しずつしたいと思ってます。

     僕の記事を読むのは大変でしょうが、

     分かりやすい場所だけでも読んで頂ければ嬉しいです。    

     ではまた。。(^^)/~~~ ☆彡 」

               

           ☆          ☆          ☆  

さて、韓国とのつながり(=桟橋)についてはこのくらいにして、ドラマについて。

ホント、面白いね☆ 新しい読者の方が多いようだから一応説明しとくと、私が

ドラマをホメる時の言葉は、「素晴らしい!」が多い。福山雅治『ガリレオ』以降

は、彼の口癖を真似して「実に素晴らしい」とか「実に面白い」って表現をよく使っ

てきた。『神の雫』の場合、素晴らしいって表現は、今のところ使う気にはなれな

い。作品自体に素晴らしさがあると言うより、むしろ自分の側で面白いのだ。

interesting=興味深い☆

      

もちろん、その興味深さは作品からの贈り物ではある。ただ、それは美しい光景

へと導く桟橋の支柱だけプレゼントしてくれてるのだから、こちら側で板を乗せて

いかないと向こう岸に渡れない。あるいは、霧がかかってて、そもそも向こう岸が

見えないなんて事もあり得るだろう。

      

『神の雫』の面白さ、興味深さについては、読者の方から「エヴァンゲリオンみたい

じゃないですか」という言葉を頂いた。物心ついて以降、滅多にアニメを見なくなっ

た私が、再放送をたまたま見てハマったアニメ。おまけに、私の紹介を受けて、

友達まで一気に全部見た作品。それが人気アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』だ。

       

監督は、庵野秀明。簡単に言えば戦闘ロボット・アニメだから、女性読者の方は

むしろ、監督の奥さんの売れっ子漫画家・安野モヨコの方がなじみがあるかも知

れない。朝日新聞にも、『オチビサン』というカラフルでユニークな漫画を、毎週連

載している。夫婦共に、才能あふれる人気クリエイターだ。

         

とにかく、知識人やアーティストも巻き込んで非常に大きなブームを作った作品

で、『エヴァンゲリオン』(=福音=良い知らせ)という名前は覚えていてもいいと

思う。原作マンガや映画公開も現在進行形だから、単なる昔話でもない。内容

的に、『神の雫』との表面的な類似点は2つ。1つは、「使徒」と呼ばれる敵が次々

と来襲してきて、それと主人公その他が戦う形で物語が進行すること。もう1つは、

ウンチク的な知識や謎が大量に含まれてることだ。

               

『神の雫』と『エヴァ』について本格的に考察するのは、時間がかかり過ぎだから、

少なくともここ数ヶ月の間にやるのは無理だろう。とりあえず今回は、コメントも

入ったことだし、簡単な紹介だけに留めとく。大勢のマニアが論争してる分野だ

から、下手なことも書けないし、そもそも私はかなり忘れちゃってるしネ♪

           

ところで、この大ヒットアニメ『エヴァ』。当初95年秋から96年春にかけて、テレビ

東京系列で18時くらいから30分放映、平均視聴率は7.1%らしい。面白いこと

に、『雫』の第4話までの平均視聴率も、ほぼ同じ7.2%なのだ。

     

でも視聴率の推移は大きく違ってる。『エヴァ』の視聴率は、正月の放映時間変更

の時を除けば安定してた。ところが、『雫』は10.3%、7.3%、6.2%、5.0%

と、まるでリーマン・ブラザース破綻以降の世界経済みたいに転げ落ちている。私

は以前から、5%台までは驚かないけど4%台だと事件だと言ってきた。今回、い

きなり5.0%の崖っぷちに立たされたわけで、こうなるとますます『雫』や亀梨へ

の風当たりは強まるだろう。

           

そこで、代表的な『雫』批判に対して、簡単に「応答」しとこう。必ずしも「反論」で

はないけど、気になってる人は少なくないだろうし、言うべき事は私がハッキリと

言っておく。使徒にはとりあえず応戦すべきなのだ♪ 与えられた戦いを通じて、

相手も世界も、そして自分も見えてくるわけだ・・・って、『エヴァ』的ウンチクかよ!

                               

            ☆          ☆          ☆

『雫』批判の代表は、影響力の大きさという点で、やはり『週刊新潮』2009年1月

29日号(22日発売)だろう。「亀梨和也」主演ドラマ「神の雫」のワイン薀蓄は間

違いだらけ、と題した記事だ。

     

最初に正直に書いとくと、私はこの記事そのものは読んでない。ただ、マスメディ

アの「社会的影響」なら、ネットでかなり分かるだろう。Yahoo!とGoogleを通じ

て調べた限り、その記事に対する本格的な論評は一つも見当たらない。いろん

な情報を総合すると、主要な批判は次のようにまとめられるだろう。

                     

   1.ブルゴーニュワインは、金魚鉢のように丸まったブルゴーニュグラスで

     飲むべきだ。普通の形のボルドーグラスで飲むのはおかしい。

    

   2.第1話でDRCリシュブールの04年を使ったのはおかしい。もっといい

     ヴィンテージ(生産年)にすべきだ。

         

   3.原作だと82年だったシャトー・ムートン・ロートシルトを、ドラマで90年

     に変えてるのはおかしい。

          

まず1番について。『新潮』で情報源として挙げられてるのは、ワイン通ということ

になってるタレント知識人・和田秀樹氏の不満 or 怒りのようだ。ただ、朝日新聞

のサイトに連載されてる「『神の雫』作者のノムリエ日記」(09年1月28日)による

と、原作者・亜樹直の周辺の「ワインおたくたち」も、グラスへの不満を口にしてる

らしい。私にとっては、新鮮な驚きを感じる不満だった。

       

これに対してプロデューサーは、ドラマの設定とか、見栄えを考えた演出という点

から釈明している。当然の配慮だろう。また、亜樹直がリーデル・ジャパン(最も

有名なワイングラス会社の日本支社)の社長に会った際には、こんな話をしてく

れたそうだ。

                       

   「キャンティグラスやボルドーグラスを使っても、ブルゴーニュの赤ワインを

    致命的に壊しはしない。だから、飲むワインの産地がはっきりしない状態

    でとりあえず何かグラスを出すなら、キャンティで正解だと思います

    

キャンティグラスとは、イタリアワインのキャンティ用に作られたグラスだけど、大

きく分ければ普通のボルドーグラス(ドラマのタイトル表示でも映ってる)の一種と

言っていい。実際、和田氏も区別してないし、テレビ画面で判別するのはほとん

ど不可能だろう。リーデルというのは、ワインに合わせてグラスを変えるという考

えを普及させた会社であって、そこの社長がドラマのグラスを許容してるわけだ。

             

これに対して、アマチュアの和田氏の方が正しいという見方を取るのはかなり苦

しい。実際、和田氏は第2話の「ミュジニー」について2回触れてるけど、どちらも

「ミジュニー」と誤記して、現在までそのままになってる。「Musigny」というフラン

ス語が分かってれば、あるいは本当にワインを知ってれば、「ミジュニー」とは読

めないはずだ。おまけに和田氏は、自分のブログの09年1月14日のワイン記事

で、こう書いたままにしている。

                        

   「医療もののドラマでも、昔ほどは医学監修が雑でなくなっているが、

    これはひどい。

    最後のテロップでワイン監修に誰が入っているのかを見ると名前が

    出ていない。無謀にもワイン監修をつけなかったのか、それとも

    ラッシュ(注 : 放送前の映像)をみて、ワイン監修が逃げ出したのか?

         

和田氏は、自分でエンドロールの「ワイン監修 斉藤研一」さえ見落としながら、

ドラマに対して感情的な言葉を投げつけてるのだ。この斉藤氏は、原作の監修

者でもあるから、たとえドラマで見落としても、ブログ執筆の際にほんの少し検索

するだけで分かること。おまけに自分でスクールも開いてる専門家で、そのHP

もちゃんとあるのだ。「サロン・ド・ヴィノフィル」(Salon de Vinophile)というス

クール名で、ヴィノフィルとはワイン(=ヴィノ)を愛する人(=フィル)という意味の

造語らしい。

                                     

「斉藤研一 ワイン」で検索すると、Yahoo!で約1000件、Googleなら約3000

件ヒットする。それに対し、和田氏が信頼して、週刊新潮にも執筆したらしいワイン

商について、「リチャード・トリン ワイン」で検索すると、検索オプションで間違った

検索を除くなら、Yahoo!もGoogleも和田氏の記事2つしかヒットしないのだ。

藤氏やリーデル社長を信頼する方が自然なことだろう(正しいとまでは言わない)。

           

ただし、和田氏が1月22日のブログで書いた「テイスティンググラスもろくに使わ

ないで」という指摘は、スタッフも一応考慮していい話だと思う。ワイン鑑賞専用

のグラスというのは、透明度が高くて、丈夫で、それほど高価でもない物のようだ。

形の上では普通のボルドーグラスと見分けがつきにくいから、ドラマ的に必要か

どうかは微妙だけど、対決の場で2コ使うだけなら費用も知れてる。簡単な事だ

し、採用してもいいのではないか。あるいは、あと数個、藤枝(辰巳琢郎)のバー・

「モノ・ポール」に用意するとか。

           

続いて、批判の2番について。DRCリシュブールの04年がおかしいというのも

和田氏の指摘だ。これは、本人自身が後に大幅に撤回している。トリン氏と共

に03年を飲んでみて、「認識を改めさせられた」のだそうだ。おそらく、実際に

飲んだことがないのに、間接的知識だけでプロを批判してたという事だろう。

             

ちなみにこの件での和田氏の言い分には、多少ごもっともな指摘もある。「斉藤

氏は、90年のリシュブールを使いたかったけど100万円もするから無理だった

と釈明してるけど、ネットで30万円だ」とかいう感じの指摘だ。私は斉藤氏の元

の発言を読んでないけど、30万円ほどで90年物を買えるのは事実。制作費で

何とかならなかったのかなという気はする。初回スペシャルだったしね。

                  

最後に、3番目の批判について。ワインが原作と違ってる点は、ドラマだから別

に構わない。「原作と違うワインなのに原作と同じ表現を使うのはおかしい」とい

う指摘もネットで見かけたが、ドラマのワインを自分で理解した上で、表現のおか

しさを指摘できる視聴者は、ワイン通の中でもごく少数のはずだ。実際、ドラマの

ワインに対して、自分なりの代案として具体的表現を示した批判は、まだ目にし

てない。

        

そもそも、フィクションの中の評論家の文学的表現であって、厳密な理系的デー

タや数式の話ではないのだ。『ガリレオ』や『Q.E.D.』で天才主人公の書いた

数式が間違ってた、というような話ではない。ちなみに私は、『ガリレオ』の数式

や図の間違いをいくつか発見してブログに書いてるけど、それでさえ大した問題

とは思ってない。

                                                            

原作のあるドラマは、常に中途半端な位置で苦闘するわけだし、このドラマはワ

インを通じた「人間ドラマ」だ。前回の記事に示したように、実は原作ファンの視

聴者の割合は僅かでもある。ワインの些細な違いにこだわる必要はないだろう。

その程度の話は、今まで他のドラマでも幾らでもあったことだ。少なくとも視聴率

の低迷に直接つながる話ではない。

                           

以上、『神の雫』に対する代表的な批判に応答しておいた。改めて言うと、私は

ワインの趣味はないし、週刊新潮も読んでないから、それほど強い反論のつも

りもない。ただ、これを読んでる方が、今後あちこちで似たような批判を見かけ

た時には、ウチのこの記事と比較して欲しい。つまり、批判は必ずしも悪いこと

ではないし、聞くに値する批判もあるだろうけど、それなりのレベルは要求される

ということだ。もし優れた批判を見つけたら、私に教えて頂きたい。その場合は、

それなりの応答を私がまた示すだろう。。

                

         ☆          ☆          ☆

さて、ここまで前置きのつもりだったのに、かなり長くなってしまったし、時間も無

くなった。ま、常連さんにはお馴染みのことでしょ♪ 本当は、神咲雫(亀梨和也)

が注目したセカンドワイン「ALTER EGO(アルタ・エゴ)」を軸にして語るつもり

だったわけよ。

          

既に先行するワイン記事で説明したように、これは「もう1人の自分」(英語なら

the other I )を表す有名なラテン語だ。欧米はもちろん、日本でも、心理学を多

少かじってれば聞いたことはあるだろう。これが分かってるのと分かってないの

とで、今回のドラマの見え方はかなり違っただろうから、簡単な翻訳をテロップ

で映すくらいの工夫はあっても良かったかなと思う。

    

小日向文世&吉高由里子『あしたの、喜多善男』、上野樹里&長澤まさみ&瑛太

&錦戸亮『ラストフレンズ』、天海祐希&藤木直人『Around40』のレビューで示し

てきたように、私はそれなりに心理学を知っている。もちろんすぐ、「アルタ・エゴ」

の意味にも気づいたわけだ。自分自身を「自我」というのに対して、「他我」という

訳語も使われる。

       

別にこれは、いわゆる多重人格(or解離性同一性障害)という精神病理的な現

象を指すとは限らない。もっと普通に、「自分」の心の中で2つの心が対立(or融

合)することくらい珍しくはないだろう。単なる考えの対立ではなく、人格的な対立。

「自分」が曖昧な段階では、他人が「もう一つの自分」となることもある。色んな

ケースがあるわけだ。

         

例えば、天使のような自分と悪魔のような自分。あるいは、セーラ(佐々木希)

口にしたように、『モナ・リザ』のモデルがレオナルド・ダ・ヴィンチ本人だという少

し古い説の場合だと、描く自分と描かれた自分との対立。男と女への分裂だか

ら、みやび(仲里依紗)が「おネエ☆MANS」(おねえマンズ=おんなオトコ達)か!

とか突っ込みを入れてた♪ 『神の雫』の場合だと、2人の「子供」である雫と遠峰

一青(田辺誠一)が、「父親」神咲豊多香からの「使徒」によって、激しく戦ってるわ

けだ。

     

発達心理学の一つの見解によると、幼い子供は他人と自分との区別が曖昧で、

目の前にいる他人を「もう1人の自分」と認識することもあるわけだ。そうすると、

幼い兄弟の間では奇妙なことが起きる。ただ1人の愛する「母」に対して、自分と

もう1人の自分が争うわけだ。母に対するものとしても、また自分自身に対する

ものとしても、「お前たちの中にも、愛はある」。この状況での愛の闘争を通じて、

それぞれの子供=自分は成長するし、他人と自分の区別もついて来る。さらに、

「父」の権威も徐々に強まって、父-母-子(兄弟)の家族関係(エディプス悲劇

の三角形)も安定してくる。

              

という事は、豊多香(古谷一行)がやろうと意図してるのは2つ。子育てと、家族

関係の再構築だろう。自分も雫の母も他界した後、まだ未熟な「子供たち」の成

長が気になる。一方、謎に包まれたままだけど、豊多香、「雫の母」、「ほのか」

(一青&セーラの母?)、雫、一青、ほのかの6角関係は混乱したままだ。そこで、

一度幼児期まで強制的に戻して、愛する母を求める子供たちの対立を通じながら、

全体を再統合しようということだろう。

     

その時、母の愛の認識も全体的なものになる。今はまだ、部分的で偏った母親

=モナリザ認識にすぎないから、2人とも間違えたのだ。雫は「優しさ」に固執し

て、一青は「強さ」に固執して。ケンカに夢中でテイスティングさえしなかったから、

間違いの修正も出来なかったのだ。

                        

結局『神の雫』(特に第4話)は「使徒による聖母への召還」を通じた、成長と再構

築の物語だ。もちろんこれは、『新世紀エヴァンゲリオン』の一つの解釈でもある。

ただし、『雫』で使徒を遣わしたのは神ではなく人間・豊多香。だから、子供たちに

とっては、父の意図とは少し違った「辛すぎる」結末、「非情すぎる」シナリオになる

恐れもある。それをロベール(竹中直人)は心配してるのだろう。

     

いまや、今回の対決の子供じみた様子も正しく理解できるだろう。霧生涼子(戸田

菜穂)には、単なる子供のケンカに見えたようで、大人の豊多香と比較して不満

げだった。それは自然な見方だ。でもあれは、子供じみた脚本(渡辺雄介)演出

(中島悟)なのではなく、子供たちの姿を生々しく描いたドラマなのだ。その配役を

大人が演じる難しさについては、言うまでもないだろう。残念ながら、今の日本で

は、そこまで見通せる愛と能力を兼ね備えた視聴者は少ないようだ。

     

私はこれまで同様、このドラマを全力で楽しんでいく。視聴率と評価に恵まれず、

原作もまだ続いてる中で、どんな方向へと招いてくれるのか、期待しよう♪ その

一方で、更なる海外進出も狙ってる。香港、中国、台湾、韓国。こうなると、次は

当然、「欧米か」♪ (古・・・)

ではまた。。☆彡

      

         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

P.S.1年前にメディアでわりと大きく報じられたように、『モナリザ』のモデルは

    以前から候補にあげられてた女性「リザ・デル・ジョコンダ」でほぼ決定と

    いうことになってる。ただし、そのモデルの絵を通じて何を描いたのかとい

    うレベルまで考えれば、ダ・ヴィンチ自身という説が否定された訳でもない。

     

P.S.2 死んだ父によって息子たちに秩序が生まれるという民族学的な話は、

      精神分析の創始者・フロイトの解釈を通じて有名になった。ウチでは、

      キムタク=木村拓哉『華麗なる一族』第8話の記事「死と再生」で説明

      してある。

       

P.S.3 「カン・・・」って感じの独特の重い効果音、どっかで聞いたことあるなと

      思ったら、同じTBSの3年前の冬ドラマ、竹野内豊主演『輪舞曲』で効

      果的に使われてた音だね。私がブログを始めて、半年くらいの頃だ。

      懐かしいなぁ。。

          

P.S.4 「エヴァンゲリオン」(Evangelion)という言葉は、ギリシア語の「エ

      ンゲリオン」(福音)を、ラテン文字で表記して、英語読み(ローマ字読み)

      したもので、日本語と言ってもいいような単語だ(ラテン語の「v」は本来

      「ウ」と発音)。その証拠に、アルファベットで検索しても、ほとんど日本

      のアニメ関連のサイトがヒットする。もちろんネガティブな意味ではなく、

      音声的にも文字的にも巧みな造語だろう。また、この辺りのややこしさ

      がエヴァ的特徴でもあるのだ。

                        

P.S.5 ロベールの語る「セパージュの罠」が何なのか、よく分からない。おそら

      くフランス語の「cepage」(ぶどうの苗、品種)のことだろうけど、品種を

      間違えたってだけなら当たり前すぎるしね。

      髪の毛のパーマのことかな。そりゃソバージュか・・・って、寒いわ♪

      (追記 : 下のコメント欄で、PINK FLASHさんが説明してくださった。

           ぶどう品種の調合割合、比率の違いのことらしい。)

                    

P.S.6 打ち切り情報が乱れ飛んでるので、情報を整理して記事にした ☆彡

         亀梨和也『神の雫』打ち切り情報について

    

cf.『神の雫』第1話、軽~い感想♪

  桟橋をわたる恋人たち~『神の雫』第2話

  父の重み、ブランドの価値~『神の雫』第3話

  ピンクとブルーのマリアージュ~『神の雫』第5話

  孤高を目指して闘う男たちの絆~『神の雫』第6話

  弥勒菩薩の救済を夢見る時代~『神の雫』第7話

  初恋の道、永遠に~『神の雫』第8話

  神、自然、そして人間~『神の雫』最終回 

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  『神の雫』第2話のワイン、「恋人たち」(第一の使徒)

  台湾の愛之絆さんへ♪~『神の絆』第2話について

  『神の雫』第3話のワイン、ドメーヌ・ペゴー(第二の使徒)

  『神の雫』で韓国へ~アジア進出、第4弾♪

  『神の雫』第4話のワイン、アルタ・エゴ(第三の使徒の手がかり)

  亀梨和也『神の雫』打ち切り情報について

  『神の雫』第5話のイタリアワイン、パラッツィ

  『神の雫』第6話のワイン、シュヴァリエ・モンラッシェ(第四の使徒)

  『神の雫』第7話のワイン、カンヌビ・ボスキス(第五の使徒)

  『神の雫』第8話のワイン、シャトー・ラフルール(第六の使徒)

  『神の雫』原作をYahoo!コミックで立ち読み♪

  『神の雫』最終回のワイン、シャトー・ル・ピュイ(神の雫)

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   生きる場所を求めて~『野ブタ』再考

   現在から未来へ、あなたと共に~『サプリ』最終回

   悲劇を装った青春コメディー♪~『たったひとつの恋』最終回

   何でボクシングやってんだ~『1ポンドの福音』第1話

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『神の雫』第4話のワイン、アルタ・エゴ(第三の使徒の手がかり)

亀梨和也『神の雫』第4話(le quatrieme verre=グラス4杯目)が終わった。

実はまだ7割くらいの流し見しかしてないけど、とりあえず恒例のワイン記事をアッ

プしとこう。今回は雫(亀梨)も一青(田辺誠一)もハズレで、ロベール(竹中直人)

に怒鳴られた後、霧生(戸田菜穂)にまで冷たい視線を浴びる始末。

     

  (5日追記 : 第4話の本格的レビューをアップ。

             使徒による聖母への召還~『神の雫』第4話 )      

       

だから、豊多香(古谷一行)の遺言状でレオナルド・ダ・ヴィンチの絵画『モナリザ』

にたとえられたワイン、「第三の使徒」の正体はまだ判明してない。ただ、二人とも

シャトー・パルメ(’00)を持って来たという事は、大筋では合ってるんだろう。後は、

頭を冷やしてしっかりテイスティングすればいい。「兄弟」(?)ゲンカもほどほどにっ

てことだ。また異母兄弟ストーリーかよ?!って感じはあるネ。「ほのか」の「実り」

(=子供)が一青と見せかけて、実は雫なのか? 時間の制約もあるしなぁ。。

                      

それはともかく、雫がシャトー・パルメ(’00)を選ぶ際の手がかりとなったのが、

セカンドワイン(最上級のファーストラベルより少し劣るけど格安の2軍ワイン)の

代表的銘柄の一つ、「アルタ・エゴ・ド・パルメ(’00)」。楽天で12800円(税別)

となってるから、数千円台が多いセカンドワインの中では高級品だ。今回はこの

ラベルを解読してみよう。例によって、上から順に、ラベルの表記日本語の発音

日本語の訳or意味となってる。フランス語のアクセント記号はいつものように省略。

              

            ALTER EGO

                de

              PALMER

   MARGAUX             MEDOC

               2000

     APPELATION MARGAUX CONTROLEE 

   SCI CHATEAU PALMER,MARGAUX,BORDEAUX,FRANCE

      PRODUCT OF FRANCE  - PRODUIT DE FRANCE

        MIS EN BOUTEILLE AU CHATEAU

     

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

              アルテレゴ

                ドゥ

               パルメ

       マルゴー          メドック

               2000

       アペラシオン マルゴー コントロレ

  エスセーイー シャトー パルメ,マルゴー,ボルドー,フランス

   プロダクト オブ フランス    プロデュイ ドゥ フランス

        ミ・ザン ブテイユ オ シャトー

       

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

        パルメのアルタ・エゴ(もう一つの自分)

           マルゴー村  メドック地区

               2000年

           原産地統制名称 マルゴー 

    不動産非営利団体 シャトーパルメ,マルゴー村,ボルドー郡,フランス

         フランス産(英語)   フランス産(仏語)

              シャトーにてボトル詰め   

      

           ☆          ☆          ☆

さて、ポイントはもちろん、「ALTER EGO」という言葉だ。「もう一つの自分」を

表すラテン語で、心理学の分野でもよく使われている。「アルタ・エゴ」というのは

英語読みであって、ラテン語読みなら「アルテル・エゴ」。これを短縮したのが、

仏語読みの「アルテレゴ」だ。

    

ワイン名としての直接的意味は、「もう一つのシャトー・パルメ」ってことで、日本語

だとちょっと笑えることになる。まさに、「もう一つ」、イマイチってことなのだ♪ も

ちろんシャトー・パルメのHPにネガティブな表現はないけどね。オシャレだし、日

本語の表示も一応ある(機械的翻訳)から、一度アクセスしてみることをお勧めし

とこう☆

                 

さて、ハズレとはいえ、雫が「もう一つの自分」を選んだのはどうゆう意味なのか。

4日深夜くらいにアップする予定の本格的レビューをお楽しみにってことで♪ 

それでは、また。。☆彡 

      

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

P.S.太陽ビールの自称「エース」、本間長介(田口浩正)が見つけて来たイタリア

    ワインは「il baciale」(イル・バチャレ ; アクセント記号省略)。「il」は単な

    る定冠詞として、「baciale」という言葉の文法的説明が見当たらない。

       

    日本語で検索すると「ピエモンテ方言で『婚約』『結婚の仲介人』という意味

    がある」って感じの説明があちこちに出て来るけど、おそらくほとんどが受

    け売りの連鎖だろう。イタリア語のウィクショナリー(ウィキ辞書)でさえ出て

    こないのだ。多分、キスするという意味の動詞「baciare」が変化したもの

    だと思うけどね。神とか第三者が2人にキスするから婚約ってことかな。。

       

    ちなみに、あの時の彼の台詞、「Sei tu la persona che amo」(君

    こそが僕の“愛しき人”だよ)は、英語に直すと「You are the person

    that I love」だ。単語の関係は色づけの通り。文頭で主語「tu」とbe動詞

    「sei」の語順が転倒している。また、関係代名詞「che」の後で主語が省略

    されている。

    

    ま、「グラッチェ」(Grazie!=ありがとう ; 正しい発音はグラーツィエ)は

    日本でもたまに冗談めかして使われてるから分かるでしょ♪

               

cf.『神の雫』第1話、軽~い感想♪

  桟橋をわたる恋人たち~『神の雫』第2話

  父の重み、ブランドの価値~『神の雫』第3話

  使徒による聖母への召還~『神の雫』第4話

  ピンクとブルーのマリアージュ~『神の雫』第5話

  孤高を目指して闘う男たちの絆~『神の雫』第6話

  弥勒菩薩の救済を夢見る時代~『神の雫』第7話

  初恋の道、永遠に~『神の雫』第8話

  神、自然、そして人間~『神の雫』最終回 

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  『神の雫』第2話のワイン、「恋人たち」(第一の使徒)

  台湾の愛之絆さんへ♪~『神の絆』第2話について

  『神の雫』第3話のワイン、ドメーヌ・ペゴー(第二の使徒)

  『神の雫』で韓国へ~アジア進出、第4弾♪

  亀梨和也『神の雫』打ち切り情報について

  『神の雫』第5話のイタリアワイン、パラッツィ

  『神の雫』第6話のワイン、シュヴァリエ・モンラッシェ(第四の使徒)

  『神の雫』第7話のワイン、カンヌビ・ボスキス(第五の使徒)

  『神の雫』第8話のワイン、シャトー・ラフルール(第六の使徒)

  『神の雫』原作をYahoo!コミックで立ち読み♪

  『神の雫』最終回のワイン、シャトー・ル・ピュイ(神の雫)

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   生きる場所を求めて~『野ブタ』再考

   現在から未来へ、あなたと共に~『サプリ』最終回

   悲劇を装った青春コメディー♪~『たったひとつの恋』最終回

   何でボクシングやってんだ~『1ポンドの福音』第1話

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父の重み、ブランドの価値~『神の雫』第3話

 ブランドから安心感・・・

    

 大事なのは 名前でも値段でもない ただひたすらに味だ!

 ブランドワインは 常に一流でいるための努力が不可欠なのだ

 ブランドは一日にしてならず そのキュベ・ダ・カポもそうだ

 ボルドーやブルゴーニュに比べ 格下と思われていたローヌ地方のワインの

 可能性を信じ 並々ならぬ努力をしてきた人々の力が生み出した

 これもまたブランドだ

      

 神咲先生は 名前だけでない 価値を伴った真のブランドを認めて来た!

 ひょっとしたら キミは今回 最初から ブランドワインを外して

 使徒探しをしていたのではないか

 だとしたら 勘違いも甚だしい!

 結局キミは キミ自身が 神咲というブランドから逃げ 

 ノンブランドというブランドワインに迷い込んでいたに過ぎない!

    

 見事な勝利だった 一青

   

 ・・・・・・(雫 沈黙)・・・・・・

   

        ☆          ☆          ☆

ますます面白い♪ 書くことがあり過ぎて困ってしまうほど内容のある回で、前回

より更に私の評価は上昇した☆ 記事へのアクセスも多いし、今期この作品をレ

ビュー対象にしたのは正解だ。脚本の渡辺雄介も、演出の石尾純も、この調子

でいいと思う。自信を持って作り続けて欲しい。福島祐子中島靖雄の音楽には

最初ちょっと抵抗があったけど、ようやく耳に馴染んできた。KAT-TUNの主題

『ONE DROP』もね。ま、ホントはバラードの方が良かったけど、ファンに怒ら

れそうだから書かないことにしよう♪ 書いとるわ!

      
      
私の高評価の一方で、世間の評価を示す視聴率はさらに下がって、6.2%になっ

ている。低調気味の今期の連続ドラマの中でも、際立って低い数字だ。でも、前回

の急落ほどの衝撃はない。こうなると、視聴率5%台までは想定の範囲内だろう。

     

今回もまた、この視聴率に関して少し話したいんだけど、その前にまず、第2話の

記事に関してお伝えしたいニュースがある。第2話とは、素晴らしい「向こう岸」へ

とわたるための「桟橋」(=人の努力)の重要性を語ったストーリーだった。それに

対してウチのレビューでは、新たな視点を付け加えた。桟橋とは、ただ眺めるもの

ではなく、自分たちで作るものだという事だ。

    

例えば、父・神咲豊多香(古谷一行)の挑戦的な遺言状とは、息子・神咲雫(亀梨

和也)に対して、桟橋の支柱だけを作って差し出したようなもの。それに対して、雫

がその挑発に乗ったのは、支柱の上に桟橋の板を並べていくようなものだ。双方

の努力によって、父と子は美しい対岸を目指すわけだ。対岸(=行く先)が本当に

美しいかどうかよりも、そこへと向かうプロセスこそが美しいわけだ。本質的に限

りある存在である、人間の営みとして。

        

言葉だけだと空疎にも聞こえるこうした理屈は、語る本人が実行に移してこそ説

得力を持つ。私の場合、過去3年半近くにわたって書き続けてるレビュー自体が、

桟橋作りの実行の一つだ。そして今回、新たな桟橋作りにチャレンジした。それ

が、台湾のファンサイトとの交流だ。

       

昨日苦労してアップした「メッセージ記事」は既に読んでる方が多いだろうけど、

要するに台湾の優秀なサイト運営者・愛之絆さんが、ウチの記事を引用して4ヶ

国語(中国語、日本語、フランス語、英語)を使用した記事をアップしたのだ。そ

れを見て感心した私も、同じく4ヶ国語混じりで応答したってこと。日本男児たる

もの、当然だろう♪ (熱いわ!)

              

まさに、海(=泉)をわたる架け橋の、両岸からの建設だ。当初はちょっと誤解さ

れてしまったようだけど、それも想定内のこと。言葉も習慣も違うし、少なくとも私

はこうした経験が全くないから、ちょっとした失敗は覚悟の上だ。幸い、驚くほど

短時間でコメントとメールのやり取りを交わして、木造のささやかな桟橋が形を見

せてきた。これぞ愛の絆(ainokizuna)あちらでウチに言及してる最新の記事

へは、ここをクリックすればOK。

      

ひょっとすると次は別の国へ桟橋をかけるかも知れない。海外のあなた♪ そち

らのサイトはちゃんと拝見してますよ☆ 言葉は今の所ほとんど分からないけどネ。

                 

以上、『神の雫』自体が、海外(特にアジア)と日本の相互理解へとつながる桟橋

にもなってるって話をした後で、視聴率の話に戻ろう。私は冒頭で、今回の数字

は想定内だと書いたし、先週のコメント欄のレスにもそうゆう話を書き込んでる。

    

同じ「ジャニーズ・ブランド」の山P=山下智久主演、『コード・ブルー』の場合でさ

え、第7話で10.8%まで落ち込んだ。『an・an』好きな男ランキング2008にお

ける亀梨の得票数は、山下のほぼ半分だから、それだけ考えても、10.8%の

半分である5.4%までは不思議じゃない。2倍かどうかはともかく、「Pブランド」

は「亀ブランド」よりも優勢なのだ。「味」はともかく、「売り上げ」はね。

       

おまけに、『雫』の「火10」というブランド(日本テレビ・火曜夜10時からの連続ド

ラマ)は、『ブルー』の「木10」(フジテレビ・木曜夜10時の連ドラ)というブランドよ

りも格下で、販売中止(打ち切り)も決定している。共演者を見ても、失礼ながら

『雫』は『ブルー』よりやや格下だ(私の趣味は別)。

    

原作マンガ(原作・亜樹直、作画・オキモトシュウ)がヒットしてるといっても、日本

での単行本19巻の売り上げは計200万部程度。控えめに、1人が5冊だけ買う

と仮定しても、購入者は僅か40万人しかいない計算になる。日本の人口は1億

3000万人弱だから、原作ファンが全員ドラマを見たとしても、視聴率のプラスは

0.3%にすぎないのだ。

          

という訳で、5%台までは驚かない。ただ、去年冬の不人気ドラマ、小日向文世&

松田龍平&吉高由里子『あしたの、喜多善男』でさえ、5.2%で踏みとどまってる

から、『雫』が4%台まで行くとちょっとした事件だろう。5%を切ると、統計学的に

はゼロともみなせるのだ。ま、それでも私の評価は変わらないけどね。遠峰一青

(田辺誠一)の言葉を借りるなら、「大事なのは・・・ただひたすらに味だ」♪ ただ

し正確に言うなら、ちょっと違ってる(後述)。

             

       ☆          ☆          ☆

で、その味について、つまりドラマの内容や価値について、さらに話を進めていこ

う。今回のサブタイトルは「父が教えた団欒の味」だ。でも、これは神咲親子の関

係に焦点を当てたものだ。ドラマ全体を見るなら、「団欒」(だんらん)とは、ブランド

がもたらす価値の一つに過ぎない。だから、以下ではブランドについて考えてみる。

         

まず、そもそも「ブランド」とは何なのか。日本語の辞書の高級ブランド、岩波書店

『広辞苑』(第四版,1991)を引くと、元の英単語「brand」と共に、「(焼印の意) 

商標。銘柄」とだけ説明されている。余りに不親切な説明だから、去年発行の第

六版では改善されてるのかも知れない。ただ、試しにもう一つのブランドである三

省堂『大辞林』(第二版,2006)を見ても、英単語と共に「銘柄。商標」としか書か

れてない。間違ってはいないけど物足りないし、今回のドラマとは合ってない。

            

そこで更に、一般大衆向けの超お手軽ブランド、『ウィキペディア』(日本版)にアク

セスすると、すぐに読者が引き返しそうなややこしい説明の途中に、「狭義には、

ファッション分野での高級品イメージのついた一部メーカー及び商品群を指す」と

書かれてる。これこそ、今回のドラマの意味だ。つまり、私の言葉でまとめ直して

みると、ブランドとは商標、銘柄のことで、特に高級なものとか人気のあるもの

指す言葉だ。かつては焼印で示されてたけど、今では名前やロゴ(独特の簡単な

文字・記号・絵)で示されてる。

               

ブランド品はしばしば値段が高い(orコストがかかる)し、その割に中身を伴わな

いことも目立ってるから、一般には冷たい視線を浴びることも多い。ブランド品を

身に付けるだけで中身を伴ってない人間への風当たりも強いわけだ。例えば、

一流大学卒というブランドを身に付けた人間を叩く記事は、週刊誌でお馴染みだ

し、ブランド品を買いあさる若い女の子たちも、しばしば大人の男性(or 女性)か

ら冷たい視線を浴びている。今回のドラマでも、中盤まではブランド品を否定する

流れになってた。

      

つまり、「第二の使徒」をめぐる遺言状の「団欒」という言葉から、雫は「庶民的」

なワインを探すわけだ。その途中で、紫野原みやび(仲里依紗)の幼馴染・高杉

新一(松田悟志)が登場。ブランドワインは庶民的でないのに、ブランドだけで飛

びつく消費者の愚かさを笑いつつ、欠陥商品で金儲けする嫌味な男。ワインの

中身はダメでも、ブランドの「イメージが価値を生み出す」のだから、ノンブランド

なんて話にならない。

      

それに対して雫は、ノンブランドの3000円のワインを用意して、その中身=味で

高杉をうならせる。「ブランドが全てじゃない。そう思いませんか♪」。この辺りで、

私はちょっと不安を覚えてた。まさかこのまま、ノンブランドが味で勝利するなん

て話になってしまうのか。それじゃ、余りにレベルが低過ぎる、と思ってたのだ。

      

私自身で言うと、ブランドに対してそんな見方をしてたのは、せいぜい高校までの

こと。20歳くらいになると、それほど単純な話じゃないことはよく分かってた。ブラ

ンドが駄目で、ノンブランドがいいなんて話ではない。単純に上下を逆転させるだ

けの発想では幼過ぎるのだ。

              

雫が何歳の設定か知らないけど、20歳を数年過ぎた社会人だし、亀梨和也の

実年齢は22歳。夜10時台のワインドラマなら、視聴者の年齢層も高めのはず。

大丈夫かよ、と不安に思ってたら、大丈夫だった♪ ちゃんと終盤で、大人の一青

が、半ば子供の雫に対して、世の中の複雑さや奥行きの深さを教える話になった。

「超ブランド」が「反ブランド」に勝利したと言ってもいいだろう。ブランドとかノンブラ

ンドとかを超えて、いい物をいいと認める態度が、単純にブランドに反対する態度

に勝利したということ。

           

高級ブランドや人気ブランドがその地位を築き、更に保ち続ける背景には、絶え

間ない努力がある。ワインより庶民的で、しかもアジア全体での人気を26年間保

ち続けてる東京ディズニーリゾート(ディズニーランド&ディズニーシー)でも、その

圧倒的なブランド力を保つためには、絶え間ない努力を続けてる。今、私も含め

てネットユーザーの多くが使ってるWindowsも、OS(基本ソフト)の世界標準の

地位を守るために、必死に改革し続けてるわけだ。確かに、雫の言うように「ブラ

ンドが全てじゃない」。でも、ブランドは無意味でもない全否定ではなく、中身に

応じた部分肯定こそが重要。これは織田裕二『太陽と海の教室』でも書いた事だ。

                    

供給者の側の努力だけでなく、消費者の側の反応も、ブランドを鍛えている。つ

まらないテーマパークはすぐ口コミで情報が伝わるし、入場者数が減る。出来の

悪いOSなら世界中で非難されるし、初期費用が無料のリナックス(Linux)に少

なからずなりのユーザーが移行してしまう。こうした大規模な反応、あるいは人々

の変化があるからこそ、ブランドをキープする供給者側の努力が継続されること

になる。もちろん、営業力とか広告・宣伝という努力もあるけど、商品の中身に関

する努力も当然必要なのだ。コカコーラは宣伝も上手いけど、中身もノンブランド

の安物より美味いのだ♪

                

そうしたブランドの長年の努力が、「安心感」をもたらす。ノンブランド品の庶民的

な安心感ではなく、ブランド独特の「年老いた人こそが持つぬくもり」みたいな安心

感。この安らぎこそ、第二の使徒が醸し出すべき「懐かしき団欒」であった。一青

の完勝、雫の完敗。ワイン以外を断って、渇き=渇望を極限まで高めて探求した、

求道者のような一青は見事だったし、田辺誠一の激しすぎてちょっと笑える演技

も味わい深かった。手から流れるワインと血を、恍惚とした表情でなめた時、テロッ

プで小さく「これはフィクションです」とか映れば、もっと笑えたかも♪ あそこの内

田有紀の表情も良かったな。

                              

雫の敗北には、みやびへの仄か(ほのか)な思いも悪影響を与えたかも知れない。

バーのマスター・藤枝(辰巳琢郎)にもすぐ見抜かれてた、淡い思い。一時的に隣

のイスが空いたことによる、みやびへの渇き=渇望。これが、庶民性への志向(失

礼♪)を増幅させてしまったのだろう。高級ブランド or セレブ的な美少女、セーラ

(佐々木希)にも価値があることが分かってれば、また違う「展開」があったはずな

のだ。個人的には、そっちの方が見たかったかも♪

        

雫の敗北は、父に対する敗北でもある。一青が厳しく指摘したように、雫は「神咲」

というブランドから逃げて「ノンブランドというブランドワインに迷い込んでいたに過

ぎない」ように見える。またロベール(竹中直人)もほのめかしたように、雫は「ワイ

ン評論家・神咲豊多香」というブランドから目を逸らしてたように思われる。豊多香

はやっぱり実力者だし、負けたとはいえ素人の雫がここまで善戦してることを考え

ても、神咲家ブランドのDNAはやっぱり優秀なのだ。

      

その意味で、第二の使徒とは父・神咲豊多香のことだ。私は前回、第一の使徒と

は雫のことだと指摘したから、これでドラマの序盤に「息子ワイン」と「父ワイン」が

揃ったことになる。あと、母親で1本作れるとして、残りの4本はどうするのか、原

作者も含めてスタッフの腕の見せ所だ。

   

当然、残り4本のうち1本は、「ほのか」と呼ばれる女性(?)と関係してることが

予想される。20歳の誕生日に雫が見た「親父の裏切り」の証し。母が亡くなった

1990.12.19」に、父が「ほのかと実りを祝う」と書いてた相手(?)。ここで

「?」を2回つけたのは、それが女性であるとは限らないし、人間であるかどうか

さえ分からないからだ。でも、マキ(内田有紀)がある程度まで調べてるってこと

は、やっぱり女性なのかね。

            

霧生(戸田菜穂)の僅かな動揺を見ると、霧生のことのようにも思えるけど、それ

じゃヒネリが足りないな。「ほのか」が霧生で「実り」が子供じゃ、ベタ(そのまま)

過ぎるでしょ。ま、全9回ならそんなもんかね。私が脚本家なら、もっと変わった

ストーリーにしたい所。「ほのか」は人間じゃないとかさ。ただし視聴者としては、

ちょっと霧生に萌えて来た♪ シックな服装で取り澄ました感じがそそるね。男と

しては別な姿への探究心が湧くわけよ。これもまた、Y染色体という男性ブランド

の仕業なのか。「利己的な遺伝子」の生き残り戦略なのか。。

              

         ☆          ☆          ☆

さて、そろそろ時間だ。最後に一言、付け加えとこう。私は一青と少し違って、

「大事なのは、名前でも値段でもない。ただひたすらに味だ!」とまでは思わない。

名前がもたらす価値、値段がもたらす価値というのは確かにあると思うし、いく

味が良くてもコスト(金、時間、労力)がかかり過ぎなら評価は下がる。つまり、

コスト・パフォーマンス(=費用対効果)が重要ってこと。

            

実際、世界的に深刻な経済状況にも関わらず業績を伸ばしてるのは、アパレル

(衣服)では「ユニクロ」、飲食では「餃子の王将」が代表的。どちらも海外進出を

果たしている。安いわりにはいい商品を売ることで有名な、コストパフォーマンス

の高い「庶民的ブランド」だ。

                                           

10万円のワインを楽しむのなら、5000円のシャンパンで十分美味しいと思う

し、自分で運動して汗を流した後の100円程度のコーラの方がコスト・パフォー

マンス的に上だと思ってる。身体やノドの「渇き」があれば、一気にドリンクの美

味しさが増すわけだ。だからRUN&BIKE♪ テンメイ・ブランドの宣伝かよ!

ではまた。「le quatrieme verre」(グラス4杯目=第4話)にて。。☆彡

        

         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

P.S.あえて本文には書かなかったけど、実は雫が用意したノンブランドのワイン、

    「ユッセリオ・コート・デュ・ローヌ(’07)」(USSEGLIO COTES DU 

     RHONE 2007)を調べると、樹齢100年近くのぶどうの木から大部分

     が作られてるようだ。すると、「100年の老木」とか「古いブドウの木」とい

     う「ドメーヌ・ペゴー」の売り文句と大差ないことになる♪ ま、もちろん高

     級ブランドとしての伝統の長さと重さを指す比喩的な言葉だろうけどね。

         

     あと、高杉の親父さんの豆腐屋も、ブランドではないのに歴史がありそう

     だから、ちょっと話がややこしくなってた。ま、みやびが雫の敗北に気づく

     流れを作りたかったのは分かるから、良しとしとこう。

                     

P.S.2 今回の遺言状2枚をほぼ元通りに再現すると、以下のようになる。

        (1枚目: 改行は原文のまま。漢字や句読点もほぼ合ってるはず)

   

               第二の使徒

          そのワインで、私は団欒を懐かしむ。

          ある冬の日、草むらで友達と

          遊び回っていると、夕焼けが

          辺りを真っ赤に染め、どこから

          ともなく、夕食の香りがした。

          空き地の草の匂いと、上等なハーブや

          スパイスが鼻をくすぐり、

          私は家路を急ぐ。

          だが途中、日が暮れ、道に迷って

          しまった。泣き出しそうになる私に、

          優しげな男性が声をかけ、手を

          差し伸ばし、一粒のお菓子をくれた。

          ホッとするような甘さ。

      

        (2枚目 改行、漢字はほぼ合ってるはず。句読点は豊多香の

         語り口をそのまま再現した)

        

          考えられないほどの芳醇さ。

          私は、その男性に手を引かれ、

          気がつくと、家の前にいた。

          中から団欒の声が聞こえ、

          私は温もりを求め、木の扉を開けた。

      

P.S.4 甘口の「貴腐ワイン」という言葉、初めて聞いたけど、インパクトある言

      葉だね。漢字の変換も出来るのか。「貴腐」はフランス語の「pourriture

      noble」(プリチュール ノブル=高貴なる腐敗)の直訳。テレビの台詞か

      ら「寄付ワイン」を一瞬イメージしたのは、私だけじゃないはずだ♪

     

P.S.5 どうも、みやびより一青の方がコミカルに思えてきた。今回、テイスティ

      ング(試飲)を続ける途中でうっかり(?)コルク栓まで口に放り込んだ

      のはギャグとしか思えない♪ ワイングラス無しに飲むフリをした「エア・

      テイスティング」(人気の「エア・ギター」からの造語)もコントでしょ。毎回、

      2、3回はサラッと何かやらかしちゃって欲しいもんだ。あくまで、それと

      なく自然に、真剣な表情で。

        マキがあの部屋で毛皮を着てたのも、半ばギャグだろう。もちろん15度

      以下のワイン用の部屋に長時間いることの描写にもなってるけどね。

            

P.S.6 お笑いってことでは、遺言状からのイメージが古過ぎるのも笑えた♪

      チャンバラ、メンコ、手作りの竹馬・・・どんだけぇ~古いんや! 海外の

      方、誤解しないでネ☆ あれは雫の父親の幼い頃、つまり50年くらい前

      のイメージだから。。

                  

P.S.7 またフランス語で面白いことに気づいた。『神の雫』のフランス語訳は

      『Les Gouttes de Dieu』(レ グット ドゥ デュ)。ところが、雫だけ

      英語にしてみると『Dew de Dieu』(デュ ドゥ デュ)。つまり『神の雫』

      とは、一言で訳すと「デュ」なのだ。フランスの出版社さん、今からタイト

      ル変更するのもいいかもよ。ま、米国との関係を考えると無理かな♪☆彡

     

cf.『神の雫』第1話、軽~い感想♪

  桟橋をわたる恋人たち~『神の雫』第2話

  使徒による聖母への召還~『神の雫』第4話

  ピンクとブルーのマリアージュ~『神の雫』第5話

  孤高を目指して闘う男たちの絆~『神の雫』第6話

  弥勒菩薩の救済を夢見る時代~『神の雫』第7話

  初恋の道、永遠に~『神の雫』第8話

  神、自然、そして人間~『神の雫』最終回 

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  『神の雫』第2話のワイン、「恋人たち」(第一の使徒)

  台湾の愛之絆さんへ♪~『神の絆』第2話について

  『神の雫』第3話のワイン、ドメーヌ・ペゴー(第二の使徒)

  『神の雫』で韓国へ~アジア進出、第四弾♪

  『神の雫』第4話のワイン、アルタ・エゴ(第三の使徒の手がかり)

  亀梨和也『神の雫』打ち切り情報について

  『神の雫』第5話のイタリアワイン、パラッツィ

  『神の雫』第6話のワイン、シュヴァリエ・モンラッシェ(第四の使徒)

  『神の雫』第7話のワイン、カンヌビ・ボスキス(第五の使徒)

  『神の雫』第8話のワイン、シャトー・ラフルール(第六の使徒)

  『神の雫』原作をYahoo!コミックで立ち読み♪

  『神の雫』最終回のワイン、シャトー・ル・ピュイ(神の雫)

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   生きる場所を求めて~『野ブタ』再考

   現在から未来へ、あなたと共に~『サプリ』最終回

   悲劇を装った青春コメディー♪~『たったひとつの恋』最終回

   何でボクシングやってんだ~『1ポンドの福音』第1話

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『神の雫』第3話のワイン、ドメーヌ・ペゴー(第二の使徒)

『神の雫』第3話(le troisieme verre : ル・トゥルワジエム・ヴェール : グラス3杯

目)が終わった所だ。本格的レビューにはまだ時間がかかるから、例によって先

「第二の使徒」ドメーヌ・ペゴー キュベ・ダ・カポ(’00)について、簡単な記事

を書いとこう。遠峰一青(田辺誠一)が対決の場に持って来たワインだ。神咲雫

(亀梨和也)が持って来たワインについては他のサイトにお任せってことで♪ 毎

回1本が限界だ。。

   

追記: 第3話レビューをアップ。

       父の重み、ブランドの価値~『神の雫』第3話 )

              

まず恒例のワインラベル(=「エチケット」)の解読から。下の方は二箇所読み取

れなかったので、悪しからずご了承を。上段が元の表示、中段が読み方、

が翻訳 or 意味だ。文字化け防止のため、いつものように、フランス語のアクセ

ント記号は省略してある。

                    

            DOMAINE

            PEGAU

    Chateau neuf-du Pape

   APPELLATION CHATEAU NEUF-DU-PAPE CONTROLEE

   Mise en Bouteille au Domaine

   Paul FERAUD et Fille Proprietaire ???

   a CHATEAU NEUF DU PAPE V?? FRANCE 

         PRODUCT OF FRANCE

                

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

         ドメーヌ

         ペゴー

   シャトー・ヌフ・デュ・パプ

   アペラシオン シャトー・ヌフ・デュ・パプ コントロレ

   ミ・ザン ブテーユ オ ドメーヌ

   ポール フェロー エ フィーユ プロプリエテール ???

   ア シャトー ヌフ デュ パプ ヴォク?? フランス

      プロダクト オブ フランス

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

        ドメーヌ

        ペゴー 製造

   シャトー・ヌフ・デュ・パプ(教皇の新しい城)

   原産地統制名称 シャトー・ヌフ・デュ・パプ村

   ドメーヌ(ぶどう園)にてボトル詰め

   ポール・フェローと娘の作品 所在地 ???

   シャトー・ヌフ・デュ・パブ村 ヴォクリューズ県?? フランス    

         フランス産

     

       ☆          ☆          ☆

原作マンガだと「第三の使徒」になってるらしいこのワイン、値段は前回と同じく

5万円~10万円程度のようだ。気になったのは、ラベルのどこにも「キュベ・

ダ・カポ」という名前が見当たらないこと。実は、裏のラベルに書いてあるのだ。

要するに、この生産者においては「5段階の1番上」を表す言葉らしい。

       

フランス語の表示は「cuvee da capo」。テロップは「キュベ」と書いてたけど、本

当の発音は「キュヴェ」なのだ。後ろの「da capo(ダ・カポ)」はイタリア語からの

借用で、日本語にもなってる「ダ・カーポ」のこと。音楽用語だと、「最初から繰り

返して」という意味で、色んな辞書にもそう書いてあるし、英語のウィキペディア

でもそう書いてある。

          

ただ、このワインの場合には、元のイタリア語の文字通りの意味に戻って考える

べきだと思う。すなわち「最初から」。「cuvee」はワイン園とか等級を表すか、あ

るいは発酵させられたという意味。だから、「cuvee da capo(キュヴェ・ダ・カポ)」

で「最初の等級」、結局は1級って意味だろう。そこに、「何年も前からじっくり発

酵させられた」という意味を重ねてるのかも知れない。

        

とりあえず今回はこの辺で。本格的レビューは24時間後くらいにアップしたいと

思ってる。ではまた。。☆彡

    

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P.S.ドメーヌ・ペゴーのHPはなかなかオシャレで、見るだけでも心地良いから

    お勧めだ。 http://www.pegau.com/

     

cf.『神の雫』第1話、軽~い感想♪

  桟橋をわたる恋人たち~『神の雫』第2話

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  初恋の道、永遠に~『神の雫』第8話

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