逆行性の解離と、二つの穴~『A LIFE~愛しき人~』第6話

凄かったね、美人ナース・由紀(木村文乃)の誘惑。

  「私にワインの全身麻酔をかけて、オペして食べて♪」

   

そこまで言ってないだろ! 誘惑を拡大解釈して、井川(松山ケンイ

チ)がホントに食べちゃうと、後で「鯛」が怒って問題になるから要注

意なのだ。ワイン飲むとバットスイングの威力もイマイチになるし♪

また野球か!

    

ちなみに、アジアの読者の方にとっては分かりにくい日本語だろ

うから、あっさり読み流すのがお勧めだ♪ 機械翻訳もムリでしょ。

    

他にも凄かったのが、シアトルから来たブロンド美女☆ 出てない

だろ! いや、沖田(木村拓哉)がシアトルにメールして、手術方法

の質問をしてたから、来週はもっと上の立場の美人女医が登場し

て大活躍、ドヤ顔の女王様になるのかと思ったわけ♪ 

    

ちなみにこれは、時間の流れに沿った、現在から未来に向かっての

想像だから、逆行性じゃなくて、「順行性の空想」と呼ぶべきものだ。

   

    

         ☆        ☆        ☆

上から目線の美人といえば、弁護士で高身長の実梨(菜々緒)。

公式ツイッターのこの写真は、いいね♪ 既にあちこちに拡散し

てるから、著作権も肖像権も事実上、無効だろう。

     

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この写真を見て、菜々緒は手が長いね・・なんて平凡な事を書

くようじゃ、マニアック・ブロガーにはなれない♪ なりたくない

だろ! 写し方の技術が巧みなのだ。

    

菜々緒は半身で片手を突き出して、指先まで伸ばしてる。竹内

は正面を向いて、両手を曲げて、左手は下に向けてるし、指は

曲げてる。黒い服と白い服の対比=コントラストも鮮明。

  

お遊びのスチール写真でさえ、この程度のテクニックは使うのだ

から、ドラマ本編の撮影や脚本は遥かに高度なのだ。今回は両方

を見てみよう。その前に、恒例の~医学用語チェック♪ 古っ! 

      

   

     ☆        ☆        ☆

さて、じわじわと人気が広がったのか、コメディ路線が功を奏した

のか、裏番組が弱めだったからか、視聴率が15.3%まで上昇し

た、『A LIFE』第6話。

        

やたら医学用語のテロップが出てたけど、物語的にも映像的にも、

最大のポイントは明らかに、「逆行性の解離」だった。

     

これを理解するには、実梨の父親の緊急手術を理解する必要が

ある。「Ⅰ型解離に対するトータルアーチリプレイスメント」。

   

つまり、まず心臓のすぐ近くで破れて、遠くまで剥離が広がってる

大動脈の解離(血管内の膜のはがれ)に対して、弓型に曲がった

部分の血管を丸ごと人工血管に取り替える手術だ。Ⅰ型という

分類は、ドベイキー(Debakey)によるもので、現在は少数派

なのかも。ネットの情報が意外と少ない。

   

   

     ☆        ☆        ☆

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上の図は愛知県・安城更正病院のpdfファイルより。心臓は省略

されてるけど、どこよりも明快な説明だ。血管の膜が二重になっ

てしまって、その間に血が流れ込んでる。だから当然、心臓のそ

ば、図の左上の穴が重要な目印となる。

    

ところが、手術中にモニターで見てた壮大(浅野忠信)の顔色が

変わった。血液の流れと逆向きに、上の図の右下から左上に

向けての解離もあったのだ。つまり、穴は2つ開いてて、両側か

ら患者のハート(心臓=心)を痛めつけてる。

  

またしても、脚本家・橋部敦子の実力を誇示するハイレベルな設

定なのだ。実梨も壮大も、心の穴が2つ開いてしまって、両側か

ら苦しめられてるのだから。。

       

ちなみに、脳、心臓、肺の血管の図も添えとこう。中外製薬HP

より。黄色い〇印が今回のドラマと関係する部分。

   

170222a

   

    

      ☆        ☆        ☆

そもそも人間の中心には、口から肛門につながる長い穴が開いて

て、上下から行われる愛の営みは、存在の穴埋めという象徴的意

味を持つことになるわけだが、それ以外にも重要な穴はある。

   

まず、実梨の穴。遠い過去、浮気してた父親に捨てられてしまっ

たのが、心の大きな穴。その父親が突然、病院に搬送されて来

たから、昔に遡るような形で、合意書でお別れしてた。逆行性の

お別れ、解離なのだ。

   

そして、もう一つの穴が、壮大とのお別れ(に見えるもの)。自分

から別れを切り出せば、壮大が一度は引き止めてくれると思っ

たら、あっさり「ありがとう」と同意♪ 視聴者は笑うところだけど、

当事者は笑えない。

   

「涙をこらえた女性が一人で歩いてる時に限って、通行人がぶつ

かる」♪ またしても、マーフィーの法則、恐るべし。。私が青梅マラ

ソンにエントリーした年に限って、大雪やインフルエンザが来襲す

るのと同様だろう(笑)

   

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上は、若者グループにぶつかられて倒れた場面。パンストで

妖しく光る膝や太腿辺りに気を取られた視聴者もいるだろう♪

他人事か!

   

公式動画サイト・TVerから、縮小キャプチャーさせて頂いた。非営

利の個人ブログのレビューにおける、限定的・好意的・明示的な

引用なので、問題はないと考える。

         

ここではもちろん、グループの中の女性の言葉に耳を傾けなけ

ればならない。「謝れば?」と小さく言ってるのだ。しかし、実梨に

謝る人はいない。父親も、不倫相手も。脚本なのか、「木村(^v^)

ひさし」による演出なのかは不明だけど、芸が細かいね。

   

     

     ☆        ☆        ☆

一方、壮大にも2つの穴が開いてた。それをキレイに象徴して

たのが、渋谷から全国展開したスパゲティ店♪ 分かりにくっ!

ハイハイ。壁の穴ね。

  

ウチのブログでは、第1話のレビューから穴と絵に注目してた

けど、今回は絵の額縁が床に落ちて、穴が2つ見えてた。壁の

取り付け部分が壊れたわけか。

   

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ここで、影と穴の位置に注目しよう。頭と心臓、つまり、心の位置

に2つの穴が開いてる。下側の穴は、壮大が殴った凹み。

   

   

     ☆        ☆        ☆

壮大にとって、昔の穴は父親に「価値がない」と言われ続けたこ

と。98点のテストでも、2点の減点が医師にとっては致命的だと

ののしられる。

   

その叱咤激励に負けずに歯を食いしばって頑張ると、『巨人の

星』とか、昭和のスポ根になる所。ところが平成のフィクションで

は、心の傷、トラウマとされて、教育方法としても全くダメなものと

されてしまうのだ。体罰に対する現実社会の反応も、同様。

  

この昔の心の穴、心の傷に、あらためて塩を塗りこめたのが、

すし屋のオヤジ。そりゃ、鯛茶漬けだろ! そうじゃなくて、壇上

のオヤジ(柄本明)ね。恩師を追い出してまで病院の提携を成

功させても、何の価値もないと怒鳴りつけてた。壮大は当然、

昔を思い出すから、時間を遡る逆行性のダメージとなる。

  

そしてさらに、現在の穴も開いてしまった。愛人であり、病院を守っ

てくれる顧問弁護士でもある、実梨との別れ。あっさり認めてしまっ

た後、その穴の大きさに打ちのめされることになる。

   

ちなみに実梨は、壮大も父親に開けられた穴で苦しんでる仲間だと

思ってたら、そうでもないような冷たい扱いを受けてしまった。そこで

また、過去に遡って「あの人、本当はもともと仲間じゃなかった・・」

と思ってしまう。逆行性の落胆、逆行性の別離と呼んでいい。

     

    

     ☆        ☆        ☆

なお、逆行性とかトラウマという話で有名なのは、2人の深層心理

学者の論争だ。先輩・後輩の仲でもある大物、フロイトとユング。

   

フロイトは、幼い時期のトラウマの記憶は現実のものだと考えた

が、ユングは「逆行性の空想」かも知れないという考えを提示。

つまり、昔に遡って、「私が幼い頃、こんな事があった」と空想して

るだけかも知れないと考えたのだ。

  

公平に見れば、記憶は常に現実と空想の融合であって、どちら

が正しいというわけでもない。ただ、トラウマを理論の中心に据え

てる年長者のフロイトは激怒。若いユングはそもそも、それほど

こだわりがない部分でもあるから、謝らないのであった。

   

通行人グループの女の子なら、小さな声で、「謝れば?」とユング

にアドバイスするだろう♪ 実梨は今後も登場するようだから、案

外、壮大が「悪かった」と謝るのかも知れない。野球のために(笑)。

コラコラ!

    

どちらかの父親が再登場して謝るというのは、流石にないかな。

殺意のようなものを持ってしまった実梨と、家族を捨てた父親とが、

お互いに謝るとキレイだけどね。

  

私自身は、悪くなくても謝れるのが大人だと思ってる。謝った方が

結局、得だから♪ 世渡りの打算か!

   

    

      ☆        ☆        ☆    

最後に、井川の手術を成功に導いた予習の映像を確認しとこう。

上手く切り抜けた直後、カメラは井川の机の上をアップで映して

た。そこにはまるで沖田みたいに、予習の絵が描いてあって、

「4 逆行の可能性」とか書き込んでたのだ。その対処方法2つと

共に。折角のカットだから、もうちょっとハッキリ映せばもっと

良かったかも。

      

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折角、準備して手術室に入ったのに、誰も相手にしてくれなくて

淋しそうだった羽村(及川光博)も可愛くて、いいね♪

それでは今日は、この辺で。。☆彡

   

   

   

cf. 切ってつないで治す、心の穴、頭の影

              ~『A LIFE~愛しき人~』第1話

   華麗なるキムタク、雪山へ~第2話

   みどりの目に映る FIRST PASSION COLOR~第3話

   私って、いつフラれたの?~第4話

   少年たちの冒険と、最小の傷の手術~第5話

         

                    (計 3603字)

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小保方晴子日記3、わずか650字の感想

今週は字数制限が厳しいので、ほんの一言だけ。既に初回と第

2回で記事2本書いてるので、もう止めるつもりだったけど、地味

ながら需要があるみたいだし、第3回「マスク、腰痛、雪山の旅館」

についてもつぶやいとこう。雑誌『婦人公論』に連載中。

    

理研を辞めた直後、2年前の年末年始あたりの逃避行を毎日報

告してる段階で、今回が一番暗くて重い内容。2015年1月

5日~10日の日記の公開分を普通に読むなら、一人きりで、

心まで凍える旅。

     

食事したくないのに、断りの言葉を口にすることさえ出来ないから、

無理して飲み込んだり、残したり。顔を見せたくないから、旅館の中

でもマスクしたまま。大浴場でも、「顔隠して、身体隠さず」状態♪

   

顔のパックをはがした途端に病状が悪化。素の顔をさらすのを、無

意識が拒絶してるわけか。

  

   

     ☆        ☆        ☆

腰痛は、雪道をチェーン付きの車で走ったせいかも。自分でチェー

ン付けて運転してるのかね? 寝込みがちな状態でも、最低限の

現実的行動は出来てる感じ。宿の予約、移動、顔パック(笑)

     

青汁用シェーカーに入れた水が縁側で凍ってるのを見て、自然則

の成立に安心したって話は、リケジョっぽくて、いいね♪ チェック

アウトでは社長から温かい声。「私が生きてるうちにまたきてね」。

    

オマケに付けてる先月の近況では、例の絵師・若冲の本をくれた

人が、亀の掛け軸をくれたと書いてた。亀のぽんちゃんに見せたら

喜んでたとか(笑)。残念ながら、掲載写真と同じ掛け軸は、ネット

でも本でもまだ発見できない。

    

早くも字数が無くなったので、今日はこの辺で ☆彡

        

                  (計 667字)

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少年たちの冒険と、最小の傷の手術~『A LIFE~愛しき人~』第5話

 ぼくらはみんな 生きている

 生きているから かなしいんだ

  ・・・・・・・・・・

 みんな みんな 生きているんだ

 友だちなんだ

        (作詞 やなせたかし)

  

   

     ☆        ☆        ☆

全国のバット(Bat)ファンの皆さん、こんばんは(笑)。今回も壮大

(浅野忠信)と実梨(菜々緒)のバッティング・シーンを描こうかと

思ってた。バット(But=しかし)、1回お休みしとこう。1回か! 

あんまし続けると、私がバッドな(Bad=悪い)男だと誤解されそ

うだから♪

        

ちなみにオーソン・ウエルズの名作映画『市民ケーン』で印象的

だった台詞は、「rose bud」(ローズ バッド)。この多義

的な言葉はもちろん、開く前のバラ(rose)の花びらとバット

(bat)の話も暗示してる。普通に言うなら、女と男の性=生。

     

いつか、本格的なレビューを書いてみたい、文句なしの名画だ

と思う。私は時々、ドラマや映画のレビューで映像の分析を書

いてるけど、最初に映像の文法に気付いたのは『市民ケーン』

だった。

   

言葉や物語の筋道とは少し違う次元に、映像の筋道というも

のがある。そして、bat、but、bad、budみたいな、音声

の筋道、つづり字の筋道というものもあるのだ。そしてもちろん、

バットにはバットの筋道がある。裏側に(笑)。コラコラ!

    

お硬いバットじゃなくてお堅い私にとって、不本意な読者サービ

スも大変なわけだが、だからと言って、「出家」する予定もない。

ブログ活動の「引退」も、もう少し先だろうか。長年の「所属」先

が変わる可能性は高まって来たけど。。

    

   

     ☆        ☆        ☆

さて、ドラマ『A LIFE』の第5話。かなり変則的で複雑な物語

になって来たので、視聴率13.9%への回復は健闘だと思う。

   

一話完結のスッキリ爽快型とはかなり離れてるし、善なる主人公

の大活躍とも距離がある。分かりやすく言うと、同じキムタク=

木村拓哉主演でも、『HERO』と『A LIFE』は違うのだ。

   

もちろん、一般的に人気があるのは『HERO』であって、それ

は数字にもハッキリ表れてる。あのタイプだと、何度か見逃して

も、安心して次の回を楽しめるのだ。高齢者から子どもまで。そ

れどころか、文部科学省の道徳教育ともタイアップしてたほど。

  

それに対して、『A LIFE』を第5話で初めて見た人はとまどう

はず。見事な成功もないし、どうして脳腫瘍で危ない深冬(竹内

結子)が患者の手術を担当してるのかも分からない。羽村(及

川光博)の行動や心理、立ち位置もややこしい。センター試験の

国語の問題で説明させると、炎上してしまうだろう♪

     

    

     ☆        ☆        ☆

つまり、脚本家の橋部敦子らは際どいチャレンジを行ってるわけ

で、ある意味、型にハマった医療ドラマの世界を「手術」してるの

だ。難しい手術だから、血も流れるし、失敗するリスクもある。

  

しかし倫理的な問題はないし、冒険に痛みや危険は付き物。そう

言えば、キムタクの憧れはトム・ソーヤの冒険だった♪ 

   

沖田先生を単なる聖人君子と考えると、数々の疑問点が生じてし

まう。しかし半ばトム・ソーヤと考えれば納得できるのだ。『A L

IFE』と言うより『B LIFE』。これもまた一つの生(a life)。

       

熱いものを胸の内に秘めて、正しいものも追い求めるし、危ない

事やあまり感心しない事もするガキ。失敗も当然ある。その人間

の原点の姿、少年の生き方が魅力なのだ。

    

だからつい、患者の安全より、深冬の医師としてのプライドを尊重

して、脳腫瘍の症状が出てるのに危ないオペをさせてしまう。いざ

となったら、自分がすぐ助ける準備をした上で。羽村にケンカを売

られたら、反射的に買いそうになってしまう。半ば、熱い少年だから、

ごく自然な反応だ。一瞬の後に、大人に戻って、大人しくなる。

     

     

      ☆        ☆        ☆

それでは、ようやくこの記事の冒頭に戻ろう。童謡『ぼくらはみんな

生きている』・・・じゃなくて、『手のひらを太陽に』。歌詞の書き

方がいくつか微妙に分かれてるようなので、私の判断で書いた。

    

この題名は、命の全肯定であると共に、お遊戯という行為への誘

い、広くて明るい世界の認識への誘いでもある。

     

可愛い莉菜(竹野谷咲=たけのや・さき)が踊りながら、深冬ママ

の前で元気に歌ってた。ある意味、反転させた形の「死亡フラッグ」

(今後の死を示す目印)とも解釈できる。

   

ただ、普通に歌詞をみると、どんな生でも「友だちなんだ」と歌って

る。ミミズだって、オケラだって。生きているだけで、みんな仲間。

見た目がどうでも、好きになれなくても、正しくなくても。そう言え

ば悪役に見える壮大と、善玉に見える沖田も、友だちだった。

   

    

     ☆        ☆        ☆

逆に言うと、生きていないと、仲間と認めてもらいにくいということ

だ。もちろん、死んだ後も仲間のままという関係はあるが、多くの

場合、徐々に記憶が薄れていくし、関心も小さくなっていく。たまに

墓参りとか法事に行った時だけ思い出すとか。

   

というわけで、生きていることがまず大切。それなのに、恩師で

ある優秀な医師・山本先生(武田鉄矢)を沖田が「殺した」と思っ

たからこそ、羽村は沖田を殴った。まるで小学校の教室で、子ど

もがケンカするみたいに、一人の教え子という子どもに戻って。

   

見方を変えるなら、羽村が殴ったのは自分自身とも言える。医療

事故調査報告書で、最終的に山本先生のミスを指摘して、桜坂

中央病院の辞職に追い込んでしまったのは、自分自身。その自

分への怒りを、目の前にいる沖田に投影したとも見れるわけだ。

  

心理的な防衛メカニズムの典型的なパターンで、医師なら大学時

代の初歩的な授業で習ってるはず。殴った後は、羽村の方が遥か

に痛いのだ。あまりに自分が恥ずかしくて、情けなくて。。

   

   

     ☆        ☆        ☆

だからこそ、まず、自分を仲間だと受け入れてくれる家族に電話す

る。ホッと一息ついた後、留守電に切り替えて録音した、山本先生

からのメッセージを聞いてた。

    

すると、意外なことに、山本先生は死んでなかったのだ。むしろ、人

間として、医師として、死にかけてた自分を、教え子の羽村が救って

くれたかのように感謝してた。少なくとも、表面的には。

   

このメッセージほど優れた医学教育はないからこそ、羽村は号泣す

る。先生、本当に申し訳ありません。そして、ありがとうございます。。

     

   

     ☆        ☆        ☆    

ここで思い出すのは、山本が行った手術「MICS」(ミックス)

英語と日本語の直訳は次の通り。

    

 Minimally Invasive Cardiac Surgery

  最小で  傷つける  心臓の  手術

  

テレビ画面のテロップには、「開胸せず小さな切開創による心臓

手術」と出てた。医学的には、皮膚が切れるダメージを「創」、切

れないダメージを「傷」と呼び分けるとかいう話だが、日常的には

むしろ皮膚が切れる方が傷だろう。

   

専門的な用語法はさておき、山本はMICSの手術を行って

る途中、最小の傷の手術では済まない病状だと気付いた。とこ

ろが、もっと大きく傷つけて手術すると、MICSの症例とはカウ

ントされないから、名医としての評判が上がらない。

  

だから、最小の傷のMICS手術だけで終わらせてしまって、患者

は完治しなかった。それは、「山本少年」がやってしまった大失敗

であって、結局はバレて、自分が最大の傷を受けてしまった。

      

・・・かと思ったら、実はその最大に見えた傷、つまり不正の発覚

と病院辞職こそ、山本にとって最小の傷の手術になったというお

話なのだ。ヒネリの入ったハッピーエンドで、めでたし、めでたし。

   

患者のMICS手術で冒険して失敗した山本が、羽村や沖田のおか

げで、自分自身のMICS手術に成功。結局、ぼくらはみんな、生き

ている。冷静さを失ったって、失敗したって。

   

こうした重層的な構造が見えて来ると、ネットその他で色々言われ

てる脚本家の実力、底力も分かるだろう。なかなか理解されない

くらいの高度な技術なのだ。

    

      

     ☆        ☆        ☆

最後に、沖田くんと深冬ちゃん、少年少女の冒険についても簡単

に見ておこう。

  

深冬が米国の沖田に送った携帯メールは、冒険なのだ。壮大から

のプロポーズを知らせて、沖田の出方を見るカワイイ冒険。ただし、

自分の本心は書かない。その場での、自分の傷を最小にしたい

から。結婚して欲しいと伝えて断られたら、大きな傷になると思っ

たから。

    

それは沖田にとっても同様のこと。既に、深冬のメールでかなりの

傷を受けてしまった。そこでさらに、「オレと結婚して欲しい」などと

伝えて断られてしまったら、致命傷になってしまう。そこで、自分の

傷を最小にするオペ(操作)が、「おめでとう」の文字入力だった。

    

結果的には2人とも失敗で、大きな傷を受けてしまったけど、まだ

みんな生きている。ここで2人の傷を治すには、まず、深冬の脳

腫瘍手術を最小の傷で成功させなければならない。

    

その困難な試みにはパワーが必要だからこそ、ねぎ抜き、紅しょ

うが抜きの牛丼をガツガツ食べなきゃいけないし、差し入れして

くれた美人ナースもガンガン食べなきゃいけない♪ コラコラ!

どうせ、後の編集でカットすればいいのだ。 

    

  

    ☆        ☆        ☆

ちなみに私は、由紀(木村文乃)よりも、横に座ってた2人の方が

可愛いと思う。聞いてない? あっ、そう♪

     

若くて可愛い2人が席の中央に座って、地味にカワイイ洋服(ピン

クと白)とカクテルグラスと共に、羽村とカメラの視線を集めてたこ

と。一方、場の雰囲気に引いてる由紀が、黒い服で端っこに座っ

て、普通のビールグラスを持ってたこと。

   

これらが映像の文法でもあり、平川雄一朗の演出や美術関連ス

タッフの地道なお仕事でもある。

   

一番上の羽村だけはワイン。お坊ちゃまの井川(松山ケンイチ)だ

け、白い紙ナプキン。そして、羽村と井川の視界に入らない場所

(すぐ横)には、ビミョーなナースが配置されるのだ♪ 失礼だろ!

    

現実社会は厳しいのであった。それでは今日はこの辺で。。☆彡

   

   

   

cf. 切ってつないで治す、心の穴、頭の影

              ~『A LIFE~愛しき人~』第1話

   華麗なるキムタク、雪山へ~第2話

   みどりの目に映る FIRST PASSION COLOR~第3話

   私って、いつフラれたの?~第4話

   逆行性の解離と、二つの穴~第6話

         

                    (計 4068字)

        (追記 16字 ; 合計 4084字)

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清水富美加、幸福の科学「出家」&芸能界「引退」騒動で思うこと

最初、ネットのニュースで「清水富美加」という名前を見た時、すぐ

に顔が頭に浮かんだのに、何のドラマで見たのか、どうしても思い

出せない。

     

仕方ないから、ウィキペディアで過去の出演ドラマをチェックしたら、

どれも見てなかった (^^ゞ いやぁ、絶対に知ってるコだ。そう思って

自分のブログ内の検索をかけても分からない。

     

しばらく考え込んだ後、あきらめかけた時にようやく思い出した(気

がする)。多分、週刊ヤングマガジンのグラビアページで何度か見

たんだと思う。2010年度のミスマガジン・週刊少年マガジン賞受

賞だから、ヤンマガにも何度か出てるはず。

     

その程度で顔と名前を覚えてたってことは、インパクトがあったん

だろうね。その後はすっかり忘れてたけど♪

   

    

      ☆        ☆        ☆

さて、昨年末の成宮寛貴に続く、今回の唐突な「引退」騒動。全

国新聞だと、産経が一番早くて、二番が朝日新聞だろうか。

     

その朝日の記事の見出しが引っかかったから、私はこのブログ記

事を書き始めたのだ。

      

170213a

   

2月12日17時32分、

 “清水富美加さん、芸能界引退へ 「幸福の科学」出家意向”

と書いてる。記者は小峰健二、滝沢文那。

     

これがスポーツ新聞や週刊誌、単なるネットメディアとかなら別に何

とも思わないけど、朝日がこの時点で「引退」と書くのは先走り過ぎ

たミスだと思ったのだ。

   

「引退」というほどのハッキリした根拠はこの時点で無かったはず。

現在入ってる仕事や契約を白紙に戻すことと引退とは、一応、別

の次元の話だ。

        

そうブログで批判しようと思って、今、再び朝日新聞デジタルを見た

ら、早くも見出しが修正されてた (^^ゞ 私がクレームを入れたので

はないので、念のため♪ 僅か2時間20分での見出し変更で、レ

スポンスの良さは評価できる。下の見出しなら問題ない。

    

170213b

   

    

     ☆        ☆        ☆

今現在、普通にネットで手に入る直接的なソース(情報源)として

は、幸福の科学経由の主張(HPなど)と、事務所(レプロ・エンタ

テインメント)側の反論を伝えるニュースくらいか。

    

あとは、twitterに本人らしき(?)新アカウントが作られて、僅か

2日でフォロワー20万人(!)に到達。本物と考えていいのかね。

12日の夜、3本目のツイートが登場。意味深な文章になってる。

    

170213c

  

 「力ある大人の怖い部分を見たら

  夢ある若者はニコニコしながら

  全てに頷くようになる。

  そんな中ですり減って行く心を

  守ってくれようとしたのは

  事務所じゃなかった。」

  

かなり一般性のあるつぶやきだ。守ってくれたのが、幸福の科学

という教団と宗教だったわけか。親や親友、弁護士とかでも守っ

てくれそうだと思うけど、十分ではなかったのかね。

     

「清水富美加(本名)」という名義には、事務所も苦笑したかも。レ

プロは、あの能年玲奈という本名を使えなくしたとかウワサされて

る事務所だ(これまた詳細不明)。2月12日の午後の時点で、今

だに能年の名前はレプロHPに掲載されてて、そのすぐ次が清水

になってる。偶然なのか、必然なのか。。

    

    

      ☆        ☆        ☆

さて、清水本人(?)も理解してるように、普通の日本人は宗教と

距離があって、その場その場で適当に浅く広くやってるわけだ。

法事とかは仏教で、結婚式は神社、クリスマスはキリスト教とか。

それでいて、どれ一つとして本気で入れ込んではいない。私もそ

の類。

    

ただ、例の教団の大事件以降、どうしても新興宗教や出家には

悪しきイメージがつきまとうのも事実。強制、洗脳、搾取など。幸

福の科学の場合はむしろ、有名人の守護霊とかいうものが頻繁

に持ち出されるのが引っかかる所。清水でも早速、守護霊インタ

ビューが登場した。正直、私にとって、付いて行くのは難しい。

     

だからといって、あまり偏見を持ちすぎるのも問題だろう。私の周

囲に、幸福の科学の信者と判明してる人はいないけど、被害を受

けたと語ってる人も一人もいない。例の教団みたいに大規模捜索

を受けたという報道も聞いてない。訴訟が多少あるくらいだろうか。。

   

    

      ☆        ☆        ☆

幸福の科学の広報部によると、清水(法名・千眼美子=せんげん

よしこ)は芸能界から引退するのではなくて、落ち着いたらいずれ

教団関連の芸能活動を考えてるらしい。

        

ただ、これが事実なのかどうかもまだ分からない。本人らしきツイッ

ターにも、本人直筆とされるメッセージにも、そこまでの話は書かれ

てないのだから。

     

本人と弁護士が記者会見するのが手っ取り早いと思うけど、色々

と難しいってことか。まさか会場が借りられないなんて事はないと

思うけど。レプロは大手事務所バーニングの系列という話だけど

(信頼できる根拠は未確認)、日本中の会場に圧力をかけるのは

無理だろうし、そんな事をすると情報がもれて大変なことになる。

  

   

     ☆        ☆        ☆

 「神とか仏とか、あの世とか、確かめようのないもの、

  この目で見たこともないものを、私は信じ、神のために

  生きたいと思いました」

     

メッセージのこの文は、よくある宗教的発言で、別に洗脳などされ

なくても書けるだろう。私が直接、周囲で聞いたことも数回ある。

宗教的でないものも含めて、誰だって、確かめようのないもの、こ

の目で見たこともないものを無数に信じて生きてるのだ。

    

実際、我々は清水の本当の気持ちも分からないし、自分自身の

本当の考えもハッキリ分からないまま生きてるのが実情。そもそ

も、自分の目に見えるものは世の中で僅かだし、それが本当に

確実なものかどうかも分からない。確実だと思ってたら違ってたと

いう経験も日常茶飯事。

    

というわけで、とりあえず私は清水の決断をわりと温かく見守りた

い。ただ、契約不履行とか損害賠償の問題があるから、そこは何

とか対処すべきだね。最低限の形だけでもいいから、今ある仕事

はすべて終わらせるとか。あるいは、賠償をとりあえず教団が引

き受けるとか。

   

   

      ☆        ☆        ☆

しかしまあ、次から次へと色んな事が起きるもんだね。ココログの

今後もビミョーになって来たし (^^ゞ 私は毎日、終了のニュース

が出るかと思ってビビってるのだ。小市民か!

  

まさか清水の騒動全体が、主演予定の映画『東京喰種(グール)』

の炎上商法キャンペーンじゃないよな・・とか思いつつ、それでは、

また明日。。☆彡

   

                   (計 2505字)

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ハンカチは女性が泣いた時の紳士のたしなみ♪~黒木瞳「ひみつのHちゃん」(朝日)

毎週、水曜日の朝日新聞・夕刊に連載されてる黒木瞳「ひみつの

Hちゃん」は、面白くて文章も上手い♪ 誰が書いてるのかね(笑)。

コラコラ、まだ言うか! 

    

いや、マジメな話、私が少年時代(つまり今・・笑)、地方の新聞に

初めて載った時、実際に語ったのとはちょっと違う言葉が記事に

書かれてて、エッ?と驚いたことがあるのだ。何気にプチ自慢か!

     

その後、雑誌で小話が採用された時も、編集部が無断でかなり書

き換えてた。まあ、図書券もらえたからいいけど♪ 小市民か!

某新聞社系のマイナーな雑誌だった。失礼だろ!

    

話を戻すと、今時、有名人の名義の(笑)エッセイやコラムなんて

いくらでもあるけど、「ひみつのHちゃん」がかなり上手い部類なの

は事実。やっぱ、新垣隆が書いてるのかね♪ そりゃ、曲のゴー

ストライターだろ!

     

   

     ☆        ☆        ☆

というわけで、前フリで遊んだ後は、本題に入ろう。ちなみに「Hちゃ

ん」については過去2回、軽く書いてる。

   

 黒木瞳のひみつの短歌ちゃん「月々に月見る月は・・」

            (朝日)&低心拍ジョグ

 苦手な人が向こうから来た時(黒木瞳のHちゃん)

             &リハビリジョグ3

   

今回、2017年2月8日の第145回のサブタイトルは、「人生語れ

ちゃうハンカチ」。たまたま私も最近、ハンカチという存在が気になっ

てたから、早速読んでみた。

    

短いエッセイとはいえ、ちゃんと構成が出来てるのも素晴らしい。

前半が、ハンカチと女性の涙。後半が、ハンカチを持参する人の

減少。最後のまとめが、「たかがハンカチ、されどハンカチ。実は、

人生さえ語れる小道具」。

     

黒木自身は日常的に使ってるし、お芝居でもハンカチは大事な

アイテムらしい。テレビドラマだとあんまし見ない気もするけどね。

私が見逃してるだけかな。

    

でも、特に男だと、日常生活で使ってる人は4割以下だと思う(細

かい・・)。トイレに温風乾燥機が増えて来たし、手を洗ってもチャッ

チャッと水を切っておしまいとか、あるいは洗わないとか♪ 洗わ

ない場合も水分を切ったりして(笑)。オイオイ!

     

私自身は、複雑な思いがある。ハンカチを買おうとしたら、なかなか

売り場で無かったり、トイレで周りを見回しても私以外、誰も持って

なかったり。あと、「トイレ」で1回、流してしまったこともある (^^ゞ

ゴボゴボゴボ・・、変な音が発生。そんなに大きかったのか(笑)と

か思ってたら、ポケットのハンカチが消えてた♪ 器物損壊か! 

    

まあ、温風の方が冷たくないし、サッパリするし、すっきり乾くのも

いいね。だから、ハンカチを使う機会が減ってるのだ。。

     

    

     ☆        ☆        ☆

で、肝心の女性の涙ね。ハイハイ。黒木瞳がロバート・デ・ニーロ

の映画『マイ・インターン』を見たら、会社を一度退職して妻に先立

たれた70歳男を演じるデニーロが、こう語ったらしい(日本語版か)。

   

  「ハンカチが必需品だと知らないのは罪だぞ。

   女性が泣いた時の紳士のたしなみなのだ」。

   

昭和なセリフだけど、逆に新鮮な感じだし、可愛くて、黒木はつい

笑ったそうだ。宝塚の現役時代に大泣きして、大地真央にハンカ

チを渡された思い出も書き添えてた。

      

私自身は、目の前で泣く女性を見かけたことは数回あるけど、

ハンカチを差し出した記憶はない。ただ、鼻をシュンシュン言わせ

てる女の子にティッシュを差し出したら、受け取ってもらえなかっ

た淋しい経験ならある(笑)

     

今、考えると、ちょっとビミョーだったかも♪ 男にティッシュをもらっ

て、鼻をかむ女性は少なそうだね (^^ゞ いや、そのコ、ハイソなお

嬢様で可愛かったもんで(笑)。下心か!

      

    

      ☆        ☆        ☆

さて、ここまでの内容なら、どこのブログでも書きそうな感想つぶや

きだろう。ウチはマニアック・サイトなので、直ちに映画の原文を探

し出すのだ♪

     

原作は、2015年の米国コメディ『The Intern』で、脚本は

Nancy Meyers(ナンシー・マイヤーズ)。おそらく、オリジ

ナル作品。

   

英語で検索をかけると、元のセリフの全文らしき英文がすぐ見つ

かった。著作権や信頼性が気になるから、あえてリンクはつけな

いけど、おそらく(ほぼ)合ってると思う。『アナと雪の女王』のレ

ビューを書いた時にも役立ったサイトで、その時、DVDの音声

と比べてもほとんど正しかった。

   

   

    ☆        ☆        ☆

では、該当箇所の台詞の引用と、私の日本語訳。

    

 It’s essential.

 ハンカチはすごく大切だ。

  

 That your generation doesn’t 

 know that is criminal.

 君の世代でそれを知らないのは罪だぞ。

    

 The best reason to carry

 a handkerchief is to lend it.

 ハンカチを持つ最高の理由は、貸すためだ。

  

 Women cry ・・・ 

 We carry it for them

 女性が泣いてたら、我々はそれを手渡す。

  

 One of the last vestiges

 of the chivalrous gent.

 騎士道を知る男の最後の遺産の一つだ。

   

   

     ☆        ☆        ☆

なるほど、英語原文だと、細かい部分まで正確に読み取れる。自

分にとって特別な女性だけにハンカチを渡すんじゃなくて、泣いて

る女性すべてなわけね。複数形で「Women」、「them」

と書かれてた。

  

騎士道が出てくるあたりも、欧米っぽくて、いいね。これ、日本の

「武士道」だとギャクになってしまう。って言うか、武士はハンカチ

持ってないし♪ 騎士もハンカチ持ってないか(笑)

     

もちろん、そうゆう事を言いたい話じゃないのだ。「gentle

 man」(ジェントル・マン)、優しい男の気遣いやたしなみの話。

    

まあでも、トイレの水その他(笑)で濡れたハンカチだと嫌がられ

るはず。ってことは、男はハンカチを2枚持ち歩く必要があるわけ

ね。面倒なのに、2枚目のハンカチを使う機会はほとんど無し♪

    

騎士道だから、それでいい。フェンシングで心身を鍛えても、実戦

で使う機会がないのと同じだろう。

それでは今日はこの辺で。。☆彡

        

                    (計 2420字)

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私って、いつフラれたの?~『A LIFE~愛しき人~』第4話

 実梨  私って、いつ振られたの?

 壮大  バッティングセンターの帰りだよ♪

 実梨  そうそう。空振りの後、遠位弓部に凄い当たりだった☆

    

というわけで、今週も一部で人気のバットを振る話から入ろう(笑)。

またか! 「テンメイのRUN&BAT」、走りとバットのブログだ♪

RUN&BIKEだろ!

   

    

     ☆        ☆        ☆

今週は変則的な用事が色々と入ってるので、短いレビューで済ま

せたい。ただし、あくまでマニアックに。

 「山椒は小粒でもピリリと辛い」。

   

ちなみに、キムタクのラジオ『ワッツ』によると、

 「パンツは小さくてもタンガがエロイ」♪

似てないだろ!

    

木村拓哉ファンなら当然、知ってるエピソードのはずだが、万が一

知らない人は、ウチの記事をご覧あれ。同じようでも、Tバックを身

につけると、後ろのヒモが細過ぎてイマイチの反応らしい♪

  

キムタクと上手く付き合うには、細かすぎて伝わらない部分でも区

別できる繊細な感性が必要だ、というお話なのだ。ラジオでも、ドラ

マでも。。

      

    

     ☆        ☆        ☆

さて、『A LIFE』第4話は、女性2人が主人公になってた。普通

の視聴者の目線は、ヒロインの深冬(竹内結子)に注目しがちか

も知れない。脳腫瘍よりむしろ、「W失恋」のエピソードで。

    

ただ、特にナースとか女性の医療関係者なら、由紀(木村文乃)

の姿に「ある、ある」って感じだったはず。もちろん、事務職のOL

とか専業主婦でも共感できることで、男性社会の内部にもある。

     

 自分だって頑張ってるのに、みんな、自分を下に見てる(と思う)。

 自分自身もつい、自分を下に見てしまう。。

   

   

      ☆        ☆        ☆

由紀の場合、個人的な不運も重なって、医師への進路にフラれてし

まったらしい。親の病院が医療ミスで傾いて、医者を目指す経済的

余裕が消滅。上から下への転落。仕方なく奨学金を借りて、看護学

校に進学。医師の下で手助けする、オペナースに。

     

私の身内でも、ちょっと似た例がある。実家の格差は、自分ではど

うしようもない運命だけど、たまたま上の立場にいる人間は、問題

の深刻さに気付かない。というのも、上はしばしば上同士で固まっ

てるから、上下の違いを実感してないのだ。

   

そして、たまたま下から上に到達できた人は、「やれば出来る」、

「境遇なんて関係ない」、「自分の努力次第」とか口にしてしまう。

やって出来なかった多くの人達を視界に入れることもなく、自分の

幸運を理解することもなく。

  

「上とか下とか、人間の価値にとって関係ない」といった建前的な

言葉も、似たようなものだろう。そもそもこれは、中の上くらいの人

が、多少の余裕を持って口にしがちな台詞なのだ。

    

     

     ☆        ☆        ☆

そこでまず、自分でも自分を下だと感じてしまう由紀の生きづらさ、

運命にフラれてしまった後の居場所の無さを示す、映像の分析と解

釈を示そう。

     

提携予定の片山関東病院の医師から圧力を受けて、壇上病院を

辞めようとしてた時、井川(松山ケンイチ)に誘われて「いいよ」とOK

したドライブ。つまり、ナースとしての職場にもフラれて、仕方なく金持

ちのおぼっちゃまと気晴らしするシーンだ。フラれた後にも、大なり小

なり、出会いやチャンスは訪れる。それは深冬でも同じこと。

    

画像は公式動画(TVer)からキャプチャーさせて頂いた。非営利

の個人ブログのレビューにおける限定的、明示的な引用であって、

著作権・肖像権の問題は生じないと考える。

   

   

     ☆        ☆        ☆

170207b

    

デートもどきのシーンの最初は、このカットから。向こうにそびえ

る白い門は、迎賓館だろうか。上の権威のシンボル。その前には、

走る前にストレッチする女性ランナーが2人。体育会系の元気女子

の代表。左には仲良し女子2人。これらは全て、由紀が入れない

(と思ってる)世界だ。

    

170207a2

    

続いて、華やかな上の世界を目指すアイドル予備軍らしき女の子

3人が、ビミョーに地味で可愛い洋服で踊ってる。YouTube

動画用の安上がりの撮影♪ その右には、子どもと仲良く公園の

お散歩を楽しむ若いママ。これらもまた、由紀には別世界の幸せそ

うに見える人達。すべて、由紀と同じく、若い女性の姿になってる。

     

170207c2

  

橋部敦子の脚本か、加藤新の演出か。何気なく見えるこのシーンが

巧妙に構成されたものだということは、このカットでハッキリする。

   

左から由紀が歩いて来ると、撮影中だからといって制止されてしま

う。由紀は入れてもらえないのだ。キャピキャピ・アイドルの世界に

もママの育児にも、体育会系女子(右端)にも、白くそびえる門にも。

        

そこへ右から、ポルシェという馬車に乗った王子様の代わりに、井川

の白い普通車が迎えに来る。全員の視線、由紀と車と門の位置。こ

の撮影には、プロのこだわりとテクニックが感じ取れる。全体の秒単

位の調整が必要。

  

  

     ☆        ☆        ☆           

170207d2

  

そして、江ノ島の近くの湘南・鵠沼(くげぬま)海岸。由紀が思わ

ず、自分の恵まれない境遇と屈折した思いを叫んだ時のこの

映画的なショット。

   

主役は、左手前で傾いてる杭(くい)だ♪ つまり、中央の辺りに、

傾いた杭と挫けそうな由紀が映されてる。右端には、しっかり直立

した杭と、金持ちの医師の井川。キレイな象徴表現だ。

   

左側で、倒れそうな杭を支えるような土台まで見えてるのも素晴ら

しい。美術さんのグッジョブ。小粒でもピリリと光る、いい仕事だった。

この流れが分かると、直後に井川がわざとコケた優しさも分かる。

  

頭のいい由紀は、直ちに内心でそれを理解。そっけない素振りで、

焼肉を食べに行く。その後、食べられたのだった。金持ちのバット

だから、黄金バットだ♪ コラコラ!

     

   

     ☆        ☆        ☆

繰り返すが、失恋の後には、新たな出会いもある。それは二重、

三重の意味でそうなのだ。

 

170207e

  

上の2つの画像を見比べてみよう。深冬が沖田にメールして、

壮大からプロポーズされたのを伝えたのが2010年5月。

そして、由紀が壇上病院で働き始めたのが、2010年6月。

由紀の最初(No.1)のノートにしっかり書かれてた。

   

ということは、深冬と沖田が同時に「フラれた」と思った頃、由紀

には新たな出会いの世界が始まったことになる。若い美人ナー

スは当然、合コンに行かなくてもチヤホヤされたはず。

   

それらをスルーしてると、やがて素敵な王子様が迎えに来てくれ

たのだ。野菜は食べなくても、私は食べてくれるはず。手先も器用

だし♪

  

実際、沖田をまじえた会話は意味深でラブラブだった。

   

 由紀  相変わらず、動き、最高ですね♪

 沖田  あ~、やりやすかった。

   ・・・・・・・・・・

 由紀  私、ナース辞めません。沖田先生と、できるから。

   

   

     ☆        ☆        ☆

まさか、「引用が一部間違ってる」とかいう指摘は無いだろう♪ 現

在の世界は、「ポスト・トゥルース」。真実を超えたレベルの混沌に

なってる♪

        

そもそもこのドラマ自体、今回は完全に幻想の世界と融合してた

のだ。壮大の脳の中には、深冬が死んだように横たわってる姿が

焼きついて離れなくなってた。

   

「私って、いつ死んだの?」。それは、壮大が脳腫瘍を知った時と

言ってもいいし、病院の屋上で深冬が沖田と仲良くしてるのを見ら

れた時と言ってもいい。

   

壮大にとっては、深冬の姿に、愛と憎悪がぶつかりながら重なっ

ていく。愛する存在から、アンビバレント=両面価値的な存在へ

の変化。憎悪の先には、死の欲望も芽生える。愛する深冬には

死んで欲しくない。と同時に、無意識的には死も願ってしまう。

矛盾に心を引き裂かれる壮大。

   

   

     ☆        ☆        ☆

今回のレビューは、沖田と深冬の「失恋」はいつなのか、時間性

の問題を本質的に考える予定だったのに、かなりズレてしまった。

まあ、ちょっとズレた方がいいのかも。遠位弓部を刺激して♪

まだ言うか!

   

ごく簡単に言うなら、一般に、出来事の時間・時刻というものは、

一つに定まらないことも多い。

    

沖田と深冬の場合、沖田が米国のシアトルに行ったのが最初の

大きなキッカケではある。ただ、沖田がどうしても別れたくないの

なら、シアトルに行かないという選択もあったし、行った後の関係

の維持もできたはず。

   

むしろ、本当に関係を維持したかったのなら、米国の方が簡単だっ

たとも言える。「言わなくても分かる」路線が取りにくいから、声や

文字(メール)での意思伝達が必要。自然と、「口にしなきゃ分から

ない」路線に近づく。

        

だから、深冬がフラれたのは、沖田が米国行きを決める前とも言

えるし、行った後、沖田が意志を示さなかった数年間とも言える。

逆に、「まだフラれてない」とも考えられるのだ。

     

それは沖田の側でも同じこと。深冬から来た、壮大のプロポーズを

伝えるメールに、「おめでとう」と返信してしまった瞬間、沖田はフラ

れてしまったとも言えるが、学歴コンプレックスその他でシアトル行

きに追い込まれた時、病院長の娘にフラれたとも言える。もちろん、

深冬が壮大と結婚した今でも、まだフラれてないとも見れるのだ。

   

   

     ☆        ☆        ☆

かつて、フランス現代思想のデリダは、出来事に一つの時間だけを

与えてしまうような考えを「現前の形而上学」と呼んで批判した。

   

表面的に何かが前に現れた時だけを考えてしまう思考は、様々な

問題を抱えてる古い悪習だというような見方だ。物事の多様なあり

方や見方を、一つの固定されたものへと回収してしまおうとするから。

   

ちなみに、ドラマの終盤、「松果体部腫瘍」という症例が映されたが、

松果体とは脳の奥の場所。400年前のフランスの哲学者デカルト

が、心と脳のつながる場所と考えたことで有名だ。深冬という名前自

体も、心と脳がつながる深奥の問題点を表してる。。

     

・・・とかいう理屈を書いてる時間はもうないから、終わりにしよう。

普通の医療ドラマとはかなり違う路線だし、視聴率12.3%と

いう数字はそんなもんだろう。テレビドラマとしては斬新な挑戦で、

今のAIブームを先取りしてた『安堂ロイド』を思い出せば、気にす

るほどのこともない。

    

結局、4000字書いてしまった (^^ゞ 時間は絞り込めないのだ♪

それでは今日はこの辺で。。☆彡

   

   

   

cf. 切ってつないで治す、心の穴、頭の影

              ~『A LIFE~愛しき人~』第1話

   華麗なるキムタク、雪山へ~第2話

   みどりの目に映る FIRST PASSION COLOR~第3話

   少年たちの冒険と、最小の傷の手術~第5話

   逆行性の解離と、二つの穴~第6話

            

                    (計 4135字)

         (追記 36字 ; 合計 4171字)

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JR SKI 2016-17、CM第3話・夜の散歩編レビュー

先日、人気ブロガーという噂の、はあちゅうさん(Ha-chu)

のツイートが炎上したとかいうニュースは、すぐに目に留まった。

     

電通時代の先輩が、「CMは偏差値40の人にも理解できるもの

じゃなきゃダメ・・・」とアドバイスをくれて、「一番役に立ってる教え

の一つ」と書いてる。

      

慶応大卒の可愛い女性、最近やたら話題の電通、ビリギャルでも

おなじみの「偏差値」「40」(ただし、あちらは40の上昇)。

     

こうしたポイントの数々があって、初めて炎上するわけで、無名の

一般人が「CMはみんなに分かりやすく作ろう」とか穏やかに言っ

ても、何の話題にもならないはず。

    

    

      ☆        ☆        ☆

つまり、言い方は別とすると、それは当たり前というよりフツーの

考え方の1つなのだ。唯一の正解ではなく、代表的解答の一例。

  

CMの代わりに、「テレビドラマは」、「テレビの情報番組は」、

「学習参考書は」、「プレゼンテーションは」と言っても似たよう

なことだ。不特定多数に何かを伝えたい時、あるいは支持され

たい時、浮上しがちな考え方だろう。

    

ただ、分かりやすいCMの中にも、ちょっと分かりにくい技、気付

きにくいテクニックは色々と使われてるし、解釈の余地もある。

昨年度と違って、すごく分かりやすく感じる、今年度のJR

SKI SKIのCMもその典型だ。

     

では、第3編・夜の散歩編(30秒)も細かく解説してみよう。い

つものように公式サイトの動画CMから、静止画をキャプチャー

させて頂いた。非営利の個人ブログにおけるレビューへの限

定的引用なので、著作権・肖像権の問題は生じないと考える。

   

私は度々、JRの新幹線でスキー&スノボツアーに出かけてるし、

今年ももうすぐ出かける予定なので、JRさん他、よろしく♪

ちなみに、今までの2つのレビューは以下の通り。

  

 JR SKISKI 2016-17、CM第1話・目線編の解説

        ~「冬が胸にきた。」(桜井日奈子)

 CM第2話・まつげの雪編レビュー

   

   

     ☆        ☆        ☆

170202a

   

まずスタートの場面。前方を、友達カップルが仲良さげに歩い

てて、楽しげな熱い会話が一瞬聞こえる。

「帰りたくない~~♪」、「アハハハ」。

 

一方、桜井日奈子カップルの側は、かなり離れて歩いてるし、桜

井はまだ画面に登場してない。わざと画面左側にスペースを空け

て、ヒロインを呼び込む流れを作ってるわけだ。映像の文法。

     

170202b

  

そのスペースに、ヒロインの桜井が左から映って来ると共に、

脇役カップルがフレーム右側に消えていく。歩く方向と同じ

右向きに映像も流れるから自然に感じる。残るのは主役達。

   

170202c_2

   

夜のライトに、舞い落ちる雪がきらめく。桜井は、彼の大きな

足跡に小さな足を合わせて、後ろを歩きながらつぶやく。

「また来たいね♪」。

     

170202d

   

しまった、これじゃ、告白してるみたい・・とすぐ気付いた彼女

は、あわてて可愛い言い訳。「あっ、みんなで」。

  

   

     ☆        ☆        ☆   

170202e

  

シャイな彼は後ろを向かずに、ボソッと恥ずかしげに一言。

「よくね? みんなじゃなくても」。

   

170202f

   

意外な返事に、「エッ?!」と驚く彼女。

   

170202g

  

彼はそれ以上、説明せずにゆっくり歩き続ける。この一瞬の

タメの映像で、光=ライトがまぶしく当たってるのはもちろん、

ヒロインの側。彼女の方が、画面中央に近く、大きく映ってる。

スタッフやクレーン・カメラの影は映ってない(笑)

   

   

     ☆        ☆        ☆    

170202h

   

いきなり、まさかのお泊りデート決定で、彼女の頬も欲望も期待

に膨らむ♪ 日帰りなどとは夢にも思わない。あぁ、勝負下着、

買わなきゃ!(笑)

   

170202i

    

彼女は、彼の足跡を追いかけるように走り出す。そして、足を

開いて、彼にしがみつくのであった。おんぶネ♪

「冬が胸にきた。」

彼の側から見ると、「冬が背中にきた。」。雪色のウェアの彼女

が釣れて、内心、ラッキー♪

    

170202l

   

170202j

   

よいしょ!と、彼がしっかり、おんぶし直してくれて、幸せ一杯

の笑顔の彼女。祝福するかのように、左後ろからはライトの輝き。

まるで、まばゆい雪の世界のよう。。

   

170202k

   

そしてもちろん、交通手段はJR東日本の新幹線。間違っても、

格安バスやマイカーではダメだ♪ マジメな話、値段は多少高

いけど、新幹線だと、ラクで速くて安全・・と宣伝しとこう(笑)

     

というわけで、今年度のJR EASTのキャンペーンもこれに

て終了。また来年・・・じゃなくて今年の12月の新シリー

ズを楽しみにしよう。それでは今日はこの辺で。。☆彡

    

                  (計 1759字)

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みどりの目に映る FIRST PASSION COLOR~『A LIFE~愛しき人~』第3話

先週、第2話のレビューのタイトルに「華麗なるキムタク、雪山へ」

と書いたら、第3話で沖田(木村拓哉)が靴を片方だけ脱ぐシーン

が登場♪ 普通の大人の男性だと風当たりが強い、白いソックス

を見せて、ごく一部の足フェチ女子を歓喜させた後(笑)、「自滅」

という台詞まで2回出てきた。

          

まさに、『華麗なる一族』最終回の鉄平。これだけでもう、個人的に

は自己満足に浸れるわけだけが、他にホラーのオマケも付いてた♪

     

最後のエスカレーターのシーン。沖田との逃避行を狙ってたナー

ス・由紀(木村文乃)が、恋のライバルの医師・深冬(竹内結子)

を突き落とさなかったから、落胆・・じゃなくて安心した視聴者も

多いはず。ガクガク、ブルブル。。演出家・加藤新の軽いお遊びか。

転落したはずみで脳腫瘍が治るとか♪ 白雪姫か!

    

私なら、エスカレーターにエッセンシャル・シャンプーをまいて滑ら

せてたかも(笑)。コラコラ! スポンサー降板だろ。いや、私は

メリット派なもんで♪ どっちも花王だろ! 

     

そしてさらに、萌えシーンのトッピングまであったのだ。   

 榊原実梨(菜々緒) 「バットの振り方を変えたらどう?」

 壮大(浅野忠信)  「ほ~ら、これでどうだ♪」

   

   

      ☆        ☆        ☆  

ってことで、夜のバッティングセンターを比喩にして、夜のバッ

ティングルームの会話が描かれてたのだ。最初は空振り続き

で体力を浪費してたけど、バットの振り方を変えると、少しズレ

た奥、遠位弓部にヒットして、いいらしい♪ まだ言うか!

     

ま、このくらいヒネリを入れると、もはや現在の A I には解釈不

能だろう。普通の記憶力や情報処理だと全く勝てなくなってるから、

人間知性は大胆な柔軟性や微妙な繊細さで勝負するしかない。

  

それは、橋部敦子の脚本でも同様。わざと厚みや広がりをもたせ

て、単純で平凡なスーパードクター大活躍物語になるのを避けよ

うとしてる。

   

だからこそ、壮大は単なる悪の大魔王にはなってない。かつての

仲間・沖田への友情や信頼は持ってるし、妻・深冬への愛もある。

それゆえに嫉妬を抑え、深冬の脳腫瘍を沖田に任せることにした。

主張も行動もそれなりに筋が通ってるからこそ、銀行の信頼も厚い。

    

そして院長(柄本明)も、水戸黄門的な安定感をもたらす善人に

はなってない。それは、第1話から一貫してることだ。

      

    

     ☆        ☆        ☆   

こうした全体像が見えないと、第3話で、「ドラマの根幹を揺るがす、

院長の“キャラ変更”」などという妙な指摘をしてしまう。

       

サイゾーによると、院長は「ビジネスよりも医療の本質を追及せよ」

という考えの“理想の医師”だったのに、第3話でキャラ変更され

てしまったことになってる。

  

そうした不満は、院長の表面的な明るさだけを見てるから出てし

まうわけだ。あるいは、小児科を守ろうと口にする医師はいい人、

主役の味方のように見える人は善人だという先入観&固定観念。

    

実は、院長の怪しさは10年前の壮大との会話から既に分かってた

ことだ。「親友」の沖田を米国に飛ばそうとする壮大を怪しみつつ、

結果的に賛成。決定はもちろん院長のはず。当時の壮大に実権

はない。

     

その後、自分の娘を有能なエリート医師・壮大と結婚させて、病院

を大きくしてるのだ。しかも、壮大と折り合いが悪くなると、今度は

沖田を味方につけようとする。

  

院長が医療の理想だけでなく、ビジネスや個人的利益も追及し

てるのは最初からであって、それは現実社会でもフツーだろう。。

    

    

     ☆        ☆        ☆

というわけで、単純な能力ではAIに大敗しつつある人間知性とし

ては、独自の解釈や柔軟性、厚み、幅の広がりで対抗する必要

がある。マニアック・ブログとしては、まず次の画像から始めよう。

この時点で早くも、ツイート数がほぼゼロになる♪

      

170131a_2

       

エイブ・バーンバウム作『みどりの目』(童話館出版)。おね

しょ・・じゃなくて腸捻転に苦しんでた友梨佳ちゃん(子役・石井

心咲=みさき)が読んでた絵本だ。

   

上の画像は、ドラマの公式動画(TVer)より。非営利の個人

ブログのレビューにおける限定的引用なので、著作権・肖像権

の問題は生じないと考える。

    

英語版のamazonで、原作の中身が少し公開されてたから、

こちらも引用させて頂こう。

      

170131b_2

        

英語タイトルもそのまんまで、『GREEN EYES』。「みどり

の目」という名前のちっちゃな白い猫が、箱から出て世界を見

ると、色とりどりのキレイなお花畑が広がってた。まるで昨年末

のスマスマ最終回、ラストシーンみたいな美しい光景。

   

多少、神話が入ってるとしても、幼い目に映る世界が色鮮やかな

のは本当だろう。そしておそらく、美術さんか演出家・加藤新が、

そうした事を理解してたんだと想像する。

   

友梨佳ちゃんの洋服のロゴは、

 「FIRST PASSION COLOR」。

日本語に直訳すると、最初の感情=情熱の色。    

      

170131c    

     

    

      ☆        ☆        ☆

小児科の診察室の壁もカラフルで可愛かったが、省略しとこう。

それより重要なのは、銀行からの借入申込書に名前と年齢が書

かれてた、壮大&深冬の娘、莉菜ちゃん(5歳)。カラフルなお

花と太陽に囲まれた自分の姿を絵に描いて、ママに見せてた。

       

170131d

  

こうした画像や映像の数々の連鎖の後だからこそ、次のちょっと

珍しい画像にも意味が生じるのだ。

    

170131e

    

赤、青、黄色。沖田が友梨佳ちゃんの手術のために、カラフル

なマーカーで描いた準備の図面。女子高生の落書きではない♪

    

これは、沖田が子どもの思いや世界を理解すると共に、自分自

身も子どもの感情=情熱を抱き続けてることを示してる。目の前

の患者の命を救うだけ。純粋無垢な「みどりの目」に映るのは、

キレイな生命のお花畑。ファースト・パッション・カラー。

  

もちろん、それで大人の世界を生きていけるかどうかは別問題。

病院に融資するあおい銀行にとっては、経営手腕という大人の

能力だけが大切。要するに、金だ。一方、美人弁護士にとっては、

バットの技術だけが大切。これも根本は、金だ♪ コラコラ!

    

    

     ☆        ☆        ☆

最後に、深冬の論文も少し見ておこう。タイトルの日本語と英語

が、ビミョーにズレてる辺りも興味深い(細かっ・・)。

    

 小児水腎症における外科手術:

  腹腔鏡手術と開放手術の比較検討

     壇上記念病院 第一外科 小児外科

           壇上深冬

  

 Surgical Management of 

  Hydronephrosis in Children

    Laparoscopic versus Open

  

要するに、小さな傷で済む腹腔鏡の手術をしたグループ(群)と、

大きく腹を切る手術をしたグループを、多角的に比べる統計的

な調査だ。友梨佳ちゃんの腸捻転の見落としを指摘された慶応

大・・じゃなくて慶安大学病院の蒲生教授なら認めてくれるはず♪

     

ちなみにこの論文は、広い意味で、まとめ論文の類。沖田のチー

ム仲間が書いてた斬新な手術法の論文と比べると、格下だろう。

沖田的な観点から見るなら。逆に、学術研究に熱心な井川(松

山ケンイチ)なら、同格の論文と見るのかも。。

      

     

     ☆        ☆        ☆

なお、ドラマでは不採算な小児科部門の切り捨てが一つのポイ

ントになってるけど、今日(1月31日)、富士通は、ニフティの

個人サービス部門の売却を正式発表した。ノジマへの株式譲渡

は4月1日。順調なクラウド部門だけを自社に残すことになる。

    

前から各種の情報が入ってたし、理解できる経営判断とはいえ、

いよいよ来たか・・って感じだ。ニフティのブログであるココログ

で11年半、毎日更新し続けて来たこのブログ、「テンメイの

RUN&BIKE」も、大きな転機を迎えることになるかも。

    

よそのブログに引っ越すとしても、ウチの記事数は5000本

近いし、文字数は1000万字近い。引越しによるレイアウト

崩れを修正するだけでも、ほとんど不可能な作業になりそうだ。

コメントのやり取り5000回分も、移動できないだろう。

    

現実社会にスーパードクターは(ほとんど)いないから、一般人

が必死にもがくしかない。そうなるとつい、絵本やオモチャの世

界に戻りたくなるのであった。幼児退行か! ほんじゃ、大人の

映像やオモチャに逃避するとか♪ コラコラ!

   

   

      ☆        ☆        ☆   

そんな軽口より、沖田が「目の前の患者を助ける」とか言いつつ、

深冬の真後ろに立ってたカットを褒めるべきだね。

   

深冬は、友梨佳ちゃんのことを考えてるけど、沖田は深冬という

患者も同時に抱えてる。だからこそ、2人の目線の対比が鮮明に

なってた。キムタクの目はしっかり、深冬の後頭部をとらえてた。

      

それでは、また明日。。☆彡

   

   

   

cf. 切ってつないで治す、心の穴、頭の影

              ~『A LIFE~愛しき人~』第1話

   華麗なるキムタク、雪山へ~第2話

   私って、いつフラれたの?~第4話

   少年たちの冒険と、最小の傷の手術~第5話

   逆行性の解離と、二つの穴~第6話

        

                   (計 3468字)

         (追記 52字 ; 合計 3520字)

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華麗なるキムタク、雪山へ~『A LIFE~愛しき人~』第2話

今回も良かったね。「スッチーレス・テクニック」♪ そこか! つま

り、スッチー無しでもCAみたいな快感を与える技。ハァハァ・・(笑)。

そりゃ、スーチャーレステクニックだろ!

 

ハイハイ。「suture less」だから、縫合・無しって意味ね。

ランニング用のロングタイツ、ワコール・CW-Xの一部でも使わ

れてる技術だ♪ 縫い目があると、数百回の使用でそこから破

れて来るし、肌が弱い人だと気になるらしい・・って、細かいわ!

 

一方、今週か来週のキムタクのラジオ『ワッツ』なら、最後の萌

えコーナーで女の子が質問するのは、「前立ち」のはず♪

 

 「キャプテン、こんばんは♪ 『A LIFE』で、「前立ち」して

 ましたよね。キャプテンは、毎朝ですか?」

 

甘えた口調でおバカな質問をすると、下ネタ大好きな素(す)の木

村拓哉少年は嬉しそうにニヤけながら突っ込むはず。「前立ちじゃ

なくて朝立ちだろ! 前じゃなくて斜め右で、2日に1回かな」(笑)

 

ということは、ちょうど「遠位弓部」に当たることになる♪ 弓なり

に曲がった部分の遠い側ね。ごく一部の医療女子はキュンッと

芯が疼くのであった。メドトロニック社HPより。

 

170124a

 

 

     ☆        ☆        ☆

遊び過ぎ? いやいや、このくらい大胆に自分の側で読み替えな

いと、今回はごく普通の医療ドラマにも見えちゃうでしょ。

 

平川雄一朗の陰影ある演出を見逃してしまうと、まるでバカな若

造・井川(松山ケンイチ)や腐敗した大病院を叩きのめす優秀な

沖田(木村)の大活躍のような外見の話になってた。

 

ほとんど常にヒーロー路線を進むキムタクが、スーパードクター姿

で難病を解決すれば、多くの視聴者は満足かも知れない。しかし、

私はフツーじゃないのが好きなのだ♪ 動画も静止画も探すのに

苦労するし、コスチューム購入にもお金がかかる。コラコラ!

 

マジメな話、ベテラン脚本家の橋部敦子が平凡な水戸黄門型ドラ

マを書くとは思えないので、じっくり解釈する必要がある。例えば、

先週も注目したタイトルバックのAとアップル(りんご)。

 

Aというアルファベットは基本的に、上に向かう線と、下に向かう

線をつないだ形になってる。そのロゴの左側で、女の子が上に投

げたリンゴは、放物線を描いて下に落ちて行った。ニュートンの

重力、万有引力の法則には決して逆らえないわけだ。

 

 

     ☆        ☆        ☆

上がるものは、やがて下がる。盛者必衰。平家物語的な無常観

を見事に描いた上質の悲劇が、ちょうど10年前のTBSの日曜劇

場で放映されてた。『華麗なる一族』。重厚な作品のお遊びコラボ

商品、カレー(華麗)パンを買った人は私も含めて少なくないはず♪

 

あのドラマの第3話レビューに、私は「腰を抜かした理想主義者

たち」というタイトルを付けてた。鉄平(キムタク)と三雲頭取(柳葉

敏郎)が、あの物語の理想主義者たち。

 

理想主義者はいつでも、遥かに高い場所を見ながら、そちらに昇っ

て行く。彼らはしばしば有能で自信家だから、「絶対」大丈夫、「必

ず」成功すると確信してるのだ。準備は完全、優れた技術がある

のだから。

 

 

     ☆        ☆        ☆      

ところが、現実はそれほど甘くない。と言うより、短期的に成功し

ても、それはなかなか続かず、やがて腰を抜かすハメになる。か

つての優良企業の代表、シャープや東芝を見れば分かること。

 

あのドラマの放送時期はちょうど、世界的に鉄鋼が注目されて、

新日鉄の株価も急上昇した頃だった。ところが、その後の株価は

見事な山型カーブを描いて下がることになる。まるで、アルファ

ベットの「A」という文字の左右みたいに。あるいは、高く放り投

げた後に落ちていく、リンゴの軌跡みたいに。

 

華麗なるキムタクの転落を示す伏線の一つが、イノシシの襲撃だっ

た。突発的なアクシデントで、2人の理想主義者たちは腰を抜かし

て倒れた。鉄平のその後の人生も同様。高い雪山を登って行って、

そのまま「明日の太陽を見ない」ことになったわけだ。過剰な自己

愛は、敗北者としての哀しい余生を許容できなかった。。

 

 

     ☆        ☆        ☆

前回の『A LIFE』で、沖田が「絶対に」救うと言ったのは、元・恋

人の深冬(竹内結子)に対してだったが、今回は和菓子職人(平

泉成)にも他の患者にも、医師仲間にも繰り返し言ってた。「必ず」

助ける。「全然」大丈夫。自分の自信には根拠がある。目の前の

患者の命を全力で救うのみ。

 

ここまで強調されると、これはもう、失敗フラッグにしか見えない♪

そもそも病院の全体会合では、医療ミス・・じゃなくて医療トラブル

予防のために、「大丈夫」とか不用意な発言をしないように注意し

てた。それを破った井川は、珍しい不運もあって失敗したのだか

ら、次は沖田も失敗する方が自然。

 

ちなみに井川は、壮大(浅野忠信)の依頼を受けた羽村(及川光

博)のタレこみによって、週刊新報WEBの医療ミス記事に登場

してしまった(名前までは流石に出てない)。

 

沖田の実在モデル、天野篤医師も去年、某週刊誌で2つの話を書

かれてる。どちらも真偽は不明だし、彼の天才的な職人芸とは無

関係だけど、ちょっと気になる状況ではあるのだ。私は、2つの内

の些細な方はありがちな凡ミスで、事実だろうと想像してる。いず

れにせよ、現実社会はなかなか複雑で難しい。

 

ドラマの沖田の場合、いくら腕が良くても、いくら「私、失敗しないの

で」が続いても、院長(柄本明)と副院長・壮大の権力争いの板ば

さみになってしまうと、新参者として非常に居づらくなる。そうなると、

患者の感謝の言葉や美味しい和菓子の差し入れは役に立たない。

 

と言うか、建前上のルールを破って、患者からの頂き物をみんな

で仲良く食べてしまう緩さは、おそらく天野医師のまんまだろうと

想像する。それはフツーは笑って見逃されるような事、あるいは

喜ばれるような事だけど、風向きが変わると、脇が甘いとささや

かれるようになるのだ。。 

 

 

      ☆        ☆        ☆ 

最後に、医療用語について補足しとこう。「TVer」(ティーヴァー:

テレビする人、テレビ内居住者)とは、民放の動画サービスやア

プリのこと♪ 10秒飛ばしを連発すると、怒ってフリーズする(笑)

 

一方、同じ発音の「TEVAR」は、

 thoracic endovascular aortic repair

 (胸の 血管内の 大動脈 治療)。

 

ドラマでは、職人・森本の大動脈の瘤(こぶ)に、内側からステント

グラフト(人工血管、またはその移植)。ところが、生まれつきの

「起始異常」(血管の体幹側の結合部分の異常)があったから、

そのトンネル型のステントが異常部をふさいでしまって、右腕に

しびれが発生。自殺未遂に追い込まれてた。

 

下図は戸田中央総合病院HPより。挿入用の管(カテーテル)を使っ

て入れたステントは、金属のバネ力と血圧で固定されるので、これ

も広い意味でスーチャレス(無縫合)。

 

170124c_2  

  

小児科医の深冬が直面した危機は、患者の「DOT」(術中死)

この元の英語は、かなり検索をかけても、唯一の正解にたどり着

けなかった。「Death On (operating) Table

とか、似たような表現が色々バラついてる。要するに、

手術台の上の死」。

 

最後に、沖田が職人の先天的異常を発見した「サジタール

(sagittal)画像」とは、人体を左右に分けて縦切りする

画像のこと。その断面が矢状(しじょう)面。背中側に異常な血管

結合が伸びてたから、この面を見るのが一番わかりやすい。

 

ちなみに、人体を前後に分けて縦切りした断面なら冠状面、水平

面で切った断面は横断面と言う。建築や数学の世界でも似た区

別がある。下の画像はウィキメディアより。前立ちは隠れてるね♪

コラコラ!

 

170124b

 

 

     ☆        ☆        ☆

なお、第2話の視聴率は微増で14.7%。制作費を別にする

なら、まずまずの数字だろう。来週の第3話では、早くも最初の

躓(つまづ)きが生じるらしいから、最終回までの起伏の作り方

も見どころだ。

 

『華麗』みたいなシンプルな山型ではないらしいから、

「M」+「W」かな? 上がって下がって、上がって下がって、

最後に上がるとか♪ 視聴者の大部分はハッピーエンド好き

だから、下がって終わる華麗タイプは滅多にない。

 

そう考えると、やっぱり去年の春の月9、『ラヴソング』の斬新さ

が光ることになる。最後の最後に、どもりの女の子が福山雅治を

叩き潰して終了♪ マニアック・ブロガーも驚く実験的作品だった。

 

橋部の脚本だと考えにくいから、キムタクファンはご安心あれ。

まあ、私は個人的に脳内でアレンジして楽しむかも。最後にまた

靴を脱いで、匂いをかぐとか♪ 引き金だろ!

 

それでは今日はこの辺で。。☆彡

  

    

   

cf. 切ってつないで治す、心の穴、頭の影

              ~『A LIFE~愛しき人~』第1話

  みどりの目に映る FIRST PASSION COLOR~第3話

   私って、いつフラれたの?~第4話

   少年たちの冒険と、最小の傷の手術~第5話

   逆行性の解離と、二つの穴~第6話

 

                     (計 3496字)

         (追記 81字 ; 合計 3577字)

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切ってつないで治す、心の穴、頭の影~『A LIFE~愛しき人~』第1話

10年ぶりの体調不良の中、昨夜ようやく見終えた動画『PPAP』

・・・じゃなくて、ドラマ『A LIFE』♪ 似てないだろ!

   

タイトルバックで赤いアップル(りんご)と「A」のロゴが強調された

瞬間、私の期待は膨らんだが、見事に裏切られてしまった。

どうしてペンを刺さないんだ!♪ そこか!

    

170117a

    

次は、お見舞の果物カゴのパイナップルに期待しよう。

いや、別に無意味な言葉遊びをやってるわけではない。

      

この医療・恋愛ドラマの人間関係はPPAP。ペンが刺して、

パイナッポーとアッポーと三位一体になる流れなのだ。これは

単なる三角関係の言い換えとはビミョーに異なってる。。

    

    

    ☆        ☆        ☆

世界的大ヒットとなったPPAPとは、ピコ太郎が、ペンとアップルと

パイナップルの3つをつなぎ合わせるダンス・ミュージックだ。

ドラマの主人公3人と比べてみよう。

   

  ペン-パイナップル-アップルペン

 沖田(木村)-壇上壮大(浅野)-深冬(竹内)沖田

    

3種類のもののうち、1番大切なものだけは、出番が多い。残り

2つを一体化する、ペン。そして、「アァ~ン!」と喘ぎ声(笑)

を出しながら突き刺したのは、クセのあるピコ太郎。

    

一方、ドラマで出番が多いのは、主役のキムタク=木村拓哉。

疎遠な壇上夫婦のそれぞれと特別なつながりを持つ、沖田一光

だ。パイナップルとアップルだけだとつながらないけど、ペンが

加わると3個つながる。

    

沖田を中心に3人をまとめようとしてるのが、クセのある壇上

院長(柄本明)。「ウゥ~ン!」とうめき声を出して倒れたのが発

端だった。

    

    

     ☆        ☆        ☆ 

ここで、ピコ太郎院長の存在の重要性を示すシーンを1つ、思い

出してみよう。

   

1回目の手術は、「コンノ法による大動脈弁置換術」。

難しげでスルーしたくなる名前だが、よく読むと普通の言葉だ。

「コンノさんの方法による、大動脈の弁を置き換える手術」。

1975年、東京女子医大の今野草二教授が発表とのこと

   

これが失敗して院長の意識が再び無くなった後、深冬(竹内結子)

は奇妙なほど動揺して沖田をなじり、シアトルに追い返そうとした。

  

2話以降、何か特別な理由(例の父に話したかった大切な話とか)

が紹介されるのかも知れないけど、第1話の範囲で考えれば、要

するに、「娘-壮大-深冬-娘」という家族のまとまりが崩れるか

らだろう。

   

院長がいなくなると、婿養子みたいな壮大(まさお:浅野忠信)が

院長の座についてしまって、家族の中に上下関係ができてしまう

し、壮大は深冬の仕事である小児科に否定的だから。今は「子は

かすがい」のおかげで、夫婦の形を保ってるにすぎない。

   

おまけにそこへ、かつての恋人らしき沖田の存在まで入ってくる

と、心の平穏さも崩れてしまう。

    

院長が「父」としての機能を一番上で果たしてくれてるからこそ、

夫婦と娘の3人家族もまとまっていられる。まあ、父が倒れて沖

田を呼び戻したのは想定外として。。

   

    

     ☆        ☆        ☆

一方、もちろん主役はキムタクだが、スーパードクターの彼だけが

大活躍するようだと、大人のドラマ全体の調和が乱れてしまう。   

       

そう言えば、PPAPのフリで重要なことは、3つの物の「高さ」を合

わせることだった。1つだけ上にあると、他とつながらない。アップ

ルペンとパイナップルペンの高さも同じ♪

  

その辺り、流石はベテラン実力派の橋部敦子は、バランスの取れ

た滑らかな脚本を書いてた。沖田、壮大、深冬の高さが揃ってて、

描き方の配分も絶妙なのだ。特に壮大は、目線でいつも沖田とつ

ながってた。

   

   

     ☆        ☆        ☆

沖田は腕利きとはいえ、外国に飛ばされ、いい年して独身、昔の

恋人は親友に奪われるし、父親にはバカにされてる。おまけにま

だ、日本では2回手術して1回成功しただけで、成功率さえ低い。

   

キムタクのモデルは明らかに、天皇陛下の手術を担当した天野篤。

エンドロールで「総合医療監修」として特別扱いされてた。

  

天野は優秀な腕と6000例の経験を誇る心臓外科医として有名

だけど、学歴は冴えない。3浪してようやく、私立の日本大学に

入学。ただし、子どもの頃から、プラモデルだけは得意だった。

     

一方、沖田も6000例を超える経験で井川(松山ケンイチ)を驚か

せてたけど、大学は私立で「にっぽう大学」(日邦大学?)とか言わ

れてた。天野の日本大学をもじった名前だろう。ガンプラ(ガンダム

のプラモデル)だけ得意な劣等生というのも、天野にそっくり。父親

への愛と心配りも同じ。

   

そして、私が個人的にある医療関係者に聞いた話だと、脳神経

外科から見れば心臓外科は格下ということだった。脳の扱いの

方が大変だから。この話が正しいとすると、壮大から見れば、

沖田の担当分野自体が格下。

   

だから、深冬の脳腫瘍の手術を壮大が沖田に任せたのは、「お前

に難しい脳が扱えるか?」という挑発の形にもなってる。もし沖田

が失敗した後、壮大が成功すれば、完全な勝ちになるかも知れな

いのだ。医者としても、男としても。。

    

    

     ☆        ☆        ☆

脇役としての壮大の描き方が上手いので、このドラマは単純な

水戸黄門的ヒーロー物語にはなってない。むしろ、群像劇のよう

にも見えたほど。壮大が正拳の突きで壁に穴を開けたシーンは

特に印象的で、性的な表現も二重に含まれてた。

  

非営利の個人ブログでのレビュー用に、再び小さな画像をキャプ

チャーさせて頂こう。著作権・肖像権の問題は生じないと考える。

       

170117b

    

このシーン。僅かに右にズレてたのが惜しまれるが、壁の穴は

心臓の穴、つまり心にポッカリ開いた穴を象徴してたわけだ。

   

それは本来、きっちりと修復すべきものだが、壮大は穴を絵で隠し

て済ませようとする。心の穴がふさがらないままの隠蔽。これこそ

まさに、あそこで登場した顧問弁護士の実梨(みのり:菜々緒)の

役割だ。

  

かりそめに穴をふさいでも、満足は続かず。またすぐ穴が開くだ

けだろう。それこそ、性的欲望の本質的構造とも言える。

     

    

      ☆        ☆        ☆

170117c

 

一方、大病院の院長の娘で、小児外科医でもある深冬も、可愛い

娘や2人の男性に愛されつつ、まさに致命的な不幸を抱えてた。

「愛しき人」深冬の、脳の奥の影。この画面を、アップルペンでタッ

チするとか♪ まだ言うか! 

  

上の写真で、脳腫瘍の小さな影が、壮大の頭の一部にもなってる

辺りは芸が細かい所。PCモニターを鏡としても活用してる。私の顔

が映り込んだのではない♪

  

深冬の脳の影は、沖田への深く複雑な思いも表すから、腫瘍自体

が「深」い「冬」みたいなもの。それは壮大や沖田の頭の中でも影。

   

まだ1話が終わったばかりだし、そう簡単には治せないはず。ただ、

ヒロインが死ぬことはないと思う。視聴者の7割は女性だろうから♪

そうゆう理由か!

   

いや、そうゆう大人の事情はかなりドラマの中身に反映される。あ

の優秀で魅力的なオペナース・柴田由紀(木村文乃)も、公式動画

を見始めた途端にエッセンシャル・シャンプーのCMに登場して、

苦笑した。 

  

ちなみに私はメリットだが、実家はエッセンシャルだった。

聞いてない? あっ、そう♪

     

    

     ☆        ☆        ☆

真面目な話、私も頭が痛いので、そろそろ終わりにしよう。  

とにかく、院長の手術の方は、2回目で成功。

  

 「大動脈弁再置換術」 

 大動脈の弁を再び置き換える手術

 

 「心尖下行大動脈人工血管吻合手術」

 心臓の尖端と、下に行く大動脈を、人工血管で吻合する手術

     

手術前、「人の命を何だと思ってるんですか?!」となじる井川に

対して、「知ってるんなら教えて欲しい」と言い返した沖田。

  

あのシーン。深冬に「絶対に救う」とか言った点が、サイゾー系の

サイト「ビジネスジャーナル」で批判されてたが、あれは医者が患

者の家族に言ったのではない。

  

男が、昔の女に告げた言葉だから、医療倫理も病院の監修も関係

ないのだ。だからこそ、丁寧語になってなかった。

     

   

      ☆        ☆        ☆

このドラマ、私は「ええライフ」(笑)と読んでたけど、番組最後には

「アライフ」と発音してたし、公式twitterでもアライフと書いてる。

「1つの生」。

        

それなら、「アライブ」(alive)と似た発音であって、実際、主題歌は

Bee Geesの名曲『Stain’ Alive』になってた♪ 違うわ! 古っ!

    

ハイハイ。B’zの新曲『Still Alive』ね。歌手も曲名もやたら似てる

けど、こちらはスティル・アライブ、「まだ生きてる」。だから大講堂

のシーンで、「死んだように言われて怒ってる」とか、深冬がちょっ

と唐突に叫んでたわけね。

  

  

     ☆        ☆        ☆  

まだ生きてる。「大丈夫だ。まだ終わりじゃない。絶対に救う」。

この脚本は去年の内に書かれたと思うけど、SMAPファンとして

は心強いところかも。「深い冬」から、いつ春になるのか。

   

院長の手助けのもとに、沖田-壮大-深冬-沖田のまとまりが

出来る。一方、SMAPの場合、院長に相当する手助けが複数い

るし、元々ツートップの5人。1つの生、ア・ライフとして、再び

まとまれるかどうか。

      

まあ結局、一番の味方は、時の流れだと思う。切れたものを、

再びつないで治す。そして、心の穴をふさぎ、頭の影を消す。

そこにスーパードクター1人の活躍は必要ない。生き物の傷

口なら、時と共に自然にふさがるはずだから♪ 

  

そして、最後に少し残った傷跡だけ、チームドクター5人で消

せばいい。全国数百万人のオペナース達と力を合わせて。。

    

なお、沖田の実在モデルである天野医師は、父の心臓弁膜症を

治したいと願ってた。似たエピソードは当然ドラマにも出ると思う。

     

とりあえず、初回視聴率14.2%、おめでとう。

それでは今日はこの辺で。。☆彡

   

   

    

cf. 華麗なるキムタク、雪山へ~『A LIFE~愛しき人~』第2話

   みどりの目に映る FIRST PASSION COLOR~第3話

   私って、いつフラれたの?~第4話

   少年たちの冒険と、最小の傷の手術~第5話

   逆行性の解離と、二つの穴~第6話

     

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                     (計 4518字)

         (追記 120字 ; 合計 4638字)

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