連続する3つの自然数の積と倍数、不定方程式の応用~2019センター試験・数学ⅠA・第4問(選択)

河合塾の分析によると、今年の数Ⅰ・

数Aの総合的な難易度は「昨年並み」。

ただし、「必答問題は計算量が少なく

易しいものが多かったが、選択問題は

誘導に気づきにくく難しいものがあった」。

 

以下で解説する選択問題・第4問の

(4)のラストは、確かに誘導に気づき

にくいというか、誘導を使いにくい。

 

これが時間の長い入試なら普通かも

知れないけど、センター試験は4問で

60分だから、1問平均15分。正確

には選択問題は配点20点だから、

単純計算だと12分。それでこの誘導

は不親切だろう。

 

せめて(3)を最初にして、その後で

(1)(2)を続けてれば、自然に(4)

を考えることができた。

 

ところが実際は(3)で不定方程式の

話の流れが一旦途切れるので、誘導

の流れを見失う。(3)の前半と後半

のつながりも分かりにくい。

 

特に、100点満点を取ろうと狙ってた

受験生は焦っただろう。ただし、難しい

のは一番最後だけなので、平均点には

それほど影響しないと思う。河合塾の

数Ⅰ・Aの予想平均点は60点で、去年

より2点弱下がっただけになってた。

 

なお、この記事はスマホで読む人の

割合が多いだろうから、1行の字数を

少なくする。PCやタブレットの方、

悪しからず。ちなみに私の入力はPC。

 

 

    ☆       ☆       ☆

問題はまだ大学入試センターで公開

されてないので、河合塾からコピペ

させて頂く。解答・解説は何も参考に

してない。厳密に書くと長いし、元々

マークシートだから、少し省略した。

 

190121a

 

解答(1)

 49x-23y=1

 49×8-23×17=1

(注. 8と17はアイウの単なる候補)  

辺々引いて、 

 49(x-8)-23(y-17)=0

 ∴ 49(x-8)=23(y-17)

49と23は互いに素だから、

x-8=23kと書ける。

 ∴ x=23k+8

よって最小の自然数xは8 ・・・ア

また、エオ23

 

x=23k+8を元の式に代入して

 49(23k+8)-23y=1

 ∴ y=49k+17

x=8の時、k=0だから、

 y=17 ・・・イウ

また、カキ49

 

 

    ☆    ☆    ☆

190121b

 

解答(2)

 A=49x、B=23yとし、

(1)を参考にして考える。

 

A-B=1の時、

 49x-23y=1

よって(1)より最小のAは49×8。

この時のBは23×17。

 

一方、A-B=-1の時

 49x-23y=-1

 49×8-23×17=1

辺々足して、

 49(x+8)-23(y+17)=0

∴ x=23k-8,y=49k-17

最小のAは49×15(k=1)で、

先ほどの8より大きくなってしまう。

 

以上より、AとBの差の絶対値が1なら 

(A,B)

=(49×,23×17) ・・クケコ

 

またA-B=2の時、上と同様にして

 x=23k+16

最小の自然数xは16だから、

最小の自然数Aは、49×16

 

一方、A-B=-2の時、

 x=23k-16

最小の自然数xは7(k=1)だから

最小の自然数Aは49×7。

これは先ほどの49×16より小さい。

この時、B=A+2=23×15 

 

以上より、差の絶対値が2なら

(A,B)

=(49×,23×15) ・・サシス

 

 

    ☆    ☆    ☆

190121c

 

解答(3)

 aとa+2の最大公約数は、

 aが奇数なら1、偶数なら2。

合わせると、1または2 ・・・セ

 

また、a=1の時を考えると、

 a(a+1)(a+2)=6

これがmの倍数だから、 m≦6

 

逆に、m=6としてみる。

連続する3つの自然数である

a、a+1、a+2の中には2の倍数

と3の倍数は必ず含まれるから、

3つの積は6の倍数。

 

以上より、条件をみたす最大の

mは6 ・・・ソ

 

 

    ☆    ☆    ☆

190121d

 

解答(4)

 6762=2××7²×23 ・・タチツテ

 

まず(3)より、b(b+1)(b+2)は

常に2×3(=6)の倍数。

よって、あと7²(=49)の倍数であって、

かつ、23の倍数であればよい

(正確には、bの必要十分条件)。

 

連続する3つの自然数b、b+1、

b+2のどれか1つが、単独で49の

倍数かつ23の倍数とすると、それは

49×23の倍数だから大きくなって

しまう。

 

そこで、49の倍数と23の倍数が

3つの中の別の数だとしてみる。

 

例えば、b=49x、b+1=23y

なら、49x-23y=-1

また、b=23y、b+2=49xなら、

49x-23y=2

 

結局、49の倍数と23の倍数の差

の絶対値が1か2だから、(2)の答

2種類を合わせて利用できる。

 

よって、49の倍数が最小になる

のは、それが49×7=343の時

((2)後半)。この時、23の倍数は

23×15=345。

 

したがって、345がb+2であり、

 b=343 ・・・トナニ

 

 

    ☆    ☆    ☆

なお、最初や途中の1次不定方程式

(整数解)を解く方法は色々ある。

 

例えば、49x-23y=1なら、

係数の絶対値が大きいxの側に

1,2,3,・・・と代入していく

のがコツで、x=8で成功する。

 

あるいは、まず

 23(2x-y)+3x=1

と変形して、2x-yの所に

1,2・・と代入していくやり方も

ある。2x-y=2ですぐに成功。

 

理論派の人なら、さらに

 3{7(2x-y)+x}

 +2(2x-y)=1

と変形したくなるかも知れない。

 

ただ、変形自体が面倒だし、

7(2x-y)+xの所に整数を

代入して成功しても、そこから

出て来るyが整数とは限らない

ので、あまり上手くはない。

 

最初の式から

 y=(49x-1)/23

  =2x+(3x-1)/23

と変形して行く方法は、さらに

面倒で、受験数学では損だろう。

 

ともあれ、数Ⅰ・Aの約40万人の

受験生の皆さん、お疲れさま♪

それでは今日はこの辺で。。☆彡

 

 

 

cf.妻と再会できた夜、月見草の花畑

 ~上林暁『花の精』(2019国語)

 

二項分布と正規分布、標本による

  母集団の推測、信頼区間

 ~2018センター試験・数学ⅡB    

 

 陸上選手の体格指数BMI(散布図

 と補助線の傾き、箱ひげ図)

 ~2018センター試験・数学ⅠA

 

       (計 2356字)

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√(ルート)の筆算、開平法~海軍兵学校の数学試験(算術)2

今日は、昨日の記事の続きで、明治36年の海軍兵学校の数学

試験を解説する。最近の学校教育ではあまり見かけない特殊な

計算だし、まず前置きから入ることにしよう。不要な方はスクロール

すれば、すぐに問題と解答を読める。

      

自然数の√(ルート)や平方根は、誰でもそれなりには計算した

ことがあるだろう。最初に習うのが、1ケタや2ケタの数の√。

4の平方根は±2、√4=2とか、√49=7とか。

 

これらは九九(くく)を覚えてれば一瞬で解けるけど、元の数が

3ケタ以上になると、多少考えることになる。

 

 

     ☆       ☆       ☆

例えば、263が素数かどうかを考える時、2で割れるか、3で

割れるか・・と考えて行って、√263以下の最大の自然数

(=16)まで試せばいい(正確には素数13まで)。

 

私が√263の近似値を計算するなら、まず15²=225

を思いつく。続いて、16²=256、17²=289。

 ∴ 16²<263<17²

 ∴ 16<√263<17  

こんな感じで数秒ほど暗算。「16.・・」だなと考える。

 

要するに、2乗して、√の中身を超えないような最大の数を

探すのであって、普通は簡単な計算で済む。しかし、√の

中身が大きい数だったり、小数点以下が長い数だったりすると、

ちょっと面倒で、何か工夫をしたくなる。

 

 

     ☆       ☆       ☆

普通は「開平法」と呼ばれ、珠算(そろばん)だと「開平算」とも

呼ばれる方法も、√の計算をちょっと工夫して筆算しやすく

したもの。だから、工夫そのものが難し過ぎるとあまり意味は

ない。それなら普通に手探りで2乗して探してもいいことになる。

 

その意味で、以下に示す明治期の開平法(の一種)は、手頃な

工夫だと思う。ほどよく丁寧で、ほどよく省略されてるのだ。

もっと丁寧な筆算はあちこちで説明されてるし、極端に省略

した筆算は英語版ウィキペディアにあった。

 

最大のポイントだけ、先に数式で示しとこう。√263なら、

十の位が1というのはすぐ分かる。一の位をaとすると、

 (10+a)² ≦ 263

∴ 10²+(2×10+a)a≦263

∴ (2×10+a)a ≦ 263-100

 

最後の式は見慣れないものだけど、最初の式より両辺の値

が小さいし、右辺の263-100という計算は普通の割り算

と似た操作。

 

そこで筆算の左側に(2×10+a)aを書き、ギリギリ

右側の263-100以下になるようにaを決めるのが基本。

ただし、明治の解答では、筆算の左側に 2×10+a 

だけ書いてるのだ。慣れれば効率がいいと思う。

 

より一般的に言うなら、

 (2×「既に求めてる答の部分」+a)a

  ≦ 「残ってる数」

という式を利用して、答の次のケタであるaを決めていく。

 

 

     ☆       ☆       ☆

では、100年以上前の「算術」(算数)の入試問題。当時の

略解が国立国会図書館デジタルコレクションで公開されてる

ので、あえてそれを利用してみる。

 

問題6

 三百坪の正方形の地面あり 其(その)一辺の長さ幾間

 (いくけん)幾尺なるか、但し尺の小数第二位以下

 四捨五入せよ

  (注. 今の言い方なら、小数第三位を四捨五入して

    小数第二位まで求める。)

 

解説込みの解答

 (三百坪)=300×(6尺×6尺)

     =10800 (平方尺)

 よって、√10800を求めればよい。

 (注. 当時の解答に合わせるため60√3には変形しない

 

190116a2

 

10800.0000と書いて、小数点の左右を2ケタずつ

縦線で区切る。その右側に、カギカッコで区切って答を書く。

   

2乗して、左端の1以下になる0以上の整数は、1しかない。

そこで、まず右上に1と書き(答の百の位)、その2乗

(=1)を元の数から引くと、8になる。

 

190116b2

 

答の最初のケタの1を2倍すると、2。

「2a」(つまり20+a)と掛け合わせて8以下になるような

aは、0しかない(0以上の整数では)。

 

そこで、右上に0(答の十の位)を書くと共に、左下は20と

書く。そして、8の右側に上から00を降ろして、800にする。

190116c2

 

さらに、「20b」(つまり200+b)と掛け合わせて

800以下となるような最大のbは、3。

 

190116d2

 

そこで、右上に3(答の一の位)を書き、

203×3(つまり609)を800から引いて191。

左端は、203に3を加えて206。要するにこれは、

既に求めてる答の部分「103」を2倍した数。

 

 

     ☆       ☆       ☆

190116e2

 

さらに同様の操作で、答の小数第一位である9を求め、

2069×9(つまり18621)を19100から引く。

 

190116f2

 

全く同様に、答の小数第2位が2と分かる。第3位は3

になるから、四捨五入によって切り捨てられる。

 

6尺が1間(けん)だから、は、

 103.92尺=17間1尺92

 

190116g2

 

 

     ☆       ☆       ☆

もちろん今なら、

 60√3=60×1.73205・・

と計算する問題だ。明治時代に、上の変形や√3の近似値を

使ってよかったかどうかは不明。

 

上図の下から3行目、「47500」は些細なミスというより

誤植か。正しくはもちろん「47900」で、その後の引き算

と結果は正しい。

 

なぜかこの解答(金刺芳流堂等)だと、小数点は今と同じ「.」

(点)になってるけど、前回の記事の問題文では「,」(コンマ)

だった。両方が混在してたということか? とりあえず保留。

 

ちなみに解答の最後は、「92強」と書いてた。切り捨てた時に

そう書き添えるのが当時の慣例だったのかどうか、これも保留

しとこう。なお、10√108

 

記事をまとめるのにずいぶん手間ヒマかかったので、最後の

問題の開立法(立方根の計算)はしばらく後回し。オマケの

具体例として、√5と√263の計算を付けとこう。   

それでは今日はこの辺で。。☆彡

 

 

190116g

 

190116h

 

         (計 2250字)

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海軍兵学校の数学試験(算術)~明治36年度(1903年)の問題と解説・解答

たまたま今週末はセンター試験が実施されるけど、これはテレビ

がキッカケで書くもの。ある意味、ドラマ関連記事だ。

 

NHK大河ドラマ『いだてん』第2話で、海軍兵学校の試験前に

数学の勉強をする姿が少し映されたので、試しに検索したら、

国立国会図書館デジタルコレクションで公開されてた。所官立

学校入学試験問題集、東華堂。著作権は消滅済み。

 

その時はドラマレビューに追われてあまり調べなかったけど、今

調べ直すと大量の情報が公開されてて驚くほど。赤本みたいな

解説の本まで出版されてる。明治時代の受験生も、今とそれほど

変わらない状況で受験勉強してたということか。

 

以下では、先日のレビューで問題の画像だけ掲載した明治36

年度の試験を扱う(試験日は7月8日)。要するに『いだてん』

主人公が受験した頃という大まかな意味であって、金栗四三の

受験年度を正確に選んだわけではない。そもそも彼は身体検査

(視力)ですぐ落とされてるし♪

 

万が一、ある程度のアクセスがあるようなら続きの記事を書く

かも知れないけど、流石にそれはないと思う♪ そもそも私自身、

この種のものは今まで1回しか見たことがない。10年前くらいに

コメント欄で解き方の質問を受けた時が最初で最後になってた。

 

 

     ☆       ☆       ☆

190115a

 

2時間で7問の「算術」試験(現在の算数)。カタカナはひらがなに

変更、漢字も現在の形に直す。文章の書き方は、意外なほど今と

変わらない。

 

第一問

 1107,3075,7421の最大公約数を求む

 

解答  それぞれ素因数分解すると、

 1107=3³×41

 3075=3×5²×41

 7421=41×181

  よって最大公約数は、41 ・・・

 

感想・補足

 実戦的には、一番小さな1107をまず素因数分解して、

41を見つけて、他の2つの数を割ってみるのが賢い解き方。

その後で、記述式の解答をキレイにまとめる。

 

 

第二問

 0.425÷(3と2/5)+(4と7/12)×

  (2と3/11)-(10と5/24)

 を最も簡単なる分数に直せ。

 

解答

 (与式)=(425/1000)÷(17/5)

  +(55/12)×(25/11)-245/24

  =1/8+125/12-245/24

  =(3+250-245)/24

  = 1/3 ・・・

 

 

第三問

190115b

 

(12.3123123・・)÷(3.4555・・)

の値を小数点以下五位まで計算し以下四捨五入せよ

 

解答

 x=12.3123・・とおくと、

 1000x=12312.3123・・

下の式から上の式を引いて、

 999x=12300

 ∴ x=12300/999=4100/333

 

 また、y=3.455・・とおくと、

  10y=34.55・・

 ∴ 9y=31.1

 ∴ y=311/90

 

 ∴(与式)=(4100/333)÷(311/90)

    =(4100/333)×(90/311)

    =41000/11507

    =3.563048・・・

    ≒3.56305 ・・・

 

感想・補足

 解説本を見ると、割る側の数を単に3.45として解いてた。

循環小数を表す数字の上側の黒い点を、単なる汚れと勘違い

したわけか♪ 当時はコンピューターを使えないから、桁数の

多い単純計算の能力は重要だったのだろう。

 

ちなみに当時の日本では、小数点は「.」(点)ではなく

「,」(コンマ)を使ってたようだ。フランス式の表記法。

 

 

     ☆       ☆       ☆

第四問

 昨日の正午に正しき時刻に合せ置きたる時計が今日の

正午には十一時五十二分を示せり 此(この)時計が

明朝午前八時を示す時の正しき時刻を問う

(但し今日の正午には合せ置かざりしものとす)

 

解答

この時計が23時間52分進む間に、正しい時間は8分

多く進む。つまり時計が1432分進む間に正しい時間

は8分多く進む。

 

時計が今日の11時52分から明日の8時まで進むという

ことは、時計が20時間08分(=1208分)進むということ。

その間に正しい時間は、

 1208×8/1432=1208/179

   =6と134/179(分)

多く進む。

秒まで考えると、6分44秒164/179。

 

よって求める時刻は、今日の正午から

 1208分+6分44秒164/179

だけ進んだ時刻。

したがって、午前8時14分44秒164/179 ・・・

 

 

感想・補足

解き方は、時計を基準にするか、あるいは正式な時刻を基準に

するか、どちらでもOK。答は変な数字だから、念のために別の

解答書を読んで確認した。一応、今だと小学校6年生の算数で、

難関中学の入試問題に相当する。あるいは日テレ『頭脳王』♪

 

ただ、今の大学生でも8割くらいは、間違えるかほぼ白紙だろう。

問題の意味を取り違える学生も多いはず。それを言うなら、現在

のAIも問題文の読解に苦労しそうだ♪

 

 

     ☆       ☆       ☆

第五問

 金五百二十五円を甲乙丙三人に分ちその所得甲と乙

との比が5:4 乙と丙との比が3:2なる様にせよ

 

解答

 5:4=15:12。また、3:2=12:8だから、

連比でまとめると、

 (甲の金):(乙の金):(丙の金)

 =15:12:8

 =225:180:120

 

よって甲225円、乙180円、丙120円 ・・

 

 

     ☆       ☆       ☆

残り2問はルートと三乗根の筆算だから、後で別記事にする。

立方根の手計算は今までやったことがないし、平方根の計算も

小学校6年か中1の頃、1回か2回やっただけなのだ。しかも

参考書の真似をしただけで、理屈は理解してなかったと思う。

 

なお、「算術」は単なる算数だから、他に代数や平面幾何など

の問題もある。制度の全体はまだ把握してないけど、かなり優秀

な生徒でないと受験する気さえしないだろう。兵学校とか軍隊の

体育会系イメージが大幅に変わった。文武両道とはこうゆう事か。

 

とりあえず今日のところはこの辺で。。☆彡

 

          (計 2297字)

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部分分数分解と置換積分、部分積分、鉛直投げ上げ、確率~亀梨ドラマ『手紙』の数学問題と解答

亀梨和也主演、東野圭吾原作のドラマ『手紙』(テレビ東京系)。

普通にレビューしようと思ってたのに、数学にハマってしまった (^^ゞ

・・っていうか、ちょっとした個人的事情もあって、数学Ⅲの計算

練習をしときたかったのだ。

 

まあ、同じ東野原作の大ヒットドラマ『ガリレオ』みたいに、亀梨=

武島直貴が数式を書くシーンもあったし、『ガリレオ』のボケ役・

渡辺いっけいも出てたし、こんなマニアックなドラマ系数学記事も

悪くないと思う。アクセス成績は悪そうだけど(笑)

 

黒板1問と問題集1問くらいしか読み取れないだろうと思ってたら、

問題集は3問読み取れてしまったし、他にノートの問題まで読めて

しまった (^^ゞ こうなると、マニアは解き切るまで落ち着かない♪

ほぼ全部解いてしまったので、簡単に記事にまとめとこう。

 

ちなみに脚本家は美青年ドラマ『アルジャーノンに花束を』も担当

してた池田奈津子。あの時は、山Pが大学レベルの数式を書き

なぐってたけど、今回は受験レベルの高校数学で、標準~やや難

といった程度。

 

181220d

 

東京大学・・じゃなくて京都大学・・でもなくて「帝都大学」の数学科

なら、もっと難解で思考力を要求する問題を出すはず。上は教学社

・・じゃなくて教鞭社?(or教談社とか)の赤本。7年分でこの厚さ

だと、新品なら3000円以上する本だけど、やがて捨てられる

のであった。ヤフオクかメルカリなら1000円くらいで売れたのに♪

 

 

     ☆       ☆       ☆

181220a

 

では、最初のシーン。定時制高校の数学教師・朝美(広瀬アリス)

に、マンガ読んでたでしょ・・とか注意された直貴が取り出したのは、

『徹底攻略 数学Ⅲ ハイレベル問題集』。数研出版・・じゃなくて

数式出版・・でもなくて、「数識」出版♪ 作った美術スタッフさんの

漢字変換ミスかも(笑)

 

181220b

 

この問題集。よく見ると、先生が使うような丁寧言葉が入ってる。

ひょっとすると当初は、朝美が書き込んで個人指導する設定だった

のかも。直貴に、予備校や塾に行く余裕はないはず。ちなみに監督

(演出)は、深川栄洋。

 

181220c

 

画面下を流れるスタッフロールに、数学監修の名前は無かったと

思うけど、私が読み取れた範囲だと、問題も書き込みもノートもほぼ

全て正しい。本物の数学なのだ。

 

 

     ☆       ☆       ☆

直貴がノート3ページ以上を使って解いてたのは、上の403番

問題(細かっ・・♪)。

 

分数関数8/(x²+4)の区間-√2≦x≦√2における定積分

を、誘導にしたがって解く。偶関数だから、0≦x≦√2で求めて

2倍すればいい。分子の8は、計算を簡単にするための配慮。

 

まず部分的な2つの分数に展開するため、次の式が与えられる。

いわゆる部分分数分解のテクニック。

 8/(x²+4)

  =(Ax+B)/(x²+2x+2)

   +(Cx+D)/(x²-2x+2)

 

右辺を通分して分子の式の係数を見比べると、

 A=1,B=2,C=-1,D=2

直貴のノートもそうなってる。ただし彼は、係数比較じゃなくて、

xに4つの簡単な整数を代入して解いてた。記述式テストなら減点

されるかも♪ それだと単なる必要条件を求めたことになるからだ。

 

181220e

 

結局、 8/(x²+4)

  =(x+2)/(x²+2x+2)

   +(-x+2)/(x²-2x+2)

 

ここでまず、(おそらく)

 J=∫(x+2)/(x²+2x+2) dx

  =∫(x+2)/{(x+1)²+1} dx

(0≦x≦√2)とおき、x+1=tanθと置換

(ただし、-π/2<θ<π/2)。

dx=1/(cos²θ) dθ。

 

 J=∫(tanθ+1) dθ

   (π/4≦θ≦3π/8)

  =[-log(cosθ)+θ]

  =log{√2/(√(2-√2))}+π/8

 

181220f

 

ちなみに、置換した時のθ=3π/8を求めさせる誘導が(2)。

tanの倍角公式で先に2θ=3π/4を求める。

 

一方、 K=∫(-x+2)/(x²-2x+2) dx

  =∫(-x+2)/{(x-1)²+1} dx

(0≦x≦√2)とおき、x-1=tanθと置換。

以下、Jの時と同様の計算で、

 K=log√(2+√2)/√2+3π/8

 

∴ (問題の定積分)=2(J+K)

   =π+log(3+2√2) ・・・(3)の答

もちろん、無料AIのWolfram(ウルフラム)で検算済♪

 

 

     ☆       ☆       ☆

ちょっと入力に時間がかかり過ぎてるので、後はもう省略しよう。

 

181220h

 

問題集の右ページ中段、407番は、

a(?)=∫√(x²+1) dx

J=∫1/√(x²+1) dx

を求める(共に、 0≦x≦1)。

 

誘導に従って、

x=(1/2){eのt乗-eの(-t)乗}とおき、

積分区間は0≦t≦log(1+√2)。

a=(1/2)log(1+√2)+√2/2

J=log(1+√2) ・・・答

 

 

    ☆       ☆       ☆

181220g

 

408番は部分積分を利用した積分漸化式の証明と応用。

 I n=∫1/(cos x)ⁿ dx

  (0≦x≦π/4)に対して、

n・I n=(n+1)I n₊₂ -(√2)ⁿ

 

I n₊₂ の式で、

 1/(cos x)ⁿ⁺²

 ={1/(cos x)ⁿ} (tan x)´

と変形して部分積分すれば証明できる。

(3)で証明して、(4)でそれを応用。(1)と(2)はウォーミング・

アップの計算問題になってた。

 

 

     ☆       ☆       ☆

直貴と朝美が2人仲良く黒板で書いてたのは、数学Ⅰの基本問題

で、物理の力学の基本でもある。鉛直投げ上げ or 鉛直投射。

 

ここでは数学の問題だから、物理の公式を与えてくれてるようだ。

重力加速度gは簡単な近似値-10(m/s²)にしてある。上向き

が正だから符号はマイナスで、2次の係数 g/2=-5。

 

181220i

 

弓で矢を上空に飛ばす。鉛直方向(真上)に、秒速30mの初速。

x秒後の高さをy(m)とすると、

 y=-5x²+30x (0≦x≦6)

地上から40m以上の高さにあるのは

打ち上げてから何秒後から何秒後までか?

 

-5x²+30x≧40

∴ x²-6x+8≦0

∴ (x-2)(x-4)≦0

∴ 2≦x≦4

よって2秒後から4秒後まで。 ・・・答

 

181220k

 

 

     ☆       ☆       ☆

最後に、直貴がノートで解いてた確率・場合の数の問題。

 

181220j

 

問題が見えないし、ノートも一部しか見えないけど、左上で開いてる

問題集(たぶん微分の単元)はノートと合ってないと思う♪

 

録画を何度も巻き戻してチェックすると、どうも箱か袋の中に

赤玉4コ、青玉3コ、白玉2コ、合計9コ入ってるらしい。そこから

同時に4コ取り出す時の場合の数と確率を求めてる感じだ。

 

(1)はおそらく、

(白玉が入ってない確率)

 =(白無しの選び方)/(すべての選び方)

 =₇ C ₄ / ₉ C ₄

 =(7・6・5・4/4・3・2・1)

   ÷(9・8・7・6/4・3・2・1)

 =5/18 ・・・答

 

181220l

 

(2)はおそらく、余事象の確率の問題。

 (青玉が入ってる確率)

 =1-(青玉が入ってない確率)

 =1-₆ C ₄ / ₉ C ₄

 =1-5/42

 =37/42 ・・・答

 

(3)はおそらく、

 (赤・青・白すべての色が入ってる確率)

  =(赤2コの確率)+(青2コの確率)+(白2コの確率)

  ={(₄C₂×₃C₁×₂C₁)+(₄C₁×₃C₂×₂C₁)

  +(₄C₁×₃C₁×₂C₂)}/₉ C ₄

 =(36+24+12)/126

 =72/126

 =4/7 ・・・答

 

181220m

 

上で直貴は、英語の頭文字を使って、赤(red)をrコ、青

(blue)をbコ、白(white)をwコとして、

(r,b,w)=(2,1,1),(1,2,1),(1,1,2)

と3つの場合を書き出してる。すごくマジメな解き方♪

 

フーッ・・やっと終わった。。 入力、検算、キャプチャー画像処理

で大変なのだ。自分へのご褒美はブルボンの名作チョコクッキー、

アルフォート♪ それでは今日はこの辺で。。☆彡

 

        (計 3057字)

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2変数関数z=f(x,y)の最大値と最小値~高校数学の解き方&Wolfram入力と3Dプロット

正直に言うと、本当は無料の数学ソフト2つの比較記事を書く予定

だった。Wolfram Alpha(ウルフラム・アルファ)と、

Maxima(マキシマ、マクシマ)。

 

ところが、4年半ぶりに使ったマキシマに悪戦苦闘。そもそも「2x」

を「2*x」と入力しないとエラーになる事さえ、分からなかった。

・・と言うより、思い出せなかった。なまじ、ウルフラムの普通の入力

方法に馴染んでたのが災いしてしまったのだ。

 

下図は、マキシマで1次方程式2x-6=0を説いた様子。私が

入力したのは結局、式「2*x-6=0」だけなのに、30分以上の

時間を使用(or 浪費)。アステリスクで入力した掛け算記号が

単なる点「・」として表示されるのも、滅多に使わないカギカッコ

の形([ ])が挿入されるのも、どうも馴染めない。

 

181218a

 

 

     ☆       ☆       ☆

言い訳やボヤキはともかく、もう記事の締切時間が迫ってるので、

考えてるヒマはない。普通の手計算とウルフラムだけで軽く1問

解くだけにしよう。過去の経験上、それなりの需要はあると思う。

 

なお、以前書いたウルフラムの紹介・入門記事は以下の通り。

アクセスはわりと多いけど、半分くらいは、単なる公式サイトへの

入り口として通過する読者のようだ♪ 他に、今年(2018年)

の数学甲子園記事2本でも利用した(本選2本選4

 

 Wolfram Alpha(ウルフラム・アルファ)

   日本語版、高校数学の質問にすぐ応答

 

 

     ☆       ☆       ☆

では、高校数学のやや難しい問題を考えてみよう。

 

 z=3x²-2xy-8x+2y (0≦x≦y≦3)

  の最大値、最小値を求めよ。

 

zは単なる値域の変数だから、変数である右辺のxとyの扱いが

ポイント。xについて2次、yについて1次の式だから、セオリー的

には、次数の低いyについて整理することになる。

 

 z=2(1-x)y+3x²-8x ・・・☆

 

式☆は、xを固定して考えると、yの一次関数。グラフは直線

だから、傾きの符号で場合分けして、最大値や最小値を考える。

yの定義域は、x≦y≦3。

 

(1) 1-x>0 [つまりx<1]の場合、直線は右上がり。

  最大値y=3の時で、

  z=3x²-14x+6

   =3(x-7/3)²-31/3

  さらに、0≦x<1の範囲でxを動かすと、

   (zの最大値)=(x=0の時のz)=

 

  最小値y=xの時で、

  z=x²-6x=(x-3)²-9

  さらに0≦x<1の範囲でxを動かすと、zはx=1の時の

  値-5に向かって限りなく減少するが、最小値は存在しない

 

(2) 1-x=0 [つまりx=1]の場合

   (zの最大値)=(zの最小値)=-5 

      (yは1≦y≦3をみたす任意の実数)

 

(3) 1-x<0 [つまりx>1]の場合、直線は右下がり。

  最大値y=xの時で、

   z=x²-6x=(x-3)²-9

   さらに1<x≦3の範囲でxを動かすと、zはx=1の時の

   値-5に向かって限りなく増大するが、最大値は存在しない

 

  最小値y=3の時で、

   z=3x²-14x+6

   =3(x-7/3)²-31/3

   さらに1<x≦3の範囲でxを動かすと、

   (zの最小値)=(x=7/3の時のz)

         =-31/3

 

以上、(1)~(3)の場合分けをまとめると、最終的な答は

(最大値)=6 ((x,y)=(0,3)) 

(最小値)=-31/3 ((x,y)=(7/3,3))

 

 

     ☆       ☆       ☆  

難問というほどではないし目新しくもないが、記述式の問題だと

全体の出来は悪いと思われる。計算は簡単だが、正確な論理と

表現が必要。配点20点、時間20分なら平均5点くらいか。

 

一方、ウルフラムのAIだと、最後の答だけなら1秒で出力。

入力もほぼ普通でOK。「xy」の中央にスペースを入れる

のが基本らしいが、無くても正しく解釈してくれる。

 

181218b 

 

 

     ☆       ☆       ☆      

さらに凄いのが、xyz空間での曲面表示、3Dプロット

 

181218c

 

最大値と最小値を与える赤い点2コは、自動的に表示される。

青い線は私が書き込んだもので、x<1の範囲だとyが増えるに

つれて少し上昇、x>1の範囲だと少し下降するのが感じ取れる。

 

ちなみにこの図を拡大しようとすると有料版のProに誘導される。

あるいは本格版の定番高額ソフト、Mathematica。

 

 

     ☆       ☆       ☆

ちょっと分かりにくいけど、登山用地図みたいな等高線プロット

も表示される。3Dプロットと同じく、色が薄いほど高い場所(z

が大きい)、濃いほど低い場所(zが小さい)。逆の色使いの方が

自然だと思うのは、日本的な感覚だろうか。

 

181218d

 

上図からx=1の箇所を推測すると、等高線は垂直。つまり、

yの値に関わらず、zはほぼ一定だろうと予想される。

 

こういったコンピューター&プログラムの活用は、まだ学校教育や

受験学習では遅れてるようで、今後は授業改革が進むだろう。

私もブログ改革が必要だ♪ それでは今日はこの辺で。。☆彡

 

           (計 1964字)

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熱気球はなぜ浮かぶ?、浮力の物理・化学的計算~朝日新聞・ののちゃんのDO科学

空に浮かぶ熱気球については、物理記事で既に2回書いてる。

 

 運動の法則、浮力、物体の連結と分離~物理の問題と解き方2

 気体の状態方程式、熱気球、ピストンと仕事~物理の解き方8

 

今回は、先日(18年12月1日)の朝日新聞・朝刊別刷beに

掲載された記事「熱気球はなぜ浮かぶの?」の解説について、

具体的に計算で確認してみよう。

 

181205a

 

朝日の記事は「ののちゃんのDO科学」シリーズ。取材協力は日本

科学未来館・池辺靖、日本気球連盟・酒井修一。構成は石倉徹也

記者。

 

以下、当サイトの説明は、高校の理科(物理・化学)の基礎的内容で、

計算式と単位の換算だけなら、小学校の算数レベルだ。

 

 

     ☆       ☆       ☆

熱気球が浮かぶ理由は、「温められた空気は軽くなるから」。朝日

は気体分子運動論をカンタンに定性的に説明してるけど、小学生

らしきののちゃんに分かるかどうかはビミョー。

 

おまけに、気体の分子数が減るから軽くなると説明してるのに、数字

を出す時に分子数の話がない♪ まあ、モル数とかアボガドロ数と

いった分かりにくいものを避けるためには仕方ないのかも。下の

写真は日本気球連盟HPより

 

181205b

 

朝日が数字で説明してる段落だけ、4分割して引用しとこう。先生

がののちゃんにやさしく説明する形式。

 

 (1) 1気圧では、体積1リットルの空気は温度0度で

    約1.3グラムの重さがある。

 (2) 一般的な気球は約2千立方メートルの体積なので

    約2.6トンの空気が入っている。

 (3) この空気を70度まで温めると、約530キロ軽くなる

 (4) ・・・ので、機材の重さを含めても3~4人は乗れる計算ね。

 

 

     ☆       ☆       ☆

まず(1)の計算。空気は、分子量32の酸素分子O₂と、分子量

28の窒素分子N₂が、1:4の割合で含まれる混合気体。

 

 ∴ (平均分子量)

   ={(32×1)+(28×4)}/5

   =28.8

 

よって、0度、1気圧の標準状態だと、

 (22.4リットルの重さ) = 約28.8g

 ∴ (1リットルの重さ) = 28.8/22.4

              = 約1.3g

 

   (注. 物理学的には、重さではなく、「質量」。)

 

 

     ☆       ☆       ☆

次に(2)の計算。

 1立方m = 100cm×100cm×100cm

       =1000000cm³

       =1000リットル

 

 ∴ (2000立方mの重さ)

   =(2000×1000リットルの重さ)

   ≒ 2000000×1.3g

   ≒ 2600000g

   ≒ 2600kg

   ≒ 2.6トン

 

 

     ☆       ☆       ☆

さらに(3)の計算。気体の状態方程式PV=nRTにおいて、

熱気球のようにP(圧力)とV(体積)がほぼ一定の状況だと、

絶対温度Tとn(空気分子のモル数)は反比例する。

よって、絶対温度と重さも反比例する。

 

 (70度の空気の重さ)

   =(絶対温度343度の空気の重さ)

   =(絶対温度273度の空気の重さ)×273/343

   =(摂氏0度の空気の重さ)×39/49

   =約2.6トン×39/49

   ≒ 2.07トン

   =2.6トン-0.53トン

 

したがって、0.53トン、すなわち530kg軽くなる。

 

 

     ☆       ☆       ☆

最後に(4)。熱気球の重さは、ジャパンバルーンサービスHPを

見ると、球皮と機材一式で約300kg。人間1人の平均体重は

65kg前後として、

 

 (乗れる人数)=(530-300)/65

        ≒ 3.5 (人)

        ≒ 3~4人

 

実際には、熱気球の空気の温度は、気球内の場所によって違うし、

時間が経つにつれて刻々と変化する。気圧と体積の変化は小さい

としても、空気の入れ替わりはかなりあるはずだし、燃料は軽く

なっていくだろうから、非常に複雑な変化になる。

 

 

      ☆       ☆       ☆

小市民でプチ高所恐怖症の私としては、見るだけにしとこう♪

2013年のエジプトの墜落事故では火災発生で21人中、19人

が死亡した。日本人観光客4人含む。

 

気球ではないけど、飛行船ヒンデンブルク号の爆発は有名(36人

死亡、1937年)。日本語ウィキペディアでは、水素ガスの爆発では

なく静電気による外皮の炎上とされてるけど、英語版ウィキの詳細

説明を読むと、「色々な仮説」が主張されてるといった感じだ。

 

ただ、世界の気球事故のリストを英語で見ると、事故率や死亡率は

かなり少ないようにも感じる。飛行機や飛行船、自動車との安全性

の比較は不明。それでは今日はこの辺で。。☆彡

 

          (計 1719字)

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ウン、この算数ドリルもいい♪、文章題ぎらいの小学生でもウケるかも

「ウン、この漢字ドリルはいい♪」という記事を書いてから、もう

1年半も経つのか。

 

最近は話題にならなくなってるけど、アマゾンの売れ筋ランキング

を見ると、今でも売れてるらしい。いわゆる肛門期(2歳前後)に近い

低学年には、特に売れてるようだ。案外、親や先生が面白がってる

のかも知れないけど(笑)。

 

うん、このアイデアなら他の教科にも使えるだろうと思ってたら、

遂に登場。『う ・ こ算数ドリル』♪ とりあえず、小学1年生と2年生

の文章題(文響社)。

 

 

     ☆       ☆       ☆ 

ウン、こくごならともかく、算数であの単語やイラストを入れるには、

文章題が自然だろう。ところが文章題というのは、算数・数学好きの

生徒でさえ嫌うことが多くて、出来も悪いはず。

 

もうすぐ始まる大学入学共通テストの試行調査(第1回)でも、簡単な

数式処理に少し文章読解をからめるだけで、高校生のほとんどが

解けないという事態が生じてしまったほど。

 

それだとテストとして機能しないので、先日の第2回は一気に単純な

問題になってしまった。文章や図形も含めた数学好きとしては淋しい

限りの状況だ。。

 

 

      ☆       ☆       ☆

181126a

 

ただ、11月22日発売の1年生向けドリルは、早くもアマゾンの

ベストセラー1位を獲得(小学生の算数カテゴリ)。中身の画像5枚

を見る限り、私の感覚だと良い出来だと思う。アイデア頼みの適当

な作りではなく、よく考えられてる。

 

181126b

 

もくじを見ただけでも、しっかりした出来だと分かる。大文字で面白い

ことを書いて、下の小文字の副題で教科書的な説明を書き添える形。

 

「ふえると いくつ?」、「あわせて いくつ?」。自然数の足し算の

2つのパターンから入ってる。続いて、「のこりは いくつ?」、「ちがい

は いくつ?」で引き算の2パターン。第4章だけあの単語が入って

ないのはなぜなのか、本屋で立ち読みしたくなる♪

 

 

     ☆       ☆       ☆

181126c

 

第1章、もらったう ・ こ ~ふえるといくつ?~。いいなと思った

のは、あのシールを貼れること。足すという操作を手で感じ取れる。

これは楽しいね。買おうかな、自分のために(笑)。

 

181126d

 

別に、あのシールだけ並んでるんじゃなくて、ちゃんと人間や動物

のシールもある。何ページで使うのか書いてるのも親切で、いいね。

 

181126e

 

れんしゅうもんだいで、えんぴつを刺してるのを見て、そういえば

木の枝とか刺して遊んでたな・・と思い出した。下手に差し込むと、

ポキッと折れて、手につくこともある(笑)。

 

そういった経験を通じて、身体コントロールやリスク管理も学んだ

わけか。鼻呼吸と口呼吸の使い分けも♪ ライオンのは見たこと

ないけど、犬ならたまに見てたね。

 

 

      ☆       ☆       ☆

181126f

 

解答らしきものの画像もちゃんとついてたけど、まさか解説書が

別売りになってるとか(笑)。教科書ガイドか! 税込1242円

はそれほど高くないと思う。子どもがホントにやってくれるのなら。

あるいは、大人のお遊び用なら♪

 

3ヶ月後の2月下旬には、計算ドリル版も発売予定。どっちが

売れるのかも興味深いところ。この後、中学ヴァージョンや高校

ヴァージョンが出たら爆笑だけど、流石に大学ヴァージョンはない

と思う♪ 大人の再教育ならアリか。

 

というわけで、月曜の仕事をひかえた大人が日曜夜にアレの話

をずっと書くのもなんだから、この辺にしよう♪ ではまた明日。。☆彡

 

        (計 1350字)

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数学甲子園2018予選、解き方と感想3(問題12~20)

2018年の数学甲子園記事は、完成まで

時間がかかったけど、今回の記事で

ようやくラストとなった。既にアップ済み

の記事6本は以下の通り。

 

 数学甲子園2018予選、

  正答率の低い3つの問題

 2018予選、解き方と感想2

 (問題1~5、7~9)

 

 数学甲子園2018本選Math

 Battle(マスバトル)、問題と

 解き方1(英語の問題)  

 

 2018(マスバトル)、解き方2

 (問題1~6)

 解き方3 (第7問、白黒タイル

 解き方4 (問題8~12

 

 

    ☆    ☆    ☆

問題12

xy平面において、次の連立不等式が

表す図形の面積を求めなさい。

 x²-2|x|+y²-2|y|+1≧0

 |x|+|y|≦1

 

解答

 第1式を変形すると、

 |x|²-2|x|+|y|²-2|y|+1≧0

 

よって、与えられた連立不等式のxとy

にはすべて絶対値記号が付いている

ので、図形はx軸対称かつy軸対称。

 

x≧0、y≧0の範囲に限ると、

 (x-1)²+(y-1)²≧1

 y≦1-x

 

∴(面積全体の4分の1)

  =(辺の長さ1の正方形)

    -(半径1の4分円)

  =1-π/4

∴(面積全体)=4-π ・・・答

 

感想

私が高校1年の頃だと、記述式の問題

ならマジメに4通りの場合分けをして

最後に足し算してたような気がする。

この問題だと答だけだから、第1象限

(+境界)で解いて4倍して終了。

 

参加者全体の正答率19%、通過者

69%。小数点以下は四捨五入。

 

 

問題13

a、b、c、dを正の整数とします。線分

ABをa:bに内分する点をC、c:dに

内分する点をDとするとき、

AC:CD:DBをa、b、c、dを用いた

整数比で表しなさい。ただし、点A、C、

D、Bはこの順に並んでいるものとします。

 

解答

全体の長さを1とすると、

 AC=a/(a+b)

 DB=d/(c+d)

 

∴AC:CD:DB

=a/(a+b):

  1-a/(a+b)-d/(c+d):

  d/(c+d)

=a(c+d):

 (a+b)(c+d)-a(c+d)

   -d(a+b):d(a+b)

a(c+d):bc-ad:d(a+b) 答

 

感想

小学校の算数の発展問題といった感じ。

細かい話だけど、模範解答の中央、

「(bc-ad)」のカッコは要らないと思う。

ただ、採点者の主観的判断が入るから、

実戦だとカッコを付けといた方が無難。

 

あと、小文字のcが整数で、大文字のC

が点という、まぎらわしい設定に注意。

全体正答率26%、通過者77%。後半

の問題だから、時間に追われたのかも。

 

 

    ☆    ☆    ☆

問題14

△ABCの3辺BC、CA、ABの長さを

それぞれa、b、cとします。次の等式が

成り立つとき、△ABCの内角のうち、

最大の角の大きさを求めなさい。

(b+c):(c+a):(a+b)=4:5:6

 

解答

b+c=8,c+a=10,a+b=12

とおくと、

 2(a+b+c)=30

∴ a+b+c=15

∴ a=7,b=5,c=3

 

最大の角は、最大辺と向き合う∠A。

余弦定理より、

cos∠A=(5²+3²-7²)/2×5×3

     =-1/2

∴ ∠A=120° ・・・答

感想

教科書レベルのサービス問題。時間も

稼ぎたいので、比例定数kは省略。

全体正答率42%、通過者91%。

通過者にとっては最も簡単だった問題。

 

 

問題15

kを正の整数とします。

P(k)=(1のk乗)+(2のk乗)+

    (3のk乗)+(4のk乗)+

    (5のk乗)+(6のk乗)

とすると、

P(1)=1+2+3+4+5+6=21

P(2)=1²+2²+3²+4²+5²+6²=91

P(3)=1³+2³+3³+4³+5³+6³=441

であり、P(1)、P(2)、P(3)はすべて

7の倍数となりますが、kの値によって

は7の倍数にならないこともあります。

P(k)が7の倍数にならないkの値を

すべて求めなさい。

 

解答

mod7の合同式を用いてk=6まで

計算すると、k=6ではじめて7の倍数

(=0)にならない。

1⁶+2⁶+3⁶+4⁶+5⁶+6⁶

 ≡1+1+1+1+1+1

 =6

 

上の2番目の式から考えると、

k=7の時はk=1の時と同じ。

一般にk=6m+nの時は、

k=nの時と同じ。

 

よって、求める値は、

 k=6m+6 (mは0以上の整数)

m+1=pと置いて簡単にすると、

 k=6p (pは正の整数) ・・・答

 

 

感想

時間の少ない予選でこの問題は厳しい。

ただ、6の6乗まで試すだけで解けるから、

それほど計算時間がかかるわけでもない。

全体正答率6%、通過者40%で、出来の

差が大きかった問題。

 

 

    ☆    ☆    ☆

問題16

次の等式を満たす整数の組(x,y)を

すべて求めなさい。

 xy³-3y-x=1

 

解答

(y³-1)x-3(y-1)=4

∴ (y-1){(y²+y+1)x-3}=4

掛け合わせて4になる整数の組を考え、

そこから(x、y)を求めると、整数の組は

(1,2),(-1,0),(1,-1) 答

 

感想

パターン化された不定方程式をちょっと

ヒネった形で、これも実力差が出やすい。

次数の低いxで整理するのが基本。

全体正答率9%、通過者44%。

 

 

問題17

連続する5つの正の整数について、

次の法則が成り立ちます。

1×2×3×4×5+5=125=5×5²

2×3×4×5×6+6=726=6×11²

3×4×5×6×7+7=2527=7×19²

  ・・・    ・・・   ・・・

このとき、次の等式を満たす正の整数n

の値を求めなさい。

2016×2017×2018×2019×2020

  +2020=2020×n²

 

解答

n²-1=2016×2017×2018×2019

∴ (n-1)(n+1)

 =(2016×2019)・(2017×2018)

 =4070304×4070306

∴ n=4070305 ・・・答

 

感想

私は「n²-1」の形にして因数分解する

式変形になかなか気づかなかったから、

問題15より面倒だと感じた。受験者には

こちらの方が簡単だったらしい。

全体正答率18%、通過者51%。

 

 

    ☆    ☆    ☆

問題18

さいころA、B、C、Dを同時に振り、出た目

をそれぞれa、b、c、dとします。このとき、

放物線y=ax²+bx+cの頂点の座標が

(-1,d)となる確率を求めなさい。

ただし、さいころの目は1から6まであり、

どの目も出る確率は等しいものとします。

 

解答

-b/2a=-1

-(b²-4ac)/4a=d 

∴ b=-2a,d=-a+c

これを満たす(a,b,c,d)の組は

全部で12個。

∴ 12/6⁴=1/108 ・・・答

 

感想

設定にヒネリがあるし、確実に12個

求めるのがちょっと面倒。ただ参加者の

出来は良くて、全体18%、通過者53%。

 

 

問題19

OA=3、OB=4、∠AOB=60°で

ある△OABにおいて、辺OAの中点を

通りOAに垂直な直線と、辺OBの中点

を通りOBに垂直な直線との交点をQと

します。

(→OA)=(→a)、(→OB)=(→b)

とするとき、(→OQ)を(→a)、(→b)

を用いて表しなさい。

 

解答

OAの中点をM、OBの中点をNとし、

(→OQ)=p(→a)+q(→b)とおく。

|→a|=3, |→b|=4

(→a)・(→b)=6

 

(→MQ)・(→a)=0より、

{(p-1/2)(→a)+q(→b)}・(→a)=0

∴ 6p+4q=3

 

(→NQ)・(→b)=0より、

{p(→a)+(q-1/2)(→b)}・(→b)=0

∴ 3p+8q=4

∴ p=2/9, q=5/12

∴ (→OQ)=

 (2/9)(→a)+(5/12)(→b) 答

 

 

感想

パターン化された標準問題だけど・・

と言うか、だからこそ差が付いたのか。

19問目だから時間切れになったのかも。

全体正答率11%、通過者50%。

 

 

    ☆    ☆    ☆

問題20

f(x)=∫(4x-2t)f(t)dt+3

(-1≦t≦1) を満たす関数f(x)を

求めなさい。

 

解答

f(x)=4x∫f(t)dt-2∫tf(t)dt+3

 =ax+b とおくと、

ax+b=

4x∫(at+b)dt-2∫t(at+b)dt+3

=8bx-4a/3+3

 

これがxの恒等式だから、

a=8b, b=-4a/3+3

∴ a=72/35, b=9/35

∴ f(x)=(72/35)x+9/35 答

 

感想

これもパターン化された標準問題なのに、

時間切れになった人が多かったのかも。

全体正答率8%、通過者47%。

 

フーッ。。 やっと全て終了♪ 問題を書き

写すだけでも疲れてしまうのだ。来年の

予選はもう少し簡単になると予想する。

ではまた、数学甲子園2019にて。。☆彡

 

         (計 3349字)

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数学甲子園2018予選、解き方と感想2(問題1~5、7~9)

☆追記: 最後の記事もアップ完了。

 2018予選3(問題12~20) )

 

 

   ☆    ☆    ☆

数学甲子園2018予選の問題が公式

サイトで公開されたのは、10月下旬

だったと思う。実際の予選は夏だから、

2ヶ月遅れ。

 

前から指摘してるけど、せめて9月16日

の本選前に公表すれば注目度が上がる

はず。当サイトの関連記事へのアクセス

も、本選が終わると急激に減少する。

 

だから、10月31日に本選結果が訂正

されたのもあまり知られてないだろう。

7位とされてた開成高1Sチームが

4位に浮上。元の4~6位のチームが

1つずつ順位を下げてた。

 

正直に自ら公表したのはいいとして、

1ヶ月半後というのは遅すぎるし、数学

の大会で入賞者の点数の集計ミスと

いうのは残念なこと。単なる2ケタ~

3ケタの自然数3つの足し算。実際は、

集計というより「採点」ミスなのかも。。

 

 

    ☆    ☆    ☆

とにかく今年も予選記事をアップしよう。

正答率が低かった3問は、本選ライブ

動画で紹介された後、記事をアップして

ある。残り17問も過去と比べて難しめ

で、平均点の低さは当然だろう。

 

20点満点平均僅か4.3点本選

出場者でさえ11.8点に留まってた。

満点はゼロだけど、19点が2人。

FRESH LIVE動画より。

 

181106a

 

なお、既にアップ済みの今年の記事

5本は以下の通り。

 

 数学甲子園2018予選、

  正答率の低い3つの問題

 

 数学甲子園2018本選Math

 Battle(マスバトル)、問題と

 解き方1(英語の問題)  

 

 2018(マスバトル)、解き方2

 (問題1~6)

 解き方3 (第7問、白黒タイル

 解き方4 (問題8~12

 

 

    ☆    ☆    ☆

問題1

次の式を因数分解しなさい。

 36x²+6xy-12y²

    +11x+26y-12

 

解答

xで整理して、たすき掛けを利用。

 36x²+(6y+11)x

   -2(3y-2)(2y-3)

(4x-2y+3)(9x+6y-4) 答

 

感想

正答数0問と1問の参加者が大勢いる

ということは、因数分解が解けなかった

参加者が多いということ。1問3分しか

ないし、緊張してるから大変だろう。

 

最後のたすき掛けを素早く成功させる

コツは、1次の項の定数11に着目する

こと。奇数だから、2次の係数と定数項

の分解は、奇数×奇数の形ができる

ように行う。

 

全体の正答率は48%。通過者は

84%。小数点以下は四捨五入した。

以下でも同様。

 

 

問題2

x についての2次不等式

ax²+bx+c≧0の解がx=aで

あるとき、a、b、c、の符号をそれぞれ

求めなさい。

 

解答

y=左辺のグラフが上に凸の放物線

で、頂点が(a,0)であるための条件

を求めればよい。

まず、a<0 ・・・答

また、 -b/2a=a

   -(b²-4ac)/4a=0

∴ b<0, c<0 ・・・答

 

感想

教科書の章末問題くらいの標準レベル。

全体の正答率は意外なことに、27%。

平方完成で頂点の座標を求める時に

間違えたということか。通過者は76%。

 

 

    ☆    ☆    ☆

問題3

次の式を簡単にしなさい。

181106b

 

解答

4+√15=(8+2√15)/2

      =(√5+√3)²/2

4-√15=(√5-√3)²/2

∴(分子)=(√5+√3)³/2√2

    +(√5-√3)³/2√2

   =7√10

 

同様の計算で、

(分母)=13√10

∴(与式)=7/13 ・・・答

 

 

感想

最初、反射的に分母の有理化を行って、

上手く行かないから方針変更。与式の

カッコ内が2乗の形になることを発見。

甲子園の予選としては適度な計算かも。

全体正答率7%、通過者33%。

 

 

問題4

AB=6、BC=4、CA=5の△ABC

があり、∠ABCの二等分線と辺ACの

交点をD、∠ACBの二等分線と辺AB

の交点をE、線分CEとBDの交点をF

とします。

△ABCの面積をSとするとき、△DEF

の面積をSを用いて表しなさい。

 

181106c

 

解答

角の二等分線が対辺を分割するときの

長さの性質を利用する。

△ABD=6/(6+4)S=3S/5

△EBD=△ABD×4/(5+4)

    =(3S/5)×4/9

    =4S/15

 

CD=AC×4/(6+4)=2

∴BF:FD=BC:CD

     =4:2

     =2:1

∴△DEF=△EBD×1/(2+1)

      =4S/45 ・・・答

 

感想

標準レベルのサービス問題で、計算

も簡単、図も添えてある。予選通過

のためには確実に取りたいところ。

△EBDを使うか、△ECDを使うか、

ハッキリ決めないと途中で混乱する。

 

 

   ☆    ☆    ☆

問題5

あるスーパーマーケットでは、1パック

8個入りの卵が売られています。下の

データは、無作為に選んだ2つのパック

A、Bに入っていた卵の重さ(単位:g)

です。

 

A 59,62,60,63,62,59,61,62

B 62,59,58,61,60,63,58,59

 

それぞれのデータについて、分散を

求めなさい。

 

 

解答

(Aの平均)=61

(Aの分散)

=(2²+1²+1²+2²+1²+2²

   +0²+1²)/8

2 ・・・答

 

(Bの平均)=60

(Bの分散)

=(2²+1²+2²+1²+0²+3²

   +2²+1²)/8

3 ・・・答

 

感想

統計の基本問題で、計算も簡単。全体

の正答率は50%で最高。通過者は

87%で、2番目の出来の問題だった。

間違えた人は、確率分布の分散と混同

して、n=8で割るのを忘れたのかも。

 

 

問題6 正答率が最低だった問題で、

    既に別記事でアップ済。

 

 

問題7

tan(x/2)=t とするとき、

sin x、cos x、tan x を、それぞれ

t を用いて表しなさい。

 

解答

1+tan²(x/2)

 =1/cos²(x/2)

より、cos²(x/2)=1/(1+t²)

 

sin x=2sin(x/2)cos(x/2)

   =2cos²(x/2)・tan(x/2)

   =2t/(1+t²) ・・・答

 

 tan x=2tan(x/2)

       /{1-tan²(x/2)}

   =2t/(1-t²) ・・・答

 

 cos x=sin x/tan x

   =(1-t²)/(1+t²)・・・答

 

感想

計算のやり方によっては、符号の

プラス・マイナスの問題が生じて面倒。

ただ、ほとんど公式だし、最後の答

には見覚えがある人が多かったはず。

全体正答率23%、通過者80%。

 

 

   ☆    ☆    ☆

問題8

正の整数a、bに対して、a²は9桁、

a²b⁴は34桁の数とします。このとき、

aとbの桁数をそれぞれ求めなさい。

 

解答

 10⁸≦a²<10⁹ だから、

 10⁴≦a<10⁵

よって、aの桁数は5桁。 ・・・答

 

また、10⁸≦a²<10⁹より  

∴(1/10⁹)<1/a²≦(1/10⁸)  

10³³≦a²b⁴<10³⁴ と掛け合わせて、

 10²⁴<b⁴<10²⁶

∴ 10⁶<b<10⁷

よって、bの桁数は7桁。 ・・・答

 

感想

不等式の正確な扱いが必要。全体の

正答率32%、通過者70%。差が

小さいのは、答の桁数の候補が3つ

くらいしかないからかも♪

 

 

問題9

次の式を展開したときの項数を求め、

nを用いて表しなさい。

{∑a k (k=1~n)}²

 =(a1+a2+a3+・・・+a n)²

 

解答

2乗の項がn個。

それ以外が、 nC2=n(n-1)/2 個。

∴ n+n(n-1)/2

   =n(n+1)/2 (個) ・・・答

 

感想

断トツで簡単だし、出題意図も不明で、

不安になってしまった。次の2問が難しい

から、その前にサービスという意味か♪

全体正答率24%、通過者77%。

 

 

    ☆    ☆    ☆

次の問題10と問題11は、既に別記事

をアップしてある。あと1本書けば、今年

の数学甲子園もようやく終了。

 

今日のところはこの辺で。。☆彡

 

 

 

cf.数学甲子園2017予選、

   全20問の問題、解き方、感想

  同・本選Math Battle、

    問題と解き方(abema動画)

  同・問題と解き方2

  同・問題と解き方3

 

 2016本選1st Stage、全問題

 16予選、全20問の解き方、感想

 16(Abemaライブ)、前半感想

 2015準々決勝、全問コメント

 15予選、全20問の解き方、感想

 14準々決勝、全問コメ&問題10

 13予選ポイント、問題15解説

 12、予選問題&3日ぶりのラン

 数学選手権にチャレンジ (11)

 

        (計 3138字)

  (追記37字 ; 合計3175字)

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数学甲子園2018本選Math Battle(マスバトル)、解き方4(問題8~12)

☆追記: 予選記事2本目もアップ。

 2018予選、解き方と感想2 )

 

 

   ☆    ☆    ☆

数学甲子園2018本選から既に

1ヶ月半が経過。ようやく本選マス

バトルの記事が完結した。

 

今年は難しめで、特に問題5、7、12

には苦戦。予選の正答率から考えると、

本選参加者もこれら3問の正答率は

かなり低かったと思う。

 

ちなみに、既にアップ済みの今年の

数学甲子園記事4本は次の通り。

 

 数学甲子園2018予選、

  正答率の低い3つの問題

 

 数学甲子園2018本選Math

 Battle(マスバトル)、問題と

 解き方1(英語の問題)  

 

 2018(マスバトル)、解き方2

 (問題1~6)

 

 2018(マスバトル)、解き方3

 (第7問、白黒タイル

 

   ☆    ☆    ☆

第8問

ある電子式抽選機から当たりが出る

確率は0.2であることが公表されて

います。この抽選機を400回引くとき、

当たりが出る回数が76以上84以下

である確率を、抽選回数400が十分

大きいとして、正規分布で近似する

方法で求めなさい。

 

解答の際には、下の正規分布表の

値を用いなさい。答えは小数第3位

を四捨五入して小数第2位まで求め

なさい。

 

181102a_2

 

解答

当たりが出る回数Xの確率分布は、

n=400、p=0.2、q=0.8

の二項分布となり、正規分布

N(np,npq)=N(80,8²)で

近似できる。

さらに、Z=(X-80)/8とおくと、

標準正規分布N(0,1)となる。

 

∴ P(76≦X≦84)

 =P(-0.5≦Z≦0.5)

 =2×P(0≦Z≦0.5)

 =2×0.19146 (表より)

 ≒ 0.38 ・・・答

 

感想

考え方も計算も、あまりにヒネリが無い

ので逆に不安になる。基本知識さえ

覚えてたら、教科書の例題レベルだろう。

ただし、正規分布表の区間の取り方

(ここでは0≦X≦u)は、数種類ある

ので注意。

 

 

   ☆   ☆   ☆

第9問

フィボナッチ数列{f n}は、

f ₁=1,f ₂=1,

f n₊₂=f n₊₁ + f n

(n=1,2,3,・・・)

によって定義されます。

f₁,f₂,f₃,・・・をフィボナッチ

数といいます。

 

次の数列の和を、フィボナッチ数

どうしの2数の積の形に表しなさい。  

∑f k f k₊₁ (k=1~n)

 

解答

f₃=2,f₄=3,f₅=5,f₆=8。

∑の値をn=5まで計算すると、

 n=1で1 (=1×1)

 n=2で3 (=1×3)

 n=3で9 (=3×3)

 n=4で24 (=3×8)

 n=5で64 (=8×8)

 

よって

nが奇数の時、∑=f n₊₁×f n₊₁、

nが偶数の時、∑=f n×f n₊₂

  ・・・答

(証明は帰納法で簡単にできる

 ので省略。)

 

感想

一見、テクニカルな変形が必要な難問

かと身構えてしまったが、実験してみる

とすぐに分かってしまった。帰納法の

証明もすぐ成功。

 

 

    ☆    ☆    ☆

第10問

右の図1のように、x²+y²=36

で表される円Oに、半径1の円P

が点A(6,0)で内接しています。

このとき、点Aと重なっている円P

の周上の点をQとします。

 

181102b

 

この状態から円Pは円Oに内接

しながら、円Oの周にそってすべる

ことなく矢印の方向(x軸と正の

角度をなす方向)に回転していき

ます。

 

図2のように、円Pが円Oの周上

を回転したときの円Oと円Pとの

接点をRとし、弧ARの長さをθ

とします。このとき図1で点Aと

重なっていた点Qは図2のような

位置にきます。

 

θが0≦θ≦πの範囲を動くとき、

点Qが動いてできる曲線の長さを

求めなさい。

 

 

解答

∠AOR=弧/半径

    =θ/6

円Pの中心Pの座標は、

(5cosθ/6,5sinθ/6)

 

(半径6の弧)AR

  =(半径1の弧)QRだから、

∠QPR=6×(θ/6)=θ

 

よって点Qの座標は、

(5cosθ/6+cos-5θ/6,

 5sinθ/6+sin-5θ/6)

=(5cosθ/6+cos5θ/6,

 5sinθ/6-sin5θ/6)

 

∴ (求める曲線の長さ)

=∫√{(dx/dθ)²+(dy/dθ)²}dθ

   (0≦θ≦π)

=(5/6)∫√(2-2cosθ)dθ

=(5/6)×4

10/3 ・・・答

 

感想

数Ⅲのやや面倒な積分だけど、キレイ

に √ が外れる設問。試しに無料AIの

ウルフラム検算すると、1秒で確認

できた。

 

181102c_2

 

Qの軌跡は、ハイポサイクロイド

とか内サイクロイドと呼ばれる曲線。

 

181102d

 

ウィキメディアの図を見ると、Qの軌跡

(赤い弧の半分)は、外側の黒い弧の

半分(長さπ=3.14)より少しだけ長い。

よって図形的にも答(約3.3)は支持

される。

 

 

    ☆    ☆    ☆

第11問

右図のように、地面に沿ってx軸をとり、

鉛直上方にy軸をとります。

 

181102e

 

原点Oから物体をx軸からθの角度で

斜め上方に10の速さで投げ上げると、

物体は放物線をえがいて運動し、その

放物線はおよそ

y=(tanθ)x

  -{1/(20cos²θ)}x²

という式で表されます。ただし、

0<θ<π/2 とします。

この放物線の頂点は、θを動かすと

ある曲線をえがきます。この曲線の

方程式をx,yを用いて表しなさい。また、

x,yのとり得る値の範囲も明記しなさい。

 

 

解答

放物線の軌跡を平方完成すると、

y=-1/(20cos²θ) (x-5sin2θ)²

  +5(1-cos2θ)/2

 

よって、頂点の座標は

(5sin2θ,5(1-cos2θ)/2)

 

θを消去して、曲線の方程式は

(x/5)²+{(y-5/2)/(5/2)}²=1

 ・・・答

 

0<θ<π/2より

0<2θ≦π。

よって、x,yの範囲は

 0<x≦5,0<y<5 ・・・答

 

感想

最後の不等号の「=」の有無が減点

ポイントだからこそ、問題文の最後に

強調してある。xの不等式につられて、

yの右側の不等号に「=」を付けて

しまうのがありがちなミス。

 

要するに、楕円の右半分で、縦軸上の点

を除いた部分になる。楕円の右端になる

のはθ=π/4の時、つまり45度の時。

ちなみに物理的に考えると、この問題は

重力加速度gを10として、空気抵抗を

無視した斜方投射だ。

 

 

    ☆    ☆    ☆

第12問 (超高校級の難問か?)

1辺の長さがLの立方体に含まれる

正八面体(頂点は立方体の面や辺上に

あってもかまいません)について、その

体積の最大値を求めなさい。

(注. Lは原文では小文字。)

 

 

解答 (というより学問的な説明)

H.T.Croftの研究(1980年)

より、最大になる時の正八面体の

1辺の長さは、立方体の1辺の長さ

の(3√2)/4倍

この問題では、(3√2)L/4。

 

以下の図と表は、M.Firching

論文より(2014年)。

 

181102f

 

181102g

 

立方体(Cube)の中に、

正八面体(Octahedron)が

微妙な形で含まれている。

正八面体の辺12本の内、

6本だけ立方体の面上にある。

正八面体の頂点は、立方体の

辺の3:1の内分点

 

一般に、

(正八面体の体積)

 =(√2/3)×(辺の長さ)³

 

∴ (最大の正八面体の体積)

 =(√2/3)×(3√2/4)³

 =9L³/16 ・・・答

 

 

感想

証明は必要としないとしても、高校では

超難問だろう。直感が通じない。

 

まさか出題者が、「明らかに立方体の

6面の中心を結ぶ正八面体」だと誤解

してしまったのではないと思うけど、

はたしてどうか。

私は、少しだけズラした場合が最大

だろうとは感じたけど、空間図形の

計算や論証が難しくて途中でパス。

 

ネットを探し回って、ようやく結論らしき

ものを発見した。ただし、まだほとんど

理解してない。

 

国内では、アマチュア研究者として

名高いらしい佐藤郁郎氏のサイト

詳しいけど、複数ページの解説を

合わせても完全ではないと思う。

場合分けの際に省略がある。

 

181102h

 

クロフトの英語論文は有料みたいなので、

無料公開されてる最近の別の論文を使用。

興味深いことに、クロフトの間違いまで

指摘してある。ということは、それに今まで

他の研究者は気づかなかったわけか。

 

『数学セミナー』2013年4月号の

「エレガントな解答を求む」1番解答で、

クロフトの論文について触れてた。大阪

経済大学のpdfファイルで部分的に

公開中。

 

今年の数学甲子園の記事は大幅に

遅れてしまったが、これで後は予選の

残り17問だけになった。

今日のところはこの辺で。。☆彡

 

 

 

cf.数学甲子園2017予選、

   全20問の問題、解き方、感想

  同・本選Math Battle、

    問題と解き方(abema動画)

  同・問題と解き方2

  同・問題と解き方3

 

 2016本選1st Stage、全問題

 16予選、全20問の解き方、感想

 16(Abemaライブ)、前半感想

 2015準々決勝、全問コメント

 15予選、全20問の解き方、感想

 14準々決勝、全問コメ&問題10

 13予選ポイント、問題15解説

 12、予選問題&3日ぶりのラン

 数学選手権にチャレンジ (11)

 

          (計 3413字)

  (追記35字 ; 合計3448字)

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