円と正方形、10個重ねて作る図形の面積~桜蔭中学2018入試・算数

2月4日の朝日新聞の朝刊に、2018年桜蔭

中学校の入試問題(算数)が出てました。解答

例(最後の答だけ)はSAPIXの提供です。

試験は2月1日にあったようで、四谷大塚HP

も問題と正解(最後の答)を公開してました

 

桜蔭の問題はどれも面白いのですが、この

ブログ記事では、問題Ⅱ(1)の図形の問題

の解き方、考え方を解説します。小学生

(5、6年)でも読めるように書いてるつもり

ですが、解き方は小学校や塾と違ってるかも

知れません。文はスマホ向けに短く改行

してます。

 

桜蔭学園は入試結果をほとんど公表して

ませんが、日本でトップクラスの女子校

なので、合格者の多くはこの問題を6分

くらいで解いてるのだろうと思います。

普通の高校生や大学生なら、10分でも

解きにくい難問でしょう。

 

ちなみに、桜蔭については過去2本の

記事を書いてます。大人向け、PC向け

の書き方ですが、参考までに。

 

 

cf.3人の移動(徒歩・ラン・自転車)、

 距離と時間の計算~桜蔭2016算数

 

 ランニング(5人のリレー)の距離計算

  ~桜蔭中学2015入試・算数

 

 

   ☆     ☆     ☆

図だけは朝日新聞をそのまま引用します。

 

(問題) 半径が3cmの円Aと、1辺の長さ

 が6cmの正方形Bを用いてできる次の

 3つの図形をA+A、A+B、B+Bと

 呼ぶことにします。

 

180220a

 

このとき、次の問いに答えなさい。

① A+A、A+B、B+Bの面積は

  それぞれ何cm² ですか。

② 同じように、AとBを合わせて10個

  用いて、下のような図形を作ります。

 

180220b

 

  両端にAを使うとき、Bをできるだけ

  少なく使って面積が250cm² 以上の

  図形を作るには、Bを何個使いますか。

  また、作った図形の面積は何cm²

  ですか。

 

 

    ☆     ☆     ☆

(解答)

 A+A、A+B、B+Bで、重なった 

 部分の面積をそれぞれ、aa、ab

 bbと呼ぶことにする。

 

 aa=(Aの4分の1)×2

    -(小さい正方形)

  =(3×3×3.14×1/2)-9

  =5.13

 

 ab=(Aの4分の1)

   =3×3×3.14×1/4

   =7.065

 

 bb=9

 

① A+A=(円2コ)-aa

    =3×3×3.14×2-5.13

    =51.39 (cm²) ・・・答

 

  A+B=円+正方形-ab

    =3×3×3.14+36-7.065

    =57.195 (cm²) ・・・答

 

  B+B=(正方形2コ)-bb

     =36×2-9

     =63 (cm²) ・・・答

 

 円Aだけ10個組み合わせてみると、

 (面積)=(円10コ)-aa×9

   =3×3×3.14×10-5.13×9

   =282.6-46.17

   =236.43

 

 よって、250cm²以上にするには、

 14cm²ほど増やせばよい

 

 Bを1個入れてA+B+Aの形を作ると

 (面積)=(円2コ)+正方形-ab×2

   =56.52+36-7.065×2

   =92.52-14.13

   =78.39

 

 それに対して、A+A+Aの形だと、

 (面積)=(円3コ)-aa×2

    =28.26×3-5.13×2

    =84.78-10.26

    =74.52

 

 つまり、Bを1個はさみ込むと、面積は 

 4cm² くらい大きくなる。

 よって、Bを4個はさみ込めばよい

 

 ab=7.065、bb=9だから、

 AとBだけ重ねて、BとBは重ならない

 ようにした方がムダが少なくて、Bの

 数も少なくできる。

 

 たとえば、ABABAABABAの順

 他の同様の順でも面積は同じになる。

 

したがって、

 (作った図形の面積)

  =(円6コ)+(正方形4コ)

     -ab×8-aa

  =28.26×6+36×4

    -7.065×8-5.13

  =169.56+144-61.65

  =251.91 (cm²) ・・・答

 

 

   ☆     ☆     ☆

「250cm²以上」というような問題を

解くとき、特に小学生なら、大まかな

計算を使うと良いでしょう。

 

上の解答では、14cm² ほど増やせばとか、

正方形Bを1個はさむと4cm² くらい大きく

なる、という話を使ってます。正確に3.87

大きくなるとか考えてもいいのですが、面倒

だし、逆に間違えやすくなります。

 

中学、高校になると、大小を表す不等号を

使った「不等式」も使います。ただ、最後の

答を出すだけのとき、あるいは、みんなに

分かりやすく説明するときは、大学以上

でも大まかな計算(近似)が役立つのです。

 

理科や社会の分野でも、実際の世の中で

役に立つ数字のかなりの部分は大まかな

ものです。

 

それでは今日はこの辺で。。☆彡

 

            (計 1770字)

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三角形の相似から四角形の面積比へ~開成中学2018入試・算数・問題1(7)

2月6日の朝日新聞の朝刊に、2018年開成

中学校の入試問題(算数)が出てました。解答

例(最後の答だけ)はSAPIXの提供です。

試験は2月1日にあったようで、四谷大塚HP

も問題と正解(最後の答)を公開してました

 

問題1(7)の図形の問題が面白かったので、

計算や解き方、考え方をブログの記事にして

みます。小学生(5、6年)でも読めるように

書いてるつもりですが、解き方は小学校や

塾と少し違ってるかも知れません。文は

スマホ向けに短く改行してます。

 

去年も図形の問題で記事を書いてます。      

 三角形の相似と比の応用

 ~開成中学2017入試・算数・問題3

 

今年の方が単純だと思いますが、受験生が

どう思ったかは分かりません。ただ、算数は

85点満点で、合格者の平均は73.9点。

合格した人のほとんどは、下の問題を3分

くらいで解いてると思います。

 

 

   ☆     ☆     ☆

入試問題を見る前に、基本的な考え方や

コツを例題で見ておきましょう。すぐ分かる

人はスクロールで飛ばしてください。

 

180212a

 

上図で、△ABEと△ACDの面積比は

どうなるでしょうか?

 

△ABE=(3/5)×△ABD

   =(3/5)×{ (1/2)×△ACD }

   =(3/10)×△ACD

 

よって、 3:10 になります。この面積

計算を2回使うのが下の試験問題です。

 

 

   ☆     ☆     ☆

図だけは朝日新聞をそのまま引用します。

「∴」という記号は、「よって」とか「ゆえに」

を表します。「△」は「三角形」を表します。

 

180212b

 

図において、四角形ABCDは正方形で、

BE=EF=FC、CG=GDです。

(i) 三角形AIJと四角形ABCDの面積比

  を最も簡単な整数の比で答えなさい。

(ⅱ) 四角形HIJKと四角形ABCDの

  面積比を最も簡単な整数比で答え

  なさい。 

 

 

   ☆     ☆     ☆

(解答) (ⅰ)

180212c

 

点Fを通ってCDに平行な線FLを引くと、

△BLFと△BGCは相似で、

△JLFと△JBAも相似。

 

∴ LF=(2/3)×GC

   =(2/3)×{(1/2)×AB}

   =(1/3)×AB

∴ AJ : JF = 3 : 1

 

同様に考えて、

 AI : IE = 6 : 1

 

∴ △AIJ

 =(3/4)×(6/7)×△AEF

 =(9/14)×△AEF

 =(3/14)×△ABC

 =(3/28)×四角形ABCD

 

∴ △AIJ : 四角形ABCD

   = 3 : 28 ・・・答

 

 

(ⅱ)

180212d

 

点Fを通ってCDに平行な線FMを引くと、

△BMFと△BDCは相似で、

△KMFと△KBAも相似。

 

∴ MF=(2/3)×DC

   =(2/3)×AB

∴ AK : KF = 3 : 2

 

同様に考えて、

 AH : HE = 3 : 1

 

∴ △AHK

 =(3/5)×(3/4)×△AEF

 =(9/20)×△AEF

 =(3/20)×△ABC

 =(3/40)×四角形ABCD

 

(1)の結果と合わせて、

 四角形HIJK

  =△AIJ-△AHK

  ={(3/28)-(3/40)}

     ×四角形ABCD

  =(9/280)×四角形ABCD

 

∴ 四角形HIJK : 四角形ABCD

  = 9 : 280 ・・・答

 

 

   ☆     ☆     ☆

(ⅰ)は、(ⅱ)のヒントになってます。

上の解答で「同様に考えて」と書いてる

2ヶ所は、同じような線を自分で書いて

考えてください。

 

その時々の計算で不要なことを消した図

を自分で描くと分かりやすくなります。

下図の赤線(または青線)を引いても

解けます。

 

180215b_2

 

中学なら、上の解答のような証明の文章を

自分で書くことがあります。高校なら「座標

計算」や「ベクトル」(矢印)という道具を

使う方法も習います。

 

それでは今日はこの辺で。。☆彡

 

 

 

cf. ランニング(5人のリレー)の距離計算

    ~桜蔭中学2015入試・算数

 3人の移動(徒歩・ラン・自転車)、距離と時間

   ~桜蔭中学2016入試・算数

 

            (計 1504字)

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『頭脳王2018』計算解説2~ブラックホールの直径&小平奈緒選手の山手線一周タイム

日本テレビ『頭脳王2018』の放送終了直後、昨日0時過ぎに、

第一弾記事をアップした。

 

 日テレ『頭脳王2018』決勝戦の計算解説

 ~大声怪獣の体長、100回転ロボットのジャンプの高さ

 

今日は第二弾として、ブラックホール問題と山手線問題の

解き方を具体的に説明してみよう。

 

テレビ番組ではほとんど答だけになってるけど、ここでは途中

の式や考え方も示してある。スマホの場合は、画面を横向き

にした方が見やすいかも知れない。

 

 

     ☆        ☆        ☆

ではまず、準決勝のブラックホール問題。東大・京大の天才

たち4人がチャレンジ。正解は東大医学部の「神(かみ)脳」・

河野玄斗のみだった。今年の出演者の中では飛び抜けてた

から、優勝はもっともだ。

 

ただ、数理系の問題は全て、テレビのクイズ番組のレベル。

計算や暗記の速さ、正確さが問われるけど、考え込む難問

はない。

 

一応、今年一番解きにくかったのはブラックホール問題だと

思う。高校物理の教科書レベルの知識が必要だし、高校や

大学受験ではあまり出ないタイプの問題だった。

 

大学以上の物理学だと、「シュワルツシルト半径」とか

「シュヴァルツシルト半径」として有名で、公式も簡単だ。

万有引力定数G、星の質量M、光速cを使って、

 

 (半径) R = 2GM / c²

 

以下では、上の公式は使わず、普通に計算する。まず

複雑な条件の画面を示しておこう。非営利の個人ブログ

の記事における、出典を明示した限定的引用なので、

著作権法の許容範囲だと考える。

 

180204b

 

 

    ☆        ☆        ☆

ブラックホールの半径の定義は、要するに、いくらスピード

を上げても重力によって引き戻されてしまう範囲という

意味だ。光速でさえ脱出できないから、あらゆるものが

脱出できない。では、計算していこう。

 

(重力源となる星の質量)

 M = 太陽の質量の210億倍

  =(1.99×10³⁰)×(210×10⁸)

  =1.99×21×10³⁹

 

中心からR(m)離れた所で、質量N(kg)の物体を

光速c(m/s)で放つ時、

 

 (運動エネルギー) = Nc² / 2 

 

 (位置エネルギー)

  = -(万有引力定数G)×(星の質量)

     ×(物体の質量N) / R

  = -GN×(星の質量) / R

 

ちなみに位置エネルギーがマイナスなのは、半径が

中心から伸びていく向き(つまり外向き)とは逆に、

中心へと引きつけるからだ。

 

上の2つのエネルギーの総和がゼロだから、

 

 Nc²/2-GN×(星の質量)/R=0

 ∴ Nc²/2 = GN×(星の質量)/R

 

Nはゼロでないから、両辺をNで割って整理すると

 R=2G×(星の質量)/c²  ・・・(これが公式)

  =2×(6.67×10⁻¹¹)×(1.99×21×10³⁹)

       / (3×10⁸)²

  =13.34×13.93×10¹² / 3

  =1.858262×10¹⁴ / 3

 

 ∴ (直径)=2R

      =3.716524×10¹⁴ / 3

      =1.238・・・×10¹⁴ (m)

      ≒1.24×10¹¹ (km) ・・・答

 

 

割り算するのはなるべく遅らせて、四捨五入は最後

に行う。最後の有効数字が3桁だから、もし途中で

小数を省略する時は4ケタ以上書く。

 

 

    ☆        ☆        ☆

続いて、スピードスケートの小平奈緒選手が世界記録

ペースで山手線を一周すると、何分何秒かかるか?

「不可能!」とか答える人は、クイズには向かない♪

 

180204a

 

1000mで1分12秒09だから、

1kmで72.09秒。

 

∴ (山手線一周34.5kmのタイム)

    =72.09×34.5

    =2487.105 (秒)

    =41分27.105秒

    ≒41分27.11秒 ・・・答

 

 

時間がないので、今日はこの2問にしとこう。数日先に、

もう第三弾記事を書くかも知れないけど、後はほとんど

去年と同じような問題だったから、去年の記事だけでも

十分のような気もしてる。下のリンクを参照。

 

今週は合計14182字で終了となった。

ではまた来週。。☆彡

 

 

 

cf.『頭脳王2016』、太陽にスマッシュしたシャトルが届く時間

          &立方体の体積の解説

 『頭脳王2016』問題・解説2~大谷のホームランの

       飛距離、数列8パズル、ジグソー不足ピース

 『頭脳王2016』問題・解説3

   ~立体三目並べの先手必勝法&テレビの対局内容

 

   ・・・・・・・・・・

 頭脳王2018、1次予選・謎解き問題の解き方&短距離ラン

 『頭脳王 2017』実力テスト「謎解きクイズ」、問題と考え方

 『頭脳王2016』1次予選クイズの問題、解き方、感想

 

             (計 1792字)

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日テレ『頭脳王2018』決勝戦の計算解説~大声スーパー怪獣の体長、100回転ロボットのジャンプの高さ

☆翌日の追記: 第二弾の記事も別にアップした。

 『頭脳王2018』計算解説2

  ~ブラックホールの直径&小平奈緒選手の山手線一周タイム )

 

 

    ☆        ☆        ☆

去年・・じゃなくて一昨年の『頭脳王2016』に続いて、さきほど放映

が終了した日本テレビ『頭脳王2018』決勝戦の計算と解説をアップ

する。スマホで読む場合は、画面を横にした方がいいかも知れない。

ちなみに『頭脳王2017』は謎解きクイズだけで、本戦開催はなし。

 

ではまず、問題の条件の画面を静止画キャプチャーさせて頂こう。

非営利の個人サイトの記事における限定的引用なので、著作権法

の許容範囲と考える。

 

180203a

 

映画『ジュラシック・パーク』を遥かに上回るスーパー怪獣の

「声」が、東京から自由の女神まで届く時、体長は何mになるか?

 

正確に出題するなら、最低で何mあればよいか、ということだ。

「体長」と「身長」の違いとか、「音」と「声」の違いも気にしては

いけない♪ 物理的性質も深く考えず、計算問題だと考える。

ただし、上手く計算しないと三乗根が出て来るから、間違えて

しまうだろう。

 

 

      ☆        ☆        ☆

まず、音は声量に比例し、声量は肺活量に比例し、肺活量は

体重に比例し、体重は身長の3乗に比例する、という条件。

要するに、音は身長の3乗に比例するということだ。

一方、音は距離の2乗に反比例する。

 

身長の単位はm、距離の単位はkmとしてよい。どちらかに

合わせる方が普通だが、クイズでは時間のムダになる。

音の単位デシベルも不要だから無視。

 

条件より   

 60 = (総合的な比例定数)×1.7³ / 0.1²

 

また、怪獣の体長をX(m)とすると、

 60 = (総合的な比例定数)×X³ / 11059.2²

 

上の「総合的な」という言葉は無くてもいいけど、

4つの比例定数と1つの反比例の定数を合算

して1つにまとめたという意味だ。

 

上の2式の左辺は同じだから、右辺を見比べると、

 1.7³ / 0.1² = X³ / 11059.2²

 ∴ 11059.2²/0.1² = X³/1.7³

 ∴ (X/1.7)³=(110592)² ・・・①

 

このまま計算してもいいけど、

110592の素因数分解を使うと、

 110592 = (2の12乗)×3³

 

①の右辺に代入して、  

 (X/1.7)³ = {(2の12乗)×3³}²

        = (2の24乗)×3⁶

        = {(2の8乗)×3²}³

 

当然、Xは実数だから、

 X/1.7=(2の8乗)×3²

      =2304

 ∴ X=2304×1.7

    =3916.8 (m) ・・・答

 

 

もちろん、この程度の体長だと、東京からニューヨークの

自由の女神まで声を届かせるのは無理♪

 

とはいえ、めでたく東大医学部の神(かみ)脳、河野玄斗

が優勝。ルックスも甘いイケメンで、神の人気になるかも♪

 

 

     ☆        ☆        ☆

一方、その少し前に出たのが、100回転ジャンプできる

スーパーロボットのジャンプの高さを求める問題。

 

180203b

 

こちらの方が文章も計算も簡単だが、京大の井上良は疲れ

とプレッシャーのせいか、2つとも大きく間違えてた。

 

4回転で0.7秒なら、100回転だと

 0.7×100/4=0.7×25=17.5秒

 

上昇の時間と落下の時間は半々と考えて、

 落下時間=17.5/2

      =35/4 (秒)

 

よって、これだけの時間で自由落下する時の

落下距離を求めればよい。小数ではなく分数

で表しとくのが計算のコツ。

 

落体の法則の一番簡単な公式を利用すると

 

 (落下距離)=(1/2)gt²

      =4.9×(35/4)²

      =4.9×1225/16

      =375.156・・・

 

四捨五入して小数第1位まで求めると、

  375.2 (m) ・・・答

 

 

     ☆        ☆        ☆

もちろん、上のロボットが自由落下で着地すると、

リンクの氷が割れて大騒ぎになるはず♪

 

明日、追加で別記事もアップする予定。既に理数系の計算

問題はすべて解いた。立体三目並べは去年と同じルール

だったから、下のリンクから去年の記事に飛ぶと、先手

必勝法の説明がある。立方体の総体積もジグソーも去年

の記事を参照。

 

とりあえず今日はこの辺で。。☆彡

 

 

cf. 『頭脳王2016』、太陽にスマッシュしたシャトルが届く時間

          &立方体の体積の解説

  『頭脳王2016』問題・解説2~大谷のホームランの

       飛距離、数列8パズル、ジグソー不足ピース

  『頭脳王2016』問題・解説3

   ~立体三目並べの先手必勝法&テレビの対局内容

 

    ・・・・・・・・・・

  頭脳王2018、1次予選・謎解き問題の解き方&短距離ラン

  『頭脳王 2017』実力テスト「謎解きクイズ」、問題と考え方

  『頭脳王2016』1次予選クイズの問題、解き方、感想

 

             (計 1869字)

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二項分布と正規分布、標本による母集団の推測、信頼区間~2018センター試験・数学ⅡB・第5問

今年(2018年)の大学入試センター試験も無事終了。ムーミン問題、

携帯バイブ問題、試験官の居眠りなど、多少のトラブルや不祥事は

生じたが、志願者だけで全国60万人近くだから仕方ないだろう。

 

どれほど努力しても、ミスやエラーの確率は決してゼロにはならない。

例えば、1人当たりのトラブル発生率が0.1%で独立とするなら、

 60万人×0.1%=600人

 

実際は問題作成者やスタッフも大勢関係するし、独立ではなく従属

だから、トラブルに巻き込まれる人数はさらに増えることになる。

 

 

     ☆        ☆        ☆

自分については正常な出来事が起こるはず、と考えるような楽観的

発想については、先日のドラマ『BG~身辺警護人~』第1話だと、

「正常性バイアス」と呼んでた。私だけは大丈夫という主観的な判断・

心理を正しいと思い込む、確証バイアスの一例とも考えられる。

 

もちろん、「ケセラセラ」(なるようになるさ)と達観するのも、一つの

生き方だろう。しかし一般的な正論としては、確率と統計を冷静に

把握し、可能性の低いリスクにもそれなりに考慮する必要がある。

 

例えば、意外と起伏に富む首都圏で数年ぶりの大雪が降った時、

車を運転すると、一部で何が起きるのか。昨日、今日のニュースを

見てれば実感できる。自分の車が大丈夫でも、他の車に問題が

生じたら巻き込まれてしまうのだ。スリップとか坂道を登れないとか。

 

今日は、草津国際スキー場で白根山の噴火も起きてる。世界遺産

ブームでにぎわう夏の富士山なら、遥かに大きな騒動だったはず。。

 

 

     ☆        ☆        ☆

というわけで、前置きがやや長くなったが、地道に確率・統計を解説

することにしよう。今年は既にセンター数学記事を1本アップしてある。

 

 陸上選手の体格指数BMI(散布図と補助線の傾き、箱ひげ図)

   ~2018センター試験・数学ⅠA・第2問

 

上の記事で扱ったのは数学ⅠAの必答問題だが、これから書くのは

数学ⅡBの選択問題。つまり、理解してる人がかなり少ない分野の

話だ。だからこそと言うべきか、難易度レベルは低くて、教科書の

章末問題Aといった感じ。発展問題ではない。河合塾の分析でも

標準とされてた。

 

以下、解き方はもちろん、問題文もコピペではなく私が簡単にまとめ

直したもの。原文は河合塾その他、大手予備校などで公開されてる

ので、そちらを参照。下図のようなpdfファイルで無料配布されてる。

ちなみに、大学入試センターの公式発表はなぜかいつも遅い。

 

180123a

 

 

    ☆        ☆        ☆

第5問 必要に応じて、正規分布表を用いてもよい。

 (1) aは正の整数。2,4,6,・・・,2aの数字が1つずつ

   書かれたa枚のカードが箱に入っている。1枚を無作為

   に取り出す時、書かれた数字を表す確率変数をXとする。

   X=2aとなる確率を求めよ。

 

   次に、a=5とする。Xの平均(期待値)と分散を求めよ。

   また、sX+tの平均が20、分散が32となるように、定数

   s(>0)、tを定めよ。さらにその時、sX+tが20以上で

   ある確率を小数で求めよ。

 

 (解答) まず、 確率 P(X=2a)1/a ・・・ア、イ

 

   次に、a=5の時、

   平均 E(X)=(2×1/5)+(4×1/5)+・・・

          =(2+4+6+8+10)/5

           ・・・

 

   ∴ 分散 V(X)

        =(2-6)²×1/5+(4-6)²×1/5+・・・

        =(16+4+0+4+16)/5

        = ・・・エ

 

   さらに、(sX+tの平均)=s・(Xの平均)+t、

   (sX+tの分散)=s²・(Xの分散)だから、

   与えられた条件を連立方程式に直すと、

    s×6+t=20 

    s²×8=32

   s>0より、 s=2 ・・・、 t=8 ・・・

 

   ∴ (sX+tが20以上の確率)

      =P(2X+8≧20)

      =P(X≧6)

      =P(X=6)+P(X=8)+P(X=10)

      =0. ・・・

 

 

 (2) (1)でa≧3とする。箱から3枚同時に取り出し、横1列に

   並べた時、左から小さい順に並んでいる事象をAとして、

   Aの起こる確率を求めよ。

 

  この試行を180回繰り返す時、Aが起こる回数を表す確率

  変数をYとする。Yの平均m、分散σ²を求めよ。

  さらに、回数が大きいので正規分布と考え、

  Z=(Y-m)/σ とおいて標準化する。

  P(18≦Y≦36)を、Zの確率を利用して求めよ。

 

 

 (解答) 並び方は全部で、 3P3=3×2×1=6通り。

   これらは同様に確からしいので、

   P(A)1/6 ・・・ク、ケ

 

   Yは、180回中にAが起こる回数だから、二項分布に従う。

   ∴ 平均 m=180×1/6

          =30 ・・・コサ

     分散 σ²=180×(1/6)×{1-(1/6)}

          =25 ・・・シス

 

   よって Z=(Y-m)/σ=(Y-30)/5 だから、

    Y=5Z+30

 

   ∴ P(18≦Y≦36)   

    =P(18≦5Z+30≦36)

    =P(-2.40≦Z≦1.20) ・・・セ、ソタ、チ、ツテ

    =P(0≦Z≦2.40)+P(0≦Z≦1.20)

    ≒0.4918+0.3849 (正規分布表の数値より)

    ≒0.88 ・・・トナ

 

180123b

 

 (3) ある都市の世論調査で、無作為に400人の有権者を選び、

   ある政策の賛否をたずねると、320人が賛成だった。全体の

   賛成者の割合(母比率)pを推測する。

 

   まず調査での賛成比率(標本比率)を求めよ。また二項分布

   の正規分布による近似を用いて、pに対する信頼度95%の

   信頼区間を求めよ。

 

   続いて、その区間の幅をL₁とする。また、標本の大きさ400、

   比率0.6の時の信頼区間の幅をL₂とし、大きさ500、比率

   0.8の時の信頼区間の幅をL₃とする。L₁、L₂、L₃の不等式

   を求めよ。

 

 

 (解答) 標本比率は、  320/400=0. ・・・

 

    また、信頼度95%の信頼区間は公式より、

    0.8-1.96×√0.8×0.2/400

     ≦ p ≦ 0.8+1.96×√0.8×0.2/400

    ∴ 0.8-1.96×0.02

       ≦ p ≦0.8+1.96×0.02

    端数を四捨五入して、信頼区間は

    0.76 ≦ p ≦ 0.84 ・・・ヌネ、ノハ

 

    さらに、 L₁=2×(1.96×√0.0004)=0.08。

 

    また、標本の大きさ400、比率0.6の時、同様の計算で

    信頼区間の幅を求めると、

    L₂=2×(1.96×√0.6×0.4/400)

     =2×(1.96×√0.0006) > L₁

 

    標本の大きさ500、比率0.8の時、信頼区間の幅は、

    L₃=2×(1.96×√0.8×0.2/500)

     =2×(1.96×√0.00032) < L₁

 

    以上まとめると、 L₃ < L₁ < L₂ 

    つまり、答は4番。 ・・・

 

 

     ☆        ☆        ☆

なお、最後のL₂やL₃を真面目に計算すると時間の浪費になる。

 

また信頼区間の公式は、標準正規分布表などから近似的に求めた

もの。変数が0~1.96の区間に入る確率が0.475だから、

-1.96~1.96の区間に入る確率が0.95。

つまり95%ということになる。

下の正規分布(ガウス分布)表で、色付きの数値を参照。

 

180123c

 

その変数を、ここでは

 (p´-p)/√p(1-p)/n (p´は標本比率)

と考えると、95%信頼区間は

-1.96≦ (p´-p)/√p(1-p)/n≦1.96

∴ p´-1.96×√p(1-p)/n

    ≦ p ≦ p´+1.96×√p(1-p)/n

 

さらに、不等式の左と右のpを標本比率で近似して、

95%信頼区間の公式が完成。

 

 p´-1.96×√p´(1-p´)/n 

   ≦ p ≦ p´+1.96×√p´(1-p´)/n

 

 

    ☆        ☆        ☆  

上の覚えにくい不等式を暗記してそのまま使うのが、高校数学とか

大学受験数学ということになる。試験場で自分で導くのは困難。

 

しかし、この理論は近似だらけだし、説明も省略されてるので、他の

話と比べると説得力に乏しい。もし本格的に近似を正当化する証明

を行うと、完全に大学(以上)の数学のレベルになる。少なくとも中心

極限定理や確率密度関数が必要で、経験的正しさを主張するには

大数の法則という厄介な問題も絡んで来る。

 

というわけで、公式データは発見できてないが、この問題の選択者

は少ないはず。学研のサイトでは、「あまりおすすめはできません」

とアドバイスされてた。

 

だから逆に、マニアック・ブログが進んで扱うことになるわけだ。

それでは今日はこの辺で。。☆彡

 

            (計 3315字)

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陸上選手の体格指数BMI(散布図と補助線の傾き、箱ひげ図)~2018センター試験・数学ⅠA・第2問

大規模な入試改革が徐々に近づく中、現行の大学入試センター試験

にも思考力や応用力を見る意欲的な問題が入って来た。

 

巷(ちまた)で話題の地理B・ムーミン問題は、狙いは面白いし一応

解けるけど、詰めが甘い。出題ミスを早めに認めて、全員正解扱いに

してもいいと思う。おそらく、作成者らは固定的な現実に慣れていて、

フィクションの表現や解釈の多義性には慣れてないのだろう。長い

幻想的アニメの「舞台」を一つの国に限定するのは、大変な作業だ。

 

(☆追記: 出題ミスではないが今後さらに注意する、という

      ような回答が16日、朝日新聞に送られた。アニメ

      画像の背景や服装まで見ることを求めてるようだ。)

 

それに対して、今年の数学ⅠAのデータ分析はよく出来ていて、ミス

はない。ただ、受験生がどの程度対応できたのかは微妙。河合塾の

分析では、「散布図には補助線が描かれており、その利用の仕方に

戸惑った受験生もいただろう」とされてた。結果の公表に注目しよう。

 

 

      ☆        ☆        ☆

それでは第2問(必答問題)〔2〕の解説。陸上競技大会の出場選手

の身長(cm)と体重(kg)を、男子・女子、短距離・長距離で

グループ分けしてデータ分析する。グラフだけ縮小コピーさせて頂く。

 

180116a

 

180116b

 

180116c

 

 

(1)は身長だけだから、簡単な問題。上の図1(ヒストグラム)、図2

(箱ひげ図)から読み取れる内容として正しいもの2つを選ぶ。

 

まず選択肢の1番。「四つのグループのすべてにおいて、四分位 

範囲(箱の横の長さ)は12未満である」。箱ひげ図より明らか。目盛

6つ分より短いということだ。

 

次に6番。「男子短距離グループの中央値(箱中の縦線の値)と男子

長距離グループの第3四分位数(箱の右端の値)は、ともに180

以上182未満である」。これも箱ひげ図だけで分かる。

 

よっては、サが1、シが6。逆順でもよい。

 

「ガーディアン社のWebページにより作成」という出典表示は、少し

調べてみたけどまだ確認できてない。単にガーディアンと言えば

普通、英国メディアのことだから、もう少し明確に表示するべきだ。

 

 

      ☆        ☆        ☆

(2)は身長と体重の関係で、この分析が目新しい設問だった。

身長H(cm)に対して、X=(H/100)²と定義。要するに、単位

をmに変換して2乗したということ。

 

体重はW(kg)として、Z=W/Xを考える。結局、

 Z=体重(kg) / {身長(m)の2乗}

 

なぜか問題文では説明してないが、体格指数BMI(Body

Mass Index)の話だ。ツイッター検索から考えると、

理解できた受験生はかなり少ないようで、年齢的に当然だろう。

健康器具大手のタニタHPでは、「18.5以上25未満が標準範囲

とされ・・」と書いてる(厚労省の基準)。

 

 

     ☆        ☆        ☆

180116d

 

180116e

 

180116f

 

 

散布図には、「原点を通り、傾きが15、20、25、30である

四つの直線L1、L2、L3、L4も補助的に描いている」。

 

傾きでZを表してるわけだが、滅多に見ない直線だし、図の原点辺り

も省略されてるから、分かりにくいだろう。この4本の線は要するに、

下から、痩せ過ぎ、標準、やや太り気味、太り過ぎ(肥満)の目安を

表してる。

 

したがって、長距離走とか持久系スポーツというものを理解して

いれば、長距離選手が一番下のL1(痩せ過ぎ)に近づくのは分かる。

BMIの最小値は女子長距離選手だろうということも、想像できなく

はない。テレビや写真で女子マラソンや女子駅伝の選手を見ると、

痩せた選手が多いから。

 

 

     ☆        ☆        ☆

問われているのは、上の図3(散布図+補助線)と図4(箱ひげ図)

から読み取れる内容。

 

まず、選択肢の4番。「女子長距離グループのすべてのZの値は

25より小さい」。と言うより、女子長距離選手のほとんどはZが

20より小さい。つまり、どちらかと言うと痩せてるということで、

当然の結果だろう。

 

次に、選択肢の5番。「男子長距離グループのZの箱ひげ図は 

(c)である」。

 

散布図より、女子の方が直線L1に近い、つまりZが小さい。女子

短距離が(b)、女子長距離が(d)。また、男子短距離は直線L2

とL3の間に点が集まってて、Zの値が明らかに大きいから、(a)。

消去法で、男子長距離の箱ひげ図は残る(c)となる。

 

したがっては、4と5(ス、セ)

 

 

     ☆        ☆        ☆

男子短距離選手の体格ががっちりしてる(つまりZが大きい)のは、

五輪や世界選手権の100m決勝を見れば分かりやすい。

 

その中で、引退したボルトはBMIがそれほど高くない選手だったが、

最近は体重が増えてBMIが増加してたようだ。タイムが落ちて来た

ことと関係してるかも知れない。

 

なお、この後の設問は普通の共分散で、簡単な計算問題だから

省略しよう。数学の問題と正解を掲載した朝日新聞・朝刊(1月

15日)には、河合塾の全面広告が載ってた。中央に1行、熱い

言葉を配置。

 

 「自分の夢まで、自己採点しないでください。

 

いいね♪ まあ、自分の夢を他者に採点されるのもビミョーだけど。

それでは今日はこの辺で。。☆彡

 

 

 

cf.二項分布と正規分布、標本による母集団の推測、信頼区間

    ~2018センター試験・数学ⅡB・第5問

 

  自転車というキュウリに乗って、馬よりゆったりと♪

  ~井上荒野『キュウリいろいろ』(2018センター・国語)

 

               (計 2152字)

       (追記 46字 ; 合計 2198字)

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簡単な最大カット問題2~NTT量子ニューラルネットワーク(QNN)のクラウドの使い方

年末でバタバタとあおられる中、今日は1ヶ月近く前の記事の続編を

書いとこう。NTTの量子ニューラルネットワーク(QNN)が、ネットの

クラウドシステムとして公開されてる。QNNは、Quantum

 Neural Networkという英語の略だ。

 

その高度な使い方はともかく、ゲーム遊び的な使い方なら少しずつ

分かって来た。「PLAY GROUND」(遊び場)と呼ばれてる

一般向けのページがあって、脳トレにいいのだ。ちょっと難しいし、

説明が無いけど♪

 

わざと謎かけみたいにしてるのかね? あるいは、多少知ってる人

が見れば、すぐ分かるのか。。

 

 

     ☆        ☆        ☆

まずウォーミング・アップとして、前回扱ったチャレンジ問題を新たに

1問やってみよう。問題のバリエーションが非常に多いからなのか、

あるいは、私のPCをクッキーか何かで識別してるのか、毎回違う

パターンで出題される。

 

171229a

 

 「子どもたちの関係を見ながら、できるだけ仲が悪いもの同士が

 同じバスとならないようにバスAとバスBに振り分けてみましょう」。

 

まず1番を1回クリックしてバスAに乗せる。ちょっと微妙だが、3番

は1番と仲が悪いから、バスB。1番と4番は仲良しで、4番と2番

は仲が悪いから、4番をバスA、2番をバスBに振り分ける。すると、

微妙な5番もバスBの方が少し良さそうだ。

 

よって、バスAは1番と4番、バスBは2番・3番・5番と私は回答した。

念のため確認して、ファイナル・アンサー♪

 

171229b

 

すると、「正解です!」。上図の左上の「COM」は、コンピューター

が出した答という意味で、私の答と一致。

 

この問題なら、計算でも一応出せる。同じバスに仲が良い2人がいる

時に+1、仲が悪い2人がいる時に-1、関係がない2人がいる時に

0として、合計点を計算すると、正解の場合に最大値3になるのだ。

 

しかし、「車内の円満度」はなぜか、1。まだ、この計算方法は解読

できてない。やはり途中の映像を動画撮影で録画するしかないか。

 

 

      ☆        ☆        ☆

さて、NTTの説明を今回も引用しとくと、「最大カット問題」(Max

-Cut問題)とは次の通り。

 

 複数のノード(点)と、ノードを結ぶエッジ(線)からなるグラフに

 おいて、ノード群を2つの部分集合に分割する際、異なる

 グループに属するノード間に張られたエッジの数が最大となる

 分け方を求める問題。

 

この説明と、本来の数学の説明との関係も、まだ解明できてない。

ただ、要するに複数の要素(上の問題なら5人)を最適な方法で

2つのグループに分割する問題だろうし、チャレンジ問題の後に

出るシステムの使い方なら少し理解できた。

 

 

     ☆        ☆        ☆

171229c

 

上図が、QNNクラウドによって問題を解く画面。少なくとも私の

端末だと何の説明もヘルプも出て来ないから、試行錯誤で推測

するしかない。画面右上のパラメーターは意味不明だからAuto

(自動)のまま。

 

171229d

 

まず画面左上で、点の数(つまり人数)とつながり方(関係)を選択。

グラフ・トポロジー(位相幾何学)という高級な数学用語を使ってる

が、要するに点のつながり方のこと。ここでは2人、関係1を選んだ。

 

171229e

 

これは、0番と1番の関係が仲良し(赤系の色の線)という意味だと

思う。それなら、2人を同じグループ(またはバス)にして、もう一つの

グループは何も無しにすればいい。

 

実際、画面右上の「RUN」ボタンを押してシステムを作動させると、

0番と1番が同じグループとされる。

 

171229f

 

0番を表す青線と、1番を表すオレンジ色の線が、重なって下側

に進んでる。このグラフが、0番と1番を同じグループにすべきと

いうことを指導してくれてるようだ。

 

ちなみに画面左端の「TUTORIAL」(チュートリアル)は「指導」。

グラフの「Pump」とは、ポンプを上下に動かして吸い上げる

という意味だから、システムが超高速で場合分けして計算してる

のだろうと想像する。

 

最適な状態になったら、「pump rate」(吸い上げの割合)

は1。「cut」の数字(左側の軸を見る)はまだ意味不明。

 

171229g

 

計算結果が出た後は、問題の側の色も変化する。0番と1番

が青色になってるのは、グラフの下側に分けられたという意味

だと思う。 線の色の変化はまだ意味不明。

 

 

      ☆        ☆        ☆

続いて、3人の場合の関係4を見てみよう。

 

171229h_2

 

色が見にくいが、0番と1番の線だけが青系の色で、他の2本は

赤系になってる。ということは、0番と1番を別グループに分けて、

2番はどちらのグループに入れても同じ評価になるはず。

 

171229i

 

結果のグラフでは、0番の青線だけが上側で、1番と2番の線が

下側になった。序盤で、「cut」のピンク色の線が激しく上下に

揺れてるのは、おそらく本当は最適解が2通りあるからだろう。

 

問題の図では、グラフ上側の0番だけが赤色に変化して、グラフ

下側の1番と2番は青色に変化した。

 

 

        ☆        ☆        ☆

最後に、4人の問題の関係1。

 

171229j

 

0番と1番の間の線だけが青系だから、0番だけを別グループに

すればいいはず。

 

171229k

 

結果のグラフでは、0番の青線だけ上側で、1番・2番・3番の

線は下側へと振り分け。したがって問題の図では、0番の点だけ

赤色、他は青色へと変化した。

 

171229l

 

 

最大カット問題というのは、かなり分かりやすいのに奥が深いし、

量子コンピューターにも興味があるので、もう少し追求する予定。

とりあえず、今日のところはこの辺で。。☆彡

 

 

 

cf. 簡単な「最大カット問題」

  ~NTT量子ニューラルネットワーク(QNN)のクラウド

 

             (計 2307字)

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「分割数」の計算、数学者ラマヌジャンとスープ豆20粒の分け方627通り(朝日新聞・天声人語)

マニアック・ブログというものは、毎日12年半続けても書くネタには

困らないが、記事にする際に挫折することは時々ある (^^ゞ お目当て

の情報が見つからなかったり、見つかり過ぎてまとまらなかったり。

あるいは、計算があまりに面倒で挫けたり♪

 

今日は、近所の騒音攻撃で寝不足の中、朝日新聞・朝刊(17年

12月18日)の名物コラム・天声人語について記事を書くことに決定。

冒頭のコネタに飛びついたのだ。

 

 

      ☆        ☆        ☆

 インド出身の数学者ラマヌジャン(1887~1920)は 

 英国滞在中、台所で豆のスープを作ろうとして挫折した。 

 並外れた数字好き。豆20粒を何通りに分けられるか 

 気になり、調理を忘れる。豆粒の数が何であっても使える 

 公式を求めて没頭したという

 

この種の問題は、一般的な公式どころか、20粒に限ったとしても、

解くのは面倒(人間にとっては)。高校数学の問題なら、普通は5つ

前後だろう。5個のりんごを分けるやり方とか。

 

ただ、30分もあれば20粒問題の答を出せそうだと誤解してしまった

から、豆の話を軽くトッピングして記事を書くことに決定。

 

ところが、そもそも豆の話が、いくら英語で検索しても出て来ない。

「Ramanujan soup beans 20」とか、色々試しても

ダメ。映画『奇蹟がくれた数式』(The Man Who Knew

Infinity)の英語シナリオにも英語原作にも発見できず。日本語で

検索すると、上の天声人語関連のページばかりがヒットしてしまう。

 

「どの『評伝』に載ってるんですか?」と、朝日新聞に電話して聞く

のも面倒だ。昔、不愛想なオヤ・・じゃなくて中高年男性が応答して

来たし♪

 

 

      ☆        ☆        ☆

仕方ないから、とりあえず豆のエピソードは諦めて、20粒の分け方

を考え始めた。

 

しらみつぶしの場合分けで書き並べて、たかが30分だろうと思った

けど、早くも20分でうんざりして来る (^^ゞ 高校時代なら、夢中に

なって一気に書き上げただろうけど、大人は途中でつい、他の事に

目が行ってしまうのだ。集中力減退か!

 

一応やった範囲だけでも書いとこう。何枚かのお皿に分ける方法で、

どの皿にも1粒以上の豆があるとする。それぞれの皿は区別せず。

個数が少ない順に、左から並べて集合を作ってみた。1枚もあり。

 

多少の規則性は利用できる。例えば「4粒の分け方」なら、最も

少ない皿は1粒か2粒。1粒の時には、残り3粒だから、「3粒の

分け方」を参考にできる。

 

しかし、最も少ない皿が2粒の時には、残り2粒だけど、「2粒の

分け方」をそのまま使えるわけではない。最少が2粒という条件

が付くからだ。重複組合せとか、何か上手い技を使えるのかも

知れないけど、まだ思いつかないし、探し回ることもしてない。

 

あっ!、「分割数」(number of partition)

解説と計算公式(分割関数:partition function)を

英語版ウィキペディアで発見☆ ラマヌジャンの研究も載ってる!

やっぱり、数が大きくなるとコンピューター計算するわけね。

 

171219a

 

とりあえず、答が分かった。20粒の分け方は、627通りとのこと。

p(20)=627。後ほど補足する予定。分割数だと、1皿だけの場合

もカウントするようなので、私もその考えに合わせた。

 

 

       ☆        ☆        ☆

では、やった所まで書いてみよう。まだ真面目にチェックしてない

から、数えもらしがあるかも。。

 

2粒 2通り (2); (1,1)

3粒 3通り (3); (1,2) ; (1,1,1)

4粒 5通り (4); (1,3) (2,2); (1,1,2); (1,1,1,1)

5粒 7通り

   (5); (1,4) (2,3); (1,1,3) (1,2,2);  (1,1,1,2); (1,1,1,1,1)

   
  
6粒 11通り (6); (1,5) (2,4) (3,3); (1,1,4) (1,2,3) (2,2,2);

    (1,1,1,3) (1,1,2,2); (1,1,1,1,2); (1,1,1,1,1,1)

7粒 15通り

   (7); (1,6) (2,5) (3,4);  (1,1,5) (1,2,4) (1,3,3) (2,2,3);

   (1,1,1,4) (1,1,2,3) (1,2,2,2);  (1,1,1,1,3) (1,1,1,2,2);

     (1,1,1,1,1,2);  (1,1,1,1,1,1,1)
   
8粒 22通り

   (8);(1,7) (2,6) (3,5) (4,4);(1,1,6) (1,2,5) (1,3,4) (2,2,4) (2,3,3)

    (1,1,1,5) (1,1,2,4) (1,1,3,3) (1,2,2,3) (2,2,2,2);

      (1,1,1,1,4) (1,1,1,2,3) (1,1,2,2,2) ;

    (1,1,1,1,1,3) (1,1,1,1,2,2) ;

    (1,1,1,1,1,1,2) ; (1,1,1,1,1,1,1,1)
   
9粒 30通り

   (9); (1,8) (2,7) (3,6) (4,5) ;

      (1,1,7) (1,2,6) (1,3,5) (1,4,4) (2,2,5) (2,3,4) (3,3,3);

      (1,1,1,6) (1,1,2,5) (1,1,3,4) (1,2,2,4) (1,2,3,3) (2,2,2,3);

   (1,1,1,1,5) (1,1,1,2,4) (1,1,1,3,3) (1,1,2,2,3) (1,2,2,2,2);

   (1,1,1,1,1,4) (1,1,1,1,2,3) (1,1,1,2,2,2);

   (1,1,1,1,1,1,3) (1,1,1,1,1,2,2)

   (1,1,1,1,1,1,1,2); (1,1,1,1,1,1,1,1,1)

 

 ・・・・・・中略・・・・・・

 

20粒

  1皿 1通り (20) 

  2皿 10通り (粒数を2で割って、小数点以下は切り捨て)

   (1,19) (2,18) (3,17)・・・・・・ (10,10)

  3皿  33通り 9+8+6+5+3+2

   (1,1,18) (1,2,17) (1,3,16) (1,4,15) (1,5,14) (1,6,13) (1,7,12) (1,8,11) (1,9,10)

    (2,2,16) (2,3,15) (2,4,14) (2,5,13) (2,6,12) (2,7,11) (2,8,10) (2,9,9)

      (3,3,14) (3,4,13) (3,5,12) (3,6,11) (3,7,10) (3,8,9)

      (4,4,12) (4,5,11) (4,6,10) (4,7,9) (4,8,8)

  (5,5,10) (5,6,9) (5,7,8)  ;

   (6,6,8) (6,7,7)

 

  4皿 63通り

    {9+7+6+4+3+1}+{7+5+4+2+1}+

    {5+3+2}+{3+1}

   (1,1,1,17) (1,1,2,16) (1,1,3,15)・・・(1,1,9,9)

      (1,2,2,15) ・・・(1,2,8,9)

   (1,3,3,13)・・・(1,3,8,8)

   (1,4,4,11)・・・(1,4,7,8)

   (1,5,5,9)・・・(1,5,7,7)

   (1,6,6,7)
   
   (2,2,2,14)・・・(2,2,8,8) ;(2,3,3,12)・・・(2,3,7,8);

      (2,4,4,10)・・・(2,4,7,7) ;(2,5,5,8) (2,5,6,7); (2,6,6,6)

   (3,3,3,11)・・・(3,3,7,7) ;(3,4,4,9) (3,4,5,8) (3,4,6,7)

   (3,5,5,7) (3,5,6,6)

   (4,4,4,8) (4,4,5,7) (4,4,6,6); (4,5,5,6)

 

  5皿 84通り??

      {8+7+5+4+2+1}+{6+5+3+2}+{4+3+1}+{2+1}

   +{6+4+3+1}+{4+2+1}+2

   +{3+2}+1

   +1 ??

   (1,1,1,1,16) (1,1,1,2,15)・・・(1,1,1,8,9)

   (1,1,2,2,14) (1,1,2,3,13)・・・(1,1,2,8,8)

   (1,1,3,3,12) (1,1,3,4,11)・・・(1,1,3,7,8)

   (1,1,4,4,10) (1,1,4,5,9) (1,1,4,6,8) (1,1,4,7,7)

   (1,1,5,5,8) (1,1,5,6,7) ; (1,1,6,6,6)

   (1,2,2,2,13) (1,2,2,3,12)・・・(1,2,2,7,8)

   (1,2,3,3,11) (1,2,3,4,10)・・・(1,2,3,7,7)

   (1,2,4,4,9) (1,2,4,5,8) (1,2,4,6,7)

   (1,2,5,5,7) (1,2,5,6,6)

    ・・・

   (2,2,2,2,12) (2,2,2,3,11)・・・(2,2,2,7,7)

   (2,2,3,3,10) (2,2,3,4,9) (2,2,3,5,8) (2,2,3,6,7)

 

  ・・・途中は断念・・・

 

  15皿 5粒の場合の数+1通り?

   (1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,6) (1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,5)

      (1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,3,4)  ;  ?

  16皿 5通り

    (1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,5) (1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,4)

      (1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,3,3) (1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,3)

      (1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2,2) 

  17皿 3通り

    (1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,3) (1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,4)

      (1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2,2)

  18皿 2通り

  (1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2,2) (1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,3)

   19皿 1通り  (1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,2)

  20皿 1通り  (1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1)

 

 

面倒すぎるので、途中は断念した。いずれ、プログラミングして

コンピューターに書かせたい♪

 

とりあえず、正解も解説も見つけたことだし、今日はこの辺で。。☆彡

 

                 (計 4156字)

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「大学入学共通テスト」試行調査(プレテスト)、数学ⅡB・第3問(数列、薬を飲む量と時間間隔)の解説

「大学入学共通テスト」第1回試行調査(プレテスト)については、

既に国語の記事、数学ⅠAの記事を書いた。今日は、数学ⅡB

の記事を書いてみよう。

 

問題・解答その他、情報はすべて大学入試センターHPで公開

されてる。以下で扱う第3問は一応、選択問題だが、実際はほぼ

全員が選択。

 

要するに、これだけ統計とかビッグデータの重要性が強調される

時代になっても、相変わらず大部分の高校生は正規分布などの

統計を避けるわけだ。高校教育のあり方や授業の進め方、大学

入試問題の傾向が問われるべきかも知れない。

 

 

      ☆        ☆        ☆

この問題には数値記入があるが、文章の記述は入ってない。ただ、

内容的にも難易度的にも良問だと思う。少し難しめといった感じで、

誘導も適切。あえて注文を付けるなら、薬の名前のDという文字は

紛らわしいだけだろう。無い方が親切だ。

 

正答率は、簡単な前半は高いが、難しくなる後半は低い。選択肢

が一部に付いてることなどを考慮すると、後半は実質的に正答者

ゼロに近いが、数ⅠAほど極端な不出来にはなってない。

 

日常的な実用性もある問題で、要するに、薬を毎回飲むのは面倒

だが、まとめ飲みは効率が悪い、ということ。ただし、2回まとめて

飲むくらいなら大丈夫なように、安全性も配慮して作られてるのだ。

 

もちろん、まとめ飲みはしないのが原則なので、念のため。間が

空き過ぎると、途中で薬の効果が不足することになるし、まとめて

飲んだ直後には副作用が強まってしまうから。

 

      ☆        ☆        ☆

171213a

 

171213b

 

171213c

 

(1) a(1)、つまり1回目の服用直後の血中濃度はP。すなわち、5。

    a(1)= ・・・アの答

 

  薬の濃度が1/2になる12時間ごとに、濃度が5増えるのだから、  

  a(n+1) = ()a(n)+ ・・・イ、ウ、エ

 

171213d

 

公式より、各項から引くと等比数列になるような定数は、

 d=(漸化式の定数項)/〔1-{a(n)の係数}〕

  =5/(1-1/2)

  =10 ・・・オ、カ

 

 a(n)-10=(1/2){a(n)-10}

 よって{a(n)-10}は公比の等比数列。 ・・・キ、ク

 

階差数列をとるなら、

 a(n+2)-a(n+1)=(1/2){a(n+1)-a(n)}

  ∴ (公比)=1/2 ・・・ケ、コ

 

考え方1の方を使うと、

 a(n)-10=(1/2)(n-1乗){a(1)-10}

       =(1/2)(n-1乗)(-5)

 ∴ a(n)=10)(n-1乗)

       ・・・サ、シ、ス、セ、ソ

 

 

(2)

171213e

 

(1)で求めた一般項a(n)の式より、a(n)の値は常に10未満。

つまり、常にL=40を下回る。

よって、0番と1番は誤りで、2番は正しい。

 

また、2回目の服用直前、濃度が最も下がってる時でさえ、

 a(2)-5=(10-5×1/2)-5=2.5

よって、常に濃度はM=2を上回るので、

3番は正しくて、4番と5番は誤り。

 

したがって答は、と3番。 ・・・

 

 

(3)

171213f

 

(1)と同様に考えると、24時間ごとに濃度が1/4になるから、

 b(n+1)=(1/4)b(n)+5

 ∴ b(n)-20/3=(1/4){b(n)-20/3}

 ∴ b(n)=(1/4)(n-1乗){b(1)-20/3}+20/3

      =20/3-5/3(1/4)(n-1乗)

 ∴ b(n+1)-P=5/3-5/3(1/4)(n乗)

 

一方、a(2n+1)-5=5-5(1/2)(2n乗)

            =5-5(1/4)(n乗)

 

 ∴ {b(n+1)-P}/{a(2n+1)-P}

     =3 ・・・チ、ツ

 

 

(4)

171213g

 

24時間ごとにk錠飲む場合の、n回目の服用直後の濃度を

c(n)とすると、(1)(3)と同様に考えて、

 c(n+1)=(1/4)c(n)+5k

 ∴ c(n)=

    (1/4)(n-1乗)(-5k/3)+20k/3

 ∴ (24n時間経過後の服用直前の濃度)

   =(n+1回目の服用直前の濃度)

   =c(n+1)-5k

   =5k/3-5k/3(1/4)(n乗)

 

(3)より、これは12時間ごとに1錠飲む場合の(k/3)倍。

 これが1倍になる時、 k= ・・・

 

この時、

 (n回目の服用直後の濃度)

   =c(n)

   =20-5(1/4)(n-1乗)

 

これは常に20未満なので、L=40を超えることはない。

したがって、正しいのは番。 ・・・

 

 

     ☆        ☆        ☆

2回分のまとめ飲みをする場合は、「ある意味」、3倍の量が必要

になるというのは面白い結果だ。

 

ちなみに私は、基本的に2回以上のまとめ飲みはしない。飲み

忘れた時はそのままにするか、次回に1.5回分くらい飲む。

効き目が強い場合は、少し時間を空けて、1回分+0.5回分に

分けて飲むとか。もちろん、お勧めはしないので念のため。

 

最後のテとトは、真面目に計算しなくても、直前の(3)から想像が

つく。元の量のままだと3分の1の濃度になってしまうから、3倍飲む

ということだし、その程度で許容範囲を超えるとは常識的に思えない。

 

もっと言うなら、(3)とも無関係に、単なる勘でも正答できるだろう。

それはそれで、高い評価に値する能力だと思う。  

では、今日のところはこの辺で。。☆彡

 

               (計 2108字)

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「大学入学共通テスト」試行調査(プレテスト)、数学ⅠA・第3問(高速道路の確率)の解説

先日は国語について記事を書いたので、今日は数学Ⅰ・数学Aに

ついて書くことにしよう。大学入試センターの公式サイトで公開中

 

私自身の感覚だと、どれも面白くてよく考えられた問題だ。現代性

や日常性も考慮されてて労作だと思う。しかし、全国の普通の高校

2年生、3年生は、難しい、あるいは大変だと感じただろう。

 

まだマークシート部分の採点だけなので、いずれ記述式の設問の

採点が終わると事態はますます明らかになると思う。「共通テスト」

なのに、「上級テスト」のような結果になってる。

 

 

      ☆        ☆        ☆

必答2問、選択2問、合計4問で70分という時間は、あの問題文だと

かなり短い。特に、問題1(10ページ)問題2(8ページ)は文章が

長いから、読むだけでも大変。それぞれ4分の1の時間(17分30秒)

だと、肝心の考える時間が足りなくなってしまう。

 

171209b

 

だから、最初で時間を使ってしまって、後の方の問題にしわ寄せが

来るのではないか。第2問(Tシャツと2次関数、統計・データ分析)

の中盤以降の正答率はかなり低いし(10%前後が4ヶ所)、以下で

扱う第3問(選択率68%)の正答率も、最初以外10~20%(上図)。

 

特に最後の設問は、四択(四者択一)だから、でたらめに選んでも

正答率25%のはずなのに、実際は12%。ということは全滅に近い

わけで、流石に「良問すぎた」ということか。

 

 

      ☆        ☆        ☆

とにかく、私が一番面白いと思った第3問(場合の数と確率・統計)

を見てみよう。高速道路の渋滞をなるべく少なくする話で、システム

工学とか応用数学の分野だ。似たような話に、道路の信号の制御

などがある。

 

171209a

 

図の下のA地点から上のB地点に向かう高速道路では、中央を

真っ直ぐ行く経路(A→C→D→B)がメインだが、3ヶ所に分岐点

がある。渋滞の表示がなければ、上のような確率で選択される。

 

分岐点で片方の道路だけに渋滞の表示がある時には、そちらを

選択する確率がもとの2/3へと減少する。

 

 

      ☆        ☆        ☆

おそらく、そう書けば多少は正答率が上がると思うが、実際の問題

文はわざと読みにくい表現で書かれてるのだ。もちろん、図に確率

の書き込みはないし、やや凝り過ぎで複雑過ぎる出題かも知れない。

 

例えば、3地点の調査日を別にする必要はないし、書く必要もない。

「いずれにも渋滞中の表示がある場合」という説明も、むしろ無い

方が生徒の誤解が減るかも。

 

171209c

 

171209d

 

 

      ☆        ☆        ☆

それでは、解答と解説、感想を書いていこう。

 

(1)は、渋滞中の表示がない場合に、A地点で道路①を選択する

確率。私が図に書き込んだように、答は12/13。問題文を読み

取って、約分する。

 

(2)は、渋滞中の表示がない場合、D地点を通過する確率。

 (A→C→Dと進む確率)=(12/13)×(7/8)

             = 21/26

 (A→E→Dと進む確率)=(1/13)×(1/2)

             = 1/26

 ∴ (Dを通過する確率)= 21/26 + 1/26

             = 11/13 ・・・答

 

(3)は、渋滞中の表示がない場合、D地点を通過した車がE地点

を通過していた確率。原因の確率の公式(ベイズの定理)より、

 

 (D地点を通過した車が、E地点を通過していた確率)

   = (E→Dと進む確率)

       ÷{(C→Dと進む確率)+(E→Dと進む確率)}

   = (1/26)÷(21/26+1/26)

   = 1/22 ・・・答

 

もちろん、原因の確率の公式は苦手な生徒が多いので、直感的に

 (21/26):(1/26)=21:1  ∴ 1/22

と出す方が実戦的だと思う。

最後に1と21を足すのを忘れて、「1/21」と答えてしまう生徒が

少なくないだろうが。

 

 

      ☆        ☆        ☆

(4)は、道路①のみ渋滞中の表示がある時、D地点を通過する確率。

 

 (道路①を選択する確率)=(12/13)×2/3

              = 8/13

 ∴ (道路④を選択する確率)=1-8/13

              = 5/13

 

 ∴ (Dを通過する確率)

    =(A→C→Dと進む確率)+(A→E→Dと進む確率)

    = (8/13)×(7/8)+(5/13)×(1/2)

    = 7/13 + 5/26

    = 19/26 ・・・答

 

道路①を選択する確率が減る時、道路④を選択する確率が増す

のを忘れないのがポイント。

 

 

      ☆        ☆        ☆

そして最後の(5)、(6)。問題設定が難しくなる。

ある日(5月13日)の車を計1560台と想定。各道路の通過台数

は1000台以下に留めたい。

 

(5)は、まず渋滞中の表示がない場合、道路①を通過する台数。

 1560×12/13 = 1440(台) ・・・答

 

そこで、道路①に渋滞の表示を出すと、①を通過する台数は、

 1440×2/3 = 960(台) ・・・答

 

(6)は、選択肢となる図が4つ与えられてる。

 

171209e

 

直感的に考えると間違えそうなので、真面目にすべて計算する方

がいいだろう。実戦的には、とりあえず勘で何か答えた後、最後に

余った時間で取り組むべき所だ。

 

0番と1番は、道路③で1000台制限を超えるので失敗。

2番と3番を比較すると、答は3番になる。

 

171209f

 

(道路①でA→Cと進む車)=960(台)

(道路②でC→Dと進む車)=960×(7/8)×(2/3)

            = 560(台)

(道路④でA→Eと進む車)=1560-960=600(台)

(道路⑤でE→Bと進む車)=600×(1/2)×2/3

            = 200(台)

(道路⑥でE→Dと進む車)=600-200=400(台)

(道路③でD→Bと進む車)=560+400=960(台)

 

∴ (道路①②③を通過する車の合計)

    = 960+560+960

    = 2480(台)

 

計算自体は小学校レベルだが、問題文を理解して、4つの図で

この計算をするのは面倒。実質的に全滅状態に近くなったのも

うなづける。

 

 

      ☆        ☆        ☆

171209g

 

念のため、公式サイトの正解も引用。基本的には良問だから、

文章をもう少し簡潔にして、計算量を少し減らせばいい。

 

この問題、よく読むと、本当は渋滞してないのに「渋滞」と表示する

場合があるような内容になってるのが気になる♪

それでは今日はこの辺で。。☆彡

 

 

 

cf. 「大学入学共通テスト」試行調査(プレテスト)、

  数学ⅡB・第3問(数列、薬を飲む量と時間間隔)の解説

 

   「大学入学共通テスト」試行調査、

      国語・第1問(部活動)の解説・感想

 

               (計 2536字)

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