ツール・ド・美ヶ原2005
自転車70km程度 (レースコース全長21.6km,標高差1270m)
運悪く「イビキ部屋」に割り振られてしまったこともあり、毎度おなじみの眠れ
ない状態で朝を迎えたが、すごく眠いわけでもないのは興奮&緊張してるか
らか。トロトロしてると6時45分くらいになってしまい、諸事情で出場しないTS
さんに「そろそろ行かないとマズイよ?」と心配される。焦って玄関に行くとま
だM子さんがいた。私と似たタイプだな。
坂を下り始めると、I さんが「急いだ方がいいですよ」とか言いながら一旦帰っ
て来た。去年までと違って宿と会場が近いので、荷物を預けて一旦宿に帰る
ことができる。会場で、ランプ類の取り付け具が自転車に付いたままなのに
気づき、すぐドラ
イバーではずした
が、焦ってドライ
バーを置き忘れて
しまった。ゴール
地点まで上げても
らう荷物を7時ギ
リギリでバスに預
け、自転車をクラス別の集合場所に運んだが、そこで待つ必要がないこと
に気付き、そばの野球場の周回コースでアップ開始。
美ヶ原のスタート前のこの周回は、身体も温まるしテンションも上がるので
好きな時間だ。乗鞍にはこれがない。パンクに気をつけて流れに乗って周
回、5分前にスタート地点に並び、「その場ジョギング」でアップ。1分前の
コールで自転車にまたがり、今年の荒川マラソンTシャツを着てスタート。
☆ ☆ ☆
脚が少し重く感じるが、昨日の激坂の疲れって感じではない。極度に軽いギ
アのインナー22Tを激坂で使おうかとも思ってたが、センターだけで昨日よ
りスムーズに登れた。腕は、引き付ける動きをなるべく抑えてリラックス。た
だし息はゼーゼーで、美鈴湖向こうの第1チェックポイントが20分くらいだっ
たか。予想の下限に近いがまだ望みはある。
美鈴湖周辺の平坦部を越えて再び登りが始まる場所で、今年もテレビカ
メラを発見。またみっともない姿を撮影されたかも。去年よりラクに登りを
再開できるかと思ったがそうでもなく、インナーを使いたくなったのは一度
だけだが余裕は全くなし。メーターを忘れたためスピードも距離も分からな
いが、次々に抜かれる事からも遅さが分かる。
ただ、去年の記録を見ると「ものすごく息が荒い選手に抜かれると、自分
がラクしてるような気がしてくる。とにかく大腿直筋に力が入らず、ギアを落
とすとスピードが出ない」とか書いてるが、今年は自分自身が目一杯ゼー
ゼーしてるし、しんどいけど脚に力が入らないって感じでもなく、結局セン
ターギアのまま通してる。少しは進歩が見られるようだ。
気温が高いのでやたらノドが乾き、中間で水をもらった後でボトルのアクエ
リアスをほぼ飲み干す。こんな事は初めてで、後の情報によると観測史上
最高の気温だったらしい。最後の第3チェックポイントがやたら遠く感じられ
たが、何とか到着して水を2杯。もう目標タイムの1時間28分は絶望的で、
「おかしい、こんなハズではなかったが・・・」と思いつつ、せめて去年のタイ
ムには勝とうと粘る。
武石峠を過ぎて下りに差し掛かったのはスタート後1時間23分くらいだった
か。ここからはアップダウンを繰り返して残り5kmほど。データ的にはトータ
ルで登りだが、実感としては下りか平坦のイメージが強い部分。武石峠まで
がキツイから、それとの比較でラクに感じるのだろう。この部分で、後ろから
来た女子の最上位選手と一対一のバトルになった。
意地でも負けたくない所だが、残念ながらこっちは疲れきってるし、そもそも
後ろから1回追い越された時点で負けている。登りで離され、下りで追い抜
き、という恥ずかしいバトルを繰り返したが、結局振り切られてしまった。ラ
ストの登りも、ダンシング(立ちこぎ)がゴールまでもたないという情けなさ。
結局タイムは目標より数分遅れ。ガクッ。。。
すぐに美ヶ原名物
の冷たいトマトを
1個もらってかぶ
りつき、荷物を受
け取って、ゴー
ル地点へバック。
この時、バトルし
て負けた女の子を
発見。向こうも気付いて、目を合わせてニコッと笑った。ウーーーッ・・・・・・
臥薪嘗胆、今に見てろよ。。。気を取り直し
てカメラを構え、仲間を待ったが、服装や
ゼッケンを覚えてなかったし、ヘルメットや
サングラスで顔が隠れてるし、ゴールのす
ぐ近くは関係者で固められてるので、なか
なか見つけにくい。まずMさんがゴールし
て目の前を通り過ぎた後に気付き、後
ろから追いかけて声をかけ、ガッチリ
握手。遥か上の実力をもつ表彰台経験者だが、今回は私より少し速い程度。
よほど忙しいのだろうと想
像。続いて、Tさんがゴー
ルしたのかな。これまた
前を通り過ぎてから気付
く。去年の美ヶ原で一気
に飛躍した人だが、今年
はややリバウンドって所か。
続いて、I さんだったか。また通り過ぎた後に気付き、トマトを手渡したりして
る間にYさんが横
に来てた。I さん
は元々トップの実
力者なのに故障で
不本意な結果だが、
Yさんは順調に伸
びてる。体型的に
もFさんと並ぶク
ライマータイプで、まだまだ伸びそう。
Fさんが見当たらず、昨日のサドルのトラブル
が再発したのかと心配したが、Iさん・Yさんの
すぐ後にゴールしてたらしく、M子さんと一緒
にいた。二人揃って写真を撮ろうとしたが、
ちょうどフィルム切れだったので、代わ
りに写メ。そうこうしてる間に10時半前になってしまったので、いよいよ少
し上に広がる美ヶ
原高原に初めてチャ
レンジすることに。
フィルムを買って
入れ替えてた時、
脇の喫煙所にSさ
んがいたらしいが
気付かず。
☆ ☆ ☆
Mさんが一緒に行こうかなと興味を示してくれたが、シューズの問題で断念。
と言う訳で、いよ
いよ一人で奥の道
を上に向かい始め
る。ちゃんと行け
るという事はネッ
トで一応調べてき
たものの、ちょっ
と不安。写真を撮
りながらトロトロ
柵を越えて進むと、
意外にも一応ジャ
リ道を自転車に乗っ
て登れる。途中、
自転車なしで散歩
してる選手何人か
と遭遇。女の子が
「頑張ってくださ
い」と声をかけてくれた。
ゼッケンを付けた
マラソン選手っぽ
い人も何人か見た
が、美ヶ原の選手
が高原ジョギング
を楽しんでたのか
な。道がよく分か
らないまま、アブ
(?)と戦いつつさらに登ってると、やがて視界が開け、いかにも美ヶ原って感
じの風景に。これ
は素晴らしい!!
快晴で観光客も結
構いて、写真を取
り合ったり道を聞
いたり。その後は
ジャリ道が一段と
走りにくくなって
たので、パンクに注意して最徐行。
かなり進んだ所でまた自転車の写真を撮ってると、突然かなり離れた所から
女の子がツカツカ近づいて、「撮りましょうか」と声をかけてきた。写真のため
にしては不自然な近付き方だな、と奇妙に思ってたら、彼女は関西から来た
新婚さんで、夫婦2人で私と同じビアンキ(イタリアの代表的自転車メーカー)
のクロスバイクに乗ってるとの事。
独特の青緑色(チェレステ)だから遠くからでも一目で分かるのだが、何と彼
女は私のクロスバイクの車種(バックストリート)まで判別して、「私が欲しかっ
たのに製造中止で手に入らなかったバックストリートがこんな高原を走って
る!♪」と駆け寄って来たらしい。新婚の旦那さんを放っといてまで! 今は
同じビアンキのパッソに乗ってるとの事で、しばらく談笑してお別れ。
実は、この時初めて、「ああ、ブログかHPを作ってれば、アドレスを教えて最
高のビアンキ仲間になれたのになぁ・・・」と思ったのである。瀬戸内海に面し
た田舎町で生まれ育った私にとって、チェレステは晴れた海のエメラルドグ
リーンだし、青空の色にも少し近い大好きな色(チェレステは空を表すイタリ
ア語)。このブログのトップのデザインもチェレステ・カラーに近いビーチにし
てあるし、日々のトレーニングデータを書き記した行もそうである。
ところが、少なくとも日本では、ビアンキは街乗り用ファッションバイクという
位置づけで、売れてるわりにはレース界での地位が非常に低い。こうした
淋しい思いをしてることもあって、旅先の美しい高原でわざわざ私のクロス
バイクに駆け寄ってきたビアンキファンの女の子に感動したのである。だか
ら、ブログの写真のあちこちに私のビアンキが写ってるのは、「ひょっとして
偶然このブログを見つけてくれないかな」という願いも込められているので
ある。
話が長くなったが、このブログの原点の話なのでお許しあれ。ちなみに、上
の写真が彼女の撮影によるもの(ブログ用にトリミングしてある)。
さて話を元に戻す
と、彼女と別れて
少し進んだ先には
「美しの塔」が見
えて来た。なかな
かオシャレだけど、
上の鐘は鳴らしに
くかった。直前に
鳴らしてた子供の
方が上手かったかも。
その後さらに進むと見覚えのある土産物屋。二十歳くらいの夏、友達とオー
トバイでツーリング中に、悪天候もあって寒いのでトレーナーを買った店だ。
懐かしい。。。そこからはもう舗装路で、すぐにビーナスラインに入って、の
んびりサイクリン
グモードで下る。
日焼け止めを塗り
忘れたのか、前腕
がジリジリ焼ける。
途中ちょっとした
登りはあったが、
ほとんど下り。一
台だけMTBが反
対側から走って来
て、ほぼ同時に挨
拶。これが昔は普
通だったのになぁ
・・・。I さんの
情報通り、アザレ
アラインは通行止
めになってたので、
よもぎこば林道へ。
下でアザレアライ
ンと合流する所で、
暑くてアップを脱
ぐ。その後道に迷うことなく、簡単に宿まで帰着。すぐ風呂に入って「あー、
いいサイクリングだったな♪」と振り返る。
レースのタイムはパッとしなかったが、そんな事どうでも良くなるくらい、天気
にも出会いにも恵まれた最高のサイクリングだったので、いい気分で湯船
にゆったり。その後はみんなでインド料理店に行ってのんびり食事。その場
で、途中調べてきた速報タイムをみんなに紹介。宿に戻って、もう一泊する
仲間に挨拶して、Fさんの車で20時45分頃無事帰宅。
振り返ってみると、タイムは全く期待はずれだったものの一応数分は縮めたし、
名物の激坂を初めてセンターギアで登り切ったし、苦手な暑さと戦いながらメー
ターなしで走ったことを考えると、それほど悲観するような結果でもない。2ヶ月
後の乗鞍で借りを返せばいいだけの事。
美しい高原での素敵な出会いを胸に、明日からまた走り出そう!♪
cf. ツール・ド・美ヶ原2006
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全日本マウンテンサイクリングin乗鞍 (2005年の記事)
(計 4407文字)
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