「野ブタ。をプロデュース」第2話
(☆2020年4月19日の追記: 再放送の後、この記事とは別の新たな長編レビューをアップ。
どんな服着てても笑える、好きな服ならもっと~『野ブタ。』第2話(再放送) )
野ブタ。の第2話は、「マル秘・キレイ作戦」。正確に言うと、マル秘は○の中に秘。
ストーリーの大枠は、外見をキレイにして人気者を目指そうというプロデューサー
の方針に従ってたイジメられっ子が、外見は必ずしも重要じゃないと悟って、その
考えをプロデューサーも尊重するっていうもの。
もちろん、たとえそれが真実としても、「外見より中身が大事」なんて古臭い考えを
上から押し付けるような話の展開にはなってない。軽く明るいノリで、プロセスや
ディテールを巧みに面白く描いてる。
冒頭から、髪を気にする親父や修二(亀梨和也)の姿が話の伏線として登場。
信子=野ブタ。(堀北真希)を人気者へとプロデュースするために、まず暗い
イメージをかもし出してる髪を切ろうと修二が提案。ところが野ブタ。は、ずっと
一緒だった唯一の友達の人形(ソックリで笑える♪)をおいて自分だけ髪を切れ
ないと拒否。そこで、修二と彰(山下智久)はまず人形の髪をオシャレにカットして、
野ブタ。も「カワイイ♪」と満足する。
この辺り、真夜中に神社へ行ってまで処分しようとして結局できなかった人形を、
そんなに簡単にヘアカットして大丈夫なの?と突っ込みたくなる所だけど、まあ
良しとしよう。確かに、人形は可愛くなってたし♪(ちょっと危ないかも。。)
折角、人形問題が片付いたのに、信子はやっぱり自分の趣味じゃない事をする
のはイヤだと言って、髪を切るのを拒否。道端で売ってた超ダサイ服を指差して、
あれは着れないでしょ、私にとって髪を切るのはそんな感じの事なんだと言う。
修二は怒って、彰は間に立ってオロオロ。ここで修二が悩んだ末に出す答え自体
は、最初から明らか。野ブタ。が着れないだろと言ったダサダサの服を彰と二人で
買って、野ブタ。の態度を軟化させるって作戦。これは成功して、引きつった笑いを
浮かべた野ブタ。は髪を切ることをOK。人形を前に置いて髪を切る姿が笑える♪
ここの部分も、こんなに簡単でいいの?とツッコミたくなるけど、まあいいか。真希
ちゃんは、髪なんて切らなくてもうつむくのを止めるだけで可愛いんだけど、それも
いいや。むしろ重要な事は、自分と他人の関係について考えてみることだろう。
社会の中で大勢の他人と上手くやっていこうとすると、自分の好きな事はできないし、
自分が好きでない事をやらざるを得ない。これは、どうしようもない現実であって、
そのことは、自分を必死にプロデュースしてる修二が一番よく分かってるはず。
自分は大切、でも自分を抑えるのも大切。部分的に自分を曲げることで、全体的
には自分を尊重できることもある。それを野ブタ。に分かって欲しくて、理屈じゃなく
気持ちで感じ取ってほしくて、修二は彰と一緒に超ダサの服を着たのだろう。言葉で
説教するんじゃなく、行動で笑いをとった所がポイント。
その後、野ブタ。が制服に落書きされたのを逆に利用。オシャレな私服で登校して、
一躍みんなの注目を集め、ひとまずプロデュースは成功。ところが、他の生徒も私服
を認めろと騒ぎ出し、学内は混乱。そんな時、野ブタ。は、自分が小学校時代に落書き
されて捨てたはずのシャツを着てアフリカの子供が笑ってる写真をたまたま目にして、
前回同様、印象的な正論を口にする。
「どんな服着てても笑えるんだ。笑って生きていけるんだ」。
これまた恥ずかしくなるくらいの正論で、理想論としてはその通りだろう。ただ現実
には、イタズラ書きされた服を着てるよりオシャレな服を着てた方が、簡単に笑って
生きれるだろう。特に若者の場合、外見は他人の評価だけでなく、自分の気持ちをも
変えてしまいがち。理想を口にするのは簡単だけど、実現はなかなか難しい。
坂東グループの陰に隠れてた新たな敵意が姿を現してきた中、正論を貫こうとする
野ブタ。とプロデューサー2人がどんな風に生きていくのか、来週以降も楽しみだ♪
P.S. 「野ブタ。をプロデュース」、面白い♪(第1話の記事)
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