本物と偽物~けものみち第3話
『けものみち』第3話、本物のワル
記事を書く前にアクセス解析を見ると、「前川泰之」で検索してやって来た方が
かなりの人数いらっしゃるようだ。すぐには分からなかったけど、ひょっとして
と思ってチェックしたら、やっぱり黒谷役の俳優だった。民子を襲おうとして、
逆にボコボコにされて逃げ帰った超みじめな男、黒谷。顔つきといい、名前と
いい、もっと強い男かと思ったら、情けない最低野郎だった。案外、ホントは
強いんだけど、民子に殴られて喜んでたのかも♪ 前川泰之のファンも激減
しただろう。公式HPによると、カップルだらけのクリスマスの撮影だったので
米倉涼子も苛立ってたんだろうって話。それにしても皆さん、面白い検索して
らっしゃいますな (^^)
あらすじは以下の通り。ただし、最初の13分を見逃してしまったので、公式
HPの記事をアレンジした。夫が焼死した夜、民子(米倉涼子)が芳仙閣で小滝
(佐藤浩市)と一緒にいた事をつきとめた久恒(仲村トオル)は、ニューローヤル
ホテルの小滝の所へやって来た。民子のアリバイ作りを手伝ったんじゃないか
と久恒が問い詰めると、小滝はそもそも芳仙閣には行ってないと答える。久恒
が帰った後、隣室に隠れてた民子は、自分のアリバイを証言してくれなかった
小滝を責めるが、久恒が民子の犯行を確信してると感じた小滝は、しばらく個
人的接触を避けようと言った。
数日後、マスカレードの前をうろついてた久恒は、顧問弁護士の秦野(吹越満)
に追い返されたが、秦野にもらった名刺の事務所所在地がニューローヤルホ
テルであることに注目。また、マスカレードで民子と火花を散らしている奈々美
(上原美佐)は、民子がパトロンから大金を得ているようだと久恒に証言。さら
に、自殺した関東高速道路の岡橋理事が、直前にテレビ局へ行くと言いつつ
ニューローヤルホテルにいたことが判明。ただし、その後の行動は不明。久恒
が岡橋の葬儀会場に行くと、一人の女に周囲の人達が頭を下げていて、その
女は「鬼頭洪太」と記帳していた。久恒は知らなかったが、それは米子(若村麻
由美)だった。
数日後、芳仙閣で小滝と秦野が話をしてると、女将の初音(東ちづる)がやって
来て、久恒の聞き込みがあったことを話し、人殺しの民子なんて捕まって死ねば
いいのにと言う。嫉妬にすぎないと初音は自分でフォローしたが、小滝と秦野は
苦笑するばかり。その間も久恒は一人で聞き込みを続け、連続放火の容疑者
ではなく民子こそが真犯人だと確信する。民子が内側から窓を開けて、自作の
ティアラを持ち出した後、窓の外から火を投げ込んだに違いない。
一方、民子は鬼頭に用意してもらった3000万で、一流宝石業者オラクルの柏
木と取引しようとするが、柏木はわざと安物の宝石を並べて民子を試したばかり
か、賞を取ったといっても素人にすぎないあなたと取引するつもりはないと冷たく
言い捨てて帰った。屈辱を受けた民子は、遅刻して鬼頭家へ。米子の嫌味にも
負けずに応戦し、鬼頭も怒らず笑顔で迎える。民子が取引で屈辱を受けた話を
鬼頭にすると、翌日には早くも柏木から謝罪と高級な宝石が届けられていた。
鬼頭の力には驚くものの、鬼頭がもたらす現実には恐ろしいほど現実感がない
と呟き、民子は複雑な表情を見せる。
その夜、民子がニューローヤルのバーで一人飲んでると、小滝が現れ、話して
る所へさらに久恒がやって来た。民子の生い立ちや犯行について、久恒は自分
の想像を勝手に話したが、民子は無視。代わりに小滝は、話をそらすかのよう
に、実は事件の夜、自分は芳仙閣で民子と一緒だったと、久恒に対して前言撤
回した。自分には結婚を考えてる女性が他にいるのでウソをついたんだと小滝
が久恒に弁解すると、民子の顔色が変わる。ホテルの社長令嬢への逆タマを
狙ってるとの話を聞いて、小滝の車で送ってもらってた民子は、何もかもバカバ
カしくなったと吐き捨てた。それに対して小滝が、鬼頭から逃げることはできると
言うので、民子は悩む。このままの道を進むのも地獄、引き返すのも地獄。。
数日後、関東高速道路の重役たちが鬼頭家を訪問。鬼頭は、民営化前の道路
会社の談合疑惑につけこんで、人事を刷新しようとしてるようだが、重役たちは
控えめに抵抗。そんな時でも鬼頭が民子の名前を呼ぶので、米子が今日は来
ないと言いかけた瞬間、なぜか民子が登場。鬼頭のそばに民子が来ると、鬼頭
は米子を追い払う。屈辱を受けた米子は、黒谷(前川泰之)と何か話す。
黒谷の車で民子は帰宅するが、民子が駐車場で降りると黒谷が襲いかかった。
元々民子に関心を持ってた黒谷と、民子を憎む米子の利害が一致したようだ。
ところが民子は激しく抵抗し、逆に黒谷をボコボコにする。そこへ久恒がやって
来て、警察手帳を見せられた黒谷は逃げる。一人残った民子に、久恒は突然
キスをした。。。
今回は、本物とそれ以外との対比が鮮明だった。それ以外の中でもレベルが
低いものが偽物(or偽者)だ。ワルで言うと、本物は鬼頭、偽者が民子、ビミョー
なのが小滝(本物かも)。宝石関係者で言うと、本物は柏木、偽物は民子。いず
れにせよ、民子は偽物に過ぎず、それは民子自身も分かってる。
偽物にもそれなりの価値はあって、偽物と分かっててもそれなりに楽しめる。実際、
宝石でもブランドでも偽物は大量に出回ってるし、偽者のジュエリーデザイナーの
民子もそれなりに楽しそうだ(演じてる米倉もそう言ってる)。ところが、本物の前
だと偽物は途端に色あせる。柏木の前だと民子は屈辱を味わうし、鬼頭のそば
でも民子は圧倒的な力の差を思い知らされる。ここで、偽者の惨めさや無力感
を我慢するっていう生き方もあるけど、プライドの高い民子にはできそうもない。
本物になれなくても、せめて偽者はやめたい。偽者のバカバカしさを痛感した民
子は、道を引き返そうかと思い悩む。でも、鬼頭から逃げきるのは大変だろうし、
捕まったら命はない。また、警察に自首しても、15年前後の刑務所暮らしが待っ
てて、出所後も前科者。それどころか、身障者の夫に対する計画的な放火殺人
だから、下手すると死刑になるかも知れない。一旦、けものみちに迷い込むと、
進むのも戻るのも大変なことだ。。。
来週以降、偽者の民子がどうゆう選択をするのか、小滝は本物のワルなのか、
久恒のキスは本物か偽物か、ますます楽しみだ。ちなみに、ケンカの世界では、
民子が本物、黒谷が偽者♪
P.S.一旦、けものみちの記事を書くと、続けるのも止めるのも難しいことだ (^^ゞ
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コメント
>P.S.一旦、けものみちの記事を書くと、続けるのも止めるのも難しいことだ
ものすごくよくわかります。名文ですね。
当事者にしかわからないセンチメントというか…。
トラックバックさせていただきます。
投稿: なまけもの | 2006年2月 1日 (水) 04時39分
>なまけもの様
はじめまして。
けものみちをもじった面白いお名前ですね♪
TB&コメントありがとうございます。
名文・・・なかなか、反応に困るコメントですが、
とりあえず、苦笑しておきます(^^ゞ
ドラマ記事を書くってのは、ホントしんどい事ですよネ。。
投稿: テンメイ | 2006年2月 1日 (水) 06時31分