完成度の高い本格派~『医龍』第2話
素晴らしい! ほとんど欠点が見当たらないほど、見事に完成されたドラマ
だ♪ 医療問題に真正面から取り組む重い内容なのに、ごく自然に引き込
まれてしまう。そして最後は涙。。見て良かった、としみじみ感じた夜だった。。
あらすじは公式HPに詳しいので超簡単に。製薬会社と癒着した内科の医者
が、末期ガンの患者・佐々木文子(加藤治子)を悪用して、効果がないのに
副作用の強い薬の治験を無理やり行う。それを見た外科の朝田(坂口憲ニ)
は、医局の壁を乗り越えて治験を止めさせ転院を促し、以前からま知り合い
だった伊集院(小池徹平)も、携帯の使い方を教えたりして優しく接する。
最後は、文子の死の知らせの後、直前に文子が一生懸命打った感謝と激
励のひらがなメールが伊集院に届いて号泣。朝田は「伊集院、このメール
は、お前の勲章だ」といい、まだ研修医なのにバチスタ・チームに加えるこ
とを宣言。。
今回はただひたすら真剣に、生と死と医療について描いてた。お笑いは、初
回以上に控えめ。せいぜい、伊集院や木原(池田鉄洋)がクスッとさせてくれ
た程度。また、エロスもたった一箇所、加藤(稲森いずみ)が裸で股を開いた
ままパソコンに向かう場面だけ。それでも、全く退屈するヒマがない。
このドラマ、はっきり言って役者は全体的に地味だ。出るだけで視聴率を稼
げる人間は、一人もいないと言ってもいいかも知れない。ところが、みんな
演技がいい。役者としてはまだまだ未熟な坂口も、ハマり役をもらって上手
く演じてるし、単なるアイドル・タレントとしか思ってなかった小池も、新米研
修医の「ボクちゃん」がハマり役だったようだ。っていう事は、役者の人選が
巧みだったってことか。他にも、木原、加藤、野口(岸部一徳)、鬼頭(夏木
マリ)、藤吉(佐々木蔵之介)、荒瀬(阿部サダヲ)、ミキ(水川あさみ)、霧島
(北村一輝)と、登場人物みんな違和感なく自然だ。
特に印象的だったのは、加藤から朝田を奪い取ろうとし始めた(?)鬼頭と、
麻酔薬でラリった状態から朝田の天才的手術に引き込まれていった荒瀬。
どちらも救急救命部(ER)だし、今回同様にこれからも、救急患者が話のア
クセントとなっていくんだろう。荒瀬はもう間違いなくバチスタ・チーム入り決
定だと思うけど、ひょっとすると鬼頭も加わるのかな。
一方、『医龍』は音の使い方もいい♪ BGMも適切だし、エンディングのテー
マ曲・AI「Believe」も凄くいい。強調したいのは、多用されてる沈黙の上手さ。
下手にしゃべったり音楽流したりするより、何も音が無い方がいい場面が沢
山あって、とても心地良く沈黙が使われている。
さらに、映像もいいし、桜餅のエピソードなんてのも良かった。まさに文句なし
の出来栄え☆
最後に一つだけ、我々視聴者が考えるべき点を指摘しとこう。それは、医療
費あるいは治療代の問題だ。今回は、治療代を払えそうもない外国人患者を
強引に朝田が受け入れ、伊集院や看護師も同調し、最後は鬼頭のERが金
を出すって形で上手くおさまった。だけど、それは鬼頭が朝田を特別扱いして
るからにすぎないし、最初に断った悪役の医者が言ったように、病院は慈善
団体じゃない。
4月9日の朝日新聞・朝刊トップ記事の見出しには、こう書いてあった。「治療
代未払い急増 248公立病院、3年で1.5倍」。昨年3月末で1病院あたり
約3300万円とされる未払い医療費を、ドラマの鬼頭みたいな人間に頼りき
る訳にはいかない。格差拡大が指摘されてる日本で、治療代を払えない患者
をどう扱うのか、国全体で考えなければならないのは確かだろう。。
これで、今クールのドラマ記事は1本決定。『医龍』はもう何の心配もなく毎週
楽しめると確信した♪ 他は『ギャルサー』が有力だけど、今晩の『クロサギ』
がどうなるか。。『マチベン』と『トップキャスター』は1回で落選。『アテンション
プリーズ』はたまに見てスッチーを楽しむ程度で十分。
とりあえず、今日・明日に注目!
P.S.関係ないけど、ここで記事のPRを一つ。
| 固定リンク | 0
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 青山学院大・駅伝選手5人vs富士急行線・山登り電車♪(日テレ『ウルトラマンDASH』)&通勤ジョグ・傘ウォーク(2025.01.07)
- 『とんねるずのスポーツ王2025』、柔道・角田夏実が男性格闘家芸人を巴投げ♪&新春仕事の合間に10km走、好調(2025.01.05)
- NHK『紅白歌合戦 2024』(第75回、あなたへの歌)~世界は「ばらばら 本物はあなた わたしも本物」(星野源)(2025.01.02)
- 放物線で囲まれた三角形の面積の1/4公式(アルキメデス)&べき乗和公式の計算の説明~NHK『笑わない数学 SP』微分・積分(2024.12.30)
- 『明石家サンタ 2024』~産婦人科に来る前に1回、建築関係トントントン復活、山形弁に翻訳アプリ、玉子が流しに落ちた♪(2024.12.25)
コメント
こんにちは。クロサギでコメントいただきました。ありがとう!
でもあえてこちらに。
「医龍」私は第2回をたまたま見ました。でも確かに泣けた・・・。小池徹平の若さがちと気になりましたが、そこがまたこれからに期待できる若造としては良い。弁護士のくずを見ようかとビデオ撮っていたんですが、今度からこっちにしようかな。第1回を見逃したのが残念です。
投稿: victory | 2006年4月23日 (日) 21時36分
> victory さん
こんばんは。
わざわざこっちにコメント頂き、嬉しいです♪
クロサギばっか人気でちょっと不満だったもので・・(^^ゞ
小池徹平の若造ぶりは、あの役にピッタシ。
第1話、第2話と、このドラマには満足しました。
木曜夜は、『医龍』にしましょうよ!
投稿: テンメイ | 2006年4月23日 (日) 22時43分
TBありがとうございました。
正直いうと、TB頂いていいものかどうか
かなり考えたですよ…
ほんと正反対の意見ですもんね。
あたしは違う意見でも読むと楽しいんで。
気分を害されてなければと思ったのですが。
全然パワフルじゃない、小心者ですよ。
よろしければ今後ともよろしくお願いします。m(__)m
投稿: Eureka22 | 2006年4月24日 (月) 01時00分
> Eureka22 さん
こんばんは。コメントどうもです♪
掲示板とは違って、ブログの世界だと
皆さん意見のぶつかり合いを避けてますよネ。
僕自身も普段はかなり気を使ってて、好き勝手
書いてるように見えても、相当色々考えてます。
ただ、例外はあってもいいかなとは思うんですよ。
話題、相手、タイミングとかに応じて。
だから、あえてそちらに長々とコメントしてみました。
場合によっては、誰も読まないようなマニアックな
議論もありうるなと思ってましたが、「小心者」って
ことでしたら、「小市民」の僕もすぐに同調します(^^ゞ
いずれにせよ、本当にユニークで魅力的な方ですネ。
こちらこそ、今後とも宜しくお願いします<(_ _)>
投稿: テンメイ | 2006年4月24日 (月) 01時43分