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『セーラー服と機関銃』最終回、軽~い感想♪

良かった♪ ホントはちょっと不安だったけど、最後はキレイに終わらせてく

れた。時間がないから記事は書かないつもりだったけど、一言どうしても書

きたい事があるので、軽~く記事にしとこう。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

このドラマ、最初は超コミカルな内容で全く予想外の爆笑だったけど、すぐに

テーマのシリアスさが前面へ。途中は、最小限の時間で目高組の組員を死な

せるために一生懸命って感じ。笑いが消えて、ディテールが弱く、ストーリーの

意外性もほとんど無し。組員一人一人の設定も配役もいいのに、時間の少な

さで活かしきれてない。星泉=長澤まさみのセーラー服も見慣れてしまい、一

応サラッと見てはいたものの興味は薄れてた。唯一楽しみにしてたのは、主

題歌くらいかな。。

      

ところが、最終回は良かった。凄いとは思わないけど、十分合格点だろう。な

まじ期待してなかったのが良かったのかも知れない。

番良かったのは、映像と音声だ。特に、見せ場の機関銃のシーン。キレイで

迫力があった♪ 長澤まさみの声が透き通った響きをみせて、逆に機関銃の

音は極端に抑えてある。BGMを大きく流す中、死んだ組員たちの姿を織り交

ぜつつ、火花と夕日を上手くオレンジ色に融け合わせて映し出していた。吹っ

飛んだヘロインと羽埃(?)が舞い落ちて、最後は長澤まさみのキレイな涙が

左右の目から交互に落ちて終了。ここだけでも見る価値はあった☆

   

他には、ドラマの最終回に付き物の、過去を振り返る映像の挿入も自然だっ

たし、堤真一はカッコイイし、緒形拳もいい味出してる。小泉今日子もやたら

キレイに映ってた。全体的に、OKだろう。あえて言うなら、ラストは逆の方が

いい。つまり、1人きりの泉が6人になるファンタジーで終わるより、逆に6人の

ファンタジーから1人の泉へ持っていく方が、よりリアルでポジティブだったろう。

6人の姿は、エンディングのテーマ曲の後、一番最後のワンショットで十分だ。。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ただ、こんな話ならわざわざ睡眠時間を削ってまで記事は書かない。気になっ

たのは、正義と悪の描き方だ。機関銃乱射の直前の会話を思い出してみよう。

  「君が言う正義って何だ?」

  「あなた方が正義で、私たちが悪だと仰りたいんでしょうが、それは違い

   ますよ。無防備な人間にそんな物騒なものを向けているあなただって

   悪でしょ。正義というのは悪があってこそ成り立つもので、区別できる

   ものじゃない」

    

ドラマ鑑賞という流れの中では、上の台詞は追い詰められた悪役の言葉なの

で、インパクトを持ちにくいだろう。ただ、私はこれを単なる悪役の台詞とは思っ

てない。むしろ重要なのは、制作サイドの考えの控えめな表現っていう側面だ。

    

上の台詞を聞いた佐久間は「御託並べてんじゃねぇ!」と怒鳴り返した。また、

組長の星泉は、「バカにすんな!」「キレイ事言ってんじゃねぇ。そんなもん売

りさばいた金で、そんな下らねぇもんで、命の重さは量れないんだよ!」と叫ん

だ。ところが皮肉なことに、命の重さについて絶叫した直後に機関銃が乱射さ

れるのだ。

   

単なるフィクションだから誰も死んでないものの、初めて機関銃を持った女子

高生が感情的になって引き金を引いたのだから、本来なら数人の死傷者が

出たはずだ。だからこそ、あらかじめ佐久間は引き金を引くなと言っていた。

ところが泉は全く衝動的に乱射。玄関に2人で出た時、佐久間が「私たち、自

首します」とは言うものの、警官らは素通り。そして結局2人はお咎めなしで、

真由美が少し取調べられただけ。無粋を承知で言うが、泉が銃刀法違反はも

ちろん、殺人未遂だって事は完全に忘れ去られてる。。

     

こうした作りがいかに浅いものかは、同じTBSが冬に放映した『輪舞曲』と比

すればすぐ分かる。ウチの記事でも指摘したけど、あのドラマでは、アジアン

マフィアの神狗は単なる悪とは描かれてないし、最後にチェ・ジウもちゃんと罪

を償ってから竹野内豊と結ばれた。基本的な部分がしっかりしてるのだ。それ

に比べると、このドラマの倫理観は平凡で浅い。それが分かってるからこそ、

制作サイドは悪役にああゆう台詞を吐かせると共に、泉の「カイカン♪」なん

て台詞に代えて、佐久間に自首という言葉を出させたりしたんじゃなかろうか。

自分たちへの免罪符みたいなものとして。そんな事を考えながら後半はボーッ

と見ていた。。

         

では、どうすれば良かったか。せめて、泉と佐久間が手錠をかけられて連行さ

れ、しばらく後で出所する所を映せばいいのだ。わずか数分で済むはずで、そ

の時間は十分残されていた。泉が真由美に言った「お勤めご苦労さまです♪」

という言葉は、むしろ真由美か同級生が泉に対して向けるべき言葉だったのだ。

もちろん、ニッコリ微笑みながら、温かく。。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ま、色々書いたけど、初回と最終回が良かったのでドラマ全体のイメージはい

い。写真集を買うなんて恥ずかしい行為をしただけの価値はあったと思う。

間が全然足りない中では十分な出来だろう。

それでは。。☆彡

         

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

P.S.佐久間の死に方は、上手いとも思わないけど下手とも思わない。

    形式美だけ考えても死ぬしかなかったものの、他の4人とは違う死

    に方が欲しい所。そこで、表の地道な世界に戻したものの、とっさに

    以前の行動が出てしまった。取ってつけたような終わり方に見えて、

    実はわりとリアルな最後だろう。

    少し違う説明をするなら、セーラー服と機関銃とは結局一緒にはな

    れないってことだ。。

     

cf.シリアスな美少女コメディ♪~『セーラー服と機関銃』第1話

   『セーラー服と機関銃』第2話&写真集、軽~い感想♪

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コメント

なるほどねー!!まぁ誰もが知ってる作品をどう長澤さん色を出せるかが一番メインで見ちゃったからなぁ。そうそうセーラー服も見飽きちゃいましたしね・・・。謎も先週解決しちゃったし、何か斬新な事が起こらないかなぁ!と期待し過ぎで落胆してしまいました。
パソコンはどうですか?調子いいですか?

投稿: お気楽 | 2006年11月25日 (土) 11時52分

最終回 て話をどうまとめるかで 終始するんですよね。
その時 一番良くも悪くも 制作者側の意図が あらわになると思います。最後の終わり方は よりエンターテイメントが強く 星泉アップは よりリアリティが強くなったと思う。私の好みも後者かな。いや~よく 読み込んでいて感心しました。最後になりましたが トラバ ありがとうございます。

投稿: momoko | 2006年11月25日 (土) 15時50分

>お気楽さん

セーラー服、見慣れると地味で萌えないんですよネ(^^ゞ
せめて今時のミニにして欲しかったな。長過ぎ!

斬新なことも含めて、僕は期待してませんでした。
そもそも予告でバラし過ぎでしょ。

おかげさまで新PCは快調です♪
テレビ見ながらメモを打ち込むのにも便利☆


>momokoさん

こんばんは♪ コメントありがとうございます。
仰る通り、最終回とかエンディングは大きな分かれ道。
ラストのファンタジーの遊び心も分かるんですけど、
やっぱりリアルが欲しい所。
そもそも、セーラー服と機関銃って発想の時点で
十分エンターテイメントですからネ。

読みに感心して頂き恐縮ですが、正直言って、
メモも取らずに書き流したお手軽記事です。。(^^ゞ


投稿: テンメイ | 2006年11月25日 (土) 22時16分

テンメイ様、こんばんは。
今回は
フィクションとノンフィクションというテーマだ
と考えますのでひと言。
キッドはこの世はすべてフィクションと考えます。
ここで自分に課すのは
「クソミソ」です。
たとえば法律もフィクションだし、
犯罪も刑罰もフィクションなのですが
そうするとフィクションに意味がなくなる場合がある。
そういう状態になることをキッドは
「クソミソ」一致の状態と呼びます。
では泉の正義の法的根拠はどこにあるのでしょうか。
それは「目には目を」「歯には歯を」
ということになるでしょう。
日本国憲法というフィクションにはない
古き法の世界です。
この法の精神に従えば
「子分四人を殺された組長は殺したものに機関銃を乱射してもいい、いや、むしろ不足気味」
ということになります。
キッド的にはこの解釈で
「クソミソ」ではなくなったと考えます。
そういうフィクションは美しいのです。
もちろん、美もまたフィクションなのですが。

投稿: キッド | 2006年11月26日 (日) 02時35分

>キッドさん

毎度のことながら、刺激的なコメントですネ♪

すべてフィクションだって話は、
すべて情報だって話と形式的に似ています。
僕は、クソの趣味はありませんが、ミソは
おでんに付けると美味しいですよネ。
つまり、クソとミソは別物だってこと。

フィクションを一つの行為ととらえた時、
作る側と作られる側の決定的な断絶がまずありますが、
ここではその話は置いときましょう。

作られたフィクションにも、諸々の差異や関係があります。
テレビドラマという大衆的フィクションの中で、「目には目を」
というフィクションを主人公の行動が体現することは
望ましくない、と僕の中の常識的思考が判断しています。
もちろん、その常識もまた、別次元のフィクションですが、
おそらく過半数の人に共有されてる特別なフィクションでしょう。

以上が、僕の考え=フィクションです☆


投稿: テンメイ | 2006年11月26日 (日) 20時12分

テンメイさん、こんにちは!
「コメディドラマ?」と思わせた初回話から、
「かなりシリアス!」に変わっていったこのドラマ。
でも、ラストの重要シーンは、
レビューの通りで実に良かったです!
長澤まさみさんも頑張っていたなあ。
まあ、泉の罪が流されたことはこの際・・・(苦笑)。

それにしても、テンメイさんも買われた写真集は、見たい!
あと、これで映画版とドラマ平成版は見たことになるけど、
ドラマ昭和版というのも見てみたい!

投稿: ads(あず) | 2006年11月27日 (月) 03時41分

>ads(あず)さん

こんばんは。
レス付けようとしたら、ひと恋のコメントが
飛び込んで来ましたよ。どうもどうも♪

泉と佐久間の罪、2人とも良かったから流しましょうかネ。
写真集って、マンガ喫茶とかに置いてたりして。
買うのはやっぱ、敷居が高いですか。
僕はドラマ平成版しか知らないんで、
いずれ映画版くらいは見てみようと思ってます☆

投稿: テンメイ | 2006年11月28日 (火) 02時51分

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