腰を抜かした理想主義者たち~『華麗なる一族』第3話
「しかし帝国製鉄が巨大資金を使って、真剣に技術革新に取り組めば、
阪神特殊製鋼がつぶされる日が来るかも知れませんよ」
「彼らに負けない技術を生み出す自信はあります。
もしそれで負けたとしたら、それは、仕方のないことです」
「技術で負けたなら会社はつぶれてもいい。そうゆう事ですか」
「はい」
「ヘッ、ハハハハ、ハハハハ・・・・・・」
☆ ☆ ☆
ここ半年ほど、ドラマ記事にあらすじを書くのは止めてたけど、『華麗』ではあら
すじやストーリーを求める検索がかなり目立つので、久々に復活させてみよう。
今回のあらすじは以下の通り。
メインバンクの阪神銀行頭取である父・大介(北大路欣也)に、高炉融資を20
億円減額されてしまった阪神特殊製鋼専務の万俵鉄平(木村拓哉)は、自力
で金策に駆け回る。10億は妻・早苗(長谷川京子)の父・大川一郎(西田敏行)
代議士の手助けで三栄銀行から借りれたものの、残り10億に苦戦。無力さを
感じて弱気になった鉄平は、原点回帰の一つとして、技術者としての原点であ
る東大の研究室を訪問。さらにもう一つ、人間的原点である大学そばのアパー
トに立ち寄った際、学生時代の彼女・芙佐子(稲森いずみ)と偶然出会い、温か
い励ましを受ける。
改めて金策に努力し始めた鉄平に対して、ついに大同銀行・三雲頭取(柳葉敏
郎)は追加融資10億円を決定。その一方、大介は次男の銀平(山本耕史)に
全てを譲る意志を伝えると共に、金融再編の生き残りをかけて部下を叱咤激
励。無理なノルマ達成のために急死した支店長さえも、社内の求心力増強(弔
い合戦)の道具として利用してしまう大介を見た銀平は、改めて父にはかなわ
ないと悟る。そして、相子(鈴木京香)が用意した、大阪重工令嬢・安田万樹子
(山田優)との政略結婚を決意した。そんな中、大介は密かに、7位の三栄銀
行に対して、小が大を飲み込む合併を画策。大蔵省の娘婿・美馬(仲村トオル)
もあきれる構想だったが、大介としては必死の生き残り戦術であった。。。
☆ ☆ ☆
今回の記事のタイトル「腰を抜かした理想主義者たち」は、意図的に少し無理
して付けたものだ。第3話を、理想主義者2人が腰を抜かした話だと強引に見
るのは、逆向きの強引さが目立つ脚本&演出とのバランスを取るための作業。
正直言って、このドラマの作りは一番基本的な部分で趣味じゃないので、自分
の側で適当に解釈(or改釈)していこう。
詳しくは毎週末アップの原作との比較記事に譲るが、このドラマの脚本は、山崎
豊子の原作をかなり「ドラマ的」に変更したものだ。冷徹な現実主義者である年
配の経営者・大介の代わりに、熱き理想主義者である若き企業家・鉄平を主人
公にして、キムタクをヒーローに仕立てる。恋愛の要素を増やすと共に、善悪は
明確に区別。複雑な話も単純化。こうして出来上がった脚本が、思惑通り「ドラ
マ的」成功を収めるのかどうかは読みにくいが、硬派で骨太の原作からはかな
り距離がある。個人的には、原作の方が好きだし評価も高い。
もちろん、深く考えるなら、脚本の評価はビミョーなもので、必ずしも悪くはない。
ドラマを「ドラマ的」にするのは制作サイドとして自然なことだし、過去のキムタク
主演ドラマの反応とか見ても、非常に多くの人が「ドラマ的」なものを好んでるの
は間違いなさそうだ。その意味では、脚本は正しい方向性を持ってるわけだし、
ましてや脚本家個人をけなすつもりはない。
橋本裕志がアニメの脚本からスタートして、『ショムニ』でドラマ進出に成功したっ
ていう経歴だけ見るなら、「子供向け」の脚本家か、と思ってしまいそうになるが、
ショムニ以外何も見ずに判断するのも早計すぎるだろう(ショムニも制服OLドラ
マとして決して嫌いではない)。『華麗』も含めて、ドラマの基本的な路線はプロ
デューサー(福澤克雄・石丸彰彦)や演出家(福澤克雄)を中心にみんなで決め
てるわけだろうから、むしろ橋本は、基本路線に忠実に従った「いい仕事」をし
てるのかも知れない。
とは言え、やっぱりかなり引っかかる作りに関して、ちゃんと指摘しておこう。弟の
銀平には、父に勝てるはずがないと言わせる一方で、鉄平には、僕は僕の力で
やってみると言わせる。そしてドラマの最後では、大亀専務(武田鉄矢)と大介に、
鉄平が一人で金を集めたことを認めさせる。大川一郎には、策略に長けた人間
が牛耳るこの世の中に嫌気がさしたから鉄平に勝たせたい、などと言わせる。
三雲頭取との交渉では、ウソをつき続けようとする銭高常務に対して、鉄平がウソ
を正直に告白して謝罪する。かつての大学研究室に行くと、鉄平への感謝状が2
枚も並び、「義肢」なんていう聞こえのいい言葉も使われている。死んだ敬介じい
さんも登場させて、大介に対して、鉄平の優れた才能を褒め称えさせる。イノシシ
が登場したら、仲間の三雲頭取を後ろにかくまいながら、鉄平が銃で撃退する。
最後は、従業員たちの前で鉄平専務の大演説、ワーワー、パチパチ、万歳。。
全体を通じて、音楽的にも、鉄平に対しては常に温かい曲、美しい曲、力強い曲
が流されていた(担当・服部隆之)。。
こうした脚本&演出がもし最後まで続くのなら、ドラマをバカにするのもいい加減
にしろ!と怒鳴りつけたい。私が愛するドラマとは、こんな幼稚な作品ではない。
日テレの「土9」などとは違って、子供たちに配慮する必要もあまりないはずだ。
ただ、『華麗』には原作があるので、このままでは済まないはず。一度高い位置
に押し上げた鉄平が、悲劇の階段を転げ落ちるところをやがて描こうとしてるの
だろう。そこまで見通すとき、今現在のドラマの描き方は、やがて生じる悲劇的
展開への準備作業として、許容範囲に入ってるのかも知れない。
実際、悲劇的展開への伏線(広い意味)は、よく見ると既に色々と張られている。
例えば、鉄平が集めた20億のうち、半分の10億は大川一郎に頼ったものだ。
政治家の圧力で三栄銀行・副頭取の向井が仕方なく融資しただけのことで、鉄
平の力でもなければ、「策略に長けてない純粋な青年実業家」の勝利でもない。
残りの10億にしても、ハッキリ言って三雲の個人的趣味による「迂回融資」。高
炉融資のための金を、他の名目でゴマかして融資するのであって、たとえ成功
しても銀行頭取として問題だし、失敗したら完全な背任行為だ。大同銀行側だ
けでなく、阪神特殊製鋼側でも会計上のウソをつくハメになる。どちらの企業も、
アメリカや現代日本なら、株主に訴訟を起こされても不思議ではない。特に三雲
の場合、こんな銀行私物化を続けてるようなら、金融危機の際には国会に呼び
出される恐れさえあるだろう。。
いずれにせよ、今回の20億融資獲得は、素晴らしいヒーローが見事な活躍を
見せたなんて話とは程遠いもので、むしろ将来の現実的挫折を予感させるもの
だ。もちろん、阪神特殊製鋼の従業員たちのバンザイなんてのは、絶望的悲し
さや愚かさのシニカルな表現にすぎない。
そして、悲劇的展開への伏線の最たるものは、鉄平と三雲の雉打ちシーンだっ
た。この記事の冒頭に引用しておいた、2人の会話、特に「技術で負けたなら
会社はつぶれてもいい。そうゆう事ですか」「はい」というやり取りは、寒気がす
るような哀しみを秘めたものだ。直後の三雲のやたら長くて奇妙な笑い声は、
澄み切った青空の中で、寒さや悲しさを無限に増幅させていた。
極めつけは、イノシシ。もちろん、第1話冒頭(つまりおそらくはドラマ終盤)のイ
ノシシ登場とリンクしたもので、理想主義者2人を不意にアクシデントが襲った
ものだ。この時、鉄平は三雲をかばい(「背中を押し」)、三雲は弾を渡すことで、
助け合った2人は無事アクシデントを逃れる。もちろんこれは、鉄平が三雲に
真実(阪神銀行の融資減額)を誠実に告げ、三雲は10億の追加融資に応じた
こととリンクする。その意味で、ドラマ作りの手法としては正攻法と呼べるものだ。
でも、そんな事より、そもそもこの命に関わる危機を招いたのは何だったのか。
それは、銃を持って猟に出かけてるにも関わらず、仕事の話に夢中になってた、
2人の油断だ。彼らは、生死に関わる危険な現実と向き合ってることを、十分
には理解していない。接待ゴルフと同様、単なる遊び気分で猟という戦いに参
加してしまっている。だからこそ、2人の理想主義者は、結果的に腰を抜かす
ハメになってしまったのだ。そしておそらく、彼らが再び腰を抜かす日がやって
来る。その際にはもはや、「腰が抜けちゃったみたいで」などと笑いあう余裕は
ないだろう。。。
☆ ☆ ☆
ちなみに、私が経営者なら、技術で負けても会社がつぶれないよう、リスク管
理を怠らないだろう。制御できる範囲でしか、リスクテイクは行わない。その一
方、従業員に無理なノルマを押し付けて殺してしまうような姿勢もあり得ない。
人間的な問題はもちろんのこと、そういった行為は短期的効果を上げるだけ
であって、長期的・全体的にはマイナスになるからだ。人材面でも、業績面でも、
会社の評価面でも。
これが、現実主義というものだ。現実には、ヒーローもドラマ的展開も必要ない。
冷静で大局的な判断力、地道で確実な行動力さえあればいいのだ。
ではまた。。☆彡
☆ ☆ ☆
P.S.ちなみに、芙佐子の「錆びるんじゃないぞ、鉄平」なんて台詞は、ドラマ
の効果的アクセントとして評価する。非常に甘口の台詞だが、ストーリー
の骨格とは関係が薄いからだ。
ドラマじゃなく、自分のプライベートでこうゆう言葉を聞いたなら、しばらく
思い出し笑いで赤面が続くだろう。自分自身も、恥ずかしい言葉をよく口
にするタイプだ。そんなの、記事読めば分かるって? あっ、そう♪
P.S.2 銀平と万樹子のお見合い。万樹子には「趣味はスノボです」と言って
欲しかったなぁ。銀平が「僕はプレステです」と答えて、その場が5秒
くらいシ~ンと沈黙するのも悪くない♪ もっと笑いを!
P.S.3 前回の3Pのあとだと、今回の銀平・万樹子のラブシーンくらいじゃ
インパクトが薄い。せめてあと30秒やってくれないと。もっとエロスを♪
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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コメント
うわー!!これでも幼稚な作品なのですね。自分には内容を把握するだけで・・・(半分以上理解出来てないけど・・・)精一杯です!!
何か興味持てるポイントを見つけないと・・・。
そうそう具合は善くなりました?と話をそらしたりして・・・。
投稿: お気楽 | 2007年1月29日 (月) 19時56分
お待たせ~♪あっ、待ってない?あっそう。。。
(テンメイさんのパクリ♪)
いや~すごいね~ちょっと脚本家の橋本さんの
ゴーストライターにでもなってきてよ。
あっ、でもダメだ!テンメイさんが書いたら
R指定になっちゃうし、鉄平の萌えシーンがなくなる(笑)
これ土曜日に放送して欲しいね。
翌日が月曜日だから、じっくり感想書けないし
みんなのところにもゆっくりいけないしさー
このドラマ、あと2週間くらいで撮影終わるらしい。
早っ。でも、去年の夏から撮影してるからね。
もっとドキドキハラハラしたいんだけどね。
でも、最後のイノシシのシーンをそうとらえるとは。
すごいね~このレビュー見てると、泣いたカラスが
もう笑う状態になりますぅ(笑)
投稿: アンナ | 2007年1月29日 (月) 23時07分
悪く言えば「失速気味」なんでしょうか。
私は案外見たままの感想を書き付けている現状だけど、
ちょっと溜息をついてしまったシーンもあったかな。
まあイノシシのシーンとは言いませんが(言ってる^^)。
それから・・・。
「P.S.」のどれにも興味がありました。
中でも「P.S.2」は時代背景を忘れてワッハッハ。
「P.S.2」だけに、ここは一つ、
「僕はプレステ2です」でOKですよね(笑)。
投稿: ads(あず) | 2007年1月30日 (火) 01時42分
>お気楽さん
いやいや、幼稚ってのは「ドラマ的」部分の話であって、
経済関連のお堅い話はもちろん大人向けですよ。
半分以上理解出来てないってのは謙遜のし過ぎ。
でも一部誤解してましたネ。ツッコミ系なもんで失礼・・(^^)
経済に興味がもてなければ、やっぱりエロスでしょう♪
さすがに鉄平・早苗・芙佐子の3Pはなさそうですネ(^^)
僕はやっぱ、鉄平&早苗かな。
鉄平&芙佐子も不倫の妖しさがあっていいかも☆
>アンナちゃん
オレの「あっ、そう♪」も、誰かのパクリだよ。
誰だったか思い出せないけど、昔の仕事仲間だったかな。。
それはともかく、待ってないって言うか、
どうせ東京タワーとスマスマ見てたんでしょ?
23時07分の書き込みって、分かりやす過ぎるわ!♪
ゴーストライター、いいね。陰の実力者って感じで。
Hシーンは当然増やすけど、アンナちゃんのために
鉄平萌えシーンも残してあげよう。ただし10%削減(^^)
いやホント、日曜夜のドラマって苦しいわ。
見るだけならいいけど、社会人ブロガーにはキツイね。。
もう撮影終了? また結末の裏情報とか出て来そうだな。
イノシシの解釈、いいでしょ♪
強引さも含めて、これぞテンメイ・ワールド☆
>ads(あず)さん
どうもどうも♪
失速気味。。まあ、第1話の印象が強烈でしたから。
裏番組が失速どころか消滅しちゃったので、
失速気味でも視聴率には現れにくいでしょう。
イノシシ、僕はドラマ作りとしては評価してますよ。
ただ、鉄平と三雲の油断を厳しく指摘したまでのこと。
P.S.に興味を持ってくださるのは、
大変ありがたいですネ♪(ちょっと複雑だけど・・)
スノボ、いいでしょ(^^)
プレステ2には座布団2枚差し上げます☆
投稿: テンメイ | 2007年1月30日 (火) 03時28分
こんにちは!
う~ん、さすがですね~!
一人現代人として浮いている主人公を
ヒーロー的に描いているとか
鉄平と三雲の甘さ(二人共、お坊ちゃん)を指摘している点。二人が腰を抜かす日は再びやって来るでしょうね。
楽しみ~(悪魔なワタシ)
あのイノシシはそういう意味と理解したけど
感想には上手く書けなかったです(´_`。)グスン
>もちろん、阪神特殊製鋼の従業員たちのバンザイなんてのは、絶望的悲しさや愚かさのシニカルな表現にすぎない。
だから、滑稽に見えたのですね。
企業というよりは、大学のサークルのノリな感じ^^;
こんな危なっかしい職場にいたら
明日のご飯が心配です(^^ゞ
ところで、、、体調はどうですか?
最近、お使いのついでに寄ったら(笑)
肺炎の疑い??
ご自愛下さいませ~。
投稿: ルル | 2007年1月30日 (火) 11時53分
テンメイ様、こんにちは。
イノシシのシーンに秘められた
10億円融資のきわどさ。
残り10億円の禍々しさ。
見事な解説にトレビアン。
マネーゲームもゲームであるからには
ルールさえ、分かれば
駆け引きの面白さが充分にあるわけで
本当はもう少しナレーションが
そのあたりを解説するトーンがあると
ドラマとしてわかりやすく
ハラハラさせられるのになぁと
キッドは思います。
つまり、落日の荒野で
二人の冒険者が危ない橋を
渡ったわけですからねぇ。
まだまだドラマとして演出が固いのです。
あるいは練れてないのです。
原作ネタバレに用心しながら
もう少し鉄平を掘り下げていくと
どうして鉄平はあそこまでピエロに
見えてしまうのかという問題があります。
鉄平は昭和ヒトケタの生まれです。
つまり、少年時代に大日本帝国の敗北を
体験しているのです。
一方、三雲は大正生まれ。彼は青年として
焦土と化した日本を見ています。
そんな二人が出会うのは戦勝国アメリカの地。
もちろん、エリート同士として出会うのです。
彼らが心底に持つのは
技術力による国家の敗北。
鉄平がお坊ちゃまで経済音痴のピエロで
ありながら
やむにやまれぬ技術革新への情熱に焦燥するのは
そういう生い立ちにあることも
本当は描くべきではないか・・・。
とキッドはふと考えます。
投稿: キッド | 2007年1月30日 (火) 13時57分
>ルルさん
オォーッ! 「グスン」の顔文字なんて初めて♪(´_`。)
ウチのPCには入ってないし。参りました<(_ _)>
って言うか、グスンって萌えますネ。(変?)
遂にルルさんに萌えてしまった。かなりヤバイ。。♪
ヤバイと言えば、阪神特殊製鋼もヤバイ会社でしょ。
就職前のチェックですぐパスしますよ。
むしろ阪神銀行の方がマシだな。
ノルマなんて適当にゴマかせば大丈夫♪
ところで、この時期に肺炎を気遣ってくださるとは、
やっぱルル萌え(^^) お使いのついででもOK☆
>キッドさん
こんばんは☆
確かにドラマ作りが固いor硬いかも知れませんね。
ま、元々お堅い話だから、僕はあまり気にしてませんけど、
練れてないと言われればそんな感じもします。
ただ、実際にどう変えるかとなると難しい部分がありますね。
ナレーションの内容なんてのもそう。
最後のバンザイなんてのは絶対カットしますけど♪
昭和ヒトケタと大正生まれの気持ちね。
なるほど、欧米に対する気持ちは複雑で屈折してるでしょうね。
大蔵省が金融再編を急ぐのにも、そうゆう背景があるのかも。。
それにしても、キッドさんの渋井陽子に対する愛には驚きました!
あまりに意外なアクシデントで、腰を抜かしたかも・・(^^)
投稿: テンメイ | 2007年1月31日 (水) 01時43分
テンメイさん、こんばんは。
毎度、遅い感想で申し訳ないです。
いやあ、テンメイさんと、キッドさんの解説で、すごーくわかりやすいです。ありがたいですわ。
とにかく、この時代の気分というか空気がわからないのと、鉄平くんがピエロに見えるのに、かっこよすぎで、そのお坊ちゃまな甘さがマイナスに感じられないところが、私には難点なんです。
無理して作ってるから、きしんでいる感じかなあ。キッドさんの言われる「練られていない」ということでしょうか。
その割には、実は私は結構楽しんで見ていまして、この3話は良かったですよ。きしみはだんだんひどくなるのに、逆にだんだん面白く感じてくるという、わけのわからない状態にはいってます。でも、3話は流れは良かったでしょう。私って、流れで見るタイプかもね。
で、テンメイさんにひとつ質問なんですが、テンメイさんが冒頭で挙げられている鉄平くんの「技術で負けたなら会社はつぶれてもいい」発言は、1話での大介パパの「この社員とその家族を守ることが私の使命だ」発言と、対になっているんでしょうか?
それとも、同じ3話での会社を守るために社員を犠牲にしてしまったパパと対峙しているんでしょうか?どちらでもなくて、ただ鉄平くんの理想家としての情熱ぶりをえがいただけなんでしょうか?
最初のだと、パパのほうが正しいし、次のだと鉄平くんのほうがただしい感じになりますよね。まあ、ドラマではどっちもダメじゃん!なわけですが、すみません。ちょっと、気になったもので、よろしければテンメイさんの見解をお聞きしたいかな、なんて思いまして、ははは、できればお願いしますね。
投稿: youko | 2007年1月31日 (水) 21時42分
>youkoさん
こんばんは。
時代背景を考えると、鉄平は特にピエロなわけでもありません。
当時はひたすら上を見てたわけですからね。
さっぱり上が見えなくなってしまった現代から考えると、
まさに隔世の感がありますが。。
流れというものには、少なくとも3つの要素があります。
スピード、滑らかさ、方向です。
スピードと滑らかさについては、特に問題は感じません。
それに対して、方向はかなり奇妙で不自然に感じます。
ただ、それは狭い範囲で見た場合のことであって、最終回までの
長いスパンで見ると、方向もさほどおかしくないのかも知れません。。
ご質問、具体的で本質的なものですネ。
分かりやすい対立は、会社を守ろうとする大介と守ろうとしない鉄平、でしょう。
ただ、ここから直ちに大介の方が鉄平より正しいと言うのは無理です。
守りより攻めの方が一般ウケするって話はおくとしても、
会社をどうやって守るのかというプロセスや戦略を見る
必要がありますし、結果的にどうなのかという話もあります。
多角的・長期的・総合的な評価が必要になるわけです。
今回、大介は会社を守ろうとして従業員を1人死なせました。
これだけ見れば、悪いことのように感じます。
でも、鉄平が会社をつぶしてしまったら、従業員や家族の
中に自殺者が2人以上出るかも知れませんね。
実際今でも、経済的困窮は自殺理由の最たるものです。
また、死んだ支店長自身は、さほど不幸に感じてない可能性もあります。
少なくとも、恨んではないでしょう。。
したがって、今の段階で大雑把に言えることは、次の3つだけです。
大介は、もう少し様子を見てから判断すべき。
鉄平は、致命的な甘さに感じられる部分が目立つ。
それなのに、大介よりも鉄平を遥かに上に持ち上げようとする
脚本&演出は、今のところ奇妙に感じられる。
以上、質問自体を捉え直した上で、暫定的にお答えしました☆
P.S.どっちもダメじゃん、と言うより、みんなダメじゃん、と
言うべきなのかも知れませんネ。われわれ視聴者も含めて。。
投稿: テンメイ | 2007年2月 1日 (木) 04時17分
ずいぶん遅くにコメントですみません。
一緒だって言ったら怒られそうですが
20億融資取り付けに関する話は
あまりに茶番でとりあげるきにも
なれませんでした。
で、銀平主体で書いたみました。
ベッドシーンは今回銀平が担当しましたが
そろそろ鉄平にも担当させて
サービスショットだせば、ファンも喜ぶと思うのですが・・
投稿: Eureka | 2007年2月 1日 (木) 23時29分
>Eurekaさん
遅くなんてないですよ。どうもどうも♪
20億、ドラマの外部から冷めた目で見れば茶番ですが、
ドラマの内部的には重要な伏線の可能性があります。
銀平はいいですね。僕はかなり好きですよ。
鉄平のベッドシーンはまだお預けなんでしょう。
そんなものなくてもファンは見ますけど、
むしろファン以外が期待してるのかも。
Eurekaさんとか僕とかネ♪
投稿: テンメイ | 2007年2月 2日 (金) 13時49分
テンメイさん、こんばんわ。
TB返し、ありがとうございました。
猪の下りなど、洞察の深さに思わずため息をついちゃいました。
また、皆様のコメントの数々も拝見し、
色々なことに気づかされました。
本当、読み応えがあります。
ドラマの中の、無理がある『鉄平ヨイショ』には
確かに苦笑しました。
ドラマの開始前の、スタッフによる紹介文には
『鉄平のような人間が現代に必要だ』との理由で、
彼を主役に書き換えたと書いてありました。
その意味では、脚本スタッフ陣の理想が
篭められているのかもしれません。
でも、その対極にある大介の手腕が光るんですよね。
だから私も、大介にばっかり強く共感してしまうんですよ。
鉄平に篭めたスタッフの理想まで、
どうしても薄っぺらく感じてしまいます。
ドラマのオリジナリティとして、新しい主題を昇華しきれず、
原作の主題が強く押し切られている。
私はそう感じました。
投稿: Urara | 2007年2月 2日 (金) 20時35分
>Uraraさん
こんばんは。ため息ありがとうございます♪
イノシシはかなり思い切った解釈をしてみましたが、
気に入って頂けたのなら幸いです。
制作サイドは単に遊んだだけかも知れませんけどネ^^
ボクシングの採点なら、既に大介が3ポイントリードって感じ。
鉄平の大振りパンチを避けつつ、的確にカウンターを入れてます。
脇役の銀平も、暗いけどしっかり生きてて好感もてますね。
ドラマのオリジナリティ自体が根本的な所で浅薄だし、
原作の呪縛からも結局逃れられない。
これから、特に脚本家は大変でしょう。
って言うか、もう脚本は終わってるのかな。
それじゃあ、残り少ない撮影と、編集の頑張りに
期待するしかありませんね。
ちょっと苦しいかも。。
投稿: テンメイ | 2007年2月 3日 (土) 02時32分