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大切に守りたいもの~『華麗なる一族』第9話

  「どうして兄さんは、僕に証言を頼もうとしないんですか」

  「・・・お前には頼めない。ホントに済まないな。

   僕のことで家族みんなに迷惑かけて・・・

   銀平、お母さんや二子たちのこと、

   お前が守ってやってくれ。頼んだぞ・・・」

    

          ☆          ☆          ☆

前回のラスト近く、第1回証人尋問の前には、鉄平(木村拓哉)は夕日に沈む

高炉をじっと見つめていた。今回のラスト近く、第2回証人尋問の前には、鉄平

は夜の高炉をじっと見つめていた。時は既に、夜なのだ。。

     

夕日の後の法廷では、四々彦(成宮寛貴)が偶然発掘して鉄平が注目した「決

定的な証拠」の借入表(総勘定元帳)は思い切り空振り。倉石弁護士(萩原聖

人)は着席後にうな垂れた。事務所で目を見開いた鉄平よりも、「何だ、借入表

か」と呟いてポイッと投げ捨てた四々彦の方が、結果的に正しかったのだ。

     

夕日の高炉の後でさえ、こうなった。ましてや今度は、夜の高炉の後だ。「決定

的な証人」としての銭高(西村雅彦)が出廷したところで、思い切り空振りする

のは目に見えている。そんな事は、予告編だの公式サイトだの、原作だのネタ

バレだのを見なくても、ドラマの本編を見れば容易に分かることだ。早苗(長谷

川京子)芙佐子(稲森いずみ)のお参りシーンの伏線的意味を考える必要さ

えない。形式とか構造を見るとは、こうゆう事なのだ。

    

ただ、そうバッサリ切り捨ててしまっては、今回のドラマの価値が3割引か4割

引くらいになってしまって、ディスカウントショップでもないのに可哀想だろう。実

際、それなりに見ごたえがある法廷で、話の筋も通ってた。

そこで、心温かいブロガーとしては、もう少し細かく見ることにしよう♪

                       

          ☆          ☆          ☆

まず、大介(北大路欣也)の、80億融資した会社をつぶすなんて常識的にあ

り得ない、とかいう言葉。これは、視聴者側にもありがちな疑問なので、ここで

簡単に説明しておこう。それは、経済的にあり得ることなのだ。

    

確かに、最初は債権放棄で80億の損。でもその後、会社更生法の下で再建

する時に、株の引き受けという形で融資するのだ(しばしば「優先株」、つまり

議決権のない特殊な株)。会社は株券という名の紙切れを印刷して銀行に渡

し、銀行は代わりに大金を渡す。仮に100億渡したとしよう。

               

トータル180億もつぎこんだ銀行は、それでも儲かるのだ。なぜなら、無理や

りつぶした会社には十分な余力があるから、いずれ復活して株価も上がる。

2倍になった時に銀行が(市場でor会社自体に)売却すると、200億になる。

200-180=20億の儲けだ。

            

債権放棄とは、親切でやる事じゃない。トータルで儲けるために、リスクを取

り、手間ヒマかけるわけだ。金融とはこうゆう商売なのだ。なお、最初の80億

がもったいなければ、債権放棄の代わりに債権を株にすることも可能だ。

     

株価が2倍になるというのは机上の空論ではないか、と思う人はウチの読者

にはほとんどいないと思うけど、念のために参考データを提示しておこう。

              

阪神特殊製鋼のモデルと言われる山陽特殊製鋼の株価は、わずか5年前ま

では100円前後だった。今は900円ほどだから、9倍になってる。帝国製鉄

のモデルと言われる新日鉄は、5年前は150円前後。今は900円近くだか

6倍だ。阪神銀行のモデルと言われる神戸銀行の現在の姿、三井住友は、

4年前に200000円ほどだった(フツーの単位に直すと200円)。今は110

万円ほど(同じく1100円)だから、5.5倍だ。

             

ましてや、無理やり倒産させて再建を始めた会社の株価が2倍になるなんて

いうのは、机上の空論でも何でもない。結局、80億融資した銀行を意図的に

つぶすというのは、経済的にありうることなのだ。

    

話を次に進めよう。倉石弁護士は、阪神銀行の財務資料を調べればいず

れ明確になる、とか言ってたけど、これは脅しとしてはそれほど強くはない。

銀行が裁判所に提出した甲第7号証の借入表で改ざんしてあるのなら、銀

行内部でもそれなりの操作はしてるだろうし、刑事事件じゃないので警察や

検察が大掛かりな強制捜査を行うわけでもないからだ。ライブドアとは違う。

    

それでも、あっさり大介が前言を撤回したのは、リスク管理orリスク回避とし

て全く正しい。ひょっとすると本当の返金日がバレてマズくなるかも知れない

リスクを避けるために、自分からバラして謝って、別の説明に変えたわけだ。

大介の弁明には、確かに「矛盾はありません」。でも、偽物の借入表の提出

は「疑わしい」。そこで、この疑惑は銭高一人に押し付ける。これによって、

今回は銭高がスポットライトを浴び続けることになった。ここまで、妙にマジメ

に働いてるなと思ってたから、納得の流れだ。

              

ちなみに、大介が最後に大同銀行をけなして「無念でなりません」と言った所

はシラジラし過ぎて笑えたし、倉石が着席してガクッと来た様子も大げさ過ぎ

て笑えた♪

    

大介の後は、鉄平が証人だ。阪神銀行の曽我弁護士が、そもそも無謀な突

貫工事のせいじゃないのか、と突っ込む。これに対する鉄平の応答は、さす

が主役と言うべき大演説だった。

                

裁判にとって重要なのは最初の部分だ。つまり、事故の責任は痛感してるけ

ど高炉建設は間違ってない、という部分。そもそも裁判で争ってるのは、阪神

特殊製鋼が倒産した原因だ。鉄平は、阪神銀行の陰謀で倒産したと主張す

る一方、事故の責任は痛感してると認めてる。つまり、事故のせいで倒産した

のではない、と暗に主張してることになる。

               

この点は、一応の筋は通ってる。前回の記事の後半に書いたように、銀行は

事故後に阪神特殊製鋼を救うことができたし、現実社会でもその方が普通だ。

    

でも、高炉建設は間違ってない、という部分はかなり問題だ。まず、第2話を

思い出してみよう。高炉建設を決定する前に、鉄平は「将軍」に相談していた。

つまり、鯉=死んだ祖父(or実父)なんてものに相談してしまうほど、自信が

なかったし相談相手もいなかったのだ。

               

そして、思い切ってやったら結果的に大失敗。では、誰が悪いのかと考えた

時、候補者は3つだ。自分たちか、建設会社&作業員か、帝国製鉄

              

普通なら、まず建設会社&作業員の責任を追及する所だろう。ミスしたのは

誰か、監督責任は誰か、管理体制に問題はなかったのか。ところが、番組の

提供に建設会社の名前が入ってる訳でもないのに、鉄平は全くそこは問わな

い。お星さまになった玄さん達に石を投げつけるような事はできないし、死傷

者に対しては優しく接する方が、理想のヒーロー像としてふさわしいからだろう。

    

一方、自分たちの監督責任も問わない。そもそも事故発生直後に、一之瀬

パパ(平泉成)は謝ってたはずだ。「事故の責任は痛感」という言葉には重さ

が感じられない。

              

結局、悪いのは帝国製鉄という話になる。

  帝国製鉄の銑鉄供給停止→突貫工事→爆発事故。

だから悪いのは帝国製鉄だという論法。でも、帝国製鉄は違法行為をした訳

ではない。競争相手にダメージを与えただけで、美しくはないし趣味でもないけ

ど、珍しくもないありふれた経済行動だ。「同じ企業同士でこんな下らない事を」

と言うけど、同じ企業同士だからこそ強敵を叩くわけだ。

    

だからこそ曽我弁護士は、鉄平の演説全体をバッサリ切り捨てた。「理想を語

るのは結構ですが、あなたの責任回避のための論理のすり替えにすぎません。

自らの経営責任を認めるべきです」。

長いセリフの後でホッとしてたキムタクが慌てて、ちょっと待った!コールをして

も、冷静(or無愛想)な裁判官は無視して終了。

           

曽我が暗に示してる正しい論理(話の筋道)とは、

  経営ミス→突貫工事→爆発事故→倒産

よって倒産も爆発も、経営者である鉄平たちの責任だということ。確かに一理

も二理もある話で、実際、たとえ銑鉄供給停止を受けても、7月~9月の3ヶ月

くらい何とかしのげるようにリスク管理していれば、何の問題もなかったのだ。

    

結局、別に鉄平が言い負かされた訳ではないけど、原告として被告の過ちを

厳しく追求することには失敗した。その意味で第1回戦は負け。ますますデス

パリット(絶望的=必死)になった鉄平は、デスペラード(絶望的になりつつ必

死に切望するならず者=破れかぶれのばくち打ち)として、銭高の家に何度

も押しかけるストーカーに変身した。

   

度々訪問してチャイムを鳴らすだけでも迷惑行為だし、ましてや本人と会えな

いから子供と仲良くするなんてのは、銭高もドン引きだっただろう。視聴者は

あのシーン、どう感じたのかね。私はチョイ引きくらいかな。。

     

          ☆          ☆          ☆

さて、実はここまでの法廷をめぐる話は、記事の単なる前置きになるはずだっ

た。でも、既にかなりの字数になってるし、時間も無くなった。

そこで、本論は省略しよう。ダメ? あっ、そう♪ じゃ、短めに☆

      

今回注目したのは、冒頭の鉄平と銀平(山本耕史)の会話だ。ブラインド越し

に夕日が差し込む、ちっぽけで淋しい事務所。映像的にも心情的にもわりと

美しいシーンだ。

   

どうして自分に証言を頼まないのかと、兄・鉄平に詰め寄る銀平の姿は、文

字通り自虐的だ。と言うのも、ホントに頼まれたら自分が困るはずだからだ。

実際これまでも、阪神銀行側の考えや動きを鉄平に「証言」する機会はいく

らでもあったのに、それができないほど父に押さえ込まれてるし、行動力も自

信もない。それでも鉄平に詰め寄ってしまうのは、兄弟愛でもあるけど、それ

以上に自己愛だろう。

    

できれば誰でも、自己を愛したい。でも、こんな時にも兄の役に立てない自己

など愛せない。だから、兄のために証言することで、愛せる自己になろうとし

てるのだ。兄を守ると同時に、自己愛も守ろうとしてるのだ。

   

それに対して、鉄平はプルプルと首を横に振って断る。そして軽く微笑みなが

ら、銀平にお母さん・寧子(原田美枝子)二子(相武紗季)たちを守るように

諭す。やたら笑顔が少なくて笑いも少ないこのドラマで、鉄平の微笑は哀しく

る。ファンは萌えるのかね。。

    

それはともかく、このシーンでハッキリするのは、鉄平の不安定なバランスだ。

彼が何度も口にして来たように、阪神特殊製鋼を守り、優れた鉄を守り、それ

によって日本の産業を守りたいのなら、銀平に「ほんじゃ、証言よろしく♪」と

アッサリ頼むべき所だ。そうすれば、大介の非を明らかにし、信用も回復でき

る(鉄平の計算では・・)。おまけに、視聴者の軽い笑いやツッコミも取れる。

    

でも、鉄平はやはり家族も守りたいのだ。恐らくは、大介さえも含めて。ここで、

会社を守るか家族を守るか、鉄平は葛藤するだろう。銭高家への訪問が無駄

に終わるたびに、「やっぱり銀平に頼んで・・」という思いが度々浮かぶだろう。

それでも結局、銀平は守ったし、家族を守るよう伝えた。

                  

ただし、家族を第一にしてるわけでもない。相子(鈴木京香)が冷たく指摘して

たし、鉄平自身も淋しく自覚してたように、少なくとも結果的には家族に相当な

迷惑や心配をかけてる。

    

すると結局、鉄平が一番大切に守ろうとしてるのは何なのか。それは、自分だ。

正確に言うと、自分のプライドと淋しい心だ。

事実、予告編でも「思えば僕の人生の中心にはいつも父がいた」、「夢を追った

この2年は僕の誇りだ」と語っていた。

    

「いや、違う。プライドとか誇りなんていう個人的でちっちゃなものじゃなくて、もっ

と大きな夢だ」という考えは、一見キレイでもっともに思われるものの、維持で

きない。なぜなら、大きな夢が一番大切なのなら会社更生法だの吸収合併だ

のに騒ぎ立てる必要など全くないからだ。1回倒産した後でしっかり立て直せ

ばいいし、中央製鉄とか帝国製鉄に吸収合併されたとしても、優れた技術や

製品はちゃんと受け継がれて、世界に飛び立つはずだからだ。ほんの数年前、

ライブドアの全盛期に、吸収合併された会社の社員が大喜びする姿がテレビ

に映ってた事を思い出そう。

    

もちろん、プライドや淋しい心を一番に守ろうとするのは、差し当たりは悪いこ

とでも何でもない。例えば、私が膨大なパワーを注いでマニアックな記事を書い

てるのは、ある意味でプライドを必死に守ってるわけだ。

他人の評価よりも、自分の誇り。あるいは自己愛。

いいとか悪いとかの問題じゃなく、生き方の選択なのだ。見方を変えれば、一

つの賭けでもある。人生の賭け、したがって「命賭け」だ。ちなみに、漢字の誤

変換じゃなくわざとだから、念のため♪

                 

          ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

一方、銀平という非常に屈折して分かりにくい人間も、何を一番大切に守ろう

としてるのかは分かる。自分の命、存在だ。どうしようもなく無力で淋しくて絶

望的な中で、それだけは必死に守ろうとしてる。

              

たとえ一子(吹石一恵)の要望にも関わらず鉄平を助けられなくても、大介を

守らず反抗期的態度を見せても、万樹子(山田優)をフォローせず里帰りのま

まにしてても、自分の命だけは守る。その最大の武器が、酒だ。嫌な事を忘

れさせ、表面的に陽気にし、死にたい気持ちを隠してくれる酒。こんな醜い自

分をこの世から消滅させたいという欲望を隠蔽してくれる、合法的ドラッグ。

彼にとって、酒はまさしく命の水なのだ。

     

命を一番守るのは当然じゃないか、と思う読者がいるかも知れないが、それ

は違う。自殺者は大勢いるし、「命賭け」の遊びをやりたがる者は珍しくも何と

もない。命の危険を伴う表現活動・社会活動をあえて行う人も少なくないし、

尊厳死・安楽死なんてものもある。

だから、銀平が命を一番大切に守ろうとするのは、これまた一つの生き方の

選択なのだ。臆病者と言われようが小市民と言われようが、彼は「命賭け」で

自分の命を守ってるのだ。

そしておそらく、鉄平とは違うのだろう。。

              

     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さらに、大介はどうか。彼が守りたいのは、阪神銀行とグループ全体と、自分

の淋しい心だ。ここで、全体という言葉は注意を必要とする。「全て」ではなく

て、「全体的な存在」だ。そもそも「全て」を守ることなど不可能。だから「阪神

特殊製鋼専務としての鉄平」は切り捨てる。閨閥の重要な一員だった大川一

郎(西田敏行)も切り捨てる。その上で、全体的な存在を持続させようとする。

一方、自分も多大な犠牲や労力を惜しまないので、大亀専務(武田鉄矢)

ように有能で信頼できる部下も付いてくる。

      

ただし、絶対に守りたいのは、自分の淋しい心、哀しい思いだ。ここだけは、

もうこれ以上傷つけたくない。だからこそ、妻を襲って鉄平を産ませ、自分以

上に鉄平を愛した父・敬介の話など聞きたくもないし、敬介そっくりの鉄平は

うとましい。「裏切った」妻は憎いけど、従順に癒してくれる相子は可愛い。

   

けれども、ホントは敬介を愛してたし愛されたかったのだから、鉄平に対して

もそうゆう思いは持っている。妻に対しても同じ。だから、妻を傷つける存在

の相子は、可愛いと同時に罪悪感の源泉だ。そんな相子しか、身内の味方

がいない大介は、味方だらけの鉄平よりも哀しい存在と言える。そんな大介

が先週目に浮かべた涙は切なすぎた。ここに一人、理解者がいるからネ。

抱きしめる趣味はないけど♪

               

     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最後に銭高。一番大切なものは分からないけど、彼が守りたいのは、自分、

家庭、阪神銀行、阪神特殊製鋼だ。不運なリーサラ(会社員)で、特殊製鋼

への出向なんて命じられなければ、阪神銀行を大切にすることを通じて自分

と家庭も守ることができた。ところが、出向後に鉄平たちと働くうちに、愛着や

所属感が生まれてしまった。「パパ」とか「銀行マン」以外に、「鉄鋼マン」とい

う側面も持ったのだ。このため、銀行との板ばさみとなって、特に倒産前後か

らは苦悩が増す。

    

けれども結局、イーグルスの名曲『デスペラード』と共に、鉄鋼マンとして証言

する決心をする。彼は、鉄平というデスペラードを守る温かい存在になると共

に、自分自身もデスペラードになったわけだ。来週、大介に逆らうかのように

法廷で証言することで、銭高の将来がどうなるのか、ちゃんと自分や家族を

守れるのかどうか、注目したい所。ばくちに負けてしまって、家族みんなで絶

望する可能性も高い。

             

脚本家・橋本裕志には、ウッカリ書き忘れるなんてミスを期待しよう♪ ツッコ

ミのネタが出来るのが今から楽しみだ☆

        

誰でも、守りたいものは色々とある。守る能力があるのかどうかは怪しいし、

守れる方向に運命が味方するのかどうかも分からない。守りたいもの同士

が衝突してしまうことも日常茶飯事だ。

            

けれども、人は皆、守りたい様々なものの間で、大した自信も持てないまま、

懸命にもがくしかない。だからこそ、必死にもがく姿を見せる者に直面した時、

たとえそれがフィクションであろうとも、人は感動するのだろう。心と共に、涙

腺をも揺さぶられるのだろう。。。

    

          ☆          ☆          ☆

「あ~面白い、ドラマ記事♪」なんて前回に続いて歌うだけじゃ、キレイ事だろう。

わずか4日間で、こんな記事を2本! さすがに疲れた。。

生きるって、ホントしんどいよな。ま、面白いけどネ♪

ではまた。。☆彡

   

          

            

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

P.S.前回も今回も、満足な出来だった♪ 原作・山崎豊子、脚本家・橋本裕

    志、音楽・服部隆之、プロデューサー・石丸彰彦、プロデューサー&演

    出・福澤克雄、演出・山室大輔ほか、スタッフ&キャストに拍手☆

     

P.S.2 来週はいよいよ「最終章 90分スペシャル」か。今週が「最終章 前

      編」なのに、「後編」じゃないのネ。

      

P.S.3 先週の予告には一本取られた。週刊誌の「“愛人問題”で辞任へ 

      大銀行頭取が起こした不祥事」って見出し。そこにかぶさってたの

      は美馬(仲村トオル)「いずれ鉄平君のように見捨てられるさ」

      いうセリフ。エェッと思ってたら、辞任は太平銀行の山中頭取。誰

      だよ!とツッコミたくもなるけど、なかなか小賢しいワザを見せてく

      れるネ♪ 美馬のセリフは来週なのかな。。

    

P.S.4 来週の雪山でカローラのCMの坊さんが無意味に登場して、「道に

      迷われたようですね」「僕はどこへ行くんでしょう」とか会話してくれな

      いかな♪ ウリ坊のかぶりものとか、ウリ坊&将軍仲良しアクセサ

      リーとかしてくれれば更にいい☆ あるいは逆に、CMを最終回スペ

      シャルの雪山ヴァージョンにするとかネ。。

       

P.S.5 この記事の冒頭に引用した鉄平のセリフは、おそらく来週の伏線

      にもなってるんだろう。出来れば変えて欲しいんだけど、ムリか。。。

        

               

cf.夢見る息子vs現実を見る父~『華麗なる一族』第1話

   鉄平と大介の心理分析~『華麗なる一族』第1話補足

   『華麗なる一族』第1話、ドラマと原作の比較

   無言で泳ぎ去った将軍~『華麗なる一族』第2話

   『華麗なる一族』第2話、ドラマと原作の比較

   腰を抜かした理想主義者たち~『華麗なる一族』第3話

   『華麗なる一族』第3話、ドラマと原作の比較

   理性を翻弄するものの次元~『華麗なる一族』第4話

   『華麗なる一族』第4話、ドラマと原作の比較

   多様なバランスの饗宴~『華麗なる一族』第5話

   『華麗なる一族』第5話、ドラマと原作の比較

   鉄平と大介、2人のデスペラード~『華麗なる一族』第6話

   『華麗なる一族』第6話、ドラマと原作の比較

   星に願いを~『華麗なる一族』第7話

   『華麗なる一族』第7話、ドラマと原作の比較

   死と再生~『華麗なる一族』第8話

   『華麗なる一族』第8話、ドラマと原作の比較

   『華麗なる一族』第9話、ドラマと原作の比較

   なぜ明日の太陽を見ないのか~『華麗なる一族』最終回

   『華麗なる一族』最終回、ドラマと原作の比較

             

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   冬ドラマは『華麗なる一族』で決まり!☆

   『華麗なる一族』鉄平=キムタクのモデル

   『華麗なる一族』最終回、鉄平の手紙と遺言

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コメント

テンメイさん こんばんは!

今回も素晴らしいレビューお疲れさまでした。
そして早いし。。。後1回だからね(笑)
参考データも素晴らしいね。
そっち関係に詳しいのかな?

テンメイさんが楽しんで?レビューしているのを
見てるだけでこっちが幸せな気分になるってもんですぅ。
私は辛口?だからね~ファンの人に
怒られっぱ~な~し~~~~(^O^)
来週は号泣???


投稿: アンナ | 2007年3月12日 (月) 23時19分

う~ん、難しい話はよく分からないので・・・。
そうそう四々彦と二子はどうなるの?相子はやっぱり捨てられるのか?そんな人間関係しか興味が無くなってしまいました。来週はすばらしい最後にして欲しいなぁ!!

投稿: お気楽 | 2007年3月12日 (月) 23時49分

テンメイ様、こんばんは。
連続アップお疲れ様でした。
オーバーワークではないかと心配です。
ま、それだけ終盤に来て
このドラマがかなり傑作になりつつあるのではないか
そういう予感がおありなのでは?
と想像をめぐらしたりしています。

まあ、テンメイ様の場合、
世間とは違う意味で傑作と感じるのでしょうけれどね。

スタッフが意図したかどうかはしれませんが
「甘え」の問題は重要な主題になりますからね。

「甘えたいけど甘えさせてもらえない子供」
「甘えてもらいたいけれど甘えさせられない親」

この屈折した親子が
互いに「甘え甘えさせるためだけに行う法廷闘争」
これが今回の裁判の意味だったとキッドは思います。

そして最後に思いっきり甘えることのできた鉄平は・・・。

まあ、関係者はいい迷惑ですけど。
甘えとは他人に迷惑をかけるのが基本ですから。

「甘え」と「萌え」これについては
いつかじっくり考察してみたいところです。

弱肉強食という自然の論理に歯止めを
かける「宗教」あるいは「神」というシステム。
ま、時々本末転倒なことはあるわけですから。
「いけにえ」の持つ意味を考えると
テンメイ様の思考ポイントはまさしく
正鵠を得ていると思われますねぇ。

来週はフェスティバル&カーニバル。
人々が祭りに熱狂するようにと
聖なる犠牲者のためにも
キッドは祈る気満々なのでございます。


投稿: キッド | 2007年3月13日 (火) 04時36分

>アンナちゃん

どうもどうも。やっぱ、いいコだね♪
疲れると、甘い言葉や甘いお菓子がやたら欲しくて。
もっとホメてくれてもいいよ(^^)

アンナちゃんが参考データに興味を示すとは意外♪
さすがOLと言うべきか。
詳しくも何ともないけど、気になったら
すぐあれこれ調べちゃうからネ☆

「楽しんで?」、このハテナは落とせないな。
今回はさすがに疲れて、途中で止めそうになったわ^^;
ま、何とか無事完走できそうだから、
来週も幸せな気分にさせてあげよう☆
「辛口?」、このハテナは必要ないよ♪
しっかり怒られなさい。辛口アンナちゃん!

来週、出来が良ければオレも泣こうかな。
たまに泣きたくなるんだよネ。
甘えん坊だから。。(#^.^#)


>お気楽さん

アハハ(^o^) 気楽にどうぞ。
全くフツーの反応だから驚きませんよ♪
四々彦と二子はよりを戻すんじゃないかな。
そうしないと今回の寧子ママのセリフが無意味。
相子は、捨てられることはないと思うけど、
自分から出て行くかも知れませんネ。。
人間関係しかって、結局それでしょ。大事なのは。。
来週の90分スペシャル、期待してます☆


>キッドさん

あれ、やっぱTB出来ませんか・・?
スパムTBは次々に来ますけど♪

いやいや、ちょっと疲れましたね。
やっぱ、こうゆう記事は週1本が限界。
ま、スキー&スノボツアーによる自業自得ですから、
多少のオーバーワークは仕方ないでしょう。
来週で終わりだし☆

このドラマ、何だかんだ言いつつ、
トータルでは評価してますよ♪
特に、ここ2回は良かったので、ラストで
上手く締めてくれれば名作or大作でしょう。

ただ、ドラマの評価と記事の力の入れ具合とは、
ビミョーにずれています。
むしろ、自分との闘いとか競争って側面の方が、
記事との結びつきが強いかも。
例えば、前回の記事には負けたくないとか、
最近ダレてるからドラマ記事で気合入れようとか。
ま、ランニング・自転車・格闘技・将棋と、
バトルごっこが大好きなんですよ。
相手が他人でも、自分でも。。

「甘え」というのは、ネガティブな意味合いで使われる
ことが多いのですが、重要な主題の一つでしょう。
人はみな、母に甘える所からスタートするし、程度の
差こそあるものの、好きな人には甘えたいし甘えられたい。
そうでない人、そう見えない人は、よほど隠してるか、
よほど無理して抑圧してるだけでしょう。
僕も、ある種の人間には「甘えるな!」と怒鳴って
ストレス発散しますが、自分自身は
甘えが大好きだし、甘い物も大好きです♪

ただ、甘えというのは本質的に他者(フツーの意味)を
要求しますが、自己愛とか誇りはちょっと違います。
その点や経済的側面を考えると、この法廷闘争は、
甘えのためだけとは言い切れないと思います。

甘えと萌え、これは確かに興味深いですネ。
考える際のポイントは、相手の種類と距離でしょう。。

さて来週の祝祭日。
僕としては、聖なる犠牲者は原作者・山崎豊子にして、
脚本家が大胆に翻案してくれるのを星に願ってます。
ま、届かぬ思いでしょうが、予定調和的ストーリーなら、
それを補って余りある完成度を見せつけて欲しいもんです。
共に完結を祝いましょう☆

投稿: テンメイ | 2007年3月13日 (火) 12時24分

テンメイさん、こんばんは。

今回は間に合いました。まだ、木曜日ですわ、って、違うなあ、もう木曜日ですね。毎度遅くてすみません。

さて、9話ですが、面白かったのかどうか1時間が早かったです。裁判はさっぱりわかりませんでしたが、テンメイさんの記事のおかげで納得、納得。

でも、ともかく予告ですわ。あれ見て本編はふっとんでしまいました。鉄平くん、××しちゃうんですかね?原作は鉄平くんが××することしか知らないので、どうまとめるのか、ドキドキです。相子さんが、がんばってくれるといいなと思うんですけどね。ここのところ、大介パパと2人気の毒でしかたがないんです。

祝祭日ですか、謝肉祭を思い出すんですが、それでよかったですか?謝肉祭と聞くとちょっと残酷な哀しさをいつも感じてしまうんですが、最終回もそんな感じなのかしら。

コメントの返事はいつでもいいですよ。というか、私のコメント自体が遅いし、なんか、いつも乗り遅れているので、テンメイさんも大変だと思います。すみません、あと1週、楽しみにしておりますので、よろしくお願いします。

投稿: youko | 2007年3月15日 (木) 21時04分

>youkoさん
   
おー、いきなりボケ&セルフ突っ込みで来ましたか♪
今回、僕も含めて時間を早く感じた人が多いようですネ。
話の筋道が緊密だし、少なくとも退屈しない内容だったからでしょう。

裁判、記事でまともに扱ったのは正解でした。
短いながらもしっかり作ってあったので、
誰かがきっちり読み解いてあげるべきでしょう。
原作か脚本か知らないけど、脚本なら珍しくホメますよ♪

それより予告ね。ま、フツーかも。。
僕も原作の鉄平の○○しか知らないんですけど、
本編の直後の予告より、ひどいのはドラマのスポットCM!
思い切りそれを匂わせてて、ますます期待が薄れました。
ドラマ独自の展開は、もうほとんどあり得ません。。

そう見せかけてアッと言わせてくれるんならお見事だけど、
このドラマは原作に忠実ですからね。
野ブタくらいの斬新さが欲しかったのにな。。
ま、せめて大介&相子さまの幸多き余生を祈りましょう♪

謝肉祭というのは祝祭日の代表例の一つですね。
残酷な哀しさを感じるってのは、鋭いっていうかユニークというか。
少なくとも僕の前回の記事にピッタリ合う感じ方です☆
残る重要な性質は、生贄の持つべき崇高さですネ。。

投稿: テンメイ | 2007年3月16日 (金) 01時00分

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