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『ホタルノヒカリ』、ドラマと原作コミックの比較3

(注.ラスト・フレンズ関連の検索でいらっしゃった方は、予想なら

      瑠可(上野樹里)の性別違和症候群~『ラスト・フレンズ』第8話

   最新の記事なら

      ルーク vs 宗佑、最終章へ~『ラスト・フレンズ』第9話

   をどうぞ♪)

      

070905 前回の比較記事から早く

 も1ヶ月半が経過。ドラ

 マは終盤、季節も秋になっ

 てしまった。いやいや、

 流石にちょっとサボり過

 ぎたかな・・^^; 猛暑、

 想定外の仕事、自転車事

070905b 故、自転車レース

 と、言い訳はあれ

 これあるけど、一

番大きい理由はやっぱり、記事を書きにくいってことだ。って言うか、記事

とか言う前に、比較そのものがすごくやりにくい。あまりにもドラマと原作が

違ってるし、下手にマンガを読み進めるとネタバレになっちゃうしね。。

      

(☆08年4月24日追記:『ラスト・フレンズ』の記事を求めて検索してきた方は、

               右側の「最近の記事」からどうぞ♪)

        

ただ、今日はもう9月5日(水)。最終回まであと1週間しかないから、そろそ

ろ3本目を書いとかないとマズイ。それに、Yahoo!を通じて、ウチに原作情

報を求めるアクセスも結構入ってる。「何だ、最初の頃の話しかないのか・・」

とかガッカリさせるのも申し訳ない。。

    

という訳で、比較記事第3弾をお送りしよう。『華麗なる一族』の時みたいな、

全体を網羅する比較はもう諦めてるから、最近のものを中心に、主なポイント

だけを見るってことで。ちなみに、私は第3巻(ひうらさとる,講談社)の始めま

で流し読みしてストップしてたんだけど、最近ようやく第4巻まで読み終えて、

さらに第1巻から細かく読み直した所だ。コミックは現在第9巻まで出てるし、

連載はもっと進んでるんだろうけど、第5巻からの話は全く知らないし、知り

たくもない。

        

          ☆            ☆           ☆

まずドラマの中盤、第5話になってようやく行われた、干物女=アホ宮=雨宮

蛍(綾瀬はるか)から手嶋マコト(加藤和樹)への告白高野部長(藤木直人)

の閉じ込め作戦や説教を受けて、蛍が好きだと告白して、マコトが第6話冒頭

でデートに誘うことになった。

原作だと、告白は第1巻の第2章LIGHT 2、以下L2と略記)で早くも登場。

マコトが作ったソファを一生懸命磨いた蛍に対して、マコトが「ありがとう」とお

礼。すると蛍は、ソファに対する思いと絡めるようにして、マコトに「好きです」

と告白。マコトはすぐに「オレの方が絶対に好き。彼氏になっていい?」とソファ

のそばで抱き締めた。直前のL1でキスした後だから、流れ的にも自然で、原

作はこの後ずっと2人の恋愛を詳しく描いていくことになる。

   

ということは、やっぱりドラマはマコトを後回しにして、高野寄りに作ってある

けだ。蛍&マコトの恋愛よりも、蛍&高野のビミョーな同居生活の方が中心。

言い換えると、綾瀬&藤木を前面に押し出してるってこと。

ちなみに、ドラマのファースト・キスの場所がソファだったのは、原作の告白シー

ンの影響があるんだろう。

     

二番目に、ドラマ第6話の、マコトが蛍&高野の家に来た話について。マコト

と2人で飲んでた高野が酔っ払ってマコトを家に呼んだから、蛍があわてて火

事場のアホ力を発揮、おたかさんとの同居ってことで、何とかバレずに済ん

だ(表面的には)。

     

原作だと、第2巻・L8で早くも起きて、やっぱり無事に切り抜けた。ただ、細

かい違いが色々とある。まず、ドラマは高野が誘ったのに対して、原作はマ

コト。ドラマは高野が庭で石を積み上げたけど、原作は部屋で荷物を片付け

ながら積み上げる(バベルの塔とか言いつつ)。ドラマのおたかさんは、原作

だとA子ちゃん。ドラマは高野が蛍に「深雪、太ったな」とか言いつつ抱きつい

たけど、原作のこの場面にはない。その代わり、原作の第2巻・L11、神戸へ

の出張で出て来る。さらに、ドラマでは蛍が何気なくコーヒーメーカーでお茶を

いれてマコトに出して、美味しいとか言われてたけど、これまた原作では全く

別の場所の話(第2巻・L7)。

   

つまり、脚本家の水橋文美江は、原作マンガの色んな要素を自由に組み合

わせて、オリジナル作品と言ってもいいほどの別物に仕上げてるわけだ。

    

三番目は、ドラマ第7話のダイエット&お泊まりについて。これも原作の2ヶ所

を組み合わせた話で、まずお泊まり直前にボツになってダイエットする話は第

2巻・L10に登場。高野の陰のサポートのおかげで、腹肉を減らすことに成功

してる(ドラマはダイエット失敗)。ところが、思わぬ邪魔が入ってしまってお泊

まりはまたしても失敗。結局、第3巻・L16で、ラブホで初H。でも高野に言い

づらくて、蛍は涙を流すことになった(フツー、言わないだろ!♪)。

ちなみにドラマは、Hの具体的表現を省略、マコトとの親密さで婉曲表現して

ある(第8話冒頭)。高野への複雑な思いは、第8話の縁側、スイカのシーン

で明るく表現してた程度だった。

   

これは一見すると奇妙なことだ。ドラマの方が蛍&高野を前面に出してるん

だから、マコトとのHの後の蛍には、もっと複雑な表現があってもいいような

気がするかも知れない。でも、ドラマではいまだに、蛍に対する高野の態度

は一線を乗り越えないまま。蛍もそうだから、いきなり蛍の涙は映しにくい。

それに対して原作の高野は、わりと早い段階からちょっと乗り越えかけてて、

蛍も動揺してるから、マコトとのHの後に蛍が涙を流すのは自然な流れだ。

例えば第2巻・L12には、高野のこんな刺激的な台詞がある。「もう ただ

上司と部下だけの関係じゃない」

         

ま、ひょっとしてドラマの第9話か第10話で蛍が涙を流すのかも知れないけ

どね。その場合は、この記事は結果的にネタバレになっちゃうけど、これで

もかなりの配慮をしてるつもりなんで、悪しからずご了承を☆

   

四番目に、ドラマ第8話のヘリ花火。原作だと第4巻・L20で、ヘリに乗ってる

のは蛍&マコトじゃなく、蛍&高野だ。マコトの代わりに、蛍が高所恐怖症の

高野の手を握って、高野も握り返してた。この2人がヘリコプターで花火を見

る経緯については、ネタバレの可能性があるので省略しとこう。ドラマにはま

だ出てない、ちょっと変わった事件が関係してるのだ♪

      

最後に第8話で話題になったラストシーン。ジャージ姿の蛍を見てマコトが逃

げ出す話については、同じじゃないけど似たような話が、原作第4巻・L22で

登場してる。ただし、そこに絡むのは高野じゃなくて神宮司要(武田真治)。

晩の話のネタバレになってしまうかも知れないので、原作の内容はここでは

省略しとこう。

ちなみにドラマでは「俺様」なのに対して、原作では「殿様」で、この章になって

ようやく登場するキャラだ。優華好きなのはドラマと一緒だけど、蛍と同い年っ

てことになってる。

    

という訳で、蛍とマコトに注目すると、ドラマは原作の第4巻辺りまでようやく進

んだって程度でしかない。それに対して、高野の話はかなり進んでるような気

がする。ドラマではもう離婚届や妻・深雪(黒谷友香)も登場したけど、原作の

第4巻までには見当たらない。ここからも、ドラマが蛍&高野に焦点を絞って

ることが感じられるだろう。。

    

今回はこの程度にして、あと1回(ひょっとすると2回)原作との比較記事を書

くつもり。ドラマの今後と共に、乞うご期待♪☆彡

    

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

cf.女というものは存在しない~『ホタルノヒカリ』第1話

   ネガティブからポジティブへの反転~『ホタルノヒカリ』第2話

   愛の道化の温かさ~『ホタルノヒカリ』第3話

   安らぎへと回帰する緊張~『ホタルノヒカリ』第4話

   本を読むこと、本を書くこと~『ホタルノヒカリ』第5話

   閉じられた空間での静寂なる接近~『ホタルノヒカリ』第6話

   乗り越えられないものは存在する~『ホタルノヒカリ』第7話

   『ホタルノヒカリ』第7話の『猿蟹合戦』をめぐる解釈

   終わった夏、終わらない夏~『ホタルノヒカリ』第8話

     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   『ホタルノヒカリ』、ドラマと原作コミックの比較1

   『ホタルノヒカリ』、ドラマと原作コミックの比較2

   『ホタルノヒカリ』、ドラマと原作コミックの比較4

     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   悲劇を装った青春コメディー♪~『たったひとつの恋』最終回 

   感謝すべき遭遇、時空を超えた銀河~『ギャルサー』最終回

   救われない生の存続と終焉~『白夜行』最終回

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