『ガリレオ』最終回の数式1~熱伝導方程式
(☆13年6月25日追記: 最新の数式記事をアップ。
『ガリレオ2』最終回の数式、浄水器と管内の水の乱流&層流 )
☆ ☆ ☆
終わった~~! パチパチパチ\(^^)/☆ いやいや、まずはホッと一息って
感じかね。ま、こっちはこれから記事を書くのが大変なんだけどさ・・・^^;
とりあえず、いつものように物理記事からアップしよう。式も内容も豊富で、時
間が足りないから、差し当たり一番目立ってた式から。湯川学(福山雅治)が
謎解き直前に黒板右下に
書いてた熱伝導方程式。
文字通り、時間が経つに
つれて熱が伝導する様子
を表す偏微分方程式で、
細かいヴァリエーションはあるものの、基本的には非常にメジャーな式だ。レ
ベル的には、大学1、2年の物理って感じかな。
(23日追記:これは熱伝導方程式の中でも1ランク上のもので、バーガース方
程式と呼ばれるものの一種のようだ。バーガース方程式とは、流体力学にお
いて有名なナビエ・ストークス方程式の初歩的なものらしい。レベル的には大
学2、3年って感じか。右端のωのせいで、話のレベルが少し上がってる。い
ずれ時間が出来れば、詳しい記事を書きたいと思ってるけど、読む人がいな
いかも・・♪)
(☆30日訂正:上の追記は間違ってた。バーガース方程式よりは簡単なタイプ
で、自力で解いて記事にした!☆)
ドラマでは、ナトリウムとか「SUPER NaK」の熱伝導を調べるのに使ってた
ようで、湯川の頭の中でも最初に浮かんでた。ナトリウムは熱伝導率が良い
ので、原子炉の冷却材に用いるって話。栗林(渡辺いっけい)が言ってたよう
に、95年に高速増殖炉もんじゅでナトリウム漏れによる火災が発生。事故だ
けじゃなく、非常にまずい対応で問題が拡大。総予算1兆6000億円とも言
われる施設は、いまだに停止したままだ。
ちなみに、SUPER NaK(スーパー・ナック) はみんな検索しただろうけど、
当然出てこないわな♪ 脚本家(福田靖・古家和尚)の創作でしょ。東野圭吾
の原作『探偵ガリレオ』第四章「爆ぜる」(はぜる)にも出てないもんね。多分、
スーパー・ナックとは、ナトリウム(Na)やカリウム(K)を上回る(SUPER)性
質のアルカリ金属って意味だろう。
(19日朝の追記:高性能のナトリウムカリウム合金・NaK、通称ナックっても
のが実在するようだ。ただし危険すぎて、あまり使われてないらしい)
式の要素については、珍しく黒板にちゃんと書いてくれてて、おまけにそこそこ
ハッキリ見せてくれた。最終回サービスってことかね。
T:温度、ρ:密度、λs:熱伝導率、C:比熱、t:時間。∇² は x,y,z による2
階微分の和を表す記号(= ∂²/∂x ² + ∂²/∂y ² + ∂²/∂z ²)。「Cρ」
で結局、単位体積あたりの熱容量を表すことになるから、熱伝導方程式によ
く使われる記号で書き直すと「Cv」になるだろう(定積比熱と言ってもいい)。
ただ、式でも説明でも右端にあったωが何なのか、ハッキリとは分からない。
一応、発熱量としたけど、先頭の「発」は全く自信なし。他に思い当たらないし、
ちょっと調べただけじゃ発見できず。もし「放」熱量だったら同じことだしね。ま、
式だけは間違いないでしょ。「λs」の「s」は普通ないから、ちょっと気になるけど。。
(23日追記:どうも発熱量であってるようだ。熱放射と言う方がフツーかも)
その後、テーブルに数式を書い
た16枚の紙を並べてた。
そのうち、左上3枚は左の通り。
一番上は例の熱伝導方程式。
この式の両辺をλsで割って、
さらに三番目の式で定義した k に置き換えたものが、二番目の式だ。この
kが、おそらく「熱拡散率」と呼ばれるものだと思う。
時間がないから、今日はこれだけで終了。また後で補足するつもり。ともかく、
湯川と内海薫(柴咲コウ)のキスは映画までおあずけってことかね♪ 抱き合っ
ただけだし、それほどラブラブの抱擁でもなかった。むしろ安心とか信頼とか
感謝の抱擁でしょ。メディア向けのサブタイトルじゃ、「聖夜にKISSして!」な
んて書いてたのに、キスするどころかキスしてって言葉さえなし。誇大広告だ
から、公正取引委員会かJAROに訴えるべきだな。それとも、抱きついたの
が「キスして♪」ってシグナルだったってことか。。
ともかく、また改めて後日に、物理記事の第2弾と本格的レビューと原作記事
をアップする予定。時間はかなりかかるかな。ではまた。。☆彡
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P.S.木島征志郎(久米宏)が開発に情熱を注いできたレッド・マーキュリー
(RED MERCURY=赤い水銀or水星)。旧ソ連が開発に成功したと
言われる、中性子を100%反射する幻の合金で、これがあれば少量
のプルトニウムでも立派な原子炉が作れる。科学者の間の都市伝説
みたいなもので、実際には誰も見たことないって話。
検索しても情報が極端に少ないから、伝説ってほどの流行でもなかった
のかな。あるいは、古過ぎてネットに引っかからないのか。。
ちなみに木島の帝都大学での研究には、原子炉用に核反応を制御す
るシステムが欠けてたから、むしろ小型核爆弾を生み出す危険性を秘
めてたらしい(実際、今回の核爆弾に使われた)。そのため、当時の助
手が告発して木島はクビ。でも、木島も栗林も、湯川が告発したと誤解
してた。木島は恨みをこめて、栗林は敬意を込めて。湯川は実際には
告発することができなくて、今でも良心の呵責を感じてるようだった。
木島を悪者にするだけじゃなく、湯川も少しだけ悪者にするこの辺りの
設定は、絶妙のバランスですごく良かったと思う。。☆彡
P.S.2 12月29日、第8話の微分方程式の解き方を示す記事を追加した。
誰も気付いてくれなかったら淋しいから、アピールしとこっと♪
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cf.天才・湯川が示した物理学の解読と検証~『ガリレオ』第1話
操縦ることの巧みさと難しさ~『ガリレオΦ(エピソードゼロ)』
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『ガリレオ』第5話、キューピッドの黄金と鉛の矢は流行るかな♪
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コメント
こ、こんな話…でしたかねぇ。
…でしたねぇ。
お久し振りです、ななです。
例の装置が出てきた途端にのけぞって思考停止してしまいました。
木島先生、アニメの見過ぎです。
そういえば第4章、田上くんもアニメ好きだったよね、とか
湯川の内海に対する「アニメの見過ぎ」発言、
カバーを外したときの発言、
最終的な解除方法を受けて、
あぁ、木島先生そういう方なのね…と思ってしまって…
コスプレ秘書嬢とアキバではしゃぐ木島先生が頭の中で踊りまくって、
台詞がちっとも頭に入りません。
ドラマ的な事情でああいうデザインになったのよね…、
と理解を示しつつ、脳内でモデルチェンジしてから
内容について考察したいと思います。
投稿: なな | 2007年12月18日 (火) 21時11分
>ななさん
こんばんは♪ プチご無沙汰でした☆
「こ、こんな話…でした」でしょ。理系の目だとネ (^^)
あの装置が出てきた瞬間には、僕ものけぞりましたよ♪
エ~~ッ、ここからギャグとかコントにするの?!って感じ。
木島、田上、理系はアニメ好きが多いかも。
今回の貴重な経験で、湯川もアニメにハマりそう。
『鉄道ジャーナル』にもハマッたし♪
ちなみに僕は、アニメは最近見ないしアキバも行きませんが、
本上は可愛いと思うしコスプレ秘書嬢は大好きです。
今ならやっぱ、サンタガールかな。
エッ、聞いてない? あっ、そう♪
まあ、あれは案外ベストじゃないかなぁ。
それほどシリアスにならず、リアル過ぎもせず。
あくまで湯川&内海のコミカルな会話や
アキバちっくな謎解きの背景なんだから。
僕には分からないけど、アニメかマンガか、何かを
引用してたのかも知れませんね。あるいはパロディ。
ともかく、最終回記事第2弾として、装置シーンの
解説もきっちり書きましたから、お楽しみください♪
「こ、こんな台詞…」とか言って驚くかも (^^)☆彡
投稿: テンメイ | 2007年12月18日 (火) 23時01分