« クリスマス用ブログパーツを設置☆ | トップページ | 『ガリレオ』第8話、ドラマと原作の比較 »

『ガリレオ』第9話、雷の放電エネルギーの数式か・・

(☆13年4月追記: 新シリーズの記事をアップ。

    『ガリレオ2』第1話の数式、

       誘電体のマイクロ波加熱における電力半減深度&吸収電力 )

           

            

          ☆          ☆          ☆

もうちょっと情報を与えてくれれば、多分キレイに理解できるんだけどなぁ。。

クソー、風邪でグタッとなった状態のまま、ネットと手元の物理の本を3時間

探し回ったんだけど、結局ちょっとしか分からなかった。前回第8話は、式も

グラフもほぼ完全に解明した上に、文系的解釈もきっちり展開してるから、

自信を持ってたんだけど、甘かったか。せめて数式を全部ハッキリと見せて

欲しいね。数学的に見ると、単にややこしいだけで、決してハイレベルな式

じゃないと思うな。第6話や第7話の方がレベルが高かったはず。。

     

071211 今回、私がパソコ

 ン画面で読み取っ

 た限りでは、数式

 は左の5本だった。

 2本目以降の小さ

 い数字には自信な

 し。あと、3本目

 から5本目は部分

 的にしか見えない

 し、4本目の C₂

 の2乗は、単なる

C₂の書き間違いだと思う。5本目は、3本目か4本目とつながった式かも知

れない。その場合は、全部で4本の式ってことになる。

        

廃棄物置き場で湯川学(福山雅治)が書いたのは、おそらく最初の2本だけ。

何でそこにマジックがあるんだよ!って突っ込みはともかく、残りの3本は頭

の中の映像だ。湯川が最初に書いて、頭の中でも最初に出てきてた式が1番

上。そもそも何の式なのかさえ、ドラマは示してないんだけど、本質的には全

てコンデンサーの式、特に放電に関するものだろう。それこそ、今回の物理学

の核心だ。雷とは、大自然が作った巨大コンデンサーの放電現象なのだから。

       

1本目の式だと、V が電圧(=電位差)、t は時間、r は電極の距離じゃない

かな。P は電力(1秒あたりの電気エネルギー)だと思う。放電される短い時

間内でのエネルギー保存を表すから、右辺が0(ゼロ)なんじゃないかね。と

もかく、重要なのはコンデンサーの放電。衝撃波によるデスマスク形成なん

いうのは、話を面白くするための派手で非現実的なアレンジにすぎない。

            

コンデンサーとは、内海薫(柴咲コウ)が言ってたように、エジソンが発明し

た蓄音機のことだ。いやいや、それは「わざとボケたの」であって、ホントは

蓄電器だ。電気を蓄える器具のことで、広い意味では人体もコンデンサー

だし、雷雲と大地も空気を挟んだコンデンサーと見ることができる。実験室

ではっきり「コンデンサー」と呼ばれてた大型器具とは別に、金属球2コを向

かい合わせた放電実験用の「球ギャップ」も、一種のコンデンサーと見れる。

       

雷が池に落ちた理由、つまり、空から空気を突き抜けて電気の流れが落ち

た(or上がった)理由は、雷雲に過剰な電気が蓄えられたから。言い換える

と、雷雲と大地の電位差(=電圧)が大きくなり過ぎたから。そのため、本来

は電気を通さない絶縁体の空気でさえ、電気を通してしまった。溜まりすぎ

た空の電気が、我慢できなくなって強引に地面に逃げ去ったのだ。そして、

避雷針のように突き出た鉄骨から、電線を伝って池の中に電気が流れて、

強烈なエネルギーでコードを切断。その時生じた衝撃波が、金属板を遺体

の顔に強く均等に押し付けて、デスマスクが生じたってお話。

      

実験室でも同じこと。2つの電極(=金属球)の間には「何万ボルトもの電位

差」が人工的に作り出されて、数cmの「空気の壁」を破って放電が起きた。

電気はコードを伝って水槽の中へ入り、コードを切断して衝撃波を発生。金

属板がマネキンの顔に押し付けられて、実験成功ってお話。ま、おそらくヤラ

だろうけどね♪

    

ちなみに2本目の式の ε は空気の誘電率、T は温度、E は電界かな。雷雲

と大地が空気をはさんで作ってる巨大コンデンサーに関する式だと思うけど、

自信はない。3本目以下の式は、実験室の装置に関するものじゃないかな。

C が静電容量、M が相互インダクタンスとか。ここは全く自信なし。ただ、2

本目までとは違う話だと思う。衝撃波の式ではなさそうだけど、果たして。。

      

        ☆          ☆          ☆

さあ、この辺りでもうアップするとしよう。この程度でも、今まで同様、ネット上

にほとんど見当たらないはずだ。今回、体調が悪いので、本格的レビューは

金曜かな。ま、アクセス解析を見ると、物理記事を読む人のほとんどは、本

格的レビューを相手にしてないようだけどね。逆もまた同じ・・(^^ゞ 

     

理系と文系、この間の断絶はものすごく大きくて、壁を打ち破る雷のような記

事はほとんど不可能だってこと。私としては十分な努力をしてるから、あとは

両方に対応できる読者、あるいは両方熟読する熱心な読者との幸運な出会い

を期待しよう♪

それでは。。☆彡

   

              

P.S.今回のドラマは「爆ぜる 前編」と題されてたけど、内容の大部分は

    野圭吾原作『探偵ガリレオ』第二章「転写る」だったと思われる。むしろ

    次回の後編が、原作第四章「爆ぜる」(はぜる)と対応するものだろう。

    いや、ネタバレに考慮して第四章はまだ読んでないし、第二章も流し

    見にすぎないけどね。ドラマが大物ゲスト・久米宏を迎えて前後編仕立

    てにしたために、原作との対応関係がややこしくなったってことでしょ。

         

P.S.2 ドラマではイマイチ曖昧だったけど、原作第二章では、コンデンサー

      と雷雲がはっきり重ね合わされている。実験室で湯川が草薙(ドラマ

      では北村一輝)に語る次の文を参照。

      「現在、コンデンサに電気をたくわえているところだ。雷雲を作ってい

      るところだと考えてくれればいい」。

   

P.S.3 本上まなみ、久々に見たけど、結婚して産休とってたのか。32歳、

      まだまだ可愛かったね♪

    

P.S.4 第9話の視聴率は21.7%に回復☆ やっぱ前回の19.9%だけ

      が、裏番組の影響を受けた異常な値だったみたい。これで結局、

      初回と第8話を除くと、22%前後で安定した高視聴率だ。

           

         

cf.天才・湯川が示した物理学の解読と検証~『ガリレオ』第1話

   サンタと女、揺れる理系の男心~『ガリレオ』第2話

   ブランコとおにぎりでホカホカ~『ガリレオ』第3話

   科学と恋愛、2つの円端具流~『ガリレオ』第4話

   愛と矢、ひねくれた直進~『ガリレオ』第5話

   遠く離れたもののつながり~『ガリレオ』第6話

   つながりの中の細かい事~『ガリレオ』第7話

   結果が語る過剰なプロセス~『ガリレオ』第8話

   過剰な格差がもたらす劇的な出来事~『ガリレオ』第9話

   サンタを信じた科学者へのプレゼント~『ガリレオ』最終回

            

         ・・・・・・・・・・・・・・・・

   『ガリレオ』第1話、レーザー光線の計算式

   『ガリレオ』第2話、光の屈折の計算式

   『ガリレオ』第3話、共振現象の証明

   『ガリレオ』第4話、超音波による泡の衝撃波に苦戦中・・

   『ガリレオ』第5話、キューピッドの黄金と鉛の矢は流行るかな♪

   『ガリレオ』第5話の数式、波動方程式の導出と一般解

   『ガリレオ』第6話の数式「フーリエ変換」について

   『ガリレオ』第7話、ER流体とトリックについて

   『ガリレオ』第8話の数式、アレニウスの式と2次反応速度式

   『ガリレオ』第8話の数式、2次反応速度式の計算と答

   『ガリレオ』最終回の数式1~熱伝導方程式

   『ガリレオ』最終回の数式2~熱伝導方程式の計算と答

   『ガリレオ』最終回、核爆弾処理シーンの数学的解説

              

     ・・・・・・・・・・・・・・・・

   『ガリレオ』第1話、ドラマと原作の比較

   『ガリレオ』第4話、ドラマと原作の比較

   『ガリレオ』第5話、ドラマと原作の比較

   『ガリレオ』第6話、ドラマと原作の比較

   『ガリレオ』第7話、ドラマと原作の比較

   『ガリレオ』第8話、ドラマと原作の比較

   『ガリレオ』第1話の脚本チェック☆

| |

« クリスマス用ブログパーツを設置☆ | トップページ | 『ガリレオ』第8話、ドラマと原作の比較 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。

あら、風邪ですか?
大丈夫?お大事に。
暮れにきて、やっぱりなんだか忙しい。
体調に気をつけて。
カフェオレ置いておきます♪
来週の最終回楽しみにしています。
TBしときまーす。

投稿: アンナ | 2007年12月13日 (木) 09時54分

>アンナちゃん
   
こんばんは♪

あら、この記事に来たの? 珍しいことするなぁ。
体調へのお気遣いとカフェオレは嬉しいけどさ、
本格的レビューはこれから別に書くんだよ(^^ゞ
これは単なる物理記事だから、TB&コメント返しは
本格的レビューを書き終えてからにするわ。
    
ってことで、また後で。よろしく♪☆彡

投稿: テンメイ | 2007年12月13日 (木) 19時40分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『ガリレオ』第9話、雷の放電エネルギーの数式か・・:

» ガリレオ (北村一輝さん) [yanajunのイラスト・まんが道]
◆北村一輝さん(のつもり)北村一輝さんは、毎週月曜よる9時フジテレビ系列にて放送されている連続ドラマ『ガリレオ』に草薙俊平役で出演しています。今週は第9話が放送されました。 [続きを読む]

受信: 2007年12月12日 (水) 04時05分

» 【ドラマ感想】 ガリレオ 第9話「爆ぜる−前編−」 [読書とジャンプ]
「こうすれば世の中が便利になるとか こんな道具があればいいって考えるだけじゃ駄目だ。」平凡な言葉の中にこそ、心理がある。「こういうことがあるとぼくは運命と言うものについて考察したくなります。」運命すらも考察の対象となる科学者の性。「一瞬花園が見えました...... [続きを読む]

受信: 2007年12月12日 (水) 07時04分

» ガリレオ 第九章 爆ぜる(前編) [特撮警備隊3バるカんベース~ハッハッハッ!そのレビューは、日本じゃ二番目だな。じゃ、一番目は?~]
「学者先生なら 『こんなもん作ったらゴミが増えるんじゃないか?世の中が悪くなるんじゃないか?』 一緒に考えてくれよ。それが、本当に頭の良い奴だろ?」 多分、そんなこと考えてる余裕は無いな… 新しい発見・発明があれば「いつの学会で発表しよう?」ってなるからw... [続きを読む]

受信: 2007年12月13日 (木) 02時30分

» ガリレオ  第9話 爆ぜる(はぜる)前編 [アンナdiary]
ゲストは久米宏さん。。。と言っても、前編は最後にちょっとだけしか出なかったけど。 衝撃波。藤川(坂本真)の顔型の仮面の検証。。。 久しぶりにガリレオらしい、科学の解明でしたね〜 やっぱりこうでなくちゃ!見てて面白かった。だけど、木島と湯川の関係って何だろう。過去に何があったんだろう。。。 ... [続きを読む]

受信: 2007年12月13日 (木) 09時46分

« クリスマス用ブログパーツを設置☆ | トップページ | 『ガリレオ』第8話、ドラマと原作の比較 »