« 青梅の準備完了♪ あとは雨の心配だけ・・ | トップページ | 07年映画界を支配した東宝&テレビ局 »

魂の道の永遠性~『あしたの、喜多善男』第4話

 最初から面倒くさい依頼だな

 最初?

 僕 これが始めて デビュー戦なんですよ

 できんのかよ? 

 失礼な人だなぁ 上手そうに他人の作ったパスタ食べながら

 よくそんな事が言えるなぁ

 僕 外科医だったんですよ そこからドロップアウト

 だから厳密に言うと 初心者じゃありませんから

 父親が医者だったんですよ 人の上に立つために生まれて来たような人だった

 僕はそんな親父の用意した道を歩かされるのが 嫌だったんだと思いますよ

 あぁ それでこの仕事選んだってわけだ

 それで 矢代さん 本当に いいんですね?

 あぁ

 人の道に反する行為ですよ

 オレの親父が言ってたよ 生きるってことは 

 何を優先させ何を切り捨てて行くか それを考えることだって

 立派なお父さんだったんすね

 言っとくけどな オレはファザコンじゃねぇから

 あぁ そうなんですか 僕は正真正銘の ファザコンなんですよ

 ・・・(沈黙)・・・

   

        ☆          ☆          ☆

素晴らしい!☆ 第1話に続いて、減点ポイントがなかなか見当たらないくらい

の出来で、1秒たりとも退屈しない大満足の内容だった♪ 脚本・飯田譲治、

音楽・小曽根真、脚本・飯田譲治 音楽・小曽根真、プロデューサー・豊福陽子

遠田孝一、監督・麻生学、その他、スタッフ&キャストの皆さんに拍手、拍手!

これで視聴率が6%台まで下がってたら卓袱台をひっくり返そうかと思ってたけ

ど、8.2%まで回復か。それなら、そんなもんだろうね。今のドラマ界のレベル

を正確に表してる数字って感じ。。

     

一番良かったのは、もちろん宵町しのぶ(吉高由里子)の入浴シーンと、事務

所に貼ってあったポスターだ♪ いやいや、そうじゃなくて、「魂の道」をめぐる

多彩な描写の数々。でも、重い話は本題として後回しってことで、まずは軽い

話から入ろう。

         

それにしても吉高、ますますイイね☆ 今回は魅力満開の回で、主演・吉高、

助演・小日向文世って感じさえしたほど♪ アイドル的コスチュームを身にま

とった姿も好きだけど、浴衣でまくら投げ&なぞなぞ&足裏マッサージっての

もいい。ちなみに私は、なぞなぞの1問目「パンが手を叩くと?」は分からなかっ

たけど(答:パンに手はありません)、2問目「川からおじいさんとおばあさんの

もとに流れて来たのは?」は見事に正解した (^^)v もちろん、桃じゃなくて水

だ。エッ、自慢になんない? あっ、そう♪ でも、実はあれ、結構重要かもよ。

      

なぞなぞはともかく、吉高は戸棚の中に隠れてたのも可愛かったし、一転し

て淋しそうに「疲れた? 私と一緒にいるの。みんなそうなんだよね。最初は

優しいこと一杯言って来るのに」とつぶやいた所も上手いし、その後の誘拐

犯騒ぎも抜群に上手かった。おまけに、魂についてまで鋭い言葉を発したん

だから、ほとんど満点だ。減点は、フェイクファー(?)のコートくらいかな♪ 

どうして女性はフワフワモコモコが好きなのかね。精神分析的な答は100年

前に出てるんだけど、難しいしウケが悪そうだから、書かないことにしよう。

     

吉高だけじゃなく、キャバ嬢3人娘も今回が最高の出来だった☆ 毎度お馴

染み、プー(渡辺万美)、まぁくん(片山瞳)、ミュウ(桂亜沙美)の3人娘。普

段着が今どきの派手な女の子って感じで、ダンス衣装よりも良かったし、まぁ

くんの「自分ポジション探しシステム」(=GPS)ってのも天然ボケで笑えたし、

矢代平太(松田龍平)をからかう様子も可愛かった。私なら、「ご褒美の約束」

しちゃうかも♪ 3人の中だと、渡辺万美が一番演技慣れしてるのかな。5年

ほど前なら、今より巨乳ブームに勢いがあったから、もっと売れてたんだろう

けど、まだそこそこ行けそうなコだと思う。吉高とじゃ、比較にならないけどネ。

       

萌え話ばっか、と突っ込んでるそこのあなた! 違うんだなぁ♪ ちゃんと、全

く萌えない部分も把握してるのよ。例えば、杉本マサル(生瀬勝久)与田良一

(丸山智己)ほうとう(or鍋焼きうどん)を食べる地味なシーンのやり取りは、や

たら味わい深くて面白かった。杉本がトイレで洗った手を、「ハンカチ濡れちゃう」

のが嫌だから与田の服で拭く所で始まって、寒いのに半袖の従業員見て「太っ

てるから」なんて失礼発言する所まで、軽快なテンポの中にネコのトボけた泣き

声も交えつつ、コントみたいな面白さをかもし出してた♪

     

あのコントの使い方を、『1ポンドの福音』と比較するだけで、2つのドラマの違

いがハッキリするだろう。『喜多善男』は重みのあるしっかりしたストーリーの中

に、アクセントとしてサラッとコントを挿入してて、しかもやり取りが高度だった。

あの面白さは、子供が適当に流し見してたんじゃ、あんまし分からなかったは

ずだ。それに対して『1ポンド』は、軽いストーリーの中に誰でも簡単に分かる

ギャグを散りばめてる。

もちろん、この違いは、上下の差へと直ちにつながるわけじゃないけど、マニ

アックな大人に限って言うなら、比較になってないはずだ。制作サイドの意識

や技術を考えても同じことだろう。(また読者を10人くらい失ったかな♪)

       

一方、ウチが今まで『あし=したの、着た善男』について書いて来た2つの大

きな主張は、今回のドラマによっても支持されてる。まず、「した=下に向か

う傾向」を示すものとしては、三波貴男(今井雅之)の飛行機墜落、片山(温

水洋一)のドロップアウト(上に立つ父が用意した道から)、川の流れ(しのぶ

の話と、河鹿荘のそばの早川)、ふとんに躓いた喜多の転倒、ロープウェー

の位置(麓の箱根園駅)、上に行かないロープウェーからの降車、喜多&しの

ぶの誘拐犯への転落、平太&リカの殺人犯への転落などが目立ってた。

       

また、「善人という外見を着た善男」という見方は、冒頭の夢でいきなり証明

されている。前回、元妻・鷲巣みずほ(小西真奈美)と11年ぶりに再会して

冷酷な仕打ちを受けた後の「ありがとう」っていう別れ方は、本音じゃなかっ

たわけで、実際は「ホントの私じゃなかったら、どんな私だったって言うんだ

よ! どうしてそんな思わせぶりな言い方するんだよ! もっとハッキリ言っ

てくれ! オレは、オレは今でもお前を愛してるんだ お前だけなんだよ!」

と強気で言いたい気持ちを抑えつけてたわけだ。むしろ、この気持ちをみず

ほにぶつければ、「そうゆう所がダメなのよ」なんて別れ際に言われることも

なかったはず。もちろん、Waycysの商品ルームに枕はないから、ぶたれる

こともないしネ♪

    

        ☆          ☆          ☆

さて、時間が無いから本題に入ろうかな。今回、箱根駒ケ岳ロープウェーの

中でしのぶが口にした「死んだってダメだよ。魂は永遠なんだから」って台詞

は、内容的にもインパクトがあったし、使い方も上手かった。その直前に、し

のぶは仕事への幼い不満をもらして、喜多の肩に頭を乗せて甘える。このタ

イミングでいきなり上の言葉がズシンと登場して、オッと思った後にはウンチク

は全くなし。この一瞬のキレがテクニカルなのだ☆ この技の前には、雪で動

かないロープウェーに何で乗ってんの?なんて突っ込みは影を潜めざるを得

ないだろう♪

     

それはともかく、ここはストーリー的にすごく重要なシーン。つまり、11日後

(この時点では1週間後)の三波の命日に死ぬと決めた喜多善男に対して、

初めて本気でストップをかけた人間が現れた瞬間なのだ。

矢代や長谷川リカ(栗山千明)の言葉にも、そうゆう要素は含まれてたけど、

本気のひき止めじゃなかった。矢代の場合は素朴な驚きとファザコン、リカの

場合は一般論にすぎない。それに対してしのぶの場合は、ファザコンもありそ

うだけど、自分が喜多に生きてて欲しい、自分と一緒にいて欲しいっていう思

いをぶつけて来た。

    

これは、自殺をひき止める際のセオリーと言ってもいいものだ。死にたい本人

に対して、その人に生きてて欲しい他人が本気で向き合うこと。そうゆう機会

を得られなかった自殺者は、(普通の意味で)不運と言っていいだろう。喜多の

場合はフィクションのおかげなのか、(普通の意味で)幸運に恵まれたわけだ。

    

さて、問題なのはここからだ。しのぶのひき止めや魂をめぐる言葉をどう扱う

か。ここでマニアック・サイトは、ドラマ全体をじっくり見渡してみる。すると、多

くの興味深い要素が同時に浮上してくるのだ。

     

まず、鷲巣を変形した「Waycys」って名前の「Way」(=道)、モノレール(第1

話)、今回も含めて度々登場する電車(=レールを走る乗り物)、ロープウェー、

「親父の用意した道」&「人の道」(by片山)、川、片山&矢代と杉本&与田が

食べてた麺類全てが「道」を示すもの、何かが流れ行く「線」を表すものになっ

ている。そういえば、このドラマのほとんど唯一の大きな欠点、ラストの軽すぎ

タイトルバック映像でも、道をたどっていく喜多の様子が映されてた。

     

そこで以下、魂の永遠性と道を結び付けてみよう。魂は普通、人間が死んだ

後も存在し続ける精神的核心と考えられている。もちろん、常識的考えはその

存在を否定し、そんなものは宗教的虚構にすぎないとか、死の苦痛や恐怖を

和らげるための迷信だと見るわけだ。

       

でも、現代日本でさえ、全国民にアンケート調査をするなら、魂をハッキリ否定

する人間はたかが半数程度だと思う。葬式や墓参りが、生きてる人の儀礼や

慰めにすぎないと割り切ってる人が一体何割いるというのか。ましてや、古今

東西すべての人を考慮した時、魂をハッキリ否定する人は間違いなく少数派

だろう。別に、私が信じてるとかいう話ではない。広く世の中を見渡すと、信じ

てる人も多いし、公平に見て分からないでしょってことだ。

    

むしろ、こう考える方が自然に感じる。どうして魂が迷信扱いされるかというと、

証拠がないからではない。証拠なんてものは、大なり小なり曖昧だし、そんな

もの無くても人は物事を信じるものだ。ホントの理由は2つある。まず、魂を悪

用する人間や団体が少なからずいるのは確かだから、その被害者を減らすた

め。そしてさらに、魂を否定する現代科学の権威を保つためだ。

私にとっては、「そんなの関係ない」♪ 悪用なんてのはお笑いにすぎなくて、

学生時代から既に勧誘者を論理的に言い負かしてたし、半ば理系の人間とは

いえ、現代科学の権威なんてものも半ばお笑いにすぎない。

       

したがって、魂を安易に信じる気にもならないけど、頭ごなしに否定する気もな

い。このくらいが、ニュートラルで程よいポジションだと思ってる。『ガリレオ』で

天才科学者・湯川(福山雅治)が示した波動方程式・2次反応速度式・熱伝導

方程式を自力で解き、レーザー光線の誤差の間違いを正確に指摘し、素因数

分解もリュカ数列も本質的に理解した上で、そう言っとこう。つまり、フツーの理

屈なんてものはかなりのレベルで理解した上で、更にその「向こう側」をも見て

るのだ。この態度は、日本っていう特殊な国はともかく、世界の科学者の多くと

もほぼ共通するものだろう。

           

とにかくここでは差し当たり、魂を否定するのは簡単でも当たり前でもないこと

だけ確認しておけばいい。すると、魂はあるかも知れない。人間の精神的核心

は、死んだ後もずっと続いていくのかも知れない。という事は、生と死、さらに

その先の生と死を無限に線でつないでいけば、1つの道になる。魂がたどる

Wayだ。このレールを、どう進めばいいのかが問題になる。

       

そこで、この記事の冒頭に掲げた矢代と片山の会話を思い出してみよう。2人

とも、パスタのように細長く続く道からドロップアウトしてるけど、パスタが美味し

いことは分かってる。また、矢代は「生きるってことは、何を優先させ何を切り

捨てて行くか、それを考えることだ」っていう発想を親父から受け継いでいる。

「ファザコンじゃねぇ」らしいけどネ♪ 

    

その上で、しのぶの言葉に戻ってみよう。喜多が死ぬ理由は、肉体的な苦痛

じゃなくて精神的なものだから、「死んだってダメだよ。魂は永遠なんだから」

となる。もちろん、死んだ後の魂が死ぬ前と比べてどうなるのかは分からない。

でも、魂が永遠なら、1つの道として生と死の連鎖をたどっていくなら、死ねば

楽になるって思い込みは多少揺らぐはずだ。そこで更に、よりよい代案があ

れば、死ぬ意志は大幅に揺らぐことになる。

    

このとき登場するイメージが、川なのだ。不自然に生を落下させる自殺に対

して、自然に落下していく水の流れ。そして、標高0mまで落下した後は、太

陽熱によって蒸発して上昇、やがて雨となって地上に落下して流れていく。

が循環するかどうか、輪廻や円環性の問題は別として、自然な落下と上昇の

美しいイメージを与えてくれるものが川なのだ。川とは、桃=幸運が流れてく

る場所ではなく、「水」が流れる場所(しのぶが示した答)、水の自然な落下が

後の上昇へとつながっていく場所なのだ。この意味で、しのぶの2番目のなぞ

なぞは全く本質的なものだった。

                

いまや、「宵町しのぶ」という古臭い奇妙な名前の意味は明らかだろう。これは

「宵待ち忍ぶ」、つまり、自然に宵=死が来るのを忍んで待つという意味なのだ。

誘拐騒ぎなんてものは、彼女にとって、自然な生の中の1エピソードにすぎない

だろう。下りのエスカレーターに乗ったまま、ちょっとだけ駆け下りたり、1段だ

け飛び降りたりするような、意図的な遊びの落下なのだ。ただし、これがどんな

結果につながるかは、神のみぞ知る運命。って言うか、脚本家のみぞ知る。

原案小説『自由死刑』の作者・島田雅彦もおそらく知らないんじゃないかな。

      

ここへ更に、来週は年老いた先生(?)が登場するらしい。つまり、魂の道を

自然に落下している尊敬すべき知人が、喜多の目の前に登場するというこ

とだ。するともはや、結果は明らかだろう。早くから予言してるように、喜多は

この先も、偶然という名の運命のいたずらの中で、たまたま小さな落下を繰

り返すことになるものの、結局とりあえずは自殺を止めることになるだろう。

しのぶとの出会いも含めて、生の存続へと向かわせる運命を自然に受け入

れることを優先し、自殺の決意を一旦切り捨てるわけだ。もちろん、ファザコ

ンの矢代も、喜多という父親的存在を殺すことはできないだろう。片山のダー

ツだの、臆病なリカだのも論外だ。喜多は生き残る。

    

ただし、その後は分からない。と言うのも、ひょっとすると、喜多にとっては自

殺が一番自然なことなのかも知れないから。つまり、本質的にマゾヒスト、下

に向かう傾向をもった存在なのかも知れないから。それゆえ、最後は単純な

ハッピーエンドにはならないはず。これが、喜多善男というドラマのたどるべ

き自然な道なのだ。。

     

         ☆          ☆          ☆

ちょっと話が乗ってきた所で、残念ながら時間が来てしまった。ここで潔く止め

るのが、社会人の道ってもの♪ あと7回も残ってるから、また今度ってことで、

唐突に終わりとしよう。今週はレースも控えてるし、ちょっと忙しいわけよ。

それでは。。☆彡

     

        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

P.S.道の話を最初に思いついたキッカケは、ラスト手前でリカが片山に勝

    手に電話したシーンだ。背景に駅のホームが映ってて、電車が1編成

    だけ動き出してる。もちろんこれは、リカの単独行動を示すもの。言い

    換えると、リカの進む道を示すもの。この映像から、魂の永遠性までを

    1本の線で筋道立てたのがこのレビューだ。

    

P.S.2 「Way死す=ウェイシス」って名前が暗示するような、自ら死を目指す

      不自然なWay(=道)から、「生か死か、それが問題だ」っていうハム

      レット的な迷いまで喜多を引き上げた河べりの場所が、「河鹿荘」=

      「河死か荘」♪ 

      本当は「かじかそう」と読むこの箱根湯本の温泉ホテルのHPには、

      喜多善男のロケ話が大きく掲示されている。ちなみに、吉高がはしゃ

      いでたのが展望露天風呂・ほしみ四湯(の左端)、小日向が平泳ぎし

      てたのが大浴場・早雲の湯だ。

      ああゆう所で平泳ぎする時は、つま先が浴槽の下にぶつからないよ

      うに注意しなきゃなんない。って、経験者かよ!♪

       

P.S.3 今回もカウンセラー・江端(岩松了)は登場せず、その代わりに

      脇大輔(要潤)が「カウンセラーの先生みたい」にみずほを優しくフォ

      ローしてた。ただし、フォローはイマイチの効果で、それを先取りす

      るかのように表してたのが、2人の車の止め方だ。見事に逆向きに

      隣り合わせで並べてたわけで、もちろんこれは、第2話の逆向きに

      進む2編成の電車(喜多&矢代の象徴)のヴァリエーションになっ

      てるのだ。

    

P.S.4 しのぶの事務所の小林社長役、デビット伊東。久々にいい味出して

      たね。ラーメン屋の宣伝で顔見せってことかな♪

    

P.S.5 今回のサブタイトル「第4日 世界一臆病な誘拐犯」ってのは、ちょっ

      とどうかと思うな。ま、マイナス0.5点って程度だけど。。

    

P.S.6 リカがやってた保険の詐欺は、タイムリーなエピソードだった。あれ

      で家の中に入れたり、ハンコ押したり、保険証を貸すお年寄りがホ

      ントにいるんだよなぁ。って言うか、あれで騙すヤツが大勢いるんだ

      よなぁって方をむしろ嘆くべきか。。

    

P.S.7 昔、しのぶが喜多を助けた理由は、見た目がちっとも偉そうじゃない

      けど偉い人が来るから愛想よくしろっていう、マネージャーのアドバ

      イスが産んだ誤解ってことになってたけど、もう一捻りあるような気も

      するな。その偉い人の秘密をしのぶが知ってて、それが鷲巣英人

      (神保悟志)やみずほともつながっていくとかね。

       

P.S.8 アメリカの国民的画家、アンドリュー・ワイエスの画集にあった「クリ

      スティーナの世界」。かなり意味深な扱われ方だったけど、サラッと

      調べた限りでは、不幸な境遇(足が不自由)に負けずに力強く生き

      る女性っていう、ありがちな話に感じたけどね。喜多とみずほがファー

      ストキスした箱根彫刻の森美術館につながりそうな予感。絵と彫刻

      で違うけど、美術って意味では同じだもんね。。

       

P.S.9 枕投げは小学校か中学校の修学旅行で1回やったきりだけど、メチャ

      クチャ面白かったのは覚えてる。先生の見回りに気を配るスリルが

      またイイんだよな♪ 確か、ウチの部屋は怒られずに済んだはずだ。

      でも、いいコは真似しないでネ☆彡

    

cf.パンドラの箱に残されたもの~『あしたの、喜多善男』第1話

  母を抱擁するマゾヒスト~『あしたの、喜多善男』第2話

  服のない人生はない~『あしたの、喜多善男』第3話

  善悪の混沌への誘い~『あしたの、喜多善男』第5話

  父殺しへと向かったファザコン~『あしたの、喜多善男』第6話

  偶然という名のふれ合い~『あしたの、喜多善男』第7話

  束縛された愛の喜び~『あしたの、喜多善男』第8話

  死ぬ自由より、生きる不自由~『あしたの、喜多善男』第9話

  つながり合う心と心~『あしたの、喜多善男』第10話

  生へとつなぎ止める他者~『あしたの、喜多善男』最終回

  『あしたの、喜多善男』最終回、原作『自由死刑』との比較

         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  吉高由里子のフェチドラマ『紺野さんと遊ぼう』に期待☆

| |

« 青梅の準備完了♪ あとは雨の心配だけ・・ | トップページ | 07年映画界を支配した東宝&テレビ局 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

芸能・アイドル」カテゴリの記事

コメント

こんにちは
そろそろかなと思って来ました

レビューを読ませていただいて
テンメイさんのような ここまで複雑な分析ができる人もいない中で
このドラマは 誰に向けて作られているのかという単純な疑問を持ってしまいました

軽すぎるドラマ
そして 難解すぎるドラマ
普通に楽しめる中級者向きのドラマはないのでしょうか

視聴率低迷のドラマ界 しかたないかも と
ため息をつきました

「生きることは 何を優先させ 何を切り捨てていくか それを考えることだ」
私個人にとって 含蓄に富む言葉でした

投稿: anan | 2008年2月 1日 (金) 15時51分

> anan さん
   
こんばんは☆ ファン活動がお忙しい中、度々どうもです♪
視聴率も低いしアクセスも少ないドラマだから、できるだけ
早くアップしようとは思ってるんですが、必死に頑張っても
金曜午前のアップになっちゃいました。
来週からは多少早くなると思いますが、自信はないかも。。

複雑な分析って表現が笑えますね (^^ゞ
度々公言してるように、ウチが最優先させてる読者は僕自身。
自分が面白いかどうか、刺激やパワーを受けるかどうか。
このドラマ記事は、まず第一に僕に向けて作られたものです。
一方、書き手として、やっぱり他のブログと
差別化したいって思いはあります。
そうすると、差し当たりこうゆうものになっちゃうんですよ。
これなら世界中見渡しても、似たサイトはありません。
Yahoo!とGoogleで、ある程度までは客観的に
判定できることです。『ガリレオ』は特に違いが鮮明。
         
正直言って、喜多善男の記事は、読者が予想以上に少なくて
落胆してますが、評価してくれる人もいるし、特に僕自身は
十分満足しています♪ 読み手としても、書き手としても。
僕にとっては、これこそがレビュー☆
自信を持って世界に送り出してます。作り手に対しても堂々と。
相手がどの程度これを受け入れるかって話は別問題。
    
「このドラマは、誰に向けて作られているのか」っていう疑問。
もちろん一般視聴者であって、マニアに向けてじゃありません。
ただし、土9ほどターゲット層は広くない。
文系的センスのある大人の視聴者(特にドラマ通)向けでしょう。
   
とはいえ、わりとフツーに楽しめるドラマでもあると思いますよ。
このレビューは難解すぎるかも知れませんけどね ^^
ウチも書いてるように、萌え要素もあるし、ストーリー展開も
難しくないし、ミステリアスな部分やコネタも満載!
松田龍平と松田優作を重ねるだけでも楽しめるでしょう。
その意味で、これぞまさに中級者向けのドラマじゃないかな☆
それと同時に、マニア向けの内容も十分含まれてるってこと♪
     
視聴率はやっぱり気になる数字ですが、録画やDVDの
視聴も増えてるし、多様化の時代でもある。
今の視聴率くらいで満足すべきなのかも知れません。
喜多善男の8.2%にせよ、1ポンドの11.1%にせよ、
人数的にはすごい規模ですからね。
   
何を優先させ、何を切り捨てていくかは、非常に重要です☆
人生は色んな意味で有限。限りあるものだから。
視聴率を優先させるドラマは、レベルを切り捨てる。
大勢に受け入れられることを優先させるブログは、
鋭さ、本音、批判、複雑さ、斬新さを切り捨てる。
特別な人を優先するブログは、メジャー化を切り捨てる。
アイドルを優先する人は、家族を・・・そりゃマズイでしょ (^^)
   
ともかくお互い、ブロガーとして、社会人として、こういった
問題について、それぞれのやり方で向き合っていきましょう。
その時々の自分と社会、双方を見つめつつ、臨機応変に☆彡

投稿: テンメイ | 2008年2月 2日 (土) 03時08分

☆☆☆こんにちは☆☆☆
先週、ご指摘のとおり
「STAR HOTEL」はチェックしてたし、
背景の星だらけのイルミネーションも気になってたんですが、
いまひとつ確信がなかったんですよ。

今週は、宵町しのぶの事務所で
これ見よがしに星マークの箱が積み上げてあったので、
星はしのぶでいいのかなと思えました。
「星」は「日」が「生」まれてるし、
しのぶが自殺を止めてるわけだし。
…宵の星といえば宵の明星、金星ですよねぇ☆
また「明」が出てきましたね。
おまけに「金」まで関わってきました。
誘拐の身代金のほかにも、そういえば、
しのぶは金庫の上の押入れに隠れてたぞ。

「Way死す(コレお見事)」のみずほが森脇の隣に車を止めた時は、
ただの逆向きでなく、「行き止まり」でもありますよね。
彼女の脇目も振らない歩き方が「見ず歩」って感じで、
生き方の行き詰まりを現してるのかな、と。
来週も楽しみです♪

投稿: なな | 2008年2月 2日 (土) 16時58分

>ななさん
   
☆☆☆こんばんは☆☆☆
星マークが一杯だから、何かめでたいことでも
あったのかと思ったら、ドラマの星ね♪
   
スターホテルは実在するけど、前回映ってたのは
ドラマ用に作った映像かも知れません。
本物とどうも外観が違ってる気がする。
事務所の箱ね。確かにアイドルだから、小っちゃい
スターではあるんだけど、いまいち自信が持てないなぁ。
星マークの中に「宵町しのぶ」と書いてるのかな。
僕の録画じゃボンヤリとしか見えなくて。
横の箱は、丸いマークで別のタレント。
壁に2枚貼ってるしのぶのポスターには星マークはなし。
片方に夜空か星空が映ってますけどね。。
   
宵の明星、金星か。やがては明けの明星へ。。
そっちに持っていく可能性はあるかも。
「あしたの」(明日の)ってタイトルにはやっぱ、
「あし=したの」以外に、普通の意味が欲しいから。
ラスト前に、必ず明るい方向性は出すでしょう。
金庫っていうのが笑えるな (^^)
さすがマニア! じゃなくてフェチね♪
ただし、あれは押入れじゃなくて洋服戸棚。
   
「Way死す」って、キレイでしょ (^^)v
ウェイシスのみずほが死ぬのかなぁとか思ったりして。
基本的に、死のドラマだから、喜多が死なないんなら
誰か他の人間が死ぬような気がしますね。
松田龍平が刺されて「何じゃ、こりゃ!」でギャグに
するよりも、みずほが死ぬ直前に感じのいい女に
変わる方が可能性高いか。
  
車の行き止まり。車を止めるシーンってのは、一瞬で
終わらせたいから、バックで入れる可能性はそもそも
低いんだけど、みずほの行き止まりとも見れますね。
少なくとも、逆に森脇の行き止まりじゃ変だし。
「見ず歩」! 面白い☆ そりゃ、言えた。
ま、モデルのウォーキングみたいに周囲に視線を
飛ばしたら、ギャグになっちゃうかも♪
   
とにかくこのドラマ、来週も楽しみです!
いよいよ、湖(芦ノ湖)とボートの登場かな。
すると、みずほまでやって来るとか。。☆彡

投稿: テンメイ | 2008年2月 2日 (土) 21時48分

テンメイ様、こんばんは。

行く川の水は絶えずして元の水にあらず
でも日照りになったら干上がる場合もあります。

なのでございますが、
今回も素晴らしいレビュー、ご苦労様でした。

元・外科医の殺し屋が
厳密に言うと初心者じゃない
と言う場合・・・
殺人にはならなかったが
結果的には人は何人も殺しているのか?
それが寿命だったか?
医療ミスだったか?
一回だけかも?
それでパパに叱られて殺し屋転向か?
と妄想にとらわれて
ドラマの筋を追うのが一瞬困難になったキッドでした。

エンディングで気になるのは
星座のようなマップのようなカードですねえ。
そして迷路のような路面。

あれはネタバレなのかどうか。

そういう意味で道をめぐる考察は
ギリギリのタイトロープでございましたね。

道を失った善男と
道なんかどこにでもあると示唆するしのぶ

・・・まあ・・・こういう対比になったわけですよね。

もちろん・・・人の好みは十人十色でございますからね。

善男はなんだか・・・みずほに
冷たくされてイヤだった・・・
ような感じがするのですが・・・。

そうなのかなー。
みずほのようないい女に
吐き捨てるようにののしられて
汚物でも見るような目で見られて
冷たくあしらわれるのって
・・・最高にイイ感じなんじゃないのかなーっ。

と思ったりもいたしますのですよ。

まあ・・・天使と悪魔では
見解の相違は当然なのですけれどもーっ。


投稿: キッド | 2008年2月 3日 (日) 18時40分

> キッドさん
   
こんばんは☆
「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず」
鴨長明の『方丈記』は、『平家物語』とほぼ同時期なんですね。
鎌倉時代の初期、ほぼ1200年頃。
去年の冬ドラマ『華麗なる一族』の最終回レビューを
「祇園精舎の鐘の声」で書き始めたのを思い出します。
あれから1年近くが過ぎ去ったのか。。
  
川ってものは、同じであり続けながら常に異なってるという、
「変化」のパラドクスを象徴するものとして、
古代ギリシャから使われていました。
ヘラクレイトスの「同じ川に二度入ることはできない」って
いう言葉はわりと有名でしょう。
出典に曖昧さは残りますけどね。。
   
そこであらためて、魂の道の永遠性について考えてみると、
非常に似た構造になってることに気付きます。
魂は、永遠の道をたどりつつ、常に異なるものへと
変化し続けてる。それでいて、1つの同じ魂である。。
   
ハッキリしてるのは、根本的な世界の矛盾。
あるいは、人間の世界認識の論理的な矛盾。
世界は刻々と異なった状態になってると見る一方で、
同じものの存続をどこかに求めてしまうのが人間。
現代科学は、同じものとして自然法則や光速度とかを
選び、それを人々に教え込むわけですが、
古今東西広く見渡したとき、むしろ人は、同じものとして、
魂の永遠性の方を選んできた。
科学と違って、教育による押し付けなんて必要とはせずに。
    
今後も、ある種の科学者(全体でもないし過半数かどうかも
疑問)や、悪しき人間・団体による妨害に負けることなく、
魂の永遠性という考えは保持されていくでしょう。
正しさとか実証なんて話がむなしくなる次元において。。
  
   
といきなり語っちゃいましたが、「素晴らしい」とホメて
くれる人どころか、単にクリックしてくれる人さえ少ない
喜多善男のレビュー。なかなか、魂が鍛えられますよ ^^;
    
片山の台詞ね。僕も引っかかりましたよ♪
今回の冒頭に、一見ピント外れっぽい片山&平太の会話を
持ってきたのは、その点もあったわけです。
ま、本質的には「人の道」に関することですが。
   
つまらない解釈だけど、僕はあの意味ありげな片山の台詞は、
視聴者を表面的にちょっと引き付けるための、脚本の
テクニックにすぎないだろうと想像してます。
せいぜい、医療ミスが数回あったとか、結果的に患者の死と
向き合う経験が何度もあったとか、ありがちな話でしょう。
そもそも、片山の過去よりも、喜多、平太、みずほ、三波、
しのぶらの過去の方が遥かに重要ですからね。
   
星座! あぁ、なるほどね。それは気付かなかったな。
いや、星座って苦手でね。小学校の時から。
だって、夜空を見上げても、全然そうは見えなくて (^^ゞ
北斗七星のひしゃく型にちょっと感動したくらいかな。
って言うか、タイトルバック自体、見る気がしなくて。
ちょっと見直してみましょうかね。。
  
ギリギリのタイトロープって表現は微妙ですが、
この記事がギリギリの筋道を追ったものなのは事実。
こうゆうのを「刺激的」と僕は呼んでるんですよ。
切れそうなロープをつたって氷壁を登る感じ☆
ま、『氷壁』は悲惨なドラマでしたが。そりゃ関係ないか♪
   
道を失った善男と、道なんかどこにでもあると示唆するしのぶ。
なるほど、シャープな対比ですね☆
ただ、この場合の「道」は、魂の道よりも制限された
意味だから、「生きる道」と言う方がより適切でしょう。
現実だと、こうゆう女の態度はコロッと豹変するのがフツー。
金の切れ目は縁の切れ目。他に好きな人が出来ちゃった。
バイバイ♪の一言で、男はまた生きる道を見失うでしょう ^^
ドラマでも、しのぶは最後には離れると予想してます。
ただし、アッサリとではなく、しっとりと。。
   
ところで、善男の本音ね。最高にイイ感じじゃないのかと♪
いや、現実だと、そうゆう男性がいるのは知ってますよ。
密林とか地の底に潜んでるって話もあるし ^^
ただ、今の所、ドラマの表現ではそこまで読み取れない。
その意味で、みずほの足の使い方には注目してます。
虐げられるイイ感じを前面に押し出すわけにはいかない
だろうけど、映像の隠し味にしてくる可能性は残ってる。
    
そうゆう遊び心にも、スタッフの余裕(=あそび)が必要。
ってことで、視聴率8%は死守して欲しいと願ってます☆彡

投稿: テンメイ | 2008年2月 4日 (月) 19時18分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 魂の道の永遠性~『あしたの、喜多善男』第4話:

» パンサークロー狩りっ。(原幹恵)望む未来などないっ。(水崎綾女)殺してあげますわ。(竹田真恋人) [キッドのブログinココログ]
わはははは。ついにこらえきれず・・・キューティーハニータイトルに・・・。 「小栗 [続きを読む]

受信: 2008年2月 1日 (金) 15時31分

« 青梅の準備完了♪ あとは雨の心配だけ・・ | トップページ | 07年映画界を支配した東宝&テレビ局 »