『ヤスコとケンジ』第1話、軽~い感想♪
(9月21日追記: 最終回の感想目当ての方は、次の記事をどうぞ♪
私 バチがあたったんだ あんな酷い事を言ったから
あいつは いつも私を守ってくれたのに
私 あいつの事が大好きだったのに なのに 私
お兄ちゃん・・・お兄ちゃ~ん!
(ブォン ブォン キキーッ・・・)
てめえら オレの妹に何してる!
ヤスコ オレをどんなに嫌っても構わねぇ
はなから好かれようなんて思ってねぇしな
けどなぁ 何があってもお前だけは絶対にオレが守る
それがオレの正義だ
お兄ちゃん ゴメン・・・
(チッ・・・) ケガ ねえな
ウン♪ その格好・・・
うん あっ あのバカどもがな
世界遺産っすから♪
でも・・・
フーッ (特攻服を脱いでヤスコの肩にかけて)
帰るぞ
ウン♪
☆ ☆ ☆
素晴らしい☆ 多部未華子らのセーラー服が!・・じゃなくて、典型的な少女マ
ンガの世界が♪ いやぁ、読者の一人から書いて欲しいってご注文を頂いたか
ら、一応見るだけ見とこうって感じだったんだけど、予想外にオモチロかった。
子供心に帰って楽しめたな。これぞ日テレの土9って感じだけど、視聴率はあ
んまし期待できそうにないかな。今どき暴走族ドラマじゃ苦しいかも。。(^^ゞ
見てない人が多そうだから、珍しくあらすじを書いとこう。ただし、私独自の超
省略ヴァージョンね。両親が死んだ後、暴走族の総長を辞めて、親族に土下座
までして、妹・沖ヤスコ(多部)を一人で育て上げた兄・沖ケンジ(松岡昌宏)。実
は、売れっ子・少女マンガ家の桜葉れいかとして活躍中。余りに口うるさいし、
服装とかが完全にヤンキーだから、女子高生のヤスコはケンジを毛嫌いして、
「あいつ」とか「あんた」呼ばわり。最後はついに「一人っ子の方が良かった!」
なんて叫んで家を飛び出す。
同級生のイケメン、椿純(大倉忠義)から携帯メールが来て、話を聞いてもらって
た所へワルのグループ登場。2人とも連れ去られたんだけど、ヤスコを探し回っ
てたケンジの手下・アジダス(渡部豪太)が目撃。もう一人の手下・モス(内山信
二)と共に、ケンジに付き添って、久し振りに暴走族姿で助けに向かう。バイク
も服装も、手下2人が長年こっそり「世界遺産」として保存してたものだ。
最後は、「沖ヤスコ」っていうバカでかい名前をケンジが書き込んだハンカチを、
ヤスコが落として、ワルに踏まれる。あれほど嫌がってたダサダサの恥ずかしい
ハンカチを抱き締めて、決して口にしなかった「お兄ちゃん!」って言葉を絶叫し
た瞬間、倉庫の扉が開いてケンジたちが登場。ワルどもをアッサリ叩きのめして、
兄妹は昔の仲の良さを取り戻したってお話。めでたし、めでたし☆
このラストで流れた主題歌『雨傘』(作詞・作曲・椎名林檎、歌・TOKIO)もなかな
か良かったね☆ やっぱり誰にでも、雨が降ることは必ずある。そんな時には、
手元に傘が欲しいわけだ。演歌かよ!♪
☆ ☆ ☆
もちろん、これだけ読むと、単なるありふれた陳腐なヒーロー物語のように感じ
るかも知れないし、私が普段から批判してる「水戸黄門ドラマ」のようにも見え
るかも知れない。でも、違うのだ。これは、正義と悪を単純に2つに分けた上で
正義が悪を倒したり大成功したりする「水戸黄門」よりは上の作品だ。型にハマっ
てるって意味では同じだけど、その型の種類が決定的に違う。
何が違うのか。まず、ケンジはいわゆる正義ではない。暴走族で悪い事をして
たのは昔話としても、今回の活躍だって、悪を倒すと言うよりむしろ、妹を守っ
たのだ。つまり、正義の形にはなってるものの、本質は兄妹愛で、大切な家族、
大切な女を守っただけだから、ごく平凡な話をマンガ的に誇張しただけで、水戸
黄門的なウソ臭さも押し付けがましさもない。
また、ケンジがそれほど美化されてないのもいい。普段は超過保護なヤンキー
で、トイレから出て洗ってない手でヤスコに触るし、ヤスコの携帯にまで大きく
ペンで名前を書き込むし、ストーカーみたいなことまでする。気に食わないと、
ホントに卓袱台をひっくり返してしまう(ドラマで初めて見たかも♪)。おまけに、
最後にワルをやっつけてヤスコにも素直に感謝されて、決まったって瞬間にも、
後ろから女にケリを入れられてしまう♪ 他にも、いずれ集文社の担当編集者・
星川優紀子(櫻井淳子)に族っぽい行動がバレて、叱られることになるんだろう。
要するにケンジは、イマイチ決まってないのだ。そのおかげで、妙な臭みが消
えて、自然に好感もてるキャラとストーリーになってる。それに対して、『医龍』の
朝田(坂口憲二)、『CHANGE』第8話までの朝倉総理(キムタク=木村拓哉)、
『ラスト・フレンズ』のシェアハウス・メンバー(上野樹里、長澤まさみ、瑛太ら)は、
正義のヒーローとして悪を倒して大成功しておしまい。何のヒネリも深みもない
水戸黄門にすぎないわけで、その点だけでも『ヤスコとケンジ』の方が優れてる。
あるいは、一歩先に進んでるのだ。
ちなみに、最後にケリを入れた女が、レディース軍団「黒薔薇」の元総長で、今
は花屋さんの「つばきフラワー」を営む椿エリカ(広末涼子)。その手下が宮園
かおり(山口紗弥加)だ。エリカは昔からずっとケンジが好きで、ペンダントに写
真まで入れて、告白しようと思ってるのに、実際に会うと素直になれなくて、蹴り
を入れたりガンを飛ばしたりタンカ切ったり。突っ張ってる最中にもまたデレっと
したりのツンデレ系。まあ、広末の迫力はイマイチなんだけど、山口が補ってる
から良しとしよう♪
それにしても、何と言っても抜群にいいのが、TOKIO・松岡昌宏の演技だ☆
私は『マンハッタンラブストーリー』をちょっと見ただけなんだけど、すぐに引き
付けられたし、名前と顔も一発で覚えたほど。今回も、普通の演技も抜群に良
くて隙がないし、最後の立ち回りも文句なし。目立ってたキレイな蹴りも含めて、
身体の動きがすごく様になってる役者だ。同じTOKIOの長瀬智也もいいけど、
松岡の方がいい意味でクセがあって、味のある演技を見せてくれた。
あとは、『鹿男あをによし』の多部。マイ鹿には乗ってくれなかったけど、これぞ
女子高生って感じ。明るく楽しく胸キュンで、ちょっと反抗的な妹役を、上手くこ
なしてたと思う。エリカと同じく、これまた典型的なツンデレだ。ただ、空中を飛ん
で派手にコケるパターンは、もうちょっと大げさに映した方がいいな。少女マンガ
なんだから。その辺り、多部って言うより、演出の大谷太郎に頑張って欲しい所
だ。ただし、全体的には演出は良かったと思う。むしろ主題歌以外の音楽(大島
ミチル)がもう一声って感じかな。
エリカの弟の椿純は、公式サイトの相関図(チャート)だと、ヤスコに無関心となっ
てるのに、実際にはずいぶん親しくしてたね。ラスフレもそうだったけど、チャートっ
てものは参考程度に留めるべきなんだろうな。
ともかく、古典的で典型的な学園&ホームコメディーにも関わらず、マンガ的楽
しさに満ち溢れてて、また次も見たくなるドラマだった♪ ま、個人的にバイクに
乗ってるのも、プラスに働いてるだろうし、『シバトラ』と同じく可愛い女の子が大
勢出てたのも大きいかも。別冊マーガレットの原作(アルコ作)と、どの程度似て
るのかは知らないけど、脚本の山浦雅大が上手くまとめてたのは間違いない。
ケンジのライバル・青田(RIKIYA)や、相談役の渋谷(嶋大輔)を上手く組み込
めれば、話に厚みも出てくると思う。それにしても、ベタなキャスティングだよな♪
ってことで、意外や意外、亀梨和也&綾瀬はるかの『たったひとつの恋』以来、
1年半ぶりに、土9が面白かったってお話だ。まったく別の路線だけどね♪
それでは。。☆彡
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コメント
そっか、これチョイスするとは・・・ってゆうか、ドラマレビューブログに完全移行?

なるほど、こうゆうの好きなのかぁ。ちょっとドジで妹のために奮闘する兄ちゃんね。
実は顔が苦手以外は内容的にはコード・ブルーより面白かったんですけどね・・・。
投稿: お気楽 | 2008年7月13日 (日) 14時03分
テンメイさん、こんばんは。
「コードブルー」の影響なのか、夏ドラマめずらしく結構見ています。
テンメイさん、もしかしてこれ好きかもって思ってたら、やっぱりでしたね。私も良かったなあって、楽しめました。「シバトラ」より断然面白く感じたのは、これが少女マンガ原作だからなのか?原作は知らないけどね。
ヤスコの少女時代の八木優希ちゃんがかわいかったです。
土曜の夜にピッタリだからまた見るかも、です。
投稿: youko | 2008年7月13日 (日) 22時26分
> お気楽さん
ドラマレビューブログに完全移行ね♪


が主人公だし、チャンバラはないし、
アハハ
そりゃ、ないはず。「ウチはドラマブログでも
テレビサイトでもない」って言い続けてるんだから。
正直、本命のコードブルーが楽しめないから、
他で楽しみたいってのはあるなぁ。。
こうゆうのって言っても、ちょっと違ってたらダメかも。
ヤスケンは中心の2人が文句なしでした。
ま、脇が甘い気はするけど、今後に期待ってことで。
ほらほら、やっぱこっちの方が面白いでしょ♪
ま、面白さだけで選択できないのが辛い所。。
> youko さん
こんばんは。最近、元気いいですね
コードブルーから山Pパワーをもらってるのかな♪
シバトラが少年マンガで、ヤスケンが少女マンガ。
どっちも子供のように素直に楽しめました☆
シバトラと比べると、やっぱ女性向けでしょ。
イケメン同級生と頼りになる兄貴の2人に挟まれた
幸せ一杯の女の子
恋愛の要素が多いし。「本物」の少女マンガまで登場♪
ヤスコの少女時代ね。確かに可愛かったです。
名前は知らなかったし、調べる気もしなかったけど。
土曜の夜、安心して楽しむのにピッタリのコメディー。
先の不安も少しあるけど、僕もまた見ると思います
投稿: テンメイ | 2008年7月14日 (月) 00時18分
こんばんは~
春ドラ終了のご挨拶もナシで
夏ドラが始まってしまい、、、
相変わらず無礼者でm(_ _;)m
今期は善い悪いに限らず
初回だけは全ての感想を書こうと挑戦(大袈裟だよネ、、笑)をしてるわけですが、、
お返事もお返しもままならずでして、、
ワタシもバチが当たるかも~?(笑)
>正義の形にはなってるものの、本質は兄妹愛で、
そうなんです!この自然な説得力に
納得出来ますね
しかし、このドラマを気に入られたとは
意外でした~。
投稿: ルル | 2008年7月14日 (月) 20時45分
テンメイ様・・・おはようございます。
密林の東側・・・カーテン閉めても
すでに熱中症ににりそうな朝日が・・・。
松岡くんといえば
「秀吉」(1996)の森蘭丸・・・。
朝倉・浅井のドクロの盃を
お披露目する際の不気味な魅力が
未だに脳内再現されるほどの迫力でした。
ああいう煌きは一瞬で過ぎ去るものですが
松岡くんの場合は
なかなか・・・チロチロと
燃え尽きない鬼火でございますな。
演出・音楽は
ベタベタのベタですからもう・・・
これ以上は過酷なのだと思います。
広末も・・・もう残り香ですね。
青春の残り香・・・そこがいい。
まあ・・・とにかく
月9・木10・日9が嵐のように
過ぎ去るまで
「シバトラ」「正義の味方」「ヤスケン」
はキッドのいこいのひとときでございます。
悪魔はしばらく「魔王」つきですので・・・
一週間か・・・それが真夏の一週間なのか・・・。
いや・・・CHANGEは終ったけど・・・。
・・・早めに暑中お見舞い申し上げます。
投稿: キッド | 2008年7月15日 (火) 06時00分
> ルルさん
プチご無沙汰でした。

急に暑くなりましたね 


こんにちは~
暑いですね。ワンコもへばってそう♪
忙しそうだから、わざと書き込まないように
気配りしてたんですけど、随分書いてますよね☆
いつの間にか、全盛期のペースに戻った感じ。
その意味では「余裕」が出来たんでしょうかね♪
初回だけは全て?! 偉大な挑戦だなぁ。。♪
見るだけでも大変でしょ。僕は時間的に絶対ムリ。
DVDレコーダーが不調だから、裏番組の
録画も出来ない状況ですしね。。
ま、僕はドラ☆カフェの応援団員だからいいけど、
よそさまはちゃんとお付合いしないと、
バチが当たって倉庫に監禁されるかも♪
元総長のお兄ちゃんもいないだろうし (^^)
オーッ、流石にいい所を引用してくれましたね。
そうでしょ。「正義の味方」の話じゃなくて、
「可愛い妹を溺愛する妙な兄貴」のお話。
ただ、流石に兄妹愛だけじゃ間がもたないから、
今後の脇役たちの絡みが重要ですね。
いやぁ、僕自身もヤスケンを楽しんで記事まで
書くなんて、意外でした。
ま、レビュー対象の1本には選びにくいけど、
時々見て楽しもうと思ってます。。
> キッドさん
こんにちは
蒸し暑さには極端に弱いもんで、早くも夏バテ気味。
ま、食欲が落ちて、ダイエットにはなるかも♪
松岡って、僕はマンハッタンしか知らなかったけど、
かなり場数を踏んでる役者なんですね。
今から12年前に、早くも迫力を出してましたか。
11年前の『ビーチボーイズ』の広末も、
少女のきらめきを感じましたよ。
論外? あっ、そう (^^♪
広末の残り香。。ここ数年、印象薄かったけど、
調べてみるとかなり仕事はしてたんですね。。
演出はベタで、全般的に良かったと思いますが、
音楽はそんなにベタとも思いませんでしたよ。
効果音もちょっと物足りなかった気がします。
完全に少女マンガなんだから、もう一声って感じ。
シバトラ、正義の味方、ヤスケンが憩いっていうか、
大後寿々花、志田未来、多部未華子のトリオね
ちょっとクセのある美少女ってことかな♪
ちなみに、そちらのレスによると、多部のリボンの
色はあんましお好みじゃないんですね。
僕も水色は好きだけど、多部のリボンはもっと好き♪
しばらく「魔王」つき? ちょっと分かりにくいけど
ドラマの『魔王』で忙しいって意味ですかね。
ともあれ、まだ梅雨明け前ですが、こちらも早めに
暑中お見舞い申し上げます。。
投稿: テンメイ | 2008年7月15日 (火) 12時05分