懐かしの名曲『モスラの歌』の歌詞の意味
(☆2020年4月30日追記: 朝ドラ『エール』関連の古関裕而PR番組を見て、新たな記事を別にアップ。
『モスラの歌』の歌詞、NHKが映したのはインドネシア語に似せたカタカナ日本語&プチジョグ )
昨日(2009年1月6日)、朝日新聞・夕刊の記事を参考に、「なぜゴジラより先にモスラが東京タワーを倒したのか♪」という記事を書いた所、ブロガー仲間のキッドさんから貴重なコメントを頂いた。
「モスラの歌」(ザ・ピーナッツのヒット曲)には「平和こそ繁栄の道」というありがたい教えがこめられており、それは作曲者・古関裕而の紹介サイトに詳しく書かれてる、とのことだった。「モスラ~や! モスラ~」という、いかにも南の島っぽい歌声を聴いた事のある人は少なくないだろう。
私はこの種の話のマニアでも何でもないけど、こだわり人間ではあるので、早速そのサイトへアクセス。誠実なマニアックさに感心した☆ でも気になる事が一つあった。インドネシア語(あるいはマレー語)で書かれた歌詞を説明する箇所で、「平和こそ・・・繁栄の道」という日本語訳の部分に、「という意味とのこと」と書かれてたのだ。
という事は、この管理者はインドネシア語(あるいはマレー語)を理解して書いてるんじゃなくて、記念館の資料を引用してるんだろう。おまけに、作詞家ではなく作曲家の記念館だ。その後に補足されてる英語訳も一部分のみで、平和とか繁栄という話は見当たらない。
日本版ウィキペディアの「モスラの歌」の項目を見ても説明がないから、多くの場合に日本版より優れてる英語版ウィキを参照。「Mothra」の項目に、マレー語の歌詞の対訳を発見した☆ 以下、引用してみよう。
日本時間で2009年1月7日夜に取得したもので、歌詞の著作権の問題は書かれてないけど、念のため英語の「直訳」だけ引用しておく(英語の「歌詞」はまた別)。対訳だから、文の切れ目がやや不自然になっている。
Mothra O Mothra With your mother's might Answer our prayer Your servants Overcome, rise and show Your Power!!
この直訳英語をさらに日本語に直訳すると、再び著作権の問題が生じそうだから止めとこう。あえて大雑把にまとめるなら「モスラ、我々のために力を見せて!」という簡単な英文で、強大な味方に助けを求めてるのだ。少なくとも「平和(peace)」や「繁栄(prosperity)」といった話はない。
ひょっとして2番の歌詞があるのかと思って「歌マップ」で歌詞(由起こうじ)を見ても、マレー語の歌詞のカタカナ表記で1番が繰り返されてるだけだった。つまり、これで全てで、続きの歌詞はないのだ。
以上から、平和こそ繁栄の道というような話が歌詞自体にはない事は明らかだろう。でも単なる映画のメッセージと考えると、歌詞の意味の話とは少し距離がある。
したがって、おそらく平和への祈りは、作曲家や作詞家、あるいはその他スタッフ(特に原作者)の内に秘めた思いだったんじゃないだろうか。それが日記や手紙の類から読み取れるとか、あるいは歌詞が完成する前の原案がそうなっていたとか。原案は記念館の収蔵資料として保存されてるのかな。。
☆ ☆ ☆
最初にも書いたように、私はたまたま新聞記事とコメントをキッカケにモスラ記事を2本書いただけで、この種の話に詳しい訳ではない。もちろん、インドネシア語とかマレー語が分かるわけでもない。
だから、とりあえず目立つ形で仮説を記事にして、マニアの方の情報提供を待ってみよう。山P=山下智久『コード・ブルー』のヘリコプター記事でも、貴重な情報を頂けたしね。ま、ちょっとネタが古過ぎるから、問題解決まで数年くらいかかるかも♪ それでも、映画史上に残る古典的名作だから、十分意味はあるだろう。。
ではまた。。☆彡
・・・・・・・・・・・・・・・
P.S. モスラの歌も好評だった、ザ・ピーナッツの姉、伊藤エミさん(本名・沢田日出代)が、2012年6月15日に他界したそうだ。合掌。。
P.S.2 9年後、情報コメントを頂いたので、あらためて調べ直してみた。以下のコメント欄のやり取りを参照。
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コメント
インドネシア語説が有名らしいですね
https://togetter.com/li/1202285
問題の 平和と繁栄 の箇所
perdamian Adalah hanya jadian yan
tingal baggi kami
yang dapat menbawa kami kakemakmuran yang abadi
インドネシア語(?)の歌詞は こちらになります
Google翻訳
平和は唯一の発明である
私たちのために滞在
私たちに永遠の繁栄をもたらすことができる人
https://translate.google.co.jp/m/translate?hl=ja
投稿: sasomi | 2018年2月23日 (金) 18時35分
> sasomi さん

はじめまして。貴重なコメント、ありがとうございます。
この記事は10年近くも前のもので、私の知識や調べ方が
足りなかったし、まだ情報も手に入れにくかったと思います。
ご指摘を受けて、あらためてネットを飛び回ってみましたが、
様々な情報がコピペも含めて錯綜してるので、
差し当たり唯一の正解は分かりません。
いずれまた、余裕があれば調べたいと思います。
ちなみに次のアドレスのサイトその他を見ると、
書いて頂いたものとは色々違ってる歌詞が掲載されています。
http://peanuts-holiday.jp/SLCS-5064.html
perdamian → perdamaian、
yan → yang、
tingal → tinggal、
baggi → bagi、
menbawa → membawa、
kakemakmuran → kekemakmuran
試しに1行目だけGoogle翻訳で英訳してみると、
やはりお書きになった単語の綴りにミスがあるようです。
実際に翻訳してご確認ください。
あと、英語版モスラの項目には今でも「マレー語」と
書いてますし、歌詞もかなり違っています。
https://en.wikipedia.org/wiki/Mothra
まあ、その箇所には出典がついてないので信頼性は低いし、
日本映画だから日本の情報の方が有利ですけど。
案外、英語版の映画だと歌詞が違ってたのかも知れません。
とにかく、半世紀前の話ですし、唯一の正解にたどりつくのは
非常に面倒な問題だと思います。
ただ、インドネシア語や日本語の歌詞から考えて、
「平和こそ繁栄の道」という意味が歌われてるのは、
おそらく確かでしょう。。
投稿: テンメイ | 2018年2月24日 (土) 13時37分
ご返信ありがとうございます
スペルミスがありましたよし ご指摘頂き恐縮です 大変失礼致しました
誤った情報をネット上に置いておくのは本意ではないため
お手数ながら 私の先の投稿は削除いただければ幸いです
よろしくお願いいたします
投稿: sasomi | 2018年2月24日 (土) 14時44分
> sasomi さん

こんにちは。再びコメントどうもです。
当サイトは13年前から、一度掲載したコメントの削除は
行っていません。削除依頼も原則としてお断りしています。
その分、もともと注意して入力したり、追加コメントで
訂正したりする方が良い、という考えです。
ネットというのは、私のこの記事の本文も含めて、
誤った情報や曖昧な情報のるつぼとなってます。
固定ハンドルネームでもないようですし、ご自分のサイトへの
リンクも付いてないので、気にしないでいいでしょう。
そもそも、この記事へのアクセス数は少ないのです。
削除どころか、誤りの指摘を直ちに認める姿勢は
誠実で模範的なものだと思います。
私もこれまで以上に注意して執筆するつもりです
投稿: テンメイ | 2018年2月27日 (火) 12時59分