神の雫
それは永遠なるもの。
地上で何が起きても、揺らぐことは
ない。そこは、果てしなく遠い扉の
向こうにある。あらゆる使徒を
従わせ、私は今、その扉を開く。
神に続くその道は、様々な時を
超えて、ただひたすらに遠く、そして
深く大地へと続く。私は、その道を
歩むことへ興奮を押えきれないでいる。
人間も自然も、ただそこに永遠を紡ぐ。
このワインはまさに、神が作り出した
一滴である。
(テレビ画面の遺言状の完全な引用)
☆ ☆ ☆
上手い! お疲れさま♪ 最終章の放映終了後、とりあえずスタッフに贈る言葉
はそんな感じかな。正直、素晴らしいって印象はないし、第7話以降の終盤になっ
てからは問題点も色々と目についてる。でも、滅多にないような逆風の中で、上
手くまとめられた最終回なのは確かだし、ネタも深みも十分に含まれてた。その
努力には素直に敬意を表して、微笑みながら拍手を送っとこう。最後の視聴率
も僅か5.4%に低迷したとはいえ、私は面白かったし、ドラマとブログ全体で考
えると大満足だった☆ 脚本・渡辺雄介、演出・中島悟、その他スタッフ&キャス
トの皆さん、どうもありがとう☆
今回、書くべきことは非常に多いんだけど、限られた時間の中では妥協するしか
ない。ネット、辞書、新聞その他で、色々と調べるだけでも大変な時間を使ってし
まった。ま、面白かったし、勉強になったからいいけどネ。
最初は軽い突っ込みから入るとしよう。誰でも思うのは、神咲豊多香(古谷一行)
が遺した20億の遺産の争奪戦はどうなったのかっていう疑問。もちろん、そんな
事がこの人間ドラマにとって重要でないのは、最初から分かってる。放送後のブ
ログ検索の結果を見ても、意外なほど問題視されてないようだ。でも、遺産の話
はここまでかなり強調されてた分かりやすいポイントなんだから、最後に最低限
のけじめは付けるべき。
対決はトータルで引き分けだから、神咲雫(亀梨和也)と遠峰一青(田辺誠一)で
半々にするとか、しばらく保留にするとか。あるいはエコ系の団体や活動に寄付
してもいい。放送時間で1分もかからないし、制作費もかからない簡単な事なのだ。
あと、一青の失明&意識不明からの回復がワザとらし過ぎて、取ってつけたよう
な形になってる。似たような話が、前クールでさんざん叩かれた堀北真希『イノセ
ントラヴ』でもあったのは記憶に新しい所。ドラマ終盤、聖花(内田有紀)のダイビ
ング・アタックを受けた殉也(北川悠仁)が意識不明になるものの、奇跡的に回復。
最期は佳音(堀北)のもとへと猛ダッシュしたわけだ。
私はあの時、あまりにもネット界の攻撃が極端だし、別に全くあり得ない話でもな
いから、サラッと受け流しておいた。ただ、『イノセント』や『神の雫』に限らず、無
理やり話を「ドラマ」チックにする姿勢は、逆にドラマの価値を下げるものだろう。
異母兄弟とか異父姉妹という設定もちょっと多すぎるけど、現在の家族関係の多
様化を考えると、ギリギリ許容範囲かも知れない。でも、最後に遠峰ほのかと神
咲めぐみの特殊な関係を少し補足するくらいの事はあって良かったはずだ。手紙
1枚(下のP.S.2参照)で一青があっさり納得してしまう流れも違和感がある。
そして、型にハマり過ぎたハッピーエンド。一青&マキ(内田有紀)&ナオ(?)は
ともかく、雫&みやび(仲里依紗)の方。「好きだよ!」「私も好き♪」、「BYE-BYE
孤独な日々よ♬」(KAT-TUN『ONE DROP』)がスタートして抱き合う2人。
この唐突さはどうよって感じだ。亀梨の過去のドラマ、『野ブタ。をプロデュース』
(相手は堀北)、『サプリ』(伊東美咲)、『たったひとつの恋』(綾瀬はるか)の描き
方と比べると「天」と「地」の差だし、あの『1ポンドの福音』(黒木メイサ)にさえ及
ばないだろう。ほとんど恋愛の描写になってない。
・・・というようなネガティヴな事を、好きなドラマに対してもちゃんと書くのが、ウチ
の特徴なのだ♪ 昔からの常連さんは聞き飽きただろうけど、ウチは過去の経
緯もあって、亀梨和也と山P=山下智久と藤木直人に関しては、かなり好意的に
接し続けてる。ただ、私は男だし、ここはファンサイトではない。単にドラマ自体を
レビューしてるだけだから、あくまで是々非々。いいものはいい、悪いものは悪い
という姿勢なのだ。ただし、ホメる時は強めに、けなす時は控えめに。これがネット
とか社会のマナー(やり方)というものだろう。。
☆ ☆ ☆
さて、以上の控え目なネガティヴ描写はほんの前置きにすぎない。今度はポジ
ティヴな内容を書いてみよう。まず、原作マンガがまだ半分ほどの段階なのに、
ドラマがきちんと結末まで描いたのは評価できる。究極のワイン「神の雫」はボ
カすのかと思ってたけど、原作者の考えを尊重しながら、それなりの銘柄をハッ
キリと示して来た。こうゆう独自性は見ていて気持ちいいもんだ。
また、物語に全くブレがない。終始一貫して、兄弟の対決を通じた父と子の和解、
古典的な男の世界を軸に描き続けてた。女性ウケしない話を貫いたという意味で
は、『あしたの、喜多善男』と同様の潔さ。最後の対決で「受け継ぐ」ことを強調し
たのも筋が通ってるわけだ。父から子へ、あるいは、旧世代から新世代へ。「決
着!父から子へ」というサブタイトルの通りになってた。
より具体的に言うと、創業1610年、実に400年の歴史を誇る「シャトー・ル・ピュ
イ(chateau le puy)」を最後のワインに持って来たのは上手いし、雫ではなく一青
に子供を持たせたのも巧みだ。年齢的にもカップルの関係的にも納得できるし、
できちゃった結婚だらけの現代日本の反映にもなってる。豊多香から一青へ、一
青からナオへ。遺伝子DNAの継承。
ま、本当はみやびにも子供がいたんだけど、ジャニーズ事務所からクレームがつ
いて編集でカットされたんだろう・・・とか書くだけでファンの表情が曇りそうだから
止めとこ♪ 書いとるわ! 太陽ビールの美人社員・さおり(萩美香)の相手が、
年配の部長(升毅)から新人イケメン社員・木戸竜介(平方元基)へと代わったの
も、「受け継ぐ」という流れのコミカルな表現だ。
少し視点をズラして、一青&マキの丁寧な描写について、細かく分析してみよう。
事の発端は、第7話の最後だ。遺言状の2枚目を隠してたことを明かした霧生
(戸田菜穂)に対して、マキが当然のクレームを付けると、雫だけじゃなく一青ま
でがマキ1人を攻撃して排除。奇妙なほどの悪者扱い、除け者扱いで、ウチでは
おかしいとハッキリ批判しておいた。ただ、最終回までの流れのスタート地点を
作ったという意味では、ドラマの文法の上で、それなりの筋は通ったことになる。
つまり、最初から悪役だったマキを、終盤に来て更にハッキリ悪者にする。続い
て第8話で、可哀相な女へと少し移行させると共に、悪女との微妙な境界線上
に置く。あの階段の転落シーン、マキの手の離し方(あるいは離れ方)は、わざ
と微妙な映し方になってたわけだ。マキが転落させたわけじゃないし、ハッキリ
した悪意を持って手を離したわけでもないけど、結果的には過失傷害のような
形になってた。
おまけに、その微妙さを前回ラストの予告でも利用。まるで悪女マキが、今度は
一青をナイフで刺すかのような映し方だった。ま、ウチでは、卓袱台放り投げレ
ベルで論外の展開だと書いといたけどネ♪ 階段シーンが悪女のピークなのだ。
そして今回冒頭、マキがナイフを手にするものの、それは一青じゃなく自分の左
手首へ。これが悪女終了宣言で、そのナイフをハッと止めたマキが洗面台へと急
ぎ、驚きの表情を一瞬見せる。妊娠の最初の表現として、繊細かつ巧みだった。
その後、一青の夢の中では、何か分からないけど温かい光が見える。マキは、
階段シーンを回想しながら「ゴメンね」と謝り、一青の手を取って言う。「今ね、あ
なたの代わりに、雫さんが闘ってるのよ。私達も、頑張るから」。
この「私達」という言葉は、直前の文から考えると「雫さんと私」とも受け取れる仕
掛けになってるものの、マキはすぐさま一青と手をつないで、自分のお腹に当て
る。この一瞬の微妙な仕草が、妊娠の第二の表現だ。この時、一青を測定する
医療機器のモニターが、まるで妊婦の検査に見えるように映されてた。
そこへセーラ(佐々木希)がタイミング良く登場、「マキさん、もしかして・・・」、「彼
には、この事言わないで」。これが第三の表現だ。その後、快復した一青が一人
でつぶやく。「あの温かなる光は、間違いない、生命の光」。これが妊娠の第四
の表現。そしておそらく対決の日。マキをどこかへ強引に連れて行こうとする一青。
これが第五の表現。もちろん、連れて行く場所として、病院と対決を重ねてある。
どうだろう。一青&マキに関しては、対決の場でのプロポーズに至るまで、非常
に丁寧に描かれてることが分かる。それに対して、主役であるはずの雫とみやび
に関しては、最後の告白に至る流れがほとんど無いのだ。この辺りを見ても、やっ
ぱりこのドラマの主役は実質的に一青のような気がしてしまう。一番最後に雫の
アップを映されても、まったく表面的な帳尻合わせに見えてしまうわけだ。
一青&マキに続いて、雫&一青の描写も見てみよう。まず、フランス食品工業会
のレセプションの件で、雫が一青を助ける。「一青さんの気持ちを引き継ぎます」。
得意のデキャンタージュも久々に披露。ところが、アモロ会長も只者じゃなくて、
雫がピンチに陥る。仕事をサボって覗き見に来たイタリア長介(田口浩正)ら4人
じゃ役に立たないし、雫のサポート役のソムリエ(ワイン監修の斉藤研一か)に助
けを求めるんじゃドラマにならない。そこで雫を助けるのが、復活した一青。横に
付き添うセーラの赤紫色のドレスも華やかでいい。木箱に入ったワインも、重み
があって、視聴者の興味を呼び込む。
箱から出てきたのは、日本を代表する酒造メーカー、サントリーの逸品「登美
(’97)」。スポンサーにキリンやアサヒや宝酒造が入ってないから大丈夫ってこと
か。山梨という場所も、『サプリ』のワイン・エピソードを思い出させて懐かしい。気
難しそうに見えた会長が一転して、「super!」(シュペール=すばらしい!)と驚
きの笑顔を見せるのもお約束のドラマ的展開だ。結局、今度は一青が雫の仕事
を「受け継ぐ」形になってる。
その後、お墓のある大きな木の丘で、雫がほのかの手紙を一青に見せて、一青
の頑なな心を和らげる。すると今度は一青が、「神の雫」の銘柄で困ってる雫に
かすかなヒントを与える。「素晴らしきテロワール。受け継いでいるんじゃないかな、
我々も」。
こうして、交互に助け合った末に、勝負は両者正解で引き分け。対決はトータル
で、雫から見ると「勝ち、負け、引き分け、負け、引き分け、勝ち、引き分け」の
2勝2敗3分。まったくの互角だけど、雫は単なる素人だったんだから、主役の大
健闘とも言える形。一応、終盤に盛り返す流れにもなってる。そして最後はキレ
イに、「兄さん」、「雫」と呼び合って、兄弟の絆も堅く結ばれる。一青はロベール
(竹中直人)に促され、豊多香を許す言葉も口にした。これで、天国の豊多香も
含めて、みんな笑顔、めでたし、めでたし♪こうして、雫&一青もそれなりにきっ
ちり描かれてると言っていいだろう。
以上、4つのポジティヴな部分を明らかにした。ドラマ独自の結末。ストーリーの
一貫性。一青&マキの描写の繊細な流れ。そして、一青&雫、闘う男の絆のしっ
かりした形式。
という訳で、良かったね、最終回・・・と終わりにするようじゃ、マニアック・サイト
とは言えないわけよ♪ ここまでは、普通のレベルの話を長めにしただけのこと。
ここからいよいよ、マニアックな水準に突入しよう。読む方も大変だろうけど、書
く方はその50倍は大変。もう疲れて眠いし、レース前だから走らなきゃなんない
んだけどなぁ。何やってんだか。ブツブツ。。
☆ ☆ ☆
『神の雫』レビューの最後はやっぱり、「神の雫」と呼ばれたワインについての深
い考察にすべきだろう。シャトー・ル・ピュイについては、先行するワイン記事で
既に色々と書いておいたけど、ここでは一歩踏み込んだ考察を行う。それでは
皆さん。スクロールの準備・・・じゃなくて、精読&熟考の準備をよろしくネ♪
今回、ル・ピュイが選ばれた理由は、基本的には味とか香りの問題ではない。
伝統の長さとエコロジカルな性格だ。伝統の長さ、あるいは古さというのは、一
般的には必ずしも長所ではない。「古い」という言葉は、ウチの『神の雫』レビュー
でもネガティヴな意味合いで使ってきたし、実際の世の中でもしばしば「新しい」
物の方が喜ばれるわけだ。女房とか畳とか・・・って、古いわ!
ホラ、これこそ「古い」って言葉のネガティヴな用法の一つなわけよ♪ 他にも、
例えば日本の政治家の年齢の高さや世襲が批判されたりしている。それに対し
て、キムタク=木村拓哉主演で人気だった政治ドラマのタイトルは『CHANGE』、
つまり「変化」だった。
それなのに、どうして伝統の長さ、あるいは古さが重視されるのか。それはまず、
ワイン醸造の特性が関係してるだろう。ブドウの樹にせよ、テロワール(terroir:
大地を始めとする自然環境)にせよ、育むためには数十年、数百年レベルの時
間が必要ということなのだ。本当にそうなのか、個人的には疑問も残るけど、そ
う考えられがちなのは確かだろうし、少なくとも「団欒」的な安心感はある。
また、「神の雫」という名前(あるいは概念)も、伝統の長さに関係してくる。古来、
神の本質とされて来たものを3つに単純化するなら、「無限」と「創造」と「超越性」
だ。この内、創造の方はキリスト教や聖書などを通じてよく知られてるだろうけど、
無限や超越性の方はまだまだ理解されてないと思う。
「無限」とは「限」界が「無」いこと、あるいはそうゆう存在のことだ。神の能力に
は本来、限界など無いし、空間的な存在場所も限定されてないし、時間的な存
在範囲も限定されてない。ただし、それは理想的な神であって、神話などに登
場する「人間のような神」の場合には、多少の限定があるわけだ。もちろん、両
手を広げて宙に浮かぶ姿なんてのは、擬人法の最たるもの。つまり、半ば人間
のイメージにすぎない。
さて、神に時間的な限定がないということは、いつでも存在するということ。すな
わち、永遠だ。それゆえ伝統が長いものの方が、イメージ的に神の無限性や永
遠性に近いと言えるのだ。そして、個々は有限の存在にすぎない人間が、永遠
のイメージに近づくための技が、「受け継ぐ」という営みになる。たとえば、数十年
単位で行われる世代間の継承。あるいはDNAの保存とも言われる、生殖という
名の自己複製。
一方、神の無限性を空間的にとらえるなら、世界全体、あるいは自然と人間の
一体化というイメージに近づくことになる。それを言い換える言葉が、「天地人」
という単語だ。ここから、「神の雫」と呼ばれるワインの持つべき特徴の2つ目で
あるエコ的性格も出て来る。人間による自然の支配ではなく、(神の下での)自然
と人間の共生。あるいは、天地人をもじって、「神-自然-人間」。
こうした言葉は、環境重視の流れにも乗って非常に耳ざわりが良くなってるもの
の、よく考えると非常に難しい問題を含んでいる。例えば、「自然とは何か」とい
う問題だ。我々は普通、自然という言葉で大地、海、川、植物などを想像するけ
ど、広い意味では人間も自然の一部のはず。そもそも、人間の本性を表す英語
も「nature」=自然だ。それなら、人間の欲望や能力を活かすことだって自然だ
ということになる。
すると、人間が作った化学肥料を自己責任で使うのがどうしていけないのか。
実際、ル・ピュイのように徹底的な有機農法を取る生産者は、フランスでさえ稀
だし、ル・ピュイの味や香りに対する一般的評価も特に高いわけじゃないのだ。
他のワインの有害性が大騒ぎになってるわけでもない。
ここで、視野を広げるために、最終回放送日の2009年3月10日の朝日新聞・
朝刊を見てみよう。3面の下側に、「ES細胞研究 再建へ米転換 オバマ大統
領、支出解禁」という見出しがある。解禁ということは、これまでブッシュ政権で
は、この万能細胞の研究への支出は禁じられてたということだ。
その理由を一言でまとめると、「超越的存在である神が創造した自然への冒涜」
という考えが根強くあるからだろう。遥か上の次元に人間が手を加えてはいけな
いという思想。宗教と無関係でも、この思想は世界で広く見られるものだ。にも関
わらず、新大統領オバマが解禁したのは、要するに人間にとって実利があるか
らだ(政治力学は別)。例えば、新型で倫理的問題の少ない万能細胞として話題
の「iPS細胞」の研究に役立つという話だ。
こうしてみると、天地人とかエコを重視する原作者・亜樹直(特に姉)の態度は、
一つの選択にすぎないような気もする(ウチのワイン記事や、原作者の「ノムリエ
日記」も参照)。ル・ピュイを神の雫として選ぶのは、有機栽培の野菜を食事に選
ぶのと大差ない話にも見える。実際の世の中では、そうゆう人間はまだまだ少数
だし、特に男には少ない。近所のオーガニック系の店は、客の大半が女性だ。
また、この原作者、特に姉の側に、生殖医療の是非の質問を投げかけたらどう
答えるのか、興味深いとも思う。顕微授精を始めとする不妊治療は、自然のイ
メージとはかけ離れたものだけど、自然な行為こそ「神の雫」ならぬ「神の行為」
だとは、社会的にも性別的にも言いにくいだろう。しかし、顕微授精や代理母の
ような重大な人為的営みを認めるのなら、化学肥料や農薬の使用くらい些細な
ことではないだろうか。「神の」基準としてすぐ採用するのは、やや安直であって、
少なくともそれなりの考察を踏まえた上で採用すべきではないだろうか。
以上を簡単にまとめるなら、こうなる。・・・・・・「神の雫」選別の決め手は、伝統
の長さとエコ。伝統の長さは、ワインの特性と神の時間的無限性から来たもの
で、人間がそれを家系として実現するための技が親子の受け継ぎ。エコは神の
空間的無限性と超越性から来たものと一応言えるけど、それよりむしろ、人間
の一つの思想、あるいは原作者の個人的自然観の影響が強いと思われる。「神
の」レベルへの持ち上げ方が、やや性急で安直だろう・・・・・・。
ちなみに私は、現在の生殖医療とか生物学に対してはあまり好意的ではない
けど、エコ的発想に対しては単純に批判してるわけじゃないので念のため。どち
らかと言えば、やっぱり好意的だろう。ただ、慎重なだけだ。そもそもウチのサ
イト名は「RUN&BIKE」。私はランニング&自転車好きの人間だし、ウチのサ
イトのトップには自然の写真がよく使われてる。おまけに、ページの背景色も、
自転車の色も、パステルグリーンなんだから。。♪
☆ ☆ ☆
という訳で、そろそろ時間だ。繰返しになるけど、このドラマ、世間的評価は奇妙
なほど低かったけど、私は全体的には満足してるし、特にブログのレビュー対象
に選んだのは大正解だった。フランス語、英語はもちろん、イタリア語、中国語、
韓国語の勉強のキッカケにもなったし、ワインの知識も増えた。読者の反応(アク
セス、コメントなど)も、上野樹里&長澤まさみ&錦戸亮『ラスト・フレンズ』以来
の多さで、3年半のブログ歴の中でも2位の水準だ。昨夜遅くにアップしたワイン
記事へも大量のアクセスを頂いてる。Googleのロボット君、いつもありがとう♪
残念ながら、ウチは1クールに1本か2本しかドラマを扱わないので、読者の多
くはすぐに消えるのが常だ。しかも私は、春以降のブログ運営についてはまだ
悩んでる途中で、しばらくドラマレビューを中止する可能性もある。まあでも、1月
以降の常連さんには、『神の雫』で妙にマニアックなサイトがあったなぁって程度
には覚えておいてほしいもの♪ 人々の記憶の中で、あるいはネットのデータの
中で受け継がれることで、サイトの存在は永遠に近づけることになる。
このドラマでは、普段からお付き合いのあるブロガーさんや常連さんだけでなく、
多くのブロガーさんやファンの方々にもサポートして頂いた。リンク、掲示板、メー
ル。把握してるだけでも、ラスフレバブルの時を上回ってて、当分これを越えるこ
とはできそうにない。あらためて感謝しておこう。皆さん、どうもありがとう♪
それではまた、いつの日か。。☆彡
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P.S.『シャトー・ル・ピュイ』というワインは、98年のフジのドラマ『ソムリエ』で
主演した稲垣吾郎へのプレゼントとして、SMAPのキムタク、中居正広、
草彅剛、香取慎吾の4人がパリから買って来たらしい。2004年6月28日
の『SMAP×SMAP』での企画で、誕生年のヴィンテージが贈られたとの
こと。当然、放映後には人気が出たとかいう話だけど、ネットで見る限り、
その人気の形跡はなかなか見当たらない。SMAPファンの皆さん、当時
の事を覚えてたら教えてね♪
P.S.2 遠峰ほのかの手紙の全文は、画面で以下のように映ってた。
神咲豊多香様
突然の奥様の訃報、心よりお悔み
申し上げます。
豊多香さんが、奥様の最期に立ち会え
なかった事、すべて私のせいです。
ただ、これだけは言わせて下さい。
一青の16才の誕生日であるあの日、
私と豊多香さんが会う事を奥様が
許してくれて、申し訳ないという気持ち
以上に、感謝の気持ちで溢れました。
直接お伝え出来なかった想いを
ここに記します。
めぐみさん、ありがとう。
P.S.3 一青が持参した国産ワイン「登美」は、1909年開設の「登美の丘ワ
イナリー」(サントリー)の高級銘柄で、直営オンラインショップだと1本
12600円(税込)。2003年の赤ワインならすぐ買えるようだ。ファン
の方、お試しあれ♪ ドラマ(と原作)に登場した97年ものは、ネットに
は見当たらない。
公式サイトはキレイで分かりやすく、ワインの勉強になる。数々の国際
コンクールの受賞歴が誇らしげだった。登美(赤)は「最高峰」だという
表現もあるけど、本当はもっと上があるからややミスリーディング(誤解
を招く)。ただし、ブドウの品質が悪くて発売されない年も多いようだか
ら、そのこだわり具合はかなりのものだろう。
P.S.4 レセプションでのフランス語の会話。画面のテロップと実際の発音は、
少し違ってた。まあ、映画にせよ、字幕ってものはそうゆうものかも。
実際の発音の方がより自然な言葉に聞こえたから、ひょっとするとキャ
ストのフランス人がアドリブでマイナーチェンジしたのかも知れない。
P.S.5 平均視聴率は6.1%。DVDや再放送で盛り返して欲しいもんだ。
P.S.6 ヨン様が一青役で主演するとか噂されてる韓国版『神の雫』には、ちょっ
と興味がある。そのためにも韓国語を勉強すべきかも。ま、韓国の漢字
ブームがもっと広がってくれたらラクなんだけどね。ハングル文字を読む
のは大変なことだ。音も意味も表す漢字こそ「神の文字」だろう・・・とか
書くと怒られそうだから止めとこ♪
P.S.7 ワイン名の「ピュイ」(puy)というフランス語は、ロワイヤル仏和中辞典
だと、「1 〔オーヴェルニュ地方で〕 山 (*主に山名・地名に残ってい
る) 2 《文史》 ピュイ 〔中世,主に北フランス諸都市で教会を中心に
開催された文芸の祭典〕」 と説明されている。
ただ、ル・ピュイの位置はボルドー地方で、オーヴェルニュでも北フラ
ンスでもない。一方、「ピュイ」という発音から想像される普通の単語は
「puis」で、「それから」という意味だ。先行する話を受け継いで次の話
につなげる接続詞だから、継承を表すにはピッタシの発音ではある。
ま、普通に考えれば、地名か何かだろうけど、それでも語源を探ると
継承とか永遠という意味に辿り着くかも知れない。。☆彡
cf.『神の雫』第1話、軽~い感想♪
桟橋をわたる恋人たち~『神の雫』第2話
父の重み、ブランドの価値~『神の雫』第3話
使徒による聖母への召還~『神の雫』第4話
ピンクとブルーのマリアージュ~『神の雫』第5話
孤高を目指して闘う男たちの絆~『神の雫』第6話
弥勒菩薩の救済を夢見る時代~『神の雫』第7話
初恋の道、永遠に~『神の雫』第8話
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『神の雫』第2話のワイン、「恋人たち」(第一の使徒)
台湾の愛之絆さんへ♪~『神の絆』第2話について
『神の雫』第3話のワイン、ドメーヌ・ペゴー(第二の使徒)
『神の雫』で韓国へ~アジア進出、第4弾♪
『神の雫』第4話のワイン、アルタ・エゴ(第三の使徒の手がかり)
亀梨和也『神の雫』打ち切り情報について
『神の雫』第5話のイタリアワイン、パラッツィ
『神の雫』第6話のワイン、シュヴァリエ・モンラッシェ(第四の使徒)
『神の雫』第7話のワイン、カンヌビ・ボスキス(第五の使徒)
『神の雫』第8話のワイン、シャトー・ラフルール(第六の使徒)
『神の雫』原作をYahoo!コミックで立ち読み♪
『神の雫』最終回のワイン、シャトー・ル・ピュイ(神の雫)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
生きる場所を求めて~『野ブタ』再考
現在から未来へ、あなたと共に~『サプリ』最終回
悲劇を装った青春コメディー♪~『たったひとつの恋』最終回
何でボクシングやってんだ~『1ポンドの福音』第1話
僅かな腹ごなしラン&『ヤマトナデシコ七変化』第1話
亀梨&深キョンの夜エロ~『セカンド・ラブ』第1話
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