恋は若さを保つひけつか♪
昨日(2009年3月16日)の朝日新聞・生活面に、「恋は若さを保つひけつ?」と
題する記事が掲載されてた。コネタ的な話を扱う「疑問解決モンジロー」という名
の連載記事(月曜)で、それほど深くもないし厳密でもないけど、結構面白がって
読んでる。
最近のネタを遡ると、豆腐の数え方はなぜ「丁」か、時代で変わる美人像、ニセ
科学横行、マイナスイオンの効果、赤いのになぜ「金魚」か、手品のBGMはなぜ
チャラララなのか・・・etc。お堅い大新聞のコネタ記事としては、なかなか気が利
いてる選択だろう。
さて、今週のお題。恋と若さについて。冒頭のツカミがなかなか良かった。
「モンジローのお母さんは男性アイドルが大好きで、テレビ番組に出て
くるとキャッキャッと喜んでいる。『恋していると、若さを保てるからいい
でしょ』だって。そんな言い方をよく耳にするけど、恋と若さは本当に
関係あるのかな」。
ほら、今これを読んでる常連さん、ニヤッとした人が多いでしょ♪ 実質的なドラ
マブログと化してるウチには、男性タレントのファンがかなりいらっしゃるはずだ。
最近だと『神の雫』の影響で、亀梨和也と田辺誠一。昔からの常連さんには山P
=山下智久、藤木直人、木村拓哉のファンが多いだろう。私自身はここ最近、
特に好きな女性タレントはいないけど、昔から女好き、恋愛好きなのは確かだ。
さて、モンジロー(=担当記者)は疑問解決のために、科学的説明を求めて医者
と生物学者を訪ねる。まず埼玉医大の松下祥教授(免疫学)に聞くと、「ステキな
恋愛をしている人は免疫力の低下が抑えられるので、若々しく見えると思います
よ」とのこと。
よく読むと、恋愛をそれほど積極的に評価してるわけでもない。30代以降は免疫
力の低下が老化につながりやすいけど、そのマイナスをある程度カバーできるっ
て程度のお話だ。恋愛の一喜一憂で交感神経が、優しさや安心感で副交感神経
が働き、その切り替わりで自律神経(交感+副交感)が活性化され、免疫細胞を
活動的にするというメカニズム。
これを読んで、なるほど!と納得するような人間ではない私は、早速ネットであれ
これ調べてみた。思った通り、少なくとも一般的に認められた医学理論ではない
ようだ。ちなみに、監修者として名前を出してる『免疫力がアップする50の法則』
という本の中でも、恋愛のメリットが語られてるらしい。それでこの人が記事に登
場したってことなのかも。まあ、免疫学者としての実績はなかなかのものみたいだ。
☆ ☆ ☆
続いて登場するのが、東北大の山元大輔教授(行動遺伝学)。「恋をすると、喜び
や感動で脳が刺激され、脳細胞が活発に働きます。脳は自律神経に働きかける。
すると、皮脂の分泌が盛んになって肌がツヤツヤして見え、瞳孔が少し開いて、
黒目が潤むので目が輝いて見える。だから若いと感じるのでしょう」とのこと。
『男と女はなぜ惹きあうのか』、『恋愛遺伝子』なんて著作を出してる人で、かなり
一般ウケしてる方のようだ。
まあでも、この種の生物学的お話っていうのは、かなりアバウトなもので、一歩
間違うとトンデモ話に近づいてしまう。都合のいい部分だけを適当につなげて、
面白話や極端な結論を出したがるからだ。この場合でも、恋のメリットだけ考慮
してるけど、デメリットは考慮されてない。
片思い等の辛さや悲しさはもちろんのこと、のめり込めばストレスも増すし、時間
も金もかかるし、周囲の冷たい反応もあるだろう。自分でも後ろめたさとか罪悪
感みたいなものを感じる可能性は十分ある。恋愛妄想とかになると心の病の領
域だし、ストーカー的行為は犯罪の領域。恋が終わった後の落ち込みとかうつ状
態というのも見落とすことはできない。
そういったマイナスの話は全く抜きで、好都合な事にしか目を向けないのだ。そ
の点では、最初の免疫の話も同じこと。トータルで考えれば免疫力はむしろ低下
するかも知れないのに、低下を抑制するプラスの作用にしか目を向けない。
とはいえ、科学的な話ではないけど、個人の実感としては、恋が若さを保つよう
な気はするね。男でも心身共にハリが出そうだけど、特に女性の場合には、美容
やファッションも含めてライフスタイル全体がポジティヴ&アクティヴになるだろう
から、多少のマイナスを吹き飛ばすくらいの勢いはありそうだ。
まあ、結論としては、ほどほどの恋は若さを保つひけつのような気がするし、科学
的な裏づけらしきものも一応ありますよって程度の話だろう。そもそも、「恋」とは
何なのか、ビミョーな問題だしね。英語だと、「愛」と同じく「love」になってしまって、
話がズレてしまうだろう。恋とは、相手が異性であれ同性であれ、性的な愛だ。一
方的であっても構わないけど、ときめきとかキラメキは欠かせないし、あまり重く
ないものを言うのがフツーのはずだ。ネットとかニュースで時々見かける、極端に
バランスを欠いた人達は、もはや恋の名に値しないだろう。何事も節度とか常識
が基本なのだ。
という訳で、今日はこれにて終了。ではまた。。☆彡
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P.S.ちなみに新聞記事の後半には、科学的ではなく文系的な話が載ってた。
まず社会的なのは、中高年の「婚活」(=結婚への活動)が増えてるとい
う話で、恋をして見違えるようになる人もいるとのこと。まあ、データはちょっ
と興味をそそられるけど、若返る人がいるってだけなら別に驚くような事
でもない。
続いて、文学者の高樹のぶ子が登場。私も何度か文章を読んでる人で、
恋愛小説の名手とされる人だ。62歳とは思えないほど若く見えるという
この方、流石に文学的で深みのある表現を見せてくれてる。
「年を重ねるごとに新しい経験は少なくなります。でも、恋愛すると自分を
見失い、不安になり、初期化された姿になる。そんな状態のとき初々しい
ものを発散するのでしょうね」
う~ん、科学に対してはわりと厳しい姿勢の私も、この種の人文的表現に
対しては表情が和らぐかも。まあ、別に「正しい事を説明してる」わけじゃな
くて、「心地良くさせてくれる文体を見せてる」のだから、素直になるほどね
と微笑んでおこう♪
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