『ブザー・ビート』の相武紗季(菜月)は肉食女子なのか♪
(☆追記: 菜月に関してはその後、第8話記事へのコメント欄で
突っ込んだやり取りが交わされてる。)
ヤバイ・・・今夜は雨が上がる予報だったから、ランニングの記事を書く
予定だったのに、雨が上がらなかった。こうゆう時、毎日更新中のブロ
ガーとしてはあわてるのだ。そもそも梅雨明けしたばっかだから、降って
も短時間だと思いこんでしまってた。
という訳で、あわててネタを探し回る。「困った時の朝日新聞」をチェック
すると、今朝は休刊だけど、昨日(2009年7月20日)の朝刊にちょっと
面白い記事を発見した。テレビ欄の「フォーカスオン」というコラムで、第
2話が終わったばかりの『ブザー・ビート』を扱ってる。見出しは、「若手
肉食女子」、「洗練されていて魅力的」。執筆者は竹田さをり。奇妙なほ
どミーハー系(死語?)のノリを装う、中堅女性記者だ。
いつも女性の視点で軽い感想を書いてる人だけど、流石に朝日新聞。
今回はいきなり、論文みたいにスタートしてる。「肉食女子とは、自分か
らデートやセックスに誘い、さわやかに求婚する、恋愛にリベラルな女
性と定義する」。ちなみに、ここで言うリベラルとは自由奔放って感じの
意味ね(蛇足か♪)。肉食・草食の定義というのは、細かく考えると面
倒な話だけど、差し当たりはこの執筆者本人の定義で構わないだろう。
私は知らなかったけど、ドラマの制作会見で菜月役の相武紗季が「肉食
女子をガッツリ演じます」と宣言して話題になったらしい。そこで、「20年
前、上野千鶴子著『スカートの下の劇場』でその台頭を予感した私は、
脚本の大森美香のもとへ」。ちなみに上野は、フェミニズムの大御所の
東大教授。男を斬りまくる怖~い女性論客だ♪
さて、記者が取材に行くと、意外にも大森は、肉食系ではなく普通の子だ
と応答。男子(ドラマでは山P=山下智久)があまりに消極的なので、彼が
誘いやすい状況をつくる。欲望を抑え込みはしないが、受け身でいたい。
こう言われた記者は、肉食系という考えを一旦反省した後、巧みな議論を
展開して、やっぱりある意味で肉食系だという方向に戻して行く。おまけに、
大森に遠慮して議論をボカすのだ。流石はインテリ新聞所属、頭は回るネ。
私が少し加筆修正すると、記者の結論はこうなる。一見、相武も「普通の
子」も、肉食系ではないように思えてしまうが、実はそうではない。相武が
言う「肉食女子」とは、「従来の普通」と思わせておいて男子を食うという、
洗練された肉食のかたちなのだ。そして、それが「今の普通」なのだ。自
分を大事にしつつ恋愛をリードする彼女たちは魅力的で、安心した。。
☆ ☆ ☆
さて、実際のコラムだと更に『ロンドンハーツ』の肉食系・misonoに触れ
たり、30代未婚男性の意識調査もチェックしたりで、テレビ欄のコラムと
してはなかなかよく出来てるように「見える」。ただ、その実質が問題だ。
このコラムは本当に『ブザー・ビート』の菜月に適合してるのだろうか。
ちょっと疑問を感じた私は、念のために第1話と第2話をサラッと見直し
てみた。すると、フツーっぽく見せかけて食うという記者の考えも、男子
が誘いやすい状況をつくるという脚本家の考えも、さほど顕著ではない。
要するに裏表が極端なだけで、わざわざ肉食なんて言葉を使うほどの
キャラでもないし、誘いやすい状況をつくる側面も弱いだろう。
具体的に見てみよう。たとえば、最初に賭けの形で結婚話を持ち出した
のは直輝の方だ。試合に負けて賭けが失敗した後、結婚話はうやむや
になってるけど、「肉食女子」ならそんな事は気にしないだろう。「負け
ちゃったけど、直輝の必死な思いは伝わったから♪」とか言って、結婚
の方向に持っていこうとするはずだ。
その場合、直輝の気持ちはしっくり来ないだろうけど、そんな事など気
にせず一応プッシュしてみるのが肉食系ってもんだろう。肉食動物のト
ライは、失敗して当然。たまに成功すれば、それで生活できるのだ♪
あるいは、第2話の菜月の部屋。ゲームが一段落ついた時、直輝は
帰ってマジメにシュート練習するという。私が直接知ってる範囲だけで
も、こうゆう状況ですぐには男を帰さない女性の顔が数人浮かんで来
る♪ もちろん、追い詰められてるマジメなプロ選手の直輝としては、
それでも帰る可能性が高いけど、1回甘えてみる価値は十分あるのだ。
そもそも菜月自身、代々木(金子ノブアキ)に強引にキスされただけで
朝帰りになったことを思い出そう。男女の肉体関係とは、そんなもんだ。
ちなみに、では代々木に対する菜月の態度が肉食系かというと、これも
違ってる。最初に会社で話しかけられた時も、自分から誘う様子は無かっ
たし、飲み会を抜け出して夜のベンチでタバコを吸うのが肉食系とも言え
ないだろう。「肉」は、飲み会の場の方がたくさんあるし、食べやすいんだ
から♪ 電話でも冷たくて、代々木が勝手に「マゾ心」をくすぐられただけ
だ。翌日の彼は、疲れて動きが悪かっただろう。コラコラ!
代々木がストーカーっぽく部屋をたずねて来た時も、第2話の試合会場
の外でも、肉食とは程遠い態度だった。肉食女子なら、今とりあえず食
べたくない男でも、最低限キープする姿勢が見える方がフツーのはずだ。
後でお腹が減る可能性は高いんだから。
時間が来たからもう止めるが、第2話までだと菜月の肉食キャラや積
極性はほとんど前面に出ていない。第3話の予告では「結婚しない?」
と自分から言ってたけど、既に直輝が一度プロポーズらしき言葉を伝
えた後のことにすぎないし、話の脈絡もまだ分からないのだ。。
☆ ☆ ☆
という訳で、朝日のコラムはなかなか巧みな文章だけど、ドラマの第2話
までの内容には合ってないという話だ。せいぜい、直輝の妹(大政絢)に
贈ったチューベローズの花言葉に、「危険な快楽」とか「火遊び」が入って
たとか、2回目のキスをおねだりしたって程度のこと。
ちなみに、だから菜月がどうだとか、ドラマがどうだとか言ってる訳じゃな
いので念のため。個人的には、相武より北川景子や他のチアリーダーに
目が行くけどね♪
ある程度予期してた通り、第2話視聴率も更に下がって13.5%になっ
てしまった。でも私はこのドラマが好きだし、(陰ながら)応援するだろう。
ではまた。。☆彡
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P.S.この記事はかなりのアクセスを集めてるのに、ココログのアクセス
ランキングから外されてしまった。「肉食女子」「マゾ」「快楽」って言
葉の組合せや羅列がマズかったのかね。過去、外された時は大抵
そんな感じの強い言葉が入ってたのだ。基準のヒントくらい、教え
てくれてもいいけどなぁ。処罰より指導の方が大切なのに。。
(追記: これまた、週刊新潮記事と同様、なぜか遅れてランクイン。
3日か4日遅れだから、相当システムが不安定になってる。)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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コメント
テンメイさん、こんにちは。
2話はレヴューなしか、と思ったら、この記事見つけてうれしかったです。見てくれているんですね。ありがとうございます。
私も菜月ちゃんは普通の女の子だと思いますね。誰でも自分一人の時はああいう感じあると思います。際立つ描き方というよりも、相武ちゃんがこの役をやっているということの驚きかが大きいのじゃないでしょうか。
私は実はこのドラマで菜月ちゃんに一番感情移入しているので、2話は可哀そうで仕方がなかったです。
直輝には感情移入があまりできないんですよ。好きだけどね。
「プロ大」の健には感情移入しまくりだったんですけどね。
まあ、その分楽にドラマを見ることができてますけど。
視聴率は心配していません。楽しくこれからも見ていきますわ。
投稿: youko | 2009年7月25日 (土) 11時48分
> youkoさん


おはようございます
今回は名前が全角文字ですね。
2話はちゃんと見たし、3話も一応見るでしょう。
ただ、3話の出来が悪い場合には、その辺りから
流し見になっていくかも知れません。
ちょうど演出家の交代時期と重なるし♪
菜月は肉食とは思いませんが、普通でもないでしょう。
実際、ドラマレビューを始めて4年近くですが、
今まで脇役じゃなくて主演級の女の子がこれほど
ハッキリ裏表を見せる姿は覚えがありません。
世間的には、相武がこの役をって所もあるようですけどね。
菜月を綾瀬はるかが演じたら、可愛いんですよ。
また天然ボケがブツブツ変な事言ってるよって感じで
ただ、相武だと正直言って可愛くない。
それは演技としては成功なのかも知れないけど、
まだ脚本家と演出家のトータルの意図が見えませんね。
ドラマと関係なしでも、僕は裏表のある人間は全くパス。
それもあって、最初から菜月を心配してるわけです。
一人ならまだ何とかなると思うけど、代々木を
これだけアピールしといて、この先どうするのかな。
代々木だけ悪者にするのは不自然だし、
両方いい人に変えるのも甘口すぎる。
ってことで、その辺りをマジメに見るのは不安だから、
僕としては漬物とかスパイス程度に考えてます♪
菜月が可哀想でケンゾーが感情移入しまくりなのに、
直輝には感情移入があまりできない。。
う~ん、母性本能が豊かなのかな。
僕は、直輝の気持ちはよく分かるし、好きですよ♪
視聴率は、気にならない人にとっては短期的に見て
どうでもいい話だけど、長期的にはどうでしょう。
コケると今後の活躍に響きますからね。
実際、少なからずの亀梨ファンは心配してる訳です。
奇妙なほど数字に見放されちゃってるから。。
ともかく、明日の3話に期待しましょう
投稿: テンメイ | 2009年7月26日 (日) 05時58分