リハビリ傘ジョグ&『コード・ブルー2』第9話
RUN 7km,43分54秒,心拍125
おぉ、これほど低い心拍で走ったのは記憶にないな♪ 心拍計を買った
のは、ブログを始める少し前。今から4年7ヶ月半前だから、過去5年近
くの歴史の中で、記録に残る走りとなった。そりゃ、大げさか。
2月28日に東京マラソンで激走した後、身体と仕事その他の「後遺症」
でほとんどお休み。金曜夜から日曜夜まではスキー&スノボ旅行で、月
曜は全身筋肉痛。ここ数年は、1年に1回しかやらなくなってるから、当
然だろう。スキーのスケーティングと下半身のねじり、あるいはスノボの
横乗りも、普段まったくやらない運動だ。
そして今日、筋肉痛が和らいで、ようやく10kmほどジョギングしようと
思ったら、今度はみぞれ混じりの冷たい雨! スキー場の初日も雨で
ビショ濡れだったし、ホント先月から雨ばっかってイメージだね。
まだ疲れも寝不足も解消してないから、もう1日休もうかなとも思ったけ
ど、実は明日の夜がまた用事が入ってて、走れそうにない。流石に10
日連続休むわけにもいかないから、今日7kmだけ傘ジョグを決行。案
の定、下半身と靴がビショ濡れになったけど、東京マラソンの地獄と比
較すればお遊び気分だったかも♪
ただ、気になったのは左膝の外側。かなり治ってたのに、東京マラソン
で酷使したから、またちょっと悪化。走る前にしばらく歩いて足慣らしを
したのに、ずっと痛みや違和感が続いたままだった。まあ、雨だから、
底がヘタった昔の靴で走ったせいもあるだろうし、痛くて走れなかった
わけでもないから、さほど気にする必要もない・・・と思うことにしよう♪
とにかく、雨の中で傘をさしたまま超スロージョグ。トータルでは1km6
分16秒ペース。ここまで遅いと感動的だ♪ そろそろ暖かくなるはずだ
し、木曜から徐々に通常のペースへ戻して行こう。って言うか、走らない
のに食欲が減ってないから、2kgくらい体重が増えたような気がする。
測ってないけど、お腹がプヨプヨしてるから、持久系アスリートの端くれと
しては論外だろう。
心拍は往路だけ低めに補正。では、ひとまずこの辺で。。☆彡
往路(1.15km) 7分36秒 平均心拍117
1周(1.1km) 6分56秒 122
2周 6分50秒 125
3周 6分45秒 128
4周 6分48秒 129
復路(1.45km) 9分00秒 127
計 7km 43分54秒 平均心拍125 最大133(復路の坂)
☆ ☆ ☆
さて、スキー&スノボ旅行の余韻が、全身の筋肉痛や散乱した荷物とい
う形で残った状態で、21時01分から見始めた『コード・ブルー2』第9話。
私も美少女ドクターや可愛いナースに優しく介抱されたい訳だが、実際
にはそうゆう甘い話は起きない♪ 月9と現実は、たとえドキュメンタリーっ
ぽいドラマといえども、かけ離れてるのだ。
本質的に虚構にすぎないドラマは、別に現実を目指す必要はない。問
題は現実との位置関係やバランスであって、『コード・ブルー2』という作
品は、現実と比べるとかなり甘口で「ドラマチック」な内容になってる。こ
れまでは何とか持ちこたえてたものの、流石に無理があり過ぎるなと感
じさせられてしまったのが、今回の第9話だった。脚本・林宏司&演出・
葉山浩樹のコンビとしては、かなり淋しい出来栄えだ。
本来ならスルーしたい所だけど、たまたま私の現実の苗場&かぐら旅行
と微妙なつながりがあったので、比較しながら色々と考えてみよう。ま、そ
んな話を書くよりは、山Pが上体を下に曲げて、キャリアウーマンの脚を
触ったカットについて語る方がウケがいいんだろうけどね♪ 熱心な読者
の方なら当然、『脚下の・・・』じゃなくて『あしたの、喜多喜男』第2話を思
い出しただろうし(小日向文世&吉高由里子)、文豪・谷崎潤一郎の古典
的名作『春琴抄』における特殊な愛についても思い浮かべたはずだ。
ふくらはぎマッサージの話はともかく、ドラマと旅行のつながりについて。
まず、ドラマでもスキーが大きな要素になってた。スキー場はKawaba
(川場スキー場)で、昨夜の旅行記事に書いたように、私が行った苗場
から少し首都圏寄りにあるお手軽ゲレンデの代表格だ。また、事故っ
たスキーヤー(アルペン競技の選手)は、皆川賢太郎のように古風で2
枚目のストイックな男性。皆川の実家は、苗場のオシャレなペンション、
「ハイジ」だ。
第9話→負傷と闘う川場の2枚目スキーヤー→負傷と闘う苗場の2枚
目スキーヤー・皆川→膝痛と闘う3流市民アスリートの苗場ツアー、一
応つながってる♪
皆川と言っても、山P=山下智久に夢中の女性ファンは知らない可能
性があるが、モーグルの上村愛子の旦那さんと言えば分かるだろう。
皆川のトリノ五輪・回転4位は、上村のバンクーバー五輪4位よりも価
値があると言っていい。歴史的に見た時、日本人にとっての男子アルペ
ン競技は、女子フリースタイルよりも遥かに厳しい世界なのだから。で
も世間的には、アイドル・愛子の方が圧倒的に注目されてるわけだ。も
ちろん、男の本格派アスリートにとって、そんな世俗的人気はどうでも
いいだろう。
さて、上村もそうだけど、皆川もまた去就が注目されている。引退か、現
役続行か。つまり、ドラマと似た状況にある。ただ現実の世界では、美
少女の説明ですぐ納得して引退を決めたりはしない。ドラマなら、美人
妻と可愛い女の子が優しく引退を受け止めてくれてハッピーエンドだけ
ど、現実には、家族内の微妙なすれ違いや経済的問題が生じてくる。
皆川の奥さんは10年以上もアイドル扱いされて来た女性だ。知名度と
「世間的意味での実績」で劣る自分が引退して、元・選手になった後、こ
のまま上手くやって行けるのか。そうでなくても、スキー人気はここ10年
以上にわたって衰退中。苗場の実家で母が続けるペンションも、経営が
苦しいと伝えられてる(朝日新聞・2009年12月25日・夕刊)。周囲で
は格安ホテルや旅館が大量にサバイバル合戦を行ってて、クリスマス
イブの苗場プリンスホテルでさえ、ガラ空きの予約状況なのだ。
そうなると、多少無理しても現役続行して、トップスキーヤーとしての地
位を保つと共に、スポンサー契約も継続しようと考えるのが自然だろう。
ブログその他で実家の宣伝も出来るし、人脈も知名度も広がる。そして
何より、ずっと全力で続けて来た競技なのだ。たとえ目の前の医師が勇
気ある引退を勧めても、他の医師や情報を求めて粘るだろう。
実際、皆川は、トリノ五輪前に左膝、五輪後に右膝を損傷してるけど、
メディカル朝日・2009年10月号の「医を語る 僕のドクター選択法」に
よると、ベストの医者を求めて探し回ったそうだ。美少女の言葉ですぐ涙
の決断をくだすような甘口ドラマより、遥かにリアルで詳細な描写が、そ
こにはある。本当の勇気とは、別の可能性、僅かな希望を求めて、自ら
探求の旅へと向かう強靭な意志のことを言うはずだ。
☆ ☆ ☆
以上はスキー選手の側の現実を語る話だが、今度は医師の卵の側の
現実を見てみよう。これはかなり確率の低い偶然だが、実は今回のス
キー&スノボ旅行で、某国立大学の医学部生グループとちょっとした
関わり合いが出来た。
藍沢耕作(山P)は新潟県の上越大学出身だが(ちなみに苗場も新潟)、
このグループは首都圏の学生で、同じ(?)国立大と言っても格上の存
在(上越大は国立の新潟大と想定)。話をそばで聞いてても、明らかに
頭脳明晰で、中身のある話題を理路整然とつなげて、微かに自信を漂
わせつつ喋ってた。
けれども彼らは、その場で一番大切なものを持ってなかった。それは、
社会性だ。その場は、喋り続けるべき状況では無かったのだ。私はし
ばらく様子を見て、周りの人達が小声で怒る様子をしっかり確認した上
で、「すみません。そろそろ静かにしてもらえませんか?」と丁寧に彼ら
をたしなめた。すると直ちに「あっ、すみません」と謝罪。この反応は好
感持てるもので、その後もすっかり「いい子」達に変身してくれた。
だから、彼らのイメージは別に悪くない。ただ、可愛いだけのことだ。飛
び抜けた能力を持つ一方で、幼い一面も併せ持つ。これは、フェロード
クター・白石(新垣結衣)だと、医学や医療の知的本質を忘れてるという
側面と重なるのだ。医の世界は、個別性と確率と有限性が支配してる
曖昧な領域。数学や物理学と違って、人間的曖昧さが本質となってる。
個別性とは、たとえば患者や疾患が一つ一つかなり違ってるということ。
確率とは、成功確率とか副作用の確率などのことで、100%という数字
は滅多に登場しない。有限性とは、たとえば、1人の医師が認識・処理で
きる情報量に限界があること、あるいは、保持できる思考や技術の正確
性にも限界があることを言う。
したがって単なる医師の卵である白石としては、まるで全能の女神のよう
にスキー選手に指導して終わるのではなく、むしろ一緒に考えるべきなの
だ。その余裕が無いのなら、もっと距離をおいて、相手を尊重すべきだ。
またスキーヤーの側も、たかが1人の美少女医師の意見に説得されてし
まうようでは、引退後のもっと大変な実生活が心配になってしまう。今度
は美人占い師か人気コンサルタントにでも頼るつもりだろうか。
こうした現実的問題や視点をすべて、甘口のストーリーと、ボルトのネッ
クレスで覆い隠す辺りが、何とも「ドラマチック」なのだ。おそらく、月9の
視聴者をターゲットにした戦略として、間違ってないだろう。ただ私にとっ
ては、先週書いたように、甘口のお菓子の詰め合わせのように感じられ
る。少し食べる分には美味しいし、セットの見栄えがいいけど、お菓子
はお菓子だ。私はむしろ、単なる白飯の淡泊な味わいとか、中華料理
の奥深さにひかれる。ビールやわさびも、お菓子とは程遠いものだろう。。
☆ ☆ ☆
甘口と言えば、緋山(戸田恵梨香)の提訴問題の処理も、アレッて感じ
だ。緋山は単なる可哀想な美少女扱いで、その「傷口」を美少年が優し
く縫い合わせる。一方、同じく「心の傷」(サブタイトル)を負った冴島(比
嘉愛未)は、子どもに優しくする藤川(浅利陽介)を見て、早くも好意以上
の視線を向ける。もちろん、キャリアウーマンは美少年に優しく足揉みさ
れるし、田所部長(児玉清)も、紆余曲折のあった人生を通じて、感じの
いい奥様に愛され続けてるわけだ。手を握り合う夫婦が印象的だった。
ヘリコプターの活躍映像さえ僅かだった今回のドラマで、唯一評価でき
るものがあるとすれば、最後の西条(杉本哲太)の「一例もありません」
くらいだろうか。大切な上司の緊急事態で、「循環停止法」という大胆な
治療を選択。患者を一時的に死んだ状態にする治療の経験を問われ
て、まったく無いと答えた時の重苦しさ。
先週書いたように、そもそも田所が倒れる筋書き自体に不満だけど、こ
うなった以上は、西条が失敗して田所が死ぬ流れしか評価できない。こ
れでまたしても、奇跡的に手術成功、めでたしめでたしとするつもりなの
か。朝・昼・おやつと、お菓子を食べ続けて、晩御飯もアイスクリーム。
ま、現代医学版の『水戸黄門』として『医龍』を成功させた脚本家の実力
なら、徹頭徹尾、スーパードクターの活躍を描き切るのかも知れない。
医療監修者や撮影協力した病院も、それで満足なんだろう。
今回、何ともシニカルに聞えたのは、白石の「ヒーローじゃなくていい」と
いう言葉。ヒーローとヒロインの群像劇のようなドラマの中で、この台詞を
語らせる時、脚本家の内心はどんなものだろう。いずれ、林に本音を語っ
て欲しいもんだ。少なくとも私には、自分ツッコミの自虐ギャグにしか聞こ
えない。
ちなみにバンクーバー五輪の皆川賢太郎は、勇気を持ってチャレンジし
た結果、コースアウトで途中棄権。上村は4位でメダルに届かず。伝説
の古典的ヒーロー・ウルトラマンは、最終回には怪獣ゼットンに倒された
し、話題の『あしたのジョー』の映画版も、現在までの情報だと、ハッピー
エンドとは思えない。そう言えば、早くから医学的な問題を指摘されてた
「浪速のジョー」こと辰吉丈一郎のリアルな人生も、ハッピーエンドとは
程遠い壮絶なものになってるようだ。もちろん、医師や周囲の常識的ア
ドバイスをすぐ受け入れるような従順さとも関係ない。
なお、ヒーローの成功物語とは違うドラマとして、一方には、ヒーローの
挫折を重厚に描いたキムタク=木村拓哉『華麗なる一族』があるし、他
方にはヒーローのなり損ね2人の淡々とした日常を美しく描く、反町隆史
&竹野内豊『ビーチボーイズ』がある。路線はかなり違うものの、どちら
も視聴率も評価も高かった上に、私の評価も高いドラマだ。視聴率的に
大敗したものの、見た人の評価は高かったドラマなら、最初からヒーロー
物語とはかけ離れた、『あしたの、喜多喜男』を挙げてもいいだろう。
考えてみると、『サザエさん』という驚異的な人気アニメも、ヒーローやヒ
ロインの物語とは何の関係もない。『野ブタ。をプロデュース』の原作も、
背筋が寒くなるようなリアルさを内包してた。まだまだ、大衆的な「物語」
にも、大人の次元への可能性が開けてそうな気はするね。
私自身も、今回なら膝痛をごまかしながら東京マラソンまで持って行っ
たし、3年前には肺の不調で、読者から強く止められながらも、青梅マ
ラソンをクリアしてる。自分で考えて試行錯誤する、大人のリアルな生
き方は、いわゆる「ドラマチックさ」とかハッピーエンドなどとは何の関係
もない、現在進行形の本物の人間ドラマなのだ。
白飯やビール、わさびの味が分かる人間が増えること、ドラマチックさ
の内実が変わることを遥か彼方に夢見ながら、今週はこの辺で。。☆彡
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半年ぶりに超手抜きつぶやき記事だけど、何か♪ (第2話関連)
積極的休養ラン&再びつぶやき♪ (第3話関連)
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コメント
またまたお邪魔しま~す!
この記事の辛さを心地よいものにしてくれるスパイス(記事)を見かけたので貼り付けておきますね。
http://doctorheli.blog97.fc2.com/blog-entry-346.html
尚、このブログ主フライトドクターてのもあるんですがスキーも楽しんでおられるようなので、この所見間違っていないと思いますよ~。
では~
投稿: クラフトハンガー | 2010年3月20日 (土) 13時52分
> クラフトハンガーさん
こんにちは。度々どうも♪
なるほど、これは興味深い専門的記事ですね。
ウチとは色んな意味で違うけど、ドラマにおけるスキーヤーの
扱いを、自分なりに考え直してる点では同じこと。
スパイスと言う表現はあちらに申し訳ないから、
本格派・中辛カレー(デザート付)と言い直しときましょう☆
ウチの記事は、個性的・中辛カレー(デザート無し)です♪
本質的なことは、医学の世界の曖昧さ。

だからこそ、ドクターの卵の美少女がベテラン・スキーヤーの
人生をあっさり変えてしまうようなヒロイン物語には
一言書きたくなるんですよ。
水戸黄門を卒業した視聴者としても、
現実を冷静に見つめる大人としても、
あるいは、スポーツを愛する人間としても。。
投稿: テンメイ | 2010年3月21日 (日) 17時53分