裸足の原始的ランニングと現代人~『BORN TO RUN』(朝日GLOBE)
RUN 16km,1時間12分51秒,心拍154
ダメだ。やっぱ鼻が痛いし、目も少しかゆくてショボショボする。と言っても、
屋外に出ると症状がひどくなるって訳でもないし、昼間から夜にかけて花粉
の飛散量が多かった訳でもない。要するに、昨夜から今朝にかけての、強
烈な鼻炎の後遺症が続いてるってことだろう。
昼間、ガマン出来なくて、塗り薬みたいなものを買いに行こうかと思ったけ
ど、花粉症を認めるようで悔しいから止めといた♪ まだ花粉症の一歩手
前だと、勝手に思ってるのだ。当分行ってないから、たまには病院で保険
証を使いたいんだけどな。保険料だけ掛け捨てで払い続けてるから、大損
してるような気がするわけよ。
ま、損じゃなくて幸運だろって突っ込みなら、自分で一応やってる訳だけど、
考えてみれば、健康保険以外にも、生保・損保・医療保険の類で支払いを
受けた覚えが一度もない。やっと支払いを受ける時には、もうおしまいって
ことか♪ コラコラ。。
☆ ☆ ☆
さて、昨日はハッキリと手抜き記事だったから、今日は多少のコネタを挟
みたいってことで、最初に頭に浮かんだのは朝日新聞・朝刊(2月7日)の
別刷特集GLOBE(グローブ)。月2回、月曜日発行で、ちょうど1年前、
平面図形の「一刀切り」を扱ってた時にウチで書いた記事は、今に至るま
でロングセラーになっている。
今回のメインテーマは、「MANGA、宴のあとで」。日本を代表するPOP
文化として海外でもてはやされた漫画が、ここ数年勢いを失ってるようで、
日本びいきのフランスと、落ち込みの激しいアメリカを中心に、詳しい内
容が書かれてた。売れるのは、日本で大ヒットした少年マンガの一部に
過ぎないらしくて、大人向けは苦戦とのこと。
本来なら、その「MANGA」の話をここで扱いたい所なんだけど、私がそ
れをやり出すと、また仏語や英語のサイトを飛び回ることになるから、時
間がかかって仕方ない。今は、PCを修理に出す前の期間だし、とてもそ
んな状況ではないのだ。
という訳で、代わりにラクなネタとして選んだのが、最後の面に大きく載っ
てたM1覇者「笑い飯」・・・ではなくて、その前のページの、クリストファー・
マクドゥーガル(Christopher McDougall)へのインタビュー(by石合力)。た
ぶん、知らないわな♪ 「BORN TO RUN」(走るために生まれた)とい
う全米ベストセラーの著者で、超長距離のウルトラマラソン・ランナーでもあ
るジャーナリスト。193cmの巨体で、足も「頭も裸足」の写真が印象的♪
原著は2009年。邦訳は去年、日本放送出版協会から出たようだ。
大きめの活字で半面使って朝日に掲載されたその記事は、2流市民ア
スリートにとって、かなり面白かった。要するに、人間という動物はもとも
と、楽しく自由に生き生きと走るように生まれた存在で、それを現在でも
体現してるのが、メキシコのタラウマラ族だと言いたいようだ。最近のエコ
ブームとか自然志向ともつながってる主張。
この「人類最強」の「走る民族」は、現代社会とほとんど隔絶した暮らしを続
けて、素足やサンダルで峡谷を走り抜けるウルトラランナー。その著者も、
シューズを履いてた時は足が痛くて楽しめなかったけど、脱いだ途端に痛
みが消えたらしい。さらに、アメリカ先住民も、一枚革の薄い靴・モカシンで
走るとのこと。だから、靴底の厚いランニングシューズには批判的なのだ。
不自然で逆効果だというお話。。
☆ ☆ ☆
私自身、最初にジョギングシューズを履いた時、フワフワするし、グラつく気
もするし、ちょっと違和感があった。でも、慣れれば何ともなくて、足裏・足
首・膝・腰に優しいし、レース用シューズを履くと明らかにタイムが上がる。
先日の川口マラソンでの会心の走りも、軽くて反発力の強いシューズ抜き
にしては語れない。
身体への優しさについてはともかく、速さについては、著者も一歩譲るかも
知れない。と言うのも、文脈が少し違うけど、タラウマラ族がマラソンの記録
を破る可能性があるかと聞かれて、次のように答えてるからだ。
「それはないだろう。彼らの伝統的な走り方は、個人ではなく、集団
で楽しみながら走る。人類は、集団で狩りをする動物として進化し
たのに、現代人は、走ることを個人の努力に置き換えて、自分の
順位や時間ばかり気にする。だから走ることが苦痛になったんじゃ
ないかな」。
つまり、記録は破れないだろうけど、その方が人間本来の走り方だという主
張だ。私も、それはその通りだろうと思う。ただ、そうした現代的な変質は、
全ての競技スポーツについて生じてるものだし、我々は現代人であって、
狩猟民族ではない。農業や工業のおかげで生まれた余裕を使って、何か
他の事に打ち込むように出来てるわけだ。スポーツ、文芸、学問、テレビ、
ネット、ファッション、タレント、etc。
その意味では、足腰にいいかどうかはともかく、現代人は「シューズを履い
て速く走るために生まれた」(BORN TO RUN FAST BY SHOES)と言っても
いい。そして、足が痛くて楽しめないということもないランナーは、私も含め
て少なからず存在する。順位はさておき、記録や距離が伸びることの喜び
も、みんな共有してるわけだ。
とはいえ、靴が合わない人も多少いるんだろうし、柔らかくて開放的な草原
の上を、裸足で走りまわったら気持ちいいだろうな、という思いはある。そ
れに一番近いのが、砂浜かも知れない。ビーチバレー、ライフセービングと
いったベアフット(barefoot=裸足)スポーツの人気は、裸足はもちろん、ほ
とんど裸で走り回れるからじゃないかな。まるで原始民族みたいに。
なお、試しに検索してみたら、「ベアフット・ランニング」というものが流行り
始めてるようで、例の『BORN TO RUN』という本の影響も少なくないよ
うだ。ただし、本当の裸足だと足裏が痛いからか、あるいはファッションな
のか、VFF(Vibram Five-Fingers)というオシャレな地下足袋(?)を履くの
が今風らしい。Vibram(ビブラム)というのはイタリアの会社で、そこの五
本指サンダルがVFF(ファイブ・フィンガーズ)。値段はランニングシューズ
より少し高い程度かな。
ただ、それを履いて一人で公園を走るのは、なかなか勇気がいるだろう♪
特に女性ランナーにとっては、かなり敷居が高い気はする。まあ、伝説の
裸足のマラソンランナー・アベベみたいなヒーローが現れたら、一時的に流
行るかも知れないけど、それでも長続きはしないだろう。見た目の違和感が
消えるとは思えない。
ふと、ブラジャーを付けるのを止めようとかいう、女性の運動を思い出した。
あれも、決してメジャーにはなれないだろう。ブラを外したりズラしたりする
瞬間が、男の喜びでもあるしね♪
☆ ☆ ☆
おっと、軽く書くつもりが、わりと真面目に書いてしまったね。反省、反省。
で、最後に昨夜の走り。花粉症もどきで鼻が痛いし、PCトラブルの余波で
腰が痛いから、サボリそうになったけど、前日わずか3kmだったから、16
kmくらいを目標に走り出してみた。すると、風もちょっとあるのに、意外と
鼻は何ともない。ま、心臓と肺の負担の方が大きいからって所もあるかな。
とにかく、思ったよりラクに走れるなと思ってたら、2周目で1km3分台ラン
ナーが抜いてくれたおかげで、一気にスピードアップ。昨夜は追いかける気
もしなかったけど、刺激とキッカケを与えてもらった形で、そこからずっと、
1km4分半を切るペースをキープ。5周目で1km4分14秒ペース。しかも
まだ十分余裕はあったから、後味が良かった。
トータルでは1km4分33秒ペース。微妙だけど、ショート・ビルドアップ(短
い加速走)ってことで良しとしとこう。明日はまた手抜き記事にしようかな♪
そうそう。走る前、超不真面目に『大切なことはすべて君が教えてくれた』の
第4話をチラ見したんだけど、やっぱこのドラマは苦しいね。私の好きな、
『コードブルー』の葉山裕記(去年、浩樹から改名)が演出しても、苦しいも
のは苦しい。
それなりに色々頑張ってるのは感じ取れるんだけど、三浦春馬と戸田恵梨
香のファン以外は、武井咲の制服ニーハイ姿を見るしかないだろう。そりや、
言い過ぎか♪ 最終回のラストシーンは、キレイな桜かな。ではまた。。☆彡
往路(2.45km) 12分53秒 平均心拍126
1周(2.14km) 10分18秒 142
2周 9分33秒 156
3周 9分34秒 158
4周 9分26秒 162
5周 9分03秒 166
6周(0.4km) 1分46秒 169
復路 10分21秒 163
計 16km 1時間12分51秒 心拍154(84%) 最大170(6周目)
(計 3568文字)
| 固定リンク | 0
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 開館して半世紀、雑誌の図書館「大宅壮一文庫」(有料、閉架式、東京)、初めて利用した個人的感想(2025.02.18)
- 蜂飼耳の小説「繭の遊戯」(25共通テスト国語)全文レビュー・書評 ~ 家畜として玉繭で糸を出した蚕の幼虫、成虫で飛び立てたのか(2025.01.19)
- 谷川俊太郎追悼、生と性と死の詩「なんでもおまんこ」(詩集『夜のミッキー・マウス』)を読んだ感想、意味の解釈(2024.11.21)
- 牧田真有子『桟橋』(24共通テスト国語)、全文レビュー・書評 ~ 漁師に拾われた魚、捻じ切れた血の橋を自分で生き始める(2024.01.23)
- 梅崎春生『飢えの季節』(23共通テスト)、全文レビュー~戦後の日常・欲望・幻想をユーモラスに描くエッセイ私小説(2023.01.21)
「ランニング」カテゴリの記事
- 高熱胃腸炎のリハビリは順調、走力は8割ほど回復、激減してた体重はほとんど元通り♪(2025.02.19)
- 高熱胃腸炎からのリハビリ、異常に重い脚で13kmジョグ、ご褒美は明治アイス・エッセルスーパーカップ・チョコクッキー♪(2025.02.17)
- 高熱39度超の急性胃腸炎、丸3日ほぼ絶食(自作の経口補水液を少し)でかなり快復♪、体重は急減、運動は最低限(2025.02.16)
- 食べ過ぎとストレスで急性胃腸炎?、高熱39.4度と吐き気で丸1日絶食、それでもフラフラと11kmジョグ♪(コラッ!)(2025.02.14)
- KAT-TUN解散、亀梨和也は退所・・というわけで、マニアはタイ語の翻訳♪&風速5.5mでまた11km走(2025.02.13)
コメント