「強い心」~色々な意味、様々な形
RUN 12km,57分41秒,心拍142(77%)
今日はもともと、昨日書けなかった心の話を書こうと思ってたのに、朝日新
聞・朝刊別刷GLOBEの特集「放射線、リスクを読み解く」を見て、気が変わっ
た。反原発の朝日にしては中立的な内容に刺激を受けたこともあって、被曝
量計算の総まとめ的な記事を書くことにしたのだ。もちろん、「グローブ」より
詳しい解説だ。
でも、総まとめをするには、かなり色々と正確な情報が必要になる。例え
ば、改めてICRP(国際放射線防護委員会)の文書をチェックすると、その
読みにくさと曖昧さに苛立つだけで、パワーを浪費してしまうわけだ♪ ま、
無料公開だし、有難い資料ではあるけどね。。
とにかく、放射能関連記事を書こうとしたのに、準備だけで時間が無くなっ
て、もう今夜の更新には間に合わない。という訳で、当初の予定通り、心の
話を書くことにしよう。これぞ、初志貫徹というものだ♪
☆ ☆ ☆
先日、ドラマ『鈴木先生』第7話をレビューした際、言葉使いは違うが、人間
の心の弱さと強さについて、問題にした。ドラマでは、4人のクラスメートが
サボる中、1人真面目に教室の掃除をする女子中学生の心が「摩耗」して
しまって、奇妙な光を放つ状況になったのだ。声も手も届かない、遠い世界
へ行ってしまったと言う表現が、ピッタリかも知れない。
その時は書かなかったけど、実は私の中学時代、おそらく少しだけ違う意
味で、遠い世界に行ってしまった同級生がいた。学校には来るし、一人で
何とか生活できてるけど、コミュニケーションがほとんど成立しなくなったの
だ。ただし、後の丸山と同じく、行動が妙にキチッとしてる。まるで「超自我」
が上部から心を全面的に支配してるかのような姿なのだ。もちろん、みん
な気付いたし、先生とお母さんの間でも相談してたようだけど、結局もとに
は戻らなかった。
他にも1人、高校時代に、同級生が遠くへ行ってしまった。こちらは個人的
つながりがわりと強かったので、1度だけ向こうから電話がかかって来たこ
とがある。意外に元気で明るい感じの声だったけど、話の内容が二重の意
味で「遠かった」。ここで公開できるのは、この程度だろう。これを読んで、
「あぁ・・・」と思えるのは、他の同級生や当時の先生の一部だけのはずだ。
ドラマの登場人物1人、実在する私の同級生2人。これら3人は、普通の
生活を維持できなくなったという意味では、「心が病んで」しまったのであり、
それを、本人の「心が弱かった」と評価することも可能だろう。いずれも、
極度に大きな外的ストレスが加わってたとは思えないからだ。しかし逆に、
「心が強靭だった」と評価できないわけでもない。
と言うのも、しばらく後になって死んでしまった丸山(理由は一応不明)も含
めて、3人ともとりあえず、最低限の社会生活や命の営みを続けてるから
だ。車のバンパーみたいに、一部が変形することで、衝撃を吸収・分散し、
全体の致命的ダメージを回避したと考えることも出来るわけで、その場合
には、全体としての強靭さを認めることも出来なくはない。
ただし、風に応じて適度に曲がる、柳の枝の比喩は使いにくいだろう。柳な
ら、ほとんどの負荷はしなやかに受け流して、元の姿を保つからだ。。
☆ ☆ ☆
続いて、強さの種類や時間の問題に触れとこう。短時間なら、ある種の強
烈な負荷に対応できる人がいる。例えば、文字通り命がけの遊びとか、身
体的・精神的拷問などに耐えられる人間。これらを、「心が鍛えられてる」、
「焼きが入ってる」と言うことは可能だが、では彼らが長期間にわたって普
通の社会生活やストレスに耐え続けられるかというと、全く別問題だろう。
地味な受験勉強を数年続けること、真面目な社会人を数十年続けるには、
別種の強さを持つ心が必要なのだ。身体能力的に、人間を、瞬発系(≒無
酸素系)と持久系(≒有酸素系)へと分けられることと、似てるかも知れない。
最後に、私が一番言いたくて、斬新で重要だとも思うのは、心に「単位」が
存在するということだ。例えば、カップルが遊園地のお化け屋敷に入ること
を考えよう。女の子は嫌がるけど、男の子は入りたがる。ホントは、男の子
も怖かったりするんだろうけど、社会的な役割上、男の子としてはヤセ我慢
せざるを得ない。で、女の子は渋々、男の子の腕にしがみつくような形で、
中に入っていく。もちろん、現代日本の状況を考えると、男女が逆の場合
でも構わない♪
この場合、カップルは結局、お化け屋敷の恐怖に打ち勝つことになり、お
遊びとはいえ、それなりに心の強さを発揮することになる。では、この強さ
は、誰が持ってるのだろうか。あるいは、どこにあるのだろうか。一見、男
の子の心が強いようにも感じられるけど、男の子を強くしたのは半ば女の
子だし、女の子も結局は、お化け屋敷の怖さにちゃんと打ち勝ってるのだ。
したがって、「心の強さは2人にある」と言うべきだろう。つまり、心の強さの
単位は、各個人である必要はなく、複数とか集団かも知れないということだ。
結婚して家族を持ってる社会人が、人事で評価されるのは、家庭という密
接な小集団がもたらす強さをよく分かってるからだろう。さらに言うなら、家
庭を持つ強さ、持ち続ける強さをも、評価してるからだろう。
こうした考え方は、家族や社会のとらえ方にも関わって来る。引きこもり、パ
ラサイト(寄生)、共依存、分離不安、偶像(アイドル)崇拝、等々。。これら
は、心の強さ、人間の強さを個人レベルで捉える際には、マイナスの評価
となる(18歳とか一定年齢以上の場合)。と言うのも、自分だけでは自分を
支えられない状態、自立すべき年齢なのに出来ない状況だからだ。
けれども、人間の生を、複数や集団でとらえる時、案外たくみな知恵とかワ
ザなのかも知れない。まあ、決して私の個人的趣味ではないけれど。。な
お、さらに物(ブランド品、フィギュアなど)とか、無形の存在(宗教的信仰な
ど)まで含めて考えても、もちろんいい。ただ、ここで私が言いたかったの
は、心と心、人間同士のつながりの本質的重要性なのだ。。
☆ ☆ ☆
という訳で、私ももう、必死に頑張り過ぎるのは止めた。ここで一旦、ブロ
グを休んだ方が、長期的には正しいと思うし、私の周囲全体にとってもい
い事だろう。したがって、明日からしばらくブログはお休みする。。
・・・とか書きたいのは山々なんだけどなぁ♪ 私の強靭な超自我が、「書
け! 休むな!」と自我の上から命令・禁止してくるので、逆らえないのだ。
自我とは、私の中心でありながら、小市民的性格を持つ、か弱い心。まあ
でも、いざとなったら「ウルサイ!」とか、「止めた!」とか、強気で言い返す
はず。その日までは、ウルサ型の超自我に大人しく従っとくことにしよう。
その程度の持久的な強さは、自我も備えてるはずだから。
ちなみに、今夜のランニングは、心身共に疲れてるから、12km流しただ
け。トータルでは1km4分48秒ペース。雨も止んで、わりと涼しかったのに、
勿体ないことをしたかも。日数的には、かなり走り続けてる気がするのに、
距離はサッパリ伸びてないんだよなぁ。。やっぱ、長距離走らなきゃダメっ
てことか。通勤ジョギングは、疲れるわりに効率悪いかもね。。
明日はいよいよ、仕事の第2のピークの最終日。土曜みたいに、階段で
転げ落ちないように気を付けよう。ま、実はあの時、ヘナヘナっと崩れ落ち
たのも、無理に踏ん張って捻挫とか大けがとかしないための、無意識的判
断だったかも知れない。原発にも心にも、シビア・アクシデント(重大事故)
を避けるため、あるいはそれに対応するための、様々な防御策や機能が
必要なのだ。
フェール・セーフ。失敗しても安全を保つ強さが今、求められている。1人
だろうが、複数単位だろうが。ではまた。。☆彡
往路(2.45km) 12分48秒 心拍127
1周(2.14km) 10分27秒 139
2周 10分08秒 146
3周 10分10秒 149
4周(0.68km) 3分15秒 152
復路 10分53秒 151
計 12km 57分41秒 心拍平均142(77%) 最大159(ゴール時)
(計 3337文字)
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コメント
突然「お休みする」なんてびっくりさせないで下さいよ〜。
いつかはそういう時が来るとしても、前もって告知してくださいね。読者にも心の準備をする時間が必要です〜。
実は1週間ほど東京に里帰りしていまして、背広姿で走る男性を見かけるたびに「テンメイさんだったりして」って思っていました。
次のイベントは自転車かな?「イノセント・ラブ」の頃からだからもう読み始めて3年近くたつんですね。ブログもマラソンも自転車もがんばってくださいね〜。
投稿: Corvallis | 2011年6月21日 (火) 02時08分
> Corvallis さん







おはようございます
そっちは午後なんですよね。
「びっくり」して頂いてどうもです
毎度お馴染みの軽口が8割だけど、
2割は本音がポロッと出た感じかも。
実は最近、頭がちょっと痛いんですよ
大した事はないし、寝違えて首を痛めただけだとは
思うけど、相当あちこち無理が来てますね。
「前もって告知」って、単なるお休みにも
予告が必要ですか♪ 分かりました。
『ロング・バケーション』の始まりは突然だったと
思うけど、あれはドラマですからね。。
で、また里帰りとはお疲れさまです
確か、半年ぶりでしたかね。
ドミノピザが話題の時に、聞いた覚えがあります。
背広姿で走る男性は、この時期だと僕ではないでしょう。
僕なら、上着はすぐ脱いじゃうもんで♪
今度は、ワイシャツ&スラックス姿で走る
男性を見たら、声をかけてみてください
冬なら、コートを脱いで走ってる男性とか(笑)
平地だと、僕である確率は0.001%くらいだけど、
下りの階段を一段飛ばしなら、確率1%かも
「テンメイさん!」と声をかけて、本当に僕なら、
ちゃんと反応しますよ。フツーの街中ならね♪
で、ブログの記事にしちゃったりして。
「ついに読者の女性と密会♪」とか。
次のイベントは仰る通り、8月末の自転車です
毎年恒例、信州・乗鞍のヒルクライム。
とか言いつつ、ほとんど自転車乗ってないけど (^^ゞ
『イノセント・ラヴ』って、3年半前かと思ったら、
2年半前なんですね。懐かしい。。
3年近くもの間、顔を出し続けてくださる読者の方は、
すごく貴重で有難い存在
可能な限り、ブログもマラソンも自転車も
頑張りますので、今後もよろしくお願いします。
ま、どこまで可能か、ビミョーなんだけど♪
ではまた。。
投稿: テンメイ | 2011年6月22日 (水) 08時16分