将棋の電王戦・第4局、涙の歴史的名局☆~人間の根性vsコンピューター計算
凄い。。!! これほどの迷局・・・じゃなくて名局は初めて見た気がするね♪
何と、230手に及ぶ激闘。。前回の第3局と同様、ほんのちょっとのつもり
で見始めたら、あまりに面白くて、また最後まで目が離せなくなった。離さな
くて正解だったと思う。
人間の素晴らしい、驚異の粘り☆ コンピューターと現役プロ棋士が5対5
で戦う、電王戦(でんおうせん)第4局、塚田泰明・九段 vs Puella α(プエ
ラ・アルファ、開発者・伊藤英紀)。
私は晩の18時頃になって、ニコニコ動画にアクセスしてみたんだけど、双
方が入玉の態勢。お互いの王が相手の陣地まで侵入して、詰ますことが
出来なくなると、駒の点数計算になる。常識的に見て、塚田の必敗の局面。
人間のプロ同士なら、かなり前の時点で塚田が投了(=負けました宣言)
してたはずだ。と言うより、続けたら、「プロなのに棋譜を汚した」とか言わ
れかねない。
実際、解説の木村一基・八段も、投了してもおかしくないと言ってた気がする
けど、塚田は地道に相手の駒を取りに行く。どう見ても無理があるから、単
に後学その他のために、特殊な状況でのコンピューターの動きをチェックし
てるだけかなと思ってたら、実はそうではなかった。コンピューターがこうし
た局面を苦手とするのを、塚田は最初からよく理解してたらしい(終局後の
インタビュー)。
☆ ☆ ☆
実際、コンピューターは、逃がすべき、あるいは守るべき自分の駒を放っと
いたまま、相手陣に歩を打って、成り、「と金」を作り続けたのだ♪ 解説の
聞き手の安食総子・女流初段は、「盤面を広く使う」とかポジティブに表現し
て、解説場の笑いを誘ってたけど、まさかあんな事をやり続けるとは思わな
かった。
要するに、点数計算が苦手ということか。画面の上に出る、別のコンピュー
ターによる評価でも、最後近くまで人間を劣勢と見てた(3000vs-3000
くらいの大差)。Puella αは、1個で5点になる大駒の馬(=角が成ったも
の)も取られて、歩も取られて、とうとう塚田が24点に到達。大駒2枚、小
駒14枚で、5点×2+1点×14=24点。
これが、引き分けに持ち込むための最低限の点数なので、この直後に対
局場に立会人が入り、塚田が点数計算を提案。双方が24点以上なので、
「持将棋」(じしょうぎ)と呼ばれる引き分けになった。一時は15点しかなかっ
たらしいから、凄まじい盛り返しだ。合計で54点だから、15対39の大差
を24対30まで追い上げたことになる。
下図は、引き分けがほぼ確定した時の盤面(終局図の少し前)を、無料ソ
フト「Kifu for Windows」で再現したもの。先手(こちら側)がコンピュー
ター、後手(向こう側)が塚田だ。先手の「と金」の不自然さがよく分かると思
う。多過ぎるし、自玉から離れた位置も奇妙だ。この後、後手△3七歩成、
先手▲8二歩、△1八玉▲2六金△2七銀成▲同金△同と、で終了かな。
人間同士なら惨めさで悔し涙が出そうな局面をずっと耐え続けた塚田は、
24点に近づいた辺りから何度も席を立ってた。トイレと言うより、必死に気
を落ち着けてたのか、あるいは思いが込み上げて目を拭ってたのか。持
将棋成立後に涙ぐんで、しばらく後の記者会見でも、その点を問われると
再び涙をハンカチで拭いてたほど。「団体戦だから最低でも引き分けにし
たいと思ってた」とか。う~ん、人間ならではの熱い思いが効を奏した形だ♪
テレビドラマよりドラマチックな、現実の姿。。
☆ ☆ ☆
気になるのは、コンピューターのソフト(=プログラム)の弱点。入玉状況
に弱いのは、前からよく分かってたそうだ。ただ、コンピューター同士の戦
いなら、そうゆう状況にはあまりならないらしいし、勝負のどの時点から点
数計算を始めるのか、その辺りも難しいらしい。
確かに、人間が将棋を指す時にも、点数計算などほとんどしないし、関係
ないのだ。相入玉なんてことは滅多に起きないし、いくら途中の点数計算
が少なくても、相手の王を先に詰ませれば勝ちなのだから。理論的には、
最低で1点の小駒が1枚あれば、自分の王も利用して、相手の王を詰ます
ことが可能だ(現実の例は知らない)。
ちなみにPuella(ラテン語で「少女」という意味)の開発者の伊藤氏は、既
にコンピューターは人間の名人を超えてるという考えの持ち主らしくて、記
者会見でもその考えは変わってないようだった。まあ、ここまで見て来ると、
確かに自信過剰とは言いにくい。公平に見て、コンピューターがかなり押し
てる状況だし、プロ棋士側の勝ち越しはもう無理となってしまった。。
☆ ☆ ☆
これで、最終・第5局が大勝負になったね。人間側、三浦弘之・八段が「GP
S将棋」に勝てば、2勝2敗1分けの引き分けに持ち込めるけど、人間が負
ければ1勝3敗1分け。完敗に近い結果になる。人間はA級棋士(名人への
挑戦を争うトップレベル)だけど、相手も昨年のコンピューター将棋選手権で
優勝した最強ソフト(開発者は田中哲朗&森脇大悟)。
この切迫した緊張感を、プラスに持って行けるか、マイナスにしてしまうか。
来週も人間の底力の凄さを見たいもんだ。せめて、あと数年くらいの間は。。
コンピューターの代わりに盤の前に座り続けて、脚をモジモジさせてた棋士
(三浦孝介・奨励会初段か)も含めて、皆さんどうも、長時間お疲れさま♪
それでは、今日はこの辺で。。☆彡
P.S. Puella αは、去年の第1回・電王戦で、引退後の米長邦雄を下
した「ボンクラーズ」の後継ソフト。昨年末に他界した米長の怨念が、
塚田に味方したのか。古き精神論、まだまだ健在。。
cf. コンピューター将棋、プロ棋士に初勝利~清水女流王将、敗北
将棋・電王戦終了、コンピューターが人間に完勝&パズル「絵むすび」
(計 2436文字)
| 固定リンク | 0
「パソコン・インターネット」カテゴリの記事
- Windows 10 PCを半年ぶりにアップデート、ESU拡張プログラムは2027年10月まで延長♪&軽め充実ジム(2026.08.26)
- iPad OS アップデートの空き容量を作るために BUFFALO SSDで写真バックアップ、遅すぎて徹夜!&微妙ジム(2026.08.11)
- 暑いし、ネット接続で2時間もトラブったから、AIリゾート画像で現実逃避♪&プチジム(2026.07.23)
- セキュリティー対策でパスキー利用登録、ブラウザのパスワード入力の度にパスコードが必要で面倒&新ジム5(2026.07.06)
- niftyメールにまた不正アクセスの疑い、システム提供者KDDIが発表、最大1400万件&高負荷ジム(2026.06.24)
「将棋」カテゴリの記事
- 第67期(2026)王位戦・第6局、藤井聡太六冠が防衛、「面白い将棋」の手、飛車捨ての4六歩、馬捨ての1二玉&短めジム(2026.09.09)
- 藤井聡太六冠、王座戦での七冠復帰挑戦は逆転負けで失敗!、得意な終盤でミス連発・・&プチジム(2026.08.06)
- 2026棋聖戦・第3局、藤井聡太六冠が細い攻めで防衛、先手の藤井の7五歩に服部が4五飛なら・・&新ジム2(2026.07.03)
- 藤井聡太六冠に4連敗の糸谷哲郎九段、面白い将棋に拍手♪(2026名人戦・最終第4局)&重いマシンで短め高負荷バイク(2026.05.18)
- 藤井聡太六冠が糸谷哲郎九段に食べさせた「毒まんじゅう」、名手4五歩(2026名人戦・第3局)&ハーフ走(2026.05.10)


コメント