曲がった男のストレートな切れ味~『ガリレオ2』第4話・曲球る
(☆6月23&25日追記: 最新の数式記事とレビューをアップ。
男子の中で泣く女~『ガリレオXX・内海薫』愚弄(もてあそ)ぶ
『ガリレオ2』最終回の数式、浄水器と管内の水の乱流&層流 )
☆ ☆ ☆
「僕と一緒にホテルに来てくれ♪」
「・・・・・・喜んで ♡」
湯川(福山雅治)は既に先週、酔っぱらった岸谷美砂(吉高由里子)に手を
出してる(はずだ)から、訴訟リスクや逮捕&懲戒解雇リスクもあったわけ
だが、賭けは楽勝だったようだ。美砂は色々と言い訳しながらも、新横浜
グレイスホテルのティーラウンジ「パレグレイス」(Palaisgrace)に同行。
撮影終了後は当然、お泊まりだったはず。翌朝はもちろん、雑誌対策で、
時間差出発ってことで♪
いやぁ、もう疲れ切った。昨夜の放送終了後、調べまくって書いた数式記事
が、かなりピント外れだった可能性が高まって来たから、今夜も加筆に追
われる始末 (^^ゞ タイトルバックとエンドロールのボールの絵に釣られて、
曲がる球の数式かと思ったら、どうも無線電波の送受信と電磁誘導に関す
る数式だったような気がする。少なくとも、3番目=3行目の式はほぼ間違
いない。ま、ドラマの本質は「曲がる」ことだし、流体力学の勉強になったか
らいいけどね。飛行機もちゃんと空に浮くのだ♪
とにかく、もう疲れ切ったし、どうもここまでマジメに書き過ぎてるから、今
回のレビューは軽く終わらせよう。もう、字数も時間も余裕ない。。
☆ ☆ ☆
さて、試しにGoogleの検索オプションを使って、正確に「僕と一緒にホテ
ルに来てくれ」というフレーズを検索すると、約17000件もヒットした (^^ゞ
どんだけ分かりやすい、「ストレート」な誘い文句なんや!と突っ込みたく
なる所だが、実際はその言葉にたどりつくまでに、ずいぶん「曲がり」くねっ
た道筋を通ってた。ポイントは、適度に曲がったストレートさ、なのだ。
一方、予想以上に注目度が低いのが、実際にやると面白いバドミントン。
と言っても、私も中学以来(?)やってないけど、小学校の時はたまに楽し
んでたと思う。ネットの代わりが、なわとびだったかも・・・とか書くと、「なわ
とびの縄だろ!」って突っ込みが来るのかね(笑)。しかし、縄って言い方
はしてなかったと思うけどな。・・・って言うか、漢字だとちょっとアレかも♪
で、バドミントンがドラマに出て来たのは、実在しない専門雑誌『現代物理』
に掲載されてた湯川の論文、「流体力学から見たシャトルコックの連続運動
に関する研究」。これを湯川が美砂に見せたシーンは、実は意味深なのだ。
「シャトル」とはスペースシャトルのような細かい往復のこと。「コック」とは、
歴史的には鶏(cock)の羽を意味してたが、今ではかなり違う意味が入っ
てるようだ。そう、「シャトルコックの連続運動」とは、そうゆう意味になるの
だ。ウチの常連女性読者の方々なら、もうヘナヘナ・・・っと力が抜け落ち
てるだろう♪ ちなみに『ラスト・シンデレラ』の飯島直子は、トイレで連続
運動して、女性視聴者から羨望のまなざしを受けたらしい(笑)。
☆ ☆ ☆
ちょっとノリが軽過ぎるので、少しマジメな方向に戻そう。あまりヒネリ過ぎ
るのもよくないのだ。適度に曲がったストレートさと言うと、『ガリレオ』前シ
リーズの第5話、アーチェリーを思い出す所だろう。
ラスト近くのシーンでは、湯川が大後寿々花に「僕は全くヒネくれてない」と
か言うと、「ヒネくれてるように見えるけど♪」と可愛く突っ込まれて、ヒネく
れた認め方をしてた。「不思議なことに、よくそう言われる♪」。ちなみにそ
の時のウチのレビュータイトルは、「愛と矢、ひねくれた直進」だ。
湯川という男は、基本的にはストレートな物理学者だけど、周りからはヒネ
くれた変人に見える。公平に見るなら、元々少し曲がってるし、周囲との関
係の中で曲がり方が増幅するんだろう。そもそも、「そんな事にはさっぱり
興味ない」というようなヒネくれた発言が出るのは、内海や岸谷らが事件を
持ち込んで来るからなのだ。
☆ ☆ ☆
周囲との関係の中で曲がると言えば、野球のボールも似たようなもの。ボー
ルの回転と空気の流れの相互作用で、ボールは曲がることになる(数式記
事の「マグナス効果」参照)。
一方、湘南アースリーズのエースだった柳沢(田辺誠一)の球から、キレ
を奪ってたのは、老化現象とか回転軸のブレよりも、妻・妙子(中田有紀)
への複雑な思いだった。愛、嫉妬、疑惑、哀しみ。。どうして死んだんだ。。
やっぱり他の男と浮気してたのか。天罰だろ。俺は何、考えてんだ。。
つまり、物理現象と言うより、気持ちやメンタルがヒネくれ過ぎてたから、ス
ライダーのキレが無くなる。対処不能で「ジコチュー」な湯川は、美砂に責
任を押しつけて、「キミのせいだ」と逆ギレしてた。あそこ、ファンにとっては
可愛い萌えポイントの一つなんだろう(笑)。マサハルのおバカさん♪、って
感じで。。
☆ ☆ ☆
では、妻がどうしてヒネくれた(=曲がった)行動を取ってたかというと、昭
和の良妻だからなのだ♪ あくまで控え目に夫を愛して、陰ながら必死に
支える。今日が誕生日で、40歳になった女子アナ・中田有紀としては、自
然な役だろう。どっかで見た顔だなと思ったら、そうそう。日テレの早朝4
時の情報番組『Oha!4』でキャスターやってるね。
昭和の良妻は、せっかく夫の台湾行きを準備してたのに、浮気と間違え
られるし、違法な無線電波で点火したストーブで焼死するし、やはり昭和
的な女なのだ。おそらく、着てはもらえぬセーターを、寒さこらえて編んで
たりしたんだろう♪ 『北の宿から』、都はるみ&阿久悠的な世界なのだ。
ま、案外、台湾料理を食べたかっただけかも♪ 美味しそうだったね。あ
るいは、禁じられたローソク遊びにハマってたとか。そりゃ、ママ向け大
ベストセラー小説の『フィフティ・シェイズ』か(笑)。
最後は、妻へのねじ曲がりすぎた曲解もとけ、柳沢のスライダーもキレを
取り戻す。つまり、適度に曲がったストレートさが復活したのだ。宗田=古
田のおかけで、ヤクルト・スワローズに採用されるだろう。「コネかよ!」と
突っ込むのは、曲がった解釈というものだ♪
☆ ☆ ☆
視点を大きく変えると、このドラマ自体もかなり曲がってる。今回だけ見ても、
原作とは相当違うのだ。原作では鈍器による撲殺で、犯人はすぐ捕まって
るし、妻の浮気疑惑に苛立つこともない。また、車にサビを作った水成膜泡
(すいせいまくあわ)消火薬剤がメインのトリックだったものが、ドラマだと無
線電波の話になってる。たぶん、物理の数式や模型を使いたかったからだ
ろう♪
あの半径50mの透明な半球とか、美術さんの芸が細かかったね。と言って
も私の目は、可愛い女子学生2人(逢沢りな、吉倉あおい)・・・じゃなくて、
黒板を見てたけど。
新シリーズ全体をここまで見渡しても、前シリーズの路線からはかなり曲がっ
てるのは明らかで、変人物理学者だったはずの湯川も、突っ込み系のオモ
シロ芸人みたいになって来たのだ♪ もちろん、ボケは美砂。エリートの設
定は、完全に削除されてる。
たとえば、ヒネリの入った次の会話。
「自分から捜査に協力してくれるんですか ♡ 実に・・・」
「面白くない」
あるいは、別パターンのヒネリも入ってた。
「何で日本人じゃないと分かったんですか? それも物理学とか」
「ハハハハハ♪」
「マジか。。」
「まったく関係ない」
そうは言っても、ドラマの基本的な構成、主人公、BGMとか、前シリーズを
しっかり受け継いでるわけで、その意味では新シリーズも、適度に曲がっ
たストレートなのかも知れない。脚本の福田靖、流石の実力だ。実際、第
4話の視聴率もまた大台キープで、20.9%。実に素晴らしい☆
今回の湯川のピッチング・シーンはもちろん、前シリーズの第7話、内海=
柴咲コウがうっとり見とれたボクシング・シーンを意識したものだろう。スト
レートな男っぽさを少しヒネって見せた、上手いロケだった。モーション・キャ
プチャーも本格的で、天井のカメラからも撮影してたし。柳沢もあれだけ身
体に巻き付けて練習すれば、魔球を投げれるようになるはずだ。そりゃ、
『巨人の星』だろ! インド版のアニメはクリケットでやってるらしい(笑)。
☆ ☆ ☆
個人的には、数式をもっとストレートなものにして欲しいんだけど、第1章と
2章をキレイに解読されたのがシャクにさわったのかね(笑)。第3話、第4
章と妙に曲がりくねった数式で、膨大な手間を取られてしまった。
まあ、湯川&岸谷のヒネリ具合には、少しずつ慣れて来たかな。ぴったり
「同期」するのは、まだだけど。ともあれ、グレースホテルのウエイトレス・
田中こなつの制服姿だけで十分萌えたから、私は満足だった。そこかよ!
しかし、田辺誠一を見るとやっぱり、ドラマ『神の雫』を思い出すね・・・って
いうのは、一部の読者の方々へのご挨拶だったりする♪ 「オォ~~ッ!」。
究極のワインを飲んだ時の、遠峰一青の雄叫びが懐かしい。あの爆笑コン
ト・・・じゃなくて名演技から、もう4年なのか。ちなみにワインの本場、フラン
スやイタリアにも、「亀梨ヲタ」の方々は結構いらっしゃるそうだ(笑)。今晩
ネット配信された、リアルライブのニュースより。
それでは、今日はアッサリこの辺で。。☆彡
P.S. 放送翌日、7日の夕方に、かなり曲がった辛口がウリの日刊サイ
ゾーが批判記事を掲載。「ドラマウォッチャーらの感想を見ても・・・
マイナスの意見が圧倒的に多く、視聴率と評判が反する・・・」と
書いてる。
私は、『サイゾー』という雑誌やHPは昔からわりと評価してるし、『ガ
リレオ』が前シリーズの路線から少し「曲がってる」のも確か。特に
今回、原作を大幅に変えてるのも事実で、前からのファンや原作
ファンに違和感が生じるのは不思議じゃない。実際、私自身、新シ
リーズの最初から、時々そういった思いをレビューに書いて来た。
ただ、4話は地面に方程式を書くほどの物理ではなかった、という
のはどうだろう。もし数式記事の追記で書いた解釈が正しければ、
あれは送信電力、受信電力、距離の関係を計算してたはずで、直
後の幹線道路チェックや無線トラック模型と密接に関連したもの。
あるいは50mという距離や150MHzという周波数とつながってる。
おまけに、ネットのあちこちに似たような具体例が載ってるほど、そ
の世界では普通の計算らしい。むしろ、前シリーズから全てを考え
ても、かなり意味のある計算の部類だったと思う。。
cf. 宗教、科学、自然と人間~『ガリレオ2』第1話・幻惑す
虚像=花火を演じる舞台としての生~『ガリレオ2』第8話・演技る
エリートがみだす凡人の心の歯車~『ガリレオ2』第9話・撹乱す
誰が何を救うのか~『ガリレオ2』第10話・聖女の救済(前編)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『ガリレオ2』第1話の数式、誘電体のマイクロ波加熱における電力半減深度
『ガリレオ2』第2話の数式、不覚筋動による水晶振り子の強制振動
『ガリレオ2』第4話の数式、流体中の回転ボールを曲げるマグナス効果などか
『ガリレオ2』第8話の数式、花火の光の入射角&3つの像の位置関係か
『ガリレオ2』第9話の数式、超音波による圧力・密度変化(&ビルの高さ)
『ガリレオ2』第10話の数式、ゼラチン絵の具の濃度や溶解反応速度か
(計 4904文字)
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