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堀内敬三作詞『遠き山に日は落ちて』の謎(まどい、楽し、題名、初出)

RUN 12km,1時間01分44秒,平均心拍149

   

失敗した。。前から指摘してるように、ネットってものは、新しくて簡単な情

報には強いけど、古くて詳細な情報には弱い。まあ、ネット自体が、一般人

レベルだとたかが20年ほどの歴史しか持ってないから当然とはいえ、あ

らためて落胆したね。やっぱ、古くて詳細な情報については、あと数十年く

らい図書館が圧倒的に優勢か。行くのも調べるのも面倒だけど (^^ゞ 図書

電子化は遅いし、著作権は厳しいし。。

       

さて、今日は既に9月12日になったけど、昨日は9月11日で、東日本大震

災から2年半の節目。地震、原発、放射能関連で記事を書こうとしてたのに、

ウッカリ余計な(?)ものに気を取られてしまった。ま、記事内容のローテー

ション的には、わりと良かったかな。

           

今期、非常に評価が高いドラマ、『Woman』が最終回ってことで、PCをいじ

りつつ、音声中心に「チラ見」してしまったのだ。2週前の第9話以来、2回目

で、相変わらずほとんど物語は理解してない。小春(満島ひかり)が将棋好き

で、鬼才・升田幸三の本まで愛読したっていう、「細かすぎて伝わらない」コネ

タは分かったけどね♪ 

          

題名、内容、CM、すべて完全に大人の女性をターゲットにしたこのドラマ。

最後はもちろん、女性が大好きなハッピーエンドで、小春の病気が治り、病

院から家に戻って、望海(鈴木梨央)と陸(高橋來)と手を取り合って、仲良

く終了。

           

まさに、誰でも知ってる挿入曲『遠き山に日は落ちて』のサビの歌詞を表現

して、キレイに終了したわけだ。卓袱台(ちゃぶだい)や囲炉裏(いろり)の

周りで、家族が団欒(だんらん)するイメージ。懐かしくて、ホッとするね。歌

詞も曲も、セピアを基調にした昭和的な映像も。。

        

   いざや 楽し まどいせん まどいせん ♫

    

    (原曲: ドヴォルザーク作曲・交響曲第9番『新世界より』・第二楽章)

      

           

           ☆          ☆          ☆

最後の「まどいせん」が、「円居せむ」、つまり、「輪になるように一緒に集まっ

て、仲良く楽しもう」という意味だということはすぐ分かるし、ネット上の意見も

ほぼ一致してる。「円居」+「せ」(するの未然形)+「む(ん)」(意志を表す助

動詞)ってことだ。

   

ところが、サイトによっては「ま『と』いせん」と書いてて、「ま『ど』いせん」と

どちらが本当なのか、あるいは両方の形があるのか、よく分からない。辞書

を見ると、「まどい」を古くは「まとい」と言ったとかいう情報があるけど、堀内

敬三が元々どちらで作詞したのかがハッキリしないのだ。

   

一番しっかりした説明は、『池田小百合 なっとく童謡・唱歌』に書いてある

が、それでも、なぜ昭和50年(1975年)の『改訂新版 中学生の音楽3』

(音楽之友社)掲載の曲『家路』を正しいものとするのか分からない。

       

有名な出版社が出した教科書ではあるけど、数学の教科書の説明でさえ

統一されてないのが現実だ。堀内が創った会社(社名は変更)とはいえ、作

詞から半世紀も経って出した本がなぜ根拠になるのか、理由が分からない

のだ。作詞から数年以内と思われる著作ならともかく。

          

ところで上に、『家路』と書いたけど、この歌詞の題名(タイトル)が何なのか

についても、「家路」と「遠き山に日は落ちて」と2種類ある。昔は「家路」も

あったけど今は普通「遠き山に・・・」、といった感じの説明なら見かけたもの

の、最初はどちらだったのか、なぜ、何時2つになったのか、その辺りの信

頼できる情報が無い。

       

一般サイトの不確定情報なら、最初は「家路」だったとされてるけど、出典

や根拠が示されてないのだ。ちなみに、同じ曲で野上彰が作詞した『家路』

は、堀内より後らしいけど、これまた信頼できる情報が見当たらない。何と

も、雲をつかむような状況なのだ。。

           

    

         ☆           ☆          ☆

さらに、「まどいせん」の直前は、「楽し」なのか「楽しき」なのか、その点も分

かれてる。メロディや、歌った感じから考えると、明らかに「楽し」だと思うけど、

それならどうして不自然な「楽しき」で書いてるサイトがいくつもあるのか、分

からない。

  

前出の『なっとく童謡・唱歌』には、「二番の歌詞は『いざや楽し夢を見ん』な

ので、『楽しき』は間違い」と断定してある。しかし実際には、一番も二番も

「楽しき」になってるものがあるのだ(歌詞検索ですぐヒットするサイト)。

     

最後に、作詞された年、あるいは発表年がまた曖昧。ネットのあちこちに、

「1932年頃、雑誌の付録で」といった非常に似た説明があるものの、どこ

も出典や根拠を示してない。おそらく、雑誌は『音楽之友』(現在は『音楽の

友』)だと思うけど、その方向から検索オプションを使って調べても情報ゼロ。

     

ちなみに『なっとく』には、初出は「─大正末ごろ」とだけ書かれてる。出典は

金田一春彦・安西愛子編『日本の唱歌〔中〕大正・昭和篇』(講談社文庫)。

大正の最後(15年)は1926年だから、1932年頃というネット情報とあま

り一致してない。出典も一応あるし、直感的には「1926年ごろまでに」とい

う説明が妥当のような気がする。

         

結局、初出の文献が大きな鍵を握ってるけど、まさにそれが不明だから、図

書館でも探しにくいだろう。という訳で、詳細をご存知の方が、出典や信頼で

きる情報と共に正解を教えて下さるのを待つとしよう♪ ま、私も今度、図書

館に行った時に調べてみるかも。。

        

 

P.S. 『Woman』最終回の平均視聴率は16.4%。全11話を通じた最高

     で、有終の美を飾った。

     

      

          ☆          ☆          ☆

ってことで、もう時間が無いから、ランニングについては一言だけ。今日も

12kmだけ走ったけど、まだシーズン・インして間もないのに、早くも疲れが

溜まって来たようで、妙にしんどかった (^^ゞ 10km以下ですぐ止めそうに

なったほど。

     

心拍や呼吸はそれほどでもないから、自転車でほとんど使ってなかった筋

肉が疲れたのかな。太腿の裏、ふくらはぎ、背中とか。。それでも、気温が

23度くらいしかなかったおかげもあって、何とか12km完走できた♪ まあ、

小雨まじりで湿度100%に近かったから、蒸し暑く感じたけどね。

       

トータルでは1km5分09秒ペース。ぎりぎり、ジョギングではなく、ランニン

グのスピードだね。5分10秒以内。といっても、論外の遅さだし、まだ距離

も伸ばして行かなきゃいけないから、今月もなかなか大変だ。ま、残暑はあ

と10日間くらいで終了のはず♪ スポーツの秋に向けて、頑張るとしよう。

ではまた。。☆彡

    

      

  往路(2.40km)   13分10秒   心拍134

  1周(2.14km)   11分11秒      147  

  2周           10分59秒      152

  3周           10分39秒      156

  4周(0.78km)    3分55秒      158

  復路           11分50秒       158

計 12km 1時間01分44秒 平均心拍149 最大心拍163(ゴール時)

                

                                    (計 2775文字)

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