ビートルズの名曲『ヘイ・ジュード』、誰のための曲なのか
今週から4週間は、「お引越し」その他で忙しいので、字数制限を2万字から
14000字に変更。ところが既に3日間で9000字弱書いてしまったので、
残り4日で5000字強しか書けない。1日平均、僅か1300字ということだ。
当然、本格的な記事は全く書けないけど、単なるつぶやきを連発するのも
ビミョーな所。そこで、元・ビートルズのポール・マッカートニー来日記念って
こともあって、彼の代表曲の一つ、『ヘイ・ジュード』の「ジュード」とは誰なの
か、あるいはより広く、誰のための曲なのか、英語版ウィキペディアの記事
の解説をまとめてみよう。
その記事は、英語版ウィキで1000本に1本しかない「秀逸な記事」に選ば
れてるし、出典もしっかりしてるので、それなりに参考になると思う。もちろん、
ビートルズは英国出身だし、メンバーは英米中心で活躍して来たわけだ。
ポールが去年のロンドン五輪でこの曲を歌った姿も、記憶に新しい所だろう。
公式にはポールとジョン・レノンの共作となってるけど、実際は歌詞も曲も
(ほとんど)ポールが作ったようだ。。
☆ ☆ ☆
さて、1968年・夏の発表で大ヒットとなった「ヘイ・ジュード(Hey Jude)」
とは、誰のための曲か? もちろん、結果的にみんなのため、という考えは
当たり前。そうではなく、作曲の際、主として誰のために作ったのか、という
話だ。おそらく、ジュードー(Judo : 柔道)ではないだろう♪
まず、その記事でも一番強調されてるし、「定説」扱いとされてるのが、ジョ
ン・レノンと前妻シンシア・レノンの息子・ジュリアン(Julian、当時5歳)を慰
めるため、という説明。
当時、ジョンはオノ・ヨーコを選んで、シンシアと別れたばかり(正式な離婚
は半年くらい後)。ポールは、シンシアやジュリアンと仲が良かったようで、
ある日突然、2人の家を訪問。そこに向かう途中の車で作った曲で、元々
は、「ヘイ・ジュールズ」(Hey Jules)というタイトルだった。その後、歌い
やすくなるという理由で、「ジュード」に変更したらしい。
この説は、彼ら3人がほぼ認めてるようだ。幼いジュリアンが知ったのは約
20年後で、1996年には、レコーディング用の譜面をオークションで競り
落としたとの事。25000ポンドだから、当時の為替レート(1ポンド、170
円ほど)だと、430万円ほどになる。自分のための名曲だと信じてるからこ
その事だろう。
☆ ☆ ☆
続いて第二の説は、ジョン(John)が唱えてるもの。「深層意識」的に、ポー
ルが自分を励ましてくれてる曲だというものだ。
つまり、シンシアと別れた後、オノ・ヨーコとの新たな人生を頑張って・・・と
いう意味。上の「ジュリアン慰め説」と矛盾はしてないけど、ちょっと妙な感
はある。むしろ、後ろめたさがあったジョンがそう思いたかったのかも。実際、
ポールは「意識レベルでは」、ジョンを励ましてくれなかったそうだ。
更に、第三の説は、デイリー・エクスプレスのジャーナリスト、ジュディス・
サイモン(Judith Simon)のため(?)だというもの。ただ、説明が僅かで
文章も曖昧だし、この女性の情報もネットでなかなか見当たらない。
そして第四の説が、ポールと長年、親密な関係にあった女優・ジェーン・アッ
シャー(Jane Asher)のため、という考えで、これはジョンのもう一つの考え
でもある。
実際、ジョンがポールに、「これは自分(ジョン)のための曲だと思う」と語る
と、ポールはそれを否定。これは自分自身(ポール)のための曲だと語った
らしい。ポールの浮気のせいで(?)、ジェーンの側から婚約破棄した頃だ
から、彼女を慰めると共に、ポールが自身をも励ましてたという意味だろう。
ジェーン本人は、ずっと口を閉ざしてるそうだ。。
☆ ☆ ☆
ジョンが絡む説明(第二&第四)について、日本語のウィキは、おそらく英
語版からの翻訳を(たぶん二ヶ所)間違えてる。
英語の「he」とか「him」、「himself」が指すのが、ポールか、ジュリアンか、
ジョンなのか、文章の中の場所によって変わってて、そこを誤読してるようだ。
あるいは、誤読した説明を何かの本かサイトで読んで、それを出典に書いて
ないのかも知れない。
もちろん、私はビートルズについてほとんど素人だから、私の側が何か誤解
してる可能性もある。ただ、普通に英文解釈するなら・・という話だ。興味の
ある方は、英語版ウィキの該当箇所(ジョンが絡む7行)を自分で読んでみる
ことをお勧めしよう。
では、今日はこの辺で。。☆彡
(計 1879文字)
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