池上彰&細川元首相、都知事選出馬をめぐるやり取りの解釈など
今日は特に書くことが見つからないから、間近に迫った都知事選の話でも
書こうかと思ったが、時間も無いし、普通に報道されてる事以上の話を書け
そうにない。そこで、少し脇道に逸れて、細かい部分に突っ込んでみよう。
都知事選そのものではなく、その出馬をめぐるやり取りが個人的に興味深
かったのだ。「細かすぎて伝わらない」ネタかも知れない♪
事の発端は、産経新聞HPの1月10日の記事、「都知事選 細川氏からの
出馬打診に池上彰氏が逆提案 『細川さんが出た方が・・・』」。私はたまたま
ネットで流し見して、意外な話だなと思ってたのだ。これではまるで、池上が
細川陣営を応援(orサポート)してるみたいだけど、そんな話はこれまで聞い
たことが無い。池上のことはあまり知らないが、中立的な人気ジャーナリスト
の姿の裏で反原発の活動家だったのか?、と思ってしまった。
池上本人の弁明によると、それは誤解だということらしい。しかし、まずは産
経の文章を見てみよう。現在もまだ公式サイト上で無料公開されてる記事か
ら、そのまま引用する。
「細川氏周辺によると、細川氏は今年に入ってジャーナリストの
池上彰氏(63)と会談し、出馬を打診したが、池上氏は逆に
『細川氏が出た方がよい』などと立候補を促したという。細川氏
らは『池上氏が最適の候補者だ』として、引き続き出馬を要請し
ている」
☆ ☆ ☆
これに対して、池上彰が反論したのが、『週刊文春 1月30日号』(23日発売)
の連載「そこからですか!?」。産経は記事を書く前に、自分に対して取材しな
かったそうで、裏付け取材という基本が出来てない記者に対する不満を2ペー
ジにわたって書いてた。
この種の話題で、本人への取材がどれほど有効かは微妙な所だが、一応
本人にも聞いてみるのは、確かに基本「かも知れない」。ただ、池上自身も、
記者を批判する際、担当記者に直接確認した形跡がない。これは、池上が
何かを批判する時によくある構図なのだ。その批判が自分自身に跳ね返る
点をほとんど考慮してない(一度だけ考慮してたのを読んだ)。
ちなみに私自身は、本人への取材は「絶対に必要」なものとは思ってないし、
単なるブロガーの私が池上に聞いても返答はないだろうから、取材してない
わけだ。だから、「池上が産経の記者に取材してない」こと自体は別にいい
のだが、それでいて、「記者が自分に取材してないのを批判する」のは不整
合だろう。。
☆ ☆ ☆
一方、記事の内容と事実の違いについて。池上によると、事実は次のような
ものだったらしい。細川らと会談したのは事実で、都知事選出馬の話も確か
にした。細川が都知事選出馬を池上に促したのも事実。ここからが重要だ。
池上は断った後、「細川さんこそ、最近週刊誌が出馬するのではないかと書
いていますが、どうなんですか」と言ったらしい。これは「問い返した」だけな
のに、産経の記事では「促した」ことになる、という主張なのだ。「促した」とい
うのは、細川をかつぎ上げたい同席者達の(間違った)解釈か、同席者また
は記者の(意図的)歪曲だろうという書き方だった。
しかし、自分が出馬を促された後、「細川さんこそ・・・」と応答したのなら、問
い返したと言うより、「促し返した」と解釈する方が普通だろう。産経の記事は、
池上にとっては不本意だろうが、第三者的に見てそれほど間違ってるわけ
でも歪曲してるわけでもない。少なくとも、メジャーな週刊誌の連載を2ページ
丸ごと使って批判するほどの落ち度でもない。
そもそも産経は一応、「周辺によると・・・促したという」と書くことで、単なる伝
聞だという点は示してある。おまけに池上が書いた記事の冒頭では、細川を
批判する読売新聞だけを偏ってるとして批判。細川を支持する朝日や毎日に
は何も言わないのだから、細川サイド、反原発よりに見えてしまうのは事実だ。
では、池上はどう答えれば良かったのか。特に正解は見当たらないが、例
えば「細川さんこそ・・・」という代わりに、次のように言えば誤解が減っただ
ろう。「細川さんは、本当の所、どうなんですか。出馬するのではないかと
週刊誌が書いていますが」。
決定的に違うのは、「こそ」と「は」だ。「細川さんこそ」と言うと、自分に対する
出馬要請をそのまま返したことになるが、「細川さんは」なら、質問を返した
だけだということが分かりやすいわけだ。。
☆ ☆ ☆
という訳で、万が一にも無いだろうが、もし超多忙な池上さんがこの記事をお
読みなら、簡単な反論をお待ちしています♪ テレビはほとんど見てません
が、朝日新聞の連載、「新聞ななめ読み」は結構読んでますよ。あと、「引き
続き出馬を要請」という話はどうなったんですか?
ちなみに以前、勝間和代のエッセイを批判した時も本人に呼びかけたが、残
念ながら応答は無かった。まして、ネット上の交流にあまり積極的ではないら
しい池上(byウィキペディア)だと、やり取りはほぼ不可能だろう。
なお、今週の『クロススペース』では、美青年が12歳の女の子に「可愛い」
と萌えてた(笑)。風船ガム100個のプレゼントが、「夢がある」とか「一番」
という話だったから、ファンは早速、風船ガムを200個送るべきだろう。ホン
トに喜んでもらえるかどうかはさておき♪
・・・っていうのは一部の読者の方々へのご挨拶なのだ。ではまた明日。。☆彡
P.S. 都知事選は大方の予想通り、舛添要一が圧勝。細川と宇都宮の票数
を足しても、舛添に届いてない。左派系など、細川を持ち上げてた一部
週刊誌が何と書くのか、興味深い所だ。TOKYO MXの選挙特番では、
池上が舛添に「飛び入り」質問。舛添は事前に、池上のインタビューを
断ってたのだと、池上が番組で暴露したらしい。日刊ゲンダイは池上の
「聞く力」を絶賛してるが、このメディアは反・舛添、親・細川の姿勢だか
ら、注意する必要がある。
(計 2405文字)
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