第3回・将棋「電王戦」、MVPはデンソーのロボットアーム「電王手くん」か♪
見なくて良かった・・・。見てたら今年もまた、ハマってたね♪ 隠れ将棋ファ
ン、半ば理系のマニアック・ブロガーがどうしても気になってしまうのが、プロ
棋士vsコンピューターの将棋対決、「電王戦」(でんおうせん)。今年の第3
回は、ニコニコ動画の総視聴者数が213万人に達したそうだけど、私は全
く見なかった。面白くないからじゃなく、面白すぎて生活が崩れちゃうから(笑)
去年、「ちょっとだけ見よう」と思ってアクセスしたら、なかなか目を離せなく
て困ったのを反省。単なるニュース記事さえ、わざと見ないようにしてたけど、
それでもまたプロ棋士が苦戦してることは伝わって来てしまう。また、負ける
のか・・・と思ってたら、案の定、結果は棋士の1勝4敗で、団体戦としては大
敗。去年は1勝3敗1分けだったから、さらに悪い成績になってるし、第1回
の米長永世棋聖から3年連続の完敗になってしまった。
すべて終わった後の全体記者会見で(?)、第2局に勝利したソフト「やねう
ら王」の開発者、磯崎元洋は、ハッキリした表現は避けつつ、延々とハンディ
キャップの話をしたらしい。駒落ち(香落ち)とか、後手1手待ち・先手2手指し
とか。要するに、負けたプロ棋士達を前にして、ハンディをあげるから研究し
なさいと言ってるようなもの。この方、対局前には、人間に不利なソフト差し替
え騒動で批判を招いた経緯もあった(後に撤回)。
「衝撃」を受けて、ネット上の反応を見ると、予想通り2通りに分かれてた。
「驚く」か、感心するか♪ 私は両方だ。ブログを見ても、かなりクセのある
人だけど、頭も口も達者で研究熱心なのが分かる。まさに「タレント」的。そ
う言えば元々、英語の「talent」の意味は「才能」だった。。
☆ ☆ ☆
まだ、公式戦の数は少ないから結論を出すのは早いけど、コンピュータの発
達の速さを常識的に考えれば、ここからプロ棋士が巻き返すのは難しそう。
それどころか逆に、名人、竜王が出場して負けてしまう可能性は十分ある。
来年、もう1回だけ似たような形の5vs5の勝負をして、それでも人間が大敗
したら、再来年に竜王が出場すべきだろう。主催の読売新聞はかなり難色
を示すだろうけど、歴史的に見て、名人の方が格上。で、竜王も負けたら、最
後の砦、名人(朝日新聞&毎日新聞)が登場。それでも負けたら、日本将棋
連盟は解散、プロ棋士は失業ってことで♪ コラコラ。
真面目な話、「ハンディ」かどうかはさておき、もう少し人間側に有利な条件
への変更はあり得る。第4局で負けた森下卓九段は、(頭の中だけでなく)
盤と駒を使っていいルールにしてくれたら勝つ、と強気で語ってた。
これは、将棋の美学的には引っ掛かるけど、コンピュータとの対戦に限れば
アリだなと思う。少なくとも駒落ちや二手差しとかよりは、遥かに対等の平手
将棋に近いし、見る側も面白いはずだ。。
☆ ☆ ☆
一方、私が今回、一
番興味を持ったのは、
対局者(人間とコン
ピュータ・ソフト)より、
「対局腕」だった♪
新登場、「電王手くん」
(でんおうてくん)。デン
ソーの子会社、デン
ソーウェーブの垂直多関節ロボット「VS-060」をベースに、一部開発・改良
したものらしい。コンプレッサーで駒を吸着、1mmのズレもないというお話。
写真は、Youtubeの公式動画からキャプチャーさせて頂いたもの。上はちょ
うど、記念すべき初対局の開始時に、「お辞儀」してる姿だ♪ 頭を下げる代
わりに、腕を下げてる。この礼儀正しい動きには、みんな驚いたり笑ったりし
てたけど、私は挨拶が一瞬遅れた所にある意味、「人間らしさ」も感じた。
本当に機械的に反応するなら、目の前の菅井竜也五段とほとんど同時に出
来たはず。ところが電王手くんは、あえて(?)数秒遅れの挨拶をしてた。まず
「姿勢」をきっちり正して「背筋」を伸ばした後、頭(=腕)を下げたのだ。人間
らしい動きをするのはまだ苦手なんで、お手柔らかにお願いします。そう、謙
虚な態度を示したように見えた♪
トラブルでちょっとだけ止まったらしい点も親しみが持てるし、音も静か。複数
のカメラやセンサーを使って、人間の安全性を確保してる点も good。
左は、プロも使う
「大橋流」の順序
で駒を並べる姿。
ちょっと首を傾げ
て身体をくねっと
ヒネる感じの仕草
が、可愛かったり
する。これ、いず
れ美女のアンドロイドになるんじゃないかな♪ プロ棋士が買ったら、「お持
ち帰り」可能。ただし、汚さないように、とか(笑)。オイオイ。
左は記念すべき初
めての手、8四歩を
差した瞬間。動きが
速くてブレてしまっ
てる。ソフトは習甦
(しゅうそ:作成者は
竹内章)。これが美
しい女性の腕になるまで、あと10年。全身仕様で値段が安くなって、私が買
えるまで、あと30年か(笑)。買ってどうする!
もちろん、「組む」のだ♪ 今朝の朝日新聞によると、「ソフトが人間より強くなっ
たチェスでは、人がソフトと組んで対局する『アドバンスドチェス』が行われ、人
やソフトが単体で戦うよりも強さが増すことが分かっている」とのこと。美女ロボ
と合体すれば、新たな快感が得られるのだ。。
☆ ☆ ☆
肝心の将棋の内容については、とりあえずスルーしとこう。いや、また喋り出
すと、ズブズブとハマっちゃうから (^^ゞ
ちなみに2月に開催された第1回・囲碁電王戦では、人間の圧勝というか、
まだ対等に戦える状況になってない。私は囲碁も一応ちょっとやってたから、
老後の趣味は囲碁にしようかな♪ 知的ゲームで機械に全く勝てない状況
は、人間としてやっぱ不愉快だもんね。
とにかく、機械が人間社会のあらゆる分野に進出してくる、怖い世の中になっ
て来た。「共生」とかキレイ事を言ってられる期間は、あまり長くない気がする。
ま、美女アンドロイドに支配されるのなら、悪くないかも♪ 人間の男を手玉に
取る悪女ロボット。ただし電池切れの時間を狙って、密かに反撃するとか(笑)
なお、本物のMVPは電王手くんではなく、第1局のソフト開発者・竹内章と
なった。拍手、拍手♪ まるで品格溢れるプロ棋士みたいに、絵になる方だ
と思う。それでは、今日はこの辺で。。☆彡
(計 2520字)
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