精神疾患(障害)の病名変更~DSM-5訳語(英語付)&自転車
BIKE 31.1km,1時間14分,平均心拍127
まだブログのトラブルが直らない。。読者向けの閲覧ページは一応、直ってる
ようだけど、執筆欄の調子がおかしいから、すごく不安でストレスもあるのだ。
まあ、過去の経験上、いつの間にか直る短期的な不調だから、「障害」とか
「病気」というより、「症状」と言うべきか。。
さて、機械にせよ人間にせよ、世の中にせよ、良い状態と良くない状態があっ
て、常に変化し続けてる。より正確に言うと、非常に良い状態から非常に良く
ない状態まで、連続的な分布(スペクトラム)&変動があるのだ。
もちろん、各部分、要素、側面によって、状態の良し悪しは違うから、全体の
評価は困難な作業となる。特に、人間の「心」を扱う場合はデリケートな作業
で、絶えず論争や試行錯誤、微調整が続いて行くのだ。。
☆ ☆ ☆
心の病を分類して名づける作業において、過去20年、世界的に普及して来
た標準マニュアルが、米国精神医学会(APA)の『DSM』。『Diagnostic &
Statistical Manual of Mental Disorders』(精神疾患の診断・統計マ
ニュアル)で、ここ10年以上は
テキスト改訂版である『DSM-
Ⅳ-TR』が使われてたが、去
年(2013年)の6月、第5版で
ある『DSM-5』の英語版が発
行された(左はwikipediaより)。
日本語訳は現在作業中。
ちなみに、なぜか第何版かを示
すローマ数字がアラビア数字に
変わってるのはいいとして、まず問題になるのが「Disorders」の訳語。上の
マニュアルの訳本タイトルでは、「疾患」となってるのに、本の中身では「障害」
と訳されてる。
この疾患と障害の違いがまた難しいわけだが、昨日(2014年5月28日)、
日本精神神経学会が公式発表した「DSM-5病名・用語翻訳ガイドライン
初版」では、「disorder」という単語を含む病名の訳語が一部、「障害」から
「症」へと変更されたのだ。
☆ ☆ ☆
例えば読売新聞のニュース記事の見出しは、「子どもの病名、『障害』の多くを
『症』に変更」。「分かりやすい言葉を使うとともに、患者の不快感を減らすのが
狙い」で、「親子がショックを受けたり、症状が改善しないと思われたりすること
に配慮した」とまとめてある。
精神神経学会のpdfファイルを読むと、それ以外に、心の病に関する各専門学
会の間でも温度差があったようだし、当然、各専門家による見解の相違もある。
おまけに、そもそも『DSM-5』自体に対する批判も少なくないから、少なくとも
今後5年間くらいは混乱が続くだろう。
実際、なぜか新聞社のニュースには書かれてないが、今回の指針は単なる
「初版」。「連絡会では、今後もさらに会員の意見を参考にしながら、DSM-
5の病名・用語に関して検討を加えていく予定である」と締めくくられてるのだ。
再検討の中で、また微調整とか復活劇が生じるのだろう。。
それでは以下、新たな「病名」(下の赤字)の中で代表的なものについて、ピッ
クアップしてみよう。「病名」というのは、元の指針の見出しから使われてる言
葉なので、念のため。日本語名のスラッシュ「/」の後に書いてるのは、既に
普及してる今までの名称で、しばらく併用または併記になるみたいだ。一方、
「(DSM-5)」と書いてるのは、第5版における新たな名称。
言語症 / 言語障害
(Language Disorder)
自閉スペクトラム症 / 自閉症スペクトラム障害
(Autism Spectrum Disorder)
注意欠如・多動症 / 注意欠如・多動性障害
(Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder)
うつ病(DSM-5) / 大うつ病性障害
(Major Depressive Disorder)
分離不安症 / 分離不安障害
(Separation Anxiety Disorder)
パニック症 / パニック障害
(Panic Disorder)
全般不安症 / 全般性不安障害
(Generalized Anxiety Disorder)
強迫症 / 強迫性障害
(Obsessive-Compulsive Disorder)
解離性同一症 / 解離性同一性障害
(Dissociative Identity Disorder)
なお、統合失調症(Schizophrenia)や双極性障害(Bipolar Disorder)、
心的外傷後ストレス障害(Posttraumatic Stress Disorder : いわゆる
PTSD)などについては、変更なし。各種のパーソナリティ障害(Personality
Disorder)も、一部を除いて変化なし。
一方、性同一性障害が「性別違和」(Gender Dysphoria)になったように、
元の英語と病気の概念自体が大きく変化したものもある。また、アスペルガー
障害(Asperger’s Disorder)のように、独立した分類としては消えたように
見えるものの、自閉スペクトラム症の中に一応回収されてるものもある。
いずれにせよ、個別の疾患については、またDSM-5関連の別記事で詳し
く書いて行きたいと思ってる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆ ☆ ☆
最後に、今日の自転車について一言だけ。ドラマとブログ執筆があったから、
早めにちょっとだけ公園で走ったんだけど、人が多くて話にならなかった。自転
車コースを人や犬がふさいでたり、横切ったり、自転車が逆走して来たリ。。
まあ、公園だから文句も言えないので、大人しく細心の注意を払って走って来
た。さんざんブレーキをかけるハメになったわりには、そこそこのスピードを維
持できてるし、心拍も低いと思う。気温23度、湿度75%。ランニングだったら、
かなりキツかっただろうね。
週末には久々に、自転車友達と長めの距離を走る予定♪ ではまた。。☆彡
(計 2593字)
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