蓮實重彦のサッカー批評、「W杯の限界」(朝日新聞)&5日連続ラン
(20日) JOG 11km,58分25秒,平均心拍 151
消費エネルギー 542kcal (脂肪 87kcal)
以下の文章は、4年前の記事への追記として書き始めたものだが、長くなっ
たので、こちらの新記事に移すことにした。内容的に、ごく簡単なまとめと感
想を書き添えた程度のものなので、悪しからずご了承を。。
ちなみに、4年前のW杯記事(南アフリカ、2010)と、3年前のなでしこW杯
優勝記事(ドイツ、2011)は以下の通り。一昨日からまた、かなりのアクセス
を頂いてる。
サッカーのみが「運動する知性」(蓮實重彦)&『ホタルノヒカリ2』第2話
(☆16年5月18日の追記: 蓮實の三島由紀夫賞受賞と記者会見について
は、上のなでしこ記事でコメントを追記しておいた。)
☆ ☆ ☆
さて、2014年7月19日の朝日新聞・朝刊オピニオン欄には、3分の2ページ
使った蓮實重彦(はすみしげひこ)のインタビュー記事、「W杯の限界」が掲載
された。78歳、仏文学者、映画評論家、スポーツ批評家として知る人ぞ知る
大御所的存在で、元・東京大学総長でもある。
色んな意味で非常に「偉い」人で、「お偉い」人、怖い人と感じられることもあ
るだろうが、面白くて愛に満ちた人でもある。ただし、蓮實の「實」という漢字
を、「実」とか「見」と書いてしまうと、ご機嫌を損ねるのでご注意あれ♪
基本的な「蓮實節」は今まで通りで、サッカーにおける遊び(ゲーム性)や楽
しさ、途方も無い意外性の重視。逆に、勝利至上主義や国家主義の批判。
今回、「うそのように思いがけないことが、ピッチで起こる瞬間を目撃」させて
くれたのは、オ
ランダ-スペイ
ン戦のファンペ
ルシーのヘディ
ング・シュート
のみ、との事。
参考として、
画のキャプチャー
画像を貼らせて頂こう。長いクロスから、派手なダイビング・ヘッドがループ
シュートみたいにフワッと決まったもので、ガラーンとした構図的にも、確か
に意外感がある。少年たちが無邪気に草原でボール遊びしてるような絵だ。
興味深いことに、蓮實は同じこの試合で、スペインの世界最高レベルのGK・
カシリャスが5失点した点については「見たことを一刻も早く忘れたい」そうだ♪
アンビヴァレント、両面価値的な視聴体験ということか。
☆ ☆ ☆
決勝戦のドイツ選手・
ゲッツェのシュートも
見事だが、まだスター
予備軍にすぎないか
ら驚きがない、とのこ
と。この辺り、蓮實の
「超一流主義」がよく
表れてる。サッカーに限
らず、単なる一流やそれ以下には冷めた態度が多い。FIFA公式動画より。
胸トラップからの、角度の無いボレーシュートは鮮やかだったが、確かにそれ
ほどの驚きはない。実際、コロンビアの得点王、ロドリゲスのシュートと同等と
も言える。
(☆追記: FIFAの投票で最優秀ゴールがロドリゲス、2位がファンペルシー。)
ちなみに、日本の本田の1ゴール、1アシストについても、わりと高めの評価
を示してた。「彼が日本代表の最低限の名誉を守りました」。私も、本田の出
来については、あまりにも悪く言われ過ぎてると思う。まあ、それは期待の強
さの裏返しでもあるんだろうけど。
☆ ☆ ☆
「『ゲーム』ではなくなるから・・・負けないための真剣勝負など、見ていて興奮
するはずもない」という考えはビミョーだが、前回の岡田サッカーよりザッケロー
ニ監督の姿勢の方を評価する姿勢には、私も賛成だ。
ただ、それを勝利につなげるには、時間も選手の能力も足りなかったし、選手
も含めて大部分の人は、どうしても目先の結果、勝敗を最重要視する傾向が
ある。もちろんザック自身も、追い詰められるとパワープレイの真似事をしたり
するのだ。評論家やアーティストではない、現場のプロフェッショナルだから。
ドイツがブラジル相手に7点取ったことについて、「あれはもうサッカーではな
い」、「醜い失敗」、「誰かがドイツ代表の精神分析をやらなくてはいけない」、
「何かが壊れるし、人の道からはずれているとしか思えない」とまで強く批判
してる点は興味深い。どこにでもあるブラジル批判ではなく、ドイツの側の責
任を厳しく問いただしてる。FIFA公式動画はこちら。
と言っても、ドイツの側にとっても、僅か7分ほどの間の異様な展開だったと
思うし、5-0になった後は自重気味だったわけだ。無意識の破壊衝動、攻
撃本能が偶然と重なったことによるもので、別に意識的なサディズムや悪趣
味ではないはず。もちろん、ブラジルが点を取り返そうと、前のめりになった
からでもある。そもそも1点取られるまで、ブラジルの方が攻撃的だったのだ。
ちなみに私は、試合終了間際、ブラジルのオスカルの1点にウルッとした。
何と哀しい得点シーン。。
苦笑するのは、ネイマールの骨折を悲惨さの象徴として挙げる一方、スアレ
スの噛みつきは「一種のかわいげを感じ」たそうだ♪ ただし、日韓W杯のロ
ナウドみたいに「おちゃめと言えるかどうか」は分からない、とのこと。まあ、論
外の行為だけど、確かに非常に意外な行為で「動物的」、それでいて陰惨で
はないから、お気に入りなんだろう。。
☆ ☆ ☆
「二十数年ぶ
りに心から応
援」したチーム
は、ボスニア・
ヘルツェゴビ
ナとの事。
1914年、第
一次世界大戦
の引き金となったサラエボ事件から100年後に、日本ともつながりの深いオ
シムの尽力もあって、民族対立を乗り越えて初勝利(イランに3-1)。これが、
真夜中の二度の涙につながったそうだ。
凡人の私としては、同じアジアのイランの敗北、日本と同じく1分け2敗でグ
ループ最下位という結果の方が気になったが、蓮實は流石、近現代の歴史
や政治への関心も強い大知識人。あのチームの魅力あふれる運動感が継
承され、発展して行けば、気が変わって、「またW杯を熱心に見ることになる
かもしれませんね」。
ただ、この終わり方は、聞き手の太田啓之&金重秀幸記者の構成によるも
のだろう。「何とも陰惨なW杯」、「血生臭さ」、「サッカーは死んだ」。。いつも
以上にネガティブな言葉が並んでたから、最後に少しホッとさせる柔らかい
言葉を持って来ただけだと推測する。
まあ、本人も一応認める通り、かなり「変な人間」だから、ヒネリまくった芸術
批評として、軽めに笑って受けとめればいいわけだ。稀少価値は間違いなく
あるから、「次回のW杯まで私が生きているかどうか」などと言わず、あとW杯
5回分くらい、お元気な蓮實節を聞かせて頂きたい。。
☆ ☆ ☆
最後に、昨日の走りについて一言だけ。5日連続の細切れランで、衰えた身
体にはキツかったけど、梅雨末期の涼しさが助けてくれた♪ 久々の心拍測
定にも成功。遅いジョギングなのに、心拍、高っ!
まあでも、この5日間でちょっと身体が慣れて来たね。って言うか、そろそろ
ヒルクライムその他(笑)に向けて、身体を絞り込まなきゃヤバイのだ。右膝
外側の痛みはいまだに残ってるけど、昨日だと2回、ピリッと痛んだ程度だか
ら、ひどくはない。ただ、もともと大好きな下り坂で飛ばせないのが辛い所。。
トータルでは1km5分19秒ペース。気温は低めで23度だけど、湿度が92
%あったから、汗ビッショリ。最近は毎回、走り終わった直後に水浴びを楽し
んでるのだ。夏っぽくて、いいね♪
今回から、消費エネルギーとその内の脂肪分も記事トップに掲載開始。体重
や体脂肪率も載せてもいいけど、測るのがダルイのだ。体脂肪率の4点測定
(両手両足)は、走るよりダルイかも(笑)
あぁ、楽しい3連休も今日限りか。。それでは、今朝はこの辺で。。☆彡
往路(2.4km) 13分29秒 心拍136
1周(2.14km) 11分29秒 148
2周 11分03秒 155
3周 11分08秒 159
復路(2.18km) 11分17秒 160
計 11km 58分25秒 心拍平均151(83%) 最大166(ゴール前)
(計 3168字)
(追記 59字 ; 合計 3227字)
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