溶けないアイスとしてのアイドル=偶像
危ない、危ない・・・久々に、ブログ更新リミットの23時59分まで追い込まれ
てしまった。さっき仕事から帰宅したばっかで、まだチキンカレーを食べた後
のサラダさえ食べてないけど(笑)、チョコッとだけ書いとこう。
と言っても、実は今、パソコンを操作しづらい状況で、一文字打つのにも苦労
してるのだ。当然、いつものような3000字、4000字の長文は書けないし、
あちこちネットを飛び回って情報を集めるのも無理。たった一つの産経HPの
記事にコメントするだけで、お茶を濁すに留める。
産経というと、政治・思想的には典型的な右寄りのイメージがあるが、実はそ
んな姿勢とは無関係で興味深い記事、楽しめる写真とか、かなり掲載されて
る。今回もまさに、その例だろう。
アイドル(1) 偶像の誕生 テレビと若者文化の幕開け
☆ ☆ ☆
これは「ニッポンの分岐点」シリーズの1本で、大衆文化の分かれ目を扱った
内容。アイドルという言葉の語源、ラテン語のidola(イドラ:偶像)まで遡って
るのは好感持てるが、英語のwiktionaryを見ると、更に古代ギリシア語の
eidos(エイドス:姿、形)まで遡ってた。プラトン哲学なら、有名なイデア論に
も通じる言葉であって、偶像ほどネガティブなニュアンスは無いと思う。
産経に戻ると、1940年代に米国の歌手、フランク・シナトラを指して使われ
始めたとしてるが、後ほど自分でチェックするつもり。日本では、萌芽と考え
られるのが、昭和30年代のザ・ビーナッツ。
本人たちの実力や努力は当然として、渡辺プロダクションとテレビ局が手を
組んだ仕掛けが功を奏したようだ。それまでの映画会社やレコード会社に対
抗する、新興勢力として。ちなみに、皇太子のご成婚パレードでテレビが普
及したとされるのが、昭和34年(1959年)。テレビ普及率と共に、そこに狙
いを定めた芸能プロが伸びていく。
日本でアイドルという言葉が定着したのは昭和40年代後半。特に46年、小
柳ルミ子、南沙織、天地真理の「新・三人娘」が登場したのが転換期との事。
天地はドラマ、冠番組でも活躍、人形や自転車などのアイドルグッズも発売
されてるから、最初のスーパーアイドルと言えるかも。
試しに、自転車を画像検索してみたら、すぐに2台ヒットして笑えた。4~6才・
女子用の「ドレミ真理ちゃん」(24900円)と、8~10才用の「バンビ真理ちゃ
ん」(26800円)♪ どちらもブリヂストンだ。高いのか安いのか、ビミョーな
「標準現金販売価格」だけど、売れそうな感はある。わざわざ「現金」って書い
てるから、割高な分割払いもフツーだったって事かね。まあ、今のクレジット
でもフツーかも知れないけど。。
☆ ☆ ☆
その天地。7作目の『恋する夏の日』では、高原(軽井沢)のテニスコートで
白いウェアでたたずむとか、チャームポイントを誇張してファンを疑似恋愛に
誘い込むとか、一種の演出を加えた売り込みで、現在のアイドル・プロデュー
スの原型を築いた。
40年代後半、アイドル達の曲がレコード売り上げランキングを賑わすように
なってた頃、当時のCBS・ソニーの音楽プロデューサー、酒井政利は、ある
テレビ局員に言われたらしい。
「酒井さんは、アイスキャンディーを売っている」
アイスとかアイスクリームじゃなく、アイスキャンディーって言い方が昭和レトロ
で、いい味出してるのはさておき、ここでの意味は考えてみる価値がある。酒井
には、すぐ溶けるから短期間に沢山売らなきゃいけない・・・といった意味で、ネ
ガティブな言葉に聞こえたようだ。
ただ、氷に近いアイスキャンディーの保存くらい、当時の冷蔵庫でも出来たは
ずだろうし、溶ける速さの話だけではないはず。もちろん、文脈や発言者の真
意は分からないが、甘い、安い、子供(若者)向け、可愛い外見、といった意味
も入ってるだろう。映画スターや演歌歌手とは違うわけだ。
☆ ☆ ☆
ところで、酒井が売り出した当時の郷ひろみや南沙織は確かに、甘口で可愛
い。その一方、酒井は、沖縄出身で16歳の南と会った時、しっかりした自己を
持ってると直感したそうだ。昭和46年(1971年)、沖縄返還の前年のデビュー
曲『17歳』は大ヒット。本人は短期で姿を消したようだが、この曲はその後、森
高千里らのカバーでも話題になってるし、CMソングとしても復活。
そこで産経の執筆者、三品貴志は、「溶けない『アイスキャンディー』もあること
を、月日が証明したのだった」と締め括ってる。ただ、南の場合は、溶けないア
イドルというより、溶けない「アイドル商品」だろう。それに対して、いまだに現役
の郷ひろみは、本当に溶けないアイドルと言っていい。あるいは、溶けた後に
より強く再凍結したアイドルか。
その対比は、キャンディーズと松田聖子でも同様。キャンディーズが溶けない
アイドル商品であるのに対し、聖子は再凍結アイドル。長い年月の中で「叩か
れて」強化されてるから、まさに焼きの入った刀になってる。最近は遂に娘の
沙也加にまで『アナ雪』の追い風が吹いてるから、親子アイドルとしても安定。
ちなみに、溶ける、溶けないというのは、アイス自体の性質よりも、取り巻く環
境の方が遥かに大きく関わってる。アイスが溶けない環境としての、冷蔵庫
やドライアイス、クーラーボックスは何なのか。ファンや社会の側の保存性も
考える必要があるわけだ。
☆ ☆ ☆
そして、アイドルと言えば忘れる訳にはいかないのが、ウチでも度々記事にし
て来た、ジャニーズ。そう言えば、郷も最初の4年はジャニーズ事務所だった
らしい(バーニングへ移籍)。彼らもまた、溶けないアイドルが多い。女性たち
が口にくわえて、なめても溶けないどころか、硬くなるアイスキャンディーなの
だ。たまに一気に柔らかくなることもある。コラコラ♪
郷や聖子の場合、ファンが一緒に年を重ねてるのだと思うが、ジャニーズの場
合、最初からファンの女性の方がかなり年上のことが多い気がする。これはい
つ頃から、どんな経緯で生じた社会現象なのか。
価値観の変化に加えて、おそらく、生活水準や地位の向上による女性のゆとり
が大きく関わってるはずで、いずれ調べてみたい。子育て後の代わり、晩婚化
などの観点もある。とりあえずは、今後の研究課題ってことで保留しとこう。誰
がアイドル研究者や!
☆ ☆ ☆
ちなみに私は、先日も書いたように、アイドルは僅か(?)2年半くらいで卒業。
本物のアイスは今でも好きだけどね。特に、アイスキャンディーをバラして混ぜ
たアイスクリーム、『爽』は夏にピッタリだ。ま、アスリートとしては、ちゃんと走っ
た後のご褒美としよう。
あぁ~~、打つのが超~大変だった。この程度の短い記事でも。。(^^ゞ
ではまた。。☆彡
(計 2748字)
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