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代理ミュンヒハウゼン症候群か、米国の母親の例~『なぜ少女は記憶を失わなければならなかったのか?』

☆15年7月2日の追記第2弾ドラマのレビューもアップ。

    サイコパス&マインドコントロールの迷宮~『世界仰天』ドラマ・成海朔2

 

 

           ☆          ☆          ☆

先日の『金田一耕助vs明智小五郎』と同じく、音声中心のチラ見のつもりだっ

たのに、あまりにひどい話だから、終了直後に英語で検索してしまった。折角

だから、ブログの記事にしてしまおう。6年前に、関連するドラマ・レビューも書

いてるしね。長年の常連さんには懐かしいかも♪ 今回、浅利陽介まで出て

たし。

 

   cf. ミュンヒハウゼン症候群の普遍性~『コード・ブルー』第4話

 

ちなみに、今書いてるこの記事は、ネットの関心を集めるための病的虚偽、広

い意味での「代理ミュンヒハウゼン症候群」(MSBP)ではなく、9年前からの

マニアック・ブログの日常的現実にすぎない♪ そもそもウチに、「いいね」ボ

タンはないし、1円の利益にもならない。ツイッターもフェイスブックも関係ない

のだ。

 

と言うか、実は上の6年前の記事にアクセスがかなり入ってるから、折角い

らっしゃった方々をガッカリさせるのも申し訳なくなったわけ。私自身、「ハズレ

検索」で度々ガッカリしてるもんで。。(^^ゞ

 

 

          ☆          ☆          ☆

さて、今回の日テレのドラマでは、『明日、ママがいない』でボンビの役を好

演してた可愛い女の子、渡邉このみが、記憶の一部を無くした少女を熱演。

「美青年」演じる心理学者が、少女のモノクロ(白黒)の心を解きほぐして、

鮮やかな色彩を取り戻させることに成功した。

 

日テレの公式HPを見ると、「これまで『ザ!世界仰天ニュース』で取り上げ

た、数々の真実のストーリーから着想を得た」とか、「世界で実際に起こった

さまざまな驚くべき事件や症例に着想を得て創作するオリジナルストーリー」

と説明してある。

 

ただ、ドラマの最後に示した実例らしきものは一つだけで、なぜか特定しに

くいような映し方になってた。ひょっとすると、まだ裁判が始まったばかりの不

確定の事件だから、被疑者の人権にも配慮したのかも知れない。

 

当サイトとしても、もちろん、「犯人」とか「殺人」と断定することは避けておく。

記事タイトルが「症候群か」と曖昧になってるのはそのためで、単に米国の

ニュースや英語版ウィキペディアでの説明を紹介するだけだ。。

 

 

 

           ☆          ☆          ☆

まず、英語の情報のソース(元ネタ)を明示しとこう。

 

(1) 日テレのドラマの最後に、許可済みの参照元とされてたニュース

 

   Social media mom accused of poisoning son with salt 

   charged with murder

                            (NY Daily News)

 

   (ソーシャル・メディアを利用する母親が、息子を塩で害したとされ、

    殺人で告訴された。     ニューヨーク・デイリー・ニューズ )

 

 

(2) 上のニュースの更なる元ネタとして挙げられてるニュース記事

 

   Lacey Spears pleads not guilty of murder in son’s death

                          (Lohud The Journal News)

 

   (レイシー・スピアーズは、息子の死について、殺人の罪にはあたらない

    と抗弁している。       ロウハッド ザ・ジャーナル・ニューズ)

 

 

(3) 英語版ウィキペディア、「代理ミュンヒハウゼン症候群」の項目

       Munchausen syndrome by proxy

 

 

          ☆          ☆          ☆

日本のニュース・サイトだと、IRORIO(イロリオ)の次の短い記事くらいしか

見当たらない。

 

   ママブロガーが「いいね!」欲しさに5歳の息子を毒殺か

 

ここは一応、レイシー・スピアーズ容疑者の人権にも配慮してるが、「母親に

よる毒殺だった」という小見出しを付けてるし、「SNSでの反応を得たかった」

という表現も使ってしまっている。こういった不注意は普通のマス・メディアな

らまず無いものだ。おまけに、「第一級殺人罪と第二級殺人罪で起訴」という、

一見矛盾した翻訳まで行ってる。正しくは「第二級殺人罪(故意ではない)と

第一級虐殺罪」だ。

 

 

          ☆          ☆          ☆

各種情報を簡単にまとめると、26歳の母親は数年間にわたって息子のガー

ネット君を害し続けて来たという容疑を受けてる。彼は1月23日に死亡。非

常に多くの症状があったようで、致命的だったのが、腹部のチューブから胃

に注入されたらしき塩(正確にはナトリウム)。

 

ちなみにドラマだと、血糖値を下げるインスリンの注射だったけど、そう言え

ば最後に映ったのは、男の子の腹部だった(『明日ママ』のアイスドール役、

木村文乃が気付いて未遂)。あと、息子の写真の一部(ドラマ最後でも使用)

は、渡邉このみや男の子役の子どもに似た顔に見えた。

 

母親はブログもtwitterもFacebookもやってたようで、それらの写真や記事

がニュースで引用されてるけど、まだ容疑者だし、ウチではそこまでやるつも

りはない。裁判所では、ほとんど黙秘に近い状態だったようだ。。

 

 

           ☆           ☆          ☆

ドラマのタイトルになってる、子どもが記憶を失ったという話や、「いいね」(Like)

が欲しくてやった・・・というような直接的な表現は、英語のニュースには見当た

らない。ドラマのような、保護と愛情による監禁という話も関係ない。

 

ただ、自分を良く見せる、あるいは同情されるような情報を積極的に発信し

てたのは確かなようで、周囲の人は冷めてたというような証言も紹介されて

た。息子の父親は警官だったけど殉職したという話も書いてたけど実際は

生きてるらしい、という説もある(不確定)。その説が本当なら、ミュンヒハウ

ゼンと言うより単なる虚言癖、虚言症かも。

 

まあ、ここではこの程度にしとこう。それにしても、良し悪しはさておき、米国

メディアの情報は詳細だ。細かい話を知りたい方は、元の英語ニュースをご

参照あれ。知る権利、伝える権利というものが、プライバシーその他よりも

優先されてるということかも。

 

なお、亡くなった息子さんの病気や体調不良は単なる嘘ではないから、ミュ

ンヒハウゼンとか虚言という言葉を使う際には注意が必要。少なくとも重要

な一部は真実であって、その原因が母親ではないかと疑われてるわけだ。

 

それでは、今日はこの辺で。。☆彡

 

 

 

 

P.S. コメント欄でブロガー仲間のお友達が教えてくれたので、日本の事例

     もネットで調べてみた。SNSとか監禁と関連してるかどうかに関わら

     ず、単なる代理ミュンヒハウゼン症候群の犯罪例だ。

 

     この病名(広い意味)と共に行われた日本初の刑事裁判例が、「点滴

     汚染水混入事件」。岐阜県の母親(病院は京都、35歳)が2008年、

     娘(五女、1歳10ヶ月)に対する殺人未遂の疑いで逮捕され、懲役10

     年の判決が確定(殺人罪ではなく傷害致死罪など)。裁判員制度の活

     用や、5人の子どもの内、次女、三女、四女が既に死亡していた点も

     話題となった。ブログをやってたという情報も一応ある(未確認)。

 

     これ以前に、奈良県でも2000年、母親が長女に薬物を飲ませて、

     殺人未遂で懲役3年の地裁判決が出たようだ。

 

     なお、厚生労働省が公表した2008年度(4月~翌年3月)の虐待死

     事例検証によると、心中以外の67人の内、3人に対する加害動機が、

     MSBP(代理によるミュンヒハウゼン症候群)とされている。割合は

     4.5%だから、動機不明とされている23人に同じ割合を適用するな

     ら、もう1人がMSBPの被害者という推測も一応可能。

 

     ただし、2004年1月1日から2012年度(~翌年3月)までの検証結

     果を見ると、合計で4人しか確定してないから、08年度の数字だけ例

     外的に突出している形になってる。理由は不明だが、日本のウィキペ

     ディアでは今現在、08年のデータのみを挙げてるので注意が必要だ。

 

 

P.S.2 代理ミュンヒハウゼン症候群とは、精神疾患・障害の類なのか、単

      なる虐待の型なのか、厄介な学問的論争があるようだ。ここではそ

      の問題まで立ち入らない。

 

P.S.3 母親レイシー・スピアーズは翌年、20年の刑罰の判決を受けた

      (2015年4月8日)。最高で25年の可能性があったが、5年分は

      情状酌量で減刑されたらしい。

 

                                    (計 3277字)

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コメント

テンメイさん、こんにちは!

この(再現風?)ドラマ、面白かったですね~!!
キッドさんが教えてくれたのですが
夢中になって見ていましたわ。

代理ミュンヒハウゼン症候群って日本でもありましたよね。
記憶に新しいのは子供に汚水を点滴していた母親・・。
周囲に献身的母だと認めて貰いたいがために
子供の健康を阻害するって・・。

再現ドラマの場合もネットでの評価が母親の悪行を後押ししたのでしたっけ。

怖いですが、現実に起こり得ると言う点で可能性があるとして注意が必要ですね。
特に子供はこういった美談の影で犠牲になりやすいですから。

ベースになった事件についてはまだ結論が出ていないそうですが限りなく黒に近いグレーという評価でしょうか。

ただ出演者一同はなじみがあるキャストだったりで
そうそうコードブルーも連想させました。
そういえばあのドラマでもミュンヒハウゼンが
少し出てましたもんね。
本当、懐かしいです~。
あの子役ちゃんがボンビちゃんだと知ったのはだいぶ後でしたがかわいかったですね!
アタシ的には海辺で成海Pが目を潤ませるシーンが
印象に残ってます。
全体的にストーリーが興味深いのでぐいぐい引っ張ってくれたという気がします。

テンメイさんはアクセスが多いので
それはある意味で励みになると思いますし
ネットで評価を受ける母親の気持ちも
少しはわかる部分もあるのではないでしょうか。

ただあの母親にとっては危険な方向に行ってしまい
歯止めがきかなくなったと言う点で
現在のネットで病む風潮を反映してましたよね。

まあ私たちはドラマが縁ですし、
ほどほどにそして健全に(笑)楽しみましょうね~。
秋ドラマもどうぞよろしくお願いします♪

投稿: エリ | 2014年10月 2日 (木) 19時23分

> エリさん
  
おはようございます
   
実は僕も、全く知りませんでした♪
そちらでキッドさんの業務連絡を見て、
ドラマのタイトルが気になったから、
試しにチラ見してみたわけ。
   
フィクションとしては上手く作ってましたね
グイグイと引き込む展開の物語になってました。
ちょっと見てテレビを消すつもりだったのに、
最後まで消せませんでしたよ。
そうなると、記事にしなきゃ損って感じ(笑)
  
ただ、現実の事件との対応が、
半分しか示されてないのが残念な所。
代理ミュンヒハウゼンらしき例の他に、
半ば善意の監禁の例も示すべきでした。
  
そこが曖昧だから、ドラマの全体を事実だと
思ってる視聴者がいらっしゃるようです。
「その後」とか「結果」っていう
検索ワードが時々あるんですよ。
半分くらいは、少女のその後って意味でしょ (^^ゞ
その後は出演者みんなで仲良く打ち上げのはず(笑)
    
ま、『明日ママ』の時から注目してた
渡邉このみが可愛かったから、いいけど♪
木村文乃も、ちょっと明るすぎるかな・・と
思ってたら、終盤にアイスドールになってくれたし。
あっ、大学の講義を受けてた女子大生たちも
萌えポイントですね(笑)
福山先輩の『ガリレオ』の学生より可愛かったかも。
   
   
日本の代理ミュンヒハウゼン症候群って、
すっかり忘れてたから、あちこち調べ回りました。
汚染水の例、10ページくらいもある
研究論文にハマっちゃいましたよ(^^ゞ
まあ、勉強になったからいいけど。
  
あれ、3人も死んで、4人目も危なかったのに、
判決は殺人罪とか殺人未遂じゃないんですね。
傷害致死だから、たぶん米国だと第二級殺人罪でしょ。
人を死なせた罪について国による違いがあるんですね。
日本だと重い順に、殺人、傷害致死、過失致死かな。
  
いずれにせよ、結果だけ見れば死刑の基準にも
当てはまりそうなのに、確定判決は10年。
代理ミュンヘンっていう鑑定と、長女と五女が
生きてるって所が、情状酌量のポイントですね。
娘さん2人、その後、元気に育ってるのかな
大変な運命ですよね。。
  
ともあれ、おかげでこの記事に色々と追記して、
それなりの内容にすることが出来ました♪
   
米国の例の裁判は、まだ判決が出てないようですね。
ただ、マスコミも色々調べて報道してるようです。
判決が出たら、この記事に追記するでしょう。
まあ、有罪だと思うけど、どの程度の刑になるのか。
日本の判決との比較も注目ポイント。
   
   
で、エリさん的には成海Pが目を潤ませる
シーンの方が遥かにポイントだと
あれ、かなり強調してましたよね。
ウルウル、キラキラ、真珠の目薬・・じゃなくて涙♪
僕的にはあの屋上のシーンで、ゴロゴロと転がるのを
期待しちゃいました。金田一のパロディで(笑)

   
ウチのアクセス数、実は7月からじりじりと
減少し始めて、ちょっと焦ってた所です (^^ゞ
調べてみると、どうもGoogleのランク付けの
変化によるものみたいで、どうしようもないですね。
  
Googleの基準は世界中の関心を集めてるけど、
トップシークレットだし、ころころ変わってるみたい。
まあ、とりあえず最近は落ち着いてるし、
地道にマニアックな記事を書き続けるだけです♪
  
この記事はおかげ様でクリーン・ヒットですね。
塩もインスリンも入れてないどころか、
主演男優の名前さえ入れてないのに
   
『いいね』ボタンは無いけど、アクセス数を
ある程度以上、集めようとしてるのは事実です。

ただ、それよりはサイトの質の向上が大切。
一番熱心な読者である自分自身に評価される
ブログを作るのが最優先です。
だから、ウソは一つも書いてません。
自分にウソついても自分の評価が下がるだけだから。。
   
   
「私たちはドラマが縁」・・・
エリさんとは『クロサギ』第2話が最初でしたね。
あの頃は『ギャルサー』もハマってたから、
週に2回もコメント交換してました
  
まあ、当時がブログによる交流の全盛期でしょう。
その後、みんなSNSに移り出したこともあって、
ブログの世界もかなり淋しくなっちゃいました。
  
とはいえ、僕は最後まで総合マニアック・ブロガー
粘りますので、今後もよろしくお願いします。
お互い、この夏で10年目に突入
これからも同期として、ほどほどに頑張りましょう

投稿: テンメイ | 2014年10月 4日 (土) 09時55分

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