ツール・ド・フランス さいたまクリテリウム、日本で根付くか・・
今日は大阪マラソン2014(第4回)で書いてもいいし、向井理が8年続けた
ブログ「The Laboratory」終了で書いてもいいんだけど、たまには自転車
で書いてみよう。ウチは一応、「テンメイのRUN&BIKE」であって、「BIKE」
という言葉の9割は自転車なのだ(残り1割はオートバイ)。ただし、調べるだ
けで時間を取られたので、ちょっとだけ♪
世界最高峰の自転車ロードレースの名前を冠した、「ツール・ド・フランス さ
いたまクリテリウム Presented by ベルーナ」(長っ・・)。直訳するなら、
「フランス一周レース 埼玉版・短距離周回 提供・ベルーナ」♪ 去年、本家
のツール100回を記念する形で、埼玉県さいたま市で始まったもので、今年
の第2回は一昨日(10月25日)開催だった。
自転車競技とか自転車レースというものは、欧州はともかく、日本ではまだま
だマイナーだし、日本人選手も世界レベルではほとんど活躍できてない。地上
波のレース中継もほとんど無し。
ヒルクライム(山登り)ならともかく、平地だとスピードは時速30km以上、簡単
に出てしまうから、日常的に練習する場所もなかなか無いわけだ(建前上は)。
仕方ないから、山やレース、あるいは屋内の器具(エアロバイク、ローラー台
など)で本気を出すことになる。伊豆の修善寺にある5kmのサーキットコース
には私も行ったけど、そう簡単に行ける場所でもないし、他にほとんど誰も走っ
てなかった。競輪場でたまにある練習会というのも、一般には縁遠いだろう。
☆ ☆ ☆
そんな状況で、世界最高峰の選手たちを集めた、さいたま市長・清水勇人
の熱意には感心するけど、客観的にどうなのかね。
去年の第1回は、3億5000万円の予定だった総事業費が円安なので5億
円に膨れ上がって、赤字2億円。補正予算1億5000万円を組んだとのこと。
今年は通販のベルーナ(本社・埼玉県上尾市)が冠スポンサーになってるし、
去年みたいな台風の影響も無かったから、赤字が膨らむ状況ではなかった
かも。テレビ中継も、テレビ東京とJ SPORTSであったから、放映権料もあ
る程度入ってるはず。事前告知番組なら、テレビ埼玉でも放映。
ただ、奇妙なことに、翌日の夜の時点で、あちこちのニュースのどれにも観
客数が書いてない。去年は主催者発表20万人ということになってるけど、
多過ぎて疑問を感じて調べてみると、「観戦者」は9万人とのこと。残りは観
戦以外の「来場者」という話で、何が計算に入ってるのか不明。イベントのサ
イクルフェスタなどだけという人が、どの程度いるか。。
周回コースの距離が約3.1km(=3100m)という公式発表だから、平均で
1mあたり20人の観戦者がいたとしても、62000人になる(観覧エリアは4
分の3程度で、そのまた3分の1程度は往復コース)。1時間半のメインレー
スの間に3回転したとして124000人。さいたまスーパーアリーナ(少数の
有料サポーター向け)やパブリックビューイング4ヶ所を合わせても、多くて
20万人。おそらく12万人前後が実数だろう(「来場者」はともかく・・)。各種
の写真を見てもそんな感じ。
ちなみに、今年の代表的レース2つを見ると、第17回ツアー・オブ・ジャパン
の最終日(東京)が7km周回コースで126000人。第23回ジャパンカップ
のロードレースが14.1km周回で過去最高8万人とのこと(公式発表)。も
ちろん、さいたまの方が出場者のレベルが高いけど、歴史や場所を考えて
も観客数には限度がある。
東京マラソンの観客が150万人前後なのは、人気も参加者数もケタ違いだし、
コースが長いからなのだ(往復部分をカットしても20km以上)。
☆ ☆ ☆
ところでこの記事を書くにあたって一番困ったのは、レースの最も基本的な
情報である、距離が分からないことだ (^^ゞ 公式サイト、自転車系ポータル
サイト、ニュースなど、どれを見てもハッキリしない。60kmか、約62kmなの
かが曖昧になってる。
公式サイトの公式結果(リ
ザルト)を見ると、距離は
60km。これを優勝者キッ
テルのタイム1時間24分
39秒で割ると、平均時速42.528kmとなる。英語のツール・ド・フランス
HPにある、より詳しい結果でも
60kmとなってる。3km×20周
LAP)=60kmということらしい。
ところが日本の各種ニュースだと、約3.1km×20=約62kmと計算してる
気がする。どちらかが間違ってるわけで、当然、統一するべきだ。ちなみに
最終ラップの直前、LAP19では、1位と2位に日本人有名選手の名前が並
んでる。スーパーアリーナ通過の際には歓声が響いたとのこと。結局、別府
史之は2年連続で敢闘賞、新城幸也は日本人最高の5位入賞に輝いた。
あと、完走選手63人が僅か2分以内に収まってるのも、平地の自転車レー
スの特徴で、マラソンとは全く違ってるし、ヒルクライムとも違う。高速で空気
抵抗が大きいから、なかなか個人レベルの「逃げ」が決まらず、最後のスプ
リント(=猛ダッシュ)で優勝が決定。競輪みたいなゴールになる訳で、これを
面白いと感じるかどうかが、一つのポイントだろう。
本家のツールだと、山岳コースでは景色の良さも見どころになってるし、本気
の持久力の実力差も出るので、私は正直、山の方が好きだ。
☆ ☆ ☆
最後にその本家のツール
との関係がよく分からな
い。今現在、フランス語の
公式サイトに飛ぼうとする
と、自動的に英語のサイ
トに回されて、そこには、
さいたまの記事が早速
載ってた。
ただし当たり前だけど、
今年のツール・ド・フランスは7月27日で終了。優勝者(マイヨ・ジョーヌ: 黄色
ジャージ)はニーバリ。そのレース全体を伝えるページと、さいたまを伝えるペー
ジとは、はっきり別物として切り離されてるのだ。要するにさいたまは、最高峰
レースの名前と選手を借りた日本・アジアでのPRイベント的レースになってる。
本家の人気がやや落ちて来たとかいうウワサの中、さいたまの今後がどうな
るか。というか、日本の「自転車ブーム」がどうなるか、自転車好きとしては気
になる所だ。ちなみに『レジャー白書』によると、2012年までの12年間で、
サイクリング人口というものは全く増えてない。その他の情報を考慮しても、
要するに、一部の人達の間でブームになってるというのが全体的事実だと思
う。多摩川も荒川も公園も、自転車が増えてる実感はない。
とはいえ、レース後の24時間で、ツイッター検索には500ほどのつぶやき
が登場。大半は好意的なものだった。私自身もブームと関係なく、自転車に
は乗り続けるつもり。ただし、ほとんど夏だけ、乗鞍直前だけかも。。 (^^ゞ
それでは、また明日 ☆彡
P.S. なぜか4日後になっても、観客数とか来場者数の公式情報が見当
たらない。ちなみに25日のレース直後、17時から、さいたまスーパー
アリーナで、ビジュアル系ロックバンド・PIERROT(ピエロ)の復活ラ
イブがあり、18000人を集めたようだ。このおかげで数千人くらいは
レース観客数が増えたかも。
(計 2909字)
| 固定リンク | 0
「自転車」カテゴリの記事
- Windows10が更新できない、ディスクの空き容量10GB以上必要&21年1月の全走行距離(2021.02.02)
- 20年12月と年間の全走行距離、ラン換算の年間全走行距離の推移(05年~20年)(2020.12.31)
- 雲上に浮かぶ螺旋形ビル、「ターニング・トルソー」&20年11月の全走行距離(2020.12.01)
- ようやくハーフ走1本目、まずまず♪&10月の全走行距離(2020.11.01)
- 中秋の名月、秋分の日とは違うし、日付けも毎年違うし、満月とも限らない♪&20年9月の全走行距離(2020.10.01)
コメント