「１６進法」の解説～２進法、１０進法との相互変換、ウェブカラー

今日は年末最後の数学系記事として、またプログラミングのシリーズをアッ

プする予定だったが、ＰＣトラブルで時間をとられてしまったので、もっと簡単

に書ける話にしとこう。どこかで耳にしたことはあっても、具体的にはなかな

か縁遠い、「１６進法」の簡単な説明だ。

２進法の桁数を少なくする「記数法」（数を記す方法）として、時々使われて

るのは知ってたけど、実際に計算したり書いたりしたことは一度も無かった。

ところが先日、ドラマ記事を書く時に、「ウェブカラー」（＝ネット上の色）とい

うものの指定で１６進法が使われてるのを目にしたのだ。縁遠かったものが、

急に身近に感じられたし、なるほど・・と納得もできた。

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　　身近で簡単な例として、

　　ウィキペディアで「緑

　　（ｇｒｅｅｎ）という色の説

　　明を見てみよう。一口に

　　緑と言っても、文字通り

　　「色々」とある♪　

　　原理的に一番ハッキリした

緑は、「ｌｉｍｅ」（ライム）と呼ばれる明るい緑で、これが三原色の一つになっ

てるらしい。その色は、ウェブカラー（ｗｅｂｃｏｌｏｒ）としては、１６進表記で

「♯００ＦＦ００」と示されてた。

先頭のシャープ（♯、ハッシュ）は、１６進法だと明示する記号。それに続く６ケ

タの数字・アルファベットは、２ケタずつに分かれて、順に赤・緑・青の三原色

の強さを示してる。「００　ＦＦ　００」とは、「赤は最弱、緑は最強、青は最弱」

にして混ぜ合わせた色という意味だ。三つ組の色コードだから、１６進トリプ

レットとも呼ぶ。

各２ケタは１６進法だから、１６×１６で２５６通りの強さを表すことが可能。だ

から、「００　ＦＦ　００」とは、別の言い方をするなら、「０　２５５　０」。つまり、

「赤はレベル０、緑はレベル２５５、青はレベル０」という意味になる。

パソコンのモニター画面を構成するピクセル（画素）ごとに、色を指定すれば、

様々なカラー表示が可能。色の種類は、

　　　　２５６×２５６×２５６ ＝ １６７７万７２１６（色）

これだけの数を表現できる場合、フルカラーとか、トゥルーカラー、２４ビット

カラーと呼ばれる。２４ビットとは、簡単に言うなら２の２４乗通りという意味だ。

　　　ちなみに典型的な赤（ｒｅｄ）なら、

　　　「＃ＦＦ００００」、青（ｂｌｕｅ）なら

　　　「＃００００ＦＦ」で、明快。

　　　黒が「＃００００００」で白が

　　　「＃ＦＦＦＦＦＦ」というのは、直

　　　感的には逆のような気もして

　　　しまうが、黒とは色の無い色、

　　　白とは色が溢れてる色とい

　　　うことか。

「光の三原色」赤・緑・青に対して、「色の三原色」はシアン（薄めの青）、マゼ

ンタ（赤紫）、イエロー（黄）で、こちらはすべて混ぜると黒に近い色になるとい

う紛らわしい話もある。またいずれ、じっくり考えてみよう。。

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さて、１６進法を初めて見た人には、「Ｆ」というアルファベットが引っ掛かる所

だろう。簡単に言うと、１６番目の数を１文字（または１ケタ）で表すための記

号なのだ。

ふだん使う１０進法だと、０～９までの１０個の数字を用いる。２進法なら、０と

１の２個の数字。同様に、１６進法なら、１６個の数字を用いる。という事は、

０～９までの１０個に加えて、あと６個の記号が必要になるわけで、それを

普通はＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ、Ｆで表す。簡単に言うと、Ａ＝１０、Ｂ＝１１、Ｃ＝１２、

Ｄ＝１３、Ｅ＝１４、Ｆ＝１５ということだ。

では、十進法や二進法で表された数を、十六進法に変換するにはどうすれ

ばいいか。あるいは、逆の変換の方法はどうなのか。具体的にやり方を解説

しとこう。

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まず、ウォーミングアップも兼ねて、１０進法から２進法への変換を再確認し

とこう。中学や高校で習う基礎的内容で、ネットでもあちこちに説明がある。

ここでは、１０進法の６を、２進法に変える操作を見る。

　　まず、６を２で割って３、余り０。これ

　　を左のように、上下逆にした割り算

　　の筆算みたいにして書く。

　　次に、３を２で割って１、余り１。一

　　番下に１が来たら、そこで終了。

　　左下から右上に数を見て、１１０

　　が答。２進法で表された２進数

　　であることをハッキリさせる

ために、（１１０）₂ などと書く。つまり、 （６）₁₀ ＝（１１０）₂。

ちなみに、１１０を「ひゃく・じゅう」と読みたくなるが、理論的には誤りだ。それ

は、百の位や十の位を用いる十進法の読み方であって、二進法の場合は仕

方なく、「イチ・イチ・ゼロ」とでも読む所だろう。

逆に、二進法から十進法への変換は、意味を考えれば簡単だ。二進法では、

ケタが一つ上がるたびに２倍の数（または位）を表すから、

　　（１１０）₂ ＝ （ １×２²＋１×２¹＋０×２⁰ ）₁₀

　　　　　　　 ＝ （６）₁₀

この場合、二進数の１ケタ目が０だから関係ないけど、２⁰＝１ なので念のた

め。テストだと、計算間違いしやすいポイントになる。

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　　１０進法から１６進法への変

　　換も、基本的に同じパター

　　ン。１６で割った商と余りを

　　順に下に書いて行く。

　　ただし、１１はＢと書くから、

（４３９）₁₀＝（１Ｂ７）　。右辺の右下に、「１６」と小さく書きたいけど、６の小さい

文字が使えない環境なので省略した。

いきなり（♯１Ｂ７）と書くと、誤解される恐れがある。１６進法を表す英語は

ｈｅｘａｄｅｃｉｍａｌだから、左に「ＨＥＸ」を付けたり、右下に「ｈｅｘ」と書き添えたり

することもあるようだ。英語版ウィキで使われてた。

逆に、１６進数を十進数に変換するなら、Ｂ＝１１に注意して、

　　　（１Ｂ７）hex ＝ （１×１６²＋１１×１６¹＋７×１６⁰）₁₀

　　　　　　　　　　 ＝ （４３９）₁₀

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最後に、２進法から１６進法への変換について。これは、まず十進法に変換

して、さらに１６進法にしてもいいが、直接やる方が遥かに便利。

　　２進法の

　　１１０１１０１１１を

　　例にとる。右から

　　４ケタずつ、つま

　　り１６（２の４乗）

　　ずつ区切って、

　　１区画ごとに１６

　　進法の数へと直

　　せばいい。　　　

上では一旦、それぞれの区画を１０進数に直してるが、慣れれば直ちに一番

下の答えが書けるだろう。（１　１１　７）hex、つまり、（１Ｂ７）hex。たかが１６通

り覚えるだけで、瞬間的に変換可能。

　　逆に、１６進数を２進

　　数に直接変換する

　　には、左のようにす

　　ればいい。

　　それでは、今日は

　　この辺で。。☆彡

　　　　　　　（計　２５１８字）