パズル「絵むすび」解き方9~難易度5、ニコリ作・朝日新聞be(15年8月8日)
(☆16年3月29日の追記: 関連する最新記事をアップ。
パズル「絵むすび」解き方10~難易度4、ニコリ作・朝日be(16年3月26日) )
☆ ☆ ☆
今日は別の記事を書くつもりでしたが、朝日新聞beのパズル「絵むすび」が
珍しく(初めて?)難易度5になってたので、その解説を書き始めます。
夏休み特集ということもあって、小学校5、6年生が読んでも何とか分かるよ
うに、やさしい文章にしてみます。「絵つなぎ」でも「絵結び」でもなく、絵むす
びです♪ 「ナンバーリンク」という呼び方なら、一応あるようです。
ちなみに先日も、別のパズル「のりのり」で、小学生向けのやさしい記事を
書いてるので、紹介しておきます。
パズル「のりのり」解き方3、難易度3~ニコリ作・朝日be(15年8月1日)
「絵むすび」については、このブログで今まで、8本の解説を書いてます。それ
らは小学生向けにはなってませんが、それほど難しくもありません。自分の力
で論理的に(=筋道立てて)解くコツとか、やり方について、良かったら参考に
してください。パズル以外の話が混ざってる記事もあります。
第1回、第2回、第3回、第4回、第5回、第6回、第7回、第8回
☆ ☆ ☆
それでは「絵むす
び」9本目の説明
に入ります。いつ
ものように、締切
(水曜午前0時)
までの間、少し
ずつ進めて行き
ます。
「ス」はスイカ、
「ウ」はウキワ、
「イカ」はイカリ
(船の錨)、「フ」はフウセン(風船)、「イク」はイクラ寿司、「ヤ」はヤシの木です。
四つの角の線は、必ず図の赤線のようになるので、すでに書き込んでます。
なるべく、制作したニコリや朝日新聞の著作権を守るために、元の画像は使っ
てません。日付けが変わるまで待って記事を書くのも、同じ理由です。皆さん
も、ツイッターとか使う時には、注意してください。
ルールはいつもの通りです。白マスに線を引いて、同じ絵(ここでは文字)を
つなげます。線は縦か横で、斜めはダメ。すべてのマスに1本だけ、真っ直ぐ
上下左右方向に引く。線の交差(クロス)や枝分かれは禁止。絵(ここでは文
字)のマスを線が「通過」するのもダメで、絵のマスはスタート地点かゴール
地点となります。
☆ ☆ ☆
今回も最初は、大きく交差(クロス)するような位置にある、2組の絵と線に
注目します。今回だと、スイカの線とウキワの線の関係を見るのが、一番わ
かりやすいでしょう(スイカとヤシでもOK)。
上図の4通りのパターンのうち、どれが正しくて、どれがダメなのかを一つずつ
考えていきます。「場合分け」と呼ばれる基本的な考え方で、普通の算数とか
でも大切です。元の難しい問題を、少しカンタンな4つの問題に分けるのです。
上のように、シンプル(単純)な図に直してみることもポイントです。複雑な図
形をすごく簡単なものに変形するような学問は、「トポロジー」とか呼ばれます。
具体的なものを抽象的にする、本質をとらえる、というような言い方もします。
まず(1)のように、ウキワの線は普通につないで、スイカの線が右上を大きく
回るパターンを考えてみます。これは上手く行くでしょうか? 図を何枚か書い
て、線を何本か書いて、後は手と頭脳を動かしてみてください♪
今日(8日)の夜、またこの記事に書き足すつもりです。
では、それまでしばらく時間をおきます。。
☆ ☆ ☆
夜になったので、記事
を更新します。更新と
は、書き足したりして
少し新しい内容にす
ることです。
前に書いた(1)の場
合、スイカの線は左
の赤い線のようにな
ります。ハッキリと書
ける部分は実線で、大まかな流れだけ分かる部分は点線で書いてます。イカリ
とヤシの線がほんの少し書ける所も注意してください。
上図で、ウキワ(青い丸)を結ぶ線と、ヤシ(薄い水色の丸)を結ぶ線を引くと、イ
カリ(薄いピンクの丸)を結ぶ線が引けなくなってしまいます。スイカの線で囲ま
れた中で、上下方向に2本、壁が出来てしまうからです。
よく分からなかったら、いくつか図や線を書いてみれば分かるでしょう。ウキワ
とヤシの線を選んだのは、スイカの次に長そうな線で、図の全体を大きく左右
するからです。
要するに、(1)は失敗するパターンなのです。「たぶんダメだな・・」という予想
だけなら、上図の右下の隅(すみ)を見るだけでも出来るでしょう。マス目が
余ってしまいそうに見えるからです。もちろん、それはまだ単なる予想とか勘
(カン)ですけどね。
それでは次に、(2)のパターンはどうでしょうか? ヒントと言うか、スイカの
線の引き方が色々あるので気を付けてください。また、明日のお昼くらいま
でに更新するつもりです。
ではまた、しばらく時間をおきます。。
☆ ☆ ☆
晩になってしまいましたが、では、パターン(2)
について考えてみましょう。左図のように、ス
イカの線が左下を大きく回る場合でした。
この場合、さらに3通り(A、B、C)に細かく分け
て考えることになります。問題が難しい時は、我慢とか忍耐が必要なのです♪
まずは(2)A。スイ
カの線が左のよう
になってる時は、
ウキワの線が図の
青い点(フとスの
間)を通過します。
これでは、ヤシの
線が引けません。
次に、(2)B。ス
イカの線が大きな
L字型になる時。
中央のフウセンが
スイカとウキワと
ヤシの線に囲ま
れてしまうので、
左側のフウセンと
結べなくなります。
さらに、(2)C。
スイカの線が、下
側でヤシの左を
通る時。イクラの
線もあるので、ま
た中央のフウセン
が囲まれてしまっ
て、左側のフウセ
ンと結べません。
イクラの線を、中央
へと大回りさせてもダメ。ウキワの線を上で回してもダメです。
A、B、C、すべて失敗。よって、パターン(2)も失敗ということです。後は(3)
と(4)を、それぞれ3~4通りくらいに分けて、合計6~8通りくらいの図を書
いて考えれば、答が分かります。
☆ ☆ ☆
答を1つ見つけたら、多くの人は止めてしまうのでしょうが、パズルでも算数
でも、答は1つとは限りません。少し休んで、疲れが取れたら、他に別の答
は無いのか?ということも考えてみてください。
ここまで、もうかなりの説明を書いたので、次は新聞の解答発表の後に更新
します。もちろん、解くプロセス(過程、途中)の説明付きで。
それでは、また5日後くらいに。。☆彡
☆ ☆ ☆
今日はもう、8月21日です。15日(土)の朝日新聞beがお休みだったので、
明日の22日(土)に解答が発表されます。その前に、残りの図を5枚、載せ
ときましょう。明日か明後日(あさって)に、説明を少し加えます。
(☆22日: 既に説明を加えました。)
残ったパターン2つの内、まず(4)から。
下のように、A、B、C、D、4つくらいの
場合分けをして考えます。
(4)Aは、ウキワの線が
右上の隅を通らない図。
これだと、ウキワやイカ
リの線と、ヤシの線がぶ
つかってしまうので、失
敗します。
(4)B、C、Dは、ウキワの線
が右上の隅を通る図ですが、
下側で3通りのタイプに分か
れます。
Bの線だと、下側のヤシと
イクラの扱いに困ります。
Cの線は面倒ですが、ス
イカとヤシの線(左上を大
回り)を加えると、他のどれ
かが困ります。Dの線も、同じようにして、失敗することが分かります。結局、
(4)のパターンも失敗に終わりました。
☆ ☆ ☆
最後に、(3)のパターン。ウキワの線が左側
あたりでどうなるかを考えると、A、B、C、3
通りくらいに分かれます。
(3)Aは、わりと普通に結ぶ
タイプ。かなり惜(お)しい
所まで行きますが、スイ
カ、ヤシ、イカの順に引い
てみると、フウセンやイク
ラが引けなくなります。
(3)Bは、図の真ん中あたり
に寄り道するタイプ。 これ
は、スイカの線を引くだけ
で、フウセンの扱いに困り
ます。
(3)Cは、左側のフウセンの
右横を通るタイプ。
これが唯一の正解☆ フウ
センとイクラの線を左下あた
りで伸ばした後、ヤシの線
は右端と下の端を通るしか
ない。すると、後は簡単に答
にたどりつけるでしょう。
他の答は無いことも、こ
れまでの話で示されて
ます。
難易度5、星5つの絵
むすび。さすがにハ
イレベルで、良い問
題でした♪ これでこ
の記事も完成です。
ではまた。。☆彡
(字数 1786字 ; 今週 17955字)
(追記 1543字 ; 合計 3329字)
| 固定リンク | 0
「ゲーム」カテゴリの記事
- 賭け事ぬきの頭脳スポーツ・ゲームとして若者に人気、企業もサポート~麻雀人口の推移(レジャー白書 2023)(2023.12.09)
- トランプの1人遊びゲーム「ソリティア」(クロンダイク)、実際のプレイのやり方(超初心者向けの簡単な解説)(2023.02.19)
- パズル「絵むすび」25、解き方、考え方(難易度4、ニコリ作、朝日be、22年11月26日)(2022.11.26)
- 今週、残り740字、再び1km4分台で13km走&クロスワード「タテ8」を漢字2文字で♪(2022.10.30)
- パズル「ナンスケ」の解き方、考え方9~難易度3、ニコリ作、朝日新聞be、22年10月15日(2022.10.16)
「数学」カテゴリの記事
- パズル「絵むすび」31、解き方とコツ、考え方(難易度4、ニコリ作、朝日新聞be、2024年9月14日)(2024.09.15)
- 四角形や丸の「真ん中」に正三角形を配置するデザイン(YouTubeほか)、長さ、重心、三角形分割錯視を考慮した視覚調整(2024.09.08)
- パズル「推理」、小学生向け8、カンタンな解き方、表の書き方(難易度3、ニコリ作、朝日be、24年8月31日)(2024.09.01)
- パズル「ナンスケ」解き方13、2024年7月13日の問題は間違い「ではありませんでした」(難易度4、ニコリ作、朝日新聞be)(2024.07.13)
- インドの摩訶不思議な「ヴェーダ数学」、100に近い2つの数の掛け算のやり方、明星学園の中学入試問題(算数)と一般的証明(2024.07.06)
コメント
解けた!
浮輪がちょっと回り道するけど、そこに気がつけばあとはスイスイ。星5つが解けて嬉しい!
投稿: | 2015年8月20日 (木) 11時09分
> また別の名無しさん
コメントどうもです。
また、解けたそうで、おめでとうございます。
ただ、ここはコメントに名前(固定ハンドル)を
求める個人ブログなので、よろしくお願いします。
浮輪の線が決まると、他もかなり決まります。
ただ、浮輪の線の引き方だけでも、
全部で10通り以上はあるので、難しいわけです。
さすがは星5つの難問。よく出来てますね。
今日になって、変化の図を5枚プラスしたので、
ご確認ください。。
投稿: テンメイ | 2015年8月21日 (金) 12時12分