ドラマ『白夜行』完全版DVD-BOX、オリジナル・エンディングの感想
年末のバタバタ状態の中、今日は経済関連の
手抜き記事を書く予定だったけど、アクセス解
析を見て気が変わった。
10年近く前、2006年の冬ドラマだったTBS
の秀作『白夜行』について、一言だけ付け加え
とこう。例によって、スマホ向けに1行の字数
を少なくしてるので、PCの方、悪しからず。
ドラマ『白夜行』は、このブログが始まって半年
頃の作品だから、私はまだレビューというもの
に慣れてなかったし、記事も現在のレビューよ
でほぼレビュー(9話を除く)。地味にアクセス
が続いてて、2015年12月24日に(首都圏
で)再放送が始まって以来は、アクセス急増。
一方、東野圭吾の原作小説については記事
を書いてないけど、それに忠実に即した映画
『白夜行』(堀北真希×高良健吾)については
15年3月にレビュー(6000字超)。こちらも
思ったよりは読まれてる感じだ。
映画なので、テレビドラマほど分かりやすくは
ないし、抑制された作りになってる。時間的に
も連続ドラマ全体より遥かに短い。ただ、映
画ファンや原作ファンには、むしろドラマより
お勧めかも。私はこれはこれでアリだと思う。
☆ ☆ ☆
とはいえ、再放送されてるのはドラマだし、私
の手元にあるのはその『完全版DVD-BO
X』(のサンプル非売品♪)。入手の経緯など
は8年半前に書いたので今回は省略しよう。
で、肝心の特典映像1、「DVDだけのオリジナ
ルエンディング」。試しにレンタル・ショップで普
通のDVDをチェックすると、そもそもデザイン
(外観)が全く違うし、特典映像という表示も無
い。中身は見てないけど、普通のDVDには、
オリジナルエンディングが入ってないのかも。
この映像は3分間で、実質的には2分45秒。
画質は十分、美しい。ドラマ最終回のラストの
続きで、あのシーンがしばらく流れた後、別の
シーンに切り替わって終わる。
☆ ☆ ☆
連ドラ最終回のラストについて、私は10年近
く前、次のようにまとめてた。
雪穂は太陽の輝く公園で、『風と共に去り
ぬ』の続編『スカーレット』を横に置いたま
ま、ベンチで亮司と典子の(?)子供を手
招き。太陽の指輪をした手で子供と手を
つなぎ、座ったまま力なくうつむいた。。。
あれだけを見ると、全てを失った唐沢雪穂(綾
瀬はるか)の実質的な「死」、屍(しかばね)状
態を表現してるようにも感じたけど、オリジナ
ル映像では違ってた。以下のあらすじは完全
なネタバレ情報なので、ご注意あれ☆
☆ ☆ ☆
まず冬の晴れた公園で、典子(西田尚美)が
男の子を手招きする。おいで、おいで♪ 彼
女は桐原亮司(山田孝之)の同棲相手だか
ら、亮司との間に出来た子どもだろう。
彼はお母さんの方に向かう途中、立ち止まっ
て左の雪穂を見る。雪穂が微笑んで手招きす
ると、ベンチに近づいて手を差し出す。雪穂は
嬉しそうに、亮司・・・の息子と手をつなぐ。母
は優しく見守るだけ。バックに流れるのはもち
ろん、柴咲コウの感傷的なテーマ曲、『影』。
雪穂の頬には二筋の涙が流れる。
映像は、現在の雪穂の姿に、過去の2人の映
像がフラッシュ・バックする形。手をつないだ
幼い2人も入ってて、この辺りが「テレビ的な
説明」だろう。それを丁寧な作りと感じるか、
過剰と感じるかは、人それぞれ違って来る。
やがて、どちらから手を離したのかは分かり
にくいけど、子どもは母親のもとに駆けて行
く。涙で濡れた頬を軽くぬぐった雪穂は、眩
しく輝く冬の太陽をバックに立ち上がる。
最後はシーンが変わって、道路でタクシーを
捕まえる。乗り込んだ雪穂は一言、「成田ま
で」と行き先を告げて意味深に微笑。綺麗に
終了。。
☆ ☆ ☆
海外に逃亡するお金がまだ残ってたのか・・
とか、荷物は小さなバッグと文庫本だけか・・
とか突っ込みが入る所かも知れない。でも、
爆買いみたいに大きなキャリーケースを転
がすのでは、興ざめだろう♪
ベージュ系のトレンチコート姿で、バッグ1つ
持って、北欧の白夜ツアーに参加。気分一新
した後、「スカーレット」として出直すとか。そこ
に、成長した亮司の息子や笹垣(武田鉄矢)
も絡むと。
ちなみに、ミッチェル『風と共に去りぬ』の続
編小説『スカーレット』は、別の作者・リプリー
によるもので、作品としての評価はともかく、
商業的には世界でそれなりに成功してるよ
うだ。他に、男目線で書かれた続編、マッケ
イグ『レット・バトラー』というものもある。
ただ『白夜行』は連続殺人ミステリーだから、
真相らしきものが全て明かされた後の続編
は難しいと思う。今さら雪穂が立派に成長し
るのは違う気がする。原作の姉妹作らしきも
のなら、東野本人による『幻夜』という作品が
一応あるが、白夜行の続きの物語ではない。
☆ ☆ ☆
むしろ、小説『白夜行』の続編がドラマ『白夜
行』だと考えた方がいいだろう。謎だらけだっ
た原作を、2人の視点を中心にして多角的、
感傷的に肉付けした続編。
いずれにせよ、オリジナル・エンディングを含
めるにせよ、含めないにせよ、心を揺さぶる
見事なドラマだった。
本当は主演2人にプロデューサー・石丸彰彦
とチーフ演出家・平川雄一朗を交えたプレミア
ム爆笑対談(42分間)についても書きたいん
だけど、もう時間が無い。
10年前の綾瀬はるかの眩しい輝きに魅せら
れつつ、それでは今日はこの辺で。。☆彡
(計 2196字)
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