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ドラマ『白夜行』完全版DVD-BOX、オリジナル・エンディングの感想

年末のバタバタ状態の中、今日は経済関連の

手抜き記事を書く予定だったけど、アクセス解

析を見て気が変わった。

 

10年近く前、2006年の冬ドラマだったTBS

の秀作『白夜行』について、一言だけ付け加え

とこう。例によって、スマホ向けに1行の字数

を少なくしてるので、PCの方、悪しからず。

 

151228b

 

ドラマ『白夜行』は、このブログが始まって半年

頃の作品だから、私はまだレビューというもの

に慣れてなかったし、記事も現在のレビューよ

りは短かった。それでも、第1話から最終回

でほぼレビュー(9話を除く)。地味にアクセス

が続いてて、2015年12月24日に(首都圏

で)再放送が始まって以来は、アクセス急増。

 

一方、東野圭吾の原作小説については記事

を書いてないけど、それに忠実に即した映画

『白夜行』(堀北真希×高良健吾)については

15年3月にレビュー(6000字超)。こちらも

思ったよりは読まれてる感じだ。

 

映画なので、テレビドラマほど分かりやすくは

ないし、抑制された作りになってる。時間的に

も連続ドラマ全体より遥かに短い。ただ、映

画ファンや原作ファンには、むしろドラマより

お勧めかも。私はこれはこれでアリだと思う。

 

 

     ☆       ☆       ☆

とはいえ、再放送されてるのはドラマだし、私

の手元にあるのはその『完全版DVD-BO

X』(のサンプル非売品♪)。入手の経緯など

は8年半前に書いたので今回は省略しよう。

 

151228a

 

で、肝心の特典映像1、「DVDだけのオリジナ

ルエンディング」。試しにレンタル・ショップで普

通のDVDをチェックすると、そもそもデザイン

(外観)が全く違うし、特典映像という表示も無

い。中身は見てないけど、普通のDVDには、

オリジナルエンディングが入ってないのかも。

 

151228c

 

この映像は3分間で、実質的には2分45秒。

画質は十分、美しい。ドラマ最終回のラストの

続きで、あのシーンがしばらく流れた後、別の

シーンに切り替わって終わる。

 

 

    ☆       ☆       ☆

連ドラ最終回のラストについて、私は10年近

く前、次のようにまとめてた。

 

  雪穂は太陽の輝く公園で、『風と共に去り

  ぬ』の続編『スカーレット』を横に置いたま

  ま、ベンチで亮司と典子の(?)子供を手

  招き。太陽の指輪をした手で子供と手を

  つなぎ、座ったまま力なくうつむいた。。。

 

あれだけを見ると、全てを失った唐沢雪穂(綾

瀬はるか)の実質的な「死」、屍(しかばね)状

態を表現してるようにも感じたけど、オリジナ

ル映像では違ってた。以下のあらすじは完全

なネタバレ情報なので、ご注意あれ☆

 

 

    ☆       ☆       ☆

まず冬の晴れた公園で、典子(西田尚美)が

男の子を手招きする。おいで、おいで♪ 彼

女は桐原亮司(山田孝之)の同棲相手だか

ら、亮司との間に出来た子どもだろう。

 

彼はお母さんの方に向かう途中、立ち止まっ

て左の雪穂を見る。雪穂が微笑んで手招きす

ると、ベンチに近づいて手を差し出す。雪穂は

嬉しそうに、亮司・・・の息子と手をつなぐ。母

は優しく見守るだけ。バックに流れるのはもち

ろん、柴咲コウの感傷的なテーマ曲、『影』。

雪穂の頬には二筋の涙が流れる。

 

映像は、現在の雪穂の姿に、過去の2人の映

像がフラッシュ・バックする形。手をつないだ

幼い2人も入ってて、この辺りが「テレビ的な

説明」だろう。それを丁寧な作りと感じるか、

過剰と感じるかは、人それぞれ違って来る。

 

やがて、どちらから手を離したのかは分かり

にくいけど、子どもは母親のもとに駆けて行

く。涙で濡れた頬を軽くぬぐった雪穂は、眩

しく輝く冬の太陽をバックに立ち上がる。

 

最後はシーンが変わって、道路でタクシーを

捕まえる。乗り込んだ雪穂は一言、「成田ま

で」と行き先を告げて意味深に微笑。綺麗に

終了。。

 

 

    ☆       ☆       ☆

海外に逃亡するお金がまだ残ってたのか・・

とか、荷物は小さなバッグと文庫本だけか・・

とか突っ込みが入る所かも知れない。でも、

爆買いみたいに大きなキャリーケースを転

がすのでは、興ざめだろう♪

 

ベージュ系のトレンチコート姿で、バッグ1つ

持って、北欧の白夜ツアーに参加。気分一新

した後、「スカーレット」として出直すとか。そこ

に、成長した亮司の息子や笹垣(武田鉄矢)

も絡むと。

 

ちなみに、ミッチェル『風と共に去りぬ』の続

編小説『スカーレット』は、別の作者・リプリー

によるもので、作品としての評価はともかく、

商業的には世界でそれなりに成功してるよ

うだ。他に、男目線で書かれた続編、マッケ

イグ『レット・バトラー』というものもある。

 

ただ『白夜行』は連続殺人ミステリーだから、

真相らしきものが全て明かされた後の続編

は難しいと思う。今さら雪穂が立派に成長し

るのは違う気がする。原作の姉妹作らしきも

のなら、東野本人による『幻夜』という作品が

一応あるが、白夜行の続きの物語ではない。

 

 

    ☆       ☆       ☆  

むしろ、小説『白夜行』の続編がドラマ『白夜

行』だと考えた方がいいだろう。謎だらけだっ

た原作を、2人の視点を中心にして多角的、

感傷的に肉付けした続編。

 

いずれにせよ、オリジナル・エンディングを含

めるにせよ、含めないにせよ、心を揺さぶる

見事なドラマだった。

 

本当は主演2人にプロデューサー・石丸彰彦

とチーフ演出家・平川雄一朗を交えたプレミア

ム爆笑対談(42分間)についても書きたいん

だけど、もう時間が無い。

 

10年前の綾瀬はるかの眩しい輝きに魅せら

れつつ、それでは今日はこの辺で。。☆彡

 

                 (計 2196字)

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