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分数の群数列、一般項と和~2016センター試験・数学ⅡB・第3問

2016年度(平成28年度)の大学入試センター試験については、既に2本

記事をアップ。どちらもそれなりにアクセスが入ってる。

 

 キャラ化されない戦後の人々、佐多稲子『三等車』~国語   

 データ分析(相関の強弱,変数変換と共分散)~数学ⅠA・第2問

 

ただ、数学ⅠAよりⅡBの方が平均点が低くて標準偏差が大きい(=バラ

ついてる)し、当サイトは数学系の記事を多めにしてるので、今年はもう1

本アップしとこう。数学ⅡBの選択問題に入ってた、第3問の群数列。

 

 

          ☆          ☆          ☆

各項が先頭から何個かずつ集まって、規則的な群(グループ)をなしてる

数列だ。簡単な例なら、{1,21,2,31,2,3,4,・・・}とか。これ

は以下の問題の分子だけを取り出した数列。第1群は1だけ、自然数1コ。

第2群は1から2まで、自然数2コ。第n群なら、1からnまで、自然数nコだ。

 

たまたま先日、路線バスに乗ったら、前の席の高校生たちがこれについ

て「わかんないから適当に数字当てはめといた」とか話してたから、試し

に後で解いてみた。

 

群数列のタイプとしては平凡だけど、設問の流れが私の考え方と微妙に

違うから、少しやりにくい感じはあった。でも、自分で出した答をチェックす

るのは簡単だし、数列を作る真分数は、分母も分子も自然数を小さい順

に並べただけ。

 

まあ、最初の分母が2になってる点で間違えやすいし、最後の問いがちょっ

とヒネったものだから、標準問題の上の方。中の上といった感じだろう。そ

もそも、群数列は苦手な人が多いから、この問いだけの平均点も低めだと

推測する。(2)の最初でつまずくと、20点中の4点になってしまうのだ。。

 

 

         ☆          ☆          ☆

では、問題について。まず冒頭だけ、日経新聞HPからコピペさせて頂こう。

 

160122a

 

 

真分数が、 1/2,1/3,2/3,1/4,2/4,3/4,・・・と並んでる。(1)の最初

の問いは、 a15 は何か。既に7コ書かれてるから、続けてあと8コ自分

で具体的に書けばいい。一般論に向かう前のウォーミングアップになる。

 

  2/5,3/5,4/5,1/6,2/6,3/6,4/6,5/6   は、 5/6

 

次は、分母に始めて8が現れる項は何番目か。あと少しだから、これも

書き並べて、確実に点を稼ぐ所。楽だし、時間もかからない。

 

  1/7,2/7,3/7,4/7,5/7,6/7,1/8   は、a 22

 

 

         ☆          ☆          ☆

続いて、(2)。2以上の自然数kに対して、1/kが初めて現れる項

第M k項(k-1)/kが初めて現れる項を第N k項として、それぞれ

をkで表せ。

 

要するに、第k-1群の最初と最後が、{a n}の第何項かを問う問題。個

人的には、やりにくい誘導だなと感じた。「第m群の最初、最後、項数は

?」などと誘導して欲しい所。あと、「初めて現れる」という言い方も引っ掛

かる所。間違ってないけど、実際は1度しか現れないのだから。

 

1/kが現れる直前までに、分母が2の項が1コ、分母が3の項が2コ、・・・、

分母がk-1の項がk-2コある。合計で、

   1+2+・・・+(k-2)=(k-1)(k-2)/2

                 =(1/2)k²-(3/2)k+1 コ。

よって、1/kが初めて現れる項を第M k項とすると、

   M k= (1/2)k²-(3/2)k+2

 

一方、(k-1)/kが初めて現れるまでの項数は全部で、

   1+2+・・・+(k-1)=k(k-1)/2

                 =(1/2)k²-(1/2)k コ。

これが N kを表してる。

 

さらに、a104 はいくつか。分母がkとすると、

   M k ≦ 104 ≦ N k より、

  (1/2)k²-(3/2)k+2 ≦ 104 ≦ (1/2)k²-(1/2)k

これをみたす自然数kの値は15。

 

M kとN kの式より、1/15は第92項。14/15は第105項。

よって、a104 = 13/15

 

 

         ☆          ☆          ☆

最後に、(3)。第M k項から第N k項までの和はいくつか。分母はk。

 (分子だけの和)=1+2+・・・+(k-1)

            =k(k-1)/2

 ∴ (分数の和)=(k-1)/2

           =(1/2)k-1/2 。

 

 ∴ (数列{a n}の初項から第N k項までの和)

   = Σ{(1/2)i-1/2}  ( 2 ≦ i ≦ k )

   =(k+2)(k-1)/4 -(k-1)/2

   =(1/4)k²-(1/4)k

 

 ∴ Σa n ( 1 ≦ n ≦ 103 )

   =(初項から第N15項までの和)-14/15-13/15

   = 210/4-14/15-13/15

   = 105/2-27/15

   =(1575-54)/30

   = 507/10

 

 

変数が2から始まるΣ(シグマ)の計算は、普通の公式が使えないので、

具体的に数を書き並べて考えることになる。

それでは、今日はこの辺で。。☆彡

 

 

 

cf. データ分析(四分位数、箱ひげ図、相関係数~2015センター数学

   データ分析2~2015センター追再試験・数学ⅠA・第3問

   2014センター試験、数学Ⅱ・B

               ~第3問(数列の漸化式)、問題込みの解答・感想

 

                                  (計 1989字)

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