誕生日違った山猫死ね!~『怪盗 山猫』第8話
カメレオンという動物は、周囲の環境に合わせて身体の色を変化させることで有
名だが、ネットでコトバンクの数種類の説明を読むと、どれも同じポイントを加え
てた。つまり、自分の感情でも身体の色が変わるらしい。カメレオンの感情がど
うして分かるのか?という疑問(人間なら他我問題)はさておき♪
朝日新聞や野党も含め、一部で称賛されてる、「保育園落ちた日本死ね!」と
いう暴言。先日ウチでも記事を書いて、長いコメント・レスも付け加えてるが、私
の「色」はほとんど変化しない。「人間」だから、それが本来のあり方だ。
ただし、自民党の態度はカメレオンのように素早く変化した感がある。ネット世
論という環境に適応・同調したわけで、政治の戦術としてはおそらく上手いの
だろう。譲れない所では決して譲らない代わりに、譲れる所では臨機応変に譲
る。政権批判やリベラルのガス抜きとしても適当。米大統領選の問題児・トラン
プをめぐる共和党の対応も、似た感じのカメレオン戦術かも知れない。
☆ ☆ ☆
政権運営とか選挙対策という現実を重視するのは、政治家として当然のこと。
ただ、ネット世論というものの認識には注意が必要だ。その点はまだまだ理解
されてない。
現在、はてな匿名ブログという名の単発書き込みに付けられた「いいね」は
46000。一見、多くの賛同を集めてるように感じられるが、仮に重複が無い
としても、日本の人口125000000人から考えると、0.04%に過ぎない。
ネット署名26000とかいう数字も同様。
これが選挙の得票率なら、全く話題にならない、リストの一番下辺りの候補者
なのだ。小選挙区の当選は、数十%レベルで決定される。かつての中選挙区
でも、10%前後は必要となる。0.04%とは、当選者の1000分の1レベルの
「得票」だ。政治的議論に使うのなら、その程度の計算は理解しとくべきだろう。
そもそも、いいねやツイートは、国民投票でも住民投票でもない。
☆ ☆ ☆
もし匿名ブログに、「よくないね」の表示も付けたとしたら、どれくらいの数にな
るだろうか。それは政治やネット世論に、どんな変化をもたらすだろうか。ちな
みに今日(3月9日)、産経HPで、女性筆者に対するメール・インタビューが公
開された。数々の批判的ツイートもある点について、次のように報じられてる。
女性は今、「あの書き方では、そう言いたくなるのは仕方がない」と
受け止めている。保育所の不承諾通知を受け取ったあと、感情の
赴くままにわずか数分で書き上げた文章で「大勢の人に見られる
ということを意識していなかった」背景があるからだ。
好意的に語るのがリベラル系と女性、冷めた調子で語るのが保守系というの
は、何とも分かりやすい対立の構図だろう。私は中立派で、たまに「左」を支持
することもあるが、500字レベルのブログを数分で書くことはまず無い。早くて
も15分、平均で25分くらいはかけてるのだ。感情をコントロールし、言葉を選
び、修正しながら、多様な意見や情報にも目配りして。。
☆ ☆ ☆
さて、カメレオンでさえ、感情で色が変わるという。まして、非常に感情的な動
物である人間なら、感情で「色」が大きく変わるのは当然だ。
私がドラマの中で一番、感情も色も変わったのはもちろん、真央(広瀬すず)
のチャイナドレス緊縛だ♪ ピンク・バニーのコスプレ拒否は逆に残念だった。
今この瞬間、私の感情を大きく揺さぶってるのは、Windows Updateの16
コ更新の遅さと重さ(笑)。「PC・・!!」と暴言を吐きたくなるほどだが、PCは
カメレオン的反応はしてくれないから意味が無い。
しかし一般に、人間の感情を変えるものの代表は、他の人間の言動。特に、
言葉なのだ。例えば、他人の行動や態度、表情に激怒することより、言葉に
激怒することの方が多いはず。文字、絵文字、顔文字も含めて。
今日伝わって来た情報によると、例の予備校生殺人。少年が好意を持ってた
女性に何か言われたのがキッカケとかいう話だ。一方、万引きの誤解で自殺
したとされてる中学生も、行為のキッカケ、あるいはその元になった感情の揺
れの原因は、先生の言葉らしい。もっと軽い情報だと、ノリスケに対するネット
民の暴言に対して、『サザエさん』の脚本家が激怒。単なる釣りには見えない。
人間の言葉が感情を揺さぶり、現実の行動を変える。自分で死んだり、他人
を殺したりする。イスラム過激派のテロもある。その影響力の大きさ、悲惨さ
を考えると、個人的・感情的な暴言の連射に「いいね」など出来るはずはない。
あれは、子供の深刻なイジメにもなる最悪の言葉だ。政治的効果を考慮して
もせいぜい、「主張には一理あるけど、言葉使いの問題の方が大きい」と冷静
に評する程度だろう。
もちろん、一番の問題は日米共通。冷静な言葉には反応せず、極端な言葉に
同調し、瞬時に拡散する現代ネット社会だろうが。。
☆ ☆ ☆
それでは今日はこの辺で♪ コラコラ! ハイハイ、テレビドラマね。山猫(亀
梨和也)が勝村(成宮寛貴)の誕生日を間違えたから、「死ね!!」ってことに
なったと(笑)。勝村はカメレオンらしいから、感情も色もコロッと変わるのだ。
誕生日もカメレオン的にコロコロ変わるほど。
しかし、殺人のプロがあの至近距離で5発「本気で」撃ったら、山猫は死ぬしか
ない。そうすると一部視聴者が「日テレ・・!」と騒いで大変だから、本気じゃない
のだ♪ 冷酷な殺しのプロに豹変したように見せかけて、必ずしもそうじゃない。
とりあえず、命令を下したと思われるユウキテンメイ(漢字は結城天命?)に何
か言い訳するだろうけど、要するに、もっと根本的に色が変わってるのだ。その
表現が、かなり多めの目薬の映像だろう♪ 違うわ! 長めの涙の映像ね。
既にカメレオン勝村にとっても、ジャーナリスト勝村にとっても、山猫たちは大
切な「仲間」となってる。仲間に対して、「・・!!」などという言葉を本気で発す
るはずはない。まして、本気で撃つはずはない。
逆に言うと、「・・!!」などと口にする人達、あるいはそれを擁護する人達は、
相手を仲間と思ってないのだ。おそらく多くは、日本に住む日本人だと思うが。
おまけに、探せば身近に政治家や役人もいるだろうが。
私なら直ちに、仲間たちの顔が浮かぶ。休職してしばらく子育てする人達の
顔も浮かぶ。そしてむしろ逆に、「生きろ!」と正論を口にしたくなるのだ♪
☆ ☆ ☆
ドラマで一番、仲間を欲しがってるのは、真央のように見える。天才ハッカーと
いえども、まだ子どもだし、ここまで十分な親その他の愛も受けてないんだろう
から、当然だろう。ユウキを倒した後は、山猫チームも解散。また一人ぼっちで、
学校のイジメられっ子になるのか・・・と憂鬱になってる。
でも実は、一番仲間を欲しがってるのは、山猫とユウキテンメイだろう。要す
るに、日本を変えたいと強く思ってるのだ。そのためには、強力な仲間と協力
する必要がある。だから、出来れば手を結びたいはず。
ところが、目的と手段がズレてるから、あるいは、ズレてると思ってるから、対
立してしまう。これは、前に話した古典的名作マンガ『男組』と同じ構図なのだ。
一応、激しく対立するし、主役が敵役を倒す流れにもなる。ただ、本当は一緒
に世の中を良くしたい。そうゆうシンプルな思いが基底にある。
☆ ☆ ☆
強い不満を持つ時、人はその不満やストレスを、自らの外部にぶつけたくなる。
投影したくなる。しかしその不満はかなりの部分、個人的な状況から生じるもの
だし、外部とは自分の仲間でもある。リスペクトすべき者でもある。
そこで普通の人は、自らの不満を内部的に抑圧し、妥協すると共に、外部とも
和解し、良好で正常な関係を作り上げて行く。これこそ、深層心理学の発達理
論が語るエディプス・コンプレックスの解決の流れと同様の展開なのだ。対人
関係論でも同様。
例の女性、怒りが少し静まった今、新たな道を築く方向に進むことを願ってる。
同じ日本に住み、言葉も理屈も感情も通じ合える、仲間の一人だから。
それでは今日はこの辺で。。☆彡
cf. 新渡戸稲造『BUSHIDO(武士道)』、英語原文~『山猫』第1話
節義・道義、新渡戸『武士道』&真木和泉『何傷録』~第2話
吉田松陰「かくすれば・・・大和魂」出典と新渡戸『武士道』~第3話
新渡戸『武士道』における「母」と「自己否定」~第4話
生、死、そして沈黙~第5話
笑顔と任侠、野ブタ、武士道~第6話
生きるべきか、死ぬべきか・・~第7話
死ぬ恐怖、殺す快楽~第9話
維持に負けた改革、音痴の「上を向いて歩こう」~最終回
(計 3456字)
(追記 39字 ; 合計 3495字)
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